JPH1077607A - PCaコンクリート部材を用いた高架橋の施工法 - Google Patents

PCaコンクリート部材を用いた高架橋の施工法

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JPH1077607A
JPH1077607A JP8250892A JP25089296A JPH1077607A JP H1077607 A JPH1077607 A JP H1077607A JP 8250892 A JP8250892 A JP 8250892A JP 25089296 A JP25089296 A JP 25089296A JP H1077607 A JPH1077607 A JP H1077607A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両側に張り出し部を有する鉄筋コンクリート
製の高架橋を構築する場合に、現場での型枠や支保工の
施工をなくして省力化及び工期短縮を図る。 【解決手段】 PCa横梁31とその両側に空間Sを介
して配置されたPCa張り出し梁32,32が横梁主筋
30a,30cによって互いに連結された連結体30
は、予めPCa張り出し梁32,32をH型鋼5に拘束
し、このH型鋼5ごと吊り上げてPCa柱20,20上
に架設する。架設後は、PCa張り出し梁32,32及
びPCa張り出しスラブ35は、後打ちコンクリート3
6の打設・硬化によって施工が完了するまで、H型鋼5
に支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
製の高架橋を、柱、梁、スラブにプレキャスト(以下、
PCaと略称する)コンクリート部材を用いて構築する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート製のビームスラブ型の
高架橋は、図14及び図15に示すように、地盤G上の
基礎梁101と、この基礎梁101上にその延長方向へ
一定の間隔で並んで設けられた左右の柱102と、この
柱102上に架設され左右両側に張り出し部103aを
有するスラブ103とからなり、このスラブ103の下
面に、前記左右の柱102の各列方向に延在された互い
に平行な一対の縦梁103bと、両端が各柱102の上
端位置で前記縦梁103b,103bに直交した横梁1
03cが形成された構成を有する。このようなビームス
ラブ型の高架橋の施工法としては、コンクリートの現場
打ちによる方法のほか、PCaコンクリート部材を用い
る方法がある。
【0003】図16乃至図19は、PCaコンクリート
部材を用いて上述の構造のビームスラブ型高架橋を構築
する典型的な従来工法を示すものである。すなわちこの
従来工法においては、まず図16に示すように、所要の
深さに掘り下げた地盤G上に鉄筋201(一部のみ図
示)の配筋、型枠202の組立及びコンクリート203
の打設を順次行い、このコンクリート203に所要の強
度が発現されたら前記型枠202を撤去して周囲の土の
埋め戻しを行うといった工程によって基礎梁101を施
工する。
【0004】次に図17に示すように、PCaコンクリ
ートからなる柱部材(以下、PCa柱という)204を
クレーン等によって搬入し、基礎梁101上における幅
方向両側位置に鉛直に建て込んで接合することにより柱
102を施工する。このPCa柱204は、基礎梁10
1の延長方向へ一定の間隔で並んで設けられる。なお、
参照符号205はPCa柱204を鉛直に支持するため
の仮設材である。
【0005】次に図18に示すように、左右のPCa柱
204,204上に跨がって、PCaコンクリートから
なる横梁部材(以下、PCa横梁という)206及びP
Caコンクリートからなる板材(以下、ハーフPCaス
ラブという)207を設置すると共に、基礎梁201の
両側の地盤上にそれぞれ構築した支保工208上に、P
Caコンクリートからなる張り出し部材(以下、PCa
張り出し部材という)209を設置し、PCa横梁20
6及びハーフPCaスラブ207上に鉄筋210を配筋
する。そして次の図19に示すように、前記鉄筋210
の配筋空間に後打ちコンクリート211を打設し、この
後打ちコンクリート211とPCa柱204、PCa横
梁206、ハーフPCaスラブ207及びPCa張り出
し部材209を互いに一体化することによって、先に説
明した図14,15に示す高架橋が構築される。なお図
18及び図19において、それぞれ(A)は図13にお
けるA−A’位置に対応する部分での施工状況を示し、
(B)は同B−B’位置に対応する部分での施工状況を
示すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来工法によれ
ば、予め工場生産されたPCaコンクリート製品を使用
することによって、現場打ちコンクリートのみで施工す
る場合のような型枠組立工事、配筋工事、コンクリート
養生、型枠撤去作業等が削減又は不要となるので、工期
を短縮することができる。しかし、この工法において
は、PCa張り出し部材209は、後打ちコンクリート
211によって一体化されるまで支保工208によって
支持する必要があり、このため、支保工208の構築や
解体・撤去作業が新たに必要となる。しかも、基礎梁1
01の施工後はこの支保工208の設置のために周囲の
土の埋め戻し作業を早期に行わなければならない。
【0007】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、柱、梁、
スラブにPCaコンクリート部材を用いて、両側に張り
出し部を有する鉄筋コンクリート製の高架橋を構築する
場合に、現場での型枠や支保工の施工をなくすことによ
って一層の省力化及び工期短縮を図ると共に、構築され
る高架橋の強度を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るPCaコンクリート部材を用いた高架橋の
施工法は、基礎梁上に所定間隔で並んだ左右2列のPC
a柱を建て込み、次に左右に並んだ前記PCa柱の上端
にPCa縦梁の両端を支持してこのPCa縦梁を架設
し、左右両端がPCa柱上に支持されるPCa横梁の左
右両側に前記PCa柱の上端位置と対応する空間を隔て
て配置されると共に横梁主筋を介して前記PCa横梁に
連結されたPCa張り出し梁を添え材に拘束してから、
この添え材ごと前記PCa横梁とPCa張り出し梁の連
結体を揚重して左右に並んだ前記PCa柱上に架設し、
次に列方向に並んだ前記PCa横梁間にハーフPCaス
ラブを架設し、左右に並んだ前記PCa縦梁間にPCa
張り出しスラブを架設してから、前記PCa横梁とPC
a張り出し梁の間の空間及び前記ハーフPCaスラブ上
に後打ちコンクリートを打設する。
【0009】PCa柱、PCa縦梁、PCa横梁、PC
a張り出し梁、ハーフPCaスラブ及びPCa張り出し
スラブは、工場生産されたプレキャスト製品であり、高
強度・高品質のものを生産できる。このため、コンクリ
ート成形後の乾燥・収縮がほぼ完了した状態で使用され
る。このため、現場打ちコンクリートで施工した場合の
ように、架橋構造体の表面にひび割れが発生するといっ
たことがなく、耐久性の向上が図られると共に、精度良
く施工できる。
【0010】PCa横梁とPCa張り出し梁の連結体
は、そのPCa張り出し梁を予め拘束した添え材と共に
PCa柱の上に一度に架設される。前記連結体の架設後
は、前記添え材が、前記PCa張り出し梁及びその上に
架設されるPCa張り出しスラブの荷重を支保する。こ
のため、地盤上への支保工の構築によって前記PCa張
り出しスラブやPCa張り出し梁を支保する必要がな
い。また、PCa張り出しスラブは、列方向に並んだ各
PCa張り出し梁の互いの対向面に形成された段差部上
に掛合支持される構成とすることができる。
【0011】PCa柱と、PCa横梁及びPCa張り出
し梁と、ハーフPCaスラブと、PCa張り出しスラブ
は、後打ちコンクリートの打設によって互いに一体化さ
れ、これによって幅方向両側に張り出し部を有すると共
に下面に縦梁及び横梁を有するスラブが形成される。こ
の場合、例えばPCa柱の上端に突設された柱主筋の端
部と、このPCa柱の上端に支持されたPCa縦梁の両
端から突出された縦梁主筋の端部が、PCa横梁とPC
a張り出し梁とを連結している横梁主筋と共に、前記P
Ca横梁とPCa張り出し梁の間の空間に充填された後
打ちコンクリートに埋設された状態になり、更に前記空
間内の後打ちコンクリートは、ハーフPCaスラブ上に
打設された後打ちコンクリートと連続しているため、強
固に接合一体化される。なお、施工完了後はPCa張り
出し梁から添え材を取り外す。
【0012】また、基礎梁上へのPCa柱の建て込みに
際しては、基礎梁上面のPCa柱建て込み位置には予め
柱連結筋が突設され、一方PCa柱内に埋設された柱主
筋の下端がこのPCa柱の下端に形成された連結穴内に
突設された構造とし、PCa柱の建て込みの際に前記連
結穴内に挿入された前記柱連結筋が、前記連結穴内へ充
填される無収縮モルタルを介して前記柱主筋の下端と連
結されるモルタル充填継手構造とすることによって、作
業が容易になると共に、所要の接合強度を得ることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】図3乃至図13は、本発明の一実
施形態として、図1及び図2に示すようなビームスラブ
型の高架橋を施工する方法を示すもので、図1は前記高
架橋の概略構成を示す平面図、図2は図1におけるII−
II線に沿って切断した断面図である。すなわちこの高架
橋は、図1に示す状態を施工単位として施工されるもの
で、地盤G上の基礎梁1と、この基礎梁1上にその延長
方向へ一定の間隔で並んで設けられた左右の柱2と、こ
の柱2上に架設されスラブ本体部3a及びその左右両側
に張り出し部3bを有するスラブ3とからなる。このス
ラブ3の下面には、前記左右の柱2の各列方向に延在さ
れた互いに平行な一対の縦梁3cと、両端が各柱2の上
端位置で前記縦梁3c,3cに直交した横梁3dと、前
記張り出し部3bを支持する張り出し梁3eが突出形成
されている。
【0014】この高架橋の施工においては、まず図3に
示すように、従来と同様の方法によって、地盤Gに基礎
梁1を施工し、PCa柱20をクレーン(図示省略)等
によって搬入し、基礎梁1の左右所定位置に鉛直に建て
込む。PCa柱20の内部には後述する柱主筋22や肋
筋等の各種鉄筋が埋設されている。なお、この実施形態
における高架橋は図3に示す断面と直交する方向へ延び
るように施工されるものであり、前記PCa柱20は、
架橋延長方向へ一定の間隔で左右2列に並んで建て込ま
れる。また、参照符号4は建て込んだPCa柱20を鉛
直に支持するための仮設材である。
【0015】図4は、基礎梁1とその上に建て込まれた
PCa柱20との接合部の構造を示すもので、(A)は
接合部の全体構造、(B)は(A)におけるB矢視部の
拡大図である。すなわち、基礎梁1の上面におけるPC
a柱20の建て込み位置にはこの基礎梁1に埋設された
鉄筋の一部である所要数の柱連結筋11が突設されてお
り、一方、PCa柱20の下端には前記各柱連結筋11
と対応する位置に埋設されたスリーブ21によって所要
数の連結穴21aが形成され、PCa柱20内に埋設さ
れた柱主筋22の下端部22aがこれら各連結穴21a
内に突設され、柱主筋22の上端部22bがPCa柱2
0の上端から突出している。PCa柱20の建て込みに
際しては、基礎梁1の上面の各柱連結筋11が前記各連
結穴21a内に挿入され、その後、連結穴21a内へ無
収縮モルタル23を充填することによって、この無収縮
モルタル23を介して、連結穴21a内で柱主筋22の
下端部22aと柱連結筋11が強固に連結される。
【0016】次に図5に示すように、左右の列方向に並
んだ各PCa柱20の上端にPCa縦梁33を架設す
る。このPCa縦梁33は、図5の断面と直交する方向
(PCa柱20の列方向)に延在されるものであって、
図6の斜視図に示すように、長手方向両端から縦梁主筋
の端部33aが突出し、上面に肋筋33bが突出した構
造を有する。
【0017】また、左右に並んだPCa柱20,20上
には、PCa縦梁25と直交する方向に、図7(A)
(B)に示すようなPCa横梁31とPCa張り出し梁
32,32との連結体30を架設する。PCa横梁31
は左右(長手方向)両端が左右に並んだPCa柱20,
20上に支持されるものであり、PCa張り出し梁32
はこのPCa横梁31の左右両側に前記PCa柱20の
上端位置と対応する空間Sを隔てて配置され基端が前記
PCa柱20上に支持されるものである。図8の斜視図
にも示すように、PCa横梁31は、長手方向両端から
下部横梁主筋30aが突出し、上面から肋筋30bが突
出した構造を有するものであって、前記下部横梁主筋3
0aの両端が左右のPCa張り出し梁32に埋設される
と共に、前記肋筋30bの上端突出部を通して配設した
上部横梁主筋30cの両端が左右のPCa張り出し梁3
2,32に埋設され、これによってPCa横梁31とP
Ca張り出し梁32,32が一体的に連結されているも
のである。
【0018】PCa張り出し梁32には、後述するPC
a張り出しスラブ35の両端を掛合支持するための段差
部32aが形成されている。また、図7(B)に示すP
Ca横梁31及びPCa張り出し梁32は高架橋の施工
単位における両端位置に設けられるもので、すなわち図
7,図8(B)に示すPCa横梁31には、図7,図8
(A)に示す一般形状のものと異なり、同図(B)に示
すように、他の施工単位と連結するための凸段部31a
が形成されている。
【0019】PCa横梁31とPCa張り出し梁32,
32の連結体30を架設するに際しては、予め前記PC
a張り出し梁32,32を添え材としてのH型鋼5にワ
イヤ等により拘束する。すなわち図5に示す工程では、
H型鋼5には左右のPCa張り出し梁32,32を拘束
し、このH型鋼5を吊りビーム6の両端から下垂された
一対の玉掛けワイヤ6aで玉掛けし、PCa横梁31を
吊りビーム6の中間部から下垂された一対の玉掛けワイ
ヤ6bで玉掛けし、吊りビーム6を介して吊り上げる。
玉掛けワイヤ6a,6bの長さは、PCa横梁31と、
H型鋼5に拘束されたPCa張り出し梁32が相対変位
することなく図7に示す連結形状を保持しつつ吊り上げ
られるように規定されている。
【0020】上述のようにして揚重したPCa横梁31
とPCa張り出し梁32,32の連結体30は、空間S
がそれぞれPCa柱20の上に一致するように位置決め
して吊り下ろす。これによって、前記PCa横梁31の
両端部及びPCa張り出し梁32の基端部は、それぞれ
前記PCa柱20の上端に支持されると共に、前記PC
a柱20の上端から突出した柱主筋22の上端部22b
及びPCa縦梁33の縦梁主筋の端部33aが相対的に
前記空間S内へ侵入し、前記空間S内の下部横梁主筋3
0a及び上部横梁主筋30cと交差する。前記連結体3
0をPCa柱20上に吊り下ろしたら、玉掛けワイヤ6
a,6bによるH型鋼5及びPCa横梁31の玉掛け状
態を解除し、クレーンによって吊りビーム6を回送し
て、次の連結体30の揚重・搬送を行う。
【0021】PCa柱20上での連結体30の架設状態
においては、PCa張り出し梁32,32がH型鋼5に
よって支保されているため、図18及び図19に示す従
来技術のような支保工208の構築は不要である。ま
た、支保工208の構築が不要となったことによって、
基礎梁1の施工後の地盤Gの埋め戻し時期も特に規定す
る必要がなくなる。
【0022】PCa縦梁33と、連結体30の架設作業
が終わったら、図9及び図10に示すように、PCa柱
20の列方向に並んだPCa横梁31,31間に板状の
ハーフPCaスラブ34をクレーンによって吊り上げ、
架設する。このハーフPCaスラブ34の上面には、好
ましくは、後述する後打ちコンクリート36との接合性
を向上させるための、例えば粗面が形成され、あるいは
所要数のジベル筋が設けられる。
【0023】また、図11及び図12に示すように、P
Ca張り出しスラブ35をクレーンによって吊り上げ、
PCa柱20の列方向に並んだPCa張り出し梁32,
32間にこれを架設する。PCa張り出しスラブ35は
図13の斜視図に示すような形状を呈するものであっ
て、ハーフPCaスラブ34の上の後打ちコンクリート
打設領域側に臨む端縁から多数の連結筋35aが突出し
ており、その架設に際しては、その長手方向両端部35
bが、前記PCa張り出し梁32に形成された段差部3
2a上に掛合支持される。なお、ハーフPCaスラブ3
4上には、図10に示すように所要の鉄筋34aを配筋
する。
【0024】次に、各PCa柱20上の、PCa横梁3
1、PCa張り出し梁32及びPCa縦梁33の端部に
囲まれた空間S及びハーフPCaスラブ34上に、図1
1に多数の点々を付して示す後打ちコンクリート36を
打設する。このため、PCa柱20と、PCa横梁31
及びPCa張り出し梁32と、PCa縦梁33と、ハー
フPCaスラブ34と、PCa張り出しスラブ35は、
打設された後打ちコンクリート36の経時的な硬化によ
って互いに一体接合される。このとき、PCa柱20の
上端に突設された柱主筋の上端部22bと、このPCa
縦梁33の両端から突出された縦梁主筋の端部33a
が、横梁主筋30a,30cと共に、前記空間Sに充填
された後打ちコンクリート36に埋設一体化され、ハー
フPCaスラブ34上に打設された後打ちコンクリート
36と連続しているため、強固に接合一体化される。
【0025】上述した一連の工程によって構築された図
1及び図2に示すビームスラブ型の高架橋は、スラブ3
におけるスラブ本体部3aがハーフPCaスラブ34及
びその上に打設された後打ちコンクリート36によって
形成され、スラブ3における左右両側の張り出し部3b
及び張り出し梁3eがそれぞれPCa張り出しスラブ3
5及びPCa張り出し梁32からなり、スラブ本体部3
aの下面の縦梁3c及び横梁3dがそれぞれPCa縦梁
33及びPCa横梁31からなり、前記後打ちコンクリ
ート36を介して一体化されたものである。
【0026】後打ちコンクリート36が硬化した後は、
PCa張り出し梁32からH型鋼5を取り外すことによ
って、PCa張り出し梁32の支保状態を解除する。
【0027】なお、上述の実施形態では、図5に示すP
Ca横梁31及びPCa張り出し梁32,32の架設に
際して、PCa張り出し梁32,32をH型鋼5に拘束
し、PCa横梁31はH型鋼5を介さずに玉掛けしてい
るが、例えば前記PCa横梁31及びPCa張り出し梁
32,32の双方をH型鋼5に拘束し、玉掛けはH型鋼
5にのみ行うようにしても良い。また、後打ちコンクリ
ート36はハーフPCaスラブ34上からPCa張り出
しスラブ35上まで連続して打設するようにしても良
い。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果が実現
される。 (1) コンクリート打設のための型枠やその支保工、作業
足場等の組み立て・撤去が不要であるため、省力化され
ると共に連続的な施工が可能となり、工期が著しく短縮
される。 (2) 基礎梁とPCa柱の柱主筋の接合をモルタル充填継
手方式で行うため、柱の建て込み施工が容易で所要の耐
力を得ることができる。 (3) スラブの張り出し部となるPCa張り出し梁を添え
材に拘束するため、このPCa張り出し梁及びPCa張
り出しスラブを支持する支保工の構築が不要であり、こ
のため基礎梁施工後の基礎地盤の埋め戻し時期が制約を
受けない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施工法を実施することにより構築
される高架橋の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿って切断した断面図
である。
【図3】上記高架橋を構築するための本発明の一実施形
態において、基礎梁上に所定間隔で並んだ左右2列のP
Ca柱を建て込む工程を示す説明図である。
【図4】上記建て込み工程における基礎梁とPCa柱の
連結構造を示すもので、(A)は概略構造説明図、
(B)は(A)におけるB矢視部の拡大図である。
【図5】上記実施形態において、PCa柱上にPCa縦
梁、PCa横梁及びPCa張り出し梁を架設する工程を
示す説明図である。
【図6】上記PCa縦梁の斜視図である。
【図7】上記PCa横梁及びPCa張り出し梁の斜視図
で、(A)は一般形状のもの、(B)は施工単位の両端
に設けられるものを示す。
【図8】上記PCa横梁の斜視図である。
【図9】上記実施形態において、ハーフPCaスラブを
架設する工程を示す説明図である。
【図10】図9におけるX−X’線に沿って切断した部
分拡大断面図である。
【図11】上記実施形態において、PCa張り出しスラ
ブを架設する工程を示す説明図である。
【図12】図11におけるXII−XII’線に沿って切断
した部分拡大断面図である。
【図13】上記PCa張り出しスラブの斜視図である。
【図14】従来の施工法により構築される高架橋の概略
構成を示す平面図である。
【図15】図14におけるA−A’線に沿って切断した
断面図である。
【図16】従来の施工法において、基礎梁を施工する工
程を示す説明図である。
【図17】従来の施工法において、基礎梁上に所定間隔
で並んだ左右2列のPCa柱を建て込む工程を示す説明
図である。
【図18】従来の施工法において、PCa横梁等の架設
工程を示すもので、(A)は図14のA−A’位置に対
応する部分での施工状況を示し、(B)は同B−B’位
置に対応する部分での施工状況を示すものである。
【図19】従来の施工法において、後打ちコンクリート
を打設する工程を示すもので、(A)は図14のA−
A’位置に対応する部分での施工状況を示し、(B)は
同B−B’位置に対応する部分での施工状況を示すもの
である。
【符号の説明】
1 基礎梁 5 H型鋼(添え材) 20 PCa柱(PCaコンクリート部材) 21a 連結穴 22 柱主筋 23 無収縮モルタル 30 PCa横梁とPCa張り出し梁の連結体 31 PCa横梁(PCaコンクリート部材) 32 PCa張り出し梁(PCaコンクリート部材) 32a 段差部 33 PCa縦梁(PCaコンクリート部材) 34 ハーフPCaスラブ(PCaコンクリート部材) 35 PCa張り出しスラブ(PCaコンクリート部
材) 36 後打ちコンクリート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎梁上に所定間隔で並んだ左右2列の
    PCa柱を建て込む工程と、 左右に並んだ前記PCa柱の上端にPCa縦梁の両端を
    支持してこのPCa縦梁を架設する工程と、 左右両端がPCa柱上に支持されるPCa横梁の左右両
    側に前記PCa柱の上端位置と対応する空間を隔てて配
    置されると共に横梁主筋を介して前記PCa横梁に連結
    されたPCa張り出し梁を添え材に拘束してから、前記
    PCa張り出し梁を添え材に拘束してから、この添え材
    ごと前記PCa横梁とPCa張り出し梁の連結体を揚重
    して左右に並んだ前記PCa柱上に架設する工程と、 列方向に並んだ前記PCa横梁間にハーフPCaスラブ
    を架設し、左右に並んだ前記PCa縦梁間にPCa張り
    出しスラブを架設する工程と、 前記PCa横梁とPCa張り出し梁の間の空間及び前記
    ハーフPCaスラブ上に後打ちコンクリートを打設する
    工程と、からなることを特徴とするPCaコンクリート
    部材を用いた高架橋の施工法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 PCa横梁部材の架設及びPCa縦梁の連結体の架設の
    際に、 前記PCa横梁とPCa張り出し梁との間の空間に、P
    Ca柱の上端から突出した柱主筋の端部と、PCa縦梁
    の両端から突出した縦梁主筋の端部が挿入されることを
    特徴とするPCaコンクリート部材を用いた高架橋の施
    工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 列方向に並んだ各PCa張り出し梁の互いの対向面には
    PCa張り出しスラブを掛合支持する段差部が形成され
    ていることを特徴とするPCaコンクリート部材を用い
    た高架橋の施工法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれかの記載
    において、 基礎梁上面のPCa柱建て込み位置には予め柱連結筋が
    突設されており、 PCa柱内に埋設された柱主筋の下端がこのPCa柱の
    下端に形成された連結穴内に突設されており、 PCa柱の建て込みの際に前記連結穴内に挿入された前
    記柱連結筋が、前記連結穴内へ充填される無収縮モルタ
    ルを介して前記柱主筋の下端と連結されることを特徴と
    するPCaコンクリート部材を用いた高架橋の施工法。
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