JP2003147705A - 分割橋体式交通路の構築方法 - Google Patents

分割橋体式交通路の構築方法

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JP2003147705A JP2001347907A JP2001347907A JP2003147705A JP 2003147705 A JP2003147705 A JP 2003147705A JP 2001347907 A JP2001347907 A JP 2001347907A JP 2001347907 A JP2001347907 A JP 2001347907A JP 2003147705 A JP2003147705 A JP 2003147705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の交通路の上方に交通路を構築する場合
において、短期間に車両の通行を確保するため、既存の
交通に与える影響を大幅に低減する分割橋体式交通路の
構築方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 分割橋体式交通路の構築方法であって、
(1)支持部材Dを既存の交通路上に設置された底版C
に立設する支持部材設置工程と、(2)頂版Eを支持部
材Dに支持させることで分割橋体Bを構築する頂版設置
工程と、(3)支持部材設置工程及び頂版設置工程を繰
り返して既存の交通路上に分割橋体Bを連続して設置
し、各分割橋体Bの頂版Eの上面に交通路を設けること
で分割橋体式交通路Aを構築する分割橋体式交通路構築
工程とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割橋体式交通路
の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、交通路の交差点における渋滞を解
消するために、交差点を立体化させる施工では、交通路
の直上に立体交差橋梁を構築する際に、作業区間となる
交通路の通行が大規模に規制され、恒常的な渋滞が発生
していた。
【0003】従来の立体交差橋梁は、以下の方法によっ
て構築されていた。 (1)フーチングを支持する基礎杭を打設する杭打設工
程。 (2)交通路の周辺若しくは交通路上を掘削して打設後
の杭頭を処理し、フーチングを設置するための溝を掘削
する掘削工程。 (3)溝に型枠を配置し、この型枠内に鉄筋を配筋して
コンクリートを打設するコンクリート打設工程。 (4)打設したコンクリートを養生して硬化させること
で、基礎杭を備えたフーチングを形成し、このフーチン
グに立体交差橋梁の橋脚を立設する橋脚立設工程。 (5)フーチングに立設した立体交差橋梁の橋脚に桁及
び床版を架設し、立体交差橋梁を完成させる橋梁架設工
程。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の立体交差橋梁の構築では、以下の問題が存在してい
た。 (1)杭打設工程及び(2)掘削工程では、騒音及び振
動が大きく発生し、広範囲に伝わるため、特に、夜間作
業では近隣住民に対する影響が大きくなり、一日の作業
時間が限定されるため、施工期間が長期化し、交通路の
交通規制が長期化していた。また、道路の下方となる地
中に水道管や電線等の埋設物が存在する場合には、これ
らの埋設物と基礎杭との干渉を防止する必要があり、施
工作業が煩雑となることから、施工期間が長期化してい
た。
【0005】(1)杭打設工程及び(3)コンクリート
打設工程では、基礎杭、型枠及び鉄筋を施工現場に搬入
して保管する必要があり、保管用地を道路の周辺若しく
は道路上に設けるため、既存の交通路における車両の通
行に多大な影響を与えていた。
【0006】(3)コンクリート打設工程及び(4)橋
脚立設工程では、フーチングを形成するコンクリートの
打設及び養生を雨天時に行うことは困難であり、天候に
よって作業進行が妨げられるため、施工期間が長期化し
ていた。さらに、コンクリートの養生においては、乾燥
によってコンクリートに発生するひび割れを防ぐため、
露出面をむしろ、布で覆い、水をまいて湿潤状態を保た
せる必要があることから、現場での作業が煩雑であっ
た。また、コンクリートの養生期間は施工作業が中断さ
れるため、施工期間が長期化していた。
【0007】したがって、従来の立体交差橋梁の構築で
は、既存の交通路における車両の通行を大幅に規制する
必要があるとともに、施工期間が長期化するため、迂回
路を交通路の周辺に設ける必要があり、周辺地域社会の
環境及び経済活動に対する影響が大きくなることから、
施工実施が困難となり、都市整備が大幅に遅れる原因と
なっていた。
【0008】そこで、本発明は、前記問題を解決するた
めになされたものであり、既存の交通路の上方に交通路
を構築する場合において、短期間に車両の通行を確保す
るため、既存の交通に与える影響を大幅に低減する分割
橋体式交通路の構築方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決すべく構成されるものであり、請求項1に記載の発明
は、分割橋体式交通路の構築方法であって、(1)支持
部材を既存の交通路上に設置された底版に立設する支持
部材設置工程と、(2)頂版を支持部材に支持させるこ
とで分割橋体を構築する頂版設置工程と、(3)支持部
材設置工程及び頂版設置工程を繰り返して既存の交通路
上に分割橋体を連続して設置し、各分割橋体の頂版の上
面に交通路を設けることで分割橋体式交通路を構築する
分割橋体式交通路構築工程とを含むことを特徴とする。
【0010】ここで、交通路とは、道路、鉄道線路等の
各種交通機関及び歩道等の通行路をいう。また、分割橋
体を構成する各部材の材料は、コンクリートや鋼材など
限定されるものではなく、さらに、形状も限定されるも
のではないが、本発明では、分割橋体の上面に交通路を
設けることから、車両等の荷重に十分に耐えられる材料
及び形状である必要がある。また、形成精度の高いプレ
キャスト部材を用いることが好ましい。
【0011】この発明によれば、分割橋体を底版と支持
部材と頂版とに分割した状態で施工現場に搬入して組み
付けることによって、分割橋体を容易に連続して既存の
交通路上に設置し、この分割橋体の上面に交通路を設け
ることで分割橋体式交通路を構築するため、既存の交通
路の周囲に迂回路を設けることなく、分割橋体式交通路
を短期間に構築して作業区間における車両等の通行を確
保することができる。また、板状の部材である底版を基
礎とすることで荷重が分散され、分割橋体式交通路の基
礎構築において地盤を深く広く掘削する必要がなくなる
ため、地中の埋設物に影響されることなく、分割橋体式
交通路を容易に構築することができる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、分割橋体
式交通路の構築方法であって、(1)支持部材を既存の
交通路の延長方向に沿って搬送し、既存の交通路上に設
置された底版に立設する支持部材設置工程と、(2)頂
版を既存の交通路の延長方向に沿って搬送し、支持部材
に支持させることで分割橋体を構築する頂版設置工程
と、(3)支持部材設置工程及び頂版設置工程を繰り返
して既存の交通路上に分割橋体を連続して設置し、各分
割橋体の前記頂版の上面に交通路を設けることで分割橋
体式交通路を構築する分割橋体式交通路構築工程とを含
むことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、分割橋体の各部材を既
存の交通路上に設けた作業用地内で搬送する際に、分割
橋体の各部材が作業用地の上方を既存の交通路の延長方
向に移動するため、狭い作業用地であっても、分割橋体
の各部材を作業用地の側方の用地を通過させることな
く、分割橋体式交通路を短期間に構築することができ
る。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、分割橋体
式交通路の構築方法であって、(1)既存の交通路の上
方に配置された水平部材と、水平部材に沿って、既存の
交通路の延長方向に移動可能な揚重手段と、水平部材を
所定の高さに支持し、既存の交通路の延長方向に移動可
能な走行台車とから構成される移動式クレーンを既存の
交通路上に設置する移動式クレーン設置工程と、(2)
移動式クレーンの揚重手段によって支持部材を吊り上げ
て搬送し、既存の交通路上に設置された底版に立設する
支持部材設置工程と、(3)移動式クレーンの揚重手段
によって頂版を吊り上げて搬送し、支持部材に支持させ
ることで分割橋体を構築する頂版設置工程と、(4)支
持部材設置工程及び頂版設置工程を繰り返して既存の交
通路上に分割橋体を連続して設置し、各分割橋体の頂版
の上面に交通路を設けることで分割橋体式交通路を構築
する分割橋体式交通路構築工程とを含むことを特徴とす
る。
【0015】ここで、移動式クレーンの揚重手段は、吊
具を有するワイヤを巻き上げるウィンチや、既存のホイ
ストを用いたものなど、その構成は限定されるものでは
なく、揚重手段を既存の交通路の幅員方向に移動可能と
し、分割橋体の各部材を設置位置の上方まで搬送した後
に、分割橋体の各部材の位置を微調整することができる
ようにしてもよい。また、走行台車を移動させるための
走行手段は、キャタピラやタイヤなど、その構造は限定
されるものではなく、さらに、駆動方式も電動や内燃機
関など、限定されるものではなく、非駆動式の走行手段
と組み合わせて構成してもよい。
【0016】この発明によれば、分割橋体の各部材を既
存の交通路上に設けた作業用地内で搬送する際に、移動
式クレーンの水平部材を作業用地の上方に配置すること
で、分割橋体の各部材を搬送する揚重手段が作業用地の
上方を既存の交通路の延長方向に移動するため、狭い作
業用地であっても、分割橋体の各部材を作業用地の側方
の用地を通過させることなく、分割橋体式交通路を短期
間に構築することができる。また、移動式クレーンは走
行台車によって移動可能であるため、容易に移動して搬
送作業を行うことができる。これは、連続して設置され
た分割橋体に新たに分割橋体を連続させて設置すること
で延長させる場合に有効であるとともに、移動式クレー
ンの設置作業を簡易化することができる。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の分割橋体式交通路の構築方法であって、移動式
クレーンは、既存の交通路の延長方向に移動可能な昇降
台車を備え、頂版設置工程において、頂版を昇降台車に
設置し、昇降台車によって頂版を昇降移動させること
で、支持部材に頂版を支持させることを特徴とする。
【0018】この発明によれば、水平部材に設置された
揚重手段による頂版の吊り上げ高さが頂版の設置高さよ
りも低く、揚重手段によって設置高さまで頂版を上昇さ
せることができない場合であっても、昇降台車の昇降手
段によって頂版を上昇させることで、頂版を設置高さま
で搬送して支持部材に設置することができるため、水平
部材の高さ位置を低くすることで小型化及び軽量化され
た移動式クレーンを用いて分割橋体式交通路を構築する
ことができる。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の分割橋体式交通路の構築方法であって、昇降台
車は、頂版を垂直軸周りに回転させる回転手段を備え、
頂版設置工程において、回転手段によって頂版を垂直軸
周りに回転させ、頂版の向きを調整することを特徴とす
る。
【0020】この発明によれば、頂版の長手方向を作業
用地の延長方向と平行にして搬送した後に、容易に向き
を調整して設置することができるため、作業用地が狭い
場合であっても、頂版の設置作業を簡易化することがで
きる。
【0021】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至請求項5のいずれか1項に記載の分割橋体式交通路
の構築方法であって、分割橋体式交通路構築工程におい
て、分割橋体同士を緊張材又は締結材によって一体化す
ることを特徴とする。
【0022】ここで、緊張材による分割橋体同士の一体
化とは、隣接する複数の分割橋体の各部材を貫通したP
C鋼線やPC鋼棒等のPC鋼材である緊張材の両端を分
割橋体に定着させ、この緊張材に緊張力を付加する、所
謂ポストテンション方式による接合である。また、締結
材による分割橋体同士の一体化とは、隣接する分割橋体
同士にボルトを跨設し、ナットを締め込むことによって
分割橋体同士を一体化させる接合である。
【0023】この発明によれば、緊張材又は締結材に緊
張力を付加して分割橋体同士を一体化するため、短時間
に分割橋体式交通路の強度及び安定性を高めることがで
きる。
【0024】したがって、本発明では、既存の交通路の
上方に分割橋体式交通路を短期間に構築し、作業区間に
おける車両等の通行を早期に確保するため、交通路の周
辺に迂回路を設けることなく、周辺地域社会の環境及び
経済活動に対する影響を低減するとともに、施工期間を
短縮し、施工費を削減することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一
要素には同一符号を用い、重複する説明は省略するもの
とする。
【0026】本発明の実施形態に係る分割橋体式交通路
の構築方法は、自動車の道路、列車の線路、若しくは歩
道等の交通路に適用可能であるが、この実施形態では、
自動車の道路における交差点を立体化する場合を例とし
て説明する。
【0027】[分割橋体式交通路]まず、本発明の実施
形態に係る分割橋体式交通路の構築方法によって構築さ
れる分割橋体式交通路について説明する。図1は本発明
の実施形態に係る分割橋体式交通路を示した図で、
(a)は分割橋体式交通路の側面図、(b)は分割橋体
式交通路の平面図である。
【0028】分割橋体式交通路Aは、交通路の交差点に
おける渋滞を解消するために、既存の交通路の上方に構
築して交差点を立体化させる交通路であって、図1に示
すように、一方の道路K1と他方の道路K2が直交して
いる交差点における一方の道路K1に設置され、分割橋
体Bが連続して設置されたものを交差点の中央を挟んで
対峙させ、この間に橋梁Fを架設したものである。分割
橋体B同士はPC鋼線やPC鋼棒等のPC鋼材によるポ
ストテンション方式や、ボルトジョイントによる接合等
によって一体化されており、各々所定の高さに形成され
た各分割橋体Bによって分割橋体式交通路Aの上面に設
けられた道路K3が一方の道路K1と接続するように斜
路を形成し、分割橋体式交通路Aの道路K3によって道
路K1の車両の通行を確保している。なお、符号Gは分
割橋体式交通路Aの道路K3と一方の道路K1とを接続
させるための摺付部であり、符号S1,S2は分割橋体
式交通路Aの両脇に設けた側道である。さらに、符号H
は底版Cを安定して設置させるために敷設されたH形鋼
である。
【0029】次に、分割橋体Bの構成について説明す
る。分割橋体Bは、図1に示すように、長方形の部材で
ある底版Cと、底版Cの上面における幅員方向の両端に
立設された2枚の部材である支持部材Dと、2枚の支持
部材Dの上端同士に架設された長方形の部材である頂版
Eとから構成されたラーメン構造の函体である。この分
割橋体Bの各部材は予め工場等で形成されたプレキャス
ト部材であり、PC鋼線やPC鋼棒等のPC鋼材による
ポストテンション方式や、ボルトジョイントによる接合
等によって一体化されている。したがって、分割橋体B
を施工現場に搬入する際には、各部材に分割して小型化
及び軽量化した状態で搬入するため、分割橋体Bの搬入
作業が簡易化されている。
【0030】[移動式クレーン]次に、本発明の実施形
態に係る分割橋体式交通路の構築方法に用いられる移動
式クレーンについて説明する。図2は本発明の実施形態
に係る移動式クレーンを示した側面図である。図3は本
発明の実施形態に係る移動式クレーンを示した背面図で
ある。
【0031】まず、移動式クレーンの構成について説明
する。なお、以下の説明において、前方とは、図2に示
す移動式クレーンのトラック側であり、後方とは、図2
に示す移動式クレーンの分割橋体側であり、左右方向と
は、図3に示す移動式クレーンの幅方向である。移動式
クレーン1は、図2及び図3に示すように、延長方向が
分割橋体式交通路Aの橋軸方向と平行に配置された平面
視において長方形の部材である水平ジブ2(水平部材)
と、水平ジブ2の下面に設けられ、水平ジブ2に沿って
前後方向に移動可能であるとともに、水平ジブ2の左右
方向の範囲内において、左右方向に移動可能な揚重手段
3と、水平ジブ2を所定の高さに支持し、底版C上を移
動可能な走行台車4と、走行台車4内を前後方向に移動
可能な昇降台車5とから構成され、揚重手段3は分割橋
体Bの各部材を吊り上げて搬送可能である。
【0032】次に、移動式クレーン1の各構成要素につ
いて説明する。水平ジブ2は、図2及び図3に示すよう
に、所定の高さに配置され、下面に前後方向に延長され
た2本の前後レール20が付設されており、この水平ジ
ブ2の左右方向の幅は底版Cの幅員よりも小さく形成さ
れている。
【0033】揚重手段3は、図2及び図3に示すよう
に、水平ジブ2の下面に付設された2本の前後レール2
0に吊り下げられており、前後レール20に沿って前後
方向に移動するローラ部30と、ローラ部30の下部に
左右方向に延長された状態で付設され、左右方向に伸縮
可能な伸縮レール31と、伸縮レール31に吊り下げら
れたホイスト32とから構成され、分割橋体Bの各部材
を吊り上げて搬送するものである。伸縮レール31は、
ローラ部30の下部に固定された固定レール33と、固
定レール33に沿って左右方向に摺動するとともに、ホ
イスト32が吊り下げられている可動レール34とから
構成され、固定レール33の左右方向の長さは、後記す
る走行台車4に立設されている左右の脚部40,40の
間隔よりも短く、さらに、可動レール34の左右方向の
長さは、固定レール33の左右方向の長さよりも短い。
したがって、可動レール34が固定レール33の中央に
配置された場合には、図3に示すように、固定レール3
3、可動レール34及びホイスト32が左右の脚部4
0,40の間隔内に収まるようになっている。ホイスト
32は、分割橋体Bの各部材を吊り上げるための吊具3
5を有し、吊具35に連結したワイヤ36を巻き上げる
ことによって各部材を吊り上げるものであり、可動レー
ル34に沿って左右方向に移動可能である。
【0034】走行台車4は、図2及び図3に示すよう
に、水平ジブ2の下面における左右方向の両端に設置さ
れ、水平ジブ2を支持している左右の脚部40,40
と、脚部40,40が立設し、長手方向が水平ジブ2の
延長方向と平行に配置された左右のレール部材41,4
1と、各レール部材41,41の下面に設置された走行
手段42とから構成され、左右のレール部材41,41
は断面コの字形状であって溝部43を有し、各溝部43
の開放部が内側方向で対峙するように配置され、対峙し
た左右のレール部材41,41の左右方向の幅は水平ジ
ブ2の左右方向の幅と同一になっている。
【0035】走行手段42は、移動式クレーン1を移動
させるものであり、図2及び図3に示すように、水平ジ
ブ2の略前端部の下方に配置された非駆動式のタイヤで
ある前方走行手段42aと、水平ジブ2の略後端部の下
方に配置された駆動式のキャタピラである後方走行手段
42bとから構成され、前方走行手段42a及び後方走
行手段42bは左右のレール部材41,41の下面に1
組ずつ設置されており、後方走行手段42bの駆動力に
よって移動式クレーン1を前後方向に移動させる。な
お、走行手段42の構成はこれに限定されるものではな
く、前方走行手段42aを駆動式にしてもよい。さら
に、駆動方式も電動や内燃機関など、限定されるもので
はない。ここで、本実施形態では、後方走行手段42b
を底版C上に配置し、前方走行手段42aを底版Cの前
方となる地面上に配置するため、前方走行手段42aと
レール部材41の間にブラケット45を介在させ、レー
ル部材41が水平に配置されるように前方走行手段42
aの高さ位置を調整している。また、本実施形態では、
前方走行手段42a,42a同士の間隔内に分割橋体B
の各部材を積載したトラックTの荷台を配置するため、
前方走行手段42aとレール部材41の間に介在してい
るブラケット45を左右方向に突出させることで、前方
走行手段42,42a同士の間隔を大きくし、トラック
Tの荷台を配置可能な間隔を確保している。
【0036】昇降台車5は、レール部材41,41に沿
って走行台車4内を前後方向に移動するものであり、図
2及び図3に示すように、平面視において長方形の部材
である台座50と、台座50の四隅から左右方向に突出
した4個のローラ51と、台座50の上面に設置された
昇降支柱52(昇降手段)と、昇降支柱52の上端に設
置され、垂直軸周りに回転する回転台53(回転手段)
とから構成され、伸縮支柱52が上下方向に伸縮するこ
とによって回転台53が昇降するものである。この昇降
台車5は、各ローラ51がレール部材41の溝部43内
を移動することで、レール部材41に沿って走行台車4
内を前後方向に移動する。なお、本実施形態では、油圧
を用いて昇降支柱52を昇降させているが、ワイヤ式な
どでもよく、限定されるものではない。また、回転台5
3の駆動方式も油圧式や電動式など限定されるものでは
ない。
【0037】次に、移動式クレーン1の動作について説
明する。まず、移動式クレーン1は、図2及び図3に示
すように、走行台車4の走行手段42によって前後方向
に移動可能である。また、揚重手段3は、図3に示すよ
うに、可動レール34及びホイスト32を固定レール3
3の中央に配置させた場合に、走行台車4の左右のレー
ル部材41,41の間隔内に収まるため、左右の脚部4
0,40と干渉することなく、水平ジブ2の下面の中央
を前後方向に移動する。さらに、揚重手段3は、伸縮レ
ール31の可動レール34を左右方向に移動させること
で、可動レール34に吊り下げられているホイスト32
が底版Cの幅員方向における両端部まで移動する。ま
た、昇降台車5は、走行台車4内を前後方向に移動可能
であり、回転台53の上面に頂版Eを載置し、回転台5
3を垂直軸周りに回転させて頂版Eの向きを変える。さ
らに、伸縮支柱52を伸長させることで頂版Eを上昇さ
せる。
【0038】[分割橋体式交通路の構築方法]次に、本
発明の実施形態に係る分割橋体式交通路の構築方法につ
いて説明する。図4は本発明の実施形態に係る支持部材
設置工程を示した図で、(a)は荷取り作業を示した断
面図、(b)は支持部材を設置する際を示した背面図で
ある。図5は本発明の実施形態に係る頂版設置工程を示
した側面図である。図6は本発明の実施形態に係る底版
設置工程を示した断面図である。図7は本発明の実施形
態に係る移動式クレーンの他の構成を示した図で、
(a)は前後の走行手段が底版上に配置された構成の移
動式クレーンを示した側面図、(b)は昇降台車を備え
ない構成を示した側面図である。図8は本発明の実施形
態に係る分割橋体式交通路の構築方法において、支持部
材が底版の中央に立設された分割橋体を構築する際を示
した図で、(a)は頂版設置工程を示した側面図、
(b)は頂版設置工程を示した背面図である。
【0039】(1)掘削溝設置工程 まず、分割橋体式交通路Aを設置するための掘削溝を一
方の交通路K1に設け、掘削溝の底面の両側部にH形鋼
Hを掘削溝の延長方向に敷設し、ここに基礎コンクリー
トを打設する。この掘削作業は、夜間等の交通が停止す
る時間帯に道路を閉鎖又は規制して行われるが、掘削量
が少ないことから短期間で施工が完了するため、既存の
交通に対する影響が軽減されている。また、掘削溝の深
さが浅いため、掘削溝の下方に水道管や電線等の埋設物
が存在している場合であっても、これらの埋設物に影響
されることがない。
【0040】(2)移動式クレーン設置工程 次に、掘削溝の両側に設けた側道S1,S2によって車
両の通行を確保しながら、掘削溝内に数枚の底版Cを連
続した状態で設置する。なお、数枚とは、設置された底
版C上に移動式クレーン1の後方走行手段42bを配置
可能な最低限の枚数であり、小型のトラッククレーンに
よって設置可能な枚数であることから、側道S1,S2
の車両の通行に影響を与えない。次に、図2に示すよう
に、移動式クレーン1を掘削溝内に設置する。このと
き、連続して設置された底版C上に後方走行手段42b
を配置し、連続して設置された底版Cの前方となる地面
上に敷設されたH形鋼の上面に前方走行手段42aを配
置する。なお、移動式クレーン1は走行手段42によっ
て移動可能であるため、移動式クレーン1の設置位置を
容易に調整することができる。
【0041】(3)支持部材設置工程 次に、図4(a)に示すように、前方走行手段42a,
42a同士の間隔内に分割橋体Bの各部材を積載したト
ラックTの荷台を配置する。次に、移動式クレーン1の
揚重手段3を水平ジブ2の前方に移動させて支持部材D
を吊り上げた後に、揚重手段3を水平ジブ2の後方に移
動させることで、連続して設置した底版Cの最後部の上
方に搬送する。そして、図4(b)に示すように、ホイ
スト32を底版Cの上方で左右方向に移動させ、支持部
材Dを底版Cの幅員方向における両端に立設する。ここ
で、揚重手段3が水平ジブ2の前端部に移動して分割橋
体Bの各部材を吊り上げた場合には、移動式クレーン1
の前方部の荷重が増加するが、水平ジブ2の前端部の下
方には、移動式クレーン1を支持している前方走行手段
42aが配置されているため、移動式クレーン1の安定
性が損なわれることがない。
【0042】(4)頂版設置工程 次に、揚重手段3を水平ジブ2の前方に移動させて頂版
Eを吊り上げ、揚重手段3を水平ジブ2の後方に移動さ
せることで頂版Eを搬送する。このとき、頂版Eの幅員
は脚部40,40同士の間隔よりも大きいため、図2に
示すように、頂版Eの幅員方向を水平ジブ2の延長方向
と平行にしてから搬送する。この頂版Eは底版Cに立設
した支持部材D,Dの上端同士の間に架設されるもので
あるが、本実施形態では、水平ジブ2の高さを低くして
移動式クレーン1を小型化及び軽量化しているため、揚
重手段3による頂版Eの吊り上げ高さが頂版Eの設置高
さよりも低く、揚重手段3によって頂版Eを設置するこ
とができない。そのため、図5に示すように、揚重手段
3によって頂版Eを昇降台車5の回転台53の上面に載
置し、昇降台車5を最後方の脚部40,40よりも後方
に移動させてから、回転台53によって頂版Eを垂直軸
周りに回転させて向きを調整した後に、伸縮支柱52を
伸長させて頂版Eを支持部材Dの上端の高さまで上昇さ
せ、走行台車4を後方に移動させることで支持部材D,
Dの上端同士の間に架設する。また、昇降台車5のロー
ラ51の上端部と走行台車のレール部材の溝部43との
間に隙間44を設け、昇降台車5が上方に移動可能な構
成とし、頂版Eを支持部材D,Dの上端同士の間に架設
した後に、頂版Eと回転台53を接合した状態で伸縮支
柱52を収縮して昇降台車5を上昇させ、昇降台車5が
頂版Eに吊り下げられた状態にすることで、頂版Eに昇
降台車5及びクレーン1本体の荷重が付加され、頂版E
が支持部材Dに押し付けられた状態となり、両者を確実
に接合することができるため、施工精度を高めることが
できる。
【0043】次に、(3)支持部材設置工程及び(4)
頂版設置工程を繰り返し、後方から順次に全ての底版C
に支持部材D及び頂版Eを設置し、掘削溝内に連続して
分割橋体Bを設置する。この(3)支持部材設置工程及
び(4)頂版設置工程の繰り返しにおいて、水平ジブ2
の後方は底版Cの上方に配置され、支持部材D及び頂版
Eの搬送距離が長く確保されるため、1個の分割橋体B
を構築する度に移動式クレーン1及びトラックTの位置
を移動させる必要がなく、作業が簡易化され、施工期間
が短縮される。また、分割橋体Bの各部材は水平ジブ2
の直下を通過するため、分割橋体Bの各部材が掘削溝の
両脇に設けられた側道の上方を通過することがない。次
に、設置した各部材をPC鋼線やPC鋼棒等のPC鋼材
によるポストテンション方式等によって一体化して分割
橋体Bを完成する。
【0044】(5)底版設置工程 次に、移動式クレーン1及びトラックTを前方に移動さ
せ、完成した分割橋体Bの前方に新たに底版Cを設置可
能なスペースを設ける。そして、揚重手段3を水平ジブ
2の前方に移動させて底版Cを吊り上げ、揚重手段3を
水平ジブ2の後方に移動させることで底版Cを搬送す
る。このとき、底版Cの幅員は脚部40,40同士及び
レール部材41,41の間隔よりも大きいため、図6に
示すように、底版Cの幅員方向を水平ジブ2の延長方向
と平行にして搬送し、この状態でレール部材41,41
の間隔内を通過させた後に、レール部材41,41の下
方で底版Cを垂直軸周りに回転させて向きを調整して完
成した分割橋体Bの前方に連続させて設置する。
【0045】(6)橋梁架設工程 次に、(5)底版設置工程において新たに設置した底版
C上に移動式クレーン1の後方走行手段42bを移動さ
せ、(3)支持部材設置工程から(5)底版設置工程を
繰り返すことで分割橋体Bを連続して掘削溝内に設置
し、分割橋体B同士を一体化する。なお、分割橋体B同
士の一体化は、全ての分割橋体Bを一括して一体化する
方法や、部分毎に分割橋体Bを一体化した後に、部分毎
に一体化した分割橋体B同士を一体化する方法でもよ
く、作業効率を考慮して適宜に変更することが好まし
い。次に、同様にして、交差点の中央を挟んで対峙する
位置に分割橋体Bを連続させて構築し、頂版E同士の間
に橋梁Fを架設する。最後に、分割橋体式交通路Aの上
面をアスファルト等によって舗装して道路K3を構築
し、分割橋体式交通路Aを完成する。
【0046】したがって、本発明の実施形態に係る分割
橋体式交通路の構築方法では、分割橋体Bの設置作業が
底版Cの幅員内の領域で行われることから、狭い作業用
地であっても、周辺地域社会の環境及び経済活動に与え
る影響を低減した状態で分割橋体式交通路Aを容易に構
築し、短期間に車両の通行を確保するため、既存の交通
に与える影響が大幅に低減される。また、底版Cを基礎
にすることで荷重が分散され、地盤を深く広く掘削する
必要がないため、地中の埋設物に影響されることなく、
分割橋体式交通路Aを容易に構築することができる。
【0047】なお、移動式クレーンは、分割橋体Bの各
部材を底版Cの幅員内の領域で搬送可能であれば、前記
移動式クレーン1の構成に限定されるものではなく 例
えば、図7(a)に示すように、前方走行手段42a及
び後方走行手段42bを底版Cの床面上に配置した構成
の移動式クレーン1aでもよい。この移動式クレーン1
aでは、走行台車4からの水平ジブ2の前方部の突出量
が大きくなるため、揚重手段3が水平ジブ2の前方部で
分割橋体Bの各部材を吊った場合に、移動式クレーン1
aの安定性を保つためのカウンタウェイト46を走行台
車4の後方部に設けている。また、図7(b)に示すよ
うに、走行台車4内に昇降台車5を設けることなく、簡
易化した構成の移動式クレーン1bにしてもよい。この
移動式クレーン1bでは、揚重手段3によって頂版Eを
支持部材D,Dの上端同士の間に架設するため、揚重手
段3による頂版Eの吊り上げ高さを支持部材Dの上端よ
りも高くする必要がある。そのため、揚重手段3のホイ
スト32を水平ジブ2の上面に配置したり、水平ジブ2
の高さ位置を上げることによって頂版Eの吊り上げ高さ
を確保している。
【0048】さらに、分割橋体式交通路は、前記分割橋
体式交通路Aに限定されるものではなく、例えば、交差
点の中央を挟んで対峙する位置に連続して構築された分
割橋体B同士の間に分割橋体を構築することで分割橋体
式交通路を構築してもよい。さらに、既設道路上での設
置に限定されるものではなく、全く新設の場合や、中央
分離帯、植樹帯等での新設の場合でもよい。
【0049】また、分割橋体Bの構成は、支持部材Dが
鋼製の支柱である構成や、支持部材Dを底版Cの中央に
立設し、この支持部材Dによって頂版Eを中央で支持し
た構成や、2列に並列した各分割橋体B、さらに、二段
に積み上げた各分割橋体Bを一体化した構成など、施工
現場や顧客の要望に対応して適宜に変更されるものであ
る。さらに、分割橋体式交通路Aの構成としては、分割
橋体Bの支持部材Dに車両が進入可能な開口部を設け、
側道S1から分割橋体式交通路Aの内部に進入した車両
が橋梁Fの下方で右折して他方の道路K2に合流する構
成にしてもよい。また、分割橋体Bの底版Cに基礎杭を
設けた構成にしてもよく、工場等で底版Cを形成する際
に底版Cを貫通する垂直孔を形成し、分割橋体式交通路
Aを構築した後に垂直孔を貫通させて基礎杭を地中に打
設してもよい。この構成では、分割橋体式交通路Aを構
築した後に、分割橋体Bに基礎杭を設けることができる
ため、分割橋体式交通路Aによって少なくとも道路K3
における車両の通行を確保した後に、道路K3の直下で
基礎杭を設けることができる。なお、分割橋体B設置前
に基礎杭を打設する方法も考えられる。
【0050】ここで、底版Cの中央に支持部材Dが立設
された分割橋体B’を構築する場合には、図8に示した
昇降台車5’を備えた移動式クレーン1cを用いること
が好ましい。この昇降台車5’は、台座50に立設した
4本の伸縮支柱52によって四隅が支持された四周枠5
4を有しており、図8(b)に示すように、四周枠54
の開口部55に頂版Eの中央に突出している取付部を挿
通させ、伸縮支柱52を伸長させることで支持部材Dの
上端部の高さ位置まで頂版Eを上昇させる。そして、昇
降台車5’を移動させることで頂版Eを支持部材Dの上
方に搬送した後に、四周枠54を下降させて支持部材D
に頂版Eを設置する。なお、頂版Eの設置後、下降した
四周枠54の開口部55内に支持部材Dが存在し、昇降
台車5’を前方に移動させた際に、四周枠54の後部の
部材と支持部材Dが干渉するため、四周枠54の部材を
容易に取り外せるようにすることが好ましい。
【0051】以上、本発明について、好適な実施形態に
ついての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限
られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更
が可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明の分割橋体式交通路の構築方法で
は、分割橋体を底版と支持部材と頂版とに分割した状態
で施工現場に搬入して組み付けることによって、分割橋
体を容易に連続して既存の交通路上に設置し、高い強度
及び安定性を有する分割橋体式交通路を短期間に構築す
るため、作業区間における車両の通行が早期に確保さ
れ、交通路の周辺に迂回路を設けることなく、周辺地域
社会の環境及び経済活動に対する影響を低減するととも
に、施工期間を短縮し、施工費を削減することができ
る。さらに、分割橋体の各部材を既存の交通路の延長方
向に沿って搬送することで、分割橋体の各部材は既存の
交通路上に設けられた作業用地の上方を既存の交通路の
延長方向に移動するため、狭い作業用地であっても、分
割橋体の各部材を作業用地の側方の用地を通過させるこ
となく、分割橋体式交通路を短期間に構築することがで
きる。また、板状の部材である底版を基礎とすることに
よって、基礎構築において地盤を深く広く掘削する必要
がなくなるため、地中の埋設物に影響されることなく、
分割橋体式交通路を容易に構築することができる。ま
た、緊張材又は締結材に緊張力を付加することで、分割
橋体同士を確実に一体化するため、分割橋体式交通路の
強度及び安定性を容易かつ短時間に高めることができ
る。また、走行台車によって移動可能な移動式クレーン
を用いた場合には、移動式クレーンを容易に移動させて
搬送作業を行うことができる。これは、分割橋体を連続
して設置する場合に有効であるとともに、移動式クレー
ンの設置作業を簡易化することができるため、施工期間
を短縮することができる。また、移動式クレーンの走行
台車内に昇降台車を設けた構成では、搬送物を揚重手段
によって設置高さまで上昇させることができない場合で
あっても、昇降台車の昇降手段によって搬送物を上昇さ
せて設置することができるため、水平部材の高さ位置を
低くすることで小型化及び軽量化された移動式クレーン
を用いて分割橋体式交通路を構築することができる。ま
た、移動式クレーンの昇降台車に回転手段を設けた構成
では、頂版の向きを容易に調整することができるため、
頂版の設置作業を簡易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る分割橋体式交通路を示
した図で、(a)は分割橋体式交通路の側面図、(b)
は分割橋体式交通路の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る移動式クレーンを示し
た側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る移動式クレーンを示し
た背面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る支持部材設置工程を示
した図で、(a)は荷取り作業を示した断面図、(b)
は支持部材を設置する際を示した背面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る頂版設置工程を示した
側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る底版設置工程を示した
断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る移動式クレーンの他の
構成を示した図で、(a)は前後の走行手段が底版上に
配置された構成の移動式クレーンを示した側面図、
(b)は昇降台車を備えない構成を示した側面図であ
る。
【図8】本発明の実施形態に係る分割橋体式交通路の構
築方法において、支持部材が底版の中央に立設された分
割橋体を構築する際を示した図で、(a)は頂版設置工
程を示した側面図、(b)は頂版設置工程を示した背面
図である。
【符号の説明】
A・・・・分割橋体式交通路 B・・・・分割橋体(分割橋体式交通路) C・・・・底版(分割橋体) D・・・・支持部材(分割橋体) E・・・・頂版(分割橋体) F・・・・橋梁(分割橋体式交通路) G・・・・摺付部(分割橋体式交通路) H・・・・H形鋼(分割橋体式交通路) 1・・・・移動式クレーン 2・・・・水平ジブ 20・・・・前後レール(水平ジブ) 3・・・・揚重手段 30・・・・ローラ部(揚重手段) 31・・・・伸縮レール(揚重手段) 32・・・・ホイスト(揚重手段) 33・・・・固定レール(揚重手段) 34・・・・可動レール(揚重手段) 35・・・・吊具(揚重手段) 36・・・・ワイヤ(揚重手段) 4・・・・走行台車 40・・・・脚部(走行台車) 41・・・・レール部材(走行台車) 42・・・・走行手段(走行台車) 42a・・・前方走行手段(走行台車) 42b・・・後方走行手段(走行台車) 43・・・・溝部(走行台車) 44・・・・隙間(走行台車) 45・・・・ブラケット(走行台車) 5・・・・昇降台車 50・・・・台座(昇降台車) 51・・・・ローラ(昇降台車) 52・・・・伸縮支柱(昇降台車) 53・・・・回転台(昇降台車) 54・・・・四周枠(昇降台車) 55・・・・開口部(四周枠)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 直 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 西田 泰夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小林 弘太郎 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 2D059 CC03 DD02 DD03 DD04 DD06 GG55 GG61

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含むことを特徴とする分割
    橋体式交通路の構築方法。 (1)支持部材を既存の交通路上に設置された底版に立
    設する支持部材設置工程。 (2)頂版を前記支持部材に支持させることで分割橋体
    を構築する頂版設置工程。 (3)前記支持部材設置工程及び前記頂版設置工程を繰
    り返して前記既存の交通路上に前記分割橋体を連続して
    設置し、前記各分割橋体の前記頂版の上面に交通路を設
    けることで分割橋体式交通路を構築する分割橋体式交通
    路構築工程。
  2. 【請求項2】 以下の工程を含むことを特徴とする分割
    橋体式交通路の構築方法。 (1)支持部材を既存の交通路の延長方向に沿って搬送
    し、前記既存の交通路上に設置された底版に立設する支
    持部材設置工程。 (2)頂版を前記既存の交通路の延長方向に沿って搬送
    し、前記支持部材に支持させることで分割橋体を構築す
    る頂版設置工程。 (3)前記支持部材設置工程及び前記頂版設置工程を繰
    り返して前記既存の交通路上に前記分割橋体を連続して
    設置し、前記各分割橋体の前記頂版の上面に交通路を設
    けることで分割橋体式交通路を構築する分割橋体式交通
    路構築工程。
  3. 【請求項3】 以下の工程を含むことを特徴とする分割
    橋体式交通路の構築方法。 (1)既存の交通路の上方に配置された水平部材と、前
    記水平部材に沿って、前記既存の交通路の延長方向に移
    動可能な揚重手段と、前記水平部材を所定の高さに支持
    し、前記既存の交通路の延長方向に移動可能な走行台車
    とから構成される移動式クレーンを既存の交通路上に設
    置する移動式クレーン設置工程。 (2)前記移動式クレーンの前記揚重手段によって支持
    部材を吊り上げて搬送し、前記既存の交通路上に設置さ
    れた底版に立設する支持部材設置工程。 (3)前記移動式クレーンの前記揚重手段によって頂版
    を吊り上げて搬送し、前記支持部材に支持させることで
    分割橋体を構築する頂版設置工程。 (4)前記支持部材設置工程及び前記頂版設置工程を繰
    り返して前記既存の交通路上に前記分割橋体を連続して
    設置し、前記各分割橋体の前記頂版の上面に交通路を設
    けることで分割橋体式交通路を構築する分割橋体式交通
    路構築工程。
  4. 【請求項4】 前記移動式クレーンは、前記既存の交通
    路の延長方向に移動可能な昇降台車を備え、前記頂版設
    置工程において、前記頂版を前記昇降台車に設置し、前
    記昇降台車によって前記頂版を昇降させることで、前記
    支持部材に前記頂版を支持させることを特徴とする請求
    項3に記載の分割橋体式交通路の構築方法。
  5. 【請求項5】 前記昇降台車は、前記頂版を垂直軸周り
    に回転させる回転手段を備え、前記頂版設置工程におい
    て、前記回転手段によって前記頂版を垂直軸周りに回転
    させ、前記頂版の向きを調整することを特徴とする請求
    項4に記載の分割橋体式交通路の構築方法。
  6. 【請求項6】 前記分割橋体式交通路構築工程におい
    て、前記分割橋体同士を緊張材又は締結材によって一体
    化することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    か1項に記載の分割橋体式交通路の構築方法。
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