JPH1069280A - 音場制御ユニットおよび音場制御装置 - Google Patents

音場制御ユニットおよび音場制御装置

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JPH1069280A
JPH1069280A JP9076623A JP7662397A JPH1069280A JP H1069280 A JPH1069280 A JP H1069280A JP 9076623 A JP9076623 A JP 9076623A JP 7662397 A JP7662397 A JP 7662397A JP H1069280 A JPH1069280 A JP H1069280A
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明男 寿山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音場支援システムの導入を容易にする。 【解決手段】 筐体94内にスピーカユニット72とマ
イクユニット78を配設して音場制御ユニット62を構
成する。音場制御ユニット62どうしを複合ケーブル1
08で相互に接続し、各音場制御ユニット62の収音信
号およびコントロール信号を各音場制御ユニット62間
で受け渡しする。音場制御ユニット62内の収音信号切
換回路132では各音場制御ユニット62の収音信号を
順次切換えてスピーカシステム72から再生する。調整
モードではオープンループでの周波数特性とクローズド
ループでの周波数特性を測定して、特性を平坦化するよ
うにプログラマブルイコライザ134,140を自動調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既存の室内音響
条件をベースに、電気音響的手段により音量感、残響
感、広がり感などの音響効果を増強して音場支援をする
音場制御ユニットおよび音場制御装置に関し、音場支援
システムの導入を容易にしたものである。
【0002】
【従来の技術】既存の室内音響条件をベースに残響延長
などの制御を電気音響的に実現したものとして、図2に
原理を示すアコースティック・フィードバック(Acoust
ic Feedback :音響帰還)系があった。これは、室10
内にスピーカ12とマイクロホン14を適宜の距離隔て
て配置し、マイクロホン14で収音した音をヘッドアン
プ16を介してFIR(Finite Impulse Response :非
巡回型)フィルタ18に供給して残響信号(主に初期反
射音信号)を生成し、これをアンプ20を介してスピー
カ12に出力して再び収音することを繰り返すことによ
り、音量感の増加(音圧レベルの増加)、残響感の増加
(残響時間の延長)、拡がり感の増加(側方反射音エネ
ルギの増強)等を図ったものである。これによれば、実
際には小空間の室10でありながらホール等の大空間で
演奏しているような音場感を創出することができる。
【0003】このアコースティック・フィードバック系
を用いた従来の音場制御装置を図3、図4に示す。図3
は、マイクとスピーカの配置を示したもので、音楽室等
の部屋22には、天井に4個のマイク24〜27が設置
され、壁に4個のスピーカ30〜33が設置されてい
る。全体を制御する装置本体36は独立した装置として
構成され、部屋22内に設置されている。
【0004】図4は回路構成を示したもので、各マイク
24〜27の収音信号は、ヘッドアンプ38〜41を介
してイコライザ42でハウリングを防止するために周波
数特性が調整され、FIRフィルタ44で初期反射音が
生成され、アンプ46〜49で増幅されてスピーカ30
〜33から再生される。ROM52には、様々な音場パ
ターンの初期反射音パラメータが記憶されている。外部
の赤外リモコン送信機54で音場パターンの選択操作を
すると、該当する音場パターン選択信号56が送信さ
れ、装置本体36の受光窓58で受信される。CPU6
0はこれを受けてROM52から該当する音場パターン
の初期反射音パラメータを読み出して、FIRフィルタ
44にセットして、音場空間の設定を行う。
【0005】イコライザ42による周波数特性の調整は
例えば次のいずれかの方法により行われる。 (a) イコライザ42をFIRフィルタで構成し、ま
た部屋の特性を予め測定し、このFIRフィルタの特性
を部屋の逆特性に予め設定し、マイク24〜27の収音
信号をこのFIRフィルタに畳み込み演算して周波数特
性を平坦化する。 (b) イコライザ42をノッチフィルタで構成し、実
使用時にハウリングを生じたら、その時点で、ハウリン
グを生じた周波数帯域にノッチフィルタを掛けてハウリ
ングを抑制する。 (c) イコライザ42をグラフィックイコライザで構
成し、部屋の特性を測定しながらグラフィックイコライ
ザを人がマニュアル調整して周波数特性を平坦化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアコースティッ
ク・フィードバックを用いた音場制御装置においては、
ハウリングに対する安定性を確保するため、マイクとス
ピーカの設置箇所は、空間(部屋)が変わればその都度
設定し直すのが一般であった。その際、マイクとスピー
カはもちろん別々の位置でかつその距離も空間毎に変え
ていた。また、設置後の調整は、特別な測定器によって
オープンループゲインの調整、伝送周波数特性の調整を
各マイク/スピーカの組合せについて実施し、その後ハ
ウリングの有無、音質上のカラレーションの確認を行っ
ていた。このため、設置および調整に長時間を要し、音
場支援システムを導入する上での支障になっていた。
【0007】また、前記イコライザ42による周波数特
性の調整方法のうちFIRフィルタによる方法は、膨大
な計算量を処理するため高度な計算手段を必要としてい
た。また、前記ノッチフィルタによる方法は、実際にハ
ウリングを生じてから対処するので、ハウリングを未然
に防止することはできなかった。しかも、ハウリングを
引き起こす周波数特性のピークが広い帯域にわたり多数
存在している場合には、ノッチフィルタが多数必要とな
っていた。また、前記グラフィックイコライザによる方
法は、マニュアル操作で調整するため、大変な手間を要
していた。
【0008】この発明は、前記従来の技術における問題
点を解決して、音場支援システムの導入を容易にした音
場制御ユニットおよび音場制御装置を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
マイク、スピーカ、収音信号切換手段、イコライザ、F
IRフィルタ、アンプを一体に組み込んでユニット化
し、複数のユニットを伝送ケーブルを介して相互に接続
できるようにしたものである。伝送ケーブルからは他ユ
ニットの収音信号が供給され、収音信号切換手段で自ユ
ニットの収音信号と他ユニットの収音信号を順次切換え
ることにより、マイクとスピーカの接続状態が複数のユ
ニット間で相互切り換えられる。これにより、マイクと
スピーカ間の伝送特性が平均化されて、カラレーション
の低減とハウリングマージンの拡大が図られる。したが
って、1つのユニット内でスピーカとマイク間の距離が
固定されていてもカラレーションやハウリングが発生し
にくくなり、ループ特性の調整の自動化も容易になる。
また、ユニット化したので設置も容易である。
【0010】また、FIRフィルタのパラメータを時間
軸上で連続的かつランダムに変動させることにより、F
IRフィルタの周波数特性が平均化され、カラレーショ
ンやハウリングをより発生しにくくすることができる。
【0011】また、各ユニットに赤外受光部を設けて、
いずれかのユニットで受信したリモコン信号を伝送ケー
ブルを介して他のユニットにも伝送するように構成すれ
ば、室内の広い範囲でリモコン操作をすることができ、
操作性が良好になる。
【0012】ユニットの構造としては、例えば筐体を縦
長の筒状で床上に立てて設置する構造にし、スピーカを
筐体を構成する筒の上端開口部から音を上方に向けて放
射するように筐体内に設置し、マイクを筐体の周囲の音
を収音するように筐体の側面に設置し、電気回路部分を
筐体内に設置し、収音信号入出力端子を伝送ケーブルを
外部から接続可能な部位に設置することができる。この
ように筐体を筒状に構成すれば、スピーカとマイクとの
距離を離すことができ、しかもスピーカの向きとマイク
の向きが異なっているので、自ユニットのスピーカで再
生された音が自ユニットのマイクに直接回り込む量が低
減されて、ハウリングをより発生しにくくすることがで
きる。
【0013】またイコライザを、前記収音信号切換手段
とFIRフィルタの間に設けられた前側のイコライザ
と、FIRフィルタとアンプの間に設けられた後側のイ
コライザで構成するとともに、後側のイコライザの後段
にアッテネータを設け、測定用基準信号と伝送特性測定
手段を用いてこれら前後のイコライザとアッテネータを
自動調整することができる。この自動調整は、収音信号
切換手段の出力を自ユニットの収音信号に固定し、かつ
信号経路のいずれかの部分を遮断してオープンループ状
態に設定し、当該遮断箇所から測定用基準信号を入力し
てスピーカで再生し、その時自ユニットのマイクで収音
されて遮断箇所に帰還される信号の周波数特性を測定手
段で測定し、当該周波数特性が所定の平坦な特性となる
ように後側のイコライザの特性を調整し、その後当該ル
ープのゲインが所定の値となるようにアッテネータを調
整するオープンループ状態での調整と、当該ループを閉
じて、収音信号切換手段の切換動作を実行しながら、測
定用基準信号を当該ループ内に流して、測定手段で当該
ループの周波数特性を測定し、当該周波数特性が所定の
平坦な特性となるように前側のイコライザの特性を調整
するクローズドループ状態での調整とからなる。
【0014】後側のイコライザとしては、中心周波数、
ゲイン、Qを設定可能なパラメトリックイコライザで構
成することができる。その場合の自動調整は例えば次の
ようにして行うことができる。すなわち、測定された周
波数特性と所定の目標ゲインとを比較し、当該周波数特
性上で目標ゲインを上回っている箇所のピーク周波数お
よび当該ピーク周波数におけるゲインと目標ゲインとの
差および当該箇所のピーク周波数の両側で目標ゲインと
交差する交点の周波数をそれぞれ検出し、これらピーク
周波数、ゲイン差および交点周波数とから当該箇所にお
ける特性の先鋭度を求め、これら検出されあるいは求め
られたピーク周波数、ゲイン差、先鋭度に合致するよう
に後側のイコライザの中心周波数、ゲイン、Qを設定す
る。
【0015】また、前側のイコライザとしては、中心周
波数およびゲインを設定可能でQが固定のパラメトリッ
クイコライザで構成することができる。その場合の自動
調整は例えば次のように行うことができる。すなわち、
測定された周波数特性と所定の目標ゲインとを比較し、
当該周波数特性上で目標ゲインを上回っている箇所のピ
ーク周波数および当該ピーク周波数におけるゲインと目
標ゲインとの差をそれぞれ検出し、これら検出されたピ
ーク周波数およびゲイン差に合致するように前側のイコ
ライザの中心周波数およびゲインを設定する。
【0016】これらパラメトリックイコライザを用いた
自動調整によれば、パラメトリックイコライザは例えば
IIRフィルタで構成できるので計算量が少なく簡単に
調整することができ、しかも広い帯域に分布している周
波数特性のピークに対しても柔軟に対応することができ
る。また、実使用に先立って予め調整するので、ハウリ
ングを未然に防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を以下説明
する。図5はこの発明の音場制御ユニットの一例を示す
ものである。また、その分解した状態を図6に示す。音
場制御ユニット62は、図6に示すように、ベース(台
座)64上にフレーム66が立設されている。フレーム
66には回路部ユニット68およびアンプユニット70
が取付けられている。アンプユニット70は例えば20
0Wmax 程度のものを使用することができる。また、フ
レーム66の上端部にはスピーカシステム72が音の放
射方向を上方に向けて取り付けられている。スピーカシ
ステム72の放射面にはスピーカグリル74が取り付け
られている。ベース64上にはマイクホルダ76が設け
られ、このマイクホルダ76にはマイクユニット78が
取り付けられている。マイクユニット78としては例え
ば無指向エレクトレットタイプ(コンデサンマイク)が
用いられる。なお、マイクユニット78の取付位置は音
場制御ユニット62の下部位置に限らず、音場を平坦に
受音できる位置であれば他の位置でもよい。
【0018】フレーム66の前後には、筐体を構成する
フロントカバー80とリアカバー82が取り付けられ
る。両カバー80,82の左右両側部にはサイドカバー
84,86が取り付けられる。フロントカバー80に
は、下端部近くにマイク受音口88が設けられ、上部に
は赤外受光素子を配した赤外受光窓90とパワー表示L
ED92が配設されている。リアカバー82の上部には
転倒防止ワイヤ取付用アイボルト94が取り付けられて
いる。フロントカバー80、リアカバー82、サイドカ
バー84,86は、図5に示すように横断面がほぼ楕円
形の筒状の筐体94を構成する。
【0019】音場制御ユニット62は、高さが1.5〜
2.0m位で床の上に立てて設置される。必要に応じて
ベース64を床にねじ止めで固定することもできる。ス
ピーカシステム72の再生音は、筐体94の上端開口部
96から上方に放射される。マイクユニット78は筐体
94の側面のフロントパネル80側に配設され、音場制
御ユニット62の周囲の音を収音する。赤外受光窓90
は赤外リモコン送信機から送信される赤外指令信号を受
光する。パワー表示LED92は、音場制御ユニット6
2の電源がオンされている時に点灯する。マイクユニッ
ト78、スピーカシステム72、パワー表示LED92
は信号線(図示せず)を介して筐体94内部の回路部ユ
ニット68に接続されている。
【0020】リアカバー82の下部には、図7に示すリ
アパネル98が配設されている。リアパネル98には、
オスのコネクタ100が順方向出力用コネクタ(逆方向
入力用コネクタ)として配設され、メスのコネクタ10
2が順方向入力用コネクタ(逆方向出力用コネクタ)と
して配設されている。コネクタ102から入力された順
方向の信号は回路部ユニット68に取り込まれて利用さ
れるほか、コネクタ100から出力される。また、コネ
クタ100から入力された逆方向(戻り)の信号は回路
部ユニット68に取り込まれて利用されるほか、コネク
タ102から出力される。また、リアカバー82にはメ
インの電源スイッチ104が配設されている。音場制御
ユニット62の電源は電源コード105から供給され
る。コネクタ100,102は信号線(図示せず)を介
して筐体94内部の回路部ユニット68に接続されてい
る。コネクタ100,102には外部から伝送ケーブル
が接続される。
【0021】音場制御ユニット62の室内への配設例を
図8に示す。部屋106は20〜120平方メートル程
度の広さで、その四隅に4台の音場制御ユニット62−
1乃至62−4が配設されている。各音場制御ユニット
62−1,62−2,62−3,62−4(それぞれユ
ニットA,B,C,Dという)は全て同じもので、前記
図5〜7に示すように構成されている。ユニットA〜D
は、ユニットA−B間、ユニットB−C間、ユニットC
−D間を3本の複合ケーブル(伝送ケーブル)108で
シリーズに接続することにより、相互に接続されて、全
体で音場制御ユニット160を構成する。
【0022】ユニットA〜Dの接続構造を図9に模式的
に示す。複合ケーブル108は一端部にメスのコネクタ
114が取り付けられ、他端部にオスのコネクタ116
が取り付けられている。コネクタ114は音場制御ユニ
ット62のコネクタ100に接続され、コネクタ116
は他の音場制御ユニット62のコネクタ102に接続さ
れる。
【0023】複合ケーブル108には各ユニットA〜D
の収音信号とコントロール信号(指令信号)が伝送され
る。収音信号は例えばAES/EBUフォーマットと同
様の方式で伝送され、複合ケーブル108内の1対の信
号線(+,−の2本)に時分割で2チャンネル(2ユニ
ット)の信号が割り当てられて2チャンネル−シリアル
−24ビットで伝送される。また、複合ケーブル108
には、同一のチャンネルについて順方向と逆方向の信号
線が設けられている。したがって、各ユニットA〜Dで
収音した4つの収音信号は複合ケーブル108中の合計
8本の信号線を使って伝送される。複合ケーブル108
には、このほかに4本の信号線があり、合計12本の信
号線で複合ケーブル108は構成されている。12本の
信号線に対する信号の割り当てを次に示す。
【0024】 信号線 信号種類 方 向 極 性 収音信号のユニット 1 収音信号 順 + A+B 2 収音信号 順 − A+B 3 収音信号 順 + C+D 4 収音信号 順 − C+D 5 収音信号 逆 + A+B 6 収音信号 逆 − A+B 7 収音信号 逆 + C+D 8 収音信号 逆 − C+D 9 コントロール信号 + 10 コントロール信号 − 11 ワードクロック 12 グランド これによれば、前記図9のユニットA〜Dをつなぐ3本
の複合ケーブル108によって順方向(A→B→C→
D)の伝送経路と逆方向(D→C→B→A)の伝送経路
が構成され、3本の複合ケーブル108のいずれにも全
ユニットA〜Dの収音信号とコントロール信号が伝送さ
れている。例えば、ユニットBの収音信号は、信号線
1,2(すなわち順方向のA+Bの線)を通ってユニッ
トC,Dに伝送され、ユニットDで折り返して、信号線
5,6(すなわち逆方向のA+Bの線)を通ってユニッ
トAまで伝送される。
【0025】尚、各ユニットA〜D内に設けられている
各CPUは自ユニットがA〜Dのうちのどれかを自動的
に判断する機能を有している。この判断は次のようにし
て行われる。すなわち、ユニットA〜Dを3本の複合ケ
ーブル108で接続すると、オスのコネクタ100また
はメスのコネクタ102に複合ケーブル108が接続さ
れないユニットが2つ発生する。まず、メスのコネクタ
102に何も接続されていないユニットは始点として自
ユニットをユニットAと認識し、コントロール信号線を
通して数値1を隣のユニットに送り出す。数値1を受け
たユニットはユニットBと認識し、数値1に1を加えて
数値2を隣のユニットに送る。数値2を受けたユニット
はユニットCと認識し、数値2に1を加えて数値3を隣
のユニットに送る。数値3を受けたユニットはユニット
Dと認識し、かつオスのコネクタ100に何も接続され
ていないので終点であることも認識し、数値3に1を加
えて数値4をチャンネルAのユニットに送り返す。チャ
ンネルAは数値4が戻されたことで、ユニットの全数が
4であることを知る。
【0026】このようにして、各ユニットA〜Dがいず
れの位置にあるかを自ら自動的に認識し、それに応じて
自ユニットの収音信号の送出方向を決定する。すなわ
ち、ユニットA〜Cなら自ユニットの収音信号を順方向
に送り出し(ユニットDで折り返す。)、ユニットDな
ら自ユニットの収音信号を逆方向に送り出す。これによ
り、ユニットA〜Dを接続する3本の複合ケーブル10
8にはいずれも全ユニットA〜Dの収音信号が伝送され
ることになる。また、ユニットAのCPUは全体を管理
し、他のユニットB〜Dに指令(例えば自動調整をA,
B,C,Dの順で実行する指令)を出す。また、ユニッ
トAがクロックマスターとなり、ユニットA内で生成さ
れているマスタクロックが複合ケーブル108中のワー
ドクロック線に供給されて、他のユニットB〜Dがこの
クロックを共用することにより、全ユニットA〜Dの同
期をとっている。ユニットA〜Dのいずれかの赤外受光
窓90で受信されたリモコン信号は、当該ユニット内に
取り込まれるほか、複合ケーブル108中のコントロー
ル信号線を通して他の全てのユニットに伝送される。こ
れにより、いずれのユニットでリモコン信号を受信して
も全てのユニットに伝わるようになっている。
【0027】各ユニットA〜D相互間のコントロール信
号の伝送について説明する。コントロール信号線はHO
T(+)とCOLD(−)の2本で構成され、未使用時
(いずれのユニットからもコントロール信号が送出され
ていない時)は、両線とも(+)になっており、使用時
にだけ(+)と(−)になる(この使用中の状態を以下
BUZYと呼ぶ。)。これによって、コントロール信号
線が使用中かどうかが判断できるようになっている。コ
ントロール信号はすべて「パケット」という一まとまり
のデータで送られる。送信しようとするユニットは、ま
ずコントロール信号線の状態を調べる。BUZYであっ
たら、コントロール信号線は使用中なので空くまで待
つ。コントロール信号線が空いたら、自分でBUZYの
状態にして送信の権利を獲得し、送信を開始する。自分
以外の原因でコントロール信号線がBUZYになった
ら、他のユニットが送信を行おうとしているので、受信
動作に入る。
【0028】音場制御ユニット62内の回路構成を図1
に示す。図1において一点鎖線170で囲んだ部分はD
SP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)によって構
成することができる。マイクユニット78で収音された
収音信号は、ヘッドアンプ110を介してA/D変換器
112でディジタル信号に変換され、引算器114、ア
ッテネータ116、プログラマブルイコライザ124を
介して収音信号切換回路132に入力される。また、入
出力回路122を通して入力される他ユニットの収音信
号はアッテネータ118,120,122およびプログ
ラマブルイコライザ126,128,130を介して収
音信号切換回路132に入力される。収音信号切換回路
132はこれら4つの収音信号を順次切り換えて後段回
路に出力する。
【0029】各ユニットA〜Dの収音信号切換回路13
2における収音信号の切換の一例を図10に示す。これ
によれば、各ユニットA〜Dで再生する収音信号が順次
切り換えられるので、空間平均効果により伝送周波数特
性が平均化され、カラレーションが低減されるとともに
ハウリングマージンが拡大される。なお、切換周期は例
えば室内の残響時間の1〜1/2程度に設定することが
できる。
【0030】アッテネータ118,120,122とプ
ログラマブルイコライザ126,128,130は、収
音信号切換回路132が他ユニットの収音信号を選択出
力している時(他ユニットとのループ時)の伝送特性や
ゲインが、自己ユニットの収音信号を選択出力している
時(自己のループ時)の伝送特性やゲインと異なる時
に、自己のループの周波数特性やゲインを基準に、他ユ
ニットとのループの周波数特性やゲインを調整するため
のものである。これによって、ユニット相互間の様々な
配置状態の違い等を補償することができ、例えば縦長の
部屋やユニットが互いに見えない位置に配置されている
等特殊な条件での使用にも対応することができる。な
お、自己のループの周波数特性やゲインは後述するよう
に、プログラマブルイコライザ140とアッテネータ1
42で調整されるので、自己のループについてのアッテ
ネータ116は通常はゲイン1のままでもよく、またプ
ログラマブルイコライザ124はゲイン1でフラットな
特性のままでもよい。
【0031】自ユニットの収音信号および、前のユニッ
トから伝送されてきた他のユニットの収音信号は、入出
力回路122を介して次のユニットへ伝送される。
【0032】収音信号切換回路132から出力される収
音信号は、プログラマブルイコライザ134で周波数特
性が補正(クローズドループの周波数特性補正)され、
FIRフィルタ138で初期反射音が生成され、さらに
プログラマブルイコライザ140で周波数特性が補正
(自己のループについてのオープンループの周波数特性
補正)され、アッテネータ142で自己のループについ
てオープンループのゲインが調整される。FIRフィル
タ138のパラメータは、図11に示すように、時間軸
上で連続かつランダムに変動される。これにより、FI
Rフィルタ138の周波数特性が平均化され、カラレー
ションの低減とハウリングマージンの拡大がさらに図ら
れる。なお、パラメータの時間軸の変動は、例えば0.
25msec〜5msecの変動幅でFIRフィルタ1
38の出力タップを無相関に動かすことで実現される。
アッテネータ142の出力は、ボリウム172、ミュー
ティング回路144、アンプユニット70を介してスピ
ーカシステム72で再生される。
【0033】ハウリングキャンセラ148は、自己のユ
ニットの収音信号の再生音が直接自己のマイクに帰還さ
れることによるハウリングの発生を防止するもので、自
己のユニットの収音信号が再生されるタイミングで、こ
の収音信号を引算器114に帰還して、自己のスピーカ
システム72から自己のマイクユニット78に直接帰還
された信号を打ち消す。
【0034】赤外リモコン送信機150では全ユニット
A〜Dの電源のオン/オフ指令、残響パターンの切換指
令、調整モードの開始指令等の指令操作が行われる。残
響パターンの切換指令(選択指令)が出されると、音場
制御ユニット62内のROM152から該当する残響パ
ターンの反射音パラメータが読み出されて、FIRフィ
ルタ138にセットされて、残響パターンが切換えられ
る。
【0035】音場制御ユニット62を部屋内に設置した
当初等に行うループ特性の調整モードについて説明す
る。赤外リモコン送信機150からの指令で調整モード
が開始されると、ユニットAのCPU158の制御によ
り調整動作が全自動で実行される。調整動作の進行はシ
ステム全体の中核をなすユニットA内のCPU158に
より管理される。自動調整動作の手順を図12に示す。
調整開始が指示されると(S1)、はじめにオープンル
ープ状態での調整が開始される。すなわち、図1の収音
信号切換回路132の切換動作が停止され、自己のルー
プのみが生かされる(すなわち、自己のユニットの収音
信号が収音信号切換回路132から持続的に出力され
る。)。そして、例えば図1のアッテネータ142とボ
リウム172との間(またはプログラマブルイコライザ
140とアッテネータ142との間もしくはFIRフィ
ルタ138とプログラマブルイコライザ140との間)
の信号経路が遮断されて、自己のループがオープンルー
プ状態になる。この状態で基準信号発生回路154から
ピンクノイズ、ホワイトノイズ等の測定用基準信号が発
生されて、これがボリウム172(またはアッテネータ
142もしくはプログラマブルイコライザ140)から
入力され、スピーカシステム72で再生される。この再
生音がマイクユニット78に帰還されて収音された信号
は、自己のループのアッテネータ116、プログラマブ
ルイコライザ124を通り、さらに収音信号切換回路1
32、プログラマブルイコライザ134を通ってFIR
フィルタ138で残響信号が生成される。この残響信号
をプログラマブルイコライザ140およびアッテネータ
142を通して得られる信号(またはプログラマブルイ
コライザ140の出力もしくはFIRフィルタ138の
出力)の周波数特性やゲインを測定回路156で測定し
て、際だったピークを低減するように自ユニット内のC
PUがプログラマブルイコライザ140を自動調整して
周波数特性を平坦化する(S2)。なお、周波数特性上
の細かいピーク・ディップについては収音信号切換動作
による平均化によって解消できるため、周波数特性のエ
ンベロープとして盛り上がっている周波数を低減する。
この操作をユニットA〜Dと残響パターンの全組合せに
ついて順次行う。
【0036】全ユニットA〜Dについて自己のループの
周波数特性が平坦化されたら、他のユニットからの収音
信号を選択した状態(他ユニットとのループ状態)で、
測定用基準信号を用いて伝送特性やゲインを測定して、
自己のループの周波数特性およびゲインを基準として、
所望の特性(例えば自己のループと同じ特性)の周波数
特性およびゲインが得られるように、アッテネータ11
8,120,122およびプログラマブルイコライザ1
26,128,130を調整する(S3)。調整手順
は、はじめに例えばユニットAについて収音信号切換回
路132を順次切り換えてユニットB,C,Dとのルー
プを形成して、ユニットAのアッテネータ118,12
0,122およびプログラマブルイコライザ126,1
28,130を調整し、それが終了したら、ユニット
B,C,Dについても同様に他ユニットとのループを形
成してそれぞれアツテネータ118,120,122お
よびプログラマブルイコライザ126,128,130
を調整を行う。なお、このステップS3の調整を省くこ
ともできる。
【0037】この調整が終了したら、再び自己のループ
に固定して自己のオープンループゲインの調整を行う。
すなわち、前記ステップS2の調整によって自己のルー
プの周波数特性はほぼ平坦になっているはずだが、II
Rフィルタを用いたイコライザの場合特性にばらつきを
生じることがある。すなわち、IIR型のイコライザは
安価である反面、位相特性が暴れるという欠点がある。
そして、IIR型のイコライザを数多く使用した場合振
幅特性にも影響を及ぼし、周波数特性に不本意な鋭いピ
ークが生じることがあり、オープンループゲインが0dB
以上の箇所があると、ループを閉じた状態で発振(ハウ
リング)する。そこで、再度測定用基準信号を発生して
測定回路156で周波数特性の測定を行い、周波数特性
の中のピーク値がハウリングレベル(これ以上大きくな
るとハウリングが起きやすくなるレベル)と同じ位にな
るようにアッテネータ142を自動調整して、ループゲ
インを0dB以下(例えば−12dB)に設定する(S
4)。この操作をユニットA〜Dの残響パターンの全組
合せについて順次行う。
【0038】以上でオープンループ状態の調整は終了
し、今度はクローズドループ状態での調整を行う(S
5)。すなわち、ループを閉じて、収音信号切換回路1
32の切換動作を実行しながら、測定用基準信号をルー
プ内に入れてスピーカ72から再生し、その帰還信号
(収音信号)の周波数特性を測定回路156で測定す
る。そして、周波数特性のゲインが0dBを越えないよう
に、プログラマブルイコライザ134を調整する。この
操作をユニットA〜Dと各残響パターンの全ての組合せ
について順次行なう。以上で調整動作は終了する(S
6)。
【0039】以上の自動調整動作によって調整されたプ
ログラマブルイコライザ124,126,128,13
0,134,140、アッテネータ116,118,1
20,122,142の調整量は自ユニット内のメモリ
(図示せず)に記憶され、残響パターンの選択操作に連
動して、該当する調整量が読み出されて、プログラマブ
ルイコライザ124,126,128,130,13
4,140、アッテネータ116,118,120,1
22,142が自動調整される。これにより、カラレー
ションがさらに低減され、ハウリングマージンもさらに
拡大される。
【0040】ここで、プログラマブルイコライザ140
をパラメトリックイコライザで構成した場合の自動調整
方法について説明する。図13は調整時の図1のイコラ
イザ140からボリウム172までの部分の構成であ
る。パラメトリックイコライザ140は中心周波数、ゲ
イン、Qが設定可能である。アッテネータ142とボリ
ウム172との間にはスイッチSW1および加算器17
4が配置される。基準信号発生回路154は例えばピン
クノイズジェネレータで構成される。ここで発生される
ピンクノイズは、スイッチSW2を介して加算点174
で加算される。測定回路156は例えばFFTアナライ
ザで構成される。自動調整時のスイッチSW1,SW2
のオン、オフ切換えその他必要な動作はCPU158か
らの指令によって自動で行われる。
【0041】パラメトリックイコライザ140の特性を
自動調整する手順を図14を参照して説明する。 (1) FFT測定(S11) 自動調整が指令されると、パラメトリックイコライザ1
40の特性はフラットにされる(図1の他のイコライザ
PEQ1,PEQ2の特性もフラットにされる。)。ま
た、アッテネータ142のゲインは0dBにされ、ボリウ
ム172は最大にされる。また、スイッチSW1はオフ
されてループが遮断され、スイッチSW2はオンされ
て、ピンクノイズジェネレータ154からピンクノイズ
が経路内に供給される。このピンクノイズはスピーカシ
ステム72で再生され、室内空間を通ってマイクユニッ
ト78で収音される。収音された信号はFFTアナライ
ザ156にて周波数特性が測定される。
【0042】(2) スムージング処理(S12) FFTアナライザ156による計算結果は例えば図15
(a)のようになるが、CPU158による処理をしや
すくするため、図15(b)のようにスムージング化す
る。スムージング化は、例えばFFTのデータの±10
ポイントを平均することで行う。ただし、FFTのデー
タは、周波数幅がリニアなので、対数軸で見た場合、低
域(100Hz以下)では平均を取らず、中域(100Hz
〜1kHz)では平均するポイント数を徐々に増し、高域
(1kHz 以上)では±10ポイントの平均を取ってスム
ージング化を行う。
【0043】尚、±10ポイントを平均するとは、FF
Tのすべてのデータについてその前後±10データの平
均を取ることである。例えば、FFTの元のデータをf
(x)、平均後のデータをF(x)とすると、
【0044】
【数1】 となり、このxを全てのFFTデータf(x)に関して
行えば、元のデータf(x)と同じ数のFFT平均デー
タF(x)が算出される。
【0045】(3) イコライジングの目標レベル設定
(S13) FFTの元のデータの例えば中域(500Hz〜2kHz )
の平均値を取って、それをイコライジングの目標レベル
とする。図15(b)の例では、−1.5dBを目標レベ
ルとして設定している。尚、500Hz〜2kHz の平均値
を取るのは、経験的に部屋の特性に影響を受けにくい帯
域だからである。
【0046】(4) ピーク検出および特性設定(S1
4〜16) スムージング処理された周波数特性上のピーク位置(周
波数特性の全体に複数存在する山の中で最もレベルの高
い山の頂部)を見つける。例えば、周波数特性上のある
部分で図16(a)に示すように目標レベルを越えたと
すると、ピーク位置の周波数f0 と、その両側の目標レ
ベルとの交点の周波数f1 ,f2 を検出する。そして、
ピーク位置の周波数f0 と、目標レベルとの交点の周波
数f1 ,f2 との比として、 R1 =f1 /f02 =f0 /f2 を算出し、大きい方を採用する。
【0047】尚、周波数比が大きい方を採用するのは次
の理由による。すなわち、図16(a)のような特性が
あった場合、図16(b)に示すように、周波数f1
2にそれぞれ合わせたイコライザの特性が考えられ
る。この場合、周波数比が小さいf1 の方に合わせたイ
コライザの特性EQ1はブロードな(鈍い)特性とな
り、結果して必要な帯域まで削り取ってしまうことにな
る。そこで、なるべく必要以上に削りすぎないように、
周波数比が大きいf2 の方に合わせた鋭いイコライザ特
性EQ2に設定する。ただし、この場合は逆に削り残し
が出るので、後述するステップS17のシミュレーショ
ン計算を行って、さらにイコライザ特性設定を行う。
【0048】続いて、目標レベルとピーク位置のレベル
との差GdBを求める。そして、これら求められた周波数
比R1 またはR2 とレベル差GdBとから、このピークを
目標レベル以下にするために必要なQを求める。これに
は例えば表1のようなレベル差GとQとの組合わせごと
の周波数比をテーブルとして作成してメモリ(図示せ
ず)に予め用意しておき、求められたレベル差GdBのも
とで(該当するレベル差がテーブルにない場合は、最も
近いレベル差)、求められた周波数比に最も近い周波数
比が得られるQを選択する。
【0049】
【表1】 以上によりピーク位置の周波数f0 、レベル差GdB、Q
が求められたら、パラメトリックイコライザ140の1
つのバンドの特性を、これらの値を用いて中心周波数f
0 、ゲインG、選択度Qに設定する。
【0050】以上の設定手順を図15(b)の例で説明
すると、ピーク位置の周波数f0 は280Hz、その両側
の目標レベルとの交点の周波数はf1 =180Hz、f2
=360Hzであり、周波数比は R1 =180/280=0.6429 R2 =280/360=0.7778 となり、大きい方のR2 =0.7778を採用する。一
方、目標レベルとピーク位置のレベルの差はG=−7.
0dBであり、表1からレベル差−7.0dBのもとで周波
数比0.7778に最も近い周波数比が得られるQの値
として5.0を採択する。そして、以上により、パラメ
トリックイコライザ140の特性として、中心周波数を
280Hz、ゲインを−7.0dB、Qを5.0に設定す
る。
【0051】(5) シミュレーション(S17) 前記測定された周波数特性を上記のように特性を設定し
たパラメトリックイコライザ140でイコライジングし
た結果の周波数特性をCPU158内でシミュレーショ
ンする。すなわち、パラメトリックイコライザ140の
周波数特性をCPU158内でデータ化し、スムージン
グ化したFFTのデータ(図15(b))から差し引く
ことで、イコライジング後の周波数特性を予測する。そ
して、周波数特性上に目標レベルを越えているピークが
まだ存在すれば、そのピークについて上記と同様の手順
(S14〜S17)で演算してパラメトリックイコライ
ザ140の別のバンドの特性を設定し、以上を繰り返す
ことにより、最終的に目標レベルを越えるピークが存在
しなくなれば、設定を完了する(S18)。設定が完了
したパラメトリックイコライザ140を用いて図15
(a)の特性をイコライジングした結果を図15(c)
に示す。図15(c)によれば、周波数特性のいずれの
部分も目標レベルとして設定した−1.5dB以下であ
り、ハウリングの発生を未然に防止することができる。
【0052】尚、図1のプログラマブルイコライザ13
4(PEQ2)もパラメトリックイコライザで構成し
て、図14と同様の手法で、別途FFT測定を行って、
その結果に基づき特性を設定することができる。パラメ
トリックイコライザ134の設定を行うときは、図13
のスイッチSW1はオンにしてループを閉じパラメトリ
ックイコライザ140は上記設定された状態にし、他の
プログラマブルイコライザ124〜130(PEQ1)
はフラットにしておく。パラメトリックイコライザ14
0(PEQ3)の設定が終了した時点ではほとんど平坦
な周波数特性が得られているはずだが、ひげのようなピ
ークが残る。このひげ状のピークを1本ずつ取り除くた
めに、パラメトリックイコライザ134を用いる。ここ
ではピーク状のひげを取り除くだけでよく、それ以外の
部分まで削り取らないように、パラメトリックイコライ
ザ134のQは一定の鋭い値(10.0程度)に固定し
ておき、中心周波数f0 とゲインGをFFT測定結果に
基づき設定する。
【0053】また、図1のプログラマブルイコライザ1
24〜130(PEQ1)もパラメトリックイコライザ
で構成して、図14と同様の手法で、個々にFFT測定
を行って、その結果に基づき個々に特性を設定すること
ができる。以上のようにして、すべてのイコライザPE
Q1,PEQ2,PEQ3の特性の自動調整が終了した
ら、ボリウム172で好みの音量に調整して実際に使用
することができる。
【0054】尚、前記実施例では1台の音場制御ユニッ
ト62のスピーカシステム数を1個としたが、複数個設
けることもできる。図17にその一例を示す。この音場
制御ユニット156は筐体158の下端部に下向きにウ
ーハー160を配設し、上端部に上向きにスコーカ16
2を配設している。ウーハー160から再生される音は
筐体158の下部に形成された開口部164から外部に
放射される。このようにスピーカユニットを複数台設け
れば、音をより拡散させる効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、音場支援システムの導入が容易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の音場制御ユニットの実施の形態を
示すブロック図で、図5の音場制御ユニットの内部回路
図である。
【図2】 アコースティック・フィードバックの原理図
である。
【図3】 アコースティック・フィードバックの従来の
導入例を示す配置図である。
【図4】 図3のシステムの回路構成を示すブロック図
である。
【図5】 この発明の音場制御ユニットの実施の形態を
示す外観図である。
【図6】 図5の音場制御ユニットの分解図である。
【図7】 図5の音場制御ユニットの背面側に配設され
るリアパネルを示す図である。
【図8】 この発明の音場制御装置の実施の形態を示す
図で、図5の音場制御ユニットの導入例を示す配置図で
ある。
【図9】 図8の複合ケーブル108の接続構造を示す
模式図である。
【図10】 図1の収音信号切換回路の動作例を示す図
である。
【図11】 図1のFIRフィルタの時間軸変動動作を
示す模式図である。
【図12】 図1の音場制御ユニットによる自動調整動
作のフローチャートである。
【図13】 図1のプログラマブルイコライザ140を
パラメトリックイコライザで構成した場合に、同パラメ
トリックイコライザ140の特性を自動設定する際の構
成を示すブロック図である。
【図14】 図13の構成によるパラメトリックイコラ
イザ140の特性の自動設定手順を示すフローチャート
である。
【図15】 図14の手順による特性設定動作の具体例
を示す周波数特性図である。
【図16】 図14のステップS15〜S16の手順を
説明する周波数特性の一部拡大図である。
【図17】 この発明の音場制御ユニットの他の実施の
形態を示す外観図である。
【符号の説明】
62 音場制御ユニット 68 回路部ユニット(電気回路部分) 70 アンプユニット(アンプ、電気回路部分) 72 スピーカシステム(スピーカ) 78 マイクユニット(マイク) 80 フロントカバー(筐体の側面) 90 赤外受光窓(赤外受光部) 94 筐体 96 上端開口部 100,102 端子(収音信号入出力端子) 108 複合ケーブル(伝送ケーブル) 132 収音信号切換回路(収音信号切換手段) 134 イコライザ(前側) 138 FIRフィルタ 140 イコライザ(後側) 142 アッテネータ 150 赤外リモコン送信機 154 基準信号発生回路(基準信号発生手段) 156 測定回路(測定手段) 158 CPU 160 音場制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 3/02 G10K 15/00 B (72)発明者 清水 寧 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自ユニットの周囲の音を収音するマイク
    と、 当該マイクで収音された収音信号を自ユニットの外部に
    出力し、かつ他ユニットのマイクで収音された収音信号
    を外部から自ユニット内に入力する収音信号入出力端子
    と、 前記自ユニットで収音した収音信号および前記他ユニッ
    トから入力した収音信号を順次繰り返し切り換える収音
    信号切換手段と、 当該収音信号切換手段から出力される収音信号に対して
    その反射音成分を生成して付加するFIRフィルタと、 当該付加された反射音成分および前記収音信号を増幅す
    るアンプと、 前記収音信号切換手段の出力端から前記アンプの入力端
    に至る途中の信号経路に配されて、当該信号経路を流れ
    る信号の周波数特性を調整するイコライザと、 前記アンプで増幅された出力信号を再生するスピーカと
    を一体に組み込んでなり、 前記収音信号入出力端子を介して前記自ユニットと前記
    他ユニットどうしを伝送ケーブルで相互に接続可能に構
    成してなる音場制御ユニット。
  2. 【請求項2】前記FIRフィルタのパラメータを時間軸
    上で連続的かつランダムに移動してなる請求項1記載の
    音場制御ユニット。
  3. 【請求項3】赤外リモコン送信機から送信された指令信
    号を受信する赤外受光部と、 当該赤外受光部で受信された指令信号を自ユニットの外
    部に出力し、かつ他ユニットの赤外受光部で受信された
    指令信号を外部から自ユニット内に入力する指令信号入
    出力端子と、 前記自ユニットで受信しまたは前記他ユニットから入力
    した指令信号に基づき自ユニット内の各部を制御するC
    PUとをさらに具備してなり、 前記指令信号入出力端子を介して前記自ユニットと前記
    他ユニットどうしを伝送ケーブルで相互に接続可能に構
    成してなる請求項1または2記載の音場制御ユニット。
  4. 【請求項4】伝送特性を測定する測定手段と、測定用基
    準信号を発生する基準信号発生手段とをさらに具備し、 前記イコライザが、前記収音信号切換手段と前記FIR
    フィルタの間に設けられた前側のイコライザと、前記F
    IRフィルタと前記アンプの間に設けられた後側のイコ
    ライザで構成されており、かつ当該後側のイコライザの
    後段にはアッテネータが設けられており、 前記CPUが、伝送特性の調整指令を受けたときに、 前記収音信号切換手段の出力を自ユニットの収音信号に
    固定し、かつ信号経路のいずれかの部分を遮断してオー
    プンループ状態に設定し、当該遮断箇所から前記測定用
    基準信号を入力して前記スピーカで再生し、その時自ユ
    ニットのマイクで収音されて前記遮断箇所に帰還される
    信号の周波数特性を前記測定手段で測定し、当該周波数
    特性が所定の平坦な特性となるように前記後側のイコラ
    イザの特性を調整し、その後当該ループのゲインが所定
    の値となるように前記アッテネータを調整するオープン
    ループ状態での調整と、 当該ループを閉じて、前記収音信号切換手段の切換動作
    を実行しながら、前記測定用基準信号を当該ループ内に
    流して、前記測定手段で当該ループの周波数特性を測定
    し、当該周波数特性が所定の平坦な特性となるように前
    記前側のイコライザの特性を調整するクローズドループ
    状態での調整を行う自動調整プログラムを実行してなる
    請求項1から3のいずれかに記載の音場制御ユニット。
  5. 【請求項5】前記後側のイコライザが、中心周波数、ゲ
    イン、Qを設定可能なパラメトリックイコライザで構成
    されており、 当該後側のイコライザの自動調整が、前記測定された周
    波数特性と所定の目標ゲインとを比較し、当該周波数特
    性上で前記目標ゲインを上回っている箇所のピーク周波
    数および当該ピーク周波数におけるゲインと前記目標ゲ
    インとの差および当該箇所のピーク周波数の両側で前記
    目標ゲインと交差する交点の周波数をそれぞれ検出し、
    これらピーク周波数、ゲイン差および交点周波数とから
    当該箇所における特性の先鋭度を求め、これら検出され
    あるいは求められたピーク周波数、ゲイン差、先鋭度に
    合致するように前記後側のイコライザの中心周波数、ゲ
    イン、Qを設定するものである請求項4記載の音場制御
    ユニット。
  6. 【請求項6】前記前側のイコライザが、中心周波数およ
    びゲインを設定可能でQが固定のパラメトリックイコラ
    イザで構成されており、 当該前側のイコライザの自動調整が、前記測定された周
    波数特性と所定の目標ゲインとを比較し、当該周波数特
    性上で前記目標ゲインを上回っている箇所のピーク周波
    数および当該ピーク周波数におけるゲインと前記目標ゲ
    インとの差をそれぞれ検出し、これら検出されたピーク
    周波数およびゲイン差に合致するように前記前側のイコ
    ライザの中心周波数およびゲインを設定するものである
    請求項4または5記載の音場制御ユニット。
  7. 【請求項7】縦長の筒状で床上に立てて設置される筐体
    を有し、 前記スピーカが当該筐体を構成する筒の上端開口部から
    音を上方に向けて放射するように当該筐体内に設置さ
    れ、 前記マイクが当該筐体の周囲の音を収音するように当該
    筐体の側面に設置され、 前記収音信号切換手段、前記FIRフィルタ、前記アン
    プおよび前記イコライザを含む電気回路部分が当該筐体
    内に設置され、 前記収音信号入出力端子が前記伝送ケーブルを外部から
    接続可能な部位に設置されてなる請求項1から6のいず
    れかに記載の音場制御ユニット。
  8. 【請求項8】前記請求項3から7のいずれかに記載の音
    場制御ユニットを部屋内に複数台設置し、前記伝送ケー
    ブルで相互に接続して、当該各音場制御ユニットの収音
    信号および前記指令信号を当該伝送ケーブルを介して相
    互に受け渡ししてなり、 当該複数の音場制御ユニットの内中核をなすユニットと
    して定められた音場制御ユニットのCPUは、当該複数
    の音場制御ユニットの全体を管理するCPUとして動作
    して、受け取った指令に相当する動作を実行するよう
    に、他の音場制御ユニットに対し前記伝送ケーブルを介
    して指令信号を伝送してなる音場制御装置。
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