JPH1079205A - 電力ケーブルおよび電力機器 - Google Patents

電力ケーブルおよび電力機器

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JPH1079205A
JPH1079205A JP23452796A JP23452796A JPH1079205A JP H1079205 A JPH1079205 A JP H1079205A JP 23452796 A JP23452796 A JP 23452796A JP 23452796 A JP23452796 A JP 23452796A JP H1079205 A JPH1079205 A JP H1079205A
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JP
Japan
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semiconductive
layer
insulator
volume resistivity
layers
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Application number
JP23452796A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Mabuchi
利明 馬淵
Satoshi Kaneko
智 金子
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力ケーブルや、その接続部などの電力機器
に設けられている半導電層に、万一異物、突起等があっ
たとしても、これらに起因する絶縁破壊電圧の低下を防
止する。 【解決手段】 内部半導電層2および外部半導電層4の
いずれか一方、もしくは両方を体積抵抗率の異なる層か
らなる多層構造とし、絶縁体3に近い層の体積抵抗率を
順次高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルある
いは電力ケーブルの終端接続部、中間接続部などの電力
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より架橋ポリエチレン絶縁電力ケー
ブル(CVケーブル)などの電力ケーブルにあっては、
導体と絶縁体の間および絶縁体と外部遮蔽層との間に内
部半導電層および外部半導電層が設けられている。これ
ら半導電層は、導体と絶縁体および絶縁体と外部遮蔽層
との間の間隔を埋めてこの間隔に生じる部分放電を防止
し、さらに電界傾度を緩和するためのものである。
【0003】この半導電層は、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体などの
ベースポリマーにカーボンブラックを配合した体積抵抗
率が102〜106Ω・cmの半導電性樹脂組成物を押出
被覆したり、あるいはこの樹脂組成物をシート状に押出
成形し、これをテープに加工した半導電性テープを巻回
したりして形成されている。
【0004】また、電力ケーブルの中間接続部などにお
いても、同様に導体接続部上に内部半導電層が設けら
れ、この上に絶縁テープを巻回するなどして絶縁体が設
けられ、この上に外部半導電層が設けられ、この上に外
部遮蔽層、保護スリーブ等が設けられている。このよう
な接続部では、これら半導電層の形成は上述の半導電性
テープの巻回あるいは、半導電性樹脂組成物を溶剤に溶
解した塗料を塗布する方法などによって行われている。
【0005】ところで、このようにして形成された半導
電層に異物が存在したり、表面に微少な突起がある場合
には、この異物や突起に電界が集中し、これを起点とし
て絶縁破壊が生じる恐れがある。特に、上述の接続部に
おいては、洞道内などの現場において半導電層を形成す
ることが多く、このような場合には異物が混入しやすく
事故につながりやすい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、万一半導電層に異物が混入したり、その表面
に微少な突起が存在したりしても、絶縁破壊が生じにく
い電力ケーブルおよび電力機器を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、半導電層
を体積抵抗率の異なる2以上の層から構成すること、さ
らには絶縁体寄りの層の体積抵抗率を順次高くすること
によって解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電力ケーブルの
一例を示すもので、図中符号1は導体を示すものであ
る。この導体1上には内部半導電層2が設けられてい
る。この内部半導電層2は、それぞれ体積抵抗率が異な
る3層2a、2b、2cからなるものである。内部半導
電層2上には架橋ポリエチレンなどからなる絶縁体3が
設けられており、この絶縁体3上には外部半導電層4が
設けられている。
【0009】外部半導電層4は、互いに体積抵抗率が異
なる3層4a、4b、4cからなるものである。外部半
導電層4上には銅テープなどからなる外部遮蔽層5が設
けられ、この外部遮蔽層5上にはポリエチレンなどから
なるシース6が設けられて、電力ケーブルとなってい
る。
【0010】内部半導電層2および外部半導電層4をな
す各層2a、2b、2c、4a、4b、4cは、その体
積抵抗率が異なり、かつ絶縁体3に近づくにつれてその
体積抵抗率が高くなるようになっている。例えば、内部
半導電層2の内層2aは102Ωcmに、中間層2bは
103Ωcmに、外層2cは104Ωcmになっており、
外部半導電層の内層4aは104Ωcmに、中間層4b
は103Ωcmに、外層4cは102Ωcmになってい
る。
【0011】各半導電層2、4の全厚みは特に限定され
ることなく、通常0.5〜2mm程度とされ、各層2
a、2b、2c、4a、4b、4cの厚みも特に限定さ
れないが、ほぼ等しい厚みで全厚みが0.5〜2mmの
範囲内になることが好ましい。また、各半導電層2、4
を構成する各層の層数は特に限定されないが、通常は2
〜3層とされ、4層以上としてもよいが製造が面倒とな
って実用的ではない。
【0012】これらの半導電層2、4は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリル−ト共重
合体などのベースポリマーに、導電性カーボンブラッ
ク、老化防止剤、架橋剤、架橋助剤などを配合した半導
電性樹脂組成物からなり、導電性カーボンブラックの配
合量を変化させて体積抵抗率の異なるものを作成するこ
とができる。半導電層2、4の形成方法には、各層毎に
異なる体積抵抗率の半導電性樹脂組成物を順次押出被覆
する方法、異なる体積抵抗率の半導電性樹脂組成物から
なる押出シートをテープ状に加工して、異なる体積抵抗
率の半導電性テープを作成し、これを順次巻回する方法
などがある。
【0013】図2は、本発明の電力機器の一例としての
CVケーブルの中間接続部におけるテープモールド型接
続部を示すもので、図中符号11は導体接続部である。
この導体接続部11の外周には、3層からなる内部半導
電層12が設けられ、この内部半導電層12上には半架
橋状態のポリエチレンテープを巻回し、加熱して架橋、
一体化した絶縁体13が設けられ、この絶縁体13上に
は3層構造の外部半導電層14が設けられている。さら
に、この外部半導電層14上には、図示しない外部遮蔽
層、保護金属管、防食層などが順次設けられて接続部と
されている。
【0014】この例の接続部にあっても、内部半導電層
12および外部半導電層14はともに、体積抵抗率が異
なる3層構造となっており、いずれも絶縁体13に近い
側の層が高い体積抵抗率を有する層となっている。内部
および外部半導電層12、14の形成は、体積抵抗率の
異なる半導電性テープを順次3層にわたって巻回する方
法や異なる体積抵抗率の半導電性樹脂組成物を溶剤に溶
解した塗料を順次3層にわたって塗布する方法などによ
って行われる。
【0015】このような電力ケーブルまたは電力機器に
あっては、内部半導電層および外部半導電層を構成する
各層のうち、絶縁体に近い方に位置する層の体積抵抗率
が順次高くなっているので、各半導電層と絶縁体との間
での電位差が緩和され、半導電層に異物、突起があって
もこれに集中する電界も緩和される。このため、万一内
部および外部半導電層に異物、突起があっても、交流絶
縁破壊電圧やインパルス絶縁破壊電圧が低下する割合が
小さいものとなる。
【0016】なお、上述の例では、内部および外部半導
電層がともに3層構造で、かつ絶縁体に近い層が順次高
い体積抵抗率を持つようにしたが、本発明ではこのよう
な組み合わせ以外に、内部半導電層および外部半導電層
のいずれか一方を多層構造とし、その多層構造したもの
について絶縁体に近い層が順次高い体積抵抗率を有する
ようにしてもよい。この場合には、絶縁破壊電圧の低下
を抑制する効果は、上述の例のものに比べて若干低下す
るが、従来の単層構造のものに比べて良好になることは
言うまでもない。
【0017】以下、具体例を示して作用効果を明らかに
する。
【実施例】断面積100mm2の導体上に3層からなる
全厚み1mmの内部半導電層を設け、この上に架橋性ポ
リエチレン組成物を押出被覆して厚み3mmの絶縁体を
設け、さらにこの上に3層構造の全厚み1mmの外部半
導電層を設け、これを加熱、架橋してケーブルコアを作
成した。
【0018】内部および外部半導電層は、体積抵抗率の
異なる3種の半導電性テープを巻回することによって形
成した。半導電性テープは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体をベースポリマーとするもので、導電性カーボンブ
ラックの添加量を変化させて、体積抵抗率が102Ωc
m、103Ωcm、104Ωcmの3種のものを使用し
た。また、内部および外部半導電層に異物、突起を存在
させるために、半導電性テープには、混練時に平均粒径
0.7mmの銅粉を0.1重量%添加して均一に分散さ
せたものを使用した。
【0019】各半導電性テープの巻回時の組み合わせを
表1に示すように変え、各組み合わせにつき3本のケー
ブルコアを作成した。これらケーブルコアについて、そ
の交流絶縁破壊電圧およびインパルス絶縁破壊電圧を測
定し、その結果を表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から明らかなように、絶縁体に
近い層を高い体積抵抗率とすることで、ケーブルの絶縁
破壊電圧の低下を抑制することができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内部半導電層あるいは外部半導電層と絶縁体との間の電
位差が緩和され、内部半導電層あるいは外部半導電層に
異物が存在したり、その表面に微細な突起が存在したり
しても、これら異物、突起に電界が集中する度合いが減
少し、異物、突起を起点とする絶縁破壊の発生を抑える
ことができ、電力ケーブル、電力機器の絶縁破壊電圧の
上記異物や突起に起因する低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電力ケーブルの一例を示す概略断面
図である。
【図2】 本発明の電力機器の一例を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1…導体、2…内部半導電層、2a…内層、2b…中間
層、2c…外層、3…絶縁体、4…外部半導電層、4a
…内層、4b…中間層、4c…外層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体と絶縁体あるいは絶縁体と外部遮蔽
    層との間に設けられる半導電層が、体積抵抗率の異なる
    2層またはそれ以上の層からなることを特徴とする電力
    ケーブルおよび電力機器。
  2. 【請求項2】 半導電層の絶縁体寄りに位置する層の体
    積抵抗率を順次高くしたことを特徴とする請求項1記載
    の電力ケーブルおよび電力機器。
JP23452796A 1996-09-04 1996-09-04 電力ケーブルおよび電力機器 Pending JPH1079205A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003051218A (ja) * 2001-07-25 2003-02-21 Nexans エネルギーケーブル用半導体遮蔽
JP2015220041A (ja) * 2014-05-15 2015-12-07 藤倉化成株式会社 ケーブル及びケーブルの製造方法
WO2018182080A1 (ko) * 2017-03-31 2018-10-04 엘에스전선 주식회사 직류 전력케이블 중간접속 시스템

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