JP7257868B2 - プレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法に関する。
各種構造物を支持する基礎部において、地盤中に設けられた基礎杭の頭部に、フーチングを設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。フーチングにより、構造物の荷重が分散されて地盤に伝達される。
このようなフーチングの地盤に対する接触面積を増大させるため、フーチングの外周部から水平方向に突出する突出部(基礎梁)を設けたものがある。さらに、突出部の水平方向への突出寸法を下方から上方に向かって漸次増大させ、突出部の先端部に斜め下方を向く傾斜面を形成したものがある。
特開2009-35927号公報
しかしながら、上記したような先端部に傾斜面を有した突出部を形成するには、地盤を斜めに掘削し、掘削面へのレベルコンクリートの打設、鉄筋の配筋、型枠の設置、型枠内へのコンクリートの打設等を行う必要がある。地盤を、突出部の傾斜面に合わせた所定の角度で掘削するのは難しく、降雨により掘削した斜面が崩れてしまうことがある。また、斜めに掘削した斜面にレベルコンクリートを打設し、その表面を均すのも難しく、手間がかかる。さらに突出部の傾斜面に合わせて、掘削した穴の内部で、鉄筋の配筋、型枠の設置を行うのも、施工難易度が高い。
このように、突出部を有したフーチングを形成するには、施工難易度が高く、多大な手間と時間を要した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能なプレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るプレキャストコンクリート部材は、地盤中に形成される基礎構造物の一部を形成するプレキャストコンクリート部材であって、鉄筋と、前記鉄筋が埋設されている平板状のプレキャストコンクリート部と、を有し、前記プレキャストコンクリート部は、下面に形成された矩形状の設置面と、水平方向第一側を向いて形成され、基礎構造物本体に接合される矩形状の接合面と、前記接合面に対して前記水平方向第一側と反対の水平方向第二側に形成され、上方から下方に向かって前記水平方向第二側から前記水平方向第一側に近づくように形成され、斜め下方を向く矩形状の傾斜面と、前記接合面と前記傾斜面との間をつなぐ逆台形状の一対の側面と、前記接合面、前記傾斜面、および前記一対の側面のそれぞれの上端をつなぐ矩形状の上面と、を有することを特徴とする。
このように構成されたプレキャストコンクリート部材では、プレキャストコンクリート部の接合面が基礎構造物本体に接合される。基礎構造物上で支持する上部構造体の荷重は、設置面及び傾斜面を介して地盤に伝達される。このようなプレキャストコンクリート部材を用いて基礎構造物を形成することで、基礎構造物を設置する掘削穴の内部で、傾斜面に合わせた地盤の掘削、鉄筋の配筋、型枠の設置を行う必要がなくなる。したがって、水平方向外側に向かって突出し、その先端部に傾斜面を有した突出部を備える基礎構造物の施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る基礎構造物は、地盤中に設けられ、上下方向に延びる基礎杭と、前記基礎杭の頭部に接合された直方体形状の基礎構造物本体と、前記基礎構造物本体の側面に連結された請求項1に記載のプレキャストコンクリート部材と、を備え、前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面は前記基礎構造物本体の側面に当接されるとともに、前記プレキャストコンクリート部材の傾斜面は上方から下方に向かって前記基礎構造物本体の側面に近づくように配置されていることを特徴とする。
このように構成された基礎構造物では、先端部に傾斜面を有した突出部をプレキャストコンクリート造とすることで、基礎構造物を設置する掘削穴の内部で、傾斜面に合わせた地盤の掘削、鉄筋の配筋、型枠の設置を行う必要がなくなる。したがって、基礎構造物の施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る基礎構造物の施工方法は、地盤を掘削し、掘削穴を形成する掘削穴形成工程と、前記掘削穴の底面から下方に向かって基礎杭を設ける基礎杭設置工程と、前記掘削穴の内部において、前記基礎杭の周囲に、上記したようなプレキャストコンクリート部材を、前記傾斜面を上方から下方に向かって前記基礎杭に近づくように、かつ、前記基礎杭の上方に設けられる直方体形状の基礎構造物本体の全ての側面の両側部と接合される位置に前記接合面が位置するように、各側面に2つずつそれぞれを離間して配置するPC部材配置工程と、一の前記基礎構造物本体の側面において互いに隣り合う前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面同士の間に、型枠板を設ける型枠設置工程と、複数の前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面及び前記型枠板で囲まれた空間内にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記コンクリートが硬化した後、前記型枠を脱型する脱型工程と、を備え、前記PC部材配置工程では、隣り合う前記基礎構造物本体の側面の角部に配置され、かつ、水平方向において互いに異なる方向に前記傾斜面を向けて配置される2つの前記プレキャストコンクリート部材同士を接続部材により接続することを特徴とする。
このように構成された基礎構造物の施工方法では、先端部に傾斜面を有した突出部を備える基礎構造物の施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る基礎構造物の施工方法は、前記PC部材配置工程では、前記基礎構造物本体の一の側面の一方の端部に接するように配置された一方のプレキャストコンクリート部材と、前記一方の端部から延びる前記基礎構造物本体の他の側面の前記一方の端部に接するように配置された他方のプレキャストコンクリート部材と、は前記接続部材を用いて接続し、前記接続部材は、前記一方の前記プレキャストコンクリート部材の側面に固定される板状の第一板状部と、前記第一板状部から連続して設けられ、前記他方のプレキャストコンクリート部材の側面に固定される板状の第二板状部と、を有していてもよい。
このように構成された基礎構造物の施工方法では、互いに隣り合うプレキャストコンクリート部材同士を接続部材で接続することで、コンクリート打設工程でコンクリートを打設するまでの間、プレキャストコンクリート部材を安定して設置させることができる。また、この接続部材を、コンクリート打設時に型枠の一部として用いることもできる。
また、本発明に係る基礎構造物の施工方法は、前記掘削穴の底面に、水平面内に延び、前記プレキャストコンクリート部材が載置される基礎版を設置する基礎版設置工程をさらに備え、前記PC部材配置工程では、前記プレキャストコンクリート部材の設置面を前記基礎版上に載置し、固定金具を用いて前記プレキャストコンクリート部材を前記基礎版に固定し、前記固定金具は、前記プレキャストコンクリート部材の側面の下端部に固定される第一固定部と、前記第一固定部から連続して設けられ、前記基礎版の上面に固定される第二固定部と、を有していてもよい。
このように構成された基礎構造物の施工方法では、コンクリート打設工程でコンクリートを打設するまでの間、固定金具により、プレキャストコンクリート部材を安定して設置させることができる。
また、本発明に係る基礎構造物の施工方法は、前記PC部材配置工程において、前記基礎構造物本体が施工される空間を介して水平方向互いに対向して配置された前記プレキャストコンクリート部材同士は、チェーンで連結していてもよい。
本発明に係るプレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法によれば、施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る基礎構造物の構成を示す斜視図である。 上記基礎構造物の構成を示す断面図である。 上記基礎構造物を構成するプレキャストコンクリート部材を示す斜視図である。 上記基礎構造物の施工方法の流れを示す図である。 上記基礎構造物の施工方法において、地盤に掘削穴を形成し、基礎杭を設置した状態を示す断面図である。 上記基礎構造物の施工方法において、掘削穴の底面に基礎版を設置した状態を示す断面図である。 上記基礎構造物の施工方法において、掘削穴の内部にプレキャストコンクリート部材を配置した状態を示す断面図である。 上記プレキャストコンクリート部材を固定するための構成を示す斜視図である。 上記基礎構造物の施工方法において、基礎構造物本体を形成するための型枠を配置した状態を示す断面図である。 上記基礎構造物の施工方法において、基礎構造物本体を形成するための型枠を配置した状態を示す斜視図である。 上記基礎構造物の施工方法において、型枠内にコンクリートを打設し、脱型した状態を示す断面図である。
本発明の一実施形態に係るプレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基礎構造物の構成を示す斜視図である。図2は、上記基礎構造物の構成を示す断面図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の基礎構造物1は、基礎杭2と、基礎構造物本体(拡径部)3と、複数の突出部4と、を備えている。基礎構造物1は、地盤G(図2参照)中に設けられる。基礎構造物1は、各種の建物、橋梁、高架等の上部構造体(図示無し)を支持する。
図2に示すように、基礎杭2は、地盤G中に設けられ、上下方向に延びている。
基礎構造物本体3は、基礎杭2の頭部に接合され、上下方向に所定の厚さを有している。基礎構造物本体3は、基礎杭2の頭部から水平方向に拡径し、いわゆるフーチングを形成している。基礎構造物本体3は、鉄筋コンクリート造で、鉄筋(図示無し)と、鉄筋を覆うように打設されたコンクリート部3cと、からなる。本実施形態において、基礎構造物本体3は、平面視矩形状をなしている。
図1に示すように、複数の突出部4は、基礎構造物本体3の外周部に設けられている。本実施形態において、突出部4は、平面視矩形上の基礎構造物本体3の各側面3sに2つずつ設けられている。突出部4は、各側面3sにおいて、幅方向両端部に設けられている。各突出部4は、基端部4bが基礎構造物本体3に接合されている。各突出部4は、基端部4bから先端部4sに向かって、基礎構造物本体3の側面3sから水平方向外側に突出して設けられている。各突出部4は、プレキャストコンクリート造のPC部材(プレキャストコンクリート部材)20から形成されている。
図3は、上記基礎構造物を構成するプレキャストコンクリート部材を示す斜視図である。
図3に示すように、PC部材20は、平面視長方形状をなしている。PC部材20は、プレキャストコンクリート部22と、鉄筋21と、を有している。
プレキャストコンクリート部22は、設置面23と、上面24と、接合面25と、傾斜面26と、一対の側面27と、を有している。
設置面23は、プレキャストコンクリート部22の下部において鉛直下方を向いて形成されている。上面24は、プレキャストコンクリート部22の上部において鉛直上方を向いて形成されている。
接合面25は、プレキャストコンクリート部22の水平方向第一側の端部22aに形成されている。接合面25は、水平方向第一側を向いて形成されている。
傾斜面26は、プレキャストコンクリート部22において接合面25とは反対側の水平方向第二側の端部22bに形成されている。傾斜面26は、上方から下方に向かって水平方向第二側から第一側の接合面25に近づくように形成され、斜め下方を向いて形成されている。
一対の側面27は、プレキャストコンクリート部22の水平方向第一側の端部22aと水平方向第二側の端部22bとを結ぶ方向に対して直交する幅方向の両側に形成されている。一対の側面27は、互いに平行に形成されている。
このようなプレキャストコンクリート部22は、側面27に直交する方向から見ると逆台形状をなしている。
鉄筋21は、プレキャストコンクリート部22に埋設されている。換言すると、プレキャストコンクリート部22は、鉄筋21を覆うように設けられている(各図において、鉄筋21のうちプレキャストコンクリート部22に埋設された部分は図示されていない)。鉄筋21の一部は、PC部材20の接合面25及び上面24から突出している。
図2に示すように、PC部材20は、接合面25を基礎構造物本体3の側面3sに対向させ、接合面25から突出した鉄筋21Aは、基礎構造物本体3のコンクリート部3cに埋設されている。
これにより、PC部材20は、基礎構造物1の一部の突出部4を形成する。突出部4の先端部4sは、傾斜面26により、上方から下方に向かって基礎構造物本体3からの突出寸法が漸次小さくなるように形成されている。PC部材20により形成される突出部4は、プレキャストコンクリート部22の設置面23と傾斜面26とが、地盤Gに上方から接している。
このような基礎構造物1上には、各種の建物、橋梁、高架等の上部構造体(図示無し)が設けられる。基礎構造物本体3の上面3tから上方に突出する鉄筋(図示無し)と、PC部材20の上面24から上方に突出する鉄筋21Bとは、上部構造体を形成するコンクリート中に埋設されている。基礎構造物1と上部構造体とは、接合されている。
次に、上記したような基礎構造物1の施工方法について説明する。
図4は、上記基礎構造物の施工方法の流れを示す図である。
図4に示すように、基礎構造物1の施工方法は、掘削穴形成工程S1と、基礎杭設置工程S2と、基礎版設置工程S3と、PC部材配置工程S4と、型枠設置工程S5と、コンクリート打設工程S6と、脱型工程S7と、埋め戻し工程S8と、を有している。
図5は、上記基礎構造物の施工方法において、地盤に掘削穴を形成し、基礎杭を設置した状態を示す断面図である。
図5に示すように、掘削穴形成工程S1では、地盤Gを掘削し、掘削穴50を形成する。掘削穴50は、基礎構造物1(図2参照。以下同じ。)が収容できるように、平面視で基礎構造物1よりも大きく形成する。掘削穴50の内側面51は、傾斜面とする必要はない。
基礎杭設置工程S2では、掘削穴50の底面52から下方に向かって基礎杭2を設ける。基礎杭2の下端は、地盤G中の支持層に到達するように設ける。基礎杭2の頭部は、掘削穴50の底面52から上方に突出させる。
図6は、上記基礎構造物の施工方法において、掘削穴の底面に基礎版を設置した状態を示す断面図である。
図6に示すように、基礎版設置工程S3では、掘削穴50の底面52に基礎版8を設置する。基礎版8は、底面52に沿って水平面内で例えば平面視矩形状に延びて設けられている。基礎版8は、例えば鉄筋コンクリート造で、上下方向に所定の厚さを有している。
図7は、上記基礎構造物の施工方法において、掘削穴の内部にプレキャストコンクリート部材を配置した状態を示す断面図である。
図7に示すように、PC部材配置工程S4では、掘削穴50の内部において、基礎杭2の周囲に、複数のPC部材20を配置する。各PC部材20の設置面23を、基礎版8上に載せる。各PC部材20は、傾斜面26を基礎杭2から離間する側に向けて配置する。
ところで、PC部材配置工程S4で掘削穴50内に配置する複数のPC部材20は、予め製造しておき、掘削穴50の周囲のヤード等で保管しておく。
PC部材20は、プレキャストコンクリート部22の形状に応じた型枠を組み、その内部に鉄筋21を配筋した後に、型枠内にコンクリートを打設し、硬化させることで形成できる。この場合、PC部材20を形成するための型枠の組立や脱型作業は、掘削穴50内ではなく、安定した地面上で行うことができるので、作業を容易に行うことができる。また、複数の基礎構造物1を設置する場合、上記一連の工程で掘削穴50内に基礎構造物1を形成する作業と並行して、現場内でPC部材20の製造を順次行えば、工期短縮化を図ることができる。
図8は、上記プレキャストコンクリート部材を固定するための構成を示す斜視図である。
図8に示すように、各PC部材20は、側面27の下端部を、固定金具60によって基礎版8に固定する。固定金具60は、互いに直交する第一固定部61と第二固定部62と、を有する。第一固定部61は、側面27の下端部に沿ってボルト等により固定されている。第二固定部62は、第一固定部61の下端から、第一固定部61に直交する方向に連続して延びている。第二固定部62は、基礎版8の上面に沿ってボルト等により固定されている。これにより、基礎版8上に各PC部材20が固定される。
基礎構造物本体3の角部3e(図1参照)を挟んで互いに隣り合うPC部材20同士は、接合面25が形成された水平方向第一側の端部22a同士を近接させ、平面視で互いに直交して配置されている。これにより、互いに隣り合うPC部材20同士は、水平方向において互いに異なる方向に傾斜面26を向けて配置されている。このようにして互いに隣り合うPC部材20同士は、接続部材70により接続する。接続部材70は、互いに直交する第一板状部71と第二板状部72と、を有する。第一板状部71は、上下方向に延びる長方形の板状で、一方のPC部材20の側面27にボルト等により固定される。第二板状部72は、第一板状部71の端部から連続して直交する方向に延びている。第二板状部72は、上下方向に延びる長方形の板状で、他方のPC部材20の側面27にボルト等により固定される。このような接続部材70の上下方向の高さは、プレキャストコンクリート部22の水平方向第一側の端部22aの上下方向の高さとほぼ同じに設定されている。
図7に示すように、水平方向で互いに対向して配置されるPC部材20同士は,上面24に端部を固定したチェーン75によって連結し、PC部材20が傾斜面26側に倒れるのを拘束する。
図9は、上記基礎構造物の施工方法において、基礎構造物本体を形成するための型枠を配置した状態を示す断面図である。図10は、上記基礎構造物の施工方法において、基礎構造物本体を形成するための型枠を配置した状態を示す斜視図である。
図9、図10に示すように、型枠設置工程S5では、基礎構造物本体3を形成するための型枠80を設置する。これには、互いに隣り合うPC部材20の接合面25同士の間に、型枠板81を設ける。
コンクリート打設工程S6では、複数のPC部材20の接合面25及び型枠板81で囲まれた空間内にコンクリート部3cを形成するコンクリートを打設する。つまり、PC部材20の接合面25及び型枠板81により、基礎構造物本体3を形成するための型枠80が構成される。また、互いに隣り合うPC部材20同士の間をふさぐ接続部材70(図8参照)も、型枠80の一部として機能する。
図11は、上記基礎構造物の施工方法において、型枠内にコンクリートを打設し、脱型した状態を示す断面図である。
図11に示すように、脱型工程S7は、型枠80内に打設したコンクリートが硬化して所定の強度を発現した後、型枠80を脱型する。具体的には、型枠板81や、チェーン75を撤去する。型枠80内で硬化したコンクリートにより、基礎構造物本体3のコンクリート部3cが形成される。これにより、基礎構造物本体3と複数の突出部4(PC部材20)とが接合されて一体化し、基礎構造物1が形成される。
図2に示すように、埋め戻し工程S8では、掘削穴50の内面と、基礎構造物1との隙間を、土砂100で埋め戻す。これによって、地盤G中に基礎構造物1が設置される。
この後、基礎構造物1上に、構築すべき上部構造体を設ける。
このようなPC部材20、基礎構造物1では、プレキャストコンクリート部22の接合面25及び接合面25から突出した鉄筋21Aが、基礎構造物本体3に接合される。基礎構造物1上で支持する上部構造体の荷重は、設置面23及び傾斜面26を介して地盤Gに伝達される。
このように構成されたPC部材20、基礎構造物1、基礎構造物1の施工方法では、PC部材20を用いて基礎構造物1を形成することができる。これにより、傾斜面26に合わせた地盤Gの掘削、鉄筋の配筋、型枠の設置等を行う必要がなくなる。したがって、先端部4sに傾斜面26を有した突出部4を備える基礎構造物1の施工の容易化及び工期短縮化を図ることが可能となる。
また、互いに隣り合うPC部材20同士を接続部材70で接続することで、コンクリート打設工程S6でコンクリートを打設するまでの間、PC部材20を安定して設置させることができる。また、この接続部材70を、コンクリート打設時に型枠80の一部として用いることもできる。
また、固定金具60により、PC部材20を固定することで、コンクリート打設工程S6でコンクリートを打設するまでの間、PC部材20を安定して設置させることができる。
なお、上述した実施の形態において示した組立手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態において、PC部材20の配置を例示したが、PC部材20の設置数、PC部材20の配置は、適宜変更可能である。
1…基礎構造物
2…基礎杭
3…基礎構造物本体(拡径部)
4…突出部
4s…先端部
8…基礎版
20…PC部材(プレキャストコンクリート部材)
21、21A、21B…鉄筋
22…プレキャストコンクリート部
23…設置面
25…接合面
26…傾斜面
50…掘削穴
52…底面
60…固定金具
61…第一固定部
62…第二固定部
70…接続部材
71…第一板状部
72…第二板状部
80…型枠
81…型枠板
G…地盤
S1…掘削穴形成工程
S2…基礎杭設置工程
S3…基礎版設置工程
S4…PC部材配置工程
S5…型枠設置工程
S6…コンクリート打設工程
S7…脱型工程

Claims (6)

  1. 地盤中に形成される基礎構造物の一部を形成するプレキャストコンクリート部材であって、
    鉄筋と、
    前記鉄筋が埋設されている平板状のプレキャストコンクリート部と、を有し、
    前記プレキャストコンクリート部は、
    下面に形成された矩形状の設置面と、
    水平方向第一側を向いて形成され、基礎構造物本体に接合される矩形状の接合面と、
    前記接合面に対して前記水平方向第一側と反対の水平方向第二側に形成され、上方から下方に向かって前記水平方向第二側から前記水平方向第一側に近づくように形成され、斜め下方を向く矩形状の傾斜面と、
    前記接合面と前記傾斜面との間をつなぐ逆台形状の一対の側面と、
    前記接合面、前記傾斜面、および前記一対の側面のそれぞれの上端をつなぐ矩形状の上面と、を有する
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート部材。
  2. 地盤中に設けられ、上下方向に延びる基礎杭と、
    前記基礎杭の頭部に接合された直方体形状の基礎構造物本体と、
    前記基礎構造物本体の側面に連結された請求項1に記載のプレキャストコンクリート部材と、を備え、
    前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面は前記基礎構造物本体の側面に当接されるとともに、前記プレキャストコンクリート部材の傾斜面は上方から下方に向かって前記基礎構造物本体の側面に近づくように配置されている
    ことを特徴とする基礎構造物。
  3. 地盤を掘削し、掘削穴を形成する掘削穴形成工程と、
    前記掘削穴の底面から下方に向かって基礎杭を設ける基礎杭設置工程と、
    前記掘削穴の内部において、前記基礎杭の周囲に、請求項1に記載のプレキャストコンクリート部材を、前記傾斜面を上方から下方に向かって前記基礎杭に近づくように、かつ、前記基礎杭の上方に設けられる直方体形状の基礎構造物本体の全ての側面の両側部と接合される位置に前記接合面が位置するように、各側面に2つずつそれぞれを離間して配置するPC部材配置工程と、
    一の前記基礎構造物本体の側面において互いに隣り合う前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面同士の間に、型枠板を設ける型枠設置工程と、
    複数の前記プレキャストコンクリート部材の前記接合面及び前記型枠板で囲まれた空間内にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、
    前記コンクリートが硬化した後、前記型枠を脱型する脱型工程と、を備え
    前記PC部材配置工程では、隣り合う前記基礎構造物本体の側面の角部に配置され、かつ、水平方向において互いに異なる方向に前記傾斜面を向けて配置される2つの前記プレキャストコンクリート部材同士を接続部材により接続する
    ことを特徴とする基礎構造物の施工方法。
  4. 前記PC部材配置工程では、前記基礎構造物本体の一の側面の一方の端部に接するように配置された一方のプレキャストコンクリート部材と、前記一方の端部から延びる前記基礎構造物本体の他の側面の前記一方の端部に接するように配置された他方のプレキャストコンクリート部材と、は前記接続部材を用いて接続し、
    前記接続部材は、前記一方の前記プレキャストコンクリート部材の側面に固定される板状の第一板状部と、前記第一板状部から連続して設けられ、前記他方のプレキャストコンクリート部材の側面に固定される板状の第二板状部と、を有している
    ことを特徴とする請求項3に記載の基礎構造物の施工方法。
  5. 前記掘削穴の底面に、水平面内に延び、前記プレキャストコンクリート部材が載置される基礎版を設置する基礎版設置工程をさらに備え、
    前記PC部材配置工程では、前記プレキャストコンクリート部材の設置面を前記基礎版上に載置し、固定金具を用いて前記プレキャストコンクリート部材を前記基礎版に固定し、
    前記固定金具は、前記プレキャストコンクリート部材の側面の下端部に固定される第一固定部と、前記第一固定部から連続して設けられ、前記基礎版の上面に固定される第二固定部と、を有している
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の基礎構造物の施工方法。
  6. 前記PC部材配置工程において、前記基礎構造物本体が施工される空間を介して水平方向互いに対向して配置された前記プレキャストコンクリート部材同士は、チェーンで連結していることを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の基礎構造物の施工方法。
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