JP2548743B2 - 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験方法 - Google Patents
架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、架橋ポリエチレン電力ケーブルの耐電圧試
験方法に係り、特に端末処理を簡便に行えるようにした
架橋ポリエチレン電力ケーブルの耐電圧試験方法に関す
る。
験方法に係り、特に端末処理を簡便に行えるようにした
架橋ポリエチレン電力ケーブルの耐電圧試験方法に関す
る。
（従来の技術） 従来から、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電
圧試験を行うにあたってはその電圧階級に応じて次のよ
うな方法が行われていた。
圧試験を行うにあたってはその電圧階級に応じて次のよ
うな方法が行われていた。
すなわち、6kV級や22V級の架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブルの耐電圧試験においては、第２図に示すよう
に、架橋ポリエチレン電力ケーブル１のケーブル端末を
段剥して、ケーブルシース２からケーブル端部に向けて
銅テープ遮蔽層３、外部半導電層４を順に露出させる。
そしてその前方に充分な沿面距離が形成されるように架
橋ポリエチレン絶縁層５を露出させ、その先端にケーブ
ル導体６が露出するように端末処理を行い、しかる後、
ケーブル導体６を高圧試験電極に接続して試験電圧が印
加される。
ケーブルの耐電圧試験においては、第２図に示すよう
に、架橋ポリエチレン電力ケーブル１のケーブル端末を
段剥して、ケーブルシース２からケーブル端部に向けて
銅テープ遮蔽層３、外部半導電層４を順に露出させる。
そしてその前方に充分な沿面距離が形成されるように架
橋ポリエチレン絶縁層５を露出させ、その先端にケーブ
ル導体６が露出するように端末処理を行い、しかる後、
ケーブル導体６を高圧試験電極に接続して試験電圧が印
加される。
このようなケーブル終端では電界Ｆ（図ではその一部
のみを示している。以下同じ。）の強度は、銅テープ遮
蔽層３の端部の位置で大きくなり、この試験端末を33kV
級の架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験に
使用した場合には、銅テープ遮蔽層３の先端部Ｘで絶縁
破壊が起きてしまい、真の架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルの耐電圧特性を得ることはできない。
のみを示している。以下同じ。）の強度は、銅テープ遮
蔽層３の端部の位置で大きくなり、この試験端末を33kV
級の架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験に
使用した場合には、銅テープ遮蔽層３の先端部Ｘで絶縁
破壊が起きてしまい、真の架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルの耐電圧特性を得ることはできない。
このため、33kV級の架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブ
ルの耐電圧試験の場合には、第３図に示すように、露出
した架橋ポリエチレン層５上にポリエチレンフィルムを
巻回して円錐状の絶縁補強層７を形成し、この絶縁補強
層７の外部半導電層４側の円錐状斜面に外部半導電層４
に至るストレスコーン８を形成して、外部半導電層４側
の電界Ｆを緩和することが行われている。
ルの耐電圧試験の場合には、第３図に示すように、露出
した架橋ポリエチレン層５上にポリエチレンフィルムを
巻回して円錐状の絶縁補強層７を形成し、この絶縁補強
層７の外部半導電層４側の円錐状斜面に外部半導電層４
に至るストレスコーン８を形成して、外部半導電層４側
の電界Ｆを緩和することが行われている。
なお、第３図および第１図において第２図と同一部分
には同一符号を付して重複する説明を省略している。
には同一符号を付して重複する説明を省略している。
しかしながら、このような従来の方法では、耐電圧試
験前の絶縁補強層７およびストレスコーン８の形成と試
験後の解体のために長時間（約2.5時間）を必要とし、
作業能率が悪い上に、絶縁補強層７およびストレスコー
ン８の形成に半導電テープ、ポリエチレンテープ、ビニ
ルテープ、アルミ箔電極等の副資材を必要とし、全体と
して試験コストが高くなるという問題があった。
験前の絶縁補強層７およびストレスコーン８の形成と試
験後の解体のために長時間（約2.5時間）を必要とし、
作業能率が悪い上に、絶縁補強層７およびストレスコー
ン８の形成に半導電テープ、ポリエチレンテープ、ビニ
ルテープ、アルミ箔電極等の副資材を必要とし、全体と
して試験コストが高くなるという問題があった。
（発明が解決しようとする問題点） このように従来の33kV級の架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブルの試験方法には、次のような欠点があった。
ケーブルの試験方法には、次のような欠点があった。
試験端末の組立ておよび解体に長時間を要し、作業
性が悪い。
性が悪い。
試験端末の組立てに多くの副資材を必要とし、材料
費が高価になる。
費が高価になる。
本発明は、かかる従来の問題を解消すべくなされたも
ので、耐電圧試験のためのケーブルヘッドの形成が容易
で、かつ副資材の使用が少ない架橋ポリエチレン電力ケ
ーブルの耐電圧試験方法を提供することを目的とする。
ので、耐電圧試験のためのケーブルヘッドの形成が容易
で、かつ副資材の使用が少ない架橋ポリエチレン電力ケ
ーブルの耐電圧試験方法を提供することを目的とする。
［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明の架橋ポリエチレン電力ケーブルの耐電圧試験
方法は、33kV級架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐
電圧試験を行うにあたり、ケーブル端末を段剥して、ケ
ーブル遮蔽層側から、少なくとも35cm、好ましくは40cm
の露出した半導電層と、少なくとも45cm、好ましくは50
cmの露出した架橋ポリエチレン絶縁層とをケーブル端部
に向けて順に形成し、しかる後ケーブル導体に課電する
ことを特徴としている。
方法は、33kV級架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐
電圧試験を行うにあたり、ケーブル端末を段剥して、ケ
ーブル遮蔽層側から、少なくとも35cm、好ましくは40cm
の露出した半導電層と、少なくとも45cm、好ましくは50
cmの露出した架橋ポリエチレン絶縁層とをケーブル端部
に向けて順に形成し、しかる後ケーブル導体に課電する
ことを特徴としている。
本発明において半導電層の露出する長さが、35cm未満
では、抵抗分圧による電界緩和効果が不十分で絶縁耐力
が低くなり、また架橋ポリエチレン絶縁層の露出する長
さが45cm未満では沿面距離が不十分になってやはり絶縁
耐力が低くなるので好ましくない。
では、抵抗分圧による電界緩和効果が不十分で絶縁耐力
が低くなり、また架橋ポリエチレン絶縁層の露出する長
さが45cm未満では沿面距離が不十分になってやはり絶縁
耐力が低くなるので好ましくない。
なお、露出する半導電層や架橋ポリエチレン絶縁層の
長さが長過ぎるとケーブルの試験余長を多く必要として
ケーブルコストが高くなり、また作業性も悪くなるの
で、露出する半導電層の長さは、最大50cm、露出する架
橋ポリエチレン絶縁層の長さは最大60cmまでとすること
が望ましい。
長さが長過ぎるとケーブルの試験余長を多く必要として
ケーブルコストが高くなり、また作業性も悪くなるの
で、露出する半導電層の長さは、最大50cm、露出する架
橋ポリエチレン絶縁層の長さは最大60cmまでとすること
が望ましい。
上記半導電層は、通常ケーブルの外部半導電層をその
まま使用するが、必要に応じて体積固有抵抗が108〜10
11Ω−cm、厚さ方向の誘電率が20〜180の自己融着性を
有する電界緩和テープを使用することも可能である。
まま使用するが、必要に応じて体積固有抵抗が108〜10
11Ω−cm、厚さ方向の誘電率が20〜180の自己融着性を
有する電界緩和テープを使用することも可能である。
（実施例） 次に本発明の実施例について説明する。
第１図は本発明の実施例に使用した架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルの端末を、その等価回路と関連付けて
示す側面図である。
絶縁電力ケーブルの端末を、その等価回路と関連付けて
示す側面図である。
この実施例では、同図に示すように、33kV級架橋ポリ
エチレン絶縁電力ケーブルの端末を段剥して外部半導電
層および架橋ポリエチレン絶縁層を所要長露出させた。
この試験端末についてAC耐電圧を行った結果について従
来例とともに次表に示す。
エチレン絶縁電力ケーブルの端末を段剥して外部半導電
層および架橋ポリエチレン絶縁層を所要長露出させた。
この試験端末についてAC耐電圧を行った結果について従
来例とともに次表に示す。
［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本発明によれ
ば、耐電圧試験前の絶縁補強層およびストレスコーンの
形成と試験後の解体のための作業時間を著しく短縮し、
しかも絶縁補強層やストレスコーンの形成のための副資
材を必要とせず、またこれによって全体として試験コス
トを低減させることができる。
ば、耐電圧試験前の絶縁補強層およびストレスコーンの
形成と試験後の解体のための作業時間を著しく短縮し、
しかも絶縁補強層やストレスコーンの形成のための副資
材を必要とせず、またこれによって全体として試験コス
トを低減させることができる。
第１図は本発明の一実施例に使用した架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルの端末をその等価回路と関連付けて示
す側面図、第２図および第３図は従来の架橋ポリエチレ
ン絶縁電力ケーブルの端末を示す側面図である。 １……架橋ポリエチレン電力ケーブル ２……ケーブルシース ３……銅テープ遮蔽層 ４……外部半導電層 ５……架橋ポリエチレン絶縁層 ６……ケーブル導体 ７……絶縁補強層 ８……ストレスコーン
絶縁電力ケーブルの端末をその等価回路と関連付けて示
す側面図、第２図および第３図は従来の架橋ポリエチレ
ン絶縁電力ケーブルの端末を示す側面図である。 １……架橋ポリエチレン電力ケーブル ２……ケーブルシース ３……銅テープ遮蔽層 ４……外部半導電層 ５……架橋ポリエチレン絶縁層 ６……ケーブル導体 ７……絶縁補強層 ８……ストレスコーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北上 憲泰 神奈川県川崎市川崎区小田栄２丁目１番 １号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 竹沢 一秀 神奈川県川崎市川崎区小田栄２丁目１番 １号 昭和電線電纜株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】33kV級架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル
の耐電圧試験を行うにあたり、ケーブル端末を段剥し
て、ケーブル遮蔽層側から、少なくとも35cmの露出した
半導電層と、少なくとも45cmの露出した架橋ポリエチレ
ン絶縁層とをケーブル端部に向けて形成し、しかる後ケ
ーブル導体に課電することを特徴とする架橋ポリエチレ
ン電力ケーブルの耐電圧試験方法。 - 【請求項２】半導電層が、架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルの外部半導電層であることを特徴とする特許請求
の範囲第１項記載の架橋ポリエチレン電力ケーブルの耐
電圧試験方法。 - 【請求項３】半導電層が、電界緩和テープの巻回層であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の架橋ポ
リエチレン電力ケーブルの耐電圧試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62230068A JP2548743B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62230068A JP2548743B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6472082A JPS6472082A (en) | 1989-03-16 |
| JP2548743B2 true JP2548743B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=16902038
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62230068A Expired - Lifetime JP2548743B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの耐電圧試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2548743B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6237663B2 (ja) * | 2015-02-04 | 2017-11-29 | 住友電気工業株式会社 | 電力ケーブルのインパルス試験方法、および電力ケーブルのインパルス試験設備 |
-
1987
- 1987-09-14 JP JP62230068A patent/JP2548743B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6472082A (en) | 1989-03-16 |
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