JP6543176B2 - 躯体構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は山留掘削工法及びこれによって形成された空間に躯体を構築する躯体構築方法に関する。
ある程度の深さと広さを有する空間を掘削によって地盤に形成する場合、掘削に伴って周りの地山が崩れないように事前に山留壁を地中に構築する。特許文献1は山留壁を有するシールド発進立坑1を開示するとともに、腹起し3及び土留アンカー4によって山留壁を支持する態様を開示する。
特開2000−234493号公報
特許文献1の段落[0006]には「グランドアンカーを用いる構成としているため、立坑内に切梁を設ける必要がなく、作業スペースが確保」できることが記載されている。切梁は対面する一対の山留壁の間、つまり掘削した空間内に水平方向に設置される梁である。アンカー(グランドアンカー)は山留壁の背面の地盤内に設置されたアンカー体と山留壁とを鋼線によって緊結することによって山留壁を支えるものである。
設置に伴う作業コストの観点から切梁とアンカーとを比較すると、切梁の方がアンカーよりもコストを抑えることができる点で優れている。一方、躯体を構築するための作業スペース確保の観点ではアンカーの方が切梁よりも優れている。切梁は、上述のとおり、掘削した空間内に設置されるため、その後の作業の妨げとなる場合がある。例えば、掘削によって空間を形成した後、この空間内に躯体を下方から徐々に構築していく場合、下方に位置する切梁がそのまま設置された状態では躯体構築作業の妨げとなる。そこで、下方の切梁から順次撤去し、これによって作業スペースを確保しながら躯体の構築が進められる。
作業の妨げとなる切梁を撤去した後、山留壁に加わる土圧や地下水圧に対する十分な反力を確保するために他の場所に改めて切梁を設置する場合がある。この作業は「盛替え」と称され、これによって設置される切梁は「盛替梁」と称される。工事の規模によっては切梁の盛替え作業に一作業箇所あたり十日程度要することもあり、この作業は工期短縮の実現を妨げる要因の一つとなっている。
本発明は、対面する一対の山留壁の間を掘削することによって空間を形成した後、この空間に躯体を構築する一連の工事において十分な工期短縮を実現できる躯体構築方法を提供するとともに、上記工事の工期短縮に有用な山留掘削工法を提供することを目的とする。
本発明に係る躯体構築方法は、(A):対面する一対の山留壁を地中に構築する工程と、(B):上記一対の山留壁の間の地盤を掘削するとともに、地盤の掘削に伴って露出する山留壁を支える複数の支保工を順次設置する工程と、(C):上記(B)工程の地盤の掘削完了後、上記一対の山留壁の間の空間に躯体を構築する工程とを含み、複数の支保工として、切梁とアンカーとを併用する。ここでいう「支保工」とは土圧や地下水圧によって山留壁が倒れたり変形したりしないように山留壁を支持するための部材を意味し、切梁及びアンカーの両方を含むものである。
上記躯体構築方法によれば、(B)工程において使用する支保工として切梁とアンカーとを併用することで、その後の(C)工程の躯体構築作業において切梁の盛替え作業の回数を必要最小限とすることができ、より好ましくは(C)工程において切梁の盛替え作業を実施しない態様を実現できる。これにより、躯体を構築する工事の工期を十分に短縮することができる。
本発明者らの検討によれば、(C)工程において、山留壁に対する反力の付与に構築中の躯体自体を利用できる箇所と、利用できない箇所がある。例えば、躯体の底版が空間の底面のほぼ全体に広がって構築される場合、この底版を利用して山留壁を支持することができる。このため、当該箇所及びこの近傍には盛替梁を設置しなくてもよい。これに対し、例えば、躯体の底版の縁部から上方に延びる側壁を構築した段階においては、側壁の横方向の強度の観点から、通常、側壁のみで山留壁を支持することは好ましくない。このため、従来であれば側壁の内側に盛替梁を設置し、盛替梁と側壁を利用して山留壁を支持する必要があった(図14(b)参照)。これに対し、山留壁の当該箇所を掘削時にアンカーで事前に支持しておくことで、躯体構築時において当該箇所に盛替梁を設置する作業を不要にすることができる。これを裏から捉えれば、(C)工程において盛替梁の設置作業が不要になるように、盛替梁を設置すべき高さにおいて山留壁をアンカーで支えればよい。
上記躯体構築方法は、(D):躯体の側面と山留壁との間にコンクリートの梁を形成する工程を更に含んでもよい。躯体の構築に伴って当該箇所にコンクリートの梁を形成することで、このコンクリートの梁と躯体自体とを利用して山留壁を支持することができる。このコンクリートの梁は「盛替えコンクリート」とも称される。
上記躯体構築方法は、(E):躯体の側面と山留壁との間に地盤材料を充填する工程を更に含んでもよい。当該箇所に地盤材料(土、砂、コンクリート、流動化材など)を充填することで躯体とその周りの地盤との隙間をなくすことができる。なお、(B)工程における掘削によって発生した地盤材料で当該隙間を埋め戻してもよい。また、山留壁は最終的に撤去されてもよいし、そのまま残存していてもよい。
上記躯体構築方法によって構築する躯体の一例として、山留壁の延在方向に延びる函体構造(より具体的には、道路、鉄道、水路、地下埋設洞道およびその他暗渠など)が挙げられる。構築する躯体がある程度の長さ(例えば50m以上)を有する場合、本発明による工期短縮の効果がより顕著となる。
本発明に係る山留掘削工法は、(A):対面する一対の山留壁を地中に構築する工程と、(B):上記一対の山留壁の間の地盤を掘削するとともに、地盤の掘削に伴って露出する山留壁を支える複数の支保工を順次設置する工程とを含み、複数の支保工として、切梁とアンカーとを併用する。
上記山留掘削工法は、(B)工程において使用する支保工として切梁とアンカーとを併用するため、(B)工程の掘削によって形成した空間に躯体を構築する作業において切梁の盛替え作業の回数を必要最小限とすることができ、より好ましくは切梁の盛替え作業を実施しない態様を実現できる。つまり、上記山留掘削工法は、対面する一対の山留壁の間を掘削することによって空間を形成した後、この空間に躯体を構築する一連の工事の工期短縮に有用である。
本発明によれば、対面する一対の山留壁の間を掘削することによって空間を形成した後、この空間に躯体を構築する一連の工事において十分な工期短縮を実現できる。
図1は山留掘削工法によって形成された掘削溝内に構築された躯体の一例を示す断面図である。 図2は図1に示す躯体を上空から見た平面図である。 図3(a)は躯体を構築すべき区画に一対の山留壁を構築した状態を示す断面図であり、図3(b)は一対の山留壁間における地盤の掘削によって露出した山留壁の上部に第1及び第2の切梁を設置した状態を示す断面図である。 図4(a)は図3(b)に示す状態から更に地盤の掘削が進行した状態であって第2の切梁の下方に山留アンカーを設置した状態を示す断面図であり、図4(b)は図4(a)に示す状態から更に地盤の掘削が進行した状態であって山留アンカーの下方に第3及び第4の切梁を設置した状態を示す断面図である。 図5(a)は掘削溝の底面上に第1の保護層を敷設した状態を示す断面図であり、図5(b)は第4の切梁を撤去した後、第1の保護層上に第2の保護層を更に敷設した状態を示す断面図である。 図6(a)は山留壁の内面に沿ってそれぞれ外足場を組み立てるとともに、底版を打設するための型枠を組み立てた状態を示す断面図であり、図6(b)は底版を構築した状態を示す断面図である。 図7(a)は盛替えコンクリートの打設及び側部埋戻しを実施した状態を示す断面図であり、図7(b)は盛替えコンクリートの打設によって不要になった第3の切梁を撤去した状態を示す断面図である。 図8(a)は側壁及び支柱を打設するための型枠を組み立てた状態を示す断面図であり、図8(b)は側壁及び支柱を構築した状態を示す断面図である。 図9(a)は第2の切梁を撤去した後、頂版及び支柱を打設するための型枠を組み立てた状態を示す断面図であり、図9(b)は頂版、支柱及び梁を構築した状態を示す断面図である。 図10(a)は山留アンカー及び外足場を撤去した状態を示す断面図であり、図10(b)は側部埋戻し及び盛替えコンクリートの打設を実施した状態を示す断面図である。 図11(a)は盛替えコンクリートの打設によって不要になった第1の切梁を撤去した状態を示す断面図であり、図11(b)は対面する一対の竪壁を頂版上に構築した状態を示す断面図である。 図12(a)は図4(a)に示す山留アンカーの代わりに切梁を設置した状態を示す断面図であり、図12(b)は掘削溝内に計五つの切梁で山留壁1A,2Bを支持した状態を示す断面図である。 図13(a)は底版上に側壁及び支柱を構築した状態を示す断面図であり、図13(b)は山留アンカーの代わりに設置した切梁の撤去後、構築途中の函体構造内に盛替梁を設置し且つその外側に盛替えコンクリートを打設した状態を示す断面図である。 図14(a)は第2の切梁を撤去後、頂版及び梁などを構築した状態を示す断面図であり、図14(b)は第1の切梁の撤去後、一対の竪壁を頂版上に構築した状態を示す断面図である。
図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。ここでは地下に計四車線の高速道路を建設するため、地下に函体構造を構築する工事に本発明を適用する場合を例示するが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。
(実施形態)
図1は山留掘削工法によって形成された掘削溝(空間)内に構築された函体構造(躯体)の一例を示す断面図である。図2は図1に示す函体構造10を上空から見た平面図である。図1,2に示すとおり、函体構造10は、主な構造として、掘削溝Gaの底面上に保護層10a,10bを介して構築された底版11と、底版11の両端部からそれぞれ上方に延びている側壁12A,12Bと、底版11の中央部から上方に延びている複数の支柱12Cと、函体構造10の天井を構成する頂版13と、頂版13の中央部に設けられた開口部15と、開口部15に沿って頂版13上に設けられた一対の竪壁16A,16Bとを備える。
底版11、側壁12A,12B、頂版13、開口部15及び竪壁16A,16Bは、いずれも高速道路の延在方向に延びている。複数の支柱12Cは、高速道路の延在方向に並んで設けられており(図2参照)、計四車線の高速道路を片側二車線ずつ分ける中央分離帯を構成している。開口部15は換気口の役割を果たす。開口部15は複数の梁14によって区切られている。これらの梁14によって頂版13の強度が保たれている。
本実施形態においては、函体構造10を構築するにあたり、支保工として切梁とアンカーとを併用する。より具体的には、支保工として四つの切梁K1〜K4と山留アンカーAとを併用する。本実施形態に係る躯体構築方法は以下の工程を含む。
(A):対面する一対の山留壁1A,1Bを地中に構築する工程。
(B):一対の山留壁1A,1Bの間の地盤Gを掘削するとともに、地盤Gの掘削に伴って露出する山留壁1A,1Bを支える切梁K1,K2、山留アンカーA、及び切梁K3,K4を順次設置する工程。
(C):(B)工程の地盤Gの掘削完了後、掘削溝Ga内に函体構造10を構築する工程。
以下、各工程について説明する。なお、本実施形態に係る山留掘削工法は上記(A)工程と、上記(B)工程とを含む。
<(A)工程>
図3(a)は函体構造10を構築すべき全区間又はそのうちの一部の区画(例えば、長さ5m〜20m)に、対面する一対の山留壁1A,1Bを構築した状態を示している。山留壁1A,1Bの到達深さは、構築すべき躯体のサイズや地下水レベルに応じて設定すればよく、例えば10m程度〜40m以上に設定することができる。本実施形態に係る函体構造10においては山留壁1A,1Bの到達深さは約30mである。山留壁1Aと山留壁1Bの離間距離は、構築すべき躯体のサイズに応じて設定すればよく、例えば20m〜40m以上に設定することができる。本実施形態に係る函体構造10においては山留壁1A,1Bの離間距離は約32mである。山留壁1A,1Bとしては、遮水性を有するものが好ましく、鋼矢板を採用してもよいし、地中連続壁を採用してもよい。
<(B)工程>
図3(b)は地盤Gの掘削に伴って露出した山留壁1A,1Bの上部に第1の切梁K1及び第2の切梁K2を順次設置した状態を示している。切梁K1,K2を設置する方法としては、例えば水平切梁工法が挙げられる。切梁K1,K2を構成する主な部材として例えばH鋼を使用できる。
図4(a)は図3(b)に示す状態から更に地盤Gの掘削が進行した状態を示している。従来であれば、第2の切梁K2の下方に次の切梁(図12に示す切梁K)を設置するところであるが、本実施形態においては、この段階において切梁の代わりに山留アンカーAを設置する。高速道路の延在方向に並ぶように山留壁1A,1Bに対して複数の山留アンカーAを設置する。山留アンカーAは、地中に埋設されるアンカー体a1と、山留壁の表面に腹起しを介して設置されるアンカーヘッドa2と、アンカー体a1とアンカーヘッドa2とを連結する鋼線a3とを備え、例えばジャッキ(不図示)によって鋼線a3に張力が付与される。山留アンカーAのタイプは特に制限はないが、山留アンカーAによる山留壁1A,1Bの支持が不要になった段階で鋼線a3を撤去できるタイプが好ましい。
図4(b)は図4(a)に示す状態から更に地盤Gの掘削が進行して掘削作業が完了した状態、つまり掘削溝Gaが完成した状態を示している。その過程において、山留アンカーAの下方に第3の切梁K3及び第4の切梁K4が順次設置される。これにより、山留壁1A,1Bの延在方向に直交する断面において、高さ方向に切梁と山留アンカーとが併用された状態となる。より具体的には、一対の山留アンカーAのそれぞれのアンカーヘッドa2は、上方に位置する切梁K2と、下方に位置する切梁K3との間に位置することになる。なお、切梁K3,K4を構成する主な部材としては、切梁K1,K2と同様、例えばH鋼を使用できる。
<(C)工程>
図5(a)は掘削溝Gaの底面上に第1の保護層10aを形成した状態を示している。第1の保護層10aは、例えば、基礎砕石及び均しコンクリートを敷設することによって形成することができる。図5(b)は第4の切梁K4を撤去した後、第1の保護層10a上に第2の保護層10bを更に形成した状態を示している。第2の保護層10bは、例えば、底面防水層及び保護モルタル層を敷設することによって形成することができる。
図6(a)は一対の山留壁1A,1Bの内面に沿ってそれぞれ外足場2A,2Bを組み立てた状態を示している。同図は更に函体構造10の底版11を構築する準備が整った状態を示している。すなわち、同図は底版11(及び側壁12A,12Bなどの一部)を打設するための型枠11aを組み立てた状態を示している。型枠11a内には多数の鉄筋(不図示)が配置されている。型枠11aにコンクリートを打設することにより、図6(b)に示すように底版11が構築される。
図7(a)は底版11の両端と山留壁1A,1Bの内面との間に盛替えコンクリート(コンクリートの梁)17をそれぞれ打設した状態を示している。また、底版11の両端と山留壁1A,1Bの内面との隙間への地盤材料18の充填(側部埋戻し)を実施する。地盤材料18の具体例としては、土、砂、コンクリート、流動化材などが挙げられる。地盤Gの掘削によって発生した地盤材料で側部埋戻しを実施してもよい。底版11及び盛替えコンクリート17によって山留壁1A,1Bを支持した状態とした後、図7(b)に示すように第3の切梁K3を撤去する。
図8(a)は側壁12A,12B及び支柱12Cを打設するための型枠12a,12b,12cをそれぞれ組み立てた状態を示している。型枠12a,12b,12c内には多数の鉄筋(不図示)がそれぞれ配置されている。型枠12a,12b,12cにコンクリートを打設することにより、図8(b)に示すように側壁12A,12B及び支柱12Cがそれぞれ構築される。
図9(a)は第2の切梁K2を撤去した後、頂版13及び梁14を打設するための型枠13a,14aをそれぞれ組み立てた状態を示している。型枠13a,14a内には多数の鉄筋(不図示)がそれぞれ配置されている。型枠13a,14aにコンクリートを打設することにより、図9(b)に示すように頂版13及び梁14がそれぞれ構築される。
図10(a)は山留アンカーA及び外足場2A,2Bを撤去した状態を示している。図10(b)は側壁12A,12Bの外面と山留壁1A,1Bの内面との隙間への地盤材料18の充填(側部埋戻し)を実施した後、頂版13と山留壁1A,1Bの内面との間に盛替えコンクリート19をそれぞれ打設した状態を示している。頂版13及び盛替えコンクリート19によって山留壁1A,1Bの上部が支持される。
図11(a)は盛替えコンクリート19の打設によって不要になった第1の切梁K1を撤去した状態を示している。第1の切梁K1の設置されている状態では第1の切梁K1が邪魔で第1の切梁K1の上方での作業が制約される。第1の切梁K1の撤去によって頂版13の上方の作業スペースが十分に確保される。すなわち、第1の切梁K1の撤去後、頂版13から上方に延びている一対の竪壁16A,16Bの構築を実施する(図11(b)参照)。頂版13上の溝部に地盤材料18を充填する作業などを経て図1に示す函体構造10が構築される。なお、山留壁1A,1Bは最終的に撤去されてもよいし、そのまま残存していてもよい。
上記実施形態によれば、(B)工程において使用する支保工として切梁K1〜K4と山留アンカーAとを併用することで、その後の(C)工程の函体構造10の構築作業において切梁の盛替え作業を実施しない態様を実現できる。これにより、躯体を構築する工事の工期を十分に短縮することができる。
(参考形態)
上記実施形態においては、第2の切梁K2と第3の切梁K3との間に山留アンカーAを設置する場合を例示したが、以下、山留アンカーAの代わりに、切梁K2などと同様の切梁Kを第2の切梁K2と第3の切梁K3との間に設置する参考形態について説明する。
図12(a)は図4(a)に示す山留アンカーAの代わりに切梁Kを設置した状態を模式的に示す断面図である。図12(b)は掘削溝Ga内に計五つの切梁で山留壁1A,2Bを支持した状態を示す断面図である。図12(b)は図12(a)に示す状態から更に地盤Gの掘削が進行して掘削作業が完了した状態、つまり掘削溝Gaが完成した状態を示している。その過程において、切梁Kの下方に第3の切梁K3及び第4の切梁K4が順次設置される。本参考形態は、図12(b)に示すように山留壁1A,1Bの延在方向に直交する断面において高さ方向に切梁のみが使用されている点において、切梁と山留アンカーとを併用する上記実施形態と相違する(図4(b)参照)。
図12(b)に示された状態から、上記実施形態と同様にして函体構造10の下部が構築される(図5〜7参照)。以下、図13,14を参照しながら、本参考形態と上記実施形態の相違点について主に説明する。なお、図13,14においては図面の簡略化のため、外足場や型枠などの図示は省略した。
図13(a)は底版11上に側壁12A,12B及び支柱12Cを構築した状態を示している。しかし、本参考形態においては、切梁Kが構築途中の函体構造内に存在するため、側壁12A,12B及び支柱12Cの全体を構築することができず、これらの上部はそれぞれ後の工程で別途構築される。すなわち、本参考形態においては、切梁Kの設置高さによっては、側壁12A,12B及び支柱12Cをそれぞれ複数の工程で構築する必要が生じる点において、上記実施形態と相違する(図8(b)参照)。
図13(b)は切梁Kの撤去後、構築途中の函体構造内に盛替梁Mを設置し且つその外側に盛替えコンクリート17aを打設した状態を示している。本参考形態においては、切梁Kの撤去後、山留壁1A,1Bを支持するための盛替梁M及び盛替えコンクリート17aを設置する必要がある点、及び、盛替えコンクリート17aに先立って地盤材料18による側部埋戻しが実施される点において、上記実施形態と相違する(図8(b)参照)。これに対し、上記実施形態によれば、一対の山留壁1A,1Bの間の地盤掘削時に山留アンカーAで山留壁1A,1Bを支持しているため、函体構造10の構築時において盛替梁Mを設置する作業を不要にすることができる(図9参照)。換言すれば、上記実施形態では(C)工程において盛替梁Mの設置作業が不要になるように、盛替梁Mを設置すべき高さにおいて山留壁1A,1Bを山留アンカーAで支持している。
図14(a)は第2の切梁K2を撤去後、頂版13及び梁14などを構築した状態を示している。図14(a)に示された状態から、第1の切梁の撤去後、函体構造10の上部が構築される(図14(b)参照)。
以上、本発明の実施形態及び参考形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、掘削溝Gaに函体構造10を構築することによって地下に高速道路を建設する場合を例示したが、高速道路以外の道路、鉄道、水路、地下埋設洞道及びその他暗渠などの建設に本発明を適用してもよい。
1A,1B…山留壁、2A,2B…外足場、10…函体構造(躯体)、11…底版、11a…型枠、12A,12B…側壁、12C…支柱、12a,12b,12c,13a,14a…型枠、13…頂版、14…梁、16A,16B…竪壁、17,17a,19…盛替えコンクリート(コンクリートの梁)、18…地盤材料、G…地盤、Ga…掘削溝(空間)、A…山留アンカー(支保工)、K…切梁(支保工)、K1…第1の切梁(支保工)、K2…第2の切梁(支保工)、K3…第3の切梁(支保工)、K4…第4の切梁(支保工)、M…盛替梁(支保工)。

Claims (5)

  1. (A):対面する一対の山留壁を地中に構築する工程と、
    (B):前記一対の山留壁の間の地盤を掘削するとともに、前記地盤の掘削に伴って露出する前記山留壁を支える複数の支保工を順次設置し且つ前記複数の支保工として切梁とアンカーとを併用する工程と、
    (C):前記(B)工程の前記地盤の掘削完了後、前記一対の山留壁の間の空間に、底版を有する躯体を構築する工程と、
    を含み
    前記(C)工程において盛替梁の設置作業が不要になるように、前記(B)工程において前記盛替梁を設置すべき高さにおいて前記山留壁を前記アンカーで支えるとともに、前記アンカーのアンカーヘッドよりも下方に少なくとも1つの前記切梁を設置する、躯体構築方法。
  2. 前記切梁がH鋼であり、
    前記(C)工程において、作業の妨げとなる前記H鋼を撤去した後、他の場所に改めて前記盛替梁としてのH鋼を設置する作業を実施しない、請求項1に記載の躯体構築方法。
  3. (D):前記躯体の側面と前記山留壁との間にコンクリートの梁を形成する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の躯体構築方法。
  4. (E):前記躯体の側面と前記山留壁との間に地盤材料を充填する工程を更に含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の躯体構築方法。
  5. 前記躯体は前記山留壁の延在方向に延びる函体構造である、請求項1〜のいずれか一項に記載の躯体構築方法。
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