JP2014169551A - 構造物基礎建設用ブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄塔などの構造物の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減すること。
【解決手段】四角柱形状をなす基体と、基体の天面100aに設けられた突起104と、基体における天面100aに対向する地面から基体の内側に向かって突起104と嵌合可能な形状で凹んだ第1の凹部と、基体の側面100cのうち少なくとも1つの側面100cに設けられ、当該側面100cから基体の外側に突出する凸部101と、基体の側面100cのうち少なくとも別の側面100cから基体の内側に向かって凸部101と嵌合可能な形状で凹んだ第2の凹部102と、を備えた構造物基礎建設用ブロック100を構成した。
【選択図】図1
【解決手段】四角柱形状をなす基体と、基体の天面100aに設けられた突起104と、基体における天面100aに対向する地面から基体の内側に向かって突起104と嵌合可能な形状で凹んだ第1の凹部と、基体の側面100cのうち少なくとも1つの側面100cに設けられ、当該側面100cから基体の外側に突出する凸部101と、基体の側面100cのうち少なくとも別の側面100cから基体の内側に向かって凸部101と嵌合可能な形状で凹んだ第2の凹部102と、を備えた構造物基礎建設用ブロック100を構成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、鉄塔などの構造物の基礎に用いる構造物基礎建設用ブロックに関する。
従来、鉄塔の基礎を施工する場合、たとえば、碇材(アンカー)を据付してから、コンクリート型枠を設置し、鉄筋を組み立てた後に、コンクリート型枠内にコンクリートを打設し、打設したコンクリートを養生した後にコンクリート型枠を解体するという作業をおこなっていた。
関連する従来の技術として、具体的には、たとえば、高さ調整具に係合する調整係合部と鉄塔の脚部下端を受ける鉄塔受部とを一体に有する基礎本体をプレキャスト製品として予め成形し、掘削穴の穴底上に高さを調整して該基礎本体を設置した後、該基礎本体の下部周囲の鉄筋および該鉄筋の周囲の型枠を組立て、該型枠内にコンクリートを打設して基礎固定体を形成することによって、場所打ちを減らし、工期を短縮し、コストを下げるようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、関連する従来の技術として、具体的には、たとえば、隣接するコンクリートブロックに嵌合する突起または溝を有し、基礎体を構築した時にブロック群を一体化する鉄筋を貫通可能となる形状のコンクリートブロックを積み上げて組み立て、基礎体内部に空隙部を有する円筒状の基礎構造を構築するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、関連する従来の技術として、具体的には、たとえば、鉄塔等の深基礎の施工に際して、地中に竪穴を掘削形成し、掘削された土砂を固化材により固化させることによって土砂ブロックを成型するとともに竪穴内に配筋を形成してから底部コンクリート層を打設し、その後、配筋の内部に土砂ブロックを積み重ねるとともに下部コンクリート層を打設し、当該下部コンクリート層の上に鉄塔の柱脚を着座させた状態で上部コンクリート層を打設することによって柱脚を固定するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
しかしながら、上述した従来の技術は、鉄塔の基礎を施工する際の施工手順が多く、煩わしいという問題があった。また、上述した従来の技術は、鉄塔の基礎を施工する際の施工手順が多いために施工期間が長くなるという問題があった。
具体的には、上述した従来の技術は、鉄塔を建設する現場においてコンクリートを打設するために、現場において、碇材(アンカー)を据付、コンクリート型枠を設置し、鉄筋を組み立て、コンクリート型枠内にコンクリートを打設し、打設したコンクリートを養生した後にコンクリート型枠を解体するという作業をおこなわなくてはならず、施工作業にかかわる作業者の負担が大きいという問題があった。
また、上述した従来の技術は、鉄塔の基礎を施工する際の施工手順が多く、品質を確保するための確認項目が多いために、施工作業にかかわる作業者の負担が大きいという問題があった。
また、上述した特許文献1、特許文献2および特許文献3などに記載された従来の技術は、施工現場においてコンクリートを打設しなくてはならず、施工期間が長くなるという問題があった。また、従来の技術は、打設したコンクリートが完全に固まる(結合する)まで当該コンクリートを管理しなければならず、煩わしいという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、鉄塔などの構造物の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減することができる構造物基礎建設用ブロックを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、四角柱形状をなす基体と、前記基体の天面に設けられた突起と、前記基体における天面に対向する地面から前記基体の内側に向かって前記突起と嵌合可能な形状で凹んだ第1の凹部と、前記基体の側面のうち少なくとも1つの側面に設けられ、当該側面から前記基体の外側に突出する凸部と、前記基体の側面のうち少なくとも別の側面から前記基体の内側に向かって前記凸部と嵌合可能な形状で凹んだ第2の凹部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、上記の発明において、前記天面から前記地面に向かって当該天面から凹んだ連結部材用の凹部を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、上記の発明において、前記凸部と前記第2の凹部とが、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記凸部と他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記第2の凹部とを嵌合させた状態において、各前記構造物基礎建設用ブロックを互いに離間する方向に付勢する外力に抗するよう楔形状をなすことを特徴とする。
また、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、上記の発明において、前記突起が、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記凸部を他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記第2の凹部に嵌合させた状態において、前記天面側に、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記突起と他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記突起とによって別の前記構造物基礎建設用ブロックを支持する支持構造を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、上記の発明において、前記突起が、前記構造物基礎建設用ブロックと同形状の四角柱形状をなし、天面に当該天面から離間する方向に突出する鉄塔基礎部材を備えた鉄塔基礎材ブロックと嵌合可能とされていることを特徴とする。
また、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、上記の発明において、前記支持構造が、前記構造物基礎建設用ブロックと同形状の四角柱形状をなし、天面に当該天面から離間する方向に突出する鉄塔基礎部材を備えた鉄塔基礎材ブロックを支持可能とされていることを特徴とする。
この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックによれば、鉄塔などの構造物の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(鉄塔用ブロック形基礎の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の構造物基礎建設用ブロックを実現する鉄塔用ブロック形基礎の構成について説明する。図1、図2および図3は、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎の構成を示す説明図である。
まず、この発明にかかる実施の形態の構造物基礎建設用ブロックを実現する鉄塔用ブロック形基礎の構成について説明する。図1、図2および図3は、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎の構成を示す説明図である。
図1においては、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎を、当該鉄塔用ブロック形基礎の使用時における斜め上方向から見た状態を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎を、当該鉄塔用ブロック形基礎の使用時における上方(天面側)から見た状態を示している。図3においては、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎を、当該鉄塔用ブロック形基礎の使用時における下方(地面側)から見た状態を示している。
図1において、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎(構造物基礎建設用ブロック)100は、四角柱(直四角柱)形状をなす基体を備えている。鉄塔用ブロック形基礎100の基体は、外形が長方形をなす6つの面で構成される六面体を基本とする形状であって、鉄塔用ブロック形基礎100において隣接する面どうしは、直角に交差している。鉄塔用ブロック形基礎100は、当該鉄塔用ブロック形基礎100を構成する各面の外形が、すべて正方形をなしている立方体(正六面体)であることが好ましい。
鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aおよび地面100bは、同一形状をなす。鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、対向する面どうしは同一形状をなす。鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cが、すべて同一形状であることが好ましい。
鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、少なくとも1面には、外周方向に突出する凸部101が設けられている。また、鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、少なくとも別の1面には、外周側から内側に凹んだ第2の凹部102が設けられている。
凸部101は、天面100aと地面100bとの対向方向に沿って延出している。凸部101は、たとえば、当該凸部101を天面100aあるいは地面100bに正対する方向から見た場合に、略台形形状をなし、当該台形における底辺(短辺)を側面100cに一致させた状態となるように、当該側面100cに設けられている。
これにより、凸部101は、当該凸部101が設けられた側面100cに近い部分が、当該側面100cから離間した部分よりも幅が狭くなるような形状をなす。また、これにより、凸部101は、当該凸部101が設けられた側面100cから離間するほど、当該側面100cに近い部分よりも拡開した形状をなす。すなわち、凸部101は、楔形状をなしている。
第2の凹部102は、天面100aと地面100bとの対向方向に沿って延出している。第2の凹部102は、当該第2の凹部102を天面100aあるいは地面100bに正対する方向から見た場合に、凸部101と略同一の形状をなし、当該凸部101と噛み合うことが可能な形状をなす。第2の凹部102は、当該第2の凹部102内に、凸部101を収容することができるように、凸部101の大きさと同等あるいは凸部101の大きさよりも若干小さい大きさとされている。第2の凹部102は、楔形状をなしている。
鉄塔用ブロック形基礎100においては、たとえば、天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、2つの側面100cに凸部101を設け、別の2つの側面100cに第2の凹部102を設けることができる。この場合、鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、凸部101が設けられている側面100cと第2の凹部102が設けられている側面100cとは、対向することが好ましい。
また、この場合、鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aと地面100bとに挟まれる4つの側面100cのうち、凸部101が設けられている側面100cどうしを対向させ、第2の凹部102が設けられている側面100cどうしを対向させるようにしてもよい。
鉄塔用ブロック形基礎100における地面100bには、第1の凹部301が設けられている。第1の凹部301は、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における天面100aと他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における地面100bとを対向させて重ね合わせた場合に、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における天面100aに設けられた突起104が嵌り込む形状および大きさをなす。
鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aには、連結部材用の凹部としてのボルト挿入用の穴103が設けられている。ボルト挿入用の穴103は、天面100aから、当該天面100aから地面100bに向かう方向に沿って凹んでいる。ボルト挿入用の穴103は、天面100aから地面100bに貫通していてもよい。
複数の鉄塔用ブロック形基礎100を組み合わせた状態においては、連結部材としてのU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)が、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100の双方におけるボルト挿入用の穴103に挿入される。これにより、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置関係が固定され、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置がずれることを防止できる。
鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aには、突起104が設けられている。突起104は、当該突起104を天面100aに正対する方向から見た場合に、略十字形状をなす。突起104は、互いに交差する2方向の突起104部分が、それぞれ、鉄塔用ブロック形基礎100の側面100cがなす平面に平行になるように設けられている。
突起104は、複数の鉄塔用ブロック形基礎100を組み合わせた状態において、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置が、天面100aの面方向においてずれることを防止できる形状であればよい。具体的には、突起104は、略十字形状に限らず、たとえば、長方体、直方体、多角柱形状、卍形状などであってもよい。
この実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100において、複数(たとえば4つ)の鉄塔用ブロック形基礎100を、当該鉄塔用ブロック形基礎100の天面100aが略正方形をなすように配置した場合、各鉄塔用ブロック形基礎100によって構成される構造体(図4における符号410を参照)の天面100a側には、各鉄塔用ブロック形基礎100の突起104によって支持構造(図4における符号400を参照)が形成される。
図4は、支持構造を示す説明図である。図4において、支持構造400は、構造体410の天面100a側に配置される鉄塔用ブロック形基礎100の地面100bが嵌り込む形状をなす。具体的に、この発明にかかる実施の形態の支持構造400は、凸部101と第2の凹部102とを嵌合することによって組み合わされる4つの鉄塔用ブロック形基礎100の突起104(4つの突起104)によって構成される。支持構造400は、嵌め込まれた鉄塔用ブロック形基礎100の地面100b側を固定することによって、当該鉄塔用ブロック形基礎100の水平方向における移動を防止する。
(鉄塔基礎の組み立て方法)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100を用いた、鉄塔基礎の組み立て方法について説明する。図5、図6、図7、図8および図9は、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100を用いた、鉄塔基礎の組み立て方法を示す説明図である。
つぎに、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100を用いた、鉄塔基礎の組み立て方法について説明する。図5、図6、図7、図8および図9は、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100を用いた、鉄塔基礎の組み立て方法を示す説明図である。
鉄塔基礎の組み立て作業に際しては、鉄塔用ブロック形基礎100を組み合わせることによって形成される鉄塔基礎の下端面が、鉄塔基礎に必要な面積となるまで、鉄塔用ブロック形基礎100を水平方向に組み合わせる。
鉄塔用ブロック形基礎100は、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における凸部101に、当該凸部101の上側から、鉛直方向に沿って、他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における第2の凹部102をスライドさせながら嵌合させることによって、水平方向に組み合わせることができる(図5を参照)。あるいは、鉄塔用ブロック形基礎100は、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における第2の凹部102に、当該第2の凹部102の上側から、鉛直方向に沿って、他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における凸部101をスライドさせながら嵌合させる(図5とは逆方向)ことによって、水平方向に組み合わせることができる。
つぎに、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100のうち、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100に架け渡されるように、各鉄塔用ブロック形基礎100におけるボルト挿入用の穴103にU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601を挿入する。これにより、水平方向において隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置がずれることを防止できる。
各鉄塔用ブロック形基礎100におけるボルト挿入用の穴103にU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601を挿入することにより、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100によって構成される構造物401に、水平方向における引張りやせん断に抵抗する抵抗力を付与し、構造物401を構成する鉄塔用ブロック形基礎100どうしが、互いの位置がずれたり分離したりすることを防止できる。
U字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601は、水平方向に組み合わせたすべての鉄塔用ブロック形基礎100に挿入するものに限らない。U字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601は、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100のうち、少なくとも、もっとも外周部分に配置された鉄塔用ブロック形基礎100に架け渡されるように挿入してもよい(図7を参照)。
これにより、水平方向に組み合わせたすべての鉄塔用ブロック形基礎100にU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601を挿入する場合と比較して、使用するU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601の数を低減することができる。
つぎに、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100が構成する構造体410の天面100a側において、さらに、別の鉄塔用ブロック形基礎100を水平方向に組み合わせる。これにより、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100が構成する構造体410を、鉛直方向に沿って増やすことができる。具体的には、たとえば、下側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100が備える突起104に、上側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100が備える第1の凹部301を嵌め込むことによって、水平方向に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100が構成する構造体410を、鉛直方向に沿って増やすことができる(図8を参照)。
この実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、略十字形状をなす突起104を備えているため、下側の段の天面100a側には、下側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100のうち、水平方向において天面100aが略正方形をなすように組み合わされた4つの鉄塔用ブロック形基礎100によって、上記の支持構造400が形成される。
これにより、上側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100を、支持構造400に嵌め込むことによって、上側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100の地面100b側の四隅を固定することができる(図4を参照)。これによって、下側の段をなす構造体410と上側の段をなす構造体410とが水平方向においてずれることを防止できる。
そして、下側の段をなす構造体410を組み立てる場合と同様にして、上側の段をなす構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100のうち、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100に架け渡されるように、各鉄塔用ブロック形基礎100におけるボルト挿入用の穴103にU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601を挿入する。これにより、上側の段をなす構造体410において、水平方向において隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置がずれることを防止できる。
このようにして、必要な高さとなるまで鉄塔用ブロック形基礎100が構成する構造体410による段を重ねた後、最上段の構造体410を構成する鉄塔用ブロック形基礎100の天面100aに、鉄塔基礎材ブロック901を設置する(図9を参照)。鉄塔基礎材ブロック901は、鉄塔用ブロック形基礎100と同形状の四角柱形状をなしている。
鉄塔基礎材ブロック901の地面(図示を省略する)には、第1の凹部301と同様の凹部(図示を省略する)が設けられている。鉄塔基礎材ブロック901の地面に設けられた凹部は、鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aに、鉄塔基礎材ブロック901における地面100bを対向させて重ね合わせた場合に、鉄塔用ブロック形基礎100における天面100aに設けられた突起104が嵌り込む形状および大きさをなす。
鉄塔基礎材ブロック901は、天面901aに、当該天面901aから離間する方向に突出する鉄塔基礎部材902を備えている。鉄塔基礎部材902は、たとえば、L字鋼によって実現することができる。鉄塔基礎部材902をなすL字鋼は、ボルト穴が設けられていてもよい。これにより、鉄塔基礎部材902に、鉄塔を構成する部材を容易かつ確実に連結し、安定した鉄塔を建設することができる。鉄塔の建設に際しては、鉄塔を構成する部材(鋼材)を、鉄塔基礎部材902をなすL字鋼に溶接することによって連結してもよい。
鉄塔基礎材ブロック901は、鉄塔用ブロック形基礎100と同形状の四角柱形状をなしているため、鉄塔基礎材ブロック901を、最上段をなす構造体410が形成する支持構造400に嵌め込むことによって、鉄塔基礎材ブロック901の地面側の四隅を固定し、最上段をなす構造体410と鉄塔基礎材ブロック901とが水平方向においてずれることを防止できる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の構造物基礎建設用ブロックを実現する鉄塔用ブロック形基礎100は、四角柱形状をなす基体と、基体の天面100aに設けられた突起104と、基体における天面100aに対向する地面100bから基体の内側に向かって突起104と嵌合可能な形状で凹んだ第1の凹部301と、基体の側面100cのうち少なくとも1つの側面100cに設けられ、当該側面100cから基体の外側に突出する凸部101と、基体の側面100cのうち少なくとも別の側面100cから基体の内側に向かって凸部101と嵌合可能な形状で凹んだ第2の凹部102と、を備えたことを特徴としている。
これにより、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100を用いて基礎を施工することによって、現場におけるコンクリートの打設を不要とすることができる。これにより、鉄塔などの構造物の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減することができる。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、凸部101と第2の凹部102とを嵌め合わせることによって一方向(たとえば水平方向)における鉄塔用ブロック形基礎100どうしのずれを防止することができ、突起104と第1の凹部301とを嵌め合わせることによって前記一方向に直交する別の一方向(たとえば鉛直方向)における鉄塔用ブロック形基礎100どうしのずれを防止することができる。これによって、簡易な作業によって、安定した基礎を組み立てることができるので、鉄塔などの構造物の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、天面100aから地面100bに向かって当該天面100aから凹んだ連結部材用の凹部を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、連結部材としてのU字ボルト(あるいはU字形状をなす棒状部材)601を、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100の双方におけるボルト挿入用の穴103に挿入することによって、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置関係を固定し、隣り合う鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置がずれることを防止できる。これによって、より安定した基礎を組み立てることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、凸部101と第2の凹部102とが、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における凸部101と他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における第2の凹部102とを嵌合させた状態において、各鉄塔用ブロック形基礎100を互いに離間する方向に付勢する外力に抗するよう楔形状をなすことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)と他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)とが押し付け合う外力、および、各鉄塔用ブロック形基礎100を互いに離間する方向に付勢する外力に抗する外力の双方に対する耐久性を高め、一方向(たとえば水平方向)において、鉄塔用ブロック形基礎100どうしの位置がずれることを防止できる。これによって、より安定した基礎を組み立てることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、突起104が、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における凸部101を他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における第2の凹部102に嵌合させた状態において、天面100a側に、一方の鉄塔用ブロック形基礎100(100A)における突起104と他方の鉄塔用ブロック形基礎100(100B)における突起104とによって別の鉄塔用ブロック形基礎100を支持する支持構造400を形成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、一方向(たとえば水平方向)に組み合わせた鉄塔用ブロック形基礎100によって構成される段の天面100a側に、さらに、別の鉄塔用ブロック形基礎100を水平方向に組み合わせる場合に、下側の段を構成する各鉄塔用ブロック形基礎100に上側の段を構成する鉄塔用ブロック形基礎100を合わせて重ね合わせることなく、別の鉄塔用ブロック形基礎100を組み合わせることができる。
これにより、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、当該鉄塔用ブロック形基礎100を用いた基礎の施工に際しての自由度を高めることができ、鉄塔用ブロック形基礎100の汎用性を向上させることができる。これによって、具体的には、たとえば、上段ほど径が細くなるような(側面100cが台形となるような)形状の基礎を構成することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、突起104が、鉄塔用ブロック形基礎100と同形状の四角柱形状をなし、天面100aに当該天面100aから離間する方向に突出する鉄塔基礎部材902を備えた鉄塔基礎材ブロック901と嵌合可能とされていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、最上段に設置された鉄塔用ブロック形基礎100の突起104に、鉄塔基礎材ブロック901を嵌め合わせることによって、安定した鉄塔の基礎を容易に組み立てることができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、鉄塔の基礎の施工作業にかかわる作業者の負担を軽減することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100は、支持構造400が、鉄塔用ブロック形基礎100と同形状の四角柱形状をなし、天面100aに当該天面100aから離間する方向に突出する鉄塔基礎部材902を備えた鉄塔基礎材ブロック901を支持可能とされていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の鉄塔用ブロック形基礎100によれば、最上段を構成する鉄塔用ブロック形基礎100がなす支持構造400に、鉄塔基礎材ブロック901を嵌め合わせることができるので、鉄塔の基礎の施工にかかる自由度を向上させることができる。
以上のように、この発明にかかる構造物基礎建設用ブロックは、構造物の基礎に用いる構造物基礎建設用ブロックに有用であり、特に、鉄塔の基礎に用いる構造物基礎建設用ブロックに適している。
100 鉄塔用ブロック形基礎
100a 天面
100b 地面
100c 側面
101 凸部
102 第2の凹部
103 ボルト挿入用の穴
104 突起
301 第1の凹部
401 構造物
100a 天面
100b 地面
100c 側面
101 凸部
102 第2の凹部
103 ボルト挿入用の穴
104 突起
301 第1の凹部
401 構造物
Claims (6)
- 四角柱形状をなす基体と、
前記基体の天面に設けられた突起と、
前記基体における天面に対向する地面から前記基体の内側に向かって前記突起と嵌合可能な形状で凹んだ第1の凹部と、
前記基体の側面のうち少なくとも1つの側面に設けられ、当該側面から前記基体の外側に突出する凸部と、
前記基体の側面のうち少なくとも別の側面から前記基体の内側に向かって前記凸部と嵌合可能な形状で凹んだ第2の凹部と、
を備えたことを特徴とする構造物基礎建設用ブロック。 - 前記天面から前記地面に向かって当該天面から凹んだ連結部材用の凹部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の構造物基礎建設用ブロック。
- 前記凸部と前記第2の凹部とは、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記凸部と他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記第2の凹部とを嵌合させた状態において、各前記構造物基礎建設用ブロックを互いに離間する方向に付勢する外力に抗するよう楔形状をなすことを特徴とする請求項1または2に記載の構造物基礎建設用ブロック。
- 前記突起は、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記凸部を他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記第2の凹部に嵌合させた状態において、前記天面側に、一方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記突起と他方の前記構造物基礎建設用ブロックにおける前記突起とによって別の前記構造物基礎建設用ブロックを支持する支持構造を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の構造物基礎建設用ブロック。
- 前記突起は、前記構造物基礎建設用ブロックと同形状の四角柱形状をなし、天面に当該天面から離間する方向に突出する鉄塔基礎部材を備えた鉄塔基礎材ブロックと嵌合可能とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の構造物基礎建設用ブロック。
- 前記支持構造は、前記構造物基礎建設用ブロックと同形状の四角柱形状をなし、天面に当該天面から離間する方向に突出する鉄塔基礎部材を備えた鉄塔基礎材ブロックを支持可能とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の構造物基礎建設用ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013041250A JP2014169551A (ja) | 2013-03-01 | 2013-03-01 | 構造物基礎建設用ブロック |
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JP2013041250A JP2014169551A (ja) | 2013-03-01 | 2013-03-01 | 構造物基礎建設用ブロック |
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JP (1) | JP2014169551A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133219A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 支柱用組立基礎 |
JP2017137676A (ja) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 株式会社大林組 | ブロック及びコンクリート構造物 |
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-
2013
- 2013-03-01 JP JP2013041250A patent/JP2014169551A/ja active Pending
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