JP5055249B2 - 多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造 - Google Patents

多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造 Download PDF

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Description

本発明は、多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造に関する。
近年、道路トンネルや鉄道トンネル等について、複数のトンネルが並設された多連トンネルを構築する場合がある。
このような多連トンネルを開削工法により構築する場合または盛土内に構築する場合の施工方法として、例えば、特許文献1には、トンネルの下半を現場打ちコンクリートにより形成し、上半をプレキャスト製のアーチ部材により構成する多連カルバートの構築方法が開示されている。各トンネルの下半部分は隣接するトンネル同士が一体に形成されている。
また、この他の多連トンネルの構築方法として、多連のボックスカルバートを採用する場合もある。
特開平9−32486号公報
ところが、特許文献1に記載の多連カルバートの構築方法は、トンネル同士の接続部に構造的な変化点ができるため、この部分に応力が集中してしまう。この部分の構造的な弱点を補うためには、全体的にコンクリート厚や補強鉄筋量を増加させる必要があり、その施工に手間が掛かるとともに、費用が高価となる原因となっていた。
また、トンネルの下半は隣接するトンネルと一体に形成されているため、下半部分が大規模な構造となり、施工に手間を要していた。
また、多連のボックスカルバートは、壁と頂版とが直交する部分に大きなモーメントが発生するため、コンクリート厚や補強鉄筋量の増加が発生するため、材料費が高価であった。
また、前記各施工方法では、埋め戻し作業は、本設構造物が完成してから行う必要があるため、本設構造物の養生時に作業が停止してしまい、工期短縮の妨げとなっていた。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、早期施工が可能で、かつ、安価に施工が可能な多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、盛土内または埋め戻し土内に複数の本設トンネルを並設する多連トンネルの構築方法であって、基盤部を形成する工程と、前記基盤部の前記各本設トンネルの計画位置の両側に仮設ピラーを構築する工程と、前記計画位置を挟んで対向する前記仮設ピラーの間に前記本設トンネルの計画断面上半外面に沿ったアーチ状の仮設支保工を架設する工程と、前記仮設支保工を土中に埋設する工程と、前記仮設支保工と前記仮設ピラーにより形成された空間内に前記本設トンネルのインバートコンクリートとアーチコンクリートとを打設する工程と、を備えることを特徴としている。
かかる多連トンネルの構築方法によれば、各本設トンネルを独立させることができるため、応力が均等に作用し、応力が集中する部分が形成されることがない。そのため、従来の多連トンネルの構築方法と比較して、鉄筋量やコンクリート厚等の削減が可能となり、材料費の削減が可能となる。
また、盛土または埋め戻し土の荷重を、仮設支保工および仮設ピラーにより負担するため、インバートコンクリートおよびアーチコンクリートの打設(本設構造の構築)時に偏荷重の影響がおよびにくい。そのため、構造物の仕様を低減することが可能となり、経済的に優れている。
また、仮設ピラーおよび一次支保工の施工、盛土または埋め戻し、インバートコンクリート打設およびアーチコンクリート打設を、トンネル軸方向で連続して行うことが可能なため、本設構造を構築してから埋め戻す従来の施工方法と比較して、施工期間の短縮が可能となる。
なお、アーチコンクリートの打設は、例えばスライドセントルを利用することで簡易かつ早期に行うことが可能となる。
また、請求項2に記載の発明は、埋め戻し土内に複数の本設トンネルを並設する多連トンネルの構築方法であって、前記本設トンネルの軸方向に沿って山留壁を構築する工程と、前記山留壁により囲まれた地山を所定の深さまで掘削し、基盤部を形成する工程と、前記基盤部の前記各本設トンネルの計画位置の両側に仮設ピラーを構築する工程と、前記山留壁と最外部の仮設ピラーとの間を埋め戻す工程と、前記計画位置を挟んで対向する前記仮設ピラーの間に前記本設トンネルの計画断面上半外面に沿ったアーチ状の仮設支保工を架設する工程と、少なくとも前記仮設支保工が埋設される深さまで前記基盤部に埋め戻しを行う工程と、前記仮設支保工と前記仮設ピラーにより形成された空間内に前記本設トンネルとなるインバートコンクリートとアーチコンクリートとを打設する工程と、を備えることを特徴としている。
かかる多連トンネルの構築方法によれば、最外部の仮設ピラーを固定することが可能となるため、一次支保工の構築時や埋め戻し時に仮設ピラーが移動することを防止する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の多連トンネルの構築方法であって、掘削土により生成された流動化処理土で埋め戻しを行うことを特徴としている。
かかる多連トンネルの構築方法によれば、残土処理に要する手間と費用を削減することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の多連トンネルの構築方法であって、前記インバートコンクリートの下面に沿った仮設インバートを構築することを特徴としている。
かかる多連トンネルの構築方法によれば、隣接する仮設ピラー同士が仮設インバートを介して互いに連結されるため、仮設ピラーの移動を抑制することが可能となる。
また、請求項5に記載の発明は、盛土内または埋め戻し土内に構築された複数の本設トンネルと、前記本設トンネルの両側に配設された仮設ピラーと、前記仮設ピラーにより支持されて、前記各本設トンネルの上半外面に対応するように配設されて盛土時または埋め戻し時の作用荷重を受け持つ複数の仮設支保工と、を備える多連トンネル構造であって、前記各本設トンネルは、前記仮設支保工と前記仮設ピラーとにより形成された空間に打設されるインバートコンクリートおよびアーチコンクリートを備えており、前記複数の本設トンネルが、前記インバートコンクリートおよび前記アーチコンクリートにより、本設トンネル毎に独立して閉合されていることを特徴としている。
かかる多連トンネル構造によれば、各本設トンネルが個々に独立した構造物となっているため、アーチ部の構造的な変化点を有する従来の多連カルバートトンネルと比較して、応力集中が起こりにくくなる。つまり、本発明によれば、本設構造物の仕様を低減することができ、ひいては、トンネル構築に要する費用を低減することが可能となる。
本発明の多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造によれば、早期施工が可能で、かつ、安価に構築することが可能となる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図1に示すように、開削工法により、複数のトンネル10,10を埋め戻し土2内に構築してなる多連トンネル構造1について説明する。
なお、多連トンネル構造1は、開削工法等の埋め戻し土2内に構築する場合に限定されるものではなく、盛土内に多連トンネル構造1を構築する場合にも採用可能である。
多連トンネル構造1は、複数の本設トンネル10と、仮設ピラー20と、仮設支保工30と、を備えている。
仮設ピラー20は、本設トンネル10の両側に配設されている。本実施形態では、本設トンネル10同士の間に配設される仮設ピラー20をセンターピラー21と称し、左右の本設トンネル10,10の外側(本設トンネル10と山留壁40との間)にそれぞれ配設される仮設ピラー20をサイドピラー22と称する場合がある。
仮設ピラー20は、図2(a)または(b)に示すように、本設トンネル10の下半外面の支保部材23と、その内部に打設されたコンクリートからなるフーチング24とが一体となった構造を呈している。仮設ピラー20により水平方向の変位抑制を図る。
仮設ピラー20は、その上端が本設トンネル10のスプリングライン近傍に位置するように構成されている。
支保部材23は、型鋼材を加工してなる鋼アーチ支保工であって、上端が仮設支保工30(図1参照)と連結可能に構成されている。
また、支保部材23は、トンネル軸方向に所定の間隔をあけて複数配設されている。
フーチング24は、支保部材23を利用して形成した骨格の内部にコンクリートを打設することにより形成されている。
本実施形態では、トンネル軸方向に隣接する支保部材23同士の間に、鋼板等からなる型枠部材を配設し、内部にコンクリートを打設することによりフーチング24を形成している。
仮設ピラー20のうち、センターピラー21は、図2(a)に示すように、左右の本設トンネル10,10の仮設支保工30,30を支持することが可能となるように、支保部材23,23を左右に備えている。支保部材23,23は、補強部材25,25,…を介して互いに連結されている。
サイドピラー22は、図2(b)に示すように、本設トンネル10側に、支保部材23が配設されており、本設トンネル10と反対側に垂直部材26が配設されている。支保部材23と垂直部材26とは、補強部材25,25,…を介して互いに連結されている。
なお、補強部材25および垂直部材26を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態では、型鋼により構成する。
仮設支保工30は、埋め戻し時(盛土時)の作用荷重を受け持つ部材であり、仮設ピラー20を構成する支保部材23と同間隔で、トンネル軸方向に間隔をあけて複数配設されている。仮設支保工30は、仮設ピラー20により支持されており、各本設トンネル10の上半外面に対応するように配設されている。
仮設支保工30は、いわゆる鋼アーチ支保工とコンクリートとにより構成された部材であって、鋼アーチ支保工の脚部が仮設ピラー20の支保部材23に連結されているとともに、根固めコンクリート31により固定されている(図6(b)参照)。ここで、支保部材23と仮設支保工30との連結方法は限定されるものではなく、適宜公知の方法より行えばよい。また、仮設支保工30の構成は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
本設トンネル10は、仮設ピラー20と仮設支保工30とにより形成された空間に構築された鉄筋コンクリート構造物であり、インバートコンクリート11およびアーチコンクリート12を備えている。
本設トンネル10は、インバートコンクリート11およびアーチコンクリート12により、それぞれ独立して閉合されている。
次に、多連トンネルの構築方法について説明する。
本実施形態に係る多連トンネルの構築方法は、開削工法により埋め戻し土内に複数(本実施形態では2つ)の本設トンネル10,10を並設するものであって、山留工程と、掘削工程と、仮設ピラー構築工程と、側部埋め戻し工程と、仮設支保工工程と、埋め戻し工程と、本設工工程と、を備えている。
山留工程は、図3(a)に示すように、本設トンネル10,10の軸方向に沿って、本設トンネル10,10を挟んで対向するように山留壁40,40を構築する工程である。
本実施形態では山留壁40を連続地中壁により構築するが、山留壁40の構成は限定されるものではなく、適宜公知の工法の中から選定して採用すればよい。
掘削工程は、図3(a)に示すように、山留壁40により囲まれた地山を所定の深さまで掘削し、基盤部50を形成する工程である。
地山の掘削に伴い、山留壁40を補助部材としてアンカー41を複数段(本実施形態では3段)配設する。なお、アンカー41の段数、配置等は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。また、山留壁40が自立可能であれば、アンカー41を省略してもよい。
掘削工程では、地山の掘削を行った後、仮設ピラー20,20,20に対応する基礎地盤の地盤改良を行い、改良部51,51,51の形成も行う。改良部51の地盤改良範囲は、仮設ピラー20の配置や形状に応じて適宜設定する。また、地盤改良方法は限定されるものではなく、適宜公知の方法から選定して採用すればよい。また、地山が所望の耐力を有している場合は改良部51を省略してもよい。
基盤部50の形成は、山留壁40により囲まれた立坑底面を整地し、改良部51を形成した後、基礎砕石敷設およびベースコンクリート52打設を行うことにより行う。立坑底面の整地は、本設トンネル10の形状に応じて適宜行うものとし、本実施形態では、本設トンネル10のインバートの形状に応じて円弧状の凹部を形成する。なお、底面は、平坦に形成されていてもよい。また、基礎砕石およびベースコンクリート52は、地山の状況に応じて適宜厚さ等を決定する。また、地山の状況によって、省略することも可能である。
仮設ピラー構築工程は、図3(b)に示すように、基盤部52の各本設トンネル10の計画位置の両側であって、改良部51の直上に仮設ピラー20を構築する工程である。
仮設ピラー20は、図5(a)に示すように、支保部材23が上下に分割されており、下部部材20aと上部部材20bとを備えている。仮設ピラー20は、これら下部部材20aと上部部材20bを組み合わせた後、支保部材23同士の間に型枠を設置し、コンクリートを打設することにより構築されている(図5(b)参照)。
なお、支保部材23の分割数は限定されるものではない。
本実施形態では、仮設ピラー構築工程において、仮設ピラーの構築に伴い、インバートコンクリート11の下面に沿った仮設インバート60を構築する(図3(c)参照)。
仮設インバート60は、仮設ピラー20同士の間に形成されて、当該仮設ピラー20同士を連結する。これにより、側方から仮設ピラー20に力が作用した場合に、仮設ピラー20の移動を抑止する。
側部埋め戻し工程は、図3(c)に示すように、山留壁40と左右のサイドピラー22,22(最外部の仮設ピラー)との間を埋め戻す工程である。
サイドピラー22と山留壁40との間が埋め戻されることにより、サイドピラー22の移動が抑制される。
埋め戻し土2aは、サイドピラー22の上端面付近(本設トンネル10のスプリングライン付近)まで行うものとする。本実施形態では、サイドピラー22と山留壁40との隙間の埋め戻し土2aとして、掘削工程において発生した掘削土を処理することにより形成された流動化処理土を使用する。
本実施形態では、山留壁40の埋め戻しに伴い、埋め戻し土2aの高さに対応する位置に配設されたアンカー(本実施形態では下2段)41a,41a(図3(b)参照)を除去する。
仮設支保工工程は、図4(a)に示すように、本設トンネル10の計画位置を挟んで対向する仮設ピラー20,20の間に本設トンネル10の計画断面上半外面に沿ったアーチ状の仮設支保工30を架設する工程である。
仮設支保工30の架設は、図6(a)に示すように、仮設ピラー20の支保部材23に仮設支保工30(鋼アーチ支保工)の脚部を連結することにより行う。
仮設支保工30は、複数の鋼アーチ支保工をトンネル周方向に連結することにより形成されている。
仮設支保工30の仮設ピラー20への接続が完了したら、図6(b)に示すように、根固めコンクリート31を仮設ピラー20の上面に打設して、仮設支保工30の根固めを行う。
さらに、仮設支保工30の外面に沿って型枠を配設し、吹付けコンクリートを行う。なお、仮設支保工30の内面および外面に沿って型枠を設置してコンクリートを打設してもよい。
埋め戻し工程は、図4(b)に示すように、少なくとも仮設支保工30が埋設される深さまで基盤部50に埋め戻し(盛土)を行う工程である。
本実施形態では、埋め戻しに伴い、山留壁40の支持部材である残りのアンカー41b(41)を除去する。
埋め戻し工程において使用する埋め戻し土(盛土材)2には、掘削工程において発生した掘削土により生成された流動化処理土を使用する。
本設工工程は、図4(b)および(c)に示すように、仮設ピラー20と仮設支保工30とにより形成された空間内に本設トンネル10のインバートコンクリート11とアーチコンクリート12とを打設する工程である。
インバートコンクリート11およびアーチコンクリート12の打設は、トンネル軸方向に沿って連続して行うものとする。
なお、インバートコンクリート11およびアーチコンクリート12の打設方法は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。また、インバートコンクリート11およびアーチコンクリート12の部材厚等は、土被りや地山状況等に応じて適宜設定するものとする。
以上、本実施形態の多連トンネルの構築方法および多連トンネル構造によれば、本設トンネル10の両側にスプリングライン付近の高さまで剛性の大きな仮設ピラー20が設置されているため、水圧または土圧等による本設トンネル10の変形が抑制される(本設トンネル10の変形を抑制する地盤反力を設計上期待できる)。そのため、インバートコンクリート11やアーチコンクリート12の部材厚等の仕様を低減することが可能となり、施工性の向上および工事費の低減化が可能となる。
また、本設トンネル10のインバートコンクリート11およびアーチコンクリート12の構築は、埋め戻し後に行うため、埋め戻し時に作用する偏土圧等をインバートコンクリート11やアーチコンクリート12等の設計に考慮する必要がない。そのため、インバートコンクリート11やアーチコンクリート12の部材厚等の仕様を低減することが可能となり、施工性の向上および工事費の低減化が可能となる。
また、各本設トンネル10は、それぞれ独立した構造物となっており、形状は円形に近いため、応力集中箇所が発生することがなく、地下水の上昇に伴う水圧の応力は均等に作用するため、従来よりも簡易な構造により本設トンネル10を構成することが可能となる。
また、仮設ピラー20直下の基礎地盤は、掘削工程において行われた地盤改良により、支持地盤として十分な耐力を有しているため、自重や土圧などにより、沈下することがない。
また、仮設ピラー20を採用することにより、本設トンネル10の下半断面の剛性が大きくなるため、埋め戻し土(盛土)2の荷重を仮設構造により安全に負担することができる。
また、埋め戻し土2として、掘削土から生成された流動化処理土を使用しているため、掘削残土の処分に要する費用を削減することや、盛土材の購入の費用の削減することが可能となり、工事費の削減が可能となる。
また、残土処理や盛土材の搬入等の手間を省略することもできる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、埋め戻し土内に多連トンネルを構築する場合について説明したが、本発明の多連トンネルの構築方法は、盛土内に構築する場合に適用してもよい。
また、前記実施形態では、サイドピラーと山留壁との隙間を埋め戻すことにより、サイドピラーの移動を抑制するものとしたが、サイドピラーの底部をセンターピラーと同様に広く形成することで、基礎地盤との摩擦力により移動を抑制するものとしてもよい。
また、前記実施形態では、掘削土により生成された流動化処理土を埋め戻し材として使用するものとしたが、掘削土が良質土の場合は、そのまま埋め戻し材として使用することが可能である。また、盛土材を外部から搬入して使用してもよいことはいうまでもない。
また、仮設インバートは必要に応じて構築すればよく、基礎地盤が十分な耐力を有していれば省略することも可能である。
また、前記実施形態では、地盤改良を仮設ピラーの基礎地盤にのみ行うものとしたが、十分な地耐力が期待できない場合には、基盤全体に対して地盤改良を行ってもよい。
また、必要に応じて埋め戻し後に山留壁を除去してよいし、埋め殺しにしてもよい。
また、埋め戻し工程において、埋め戻し(盛土)を計画高さまで行ってもよいし、埋め戻し工程では、埋め戻しを必要最小限まで行い、本設工工程後に、計画高さまで盛土を行うものとしてもよい。
また、地盤改良は、掘削前に予め地表面から行っておいてもよい。
本発明の好適な実施の形態に係る多連トンネル構造を示す断面図である。 図1の多連トンネル構造の仮設ピラーを示す図であって、(a)はセンターピラー、(b)はサイドピラーの正面図である。 (a)〜(c)は、本発明の好適な実施の形態に係る多連トンネルの構築方法の各施工段階を示す断面図である。 (a)〜(c)は、図3の多連トンネルの構築方法に続く各施工段階を示す断面図である。 (a)および(b)は仮設ピラーの構築方法を示す正面図である。 (a)および(b)は仮設支保工の架設状況を示す部分正面図である。
符号の説明
1 多連トンネル構造
2 埋め戻し土(盛土)
10 トンネル
11 インバート
12 アーチ部
20 仮設ピラー
21 センターピラー
22 サイドピラー
30 仮設支保工
40 山留壁
50 基盤
51 改良部

Claims (5)

  1. 盛土内または埋め戻し土内に複数の本設トンネルを並設する多連トンネルの構築方法であって、
    基盤部を形成する工程と、
    前記基盤部の前記各本設トンネルの計画位置の両側に仮設ピラーを構築する工程と、
    前記計画位置を挟んで対向する前記仮設ピラーの間に前記本設トンネルの計画断面上半外面に沿ったアーチ状の仮設支保工を架設する工程と、
    前記仮設支保工を土中に埋設する工程と、
    前記仮設支保工と前記仮設ピラーにより形成された空間内に前記本設トンネルのインバートコンクリートとアーチコンクリートとを打設する工程と、を備えることを特徴とする、多連トンネルの構築方法。
  2. 埋め戻し土内に複数の本設トンネルを並設する多連トンネルの構築方法であって、
    前記本設トンネルの軸方向に沿って山留壁を構築する工程と、
    前記山留壁により囲まれた地山を所定の深さまで掘削し、基盤部を形成する工程と、
    前記基盤部の前記各本設トンネルの計画位置の両側に仮設ピラーを構築する工程と、
    前記山留壁と最外部の仮設ピラーとの間を埋め戻す工程と、
    前記計画位置を挟んで対向する前記仮設ピラーの間に前記本設トンネルの計画断面上半外面に沿ったアーチ状の仮設支保工を架設する工程と、
    少なくとも前記仮設支保工が埋設される深さまで前記基盤部に埋め戻しを行う工程と、
    前記仮設支保工と前記仮設ピラーにより形成された空間内に前記本設トンネルとなるインバートコンクリートとアーチコンクリートとを打設する工程と、を備えることを特徴とする、多連トンネルの構築方法。
  3. 掘削土により生成された流動化処理土で埋め戻しを行うことを特徴とする、請求項2に記載の多連トンネルの構築方法。
  4. 前記インバートコンクリートの下面に沿った仮設インバートを構築することを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の多連トンネルの構築方法。
  5. 盛土内または埋め戻し土内に構築された複数の本設トンネルと、
    前記本設トンネルの両側に配設された仮設ピラーと、
    前記仮設ピラーにより支持されて、前記各本設トンネルの上半外面に対応するように配設されて盛土時または埋め戻し時の作用荷重を受け持つ複数の仮設支保工と、を備える多連トンネル構造であって、
    前記各本設トンネルは、前記仮設支保工と前記仮設ピラーとにより形成された空間に打設されるインバートコンクリートおよびアーチコンクリートを備えており、
    前記複数の本設トンネルが、前記インバートコンクリートおよび前記アーチコンクリートにより、トンネル毎に独立して閉合されていることを特徴とする、多連トンネル構造。
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