JP4504910B2 - 台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法 - Google Patents

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本発明は、河川や護岸、高速道路等の改修工事や各種水上、水中施工又は地中施工などに用いる仮桟橋の架設方法に用いる台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法に関する。
仮桟橋は作業員や工事用機械、材料等の運搬、各種工事用車両の通行のための通路や工事用作業足場として使用され、主体工事の施工前に設置し、主体工事の施工後に撤去する仮設構造物である。
例えば(特許文献1)には「既設ステージから架設方向に張り出した少なくとも2本のビームの先端側を仮杭で支持する工程と、ビーム上から仮橋仮桟橋の支柱の打設作業と上部工を行ってステージを構築する工程と、ビームを前方に送り出して前工程で構築した既設ステージから架設方向に張り出させて仮杭で支持する工程とを繰返して行うことを特徴とする仮橋仮桟橋の架設方法」が開示されている。
また、(特許文献2)には「対を成して架設された橋梁の主桁を跨ぐようにして設けられた橋梁施工用の移動台車であって、前記移動台車は、この移動台車が具備する走行車輪で前記主桁の側方にそれぞれ張り出す下フランジの上面を走行することを特徴とする橋梁施工用の移動台車」が開示されている。
特開2001−115421号公報 特開2001−64915号公報
しかしながら、上記従来の技術では、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)では、作業用のクレーン等を移動させるために、主桁上の全面に渡って覆工板を敷設する必要があり、設置及び撤去の作業性に欠け、工期が長期化するという課題を有していた。また、大量の資材を必要とし、資材の搬入作業に工数を要すると共に、資材の設置スペースを確保しなければならず、施工性、生産性に欠けるという課題を有していた。
(2)(特許文献2)では、移動台車が主桁の側方にそれぞれ張り出す下フランジの上面を走行し、主桁の長手方向のみにしか移動することができないので、架設された橋梁と分岐させて更に別の橋梁や作業ステージを連設する際には使用することができず、汎用性、実用性に欠けるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、既存の道路等の交通を妨げることなく複数の分岐したレール上を移動して複数箇所への資材の搬送や建築作業等を行うことができ、主体工事の工期の短縮化を図ることができる汎用性、実用性、生産性に優れた台車の提供、及びそれを用いることにより、設置に必要な資材及び作業工数を大幅に低減することができ、撤去作業が容易で工期の短縮化を図ることができる施工性に優れた仮桟橋の架設方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明の台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の台車は、地中に打設された支柱と、複数の前記支柱の上端間に渡設されたレール及び前記レールと分岐して配設された分岐レールと、を備えた仮桟橋の架設方法に用いる台車であって、クレーンが積載される台部と、前記台部の下部に配設され前記台部を前記レールに沿って移動させる移動手段と、前記台部の下部に配設され前記レールと直交方向に配設された前記分岐レールに沿って前記台部を移動させる分岐移動手段と、前記台部に配設され前記移動手段及び前記分岐移動手段を前記台部に対し独立して昇降させる移動手段昇降機構と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)台部の下部に配設され台部をレールに沿って移動させる移動手段と、台部の下部に配設されレールと直交方向に配設された分岐レールに沿って台部を移動させる分岐移動手段と、台部に配設され移動手段及び分岐移動手段を台部に対し独立して昇降させる移動手段昇降機構を有するので、移動手段昇降機構により移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方を上昇させ、他方を下降させて台車の前後動又は左右動を選択することができ、機動性、汎用性に優れる。
(2)移動手段昇降機構により移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方を選択することができるので、直交方向に架設されたレールと分岐レールとの交差部において、移動手段と分岐移動手段の切替えを行うだけで、レールと分岐レールとの間で容易に台車の載せ代えを行うことができ、作業性を向上させることができる。
ここで、台部はH型鋼を格子状に組み、上部に覆工板を敷設したものが好適に用いられる。台部の基礎がH型鋼で格子状に形成されていることにより、重量を最低限に抑えると共に、剛性を確保してクレーン以外の工事用車両や各種土木工事用機器、仮桟橋の架設に使用する資材等も積載することができる。
移動手段は、レール又は分岐レール上を走行できるものであればよく、車輪やコロ等を有するものが好適に用いられる。モータ等の駆動部を用いて移動手段の車輪等を直接、駆動するようにしてもよいし、ウィンチ等の駆動部を用いてワイヤで台車を引っ張ることにより、移動手段の車輪やコロ等を従動させてもよい。移動手段として、駆動部で駆動する駆動輪以外に、従動輪を備えることにより、台車及び台車に載置される各種の機器や資材等の重量を分散させて確実に支持することができ、台車の支持及び走行の安定性に優れる。駆動部として駆動力の大きな油圧モータを用いた場合、工事用車両や資材等の重量物が積載された台車を確実に自走させて移動させることができる。また、駆動部としてウィンチを用いる場合、前進用と後退用のウィンチを備えることにより、台車の前後動を確実に切り替えて移動させることができる。
移動手段の車輪やコロ等はレール及び分岐レールの上面に形成した凹条部の内部を走行させるか、移動手段の外周に沿って凸条部又は凹条部を形成し、レール及び分岐レールの上面に設けた凹条部又は凸条部に沿って走行させるものが好適に用いられる。これにより、レール及び分岐レールの凹条部又は凸条部で移動手段の車輪やコロ等を案内することができ、車輪やコロ等がレール及び分岐レールから脱輪することがなく、安全性に優れる。
尚、台車にディーゼル発電機等の発電機を搭載することにより、移動手段を駆動するための動力を供給することもできる。また、台部にクレーンとして外部に動力を供給することができる油圧式のクローラクレーンを載置している場合、クレーンの動力で移動手段を駆動して台車を移動させることができ発電機等を搭載する必要がなく台車を軽量化できると共に、クレーンを操作することで台車の前後動や停止を制御することができ操作性に優れる。
台部の外周には全周に渡って柵状の手摺を備えることが好ましい。これにより、作業者や積載した資材等が台部から落下するのを防止でき、安全性に優れる。尚、手摺の一部を開閉自在に形成するか、少なくとも一部を台部に対して着脱自在に配設した場合、作業者の乗り降りやクレーンや資材等の積み下ろし作業を容易に行うことができ、実用性に優れる。
運転室を台部の前後に設けた場合、台車の前進及び後退時にそれぞれの運転室で進行方向を目視で確認しながら運転をすることができ、安全性、実用性に優れる。
また、台部の前後には、衝突時の衝撃力を吸収するためにバッファ等の緩衝器を備えることが好ましい。
台車の後部には必要に応じて車輪を備えた1以上の荷台を連結して使用することができる。荷台を連結することにより、資材等の積載面積を増やすことができ、荷重をより多くの支柱で分散して支持することができ、仮桟橋への負荷を低減することができる。また、台車と荷台及び荷台同士を着脱自在に連結する連結部を有することにより、資材等の積載量に応じて荷台の着脱を容易かつ確実に行うことができ実用性、汎用性に優れる。更に、仮桟橋上で資材等の積み下ろしを終えた荷台は、クレーンによる仮桟橋の架設作業中に他の台車で牽引して移送することができ、新たな資材等を積載することができるので資材搬送の効率性に優れ、工期を短縮することができる。また、荷台の代わりに複数の台車を連結部で連結して使用してもよい。
分岐移動手段は前述の移動手段と同様の構成を有するものが好適に用いられる。移動手段昇降機構としては、台部と移動手段及び分岐移動手段との間で伸縮して移動手段及び分岐移動手段とレール及び分岐レールとの間に隙間を作れるだけのストロークを有するものであればよい。尚、移動手段昇降機構は、移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方がレール又は分岐レール上に接地している状態で他方を下降させて接地させた後、移動に使用しない移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方を上昇させて移動手段と分岐移動手段の切替えを行う。これにより、台車全体を少なくとも移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方で支持した状態で移動手段と分岐移動手段の切替えを行うことができ、移動手段又は分岐移動手段のみを昇降させるだけなので、台部昇降機構のように大きな駆動力は必要なく、省力性に優れる。
尚、レール及び分岐レールの上面に凹条部又は凸条部が形成されている場合、レールと分岐レールとが互いに交差する交差部を切欠くことにより、交差した他のレールに妨げられることなく、レールと分岐レールとの間で台車の載せ代えを容易に行うことができ作業性に優れる。
本発明の請求項2に記載の台車は、地中に打設された支柱と、複数の前記支柱の上端間に渡設されたレール及び前記レールと分岐して配設された分岐レールと、を備えた仮桟橋の架設方法に用いる台車であって、クレーンが積載される台部と、前記台部の下部に水平面内で転回自在に配設された軸部と、前記軸部に配設され前記台部を前記レール又は前記分岐レールに沿って移動させる移動手段と、前記台部に配設され前記レール又は前記分岐レールに対し前記台部を昇降させる台部昇降機構と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)クレーンが積載される台部と、台部の下部に水平面内で転回自在に配設された軸部を介して台部をレール又は分岐レールに沿って移動させる移動手段を有するので、軸部により移動手段をレール又は分岐レールの向きに合わせて転回させることができ、仮桟橋の架設時に覆工板を敷設することなく、クレーンを仮桟橋のレール又は分岐レールの長手方向に移動させながら架設作業を行うことができ、施工性に優れると共に、覆工板の撤去作業が不要で作業工数を低減でき、工期を短縮することができる。
(2)台部がレール又は分岐レールに対し台部を昇降させる台部昇降機構を有するので、レール又は分岐レール上で台部昇降機構により台部を上昇させた後、分岐レール又はレール方向に合わせて軸部と共に移動手段を転回させ、更に台部昇降機構により台部を下降させることができるので、レールと分岐レールとの間で容易に台車の載せ代えを行うことができ、施工性、汎用性に優れる。
ここで、台部昇降機構としては、台部と共に台部に積載されたクレーンや資材等を持ち上げることができ、レール又は分岐レールと移動手段との間に移動手段を転回させるための隙間を作れるだけのストロークを有するものであればよい。例えば、油圧で作動するジャッキ等が好適に用いられる。台部昇降機構は、移動手段と同様に台部の前後左右に合計四箇所以上、配設することにより、台部を安定に支持することができ、台部の昇降と移動手段の転回を円滑に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の台車であって、前記台部、前記移動手段、前記分岐移動手段の内いずれか1以上が、前記レール又は前記分岐レールの内側面及び/又は外側面に当接して回転するサイドローラを備えた構成を有している。
この構成により、請求項6又は7の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)台部、移動手段、分岐移動手段の内いずれか1以上が、レール又は分岐レールの内側面及び/又は外側面に当接して回転するサイドローラを有することにより、移動手段や分岐移動手段の脱輪を防止でき、台車をレール又は分岐レールに沿って確実に案内することができるので、台車の走行をスムーズにして省力性、安全性を向上させることができる。
ここで、サイドローラは台部に直接、取付けてもよいし、移動手段や分岐移動手段に設けてもよい。サイドローラは台車の左右の長手方向に少なくとも二箇所ずつ配設することが好ましい。これにより、台車を左右のレール又は分岐レールに沿って案内することができ、脱輪を確実に防止して信頼性に優れる。
サイドローラを軸支するローラ固定部は、台部又は移動手段や分岐移動手段にねじ止め等により着脱自在に固定するか、レールや分岐レールの幅方向(左右方向)に摺動及び/又は伸縮自在に固定する。これにより、台車をレール又は分岐レール上に載置する前に、予めローラ固定部を取外すか、サイドローラがレール又は分岐レールの内側面/又は外側面から遠ざかる方向(左右方向)にローラ固定部を摺動及び/又は伸縮させることができ、サイドローラとレールや分岐レールとの干渉を防止できるので、容易に台車をレール又は分岐レール上に載置することができる。
また、前述の軸部による移動手段の転回や台部昇降機構による台部の昇降作業、移動手段昇降機構による移動手段及び分岐移動手段の昇降作業を行う際にも、サイドローラを一次的に取外すか、退避させて作業を行うことにより、レールと分岐レールとの間で容易に台車の載せ代えを行うことができ、機能性、実用性に優れる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の台車であって、前記移動手段及び/又は前記分岐移動手段が、エンドレスコロである構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)移動手段及び/又は分岐移動手段がエンドレスコロであることにより、複数のコロで台車の重量を分散させて均等に支持することができ、重量物が載置された台車を小さな力で移動させることができるので、駆動部を小型化、省力化することができ、量産性、省エネルギー性に優れる。
ここで、エンドレスコロは、複数のローラ状のコロをエンドレス状に連設させてコンベアのように回動させるものである。複数のコロを有することにより、個々のコロの外径を小さくすることができ、エンドレスコロの全高を下げて台車の走行安定性を向上できる。エンドレスコロの数は、台車及び台車に積載するクレーンやその他の工事用車両、各種土木工事用機器、資材等の重量を考慮して、適宜、選択することができる。エンドレスコロの天板と台部の底面との間にゴム板等の弾性部材を介装してエンドレスコロを固定することにより、偏荷重や高さの誤差に対応することができる。また、前述のサイドローラを備えた場合、横荷重の影響を低減でき、直進性を向上させることができる。特に、エンドレスコロの両側にサイドローラを備えることにより、左右の横荷重に対応でき、レールや分岐レールからの脱落を確実に防止することができ、信頼性に優れる。また、前述の転回自在な軸部の代わりに、天板にターンテーブルを装着してもよい。尚、移動手段や分岐移動手段として、通常の車輪とエンドレスコロを組合せて用いてもよい。エンドレスコロを用いることにより、台車を小さな力で移動させることができるので、駆動部として動力の小さなウィンチ等を好適に用いることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の台車であって、前記台部に形成された杭打ち用の開口部と、前記台部に載置された杭打ち機械と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)杭打ち機械が載置された台車を架設済みのレール及び/又は分岐レール上で移動させながら主体工事の杭打ちを行うことができるので、細かな位置決め作業を行うことなく、短時間で連続的に杭打ち作業を行うことができ施工性に優れる。
(2)台車の台部に杭打ち用の開口部を設けることにより、覆工板が敷設されていない台車の直下に杭を打設することができ、杭打ち作業時に偏荷重が発生するのを防止でき、レール又は分岐レールによって台車を安定に支持することが可能で杭打ち作業の信頼性に優れる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の台車であって、前記台部に着脱自在に敷設された覆工板を備えた構成を有している。
この構成により請求項1乃至5の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)台部に杭打ちのための開口部を簡便に形成することができ、杭打ち機械を載置するだけで主体工事の杭打ち作業を行うことができる。また、予定された杭打ち箇所に合わせて杭打ち機械を設置した際に、杭打ち機械を含めた台車の重心を台部の中心と略一致させることにより、偏荷重の発生を効果的に低減することができ、台車の傾きや水平面内での回転の発生を防止できる。杭打ち機械の動力源となる油圧ユニットを台車に設置する場合、油圧ユニットの位置で重心のバランスを取ることもできる。
(2)仮桟橋の架設終了後に、架設に用いた台車の台部から覆工板の一部を取り外し、杭打ち機械を設置してもよく、仮桟橋の架設及び主体工事に用いる台車を共用することができ汎用性に優れる。
ここで、台車の台部に覆設される覆工板は着脱自在に配設することが好ましい。これにより、台部に杭打ちのための開口部を簡便に形成することができ、杭打ち機械を載置するだけで主体工事の杭打ち作業を行うことができる。また、予定された杭打ち箇所に合わせて杭打ち機械を設置した際に、杭打ち機械を含めた台車の重心を台部の中心と略一致させることにより、偏荷重の発生を効果的に低減することができ、台車の傾きや水平面内での回転の発生を防止できる。杭打ち機械の動力源となる油圧ユニットを台車に設置する場合、油圧ユニットの位置で重心のバランスを取ることもできる。尚、杭打ち施工用の台車としては、レール又は分岐レール上を移動できるものであればよいが、特に、移動手段や分岐移動手段にサイドローラを備えることにより、杭打ち作業時に発生する横荷重に対応でき、台車の水平面内での回転及びレールや分岐レールからの脱落を防止できる。
仮桟橋の架設終了後に、架設に用いた台車の台部から覆工板の一部を取り外し、杭打ち機械を設置してもよい。仮桟橋の架設及び主体工事に用いる台車を共用することができ汎用性に優れる。
本発明の請求項7に記載の仮桟橋の架設方法は、請求項1乃至6の内いずれか1項に記載の台車を用いた仮桟橋の架設方法であって、前記レール上を移動する前記台車に積載された前記クレーンを用いて前記レールに延設される他のレール又は前記レールから分岐して配設される他の分岐レールを支持する支柱を打設する支柱打設工程と、前記クレーンを用いて複数の前記支柱の間に前記他のレール又は前記他の分岐レールを渡設するレール渡設工程と、渡設された前記他のレール又は前記他の分岐レール上に前記台車を移動させる台車移動工程と、を備えている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)レール上を移動する台車に積載されたクレーンを用いて支柱打設工程とレール渡設工程を行うことにより、仮桟橋の架設作業を省力化でき、工期を短縮することができる。
(2)支柱打設工程及びレール渡設工程に用いるクレーンがレール上を移動する台車に積載されているので、仮桟橋にクレーンを移動させるための覆工板を敷設する必要がなく、仮桟橋の設置及び撤去の作業性に優れ、工期を短縮するこができる。
(3)支柱打設工程で打設された支柱間にレール渡設工程で他のレール又は他の分岐レールを渡設し、台車移動工程により新たに渡設されたレール又は他の分岐レール上に台車を移動させることができるので、これらの工程を繰返し行うことで、仮桟橋の架設を容易に行うことができる。
(4)クレーンがレール上を移動する台車に積載されているので、予め台車上に資材を積載しておくことにより、資材の運搬のために資材置場と作業場所との間で台車を何往復もさせる必要がなく、施工性を向上させることができる。
ここで、仮桟橋の架設は、まず、陸上部において支柱の打設と、支柱間へのレールの渡設を行う。次に、陸上部に架設された仮桟橋のレール上に台車を上架する。その後は、台車に積載したクレーンにより、支柱打設工程とレール渡設工程を行う。台車移動工程により、新たに渡設されたレール上に移動しながら、次の支柱打設工程とレール渡設工程を繰り返し、仮桟橋の架設を行う。
尚、分岐レールを架設する場合、レールと分岐レールの交差部(分岐レールの根元部)は先に架設したレール上を移動する台車に積載したクレーンで行うことができる。その後、架設が終了したレールから分岐レールにクレーンを積載した台車を載せ代えることにより、同様の工程で分岐レールの架設を行う。また、分岐レールの代りに、覆工板を敷設した仮桟橋をレールから分岐させて架設することもできる。この場合、台車の載せ代えが不要でクレーンを用いた従来工法を用いることができる。レールと分岐レールが交差する交差部まで台車を用いて移送した工事用車両や各種土木工事用機器、資材等を分岐した仮桟橋に積み下ろすことにより、従来通りの施工を行うことができる。
レールは台車の幅に合わせて平行に少なくとも二本配設される。支柱としては従来と同様のH型鋼や鋼管等が好適に用いられる。支柱として丸鋼管を使用した場合、H型鋼に比べ機械的強度に優れ、レールの長手方向のピッチを広くすることができるので、資材及び作業工数を低減することができ好ましい。
レールとしては基部となるH型鋼の上面部中央にI型鋼等を固設して凸条部を形成したものや、U型鋼等を固設して凹条部を形成したもの等が好適に用いられる。凸条部又は凹条部で台車の車輪を案内することができ、台車がレールから脱輪するのを防止できると共に、H型鋼中央のウェブで確実に台車の重量を支持することができ、レールの変形や撓み等が発生せず、安全性を向上させることができる。
レールは支柱の上端に直接、設置してもよいし、左右の支柱の上端間に枕となる桁受を配設した上で桁受間に渡設してもよい。また、仮桟橋の規模によっては左右の支柱間に1以上の支柱を打設してもよい。これにより、桁受を強固に支持固定することができ、信頼性を向上させることができる。
左右のレール間の要所をH型鋼等のつなぎ材で接続した場合、左右のレールの間隔を一定に保つことができると共に、レールの撓みや捩れ等を防止でき、重量のある台車を確実に案内、支持することができ信頼性に優れる。
各々の支柱は前後左右の隣接する支柱と水平つなぎで接続し、要所を筋かいで補強することが好ましい。また、支柱とレール、桁受と支柱或いはレールとの間はブラケットや方づえ等で補強固定してもよい。各部を強固に固定することにより初期の間隔を維持することができ、撓みや捩れ等の変形を防止でき安全性に優れる。
仮桟橋を構成する各部材の接続は、溶接やボルトとナット等による緊結固定等で行うことができる。各部材の接続をボルトとナットで行った場合、溶接に比べ機械的強度に優れると共に、組立て及び分解が容易で施工性に優れる。また、一級河川においては、主体工事の終了後に支柱を間引いて撤去することにより、20m以上のピッチで配設された支柱とレールを架設したまま残すことができるので、次期工事に利用することができ、大幅な経費削減と工期の短縮を図ることができる。
支柱の上端部とレールの下端又は桁受の下端との接続には、略円形や略矩形などの形状に形成された平板状の取付部の下部に略円筒状に形成された挿通部を有するキャップ状の接続部材を用いることができる。接続部材の挿通部の内径を支柱の外形よりも大きめに形成することで容易に支柱の上端部に挿着することができ、支柱の位置ずれ誤差や寸法の違いを吸収することができ汎用性に優れる。また、取付部の外形を挿通部の外径よりも大きくすることにより、広い面積でレールや桁受を支持することができ、高い位置決め精度が不要になると共に、取付部の外周部を利用してねじ止め等で容易かつ確実にレール又は桁受との接続を行うことができ施工性を向上させることができる。
支柱の上端には必要に応じて鋼板等の高さ調整板を敷設する。これにより、容易に水平出しを行って左右のレールの高さの違いやレールの長手方向の傾斜を防止できる。
尚、接続部材にはレールや桁受の重量がかかるため、支柱の外周と挿通部の内周との間に隙間があっても経時的に位置ずれや回転が発生することはない。
仮桟橋には複数の分岐を設けることができる。これにより、複数箇所における建設作業を同時進行で行うことができ、施工性を向上できる。分岐部分は架設が終了した仮桟橋のレールからクレーンを積載した台車を載せ代え、前述と同様の工法で施工してもよいし、別のクレーンを用いて従来通り覆工板を敷設しながら施工してもよい。
レールと分岐して配設された分岐レールを有することにより、分岐レール上に台車を走行させることができ、複数箇所への資材の搬送を効率的に行うことができ、複数箇所における建設作業を同時進行で行うことができるので、工期を短縮することができ、施工性を向上できる。
尚、作業者は支柱や桁受等に吊下げた吊足場から作業を行うことができる。吊足場は容易に作業箇所に移動させて設置することができ、作業の効率性、施工性に優れる。また、必要に応じて、桁受間に覆工板を敷設し、作業者の通路や作業場所を確保することもできる。
分岐レール及び分岐レールを支持する支柱としては、前述のレール及び支柱と同様のものを用いることができる。また、各部との接続や補強の方法も同様である。
分岐レールは、レールの長手方向の任意の位置に任意の数だけ架設することができる。
尚、分岐レールは、レールと直角方向に配設されるものが一般的であるが、所定の角度で斜めに配設することもできる。また、台車は一台だけをレール及び分岐レールの間で移動させながら使用してもよいが、分岐レールの数に応じ、複数の台車を一つのレールから各々の分岐レールに送り込んで必要な基材や資材を供給することもできる。これにより、複数箇所での工事を同時に並行して行うことができるので、工期を短縮化でき、作業性を向上させることができる。
台車はクレーン等を用いてレールと分岐レールの間で載せ代えを行って使用してもよいし、台車にレール又は分岐レールの向きに合わせて進行方向を転回可能な車輪やエンドレスコロ等の移動手段を設け、台車単体でレールと分岐レールとの間を移動できるようにしてもよい。また、レール及び分岐レールのそれぞれに対応した移動手段及び分岐移動手段を昇降させ、いずれか一方をレール又は分岐レールに接地させてレールと分岐レールとの間を移動させてもよい。
仮桟橋は、支柱の上端にレール又は分岐レールと直交方向に配設されレール又は分岐レールを支持する桁受と、レール及び/又は分岐レールの内側及び/又は外側にレール又は分岐レールと平行に配設された足場と、を備えた構成とすることができる。
仮桟橋がレール又は分岐レールと直交方向に配設されレール又は分岐レールを支持する桁受を有することにより、桁受で確実にレール又は分岐レールを支持、固定することができ耐久性に優れ、信頼性を向上させることができる。
仮桟橋がレール及び/又は分岐レールの内側及び/又は外側にレール又は分岐レールと平行に配設された足場を有することにより、作業者の移動通路を確保でき作業性、安全性に優れる。
桁受にはH型鋼が好適に用いられる。桁受の端部を支柱の外側に突出させ、覆工板を敷設することにより、レールや分岐レールの外側に足場を形成することができる。足場の外周には柵状の手摺を配設することが好ましい。これにより、作業者の転落等を防止でき、安全性に優れる。足場は少なくとも左右のレール又は分岐レールのいずれか一方の内側及び/又は外側に形成することができる。レール及び分岐レールの外側に足場を形成した場合、作業者の頭上を台車が移動することがなく、資材等の落下による事故も防止でき安全性に優れる。また、分岐レールを架設する際は、レールの足場を分岐レールと反対側に形成することにより、足場が邪魔にならず分岐レールを配設することができ施工性に優れる。尚、レールの内側に足場を形成した場合、分岐レールを架設する際に足場が邪魔になることがなく、任意の位置に容易に分岐レールを架設することができ、施工性を向上させることができる。
仮桟橋は、レール及び/又は分岐レールと平行に配設された輸送パイプ、ベルトコンベア、電気配線の内いずれか1以上を備えた構成とすることができる。
レール及び/又は分岐レールと平行に輸送パイプが配設されることにより、輸送パイプを用いて工事で発生した汚水を陸上や地上に輸送して濾過等の処理を行うことができ、河川等を汚染することがなく環境保護性に優れる。輸送パイプの陸上側や地上側の端部を汚水の濾過装置や処理装置に連結することにより、汚水を浄化することができ、浄化された水は他の輸送パイプにより河川に排水することもできる。また、輸送パイプを有することにより、作業場所への生コンクリートの供給を簡便に行うことができ、台車でミキサ車を移送する必要がなく、工数を低減でき施工性を向上させることができると共に、ミキサ車による輸送時のように輸送経路に生コンクリートが垂れることがなく、環境保護性に優れる。
ベルトコンベアを有することにより、工事で発生した残土や資材等の搬出、搬入を行うことができ、トラック等に残土や資材等を積載して台車で移動させる必要がなく、施工性を向上させることができる。
電気配線を有することにより、各作業場所で電動工具等を用いて作業を行うことができ、施工性に優れる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の仮桟橋の架設方法であって、前記支柱の上端に前記レール又は前記分岐レールが架設される桁受を前記レール又は前記分岐レールと直交方向に前記支柱の上端に配設する桁受配設工程と、前記レール及び/又は前記分岐レールの内側及び/又は外側に前記レール又は前記分岐レールと平行に前記桁受間に覆工板を敷設して足場を架設する足場架設工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項7の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)桁受配設工程でレール又は分岐レールと直交方向に桁受を配設することにより、複数の桁受上にレール又は分岐レールを架設することができるので、桁受で確実にレール又は分岐レールを支持、固定することができ、架設工事の作業性、施工後の仮桟橋の信頼性を向上させることができる。
(2)桁受配設工程でレール又は分岐レールと直交方向に桁受が配設されるので、足場架設工程において、桁受間に覆工板を敷設するだけで容易にレール又は分岐レールと平行に足場を形成することができ、施工性に優れる。
以上のように、本発明の台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)台部に配設された移動手段昇降機構により、移動手段又は分岐移動手段のいずれか一方を上昇させ、他方を下降させて台車をレールに沿って前後動させるか又は分岐レールに沿って左右動させるかを選択することができる機動性、汎用性に優れた台車を提供することができる。
(2)直交方向に分岐して架設されたレールと分岐レールとの交差部において、移動手段昇降機構により移動手段と分岐移動手段のいずれか一方を選択して切替えを行うだけで、レールと分岐レールとの間で容易に台車の載せ代えを行うことができる作業性、実用性に優れた台車を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)台部の下部に水平面内で転回自在に配設された軸部により移動手段をレール又は分岐レールの向きに合わせて転回させることで、台部に積載されたクレーンを仮桟橋のレール又は分岐レールの長手方向に移動させながら架設作業を行うことができると共に、覆工板の撤去作業が不要で作業工数を低減でき、工期を短縮することができる生産性に優れた台車を提供することができる。
(2)台部に配設された台部昇降機構により、レール又は分岐レール上で台部を上昇させた後、分岐レール又はレール方向に合わせて軸部と共に移動手段を転回させ、更に台部昇降機構により台部を下降させることができるので、レールと分岐レールとの間で容易に台車の載せ代えを行うことができる施工性、汎用性に優れた台車を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)台部、移動手段、分岐移動手段の内いずれか1以上に配設されたサイドローラをレール又は分岐レールの内側面及び/又は外側面に当接させることにより、移動手段や分岐移動手段の脱輪を防止でき、台車をレール又は分岐レールに沿って確実に案内することができるので、台車の走行をスムーズにして省力性、安全性に優れた台車を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)移動手段及び/又は分岐移動手段としてエンドレスコロを用いることにより、複数のコロで台車の重量を分散させて均等に支持することができ、重量物が載置された台車を小さな力で移動させることが可能で、駆動部を小型化、省力化することができる量産性、省エネルギー性に優れた台車を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)杭打ち機械が載置された台車を架設済みのレール及び/又は分岐レール上で移動させながら主体工事の杭打ちを行うことができるので、細かな位置決め作業を行うことなく、短時間で連続的に杭打ち作業を行うことができる施工性に優れた台車を提供することができる。
(2)台車の台部に杭打ち用の開口部を設けることにより、覆工板が敷設されていない台車の直下に杭を打設することができ、杭打ち作業時に偏荷重が発生するのを防止でき、レール又は分岐レールによって台車を安定に支持することが可能な杭打ち作業の信頼性に優れた台車を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)台部に杭打ちのための開口部を簡便に形成することができ、杭打ち機械を載置するだけで主体工事の杭打ち作業を行うことができる。また、予定された杭打ち箇所に合わせて杭打ち機械を設置した際に、杭打ち機械を含めた台車の重心を台部の中心と略一致させることにより、偏荷重の発生を効果的に低減することができ、台車の傾きや水平面内での回転の発生を防止できる。杭打ち機械の動力源となる油圧ユニットを台車に設置する場合、油圧ユニットの位置で重心のバランスを取ることもできる。
(2)仮桟橋の架設終了後に、架設に用いた台車の台部から覆工板の一部を取り外し、杭打ち機械を設置してもよく、仮桟橋の架設及び主体工事に用いる台車を共用することができ汎用性に優れる。
請求項7に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)レール上を移動する台車に積載されたクレーンを用いて支柱打設工程とレール渡設工程を行うことにより、仮桟橋の架設作業を省力化でき、工期を短縮することができる施工性、生産性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
(2)支柱打設工程及びレール渡設工程に用いるクレーンがレール上を移動する台車に積載されているので、仮桟橋にクレーンを移動させるための覆工板を敷設する必要がなく、仮桟橋の設置及び撤去の作業性に優れ、工期を短縮するこができる効率性、施工性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
(3)支柱打設工程、レール渡設工程、台車移動工程を繰返し行うことにより、仮桟橋の架設を行うことができる施工性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
(4)クレーンがレール上を移動する台車に積載されているので、予め台車上に資材を積載しておくことにより、資材の運搬のために資材置場と作業場所との間で台車を何往復もさせる必要がない施工性、実用性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)桁受配設工程でレール又は分岐レールと直交方向に桁受を配設することにより、複数の桁受上にレール又は分岐レールを架設することができるので、桁受で確実にレール又は分岐レールを支持、固定することができ、架設工事の作業性、信頼性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
(2)桁受配設工程でレール又は分岐レールと直交方向に桁受が配設されるので、足場架設工程において、桁受間に覆工板を敷設するだけで容易にレール又は分岐レールと平行に足場を形成することができ、作業者の移動通路を確保できる作業性、生産性に優れた仮桟橋の架設方法を提供することができる。
本発明の実施の形態における台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法について、以下図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車について説明する。
図1(a)は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の平面図であり、図1(b)は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の側面図である。
図1中、1は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車、2はクレーン等の重機や各種資材が積載される台車1の台部、2aは台部2の外周に全周に渡って着脱自在に配設された柵状の手摺、2bは台部2に搭載され台車1の駆動電力を供給するディーゼル発電機、2cは台部2の前後にそれぞれ配設された運転室、2dは台車1の駆動を制御する制御部、2eは制御部2dからの指示によって油圧ユニット2fの油圧ポンプを作動させる電気モータ、2fは後述する移動手段4を駆動する油圧モータ6への油の吐出と遮断を行う油圧ユニット、3は台部2に対し移動手段4を水平面内で転回自在に軸支する軸部、4は台部2の下部の四隅に配設され台部2を仮桟橋のレール上で前後に移動させる移動手段、5は仮桟橋のレール上を走行する移動手段4の複数の車輪、6は油圧ユニット2fの油圧ポンプから油を供給され各々の移動手段4の少なくとも一つの車輪5を駆動する駆動部としての油圧モータ、7は台部2の下部で移動手段4に近接して配設され仮桟橋のレールに対し台部2を昇降させる油圧式のジャッキ等の台部昇降機構、8は台部2の前後に配設され衝突時の衝撃力を吸収するバッファ等の緩衝器である。
台部2はH型鋼を格子状に組み、上部に覆工板を敷設して形成した。これにより、台部2の重量を最低限に抑えると共に、剛性を確保してクレーンや仮桟橋の架設に使用する資材の積載を可能にしている。
台部2の外周には全周に渡って柵状の手摺2aを設けた。これにより、作業者や積載した資材等が台部2から落下するのを防止でき、安全性に優れる。
また、手摺2aは台部2に対して着脱自在に配設した。これにより、作業者の乗り降り、クレーンや資材等の積み下ろし作業を容易に行うことができ、実用性に優れる。尚、手摺2aは作業者の乗り降りやクレーン等の積み下ろしに必要な一部のみを着脱自在にするか、開閉自在に形成することもできる。
台車1にディーゼル発電機2bを搭載することにより、移動手段4を駆動するための動力を供給することができる。尚、クレーンとして外部に動力を供給することができる油圧式のクローラクレーンを用いた場合、クレーンの動力で移動手段4を駆動して台車1を移動させることができるので、ディーゼル発電機2bを搭載する必要がなく台車1を軽量化できると共に、クレーンを操作することで台車1の前後動や停止を制御することができ操作性に優れる。
運転室2cを台部2の前後に設けたことにより、台車1の前進及び後退時にそれぞれの運転室2cで進行方向を目視で確認しながら運転をすることができ、安全性、実用性に優れる。
移動手段4は軸部3により台部2に対し水平面内で転回自在に軸支した。これにより、仮桟橋のレール又はそれから分岐した分岐レールの方向に合わせて移動手段4を転回させることができ、レールと分岐レールとの間で容易に台車1の載せ代えを行うことができ、施工性、汎用性に優れる。
移動手段4の車輪5は幅方向の両側に凸条部が形成された両ツバタイプのものを使用した。これにより、上面中央に凸条部を設けたレールで車輪5を案内することができ、台車1がレールから脱輪することがなく、安全性に優れる。尚、車輪5の幅方向中央に凸条部を形成し、レールの上面中央に凹条部を形成してもよい。また、車輪5に凸条部や凹条部を設けず、レールの上面に形成した凹条部の内部を走行させることもできる。
移動手段4の駆動部として駆動力の大きな油圧モータ6を用いた。これにより、クレーンや資材等が積載された重量のある台車1を確実に自走させて移動させることができる。
台部昇降機構7として油圧式のものを用いた場合、移動手段4と油圧ユニット2fを共用することができるので、台車1を軽量化することができ、台車1の生産性、機動性を向上させることができる。
台部2の前後には緩衝器8を設けた。これにより、台車1が他の台車や重機等と衝突した際の衝撃力を吸収することができ、安全性に優れる。
次に、本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法について、以下図面を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の前工程を示す側面図であり、図3は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す側面図であり、図4は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の支柱打設工程を示す側面図であり、図5は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法のレール渡設工程を示す側面図であり、図6は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の台車移動工程を示す側面図である。
図2乃至図6中、10は仮桟橋の架設が行われる河川11の陸上部、12は仮桟橋の架設に使用するクレーン、13は陸上部10や河川11に打設された仮桟橋の支柱、14は仮桟橋の架設方向と平行に支柱13、13間に渡設されたレール、15は支柱13、13間を連結し補強する鋼管やH型鋼等の水平つなぎ、20は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋である。
尚、レール14は台車1を走行させるために、台車1の左右の移動手段4、4の間隔に合わせて、少なくとも二本配設される。
仮桟橋20の架設は、まず、実施の形態1における仮桟橋の架設方法の前工程として、図2に示すように陸上部10においてクレーン12による支柱13の打設を行う。次に、図3に示すように支柱13、13間へのレール14の渡設を行うと共に、支柱13、13間を水平つなぎ15により連結、補強した上で、レール14上に台車1を上架する。
次に、実施の形態1における仮桟橋の架設方法の支柱打設工程について説明する。
図4に示すように、支柱打設工程において台車1に積載されたクレーン12を用いて他の支柱13を打設する。支柱13の打込みは、バイブロハンマ、ディーゼルパイルハンマ、プレボーリング等の従来と同様の方法を用いることができ、地盤等の現場の状況により最適な工法を選択する。
支柱13としては従来と同様のH型鋼や鋼管を使用した。支柱13として丸鋼管を使用した場合、H型鋼に比べ機械的強度に優れ、レール13の長手方向のピッチを広くすることができるので、資材及び作業工数を低減することができる。
支柱13は後工程で渡設する他のレール14の長さに合わせて、要所でレール14を支持するように配設する。尚、各々の支柱13は前後左右の隣接する他の支柱13と水平つなぎ15で接続し、要所を筋かい(図示せず)で補強した。
次に、実施の形態1における仮桟橋の架設方法のレール渡設工程について説明する。
図5に示すように、レール渡設工程において、先の支柱打設工程で打設された支柱13、13の間に他のレール14を渡設する。
レール14として基部となるH型鋼の上面部中央にI型鋼等を敷設して凸条部(図示せず)を形成したものを使用した。これにより、凸条部で台車1の車輪5を案内することができ、台車1がレール14から脱輪するのを防止できると共に、強度のあるH型鋼中央のウェブで確実に台車1の重量を支持することができ、レール14の変形や撓み等を防ぎ、安全性を向上させている。
左右のレール14、14間は要所をH型鋼等のつなぎ材(図示せず)で接続した。これにより、左右のレール14、14の間隔を一定に保つと共に、レール14、14の撓みや捩れ等を防止でき、重量のある台車1を確実に案内、支持することができ信頼性に優れる。
また、支柱13とレール14との間はブラケットや方づえ等(図示せず)で補強固定した。各部を強固に固定することにより所定の間隔を維持することができ、撓みや捩れ等の変形を防止して安全性を向上させている。
支柱13、レール14、水平つなぎ15等の各部は溶接やボルトとナット等による緊結固定等の固定手段により固定した。各部材の接続をボルトとナットで行った場合、溶接に比べ機械的強度に優れると共に、組立て及び分解が容易で施工性に優れる。
支柱13の上端部とレール14の下端との接続には、略円形や略矩形に形成された平板状の取付部の下部に略円筒状に形成された挿通部を有するキャップ状の接続部材(図示せず)を用いた。接続部材の挿通部の内径を支柱13の外形よりも大きめに形成することで容易に支柱13の上端部に挿着することができ、支柱13の位置ずれ誤差や寸法の違いを吸収することができ汎用性に優れるためである。また、接続部材の取付部の外形を挿通部の外径よりも大きくすることにより、広い面積でレール14の下面を支持することができ、高い位置決め精度が不要になると共に、取付部の外周部を利用してねじ止め等で容易かつ確実にレール14との接続を行うことができ施工性に優れる。
また、支柱13の上端には必要に応じて鋼板等の高さ調整板を敷設した。これにより、容易に水平出しを行って左右のレール14、14の高さの違いやレール14の長手方向の傾斜を防止している。
次に、実施の形態1における仮桟橋の架設方法の台車移動工程について説明する。
図6に示すように、台車移動工程において、先のレール渡設工程で新たに渡設されたレール14上に台車1を移動させる。
その後は、台車1に積載したクレーン12による支柱打設工程及びレール渡設工程と新たに渡設されたレール14上への台車移動工程を繰り返すことにより、順次、仮桟橋20の架設を行う。
次に、分岐レールの架設方法について説明する。
図7は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の支柱打設工程を示す平面模式図であり、図8は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法のレール渡設工程を示す平面模式図であり、図9(a)は台車の移動手段を示す拡大側面図であり、図9(b)は仮桟橋の交差部を示す拡大平面図であり、図10は本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の台車移動工程を示す平面模式図である。
図7乃至図10中、13aは仮桟橋20のレール14と直交方向に分岐し前後の移動手段4、4の中心間の距離で間隔をあけて架設される分岐レール14aを支持する支柱、14bはレール14及び分岐レール14aの基部となるH型鋼の上面中央にI型鋼等を固設して形成され移動手段4の車輪5を案内する凸条部、14cはレール14と分岐レール14aの交差部14’に車輪5の両側の凸条部14bの幅に合わせて形成された凸条部14bの切欠き部である。
図7において、仮桟橋20の分岐レール14aの架設位置付近まで台車1を移動させ、仮桟橋20のレール14と直交する方向に分岐レール14aを支持する支柱13aを打設する支柱打設工程を行う。
次に、図8に示すように、支柱打設工程で打設された支柱13a、13aの間に分岐レール14aを渡設するレール渡設工程を行う。分岐レール14a及び分岐レール14aを支持する支柱13aとしては、前述のレール14及び支柱13と同様のものを用いることができる。また、各部との接続や補強の方法も同様である。
レール14上で作業できる範囲の支柱打設工程及びレール渡設工程が終了したら、台車1をレール14から分岐レール14aへ載せ代えて台車移動工程を行う。
まず、図8に二点鎖線で示したレール14と分岐レール14aの交差位置に台車1を移動させる。
次に、図9(a)に示すように、台車1の台部2の下部に配設された台部昇降機構7により、レール14に対し台部2を上昇させる。移動手段4がレール14から浮いた状態で、軸部3により、台部2に対し移動手段4を水平面内で90度だけ転回させる。台部昇降機構7により、台部2を下降させ移動手段4の車輪5を分岐レール14a上に載置する(図10参照)。
尚、図9(b)に示すように、レール14、分岐レール14aの上面に形成された凸条部14bは、交差部14’に切欠き部14cを有する。これにより、図10の矢印で示すように、台車1を分岐レール14a上に移動させる台車移動工程を行う際に、レール14の凸条部14bに妨げられることなく移動手段4の車輪5が分岐レール14a上を移動することができ、複数のレール14と分岐レール14aとの間で台車1の載せ代えを行うことができる。
この後は、レール14の架設と同様に、支柱打設工程、レール渡設工程、台車移動工程を繰り返し、順次、分岐レール14aの架設を行って仮桟橋20が完成する。
以上のように実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車は構成されているので、以下の作用を有する。
(1)台車1が、クレーン12や資材等が積載される台部2と、台部2の下部に配設され台部2をレール14、分岐レール14a上で前後に移動させる移動手段4を有するので、仮桟橋20の架設時に覆工板を敷設することなく、クレーン12をレール14又は分岐レール14aに沿って移動させながら架設作業を行うことができ、施工性に優れると共に、覆工板の撤去作業が不要で作業工数を低減でき、工期を短縮することができる。
(2)台車1の台部2が、レール14、分岐レール14aに対し台部2を昇降させる台部昇降機構7と、台部2に対し移動手段4を水平面内で転回自在に軸支する軸部3を有することにより、レール14上で台部昇降機構7により台部2を上昇させた後、軸部3により分岐レール14a方向に合わせて移動手段4を転回させ、更に台部昇降機構7により台部2を下降させることができるので、レール14と分岐レール14aとの間で容易に台車1の載せ代えを行うことができ、施工性、汎用性に優れる。
以上のように実施の形態1における仮桟橋の架設方法は構成されているので、以下の作用を有する。
(3)レール14及び分岐レール14a上を移動する台車1に積載されたクレーン12を用いて支柱打設工程とレール渡設工程を行うことにより、仮桟橋20の架設作業を省力化でき、工期を短縮することができる。
(4)支柱打設工程及びレール渡設工程に用いるクレーン12がレール14、分岐レール14a上を移動する台車1に積載されているので、仮桟橋20にクレーン12を移動させるための覆工板を敷設する必要がなく、仮桟橋20の設置及び撤去の作業性に優れ、工期を短縮するこができる。
(5)支柱打設工程で打設された支柱13、13(13a、13a)間にレール渡設工程でレール14(分岐レール14a)を渡設し、台車移動工程により新たに渡設されたレール14(分岐レール14a)上に台車1を移動させることができるので、支柱打設工程とレール渡設工程を繰返しながら仮桟橋20の架設を行うことができる。
(6)クレーン12がレール14、分岐レール14a上を移動する台車1に積載されているので、予め台車1上に資材を積載しておくことにより、資材の運搬のために資材置場と作業場所との間で台車1やクレーン12を何往復もさせる必要がなく、施工性を向上させることができる。
(7)レール14から分岐する分岐レール14aを任意の位置に架設することができ、複数箇所への資材の搬送を効率的に行うことができる。また、複数箇所における建設作業を同時進行で行うことができるので、工期を短縮することができ、施工性を向上できる。
以上のように実施の形態1における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋は構成されているので、以下の作用を有する。
(8)支柱13、13aで支持されたレール14、分岐レール14aを有することにより、レール14、分岐レール14a上に台車1を走行させることができ、台車1にクレーン12等の工事用車両や各種土木工事用機器、資材、作業者等を積載して搬送することができるので、資材の運搬のために資材置場と作業場所との間で工事用車両を何往復もさせる必要がなく、施工性を向上させることができる。
(9)工事用車両や資材等を積載した台車1がレール14、分岐レール14a上を走行するので、工事用車両が通行するための覆工板を敷設する必要がなく、資材及び作業工数を大幅に低減することができ、撤去作業が容易で工期の短縮化を図ることができる。
(10)レール14、分岐レール14a上を走行する台車1で大量の資材をまとめて搬送することができるので、工事用車両が消費するガソリンや工事用車両から排出される排気ガス等の量を低減することができ、省エネルギー性、環境保護性に優れる。
(11)レール14、分岐レール14a上を走行する台車1で工事用車両や資材、作業者等を搬送することができるので、河川と平行、或いは既存の道路や鉄道等を跨ぐように架設することにより、交通を妨げることなく護岸や高速道路、各種建造物等の改修又は新設工事を行うことができる施工性、実用性に優れる。
(12)レール14と分岐して配設された分岐レール14aを有することにより、分岐レール14上に台車を走行させることができ、複数箇所への資材の搬送を効率的に行うことができ、複数箇所における建設作業を同時進行で行うことができるので、工期を短縮することができ、施工性を向上できる。
(13)レール14、分岐レール14aの上面に台車1の車輪5の外周に形成された中央の凹条部を案内する凸条部14bを形成することにより、台車1がレール14、分岐レール14aから脱輪するのを防止できると共に、レール14、分岐レール14aのH型鋼中央のウェブで確実に台車1の重量を支持することができ、レール14、分岐レール14aの変形や撓み等が発生せず、安全性を向上させることができる。
(14)台車1が予め位置決めされて渡設されたレール14や分岐レール14a上を走行するので、台車1上に載置した各種土木工事用機器を用いて主体工事を行う際に、細かな位置決め作業が不要で、主体工事の工期を短縮することができ施工性に優れる。
(15)台車1が走行するレール14間や分岐レール14a間に覆工板が敷設されていないので、仮桟橋20の両側だけでなく、仮桟橋20の下方でも主体工事を行うことができ、施工範囲が広く実用性、機能性に優れる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法について、以下図面を用いて説明する。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図11(a)は本発明の実施の形態2における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部正面図であり、図11(b)は本発明の実施の形態2における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋を示す要部平面図である。
図11(a)において、実施の形態2における仮桟橋の架設方法に用いる台車1aが実施の形態1と異なるのは、移動手段4aが外側部に配設されたローラ固定部5aに軸支されレール14のそれぞれの外側面に当接して回転するサイドローラ5bを有する点である。
サイドローラ5bを有することにより、台車1aを左右のレール14、14に沿って案内することができ、脱輪を確実に防止して信頼性に優れる。
サイドローラ5bを軸支するローラ固定部5aは、移動手段4aにねじ止め等により着脱自在に固定するか、レール14の幅方向(左右方向)に摺動及び/又は伸縮自在な固定軸により移動手段4aに固定する。これにより、台車1aをレール14上に載置する前に、予めローラ固定部5aを取外すか、サイドローラ5bがそれぞれのレール14の外側面から遠ざかる方向にローラ固定部5aの固定軸を摺動及び/又は伸縮させることができ、サイドローラ5bとレール14との干渉を防止できるので、容易に台車1aをレール14上に載置することができる。また、分岐して架設されたレール間で載せ代えを行う際にも、サイドローラ5bを一次的に取外すか、レール14に対し左右方向に退避させて作業を行うことができる。
尚、本実施の形態では、サイドローラ5bを移動手段4aに設けたが、台部2に直接、取付けてもよいし、レール14の内側面に当接するように、移動手段4aの内側部に配設してもよい。
図11において、実施の形態2における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋20aが実施の形態1と異なるのは、レール14が架設される桁受16がレール14の架設方向と直交方向に支柱13、13の上端間に配設されている点と、右のレール14の外側にレール14と平行に桁受16、16間に覆工板18が敷設され足場17が架設されている点と、レール14と平行に輸送パイプ21及びベルトコンベア22が配設されている点である。
また、図11において、15aは支柱13と桁受16との間を補強固定する方づえ、15bは支柱13、13間を補強する筋かい、15dはレール14、14間を接続するH型鋼等のつなぎ材、19は足場17の外周に配設された柵状の手摺である。尚、説明の都合上、つなぎ材15dは図11(a)のみに示し、図11(b)では省略した。
レール14と直交方向に桁受16を配設することにより、複数の桁受16で確実にレール14を支持、固定することができる。また、桁受16の端部に覆工板18を敷設することによりレール14と平行に足場17を形成して作業者の移動通路を確保している。足場17の外周には柵状の手摺19を配設し、作業者の安全性を確保している。このとき、方づえ15aで支柱13と桁受16を補強接続することにより、桁受16の両端の張り出し部を確実に支持することができ、足場17の安定性に優れる。
尚、本実施の形態では、足場17を右のレール14の外側のみに設けたが、足場17は少なくとも左右のレール14、14のいずれか一方の内側及び/又は外側に設けることができる。特に、足場17を左右のレール14、14にそれぞれ設けた場合、仮桟橋20aの左右両側に作業者の通路を確保することができ、施工性、実用性に優れる。
水平つなぎ15及び筋かい15bで支柱13、13を強固に固定することにより、所定の間隔を維持することができ、撓みや捩れ等の変形を防止すると共に、レール14の下部に輸送パイプ21やベルトコンベア22を架設することができる。
左右のレール14、14間の要所をH型鋼等のつなぎ材15dで接続することにより、左右のレール14、14の間隔を一定に保つと共に、レール14、14の撓みや捩れ等を防止している。
レール14と平行に配設した輸送パイプ21により、汚水を陸上や地上に輸送したり、陸上や地上から作業場所まで生コンクリートを供給したりできる。尚、輸送パイプ21は1本しか図示していないが、その目的、用途に応じて複数本の輸送パイプ21を配設して使い分けることができる。
また、ベルトコンベア22で土砂等の搬出を可能にしている。これにより、直接、現場でのトラック等への積み込み作業が不要で施工性を向上できる。
尚、仮桟橋20aにはレール14と平行に電気配線も配設することができる。これにより、仮桟橋20a上の任意の場所で各種電動工具等を用いて作業を行うことができ施工性を向上させることができる。
実施の形態2における仮桟橋の架設方法が実施の形態1と異なるのは、桁受配設工程と足場架設工程を有する点であり、それ以外については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
まず、支柱打設工程の終了後、桁受配設工程でレール14と直交する方向に桁受16を配設する。これにより、次工程のレール渡設工程において、複数の桁受16、16上にレール14を架設することができる。
また、桁受16が桁受配設工程でレール14と直交する方向に配設されるので、足場架設工程において、桁受16、16間に覆工板18を敷設するだけで容易にレール14と平行に足場17を形成することができる。
尚、支柱13、13の間を筋かい15bで補強する筋交い配設工程は支柱打設工程の後工程で行い、左右のレール14、14間をつなぎ材15dで接続するレール補強工程はレール渡設工程の後工程で行う。
以上のように実施の形態2における仮桟橋の架設方法に用いる台車は構成されているので、実施の形態1に加え、以下の作用を有する。
(1)移動手段4aに配設され左右のレール14、14のそれぞれの外側面に当接して回転するサイドローラ5bにより、移動手段4aの脱輪を防止でき、台車1aをレール14に沿って確実に案内することができるので、台車1aの走行をスムーズにして省力性、安全性を向上させることができる。
(2)台車1aをレール14上に載置する前や直交方向に分岐して架設されたレール14と分岐レール14aとの間で台車1aの載せ代えを行う際に、移動手段4aに配設されたサイドローラ5bを軸支するローラ固定部5aを一次的に取外すか、サイドローラ5bがそれぞれのレール14、14の外側面から遠ざかる方向(左右方向)にローラ固定部5aの固定軸を摺動及び/又は伸縮させて退避させることにより、サイドローラ5bとレール14との干渉を防止でき、機能性、実用性に優れる。
以上のように実施の形態2における仮桟橋の架設方法は構成されているので、実施の形態1に加え、以下の作用を有する。
(3)桁受配設工程で仮桟橋20aのレール14と直交方向に桁受16を配設することにより、複数の桁受16、16上にレール14を架設することができるので、桁受16で確実にレール14を支持、固定することができ、架設工事の作業性、施工後の仮桟橋20aの信頼性を向上させることができる。
(4)桁受配設工程でレール14と直交方向に桁受16が配設されるので、足場架設工程において、桁受16、16間に覆工板18を敷設するだけで容易にレール14と平行に足場17を形成することができ、作業者の移動通路を確保でき作業性に優れる。
以上のように実施の形態2における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋は構成されているので、実施の形態1に加え、以下の作用を有する。
(5)レール14と直交方向に配設されレール14を支持する複数の桁受16を有するので、桁受16で確実にレール14を支持、固定することができ耐久性に優れ、信頼性を向上させることができる。
(6)レール14の外側にレール14と平行に配設された足場17を有することにより、作業者の移動通路を確保でき作業性、安全性に優れる。
(7)足場17の外周に柵状の手摺19を有することにより、作業者の転落等を防止でき、安全性に優れる。
(8)レール14と平行に輸送パイプ21が配設されているので、輸送パイプ21を用いて工事で発生した汚水を陸上や地上に輸送して濾過等の処理を行うことができ、河川等を汚染することがなく環境保護性に優れる。
(9)水平つなぎ15及び筋かい15dをレール14の下に有するので、輸送パイプ21等を配設することができ、作業場所への生コンクリートの供給を簡便に行うことができ、台車1でミキサ車を移送する必要がなく、工数を低減でき施工性を向上させることができる。
(10)水平つなぎ15及び筋かい15dをレール14の下に有するので、ベルトコンベア22等を配設することができ、工事で発生した残土や資材等の搬出、搬入を行うことができ、トラック等に残土や資材等を積載して台車1で移動させる必要がなく、施工性を向上させることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における台車及びそれを用いた仮桟橋の架設方法について、以下図面を用いて説明する。尚、実施の形態1又は2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図12(a)は本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部正面図であり、図12(b)は本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部断面側面図であり、図13は本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋を示す要部平面図である。
図12(a)、(b)において、実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車1bが実施の形態1と異なるのは、台部2の下部に鉛直方向に伸縮自在な移動手段昇降機構3b、3cを介して移動手段4b及び移動手段4bの進行方向と直交方向に台部2を移動させる分岐移動手段4cが配設されている点である。
レール14から分岐レール14aへの台車1bの載せ代えを行う際の移動手段昇降機構3b、3cの動作について説明する。
移動手段4bによりレール14上を走行していた台車1bは、レール14と分岐レール14aが分岐する地点で停止する。まず、移動手段4bがレール14上に接地している状態で移動手段昇降機構3cで分岐移動手段4cを下降させて分岐レール14a上に接地させる。その後、図12(a)に示すように、移動手段昇降機構3bで移動手段4bを上昇させて移動手段4bと分岐移動手段4cの切替えが完了する。台車1bは分岐移動手段4cにより分岐レール14a上を走行する。
以上のように移動手段昇降機構3b、3cにより、直交方向に分岐して配設されたレール14、分岐レール14aの交差部において、移動手段4bと分岐移動手段4cの切替えを行うだけで、レール14から分岐レール14aへの台車1bの載せ代えを容易に行うことができる。
また、移動手段4bと分岐移動手段4cの少なくともいずれか一方がレール14又は分岐レール14aに接地した状態から移動手段昇降機構3b、3cにより他方を昇降させることができるので、実施の形態1のように台車全体を台部昇降機構7で昇降させる必要がなく、大きな出力を必要とせず、省力性に優れる。
図13において、実施の形態3における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋20bが実施の形態1又は2と異なるのは、レール14と直交方向に分岐して架設された分岐レール14aが、架設方向と直交方向に支柱13a、13aの上端間に配設された桁受16aで支持されている点である。
分岐レール14aと直交方向に桁受16aを配設することにより、複数の桁受16aで確実に分岐レール14aを支持、固定することができる。
本実施の形態では仮桟橋20bに足場17を設けていないが、レール14及び/又は分岐レール14aと平行に足場17を形成することができる。
以上のように実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車は構成されているので、実施の形態1又は2に加え、以下の作用を有する。
(1)台部2の下部に配設され移動手段4bの進行方向と直交方向に台部2を移動させる分岐移動手段4cと、台部2に配設され移動手段4b及び分岐移動手段4cを台部2に対し独立して昇降させる移動手段昇降機構3b、3cを有するので、移動手段昇降機構3b、3cにより移動手段4b又は分岐移動手段4cのいずれか一方を上昇させ、他方を下降させて台車1bの前後動又は左右動を選択することができ、機動性、汎用性に優れる。
(2)移動手段昇降機構3b、3cにより移動手段4b又は分岐移動手段4cのいずれか一方を選択してレール14又は分岐レール14a上に接地させることができるので、直交方向に分岐して架設されたレール14、分岐レール14aの交差部において、移動手段4bと分岐移動手段4cの切替えを行うだけで、レール14、分岐レール14aの間で容易に台車1bの載せ代えを行うことができ、作業性を向上させることができる。
以上のように実施の形態3における仮桟橋の架設方法は構成されているので、実施の形態1又は2に加え、以下の作用を有する。
(3)桁受配設工程で仮桟橋20bの分岐レール14aと直交方向に桁受16aを配設することにより、複数の桁受16a上に分岐レール14aを架設することができるので、桁受16aで確実に分岐レール14aを支持、固定することができ、架設工事の作業性、施工後の仮桟橋20b全体の信頼性を向上させることができる。
以上のように実施の形態3における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋は構成されているので、実施の形態1又は2に加え、以下の作用を有する。
(4)分岐レール14aと直交方向に分岐レール14aを支持する複数の桁受16aを有するので、桁受16aで確実に分岐レール14aを支持、固定することができ耐久性に優れ、信頼性を向上させることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における台車について、以下図面を用いて説明する。尚、実施の形態1乃至3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図14は本発明の実施の形態4における台車を用いた杭打ち工法を示す要部側面図であり、図15は本発明の実施の形態4における台車を用いた杭打ち工法を示す要部平面図である。
図14及び図15中、1cは仮桟橋20のレール14の上を走行する杭打ち工法に用いる実施の形態4における台車、2gは台車1cを移動させるための駆動部として台部2の前後に配設されたウィンチ、2hは一端が仮桟橋20の長手方向の両端部に固定され他端側がウィンチ2gに巻き取られることにより台部2を前後動させるワイヤ、2iは台部2に形成された杭打ち用の開口部、4dはエンドレスコロを用いた移動手段、12aは台車1cの台部2に載置され主体工事の杭打ちを行う杭打ち機械、12bは杭打ち機械12aを駆動する油圧ユニット、25は杭打ち機械12aにより河川11に打ち込まれたケーシングである。
移動手段4dがエンドレスコロであることにより、複数のコロで台車1cの重量を分散させて均等に支持することができ、重量物が載置された台車1cを小さな力で移動させることができるので、台車1cの駆動部を小型化、省力化できる。
移動手段4dの数は、台車1c及び台車1cに積載する杭打ち機械12a及び油圧ユニット12bの重量を考慮して、適宜、選択することができる。移動手段4dの天板と台部2の底面との間にゴム板等の弾性部材を介装して移動手段4dを固定した場合、偏荷重や高さの誤差に対応することができる。また、仮桟橋20の長手方向の両端部からウィンチ2gに巻回されたワイヤ2hを用いて台車1cの傾きや水平面内での回転を微調整することができ施工性に優れる。
移動手段4dにサイドローラ5bを備えることにより、横荷重の影響を低減でき、レール14上での直進性を向上させることができる。特に、移動手段4dの両側にサイドローラ5bを備えた場合、左右の横荷重に対応でき、レール14からの脱落を確実に防止することができ、信頼性に優れる。また、移動手段4dの天板にターンテーブルを装着し、移動手段4dの進行方向を変更可能とした場合、レール14から分岐した分岐レールへの載せ代えを簡便に行うことができ汎用性に優れる。尚、移動手段4dとして、通常の車輪とエンドレスコロを組合せて用いてもよい。
台車1cの台部2に敷設された覆工板を着脱自在とすることにより、杭打ち用の開口部2iの位置を容易に変更することができるので、台車1c上で杭打ち機械12aの位置を移動させて複数の箇所で杭打ち作業を行うことができ汎用性、実用性に優れる。
尚、杭打ち機械12aを載置する台車1cとしては、レール14又は分岐レール14a上を移動できるものであればよく、実施の形態1乃至3で説明した台車1,1a,1bと同様のものを用いることもできる。仮桟橋20(20a,20b)の架設終了後に、架設に用いた台車1,1a,1bの台部2から着脱自在に敷設された覆工板の一部を取り外して開口部2iを形成すれば、杭打ち機械12aを設置することができる。これにより、仮桟橋20(20a,20b)の架設及び主体工事の杭打ちに用いる台車1cを共用することができ汎用性に優れる。
次に、実施の形態4における台車を用いた杭打ち工法について詳細に説明する。
まず、ウィンチ2gにより台車1cを前後動させ、杭打ちを行う場所に移動する。
次に、杭打ち機械12aにより、ケーシング25を回転させて削孔、押込みを行う。続いて、ケーシング25内の掘削、排土を行った後、鉄筋カゴを挿入し、コンクリートを打設してケーシング25の引抜きを行って杭打ち作業が完了する。
尚、コンクリートの供給は、ミキサ車を台車1,1a,1bで移送して行ってもよいし、実施の形態2で説明した輸送パイプ21を用いて行ってもよい。
以上のように、仮桟橋20のレール14上で台車1cの移動と杭打ち作業を繰り返すことにより、主体工事の杭打ちを簡便に行うことができる。
以上のように実施の形態4における台車は構成されているので、以下の作用を有する。
(1)架設済みのレール14及び/又は分岐レール14aを走行する台車1cに載置された杭打ち機械12aによって主体工事の杭打ちを行うので、細かな位置決め作業を行うことなく、短時間で連続的に杭打ち作業を行うことができ、施工性に優れる。
(2)仮桟橋20に覆工板が敷設されていないので、台車1cの台部2に杭打ち用の開口部2iを設けることにより、台車1cの直下に杭を打設することができ、杭打ち作業時に偏荷重が発生するのを防止でき、レール14又は分岐レール14aによって台車1cを安定に支持することができ、杭打ち作業の信頼性に優れる。
本発明は、既存の道路等の交通を妨げることなく複数の分岐したレール上を移動して複数箇所への資材の搬送や建築作業等を行うことができ、主体工事の工期の短縮化を図ることができる汎用性、実用性、生産性に優れた台車の提供、及びそれを用いることにより、設置に必要な資材及び作業工数を大幅に低減することができ、撤去作業が容易で工期の短縮化を図ることができる施工性に優れた仮桟橋の架設方法の提供を行うことができ、各種建設工事における資材費、人件費を低減して経費を削減できる。
(a)本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の平面図 (b)本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の前工程を示す側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の支柱打設工程を示す側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法のレール渡設工程を示す側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の台車移動工程を示す側面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の支柱打設工程を示す平面模式図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法のレール渡設工程を示す平面模式図 (a)台車の移動手段を示す拡大側面図 (b)仮桟橋の交差部を示す拡大平面図 本発明の実施の形態1における仮桟橋の架設方法の台車移動工程を示す平面模式図 (a)本発明の実施の形態2における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部正面図 (b)本発明の実施の形態2における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋を示す要部平面図 (a)本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部正面図 (b)本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法に用いる台車の上架状態を示す要部断面側面図 本発明の実施の形態3における仮桟橋の架設方法により架設された仮桟橋を示す要部平面図 本発明の実施の形態4における仮桟橋を用いた杭打ち工法を示す要部側面図 本発明の実施の形態4における仮桟橋を用いた杭打ち工法を示す要部平面図
符号の説明
1、1a、1b、1c 台車
2 台部
2a 手摺
2b ディーゼル発電機
2c 運転室
2d 制御部
2e 電気モータ
2f 油圧ユニット
2g ウィンチ
2h ワイヤ
2i 開口部
3 軸部
3b、3c 移動手段昇降機構
4、4a、4b、4d 移動手段
4c 分岐移動手段
5 車輪
5a ローラ固定部
5b サイドローラ
6 油圧モータ
7 台部昇降機構
8 緩衝器
10 陸上部
11 河川
12 クレーン
12a 杭打ち機械
12b 油圧ユニット
13、13a 支柱
14、14a レール
14b 凸条部
14c 切欠き部
15 水平つなぎ
15a 方づえ
15b 筋かい
15d つなぎ材
16、16a 桁受
17 足場
18 覆工板
19 手摺
20、20a、20b 仮桟橋
21 輸送パイプ
22 ベルトコンベア
25 ケーシング

Claims (8)

  1. 地中に打設された支柱と、複数の前記支柱の上端間に渡設されたレール及び前記レールと分岐して配設された分岐レールと、を備えた仮桟橋の架設方法に用いる台車であって、クレーンが積載される台部と、前記台部の下部に配設され前記台部を前記レールに沿って移動させる移動手段と、前記台部の下部に配設され前記レールと直交方向に配設された前記分岐レールに沿って前記台部を移動させる分岐移動手段と、前記台部に配設され前記移動手段及び前記分岐移動手段を前記台部に対し独立して昇降させる移動手段昇降機構と、を備えていることを特徴とする台車
  2. 地中に打設された支柱と、複数の前記支柱の上端間に渡設されたレール及び前記レールと分岐して配設された分岐レールと、を備えた仮桟橋の架設方法に用いる台車であって、クレーンが積載される台部と、前記台部の下部に水平面内で転回自在に配設された軸部と、前記軸部に配設され前記台部を前記レール又は前記分岐レールに沿って移動させる移動手段と、前記台部に配設され前記レール又は前記分岐レールに対し前記台部を昇降させる台部昇降機構と、を備えていることを特徴とする台車
  3. 前記台部、前記移動手段、前記分岐移動手段の内いずれか1以上が、前記レール又は前記分岐レールの内側面及び/又は外側面に当接して回転するサイドローラを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の台車
  4. 前記移動手段及び/又は前記分岐移動手段が、エンドレスコロであることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の台車
  5. 前記台部に形成された杭打ち用の開口部と、前記台部に載置された杭打ち機械と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の台車
  6. 前記台部に着脱自在に敷設された覆工板を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の台車
  7. 請求項1乃至6の内いずれか1項に記載の台車を用いた仮桟橋の架設方法であって、前記レール上を移動する前記台車に積載された前記クレーンを用いて前記レールに延設される他のレール又は前記レールから分岐して配設される他の分岐レールを支持する支柱を打設する支柱打設工程と、前記クレーンを用いて複数の前記支柱の間に前記他のレール又は前記他の分岐レールを渡設するレール渡設工程と、渡設された前記他のレール又は前記他の分岐レール上に前記台車を移動させる台車移動工程と、を備えていることを特徴とする仮桟橋の架設方法
  8. 前記レール又は前記分岐レールが架設される桁受を前記レール又は前記分岐レールと直交方向に前記支柱の上端に配設する桁受配設工程と、前記レール及び/又は前記分岐レールの内側及び/又は外側に前記レール又は前記分岐レールと平行に前記桁受間に覆工板を敷設して足場を架設する足場架設工程と、を備えていることを特徴とする請求項7に記載の仮桟橋の架設方法
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