JPH1072411A - 光学活性な1級アミンの製造方法 - Google Patents

光学活性な1級アミンの製造方法

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JPH1072411A
JPH1072411A JP8316980A JP31698096A JPH1072411A JP H1072411 A JPH1072411 A JP H1072411A JP 8316980 A JP8316980 A JP 8316980A JP 31698096 A JP31698096 A JP 31698096A JP H1072411 A JPH1072411 A JP H1072411A
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JP
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group
optically active
amino
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hydrogen atom
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JP8316980A
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English (en)
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Yuichiro Kanai
裕一郎 金井
Kenji Saito
憲治 齋藤
Hiroki Ueno
宏樹 上野
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光学活性な1級アミンの製造に用いる光学活性
な2級アミンおよびその製造方法を提供すること、およ
びその光学活性な2級アミンを用いて光学活性な1級ア
ミンの簡便かつ工業的に有利な製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】光学活性な2級アミンを水素化分解するこ
とを特徴とする光学活性な1級アミンの製造方法、なら
びに該製造方法に用いる光学活性な2級アミンおよび光
学活性なシッフベースに、水素化ホウ素化合物を作用さ
せて還元することを特徴とする、光学活性な2級アミン
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性な1級ア
ミンの製造方法、並びにその製造に用いる光学活性な2
級アミンおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヨーロッパ特許明細書211721は、
フェニルエタノールアミノテトラリン誘導体およびその
薬理学的に許容される塩を開示している。上記明細書に
よると、これらの化合物には興味深い薬理学的特性があ
り、例えば、テトラリン環の7位にOR置換基を持って
いる該化合物は、特に著しい脂肪分解活性を示す。ま
た、ヨーロッパ特許出願EP253 257には、一群
のアミノテトラリンO−エーテル誘導体について記載さ
れているが、テトラリン環の2および7位に置換された
誘導体については述べられていない。特開平2−196
760号公報に、アミノ基が触媒的水素添加もしくは弱
酸加水分解により簡単に取り除かれる基で保護された2
−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンから出発して、O
−アルキル化およびN−脱保護により、カルボキシ基も
しくは低級アルキル基で置換されたメチル基によりエー
テル化された2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン誘
導体の製造方法が記載されているが、この方法は、2−
アミノ−7−メトキシテトラリン誘導体が、N−脱保護
反応後に光学活性体でなくラセミ体で得られるため、後
工程の光学分割工程における収率が低い。そのため、プ
ロセス通算での収率が低く、工業的に好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、光学活性な1級アミンの製造に用いる光学活性な2
級アミンおよびその製造方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、その光学活性な2級アミンを用いて
光学活性な1級アミンの簡便かつ工業的に有利な製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題点を解決すべく種々検討したところ、光学活性な
1’−フェニルエチルアミンと7−メトキシ−2−テト
ラロンとから形成されるシッフベースを水素化ホウ素化
合物を用いて溶媒の存在下に還元することにより得られ
た光学活性な2級アミンを酸性、常圧あるいは加圧条件
下で水素化分解を行うと、一方の光学異性体を優先的に
合成し、光学活性な1級アミンが得られることを発見し
た。本発明はかかる発見に基づきさらに研究を進めて完
成するに至ったものである。
【0005】即ち、本発明の要旨は、(1) 一般式
(I)
【0006】
【化8】
【0007】(式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは
異なりそれぞれ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、またはハロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピ
ル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表す。*
は不斉炭素を表す。)で示される光学活性なシッフベー
スに、水素化ホウ素化合物を作用させて還元することを
特徴とする、一般式(II)
【0008】
【化9】
【0009】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5
は一般式(I)におけるR1 、R2 、R3 、R4 及びR
5 とそれぞれ同一の意味を表す。*印は不斉炭素を表
す。)で示される光学活性な2級アミンの製造方法、
(2) 一般式(II)においてR1 がメトキシ基、
2 、R3 、R4 及びR5 がそれぞれ水素原子であるこ
とを特徴とする前記(1)記載の製造方法、(3) 一
般式(II)
【0010】
【化10】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは
異なりそれぞれ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、またはハロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピ
ル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表す。*
は不斉炭素を表す。)で示される光学活性な2級アミ
ン、(4) 一般式(II)で示される光学活性な2級ア
ミンが、化学式(III)
【0012】
【化11】
【0013】で示される光学活性な2−(1’−フェニ
ルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンであること
を特徴とする前記(3)記載の光学活性な2級アミン、
(5) 立体異性体が混合物であり、(1’R,2S)
体が70%以上含まれる前記(3)又は(4)記載の光
学活性な2級アミン、(6) 一般式(II)
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは
異なりそれぞれ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、またはハロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピ
ル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表す。*
は不斉炭素を表す。)で示される光学活性な2級アミン
を水素化分解することを特徴とする一般式(IV)
【0016】
【化13】
【0017】(式中、R1 及びR2 は一般式(II)にお
けるR1 及びR2 とそれぞれ同一の意味を表す。*印は
不斉炭素を表す。)で示される光学活性な1級アミンの
製造方法、(7) 一般式(II)で示される光学活性な
2級アミンが、一般式(I)
【0018】
【化14】
【0019】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5
は一般式(II)におけるR1 、R2 、R3 、R4 及びR
5 とそれぞれ同一の意味を表す。*印は不斉炭素を表
す。)で示されるシッフベースを、水素化ホウ素化合物
で還元することにより得られるものであることを特徴と
する前記(6)記載の製造方法、(8) 水酸化パラジ
ウム炭素を用いてpH3.5〜6.5で水素化分解を行
うことを特徴とする前記(6)又は(7)記載の製造方
法、並びに(9) 一般式(IV)で表される光学活性1
級アミンが、(S)体であることを特徴とする前記
(6)〜(8)いずれか記載の製造方法、に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に用いられる光学活性なシッフベースは、一
般式(I)で示される。式中、R1 、R2 、およびR3
は同一もしくは異なりそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、またはハロゲン原子を表し、R4 は水
素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、または
i−プロピル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基
を表す。*は不斉炭素を表す。
【0021】本発明に用いられるシッフベースの合成法
としては、通常の方法のいずれも使用でき、光学活性な
1’−フェニルエチルアミンとケトンとを、例えば、ト
ルエン、キシレン等の水と共沸しうる有機溶媒中で、反
応によって生成する水を共沸脱水しながら還流下に加熱
反応させる方法が便宜である。この場合、共沸により留
去した溶媒は追加しながら反応を継続するのが好まし
い。また、反応を促進させるためp−トルエンスルホン
酸等の触媒を添加してもよい。
【0022】本発明におけるシッフベースの還元反応
は、水素化ホウ素化合物に有機溶媒を加えて−20〜1
0℃に冷却した後、これに、上記のようにして得られた
シッフベースを有機溶媒とともに滴下し、必要があれば
再び水素化ホウ素化合物を添加した後、一定温度で攪拌
することにより行う。
【0023】本発明に用いられる水素化ホウ素化合物と
しては、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素カリウム等が挙げられるが、水素化ホ
ウ素ナトリウムが特に好ましい。これらの使用量は、シ
ッフベース1モルに対し、通常0.3〜5モル、好まし
くは1〜3モルである。
【0024】本発明に用いられる有機溶媒としては、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコールもしく
はこれらの混合アルコール、またはこれらのアルコール
を含んだ混合溶媒等が用いられ、アルコールと混合し得
る溶媒に使用できる溶媒としては、例えばトルエン、ジ
クロロエタン、メチルターシャリーブチルエーテル等が
挙げられる。その使用量は、シッフベースに対して、3
〜30重量倍程度が好ましい。
【0025】還元反応は、通常−15〜40℃、好まし
くは0〜15℃で行われる。反応時間は、反応温度によ
り異なるが、通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5
時間である。反応終了後、水または酸性水を加えて未反
応の水素化ホウ素化合物を分解し、有機溶媒で抽出した
後、常法により洗浄・乾燥・減圧濃縮することにより光
学活性な2級アミンを含むアミン混合物を得る。
【0026】このようにして得られる光学活性な2級ア
ミンは、一般式(II)で示される。式中、R1 、R2
3 、R4 及びR5 は一般式(I)におけるR1
2 、R3 、R4 及びR5 とそれぞれ同一の意味を表
す。*印は不斉炭素を表す。
【0027】具体的には、2−(1’−フェニルエチル
アミノ)テトラリン、2−(1’−フェニルエチルアミ
ノ)−7−ヒドロキシテトラリン、2−(1’−フェニ
ルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリン、2−
(1’−フェニルエチルアミノ)−7−エトキシテトラ
リン、2−〔1’−(p−ヒドロキシフェニル)エチル
アミノ〕テトラリン、2−〔1’−(p−ヒドロキシフ
ェニル)エチルアミノ〕−7−ヒドロキシテトラリン、
2−〔1’−(p−ヒドロキシフェニル)エチルアミ
ノ〕−7−メトキシテトラリン、2−〔1’−(p−ヒ
ドロキシフェニル)エチルアミノ〕−7−エトキシテト
ラリン、2−(1’−フェニルプロピルアミノ)テトラ
リン、2−(1’−フェニルプロピルアミノ)−7−ヒ
ドロキシテトラリン、2−(1’−フェニルプロピルア
ミノ)−7−メトキシテトラリン、2−(1’−フェニ
ルプロピルアミノ)−7−エトキシテトラリン等が例示
でき、これらの各化合物のジアステレオマーである
(R,S)体、(S,R)体はもちろん、エナンチオマ
ーである(R,R)体、(S,S)体も本発明の製造方
法で得られる一般式(II)で示される化合物に含まれ
る。また、本発明の光学活性な2級アミンは立体異性体
の混合物であってもよく、その場合、(1’R,2S)
体あるいは(1’S,2R)体が70%以上含まれるも
のが好適である。
【0028】次いで、得られた光学活性な2級アミンを
水素化分解する。水素化分解反応は、一般の還元反応に
用いられる触媒と同様な触媒の存在下に水素雰囲気下で
行われ、その反応条件は通常の接触還元の条件と異なら
ないが、例えば本発明においては、酸性条件が好まし
い。すなわち、触媒としては、例えばラネーコバルト、
ラネーニッケル、パラジウム炭素、白金炭素に代表され
るものが用いられ、また溶媒も通常の範囲でトルエン等
の炭化水素系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、テ
トラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、メタノール等の
アルコール系溶媒、および上記溶媒の混合系が用いられ
る。pHは塩酸、硫酸、酢酸、リン酸、トリフルオロ酢
酸等を用いてpH6.5以下、好ましくはpH4以下の
範囲に調整し、温度は例えば30〜50℃の範囲で、水
素圧は例えば常圧から10kg/cm2 の範囲で行わ
れ、反応系の中に反応物質を初期に全量入れても、ま
た、反応系の中に一般式(II)の化合物を圧入しながら
反応してもよい。なお、なかでも触媒として水酸化パラ
ジウム炭素を用いる場合、pH3.5〜6.5で水素化
分解を行うと、水素圧は常圧のまま穏和な条件下で反応
する点から好適である。
【0029】反応終了後、得られた1級アミンの塩は遊
離化後、光学分割剤を作用させてジアステレオマー塩を
生成させ、これらの塩の溶解度差を利用して分割結晶す
る一般の光学分割法を用いることにより、光学純度の高
い(R)体または(S)体の塩に導くことができる。本
発明においては、薬理学的特性から(S)体がより好適
である。本発明においては、1級アミンの塩に対し、例
えば(+)または(−)−マンデル酸、リンゴ酸、酒石
酸、2−(4−クロロフェニル)−イソ吉草酸等の光学
分割剤を1級アミンの塩1モルに対して、0.3〜2モ
ル程度を用い、両者を、エタノール、メタノール、イソ
プロパノールもしくはこれらの混合アルコール、または
これらのアルコールを含んだ混合溶媒に50〜110℃
で加熱溶解した後、20〜90℃まで冷却し結晶を析出
させる。この塩を濾過、乾燥した後、水酸化ナトリウム
水溶液、水酸化カリウム水溶液等で遊離させ、有機溶媒
で抽出した後、常法により洗浄、乾燥、減圧濃縮するこ
とにより光学活性な1級アミンを得ることができる。
【0030】このようにして得られる光学活性な1級ア
ミンは一般式(IV)で示される。式中、R1 及びR2
一般式(II)におけるR1 及びR2 とそれぞれ同一の意
味を表す。*印は不斉炭素を表す。具体的には(S)体
としては、(S)−2−アミノテトラリン、(S)−2
−アミノ−5−ヒドロキシテトラリン、(S)−2−ア
ミノ−6−ヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ
−7−ヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ−8
−ヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ−5,6
−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ−5,
7−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ−
5,8−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミノ
−6,7−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−アミ
ノ−6,8−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−ア
ミノ−7,8−ジヒドロキシテトラリン、(S)−2−
アミノ−5−メトキシテトラリン、(S)−2−アミノ
−6−メトキシテトラリン、(S)−2−アミノ−7−
メトキシテトラリン、(S)−2−アミノ−8−メトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−5,6−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−5,7−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−5,8−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−6,7−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−6,8−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−7,8−ジメトキ
シテトラリン、(S)−2−アミノ−5−エトキシテト
ラリン、(S)−2−アミノ−6−エトキシテトラリ
ン、(S)−2−アミノ−7−エトキシテトラリン、
(S)−2−アミノ−8−エトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−5,6−ジエトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−5,7−ジエトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−5,8−ジエトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−6,7−ジエトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−6,8−ジエトキシテトラリン、(S)
−2−アミノ−7,8−ジエトキシテトラリン等が例示
できる。
【0031】また、(R)体としては、具体的には
(R)−2−アミノテトラリン、(R)−2−アミノ−
5−ヒドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−6−
ヒドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−7−ヒド
ロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−8−ヒドロキ
シテトラリン、(R)−2−アミノ−5,6−ジヒドロ
キシテトラリン、(R)−2−アミノ−5,7−ジヒド
ロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−5,8−ジヒ
ドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−6,7−ジ
ヒドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−6,8−
ジヒドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−7,8
−ジヒドロキシテトラリン、(R)−2−アミノ−5−
メトキシテトラリン、(R)−2−アミノ−6−メトキ
シテトラリン、(R)−2−アミノ−7−メトキシテト
ラリン、(R)−2−アミノ−8−メトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−5,6−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−5,7−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−5,8−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−6,7−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−6,8−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−7,8−ジメトキシテトラリ
ン、(R)−2−アミノ−5−エトキシテトラリン、
(R)−2−アミノ−6−エトキシテトラリン、(R)
−2−アミノ−7−エトキシテトラリン、(R)−2−
アミノ−8−エトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−5,6−ジエトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−5,7−ジエトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−5,8−ジエトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−6,7−ジエトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−6,8−ジエトキシテトラリン、(R)−2−アミノ
−7,8−ジエトキシテトラリン等が例示できる。
【0032】本発明の製造方法により得られる光学活性
な1級アミンは抗鬱剤、鎮痙剤、抗肥満薬等の医薬品の
合成中間体として有用である。
【0033】
【実施例】以下、製造例および実施例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0034】製造例1 温度計、撹拌装置、ディーンスタークトラップを付けた
200mlの四つ口フラスコに窒素雰囲気下に7−メト
キシ−2−テトラロン5.0g(0.0283モル)、
(S)−(−)−1’−フェニルエチルアミン4.1g
(0.0339モル)、p−トルエンスルホン酸1水和
物0.9g(0.0047モル)、トルエン50gを仕
込み昇温した。還流下で2時間撹拌し、生成する水を共
沸脱水により除去した。この時、留去したトルエンと同
量のトルエンを追加した。反応後トルエンを減圧濃縮し
てシッフベースの橙色オイル8.3gを得た。
【0035】製造例2 温度計、撹拌装置、ディーンスタークトラップを付けた
500mlの四つ口フラスコに窒素雰囲気下に7−メト
キシ−2−テトラロン20.0g(0.1135モ
ル)、(R)−(+)−1’−フェニルエチルアミン1
6.5g(0.1362モル)、p−トルエンスルホン
酸1水和物3.6g(0.0188モル)、トルエン2
00gを仕込み昇温した。還流下で2時間撹拌し、生成
する水を共沸脱水により除去した。この時、留去したト
ルエンと同量のトルエンを追加した。反応後トルエンを
減圧濃縮してシッフベースのクルードオイル39.9g
を得た。
【0036】実施例1 温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた300mlの
四つ口フラスコに、窒素雰囲気下にモレキュラーシーブ
により乾燥したイソプロピルアルコール30g、水素化
ホウ素ナトリウム2.7g(0.0714モル)を仕込
み、5℃に冷却した後、これに、製造例1で(S)−
(−)−1’−フェニルエチルアミンと7−メトキシ−
2−テトラロンより得られたシッフベース8.3gをメ
タノール20gとともに温度を保ったまま10分間かけ
て滴下し、2時間保温撹拌した。反応終了後冷却したま
ま、水100gを滴下し続いて室温でトルエン100
g、水100gを添加し攪拌した後分液した。有機溶媒
層を分取し水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し濾過
し、減圧濃縮して(1’S,2S)−2−(1’−フェ
ニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンを含んだ
(1’S,2R)−2−(1’−フェニルエチルアミ
ノ)−7−メトキシテトラリンのクルードオイル9.7
gを得た。(1’S,2R)体と(1’S,2S)体の
ジアステレオマー比は81.0:19.0であった。
【0037】実施例2 オートクレーブに、実施例1で得られた(1’S,2
S)−2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メト
キシテトラリンを含んだ(1’S,2R)−2−(1’
−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンの
クルードオイル9.5g、メタノール48.5g、5%
パラジウム炭素(wet率53%)4.0gを入れ2N
−HClでpHを1前後に調整した後、反応温度40〜
50℃、圧力4〜5kg/cm2 で、水素を添加した。同条
件下で4〜8時間激しく撹拌した後、触媒を濾過し濃縮
すると、2−アミノ−7−メトキシテトラリンの塩酸塩
が得られた。得られた塩酸塩は水酸化ナトリウム水溶液
で遊離させトルエンで抽出して、光学純度60.2%e.
e.の(R)−(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラ
リンの遊離体3.2gを得た。製造例1の仕込み7−メ
トキシ−2−テトラロンに対する(R)体の収率は5
1.3%であった。
【0038】実施例3 実施例2で得られた光学純度60.2%e.e.の(R)−
(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離体
3.0g(0.0170モル)と(+)−マンデル酸
2.07g(0.0136モル)、エタノール103.
5gを温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた四つ口
フラスコに仕込んだ。温度を75℃まで上げマンデル酸
塩を溶解させた後、50℃まで冷却し結晶をゆっくり析
出させながらそのまま3時間保温した。その後30分か
けて25℃まで温度を下げ濾過、乾燥を行い、(R)−
(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラリンの(+)
−マンデル酸塩を得た。これを水酸化ナトリウム水溶液
で遊離させトルエンで抽出して、光学純度100%e.e.
の(R)−(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラリ
ンの遊離体1.31gを得た。含量は99.6%、仕込
み(R)−(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラリ
ンに対する純分ベースの収率は54.2%であった。
【0039】実施例4 製造例1および実施例1の(S)−(−)−1’−フェ
ニルエチルアミンの代わりに、(R)−(+)−1’−
フェニルエチルアミンを使用して製造例1および実施例
1の方法に順じて行い(1’R,2R)−2−(1’−
フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンを含
んだ(1’R,2S)−2−(1’−フェニルエチルア
ミノ)−7−メトキシテトラリンのクルードオイル10
gを得た。(1’R,2S)体と(1’R,2R)体の
ジアステレオマー比は81.4:18.6であった。こ
れを用いて実施例2の方法に順じて水素化分解を行い光
学純度60.2%e.e.の(S)−(−)−2−アミノ−
7−メトキシテトラリンの遊離体3.1gを得た。この
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の遊離体3.0g(0.0170モル)と(−)−マン
デル酸2.07g(0.0136モル)、エタノール1
03.5gを温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた
四つ口フラスコに仕込んだ。温度を75℃まで上げマン
デル酸塩を溶解させた後、50℃まで冷却し結晶をゆっ
くり析出させながらそのまま3時間保温した。その後3
0分かけて25℃まで温度を下げ濾過、乾燥を行い、
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の(−)−マンデル酸塩を得た。これを水酸化ナトリウ
ム水溶液で遊離させトルエンで抽出して、光学純度10
0%e.e.の(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシ
テトラリンの遊離体を1.33gを得た。含量は99.
2%、仕込み(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキ
シテトラリンに対する純分ベースの収率は55.0%で
あった。
【0040】実施例5 温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた500mlの
四つ口フラスコに、窒素雰囲気下にモレキュラーシーブ
により乾燥したイソプロピルアルコール120g、水素
化ホウ素ナトリウム6.4g(0.1692モル)を仕
込み、5℃に冷却した後、これに、製造例2で(R)−
(+)−1’−フェニルエチルアミンと7−メトキシ−
2−テトラロンより得られたシッフベース39.9gを
メタノール80gとともに45分かけて滴下し、2時間
保温撹拌した。反応終了後冷却したまま、水150gを
滴下し続いて室温でトルエン200gを添加した後分液
した。有機溶媒層を分取し水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し濾過し、減圧濃縮して(1’R,2R)−2
−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテト
ラリンを含んだ(1’R,2S)−2−(1’−フェニ
ルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンのクルード
オイル33.0gを得た。(1’R,2S)体と(1’
R,2R)体のジアステレオマー比は75.6:24.
4であった。
【0041】実施例6 温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた200mlの
四つ口フラスコに、実施例5で得られた(1’R,2
R)−2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メト
キシテトラリンを含んだ(1’R,2S)−2−(1’
−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンの
クルードオイル11.0g、メタノール55.0g、活
性炭1.1gを仕込み、希塩酸でpHを3.5〜5.5
に調整した後、室温で30分攪拌した。活性炭を濾過し
た後、濾液を温度計、攪拌装置、コンデンサーを付けた
300mlの四つ口フラスコに入れ、20%水酸化パラ
ジウム炭素(wet率50%)1.1gを仕込み、常
圧、反応温度40〜50℃で水素を添加した。同条件下
で3〜4時間激しく撹拌した後、触媒を濾過し濃縮する
と、2−アミノ−7−メトキシテトラリンの塩酸塩が得
られた。得られた塩酸塩は水酸化ナトリウム水溶液で遊
離させトルエンで抽出して、光学純度50.8%e.e.の
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の遊離体5.9gを得た。仕込み7−メトキシ−2−テ
トラロンに対する収率は88.1%であった。
【0042】実施例7 実施例6で得られた光学純度50.8%e.e.の(S)−
(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離体
5.9gと(−)−マンデル酸4.1g(0.0268
モル)、エタノール59gを温度計、撹拌装置、コンデ
ンサーを付けた300mlの四つ口フラスコに仕込ん
だ。温度を70〜75℃まで上げマンデル酸塩を溶解さ
せた。しばらく攪拌させた後、50〜60℃まで冷却し
結晶をゆっくり析出させながらそのまま2時間保温し
た。その後室温まで温度を下げ濾過、乾燥を行い、
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の(−)−マンデル酸塩6.6gを得た。得られたマン
デル酸塩は水酸化ナトリウム水溶液で遊離させトルエン
で抽出して、光学純度100%e.e.の(S)−(−)−
2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離体3.0g
を得た。仕込み(S)−(−)−2−アミノ−7−メト
キシテトラリンに対する純分ベースの収率は50.7%
であった。 物性値;IR(NaCl):3364,2996,29
16,2832,1612,1584,1504,14
64,1440,1314,1262,1250,11
58,1120,1038,840,826,800,
428cm-11H−NMR(270MHz,CDC
3):δ7.01〜6.98(d,J=8.3,1
H),6.71〜6.67(dd,J=8.3及び2.
3,1H),6.61(s,1H),3.76(s,3
H),3.21〜1.56(m,7H),2.80
(s,br,2H)ppm;13C−NMR(67.8M
Hz,CDCl3 ):δ157.5,136.4,12
9.5,127.9,113.7,112.1.55.
2,47.2,39.7,33.1,27.1ppm:
融点215℃(塩酸塩、文献値214〜216℃)
【0043】実施例8 7−メトキシ−2−テトラロン5.0g(0.0284
モル)と(R)−(+)−1’−フェニルエチルアミン
4.1g(0.0341モル)を使用して、製造例2お
よび実施例5の方法に準じて行い、(1’R,2R)−
2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテ
トラリンを含んだ(1’R,2S)−2−(1’−フェ
ニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンのクルー
ドオイル10.0gを得た。(1’R,2S)体と
(1’R,2R)体のジアステレオマー比は75.8:
24.2であった。これを用いてイソプロピルアルコー
ル50.0gと共に温度計、撹拌装置、コンデンサー、
滴下漏斗を付けた100mlの四つ口フラスコに仕込
み、4N−HClのエタノール溶液10mlを室温で滴
下した。温度60〜70℃まで上げ2〜3時間攪拌した
後、室温まで冷却し、2級アミンの塩酸塩を濾過した。
濾液を攪拌装置、滴下漏斗をつけた200mlの四つ口
フラスコに仕込み、ジイソプロピルエーテル50mlを
室温で滴下した。そのまま30分攪拌させた後、析出し
た塩酸塩を濾過した。2−(1’−フェニルエチルアミ
ノ)−7−メトキシテトラリンの塩酸塩3.0gを得
た。得られた塩酸塩は水酸化ナトリウム水溶液で遊離さ
せトルエンで抽出して、76.6%d.e.の(1’R,2
S)−2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メト
キシテトラリンの遊離体2.5gを得た。仕込みテトラ
リンに対する収率は31.3%であった。 物性値;IR(NaCl):3024,2920,28
32,1612,1504,1466,1454,12
64,1124,1040,732,702,466,
450,408cm-1 1H−NMR(270MHz,
CDCl3):δ7.49〜6.53(m,8H),4.
06〜4.00(q,J=6.6,1H),3.73
(s,3H),3.04〜1.47(m,8H),2.
83(s,br,1H),1.38〜1.36(d,J
=6.6,3H)ppm;13C−NMR(67.8MH
z,CDCl3):δ157.5,145.9,136.
6,136.4,129.5,128.5,128.
4,128.2,126.9,126.5,113.
8,112.1,55.2,54.8,50.4,3
7.8,29.0,27.1,24.8ppm
【0044】実施例9 (R)−(+)−1’−フェニルエチルアミンの代わり
に、(S)−(−)−1’−フェニルエチルアミン4.
1g(0.0341モル)と7−メトキシ−2−テトラ
ロン5.0g(0.0284モル)を使用して製造例2
および実施例5の方法に準じて行い、(1’S,2S)
−2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシ
テトラリンを含んだ(1’S,2R)−2−(1’−フ
ェニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンのクル
ードオイル10.3gを得た。(1’S,2R)体と
(1’S,2S)体のジアステレオマー比は74.9:
25.1であった。これを用いて実施例6の方法に準じ
て水素化分解を行い光学純度48.9%e.e.の(R)−
(+)−2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離体
4.4gを得た。この(R)−(+)−2−アミノ−7
−メトキシテトラリンの遊離体4.4g(0.0249
モル)と(+)−マンデル酸3.0g(0.0197モ
ル)、エタノール44gを温度計、攪拌装置、コンデン
サーをつけた四つ口フラスコに仕込んだ。温度を70〜
75℃まで上げマンデル酸塩を溶解させた後、50〜6
0℃まで冷却し結晶をゆっくり析出させながらそのまま
2時間保温した。その後室温まで温度を下げ濾過、乾燥
を行い、(R)−(+)−2−アミノ−7−メトキシテ
トラリンの(+)−マンデル酸塩5.1gを得た。これ
を水酸化ナトリウム水溶液で遊離させトルエンで抽出し
て、光学純度100%e.e.の(R)−(+)−2−アミ
ノ−7−メトキシテトラリンの遊離体1.6gを得た。
仕込み7−メトキシ−2−テトラロンに対する収率は3
2.0%であった。
【0045】実施例10 温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた500mlの
四つ口フラスコに、窒素雰囲気下にモレキュラーシーブ
により乾燥したイソプロピルアルコール150g、水素
化ホウ素ナトリウム6.4g(0.1692モル)を仕
込み、5℃に冷却した後、これに、製造例2の方法に準
じて得られたシッフベース39.5gをメタノール50
gとともに45分かけて滴下し、2時間保温攪拌した。
反応終了後冷却したまま、水150gを滴下し続いて室
温でトルエン200gを添加した後分液した。有機溶媒
層を分取し水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し濾過
し、減圧濃縮して(1’R,2R)−2−(1’−フェ
ニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンを含んだ
(1’R,2S)−2−(1’−フェニルエチルアミ
ノ)−7−メトキシテトラリンのクルードオイル33.
2gを得た。(1’R,2S)体と(1’R,2R)体
のジアステレオマー比は81.4:18.6であった。
【0046】実施例11 温度計、撹拌装置、コンデンサーを付けた200mlの
四つ口フラスコに、実施例10で得られた(1’R,2
R)−2−(1’−フェニルエチルアミノ)−7−メト
キシテトラリンを含んだ(1’R,2S)−2−(1’
−フェニルエチルアミノ)−7−メトキシテトラリンの
クルードオイル11.0g、メタノール55.0g、活
性炭1.1gを仕込み、希塩酸でpHを3.5〜4.5
に調整した後、室温で30分攪拌した。活性炭を濾過し
た後、濾液を温度計、攪拌装置、コンデンサーを付けた
300mlの四つ口フラスコに入れ、20%水酸化パラ
ジウム炭素(wet率50%)1.1gを仕込み、常
圧、反応温度40〜50℃で水素を添加した。同条件下
で3〜4時間激しく撹拌した後、触媒を濾過し濃縮する
と、2−アミノ−7−メトキシテトラリンの塩酸塩が得
られた。得られた塩酸塩は水酸化ナトリウム水溶液で遊
離させトルエンで抽出して、光学純度60.3%e.e.の
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の遊離体6.3gを得た。仕込み7−メトキシ−2−テ
トラロンに対する収率は94.0%であった。
【0047】実施例12 実施例11で得られた光学純度60.3%e.e.の(S)
−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離
体6.3gと(−)−マンデル酸4.4g(0.028
6モル)、エタノール32gを温度計、撹拌装置、コン
デンサーを付けた300mlの四つ口フラスコに仕込ん
だ。温度を70〜75℃まで上げマンデル酸塩を溶解さ
せた。しばらく攪拌させた後、50〜60℃まで冷却し
結晶をゆっくり析出させながらそのまま2時間保温し
た。その後室温まで温度を下げ濾過、乾燥を行い、
(S)−(−)−2−アミノ−7−メトキシテトラリン
の(−)−マンデル酸塩7.4gを得た。得られたマン
デル酸塩は水酸化ナトリウム水溶液で遊離させトルエン
で抽出して、光学純度100%e.e.の(S)−(−)−
2−アミノ−7−メトキシテトラリンの遊離体3.7g
を得た。仕込み(S)−(−)−2−アミノ−7−メト
キシテトラリンに対する純分ベースの収率は58.8%
であった。
【0048】
【発明の効果】本発明により、光学活性な1級アミンお
よび光学活性な2級アミンを簡便かつ工業的に有利に製
造することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 209/62 8828−4H C07C 209/62 213/00 7457−4H 213/00 213/08 7457−4H 213/08 215/50 7457−4H 215/50 215/64 7457−4H 215/64 217/58 7457−4H 217/58 217/74 7457−4H 217/74 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは異なりそれぞ
    れ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ
    基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、メチル基、
    エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、またはハ
    ロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メチル基、エチル
    基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表し、R
    5 は水素原子またはメチル基を表す。*は不斉炭素を表
    す。)で示される光学活性なシッフベースに、水素化ホ
    ウ素化合物を作用させて還元することを特徴とする、一
    般式(II) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は一般式
    (I)におけるR1 、R2 、R3 、R4 及びR5 とそれ
    ぞれ同一の意味を表す。*印は不斉炭素を表す。)で示
    される光学活性な2級アミンの製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(II)においてR1 がメトキシ
    基、R2 、R3 、R4及びR5 がそれぞれ水素原子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(II) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは異なりそれぞ
    れ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ
    基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、メチル基、
    エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、またはハ
    ロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メチル基、エチル
    基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表し、R
    5 は水素原子またはメチル基を表す。*は不斉炭素を表
    す。)で示される光学活性な2級アミン。
  4. 【請求項4】 一般式(II)で示される光学活性な2級
    アミンが、化学式(III) 【化4】 で示される光学活性な2−(1’−フェニルエチルアミ
    ノ)−7−メトキシテトラリンであることを特徴とする
    請求項3記載の光学活性な2級アミン。
  5. 【請求項5】 立体異性体が混合物であり、(1’R,
    2S)体が70%以上含まれる請求項3又は4記載の光
    学活性な2級アミン。
  6. 【請求項6】 一般式(II) 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 は同一もしくは異なりそれぞ
    れ水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ
    基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、メチル基、
    エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、またはハ
    ロゲン原子を表し、R4 は水素原子、メチル基、エチル
    基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表し、R
    5 は水素原子またはメチル基を表す。*は不斉炭素を表
    す。)で示される光学活性な2級アミンを水素化分解す
    ることを特徴とする一般式(IV) 【化6】 (式中、R1 及びR2 は一般式(II)におけるR1 及び
    2 とそれぞれ同一の意味を表す。*印は不斉炭素を表
    す。)で示される光学活性な1級アミンの製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(II)で示される光学活性な2級
    アミンが、一般式(I) 【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は一般式(I
    I)におけるR1 、R2 、R3 、R4 及びR5 とそれぞ
    れ同一の意味を表す。*印は不斉炭素を表す。)で示さ
    れるシッフベースを、水素化ホウ素化合物で還元するこ
    とにより得られるものであることを特徴とする請求項6
    記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 水酸化パラジウム炭素を用いてpH3.
    5〜6.5で水素化分解を行うことを特徴とする請求項
    6又は7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(IV)で表される光学活性1級ア
    ミンが、(S)体であることを特徴とする請求項6〜8
    いずれか記載の製造方法。
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