JP2020197015A - 基礎の構築方法 - Google Patents
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各作業ブロックでは独立して作業が行われ、
前記掘削土は、掘削中又は掘削後の他の作業ブロックから運ばれたものであるとよい。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る基礎の構築方法の一工程を示している。図1には、トレンチ20の底盤上の所定位置に載置されたプレキャストコンクリート地中梁ベース10(以下、地中梁ベースと記す。)が示されている。この地中梁ベース(ハーフプレキャスト部材ベース)10は、構築予定(構築対象)の地中梁1の梁幅(断面幅)で、梁長手方向に所定長さを有するプレキャストコンクリート製のベースブロック11と、ベースブロック11の上面から地中梁1の配筋を構成するように組み上げられた鉄筋かご12とから構成されている。地中梁ベース10の側面11aには、地中梁1を構築する際の側面せき板となる鋼製パネル(側面型枠パネル)23が立設されている。鋼製パネル23の上端には梁長手方向に所定間隔をあけてスペーサ21が取り付けられている。また、鋼製パネル23の下端は、ずれ止め(幅止め部材)22によって地中梁ベース10のベースブロック11の側面11aに密着するように保持されている。図1,図2に示した状態からトレンチ20内の埋戻しが行われる。このとき鋼製パネル23は、図4(c)に示したように、埋戻し部分の型枠として機能する。地中梁1(図3)の構築手順については、後述する。また、本実施形態では、図5に示すように、基礎を構築する範囲を、基礎区画毎に複数の作業ブロックに分け、以下に説明する各工程を各作業ブロックごとに行っている。このため、通常、隣接する作業ブロック間では独立して各作業が行われる。なお、図5では、図面の見やすさを優先して、基礎区画の途中で作業ブロックが分けられているように表現している。
まず、図4(a)及び図5に示すように、掘削工程では、地盤Gを掘削し、地中梁1の梁幅、梁成及び梁天端高さに応じた深さや幅を有するトレンチ20を形成する。掘削土24は、後述する埋戻し工程を行う隣接作業ブロックCに仮置きされ、又は埋戻し工程を現在行っている隣接した作業ブロックCの埋戻しに使用される。
次に、図4(b)及び図5に示すように、地中梁ベース設置及び鋼製パネルの取り付け工程では、ベースブロック11及び鉄筋かご12(地中梁ベース10)が一体してなる地中梁ベース10をトレンチ20の長手方向に沿った底盤上の所定位置に載置する。その後、ベースブロック11の側面11aに沿って、せき板として機能する鋼製パネル23を、地中梁1の断面幅に保持されるように立設する。本実施形態では、鋼製パネル23は、厚さ16mmの鋼板が用いられている。なお、鋼製パネル23の厚さは、埋戻し時の土圧計算により決定することが好ましい。ベースブロック11の底部には、所定の間隔でずれ止め22が配置されている。本実施形態では、ずれ止め22は、断面略U字状の形鋼であり、地中梁ベース10製作時に、工場にてベースブロック11の下端に固定される。ずれ止め22は、鋼製パネル23の下端を支持する。また、鋼製パネル23の上端を、両端にクランプを有するスペーサ21にて鋼製パネル23,23の間隔を所定の距離(地中梁ベース10のベースブロック11の梁幅)に保って支持する。
図4(c)及び図5に示すように、埋戻し工程では、他の作業ブロックAから運ばれ仮置きされた掘削土24、又は地盤Gの掘削進行中の作業ブロックから運ばれた掘削土24を使用して、トレンチ20のうちの鋼製パネル23,23で区画された外部空間を先行して埋め戻す。コンクリート打設後にコンクリートが所定の強度に達した事を確認し、鋼製パネル23を引き抜き、埋め戻した掘削土24に対して転圧を行う。図5に示すように、埋戻し工程の作業ブロックCに隣接する作業ブロックAで掘削工程が行われるように作業ブロック割りを行って工程を組むことにより、掘削土24を仮置きするスペースが不要になり、さらに、掘削土24を移動させる距離も短くて済むので、基礎工事の効率を高めることができる。
図4(d)及び図5に示すように、コンクリート打設工程では、鋼製パネル23で区画された内部空間である、鋼製パネル23,23の内部かつベースブロック11の上部にコンクリート25を打設し、地中梁1を構築する。
図4(e)及び図5に示すように、鋼製パネル撤去工程では、鋼製パネル23を撤去する。スペーサ21を取り外し、油圧ジャッキ等で鋼製パネル23をわずかに埋戻し地盤側へ倒して、硬化したコンクリート25の表面から剥離させる。その後、鋼製パネル23を上方へ引き抜いて撤去する。鋼製パネル23撤去後、再度埋め戻し地盤の転圧を十分に行う。これにより、図4(f)に示すように、地中梁1の構築が終了する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る基礎の構築方法の一工程を示している。トレンチ20の底盤上の所定位置に載置された鉄筋かご(地中梁ベース)30が示されている。この鉄筋かご30は、構築予定の地中梁2の梁幅及び梁長手方向に所定長さを形成するための配筋を構成するように組み上げられたものである。鉄筋かご30の側方には、地中梁2を構築する際の側面せき板となる鋼製パネル23が立設されている。鋼製パネル23の上端には、第1実施形態同様にスペーサ21が取り付けられている。また、鋼製パネル23の下端は、ずれ止め22によって均しコンクリート41の側面42に密着するように保持されている。この後の工程は、第1実施形態同様である。基礎の範囲を、複数の作業ブロックに分け、各工程を各作業ブロック毎に行うこと等も第1実施形態同様である。
まず、図7(a)に示すように、掘削工程では、地盤Gを掘削し、地中梁2の梁幅、梁成H及び梁天端高さに応じた深さや幅を有するトレンチ20を形成する。掘削で生じた掘削土24は、後述する埋戻し工程を行う隣接作業ブロックに仮置きされ、又は埋戻し工程を現在行っている隣接した作業ブロックの埋戻しに使用される。トレンチ20の底面に砕石40を地中梁2の梁幅+200mm程度かつ厚さ50mm程度敷き込む。その後、砕石40に転圧を行い、砕石40の天端を水平にする。砕石40の上(地中梁2の下端)に、地中梁2の構築位置に沿ってずれ止め22を所定の間隔で載置する。砕石40及びずれ止め22の上に、均しコンクリート41を地中梁2の設計梁幅と同じ幅で厚さ50mm程度打設する。
次に、図7(b)に示すように、地中梁ベース設置及び鋼製パネルの取り付け工程では、地中梁2の鉄筋骨組を備える鉄筋かご(地中梁ベース)30を先行地組した後、鉄筋かご30を均しコンクリート41上の所定の位置にスペーサ31を介して配置し、鉄筋かご30に沿って鋼製パネル23を立設する。鋼製パネル23は、地中梁2の断面幅に保持されるようにずれ止め22及び均しコンクリート41の側面42によって支持される。また、鋼製パネル23の上端をスペーサ21にて支持する。
第1及び第2実施形態では、建築物の基礎の構築方法を説明したが、本実施形態では、図8各図に示すように、地中埋設構造物であるボックスカルバート等の継手位置の段落ち防止のために設けられる地中構造物基礎の一種である枕梁(あるいは枕版)3の構築方法の説明を行う。
上記実施形態では、地中梁1及び地中梁2は、地中梁であったが、フーチング基礎であってもよい。また、建築物の基礎ではなく、工作物等の基礎であってもよい。
3 枕梁(基礎)
10 プレキャストコンクリート地中梁ベース(地中梁ベース)
11 ベースブロック
11a,42 側面
12,13,30 鉄筋かご
14,31 スペーサ
20,20a トレンチ
21,21a スペーサ
22,60 ずれ止め
23,80 鋼製パネル
24 掘削土
25 コンクリート
40 砕石
41 均しコンクリート
50 底版
51 立上がり
52 鉄筋
61 存置パネル
70 ボックスカルバート
G 地盤
Claims (5)
- 地盤を掘削して形成されたトレンチの長手方向に沿った底盤上に、構築対象の基礎の配筋を行うとともに、前記基礎の断面の側面のせき板として機能する側面型枠パネルを立設し、前記トレンチの前記側面型枠パネルで区画された外部空間を掘削土で先行して埋め戻し、前記側面型枠パネルで区画された内部空間にコンクリートを打設して、前記基礎を構築することを特徴とする基礎の構築方法。
- 前記基礎は、前記基礎の断面幅を有する、鉄筋かごが組み込まれたハーフプレキャスト部材ベースがあらかじめ設置される請求項1に記載の基礎の構築方法。
- 前記側面型枠パネルは、対向する2枚が前記基礎の断面幅に保持されるように、下端が前記基礎の下端の幅止め部材によって、上端がスペーサによって支持される請求項1又は2に記載の基礎の構築方法。
- 前記基礎は、構築対象が地中梁、フーチング基礎、地中構造物基礎のいずれかである請求項1から3のいずれか1項に記載の基礎の構築方法。
- 前記基礎を構築する範囲は、基礎区画ごとに複数の作業ブロックに分けられ、
各作業ブロックでは独立して作業が行われ、
前記掘削土は、掘削中又は掘削後の他の作業ブロックから運ばれたものである請求項1から4のいずれか1項に記載の基礎の構築方法。
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