JP2840837B2 - ケーブルのモールドジョイント工法 - Google Patents

ケーブルのモールドジョイント工法

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JP2840837B2 JP63041265A JP4126588A JP2840837B2 JP 2840837 B2 JP2840837 B2 JP 2840837B2 JP 63041265 A JP63041265 A JP 63041265A JP 4126588 A JP4126588 A JP 4126588A JP 2840837 B2 JP2840837 B2 JP 2840837B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、モールドジョイント工法に係り、特に、外
部半導電層の2分割された縁部の接着性および形状保持
性を改良に加え、耐破壊電圧の向上を図った工法に関す
るものである。
<従来の技術> ケーブル、例えばCVケーブルのモールドジョイント部
では、一般に外部半導電層が設けられるわけであるが、
この外部半導電層あっては、ジョイント部の全長に渡っ
て一連に連続されるものと、適宜部分で周方向に沿って
2分割され、互いの縁部が絶縁してラップ状に重ねられ
るものがある。
このような2分割方式を採用する理由は、例えば、落
雷等のような事故により、落雷電流がケーブルの外部半
導電層を通じて、ケーブルの長さ方向に走った場合、上
記ジョイント部の外部半導電層が一連に連続してケーブ
ルの外部半導電層と接続されていると、ケーブルの全長
に渡って走ることになり、ケーブルの損傷範囲が大きく
なるため、ジョイント部の外部半導電層部分において、
電流の流れを遮断する意味で、予め2分割して外部半導
電層を切り離し、最小限の損傷範囲に止めようとするか
らである。
<発明が解決しようとする課題> ところが、このような分割構造をとると、外部半導電
層の縁部に、電界集中等のストレスが集中し易くなるた
め、縁部組成物材料の選定、形状成形等には細心の注意
が必要とされ、縁部の構成が耐破壊電圧の向上に重要な
位置を占めてくる。
現に、本発明者等の試験、研究によると、外部半導電
層の縁部、特にラップ時、内側に入る内側縁部に微小剥
離等によるボイドが発生したり、あるいは形状変形によ
り突起や尖形部等ができたりすると、これに起因して、
電気破壊が容易に起こることが判った。特に、近年、CV
ケーブルにおいては、急速に高電圧化されつつあるた
め、この点の改善は強く望まれている。
そこで、本発明者等がより一層深く検討したところ、
少なくとも外部半導電層の内側縁部を、特定範囲の架橋
度(ゲル分率)を有する組成物で形成することにより、
モールド樹脂絶縁体との十分な接着が得られ、微小剥離
等によるボイドの発生が抑制され、かつ形状変形にも強
く、突起や尖形部等が生じ難いことを見出した。
本発明は、このようにな観点に立ってなされたもので
ある。
<課題を解決するための手段及びその作用> かゝる本発明の特徴とする点は、ケーブルの導体接続
後、この接続部分に架橋済みの内部半導電層を形成し、
しかる後、この接続部分に未架橋の架橋剤入り組成物テ
ープを巻き付けて、あるいは金型をセットしてモールド
樹脂を押し出して、未架橋ないし架橋不十分な絶縁体を
形成し、この後、前記絶縁体の外周に、半導電性テープ
を巻き付けて、2分割された外部半導電性層を形成する
と共に、この際、一方の外部半導電性層の縁部は内側に
入れ、この上に他方の外部半導電性層の縁部を絶縁を保
ちながらラップ状に重ね合わせ、かつ、各外部半導電性
層の内側縁部のゲル分率を10〜50%とし、さらに、前記
外部半導電層上に抑えテープを巻き、しかる後、この接
続部分にモールド用の金型をセットして加圧加熱し、前
記絶縁体および外部半導電層部分に溶融モールドさせ、
当該絶縁体および前記ゲル分率が10〜50%の内側縁部部
分を含む、各外部半導電性層を、最終ゲル分率が60〜85
%になるように架橋させて、モールド樹脂部分を一体化
させたケーブルのモールドジョイント工法にある。
本発明で使用される外部半導電層の組成物としては、
エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチ
レン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル
酸共重合体(EAA)等合のベース樹脂に、カーボンや金
属等の導電性粉末、および若干の架橋剤、例えばジクミ
ルパーオキサイド(DCP)、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を添
加してなるものが挙げられる。そして、これらの各成分
の配合量は、使用する材料にもよるが、ベース樹脂100
重量部に対して、導電性粉末10〜70重量部、架橋剤0.2
〜1重量部程とし、何れにして、外部半導電層としてモ
ールド樹脂絶縁体上に被覆された際に、上述したように
そのゲル分率(110℃のキシレン中に24時間浸漬したと
きの抽出法による)が、10〜50%の範囲になるように調
整する。なぜならば、ゲル分率が10%未満ではモールド
樹脂絶縁体との接着性は良好であるが、架橋度が不十分
のため、形状保持性が悪く、縁部が潰れる等して、突起
や尖形部が生じ易く、電気破壊の原因となるからであ
る。また、ゲル分率が50%を越えるようににると、十分
な架橋度により形状保持性は強化されるが、モールド樹
脂絶縁体との接着性が悪化して、縁部に微小剥離等によ
るボイドが発生し易く、やはり電気破壊の原因となるか
らである。
次に、本発明工法の具体的な一例を、第1図により説
明する。
図において、F,Fは互いに接続されるケーブル、Jは
そのジョイント部である。
本発明工法では、上記ケーブルF,Fの接続しようとす
る両接続端部分の被覆部(絶縁体等)2,2を削り取り
(ベンシンリング処理)、口出しし、両導体1,1部分を
筒状等の金属製圧着スリーブ3に両側から挿入し、この
後、この圧着スリーブ3を押し潰して、先ず、導体接続
を行う。
次に、この接続部分に、例えば半導体性テープを巻
き、加熱溶融させて架橋させ、架橋済の内部半導電層4
を形成する。勿論、この内部半導電層4はケーブルF,F
側の内部半導電層5,5と接続処理する。
この後、この部分に、例えば未架橋の架橋剤入り組成
物テープを巻き付けて、絶縁体6を形成する。また、こ
の絶縁体6の形成にあったては、このテープ巻きの他
に、この部分に、例えば、押出モールド金型をセット
し、通常の方法で、モールド樹脂を絶縁体6として押し
出して形成してもよい。
この絶縁体6の外周には、半導電性テープを巻き付
け、2分割された外部半導電性層7,8を形成する。この
際、一方の外部半導電性層7の縁部7aは内側に入れ、こ
の上に他方の外部半導電性層8の縁部8aを絶縁を保ちな
がらラップ状に重ね合わせる。このとき、各外部半導電
性層7,8、特に、内側縁部7a部分のゲル分率は、上述の
ように10〜50%の範囲に設定する必要があるわけである
が、その方法としては、上述した配合からなる半導電性
テープを巻き、適宜熱処理を施して、架橋度を上記ゲル
分率に持っていくか、あるいは内側縁部7aに相当する部
分だけを予め1部品といて形成し、この部品を上記範囲
のゲル分率にして、嵌め込むことも可能である。
そして、この内側縁部7aの先端形状は、好ましくは、
例えば第2図に示すように外向きの上側に滑らかな面取
りを施すとよい。勿論、これらの外部半導電層7,8もケ
ーブルF,F側の外部半導電層9,9と接続処理する。
このようにして形成された外部半導電層7,8上には、
さらに、抑えテープ10で抑え巻きし、その後、モールド
用の金型をセットし、例えば、6Kg/cm2の窒素ガス加圧
下で180℃、3時間の加圧加熱により、上記未架橋ない
し架橋不十分な絶縁体6および外部半導電層7,8部分を
溶融モールドさせ、最終的な架橋度(ゲル分率60〜85
%)まで導く。なお、外部半導電層7,8部分の最終的な
架橋は、絶縁体6のモールド樹脂部分からの架橋剤の移
行により行われる。
また、このモールドの際、外部半導電性層7,8、特に
内側縁部7aは、上述したゲル分率(10〜50%)の組成物
からなるため、絶縁体6との接着性が良好で、かつ窒素
ガス加圧下でも、形崩れすることがない。従って、ボイ
ドの発生や、突起、尖形部等の発生もなく、結果とし
て、高い耐破壊電圧が得られるようになる。
<実施例> 第1表に示した各配合のコンパウンド(実施例I〜I
I、比較例I〜II)により、140℃で厚さ0.1mm、巾100mm
のテープ状に押し出した。
このテープを、テフロンコーテング処理した外径120m
mφの鉄製マンドレル上に厚さ7mmで密に巻き付け、その
上からテフロンテープを1/2ラップで4重に巻き付けた
後、160℃のオーブン中で2時間架橋させた。そのとき
のゲル分率は第1表の如くであった。
このようにして作成した半導電性組成物パイプを鉄製
マンドレルから引き抜き、外部半導電層の内側縁部部品
として、上述の第2図に示したように、外向きの上側に
滑らかな面取りを施した。
一方、接続しようとするCVケーブル(154Kv、1200m
m2)の接続端部分の被覆部(絶縁体等)を円錐形状に削
り取り(ペンシリング処理)、口出しし、導体同士を圧
着スリーブで接続し、この後、半導電性テープを巻き、
内部半導電層を形成し、加熱によりテープモールドを行
った。
次に、絶縁体部分に相当する架橋剤入りポリエチレン
テープをモールド形状に巻き付け、さらに、この上の適
宜部分、例えば上述の第1図に示したように、ジョイン
ト部の右端寄りに、前述したパイプ状の内側縁部を取付
け、その上から架橋剤入りの半導電性EEAテープを左方
向に巻き付けて一方の外部半導電層を形成すると共に、
上記パイプ状の内側縁部の上に、絶縁を保ちながら一部
ラップさせて同じく架橋剤入りの半導電性EEAテープを
右方向の円錐部分に巻き付けて他方の外部半導電層を形
成する。
そして、さらに、この上に、例えばテフロンテープを
抑えテープとして巻き付け、窒素ガス加圧下で加熱して
モールド架橋させた。
このようにして作成されたジョイント部について、交
流破壊電圧値を調べたことろ、第2表の如き結果を得
た。なお、実験は、各例(実施例I〜II、比較例I〜I
I)について、2試料ずつ行った。
上記第2表から、本発明実施例品の場合、高い交流破
壊電圧値が得られ、しかも破壊箇所が外部半導電層の内
側縁部以外で起こっており、内側縁部での耐破壊電圧の
向上が確認された。これに対して、比較例品の場合は、
交流破壊電圧値も低く、かつその破壊が内側縁部先端か
ら起こっていることが判る。
<発明の効果> 以上の説明から明らかなように本発明によれば、外部
半導電層の2分割された縁部の組成物として、特定ゲル
分率(10〜50%)の組成物を用いるため、モールド時、
未架橋ないし架橋不十分な絶縁体に対する、当該縁部の
接着性および形状保持性が大幅に改善され、微小剥離等
によるボイドや形状変形による突起、尖形部等の発生が
最小限に押さえれられ、電気特性に優れたケーブルのモ
ールドジョイント工法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るケーブルのモールドジョイント工
法の一実施例を示した概略断面図、第2図は第1図の工
法で用いる外部半導電層の内側縁部の一例を示した拡大
断面図である。 図中、 F,F……ケーブル、 J……ジョイント部、 1,1……導体、 2,2……被覆部(絶縁体)、 3……圧着スリーブ、 4……内部半導電層、 6……モールド樹脂絶縁体、 7,8……外部半導電層、 7a……内側縁部、 8a……外側縁部、 10……抑えテープ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷田 光隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 丹羽 利夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−18915(JP,A) 特開 昭57−13677(JP,A) 特開 昭62−107616(JP,A) 特開 平1−202107(JP,A) 実開 昭57−36732(JP,U) 特公 平6−1937(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 1/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブルの導体接続後、この接続部分に架
    橋済みの内部半導電層を形成し、しかる後、この接続部
    分に未架橋の架橋剤入り組成物テープを巻き付けて、あ
    るいは金型をセットしてモールド樹脂を押し出して、未
    架橋ないし架橋不十分な絶縁体を形成し、この後、前記
    絶縁体の外周に、半導電性テープを巻き付けて、2分割
    された外部半導電性層を形成すると共に、この際、一方
    の外部半導電性層の絶縁部は内側に入れ、この上に他方
    の外部半導電性層の縁部を絶縁を保ちながらラップ状に
    重ね合わせ、かつ、各外部半導電性層の内側縁部のゲル
    分率を10〜50%とし、さらに、前記外部半導電層上に抑
    えテープを巻き、しかる後、この接続部分にモールド用
    の金型をセットして加圧加熱し、前記絶縁体および外部
    半導電層部分を溶融モールドさせ、当該絶縁体および前
    記ゲル分率が10〜50%の内側縁部部分を含む、各外部半
    導電性層を、最終ゲル分率が60〜85%になるように架橋
    させて、モールド樹脂部分を一体化させたことを特徴と
    するケーブルのモールドジョイント工法。
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