JP2018188851A - 鋼コンクリート複合構造および鋼コンクリート複合構造の施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、せん断補強筋に代わって鋼板を設置し、鋼板に主鉄筋や配力筋を接続した鋼コンクリート複合構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、せん断補強筋に代わって鋼板を設置する場合でも、鋼板に主鉄筋や配力筋を接合する工程に労力や工期がかかるという問題がある。
このため、せん断耐力を確保しつつ容易に施工できる鋼コンクリート複合構造が望まれている。
また、主鉄筋に作用するせん断力が、配力筋を介して孔あき鋼材に伝達されるため、孔あき鋼材がせん断力を負担することができ、せん断耐力を確保することができる。
また、孔あき鋼材の第2板部がコンクリート部の外部に突出して現場打ちコンクリート部に埋設されるため、第2板部がジベルとなってプレキャストコンクリート部と現場打ちコンクリート部とを強固に接合することができ、せん断耐力を確保することができる。
このような構成とすることにより、一対のプレキャストコンクリート部を接合することができ、せん断耐力を向上させることができる。
このような構成とすることにより、第2孔部に鉄筋を挿通させることで、現場打ちコンクリート部の配筋を容易に行うことができる。
このような構成とすることにより、第2孔部に鉄筋を挿通させることで、コンクリート部の配筋を容易に行うことができる。
孔あき鋼材にフランジが設けられている場合では、孔あき鋼材にフランジが設けられていない場合と比べて第1孔部から孔あき鋼材の端部までの距離が長くなるため、万が一、第1孔部の周縁部から亀裂が生じたとしても亀裂が孔あき鋼材の端部にまで達しにくく、亀裂によって孔あき鋼材が破断することを防止できる。
孔あき鋼材にフランジが設けられている場合では、孔あき鋼材にフランジが設けられていない場合と比べて第1孔部から孔あき鋼材の端部までの距離が長くなるため、万が一、第1孔部の周縁部から亀裂が生じたとしても亀裂が孔あき鋼材の端部にまで達しにくく、亀裂によって孔あき鋼材が破断することを防止できる。
以下、本発明の第1実施形態による鋼コンクリート複合構造および鋼コンクリート複合構造の施工方法について、図1乃至図5に基づいて説明する。
第1実施形態による鋼コンクリート複合構造は、構造物の躯体となる図1に示す壁部1Aに採用されている。壁部1Aは、複数配列されて構造物の壁を構築するように構成されている。
壁部1Aは、厚さ方向の両側にそれぞれ配置される一対のプレキャストコンクリート部2,2と、一対のプレキャストコンクリート部2,2の間に配置される現場打ちコンクリート部3と、一対のプレキャストコンクリート部2,2を接合する接合鋼板4と、を有している。図1では、現場打ちコンクリート部3を仮想線で示している。
壁部1Aは、鉛直に立設しているものとし、上下を結ぶ鉛直方向を上下方向とし、上下方向および厚さ方向に直交する水平方向を幅方向とする。
プレキャストコンクリート部2は、主鉄筋5と、配力筋6と、配力筋6が挿通される第1孔部74が形成された孔あき鋼材7と、主鉄筋5、配力筋6、孔あき鋼材7を埋設するコンクリート部8と、を有している。図面では、コンクリート部8を仮想線で示している。
配力筋6は、例えば丸鋼などで、プレキャストコンクリート部2の幅方向の略全体にわたって幅方向に延びる向きで、プレキャストコンクリート部2の高さの略全体にわたって互いに上下方向に間隔をあけて複数配列されている。
第1板部71には、板面を貫通する第1孔部74が長辺方向(孔あき鋼材7の板面の長辺が延びる方向)に間隔をあけて複数形成されている。
第2板部72には、板面を貫通する第2孔部75が長辺方向に間隔をあけて複数形成されている。
幅方向に重なるように配置された第1孔部74には、同一の配力筋6が挿通されている。 幅方向に重なるように配置された第2孔部75には、同一の現場打ちコンクリート部3の鉄筋が挿通されている。主鉄筋5は、第1孔部74に挿通された配力筋6よりも第2板部72側に配置されている。
第1孔部74に挿通された配力筋6は、主鉄筋5と結束されている。これにより、主鉄筋5と配力筋6とはメッシュを構成している。
孔あき鋼材7の第2板部72は、コンクリート部8に埋設されておらず、コンクリート部8から厚さ方向に突出している。
一方のプレキャストコンクリート部2の複数の孔あき鋼材7の一部と、他方のプレキャストコンクリート部2の複数の孔あき鋼材7の一部は、接合鋼板4で接合されている。
本実施形態では、幅方向に配列された複数の孔あき鋼材7のうちの1つ置きの孔あき鋼材7に対して接合鋼板4が接合されている。
現場打ちコンクリート部3は、一対のプレキャストコンクリート部2,2の間に打設されると、孔あき鋼材7の第2板部72および接合鋼板4を埋設している。接合鋼板4には、第3孔部41が形成されているため、第3孔部41を通って現場打ちコンクリート部3のコンクリートが接合鋼板4の一方側および他方側の両側にいきわたるように構成されている。また、第3孔部41の内部にも現場打ちコンクリート部3のコンクリートが充填されている。
また、現場打ちコンクリート部3のコンクリートは、第2孔部75の縁部と鉄筋との隙間にも充填されている。
まず、一対のプレキャストコンクリート部2,2をそれぞれ製作する(プレキャストコンクリート部製作工程)。
主鉄筋5を設置する(主鉄筋設置工程)。複数の主鉄筋5をそれぞれ上下方向に延びる向きで幅方向に配列し、支持具などで所定の位置に設置する。
主鉄筋設置工程と前後して孔あき鋼材7設置する(孔あき鋼材設置工程)。複数の孔あき鋼材7を幅方向に隣り合う主鉄筋5の間に配置し、支持具などで所定の位置に設置する。
本実施形態では、幅方向に隣り合う孔あき鋼材7の間に3本の主鉄筋5が配置されるように孔あき鋼材7を設置する。なお、幅方向に隣り合う孔あき鋼材7の間に配置される主鉄筋5の数は適宜設定されてよい。
配力筋6を配置する(配力筋配置工程)。配力筋6を孔あき鋼材7の第2孔部75に挿通させて、配力筋6と主鉄筋5とを結束する。
コンクリート部8の型枠を設置し、コンクリート部8のコンクリートを打設する。このとき、孔あき鋼材の第1板部71をコンクリート部8のコンクリートに埋設し、第2板部72をコンクリート部の8コンクリートに埋設せずにコンクリート部8から突出させる。コンクリート部8のコンクリートが硬化したら脱型する。
このようにして、一対のプレキャストコンクリート部2,2が製作される。
一対のプレキャストコンクリート部2,2を壁部1Aの厚さ方向の両端部に対応する位置にそれぞれ配置し、第2板部72が突出している側を厚さ方向に対向させる。厚さ方向に対向する第2板部72どうしを接合鋼板4で接合する。なお、本実施形態では、すべての第2板部72を接合鋼板4で接合せず、幅方向に並んだ1つ置きの第2板部72を接合鋼板4で接合する。
対向する一対のプレキャストコンクリート部2,2のコンクリート部8の間に現場打ちコンクリート部3を構築する(現場打ちコンクリート部構築工程)。
現場打ちコンクリート部3の配筋を行うとともに型枠を設置して、現場打ちコンクリート3部のコンクリートを打設する。このとき、現場打ちコンクリート部3のコンクリートで第2板部72および接合鋼板4を埋設し、接合鋼板4の第3孔部41を介して接合鋼板4の一方側および他方側に現場打ちコンクリート部3のコンクリートを充填する。現場打ちコンクリート部3のコンクリートが硬化したら脱型する。
このようにして鋼コンクリート複合構造の壁部1Aが構築される。なお、壁部1Aは、複数配列された状態に構築されるように想定されているため、壁部1Aが複数配列される場合には、複数の壁部1Aのそれぞれのプレキャストコンクリート部設置工程を行い、幅方向に隣り合うプレキャストコンクリート部2を接続した後に、複数の壁部1Aのそれぞれの現場打ちコンクリート部構築工程を一度に行い、複数の壁部1Aのそれぞれの現場打ちコンクリート部3を一体に構築する。
第1実施形態による鋼コンクリート複合構造では、配力筋6を孔あき鋼材7の第1孔部74に挿通させて主鉄筋5と結束することにより、主鉄筋5と配力筋6とを容易に格子状に配置することができるとともに、主鉄筋5および配力筋6と孔あき鋼材7とを容易に接合することができる。これにより、鋼コンクリート複合構造を容易に施工することができる。その結果、鋼コンクリート複合構造の施工にかかる労力の軽減や工期の短縮を図ることができる。
また、孔あき鋼材7の第2板部72がコンクリート部8の外部に突出して現場打ちコンクリート部3に埋設されるため、第2板部72がジベルとなって一対のプレキャストコンクリート部2,2と現場打ちコンクリート部3とを強固に接合することができ、せん断耐力を確保することができる。
また、第2板部72には、現場打ちコンクリート部3の鉄筋が挿通される第2孔部75が形成されていることにより、現場打ちコンクリート部3の配筋を容易に行うことができる。
次に、他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上記の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、実施形態と異なる構成について説明する。
図6に示すように、第2実施形態による鋼コンクリート複合構造の壁部1Bでは、プレキャストコンクリート部2Bの孔あき鋼材7Bの形態が第1実施形態の孔あき鋼材7の形態と異なっている。
第2実施形態による孔あき鋼材7Bは、第1実施形態の孔あき鋼材7の鋼板部73と同様の鋼板部73と、鋼板部73の第1板部71側の端部に接続されたフランジ76Bと、を有している。
フランジ76Bは平板状の鋼板で、孔あき鋼材7Bと直交する向き(板面が厚さ方向を向く向き)に配置されている。フランジ76Bは、幅方向の略中央部が鋼板部73と溶接などによって接合されている。このため、孔あき鋼材7Bは、断面がT字形状となっている。
このため、万が一、孔あき鋼材7Bに負荷がかかり第1孔部74の周縁部から亀裂が生じたとしても、第2実施形態による鋼コンクリート複合構造では、亀裂が孔あき鋼材7Bの縁部にまで達しにくく、亀裂によって孔あき鋼材7Bが破断することを確実に防止できる。
図7に示すように、第3実施形態による鋼コンクリート複合構造の壁部1Cでは、プレキャストコンクリート部2B孔あき鋼材7Cの形態が上記の実施形態の孔あき鋼材7,7Bの形態と異なっている。
第3実施形態による孔あき鋼材7Cは、上記の実施形態の孔あき鋼材7,7Bの鋼板部73と同様の鋼板部73と、鋼板部73の第1板部71側の端部に接続されたフランジ76Cと、を有している。
フランジ76Cは平板状の鋼板で、鋼板部73と直交する向き(板面が厚さ方向を向く向き)に配置されている。フランジ76Cは、幅方向の一方側の端部が鋼板部73と溶接などによって接合されている。このため、孔あき鋼材7Cは、断面がL字形状となっている。
このため、万が一、孔あき鋼材7Cに負荷がかかり第1孔部74の周縁部から亀裂が生じたとしても、第3実施形態による鋼コンクリート複合構造では、亀裂が孔あき鋼材7Cの縁部にまで達しにくく、亀裂によって孔あき鋼材7Cが破断することを確実に防止できる。
図8に示すように、第4実施形態による鋼コンクリート複合構造の壁部1Dでは、プレキャストコンクリート部2Cの孔あき鋼材7D形態が上記の実施形態の孔あき鋼材7,7B,7Cの形態と異なっている。
第4実施形態による孔あき鋼材7Dは、上記の実施形態の孔あき鋼材7,7B,7Cの鋼板部73と同様の鋼板部73と、鋼板部73に第1孔部74の縁部に沿って接合された鋼棒(補強鋼材)77と、を有している。
鋼棒77は、U字形に形成され、第1板部71側から第2板部72側に開口する向きで第1板部71に溶接などによって接合されている。鋼棒77は、孔あき鋼材7Dの第1孔部74に挿通された配力筋6を囲んでいる。
なお、第4実施形態による鋼棒77は、U字形状に形成されているが、U字形状に代わってリング状に形成され、第1孔部74の縁部に沿った状態で鋼板部73に接合されていてもよい。
図9に示すように、第5実施形態による鋼コンクリート構造の壁部1Eは、上記の実施形態のようなプレキャストコンクリート部2(図1参照)を用いずに、現場打ちコンクリートで施工されている。第5実施形態における厚さ方向が本発明の第1方向に相当している。
壁部1Eは、主鉄筋E5と、配力筋6Eと、配力筋6Eが挿通される第1孔部74Eが形成された孔あき鋼材7Eと、主鉄筋5E、配力筋6E、孔あき鋼材7Eを埋設するコンクリート部8Eと、を有している。なお、図9ではコンクリート部8Eを仮想線で示している。
第2板部72Eには、短辺方向の両端部(第1板部71Eがそれぞれ配置されている側の端部)近傍に、それぞれ板面を貫通する第2孔部75Eが長辺方向に間隔をあけて複数形成されている。
また、第2板部72Eには、短辺方向の略中央部に長辺方向に間隔をあけて複数の第3孔部79が形成されている。
幅方向に重なるように配置された第1孔部74Eには、同一の配力筋6Eが挿通されている。幅方向に重なるように配置された第2孔部75Eには、同一のコンクリート部8Eの鉄筋が挿通されている。主鉄筋5Eは、第1孔部74Eに挿通された配力筋6Eよりも第2板部72E側に配置されている。
第1孔部74Eに挿通された配力筋6Eは、主鉄筋5Eと結束されている。これにより、主鉄筋5Eと配力筋6Eとはメッシュを構成している。
まず、主鉄筋5を設置する(主鉄筋設置工程)。複数の主鉄筋5をそれぞれ上下方向に延びる向きで幅方向に配列し、支持具などで所定の位置に設置する。
主鉄筋設置工程と前後して孔あき鋼材7Eを設置する(孔あき鋼材設置工程)。複数の孔あき鋼材7Eを幅方向に隣り合う主鉄筋5の間に配置し、支持具などで所定の位置に設置する。
本実施形態では、幅方向に隣り合う孔あき鋼材7Eの間には6本の主鉄筋5が配置されるように孔あき鋼材7Eを設置する。なお、幅方向に隣り合う孔あき鋼材7Eの間に配置される主鉄筋5の数は適宜設定されてよい。
配力筋6を配置する(配力筋配置工程)。配力筋6を孔あき鋼材7Eの第2孔部75Eに挿通させて、配力筋6と主鉄筋5とを結束する。
コンクリート部8Eの型枠を設置し、コンクリート部8Eのコンクリートを打設する。このとき、孔あき鋼材7Eの第3孔部79を介して孔あき鋼材7Eの一方側および他方側にコンクリートが充填される。現場打ちコンクリートが硬化したら脱型する。
このようにして鋼コンクリート複合構造の壁部1Eが構築される。
また、主鉄筋5に作用するせん断力が、配力筋6を介して孔あき鋼材7Eに伝達されるため、孔あき鋼材7Eがせん断力を負担することができ、せん断耐力を確保することができる。
図10および図11に示すように、第6実施形態による鋼コンクリート構造は、上記の実施形態のような壁部1A〜1Eではなく、梁部1Fに採用されている。
梁部1Fは、下側に配置されるプレキャストコンクリート部2Fと、プレキャストコンクリート部2Fの上側に配置される現場打ちコンクリート部3Fと、を有している。図面では、現場打ちコンクリート部3Fおよびプレキャストコンクリート部2Fのコンクリート部8Fを仮想線で示している。
プレキャストコンクリート部2Fは、工場などで製作されたプレキャストコンクリート部2Fで構成されている。現場打ちコンクリート部3Fは、梁部1Fを構築する現場にて打設された現場打ちコンクリートで構成されている。
梁部1Fは、水平に延びているものとし、第6実施形態では、梁が延びる方向を長さ方向、長さ方向に直交する水平方向を幅方向とする。
主鉄筋5Fは、例えば異形鉄筋などで、プレキャストコンクリート部2Fの長さ方向の略全体にわたって長さ方向に延びる向きで、プレキャストコンクリート部2Fの幅方向の略全体にわたって互いに幅方向に間隔をあけて複数配列されている。
配力筋6Fは、例えば丸鋼などで、プレキャストコンクリート部2Fの幅方向の略全体にわたって幅方向に延びる向きで、プレキャストコンクリート部2Fの長さ方向の略全体にわたって互いに長さ方向に間隔をあけて複数配列されている。
第1板部71Fの下端部近傍には、板面を貫通する第1孔部74Fが長さに間隔をあけて複数形成されている。
幅方向に重なるように配置された第1孔部74Fには、同一の配力筋6が挿通されている。主鉄筋5Fは、第1孔部74Fに挿通された配力筋6Fよりも上側に配置されている。
第1孔部74Fに挿通された配力筋6Fは、主鉄筋5Fと結束されている。これにより、主鉄筋5Fと配力筋6Fとはメッシュを構成している。
孔あき鋼材7Fの第2板部72Fおよび上側のフランジ782は、コンクリート部8Fに埋設されておらず、コンクリート部8Fよりも上側に突出している。
現場打ちコンクリートの鉄筋は、要求される強度に応じて適宜配筋されている。
現場打ちコンクリートは、プレキャストコンクリート部2Fの上側に打設されると、孔あき鋼材7Fの第2板部72Fおよび上側のフランジ782を埋設している。
例えば、上記の実施形態では、構造物の壁部1A〜1Eおよび梁部1Fに本発明の鋼コンクリート複合構造および鋼コンクリート複合構造を採用しているが、構造物の壁部1A〜1Eおよび梁部1F以外に、構造物の柱や床などの構造体に本発明の鋼コンクリート複合構造および鋼コンクリート複合構造を採用してもよい。
また、孔あき鋼材7Eに第2実施形態のフランジ76Bおよび第3実施形態のフランジ76Cのいずれか一方と、第4実施形態の鋼棒77の両方を設けてもよい。
また、フランジ76Bが設けられた孔あき鋼材、フランジ76Cが設けられた孔あき鋼材、鋼棒77が設けられた孔あき鋼材のいずれか2つ以上を混在させるように設けてもよい。
また、鋼材77に代わって鋼板などの補強鋼材を第1孔部の縁部に沿って孔あき鋼材に接合してもよい。
1F 梁部(構造体)
2,2B〜2D,2F プレキャストコンクリート部
3,3F 現場打ちコンクリート部
4 接合鋼板
5,5E,5F 主鉄筋
6,6E,6F 配力筋
7,7B〜7F 孔あき鋼材
8,8E,8F コンクリート部
71,71E,71F 第1板部
72,72E,72F 第2板部
73,73E,73F 鋼板部
74,74E,74F 第1孔部
75,75E 第2孔部
76B,76C,781 フランジ
77 鋼棒(補強鋼材)
Claims (10)
- プレキャストコンクリート部と、前記プレキャストコンクリート部と接合される現場打ちコンクリート部と、を有する鋼コンクリート複合構造において、
前記プレキャストコンクリート部は、複数の主鉄筋と、
前記複数の主鉄筋と交差する複数の配力筋と、
前記複数の配力筋がそれぞれ挿通される複数の第1孔部が形成された孔あき鋼材と、
前記主鉄筋、前記配力筋および前記孔あき鋼材を一体に埋設するコンクリート部と、を有し、
前記孔あき鋼材は、前記複数の第1孔部が形成されて前記コンクリート部に埋設される第1板部と、前記第1板部と一体に形成され前記コンクリート部の外部に突出し前記現場打ちコンクリート部に埋設される第2板部と、を有することを特徴とする鋼コンクリート複合構造。 - 一対の前記プレキャストコンクリート部が互いの前記第2板部が突出している側を対向させるように配置され、
一対の前記プレキャストコンクリート部それぞれの前記第2板部が接合鋼板を介して接合されていて、
一対の前記プレキャストコンクリート部それぞれのコンクリート部の間に前記現場打ちコンクリート部が打設され、
前記接合鋼板は、前記現場打ちコンクリート部に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼コンクリート複合構造。 - 前記第2板部には、前記現場打ちコンクリート部の鉄筋が挿通される第2孔部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼コンクリート複合構造。
- 構造体に用いられる鋼コンクリート複合構造において、
前記構造体の第1方向における一方側および他方側にそれぞれ配置された複数の主鉄筋と、
前記構造体の前記第1方向における一方側および他方側にそれぞれ配置され前記複数の主鉄筋と交差する複数の配力筋と、
前記第1方向の一方側および他方側にそれぞれ配置された複数の前記配力筋がそれぞれ挿通される複数の第1孔部が形成された孔あき鋼材と、
前記主鉄筋、前記配力筋および前記孔あき鋼材を一体に埋設するコンクリート部と、を有し、
前記孔あき鋼材は、前記構造体の前記第1方向における一方側から他方側にわたるように配置され、前記第1方向の一方側および他方側に配置されそれぞれ前記複数の第1孔部が形成された一対の第1板部と、前記一対の第1板部の間に配置され前記一対の板部を接続する第2板部と、を有することを特徴とする鋼コンクリート複合構造。 - 前記第2板部には、前記第1方向の一方側および他方側のそれぞれに配置された前記主鉄筋および前記配力筋の間に配置される鉄筋が挿通される第2孔部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の鋼コンクリート複合構造。
- 前記孔あき鋼材は、前記第1板部の端部に直交するように接合されたフランジを有し、
互いに接合された前記第1板部および前記フランジ全体の断面がT字形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鋼コンクリート複合構造。 - 前記孔あき鋼材は、前記第1板部の端部に直交するように接合されたフランジを有し、
互いに接合された前記第1板部および前記フランジ全体の断面がL字形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鋼コンクリート複合構造。 - 前記孔あき鋼材は、前記第1孔部の縁周の少なくとも一部を囲むように前記第1板部に接合された補強鋼材を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の鋼コンクリート複合構造。
- プレキャストコンクリート部と、前記プレキャストコンクリート部と接合される現場打ちコンクリート部と、を有する鋼コンクリート複合構造の構造体を構築するための鋼コンクリート複合構造の施工方法において、
前記プレキャストコンクリート部を製作するプレキャストコンクリート部製作工程と、
前記プレキャストコンクリート部製作工程で製作された前記プレキャストコンクリート部を前記構造体を構築する位置に設置するプレキャストコンクリート部設置工程と、
前記現場打ちコンクリート部を構築する現場打ちコンクリート部構築工程と、を有し、
前記プレキャストコンクリート部製作工程は、複数の主鉄筋を設置する主鉄筋設置工程と、
第1孔部が複数形成された孔あき鋼材を設置する孔あき鋼材設置工程と、
複数の配力筋をそれぞれ前記第1孔部に挿通して前記複数の主鉄筋と交差するように設置する配力筋設置工程と、
前記プレキャストコンクリート部のコンクリート部を打設し、前記主鉄筋、前記配力筋および前記孔あき鋼材を一体に埋設するコンクリート部打設工程と、を有し、
前記コンクリート部打設工程では、前記孔あき鋼材のうちの前記第1孔部が形成された側の第1板部を前記コンクリート部に埋設し、前記孔あき鋼材のうちの前記第1孔部が形成されていない側の第2板部を前記コンクリート部から突出させ、
前記プレキャストコンクリート部設置工程では、前記プレキャストコンクリート部を前記第2板部が突出する側が前記現場打ちコンクリート部が構築される側に向くように配置し、
前記現場打ちコンクリート部構築工程では、前記第2板部を前記現場打ちコンクリート部に埋設することを特徴とする鋼コンクリート複合構造の施工方法。 - 鋼コンクリート複合構造の構造体を構築するための鋼コンクリート複合構造の施工方法において、
前記構造体における第1方向の一方側および他方側のそれぞれに複数の主鉄筋を設置する主鉄筋設置工程と、
第1孔部が複数形成された孔あき鋼材を前記構造体における前記第1方向の一方側から他方側にわたるように設置する孔あき鋼材設置工程と、
前記複数の配力筋をそれぞれ第1孔部に挿通して、前記構造体における第1方向の一方側および他方側のそれぞれにおいて前記複数の主鉄筋と交差するように複数の配力筋を設置する配力筋設置工程と、
前記主鉄筋、前記配力筋および前記孔あき鋼材を一体に埋設するコンクリート部を構築するコンクリート部構築工程と、を有することを特徴とする鋼コンクリート複合構造の施工方法。
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