JPH1067835A - プラスチックレンズ材料およびその製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズ材料およびその製造方法

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JPH1067835A
JPH1067835A JP9159512A JP15951297A JPH1067835A JP H1067835 A JPH1067835 A JP H1067835A JP 9159512 A JP9159512 A JP 9159512A JP 15951297 A JP15951297 A JP 15951297A JP H1067835 A JPH1067835 A JP H1067835A
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mass
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trimer
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JP9159512A
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English (en)
Inventor
Yukio Ichikawa
幸男 市川
Teruo Sakagami
輝夫 阪上
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた光学的特性および機械的特性を兼ね備
え、しかも比重の小さいプラスチックレンズ材料を提供
すること。諸特性に優れた比重の小さいプラスチックレ
ンズ材料を製造するための製造方法を提供すること。 【解決手段】 炭素数が11〜22の高級不飽和脂肪酸
の二量体および/または三量体を還元処理して得られる
多価アルコールを含有する〔A〕成分と、ラジカル重合
性不飽和結合を分子中に有するイソシアネート化合物を
含有する〔B〕成分との反応生成物を、共重合性単量体
〔C〕と共にラジカル重合させて共重合体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズ材料およびその製造方法に関し、更に詳しくは、優れ
た光学的特性および機械的特性を有し、かつ比重の小さ
い光学レンズを形成することのできるプラスチックレン
ズ材料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近における光学レンズの材料として、
軽量性、加工性、安定性、染色性、大量生産性、コスト
の低減可能性などの観点から、プラスチックよりなるも
のが広く使用されつつある。
【0003】しかして、光学レンズ材料に要求される種
々の物性のうち、比重が小さいことは極めて重要なこと
である。すなわち、比重の小さい材料よりなる光学レン
ズが得られるのであれば、これを用いて、例えば、顕微
鏡、写真機、望遠鏡などの光学機器や眼鏡レンズにおい
て重要な位置を占めるレンズ系の軽量化を図ることが可
能となる。
【0004】このため、プラスチックレンズ材料におい
ても、さらに低比重化を図り、無機ガラスレンズ材料に
対する優位性を強調する傾向にある。例えば、眼鏡用プ
ラスチックレンズ材料として現在最も普及しているもの
として「CR−39」と称されるジエチレングリコール
ビスアリルカーボネート樹脂がある。この樹脂の比重は
1.31(温度20℃における値をいう。以下において
同じ。)であって比較的大きいものである。また、最
近、高屈折率レンズ材料として、ハロゲン原子や硫黄原
子を含むプラスチックレンズ材料が知られているが、こ
のようなプラスチックレンズ材料の比重も1.3〜1.
4程度と比較的大きいものである。更に、比較的比重の
小さいプラスチックレンズ材料として、ポリスチレン
(比重:1.02)、ポリメチルメタクリレート(比
重:1.20)やポリカーボネート(比重:1.19)
などの熱可塑性樹脂が知られているが、これらは実用上
必要とされる光学的特性を十分に有さないものである。
【0005】一方、耐熱性、耐溶剤性、機械的強度など
の諸性能に優れたプラスチックレンズ材料として、架橋
構造を有する共重合体が紹介されており、例えば、トリ
アジン環構造を有するプラスチックレンズ材料として
「ニコンライトデラックスII」などが実用化されてい
る。このプラスチックレンズ材料の比重は1.17であ
り、比較的小さいものであるが、未だ十分な軽量化が図
られているとはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
優れた光学的特性および機械的特性を兼ね備え、しかも
比重の小さいプラスチックレンズ材料を提供することに
ある。本発明の他の目的は、諸特性に優れた比重の小さ
いプラスチックレンズ材料を製造するための方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者等が鋭意研究を重ねたところ、特定の高級
不飽和脂肪酸の二量体および/または三量体を還元処理
して得られる多価アルコールと、ラジカル重合性不飽和
結合を分子中に有するイソシアネート化合物とをウレタ
ン化反応させ、得られた反応生成物を、これと共重合可
能な単量体と共にラジカル重合させることにより、比重
が小さく、透明性に優れ、高い屈折率を有するレンズ材
料として好適な共重合体が得られることを見出し、斯か
る知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明のプラスチックレンズ材
料は、下記〔A〕成分と下記〔B〕成分とを、〔A〕成
分の有する水酸基のモル数aに対する〔B〕成分の有す
るイソシアネート基のモル数bの比(b/a)が0.5
〜3.0となる割合でウレタン化反応させて得られる反
応生成物(以下、「ラジカル重合性ウレタン化合物」と
もいう。)20〜80質量%と、この反応生成物と共重
合可能な単量体(以下、「共重合性単量体〔C〕」とも
いう。)80〜20質量%とを含有する単量体混合物を
重合させて得られる共重合体よりなることを特徴とす
る。
【0009】また、本発明のプラスチックレンズ材料の
製造方法は、下記〔A〕成分と下記〔B〕成分とを、
〔A〕成分の有する水酸基のモル数aに対する〔B〕成
分の有するイソシアネート基のモル数bの比(b/a)
が0.5〜3.0となる割合でウレタン化反応させて反
応生成物を得、得られた反応生成物20〜80質量%
と、この反応生成物と共重合可能な単量体80〜20質
量%とを混合して単量体混合物を調製し、この単量体混
合物をラジカル重合させることを特徴とする。
【0010】〔A〕成分:下記A1 成分および下記A2
成分から選ばれた少なくとも1種の多価アルコール60
〜100質量%と、下記A3 成分および下記A4 成分か
ら選ばれた少なくとも1種の化合物40〜0質量%とか
らなる多価アルコール含有成分。
【0011】(1)A1 成分:炭素数が11〜22であ
る高級不飽和脂肪酸の二量体(以下、「ダイマー酸」と
もいう。)を還元処理することにより得られるダイマー
ジオール、および炭素数が11〜22である高級不飽和
脂肪酸の低級アルコールエステルの二量体(以下、「ダ
イマー酸ジエステル」ともいう。)を還元処理すること
により得られるダイマージオールから選ばれた少なくと
も1種のジオール。
【0012】(2)A2 成分:炭素数が11〜22であ
る高級不飽和脂肪酸の三量体(以下、「トリマー酸」と
もいう。)を還元処理することにより得られるトリマー
トリオール、および炭素数が11〜22である高級不飽
和脂肪酸の低級アルコールエステルの三量体(以下、
「トリマー酸トリエステル」ともいう。)を還元処理す
ることにより得られるトリマートリオールから選ばれた
少なくとも1種のトリオール。
【0013】(3)A3 成分:A1 成分およびA2 成分
から選ばれた少なくとも1種の多価アルコールの分子間
脱水反応により得られるエーテル化合物。
【0014】(4)A4 成分:A1 成分およびA2 成分
から選ばれた少なくとも1種の多価アルコールと、当該
多価アルコールに対応するカルボン酸とを反応させて得
られるエステル化合物。
【0015】〔B〕成分:ラジカル重合性不飽和結合を
分子中に有するイソシアネート化合物B1 50〜100
質量%と、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有しな
いポリイソシアネート化合物B2 50〜0質量%とから
なるイソシアネート化合物含有成分。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 <〔A〕成分>本発明のプラスチックレンズ材料を得る
ために使用される〔A〕成分は、A1成分(ダイマージ
オール)およびA2 成分(トリマートリオール)の少な
くとも1種の多価アルコールを必須の成分として含有
し、A3 成分(エーテル化合物)およびA4 成分(エス
テル化合物)の少なくとも1種の化合物を任意の成分と
して含有することのある成分である。
【0017】ダイマージオールの前駆物質であるダイマ
ー酸およびダイマー酸ジエステル、トリマートリオール
の前駆物質であるトリマー酸およびトリマー酸トリエス
テルの原料となる高級不飽和脂肪酸としては、不飽和結
合(二重結合)を1〜4個、好ましくは1〜2個含有
し、その炭素数が11〜22、好ましくは14〜20、
更に好ましくは16〜18であるものが使用される。高
級不飽和脂肪酸の炭素数が11未満である場合には、低
比重のレンズ材料を得ることが困難である。一方、炭素
数が22を超える場合には、架橋密度の低下等により機
械的性能に優れたレンズ材料を得ることが困難になる。
斯かる高級不飽和脂肪酸の具体例としては、オレイン
酸、エライジン酸、オクタデセン酸、リノール酸、バル
ミトレイン酸、ミリストレイン酸、リノレン酸、イソオ
レイン酸、エイコセン酸、ドコセン酸、分岐オクタデセ
ン酸、分岐ヘキサデセン酸、ウンデシレン酸などが挙げ
られる。これらの高級不飽和脂肪酸は、単独または2種
類以上のものを用いることができる。
【0018】高級不飽和脂肪酸の低級アルコールエステ
ル(以下、単に「高級不飽和脂肪酸エステル」ともい
う。)としては、上記の高級不飽和脂肪酸と、炭素数が
1〜6、好ましくは1〜4の低級脂肪族アルコールとの
エステルを挙げることができ、例えば、メチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステ
ルなどが挙げられる。これらの高級不飽和脂肪酸エステ
ルは、単独または2種類以上のものを用いることができ
る。
【0019】高級不飽和脂肪酸および高級不飽和脂肪酸
エステルの二量化ないし三量化反応に用いることのでき
る反応触媒としては、液体状または固体状のルイス酸お
よびブレンステッド酸を挙げることができ、その具体例
としては、モンモリロナイト系活性白土、ベントナイト
系活性白土などの各種活性白土、合成ゼオライト、シリ
カ−アルミナ、シリカ−マグネシアなどが挙げられ、特
にモンモリロナイト系活性白土を用いることが好まし
い。反応触媒の添加量は、原料に対して1〜20質量
%、好ましくは2〜8質量%とされる。反応温度は20
0〜270℃、好ましくは220〜250℃とされ、反
応圧力は、常圧、または常圧より若干高い圧力とされ、
具体的には1〜10気圧とされる。反応時間は、触媒量
および反応温度によって異なるが通常5〜7時間とされ
る。この反応においては、その進行につれて反応系が増
粘する傾向がある。反応終了後、反応生成液から反応触
媒を濾別し、次いで、当該反応生成液を例えば減圧蒸留
することによって未反応原料や分岐脂肪酸などの副生物
を留出させ、その後、二量体を留出させ、さらに蒸留を
続行することによって三量体を留出させることができ
る。ここで、原料として高級不飽和脂肪酸を用いる場合
には、二量体としてカルボキシル基を2個有するダイマ
ー酸が得られ、三量体としてカルボシキシル基を3個有
するトリマー酸が得られる。また、原料として高級不飽
和脂肪酸エステルを用いる場合には、二量体としてエス
テル基を2個有するダイマー酸ジエステルが得られ、三
量体としてエステル基を3個有するトリマー酸トリエス
テルが得られる。
【0020】以上のようにして得られる二量体(ダイマ
ー酸およびダイマー酸ジエステル)を還元処理(水素
化)することにより、A1 成分であるダイマージオール
が得られ、三量体(トリマー酸およびトリマー酸トリエ
ステル)を還元処理することにより、A2 成分であるト
リマートリオールが得られる。
【0021】二量体および三量体を還元処理する方法と
しては、公知の化学的還元法、例えば水素化リチウムア
ルミニウム(LiAlH4 )、水素化ホウ素リチウム
(LiBH4 )、金属ナトリウム/アルコール系などの
水素化剤を用いる還元法を採用することができる。還元
法の具体例を示せば、二量体に対してはモル比で2倍、
三量体に対してはモル比で3倍となる量の水素化リチウ
ムアルミニウムを、ジエチルエーテルやジオキサンなど
の溶媒中に分散させ、この分散液に、ジエチルエーテル
で希釈した二量体(ダイマー酸および/またはダイマー
酸ジエステル)並びに/あるいは三量体(トリマー酸お
よび/またはトリマー酸トリエステル)を、0℃〜室温
で、1〜2時間かけて徐々に滴下して反応させる。滴下
終了後、室温下に約30分間撹拌した後、添加した水素
化リチウムアルミニウムに対してモル比で約4倍となる
量の水を徐々に滴下することにより反応を終了させる。
次いで、この反応液に、これ対して約10質量%の希硫
酸を加えて、溶媒層からリチウムアルミニウムを除去
し、溶媒層を廃液が中性になるまで水で洗浄する。次い
で、当該溶媒層の溶媒を除去することにより多価アルコ
ール(ダイマージオールおよび/またはトリマートリオ
ール)が得られる。このようにして得られる多価アルコ
ールは、室温において、いずれも透明で粘稠性を有する
液体である。
【0022】また、二量体および三量体を還元処理する
他の方法としては、水素ガスによる接触還元法を採用す
ることもできる。接触還元法により水素化する場合に
は、触媒として、ラネーニッケル、白金担持ニッケル珪
藻土、銅−クロム、銅−亜鉛などを用い、これを0.1
〜7質量%となる割合で二量体および/または三量体に
添加する。反応条件としては、反応温度が100〜30
0℃、好ましくは250〜280℃とされ、水素ガスの
圧力は常圧〜300kg/cm2 、好ましくは150〜
250kg/cm2 とされ、反応時間は1〜15時間、
好ましくは4〜8時間とされる。
【0023】以上のようにして得られる多価アルコール
の一例としては、炭素数18の高級不飽和脂肪酸の二量
体を還元処理することにより得られる下記一般式(1)
〜(4)で示されるダイマージオール、一般式(1)ま
たは一般式(3)で示されるダイマージオールと、下記
一般式(5)または下記一般式(6)で示される不飽和
脂肪族アルコールとが、それぞれの不飽和結合部位にお
いて反応することにより結合されてなるトリマートリオ
ールを挙げることができる。
【0024】
【化1】
【0025】(式中,m,n,p,q,m’,n’,
p’およびq’は,それぞれ,0または1以上の整数で
あり,m+n+p+q=28,m+n=m’+n’+
1,p+q=p’+q’+3である。)
【0026】
【化2】 (t,u,h,jおよびkは,それぞれ,0または1以
上の整数であり,t+u+5=18,h+3j+k+4
=18である。)
【0027】また、高級不飽和脂肪酸の二量体を還元処
理することにより得られるダイマージオールの市販品と
して「ペスポールHP−1000」〔東亜合成(株)
製〕、「ソバモールPOL908」〔ヘンケル白水
(株)製〕を挙げることができる。
【0028】任意の成分として〔A〕成分を構成するA
3 成分は、A1 成分(ダイマージオール)およびA2
分(トリマートリオール)から選ばれた少なくとも1種
の多価アルコールの分子間脱水反応(水酸基部位におけ
る縮合反応)により得られるエーテル化合物である。斯
かるA3 成分は、例えば、パラトルエンスルホン酸、硫
酸、フッ化水素、三フッ化水素、メタンスルホン酸、活
性白土、合成ゼオライトなどから選ばれる酸触媒を、原
料となる多価アルコールに対して0.1〜10質量%、
好ましくは0.5〜5質量%となる割合で用い、好まし
くは減圧下に、150〜280℃の温度で3〜10時間
脱水反応させることにより得ることができる。
【0029】任意の成分として〔A〕成分を構成するA
4 成分は、A1 成分(ダイマージオール)およびA2
分(トリマートリオール)から選ばれた少なくとも1種
の多価アルコールと、当該多価アルコールに対応するカ
ルボン酸とを反応させて得られるエステル化合物であ
る。ここで、「多価アルコールに対応するカルボン酸」
とは、当該多価アルコールの前駆物質であるダイマー
酸、ダイマー酸ジエステル、トリマー酸、トリマー酸ト
リエステルを部分水素化して得られる「ダイマーモノカ
ルボン酸モノアルコール」、「トリマージカルボン酸モ
ノアルコール」、「トリマーモノカルボン酸ジオール」
をいうものとする。
【0030】斯かるA4 成分は、例えば、原料となる多
価アルコールに、当該多価アルコールに対応するカルボ
ン酸を、前者の有する水酸基と後者の有するカルボキシ
ル基が等モル量となるように添加し、パラトルエンスル
ホン酸、硫酸、フッ化水素、三フッ化水素およびメタン
スルホン酸などから選ばれる酸触媒、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、金属ナトリウムなどから選ばれる
塩基触媒を、前記多価アルコールに対して0.1〜10
質量%、好ましくは0.5〜5質量%となる割合で用
い、50〜150℃の温度で3〜10時間エステル化反
応させることにより得ることができる。
【0031】また、多価アルコールの前駆物質を、水素
ガスによる接触還元法によって還元処理することによ
り、得られる〔A〕成分中には、多価アルコール(A1
成分および/またはA2 成分)と共に、A3 成分および
/またはA4 成分が、全〔A〕成分の1〜15質量%と
なる割合で含有される。そして、この含有割合は、還元
処理中に副生した水および低級アルコールを除去するこ
とにより15〜40質量%まで高めることができる。
【0032】A3 成分およびA4 成分は〔A〕成分を構
成する任意の成分である。A3 成分および/またはA4
成分が、〔A〕成分中に含有されていることにより、得
られるレンズの落球強度(耐衝撃性)が向上し、また、
レンズ材料の低比重化を容易に達成することができる。
【0033】A3 成分およびA4 成分の〔A〕成分中に
占める割合は、両者の合計量が0〜40質量%とされ、
好ましくは5〜30質量%とされる。この割合が40質
量%を超える場合には、〔A〕成分、延いては単量体混
合物の粘度が過大となり、得られる共重合体の可撓性の
低下を招く。
【0034】<〔B〕成分>本発明のプラスチックレン
ズ材料を得るために使用される〔B〕成分は、ラジカル
重合性不飽和結合を分子中に有するイソシアネート化合
物B1 (以下、「B 1 成分」という。)50〜100質
量%と、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有しない
ポリイソシアネート化合物B2 (以下、「B2 成分」と
いう。)50〜0質量%とからなるイソシアネート含有
成分である。
【0035】B1 成分の具体例としては、メタクリロイ
ルイソシアネート、アクリロイルイソシアネート、メタ
クリロイルエチルイソシアネート、アクリロイルエチル
イソシアネート、メタクリロキシエチルイソシアネー
ト、アクリロキシエチルイソシアネート、ビニルジメチ
ルベンジルイソシアネート、イソプロペニルジメチルベ
ンジルイソシアネートなどを挙げることができる。これ
らは単独で、または2種類以上混合して用いることもで
きる。
【0036】さらに、B1 成分として、2〜3個のイソ
シアネート基を分子中に有するポリイソシアネート化合
物と、少なくとも1個のOH基および少なくとも1個の
ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有する化合物との
ウレタン化反応生成物を用いることもできる。
【0037】このウレタン化反応生成物(B1 成分)を
得るために用いるポリイソシアネート化合物としては、
例えばヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナ
フタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,
4’−ビスフェニレンジイソシアネート、メタキシリレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
のビュレット化反応生成物、トリマー構造の化合物また
はトリメチロールプロパンとのアダクト反応生成物、イ
ソホロンジイソシアネートから誘導される3官能乃至4
官能のポリイソシアネート化合物、2−イソシアネート
エチル−2,6−ジイソシアネートエチルヘキサノエー
トなどを挙げることができ、これらは単独で、または2
種類以上混合して用いることもできる。
【0038】このウレタン化反応生成物(B1 成分)を
得るために用いる、OH基およびラジカル重合性不飽和
結合を分子中に有する化合物としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−
ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、2,3−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2,3−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、2−カルボキシエチルアクリ
レート、2−カルボキシエチルメタクリレート、ビニル
安息香酸、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレートなどを挙げることができ、これらは単独で、
または2種類以上混合して用いることもできる。
【0039】B1 成分となるウレタン化反応生成物を得
るためのウレタン化反応は、〔A〕成分、および当該B
1 成分以外の〔B〕成分の存在下に行うことができる。
この方法によれば、「B1 成分の生成反応」と、「生成
されたB1 成分を含む〔B〕成分と〔A〕成分とのウレ
タン化反応」とが並行して進むため、製造工程の簡略化
を図ることができるので好ましい。
【0040】任意成分として〔B〕成分を構成するB2
成分は、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有しない
ポリイソシアネート化合物である。B2 成分を〔B〕成
分中に含有させることにより、当該〔B〕成分と〔A〕
成分との反応生成物の分子量を好適な範囲に調整(高分
子量化)することができる。斯かるB2 成分の具体例と
しては、ウレタン化反応生成物よりなるB1 成分の生成
反応に供されるものとして既述したポリイソシアネート
化合物を挙げることができる。〔B〕成分中に占めるB
2 成分の割合は0〜50質量%とされる。この割合が5
0質量%を超える場合には、〔A〕成分との反応生成物
の粘度が過大となって取扱性が低下し、更に、単量体混
合物を構成する共重合性単量体〔C〕との相溶性が低下
して、得られる共重合体(レンズ材料)について、その
透明性、機械的特性および耐熱性の低下を招く。
【0041】<〔A〕成分と〔B〕成分とのウレタン化
反応>〔A〕成分と〔B〕成分とのウレタン化反応は、
この反応に対して不活性である有機溶媒中で行うことが
でき、反応終了後に有機溶媒を除去することにより、ラ
ジカル重合性ウレタン化合物が得られる。また、反応系
(〔A〕成分と〔B〕成分との混合物)が液状を呈する
場合には、有機溶剤を使用することなく反応させること
ができる。さらに、このウレタン化反応は、共重合性単
量体〔C〕の存在下に行うこともできる。この場合に
は、得られる反応生成溶液を、そのまま単量体混合物と
して使用することができるので好ましい。
【0042】〔A〕成分と〔B〕成分とのウレタン化反
応は、反応系を加熱することにより行なわせることがで
きるが、反応時間を短縮させる観点から、通常、適宜の
ウレタン化反応触媒が使用される。斯かるウレタン化反
応触媒としては、例えばジn−ブチルチンラウレート、
スタナスオクトエート、ジメチルチンジクロライド、塩
化第二スズなどを挙げることができる。
【0043】このウレタン化反応に供される〔A〕成分
と〔B〕成分との使用割合としては、〔A〕成分の有す
る水酸基のモル数をa、〔B〕成分の有するイソシアネ
ート基のモル数をbとするとき、モル比(b/a)が
0.5〜3.0となる割合であることが必要とされる。
この比が0.5未満である場合には、得られる共重合体
が白濁し、レンズに要求される光学的特性を満足するこ
とができない。一方、この比が3.0を超える場合に
は、得られる共重合体の耐候性および安定性の低下を招
く。
【0044】なお、この反応系に、炭素数が6以上の1
価の脂肪族アルコールを含有させることが好ましい。当
該脂肪族アルコールを併用して得られる反応生成物は、
単量体混合物を構成する共重合性単量体〔C〕との相溶
性が高まり、これにより、得られる共重合体において、
光学的特性の更なる向上を図ることができる。斯かる1
価の脂肪族アルコールの具体例としては、例えばラウリ
ルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアル
コール、ステアリルアルコールなどを挙げることがで
き、これらは単独で、または2種類以上混合して併用す
ることもできる。なお、この脂肪族アルコールの使用割
合としては、得られる共重合体に良好な機械的特性を維
持させる観点から、全アルコール成分の40質量%以下
とされる。
【0045】<共重合性単量体〔C〕>〔A〕成分と
〔B〕成分との反応生成物であるラジカル重合性ウレタ
ン化合物と共に単量体混合物を構成する共重合性単量体
〔C〕は、当該反応生成物と共重合が可能な化合物であ
れば特に限定されるものではなく、例えば、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基、ビニル基などを分子中に有す
る化合物を挙げることができる。
【0046】アクリロイル基またはメタクリロイル基を
分子中に有する化合物としては、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−
ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)ア
クリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなど
の脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリレート類;
フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、
1,2,3−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート
などの芳香族基または脂環式基を有する(メタ)アクリ
レート類;ステアリルジ(メタ)アクリレート、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールポリ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アク
リレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アク
リレート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシエ
トキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メ
タ)アクリロキシポリエトキシフェニル〕プロパンなど
の多官能(メタ)アクリレート類;A1 成分およびA2
成分から選ばれた少なくとも1種の多価アルコールと、
アクリル酸およびメタクリル酸から選ばれた少なくとも
1種とを反応させて得られるエステル化合物などを挙げ
ることができる。これらの化合物は単独で、または2種
類以上混合して用いることができる。なお、以上におい
て、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」お
よび「メタクリレート」の両方を示すものとする。
【0047】ビニル基を分子中に有する化合物として
は、得られる共重合体の屈折率を高めることができるこ
とから、芳香族環を有する芳香族ビニル化合物が好まし
い。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、
4−クロルスチレン、クロルメチルスチレン、4−ヒド
ロキシメチルスチレン、エチルスチレン、o−メチルス
チレン、4−メトキシスチレンなどを例示することがで
き、これらは単独で、または2種類以上混合して用いる
ことができる。
【0048】これらの例示化合物のうち、t−ブチル
(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリ
レート、ステアリルジ(メタ)アクリレート、スチレ
ン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼンが好ましい。
【0049】なお、共重合性単量体〔C〕として使用さ
れる化合物は、上記のものに限定されるものではない
が、得られる共重合体の比重が0.90〜1.20、好
ましくは0.90〜1.10であって、その屈折率が
1.45〜1.60となるように、共重合性単量体
〔C〕の種類を選択することが好ましい。
【0050】<単量体混合物>本発明において、ラジカ
ル重合反応に供される単量体混合物は、〔A〕成分と
〔B〕成分との反応生成物であるラジカル重合性ウレタ
ン化合物と、共重合性単量体〔C〕とから構成される。
ここに、単量体混合物中における両者の割合としては、
「ラジカル重合性ウレタン化合物:共重合性単量体
〔C〕」の質量比が、通常20〜80:80〜20とさ
れ、好ましくは30〜70:70〜30とされる。ラジ
カル重合性ウレタン化合物の割合が20質量%未満であ
る場合には、比重の小さい共重合体(例えば1.20以
下の共重合体)を得ることが極めて困難になる。一方、
この割合が80質量%を超える場合には、得られる共重
合体が良好な機械的特性を有するものとならない。ま
た、上記の単量体混合物には、必要に応じて、帯電防止
剤、着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、充
填剤などを含有させることができる。
【0051】以上のような構成の単量体混合物を重合さ
せることにより、本発明のプラスチックレンズ材料を構
成する共重合体が得られる。ここに、重合反応機構とし
ては、ラジカル重合、イオン重合、光重合などを挙げる
ことができ、通常のラジカル重合開始剤や光重合開始剤
を用いる方法が好ましい。例えば、ラジカル重合は、3
0〜120℃の温度で重合反応を開始させ得るラジカル
重合開始剤を用いて行なわれる。また、光重合は、室温
程度の温度で、高圧水銀灯または低圧水銀灯からの光を
利用して行われる。
【0052】本発明においては、単量体混合物を構成す
るラジカル重合性ウレタン化合物が多官能性の単量体で
あるので、当該単量体混合物から得られる共重合体には
架橋構造が導入される。このため、この共重合体を、溶
解または溶融を伴う成形方法に供することは困難とな
る。従って、単量体混合物の重合法としては、目的とす
るレンズ形状が直接的に得られる注型重合法を適用する
ことが好ましい。
【0053】注型重合用の容器としては、板状、レンズ
状、円筒状、角柱状、円錐状、球状、その他の、目的乃
至用途に応じて設計された鋳型または型枠を使用するこ
とができる。容器の材質は、無機ガラス、プラスチッ
ク、金属、その他の目的に応じた任意のものを選択する
ことができる。実際の重合反応は、重合開始剤が含有さ
れた単量体混合物を注型重合用の容器に注入し、加熱す
ることによって行なわれるが、別の反応容器を用いて予
め単量体混合物をある程度まで反応させ、粘度が高くな
ったプレポリマーまたはシロップを注型重合用の容器に
注入して重合を完結する態様によって行うこともでき
る。また、注型重合法によって共重合体の板状体または
塊状体を得、この共重合体から目的とするレンズ形状に
削り出す成形法を採用することもできる。以上のように
して得られた成形体(レンズ材料)には、必要に応じ
て、表面研磨処理、帯電防止処理、有機材料や無機材料
による表面コート処理など施すこともできる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらにより限定されるものではない。なお、
以下の実施例において、重合仕込量は、特に断りのない
かぎり純分で示している。また、光線透過率で用いた以
外の「%」および「部」は、それぞれ「質量%」および
「質量部」を意味するものとする。
【0055】また、以下の実施例および比較例により得
られたレンズ材料の諸性能は、下記のようにして評価し
た。 (1)透明性:JIS K7105に準じて可視光線透
過率を測定した。 (2)屈折率:アッベ屈折計により、20℃における屈
折率を測定した。 (3)比重:ASTM D792に準じて測定した。 (4)耐衝撃性:米国FDA規格に準じて、重さ16.
33gの鋼球を127cmの高さから試験片に落下させ
たときの、試験片(レンズ)の破壊の有無を調べた。
【0056】〔調製例1〕オレイン酸メチル72%、リ
ノール酸メチル18%および高級飽和脂肪酸メチル10
%を含有してなる高級不飽和脂肪酸メチルエステル混合
物1000gと、活性白土70gとを、容量2リットル
のオートクレーブ内において、窒素雰囲気下、230℃
で5時間反応させた。得られた反応生成液から、未反応
高級不飽和脂肪酸メチルエステル留分および異性化高級
不飽和脂肪酸メチルエステル留分を、減圧蒸留(230
℃/1Torr)で除去し、残留物を分子蒸留(280
℃/0.1Torr)してダイマー酸ジメチル約450
gを得た。次いで、得られたダイマー酸ジメチル400
gに、銅−クロム触媒12g(ダイマー酸ジメチルに対
して3%となる割合)を添加し、水素ガス圧220kg
/cm2 、温度270℃の反応条件下、3時間毎に水素
ガスを10分間導入しながら10時間にわたる接触還元
法による水素化を行うことにより、ダイマージオール
(A1 成分)85%と、ダイマージオールの分子間脱水
反応によるエーテル化合物(A3 成分)12%と、ダイ
マージオールと対応するカルボン酸とのエステル化合物
(A4 成分)3%とからなる混合物〔以下、これを
「(A−1)成分」とする。〕340gを得た。
【0057】〔調製例2〕調製例1により得られた(A
−1)成分200gを分子蒸留(250℃/0.1To
rr)することにより、ほぼ100%のダイマージオー
ル(A1 成分:水酸基価199KOHmg/g)〔以
下、これを「(A−2)成分」とする。〕160gを得
た。
【0058】〔調製例3〕調製例2により得られた(A
−2)成分100gに、酸性活性白土2gを添加し、窒
素雰囲気下、200℃で10時間にわたる脱水反応を行
った。反応終了後、得られた反応生成溶液から活性白土
を濾別し、分子蒸留することによって未反応のダイマー
ジオール(A1 成分)を除去し、ダイマージオールの分
子間脱水反応によるエーテル化合物(A3 成分:水酸基
価103KOHmg/g)75gを得た。次いで、A1
成分とA3 成分とを90:10の質量比となる割合で混
合して混合物〔以下、これを「(A−3)成分」とす
る。〕を得た。
【0059】〔調製例4〕オレイン酸メチル75%、リ
ノール酸メチル15%およびステアリン酸メチル9%を
含有してなる高級不飽和脂肪酸エステル混合物1000
gと、モンモリロナイト系活性白土70gとを、容量2
リットルのオートクレーブ内において、窒素雰囲気下、
230℃で5時間反応させた。反応生成液から触媒を濾
別した後、当該反応生成液の分子蒸留を行い、0.3〜
0.5mmHgで200〜220℃温度域で留出するモ
ノマー留分を除去した後、ダイマー酸ジメチルエステル
約450gおよびトリマー酸トリメチルエステル約15
0gを得た。このダイマー酸ジメチルエステル200g
とトリマー酸トリメチルエステル50gとを混合し、両
者の混合比率が80:20である混合液を得た。次い
で、この混合液250gを350mlのジエチルエーテ
ルにより希釈して希釈液を調製した。一方、攪拌機、冷
却管、温度計、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備え
た反応装置内を窒素ガスで置換した後、当該反応装置内
に水素化リチウムアルミニウム32gを仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下、室温で攪拌しながら、ジエチルエーテル1
200mlを滴下ロートを用いて徐々に加えることによ
り水素化リチウムアルミニウムの分散液を調製した。こ
の分散液に、上記において調製された希釈液を約2時間
かけて滴下して反応させた。このとき、反応系の温度は
約30℃に保持した。滴下終了後、この反応系を30分
間放置し、次いで、水65gを滴下ロートを用いて徐々
に滴下した。このようにして得られた反応生成液を、3
50gの氷を収容されているビーカーにゆっくりと移し
替え、次いで、10%の硫酸水溶液250gを当該ビー
カー内に加え、さらにジエチルエーテルを適量加えてエ
ーテル層を抽出した。次いで、抽出したエーテル層を廃
液が中性になるまで水で洗浄し、得られたエーテル層の
溶剤を減圧留去することにより、ダイマージオール(A
1 成分)80%と、トリマートリオール(A2 成分)2
0%との混合物〔以下、これを「(A−4)成分」とす
る。〕210gを得た。この(A−4)成分は透明な粘
稠性のある液体であり、その水酸基価は190KOHm
g/gであった。
【0060】〔調製例5〕攪拌機、窒素ガス導入管、温
度計、冷却管および検水管を備えた反応装置内に、調製
例4により得られた(A−4)成分21.0gと、メタ
クリル酸7.4gと、p−メトキシフェノール0.01
5gと、p−トルエンスルホン酸1.42gと、シクロ
ヘキサン12gとを仕込み、空気を少量流した状態で撹
拌しながら、約90℃まで加熱し、この温度を保持した
状態で、生成した水を検水管から反応系外に除去しなが
ら、この生成水の量が1.4gとなるまで約6時間エス
テル化反応を行った。次いで、得られた反応生成物を冷
却した後、ジエチルエーテル18gに溶解し、10%水
酸化ナトリウム3.5gで中和し、水層を分離除去し
た。さらに、エーテル層を廃水が中性になるまで水で洗
浄した後、p−メトキシフェノール0.015gを加え
て減圧蒸留により溶剤を除去することにより、多価アル
コールのメタクリル酸エステル混合物〔以下、これを
「(C−1)成分」とする。〕23.7gを得た。この
(C−1)成分を液体クロマトグラフィーで分析したと
ころ、ダイマージオールメタクリル酸エステルと、トリ
マートリオールメタクリル酸エステルとの割合が質量比
で80:20であることが確認された。
【0061】<実施例1> (1)ラジカル重合性ウレタン化合物の合成:下記表1
に示す処方に従って、2−メタクリロキシエチルイソシ
アネート(B 1 成分)18.8部と、スチレン20部
と、ジn−ブチルチンラウレート(ウレタン化反応触
媒)0.01部とからなる混合物を攪拌しながら55℃
まで昇温させ、この混合物に、調製例2で得られた(A
−2)成分31.2部と、スチレン20部とを60分間
かけて徐々に滴下した。ここに、B1 成分と(A−2)
成分との混合割合は、(A−2)成分の有する水酸基の
モル数aに対するB1 成分の有するイソシアネート基の
モル数bの比(b/a)が1.0となる割合である。滴
下終了後、55℃で60分間保持することによりウレタ
ン化反応を完結させ、ラジカル重合性ウレタン化合物と
スチレンとの混合物を調製した。
【0062】(2)ラジカル重合(注型重合):上記
(1)により得られたラジカル重合性ウレタン化合物と
スチレンとの混合物に、さらにジビニルベンゼン10部
と、ラウロイルパーオキサイド(ラジカル重合開始剤)
1.0部を添加混合して単量体混合物を調製した。この
単量体混合物をガラス製のレンズ用モールド中に注入し
て、50℃で10時間、60℃で8時間、80℃で3時
間、100℃で2時間と断続的に昇温して重合を行い、
これにより、−2.00ジオプターのレンズを製造し
た。
【0063】(3)性能評価:このレンズは、可視光線
透過率が91.5%であって透明性に優れ、屈折率が
1.517と高く、比重が1.044と極めて小さいも
のであった。また、耐衝撃性試験において破壊は認めら
れず、良好な機械的特性を有するものであった。
【0064】<実施例2〜5>表1に示す処方に従っ
て、〔B〕成分を含む混合物の組成、並びに当該混合物
に滴下した〔A〕成分の種類および滴下量を変更したこ
と以外は実施例1と同様にしてラジカル重合性ウレタン
化合物の合成およびラジカル重合を行ってレンズを製造
した。得られたレンズの性能評価の結果を表1に併せて
示す。表1の結果から、実施例2〜5により得られたレ
ンズは、何れも、透明性に優れ、屈折率が高く、比重が
小さくて機械的特性にも優れていることが理解される。
【0065】<比較例1>表1に示す処方に従って、
〔B〕成分を含む混合物の組成、および当該混合物に滴
下した(A−2)成分の滴下量を変更したこと以外は実
施例1と同様にしてウレタン化合物の合成および重合を
行ってレンズを製造した。得られたレンズは白濁してお
り、レンズに要求される光学的特性を満足するものでは
なかった。また、このレンズは、指の力で容易に変形す
るものであり、十分な機械的特性を有するものではなか
った。これは、(A−2)成分とB2 成分とによるウレ
タン化合物がラジカル重合性不飽和結合を有するもので
はないため、当該ウレタン化合物と、スチレンおよびジ
ビニルベンゼンとの相溶性が低下したからであると考え
られる。
【0066】<比較例2>表1に示す処方に従って、
〔B〕成分の使用量および〔A〕成分の滴下量を変更し
たこと以外は実施例2と同様にしてラジカル重合性ウレ
タン化合物の合成およびラジカル重合を行ってレンズを
製造した。得られたレンズは白濁しており、レンズに要
求される光学的特性を満足するものではなかった。これ
は、モル比(b/a)が0.44と過小であったからと
考えられる。
【0067】
【表1】
【0068】<実施例6〜8>表2に示す処方に従っ
て、〔B〕成分を含む混合物の組成、〔A〕成分の種類
および滴下量、スチレンの滴下量、並びにジビニルベン
ゼンの使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にし
てラジカル重合性ウレタン化合物の合成およびラジカル
重合を行ってレンズを製造した。得られたレンズの性能
評価の結果を表2に併せて示す。表2の結果から、実施
例6〜8により得られたレンズは、何れも、透明性に優
れ、屈折率が高く、比重が小さくて機械的特性にも優れ
ていることが理解される。
【0069】
【表2】
【0070】<実施例9〜12>表3に示す処方に従っ
て、〔B〕成分を含む混合物の組成、〔A〕成分の種類
および滴下量、スチレンの滴下量、並びにジビニルベン
ゼンの使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にし
てラジカル重合性ウレタン化合物の合成およびラジカル
重合を行ってレンズを製造した。得られたレンズの性能
評価の結果を表3に併せて示す。表3の結果から、実施
例9〜12により得られたレンズは、何れも、透明性に
優れ、屈折率が高く、比重が小さくて機械的特性にも優
れていることが理解される。
【0071】<実施例13>表3に示す処方に従って、
〔B〕成分を含む混合物を構成するスチレンに代えてt
−ブチルメタクリレート16.0部を使用し、滴下成分
を構成するスチレンに代えてt−ブチルメタクリレート
15.0部を使用したこと以外は実施例9と同様にして
ラジカル重合性ウレタン化合物の合成およびラジカル重
合を行ってレンズを製造した。得られたレンズの性能評
価の結果を表3に併せて示す。表3の結果から、実施例
13により得られたレンズは、透明性に優れ、屈折率が
高く、比重が小さくて機械的特性にも優れていることが
理解される。
【0072】
【表3】
【0073】<実施例14>〔A〕成分として東亜合成
(株)製のダイマージオール(ペスポールHP−100
0:水酸基価196KOHmg/g)23.7部を使用
し、B1 成分の使用量を16.0部から16.3部に変
更した〔モル比(b/a)=1.0〕こと以外は実施例
9と同様にして重合を行ってレンズを製造した。得られ
たレンズの性能は、比重が1.022、屈折率が1.5
45と、低比重で、かつ高屈折率であり、可視光線透過
率が91.8%と透明性にも優れるものであった。ま
た、耐衝撃性試験での破壊はなく、剛性も十分なもので
あった。
【0074】<実施例15>m−イソプロペニルジメチ
ルベンジルイソシアネート(B1 成分)21.5部と、
p−t−ブチルスチレン(共重合性単量体〔C〕)20
部と、ジn−ブチルチンラウレート(ウレタン化反応触
媒)0.01部とからなる混合物を攪拌しながら55℃
まで昇温させ、この混合物に、〔A〕成分としてヘンケ
ル白水(株)製のダイマージオール(ソバモールPOL
908:水酸基価205KOHmg/g)28.5部
と、p−t−ブチルスチレン(共重合性単量体〔C〕)
20部とを60分間かけて徐々に滴下した。ここに、B
1 成分と〔A〕成分との混合割合は、モル比(b/a)
が1.0となる割合である。滴下終了後、55℃で60
分間保持することによりウレタン化反応を完結させ、ラ
ジカル重合性ウレタン化合物とp−t−ブチルスチレン
との混合物を調製した。
【0075】このようにして得られたラジカル重合性ウ
レタン化合物とp−t−ブチルスチレンとの混合物に、
さらにジビニルベンゼン(共重合性単量体〔C〕)10
部と、ラウロイルパーオキサイド(ラジカル重合開始
剤)1.0部を添加混合して単量体混合物を調製し、こ
の単量体混合物を使用したこと以外は実施例1と同様に
にして重合を行ってレンズを製造した。得られたレンズ
は、可視光線透過率が91.5%であって透明性に優
れ、屈折率が1.543と高く、比重が0.998と極
めて小さいものであった。また、耐衝撃性試験において
破壊は認められず、良好な機械的特性を有するものであ
った。
【0076】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズ材料は、特
定の高級不飽和脂肪酸から誘導される多価アルコールを
含有する〔A〕成分と、ラジカル重合性不飽和結合を分
子中に有するイソシアネート化合物を含有する〔B〕成
分との反応生成物を、共重合性単量体〔C〕と共にラジ
カル重合させて得られる共重合体から構成されるので、
透明性に優れて屈折率が高く、光学レンズに要求される
好適な光学的特性を有する。また、耐衝撃性や剛性など
の機械的特性にも優れ、しかも、比重が小さくて、レン
ズの軽量化に十分に寄与することができる。本発明の製
造方法によれば、上記のように諸特性に優れたプラスチ
ックレンズ材料を確実に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔A〕成分と下記〔B〕成分とを、
    〔A〕成分の有する水酸基のモル数aに対する〔B〕成
    分の有するイソシアネート基のモル数bの比(b/a)
    が0.5〜3.0となる割合でウレタン化反応させて得
    られる反応生成物20〜80質量%と、 この反応生成物と共重合可能な単量体80〜20質量%
    とを含有する単量体混合物を重合させて得られる共重合
    体よりなることを特徴とするプラスチックレンズ材料。 〔A〕成分:下記A1 成分および下記A2 成分から選ば
    れた少なくとも1種の多価アルコール60〜100質量
    %と、下記A3 成分および下記A4 成分から選ばれた少
    なくとも1種の化合物40〜0質量%とからなる多価ア
    ルコール含有成分。 〔A1 成分〕:炭素数が11〜22である高級不飽和脂
    肪酸の二量体を還元処理することにより得られるダイマ
    ージオール、および炭素数が11〜22である高級不飽
    和脂肪酸の低級アルコールエステルの二量体を還元処理
    することにより得られるダイマージオールから選ばれた
    少なくとも1種のジオール。 〔A2 成分〕:炭素数が11〜22である高級不飽和脂
    肪酸の三量体を還元処理することにより得られるトリマ
    ートリオール、および炭素数が11〜22である高級不
    飽和脂肪酸の低級アルコールエステルの三量体を還元処
    理することにより得られるトリマートリオールから選ば
    れた少なくとも1種のトリオール。 〔A3 成分〕:A1 成分およびA2 成分から選ばれた少
    なくとも1種の多価アルコールの分子間脱水反応により
    得られるエーテル化合物。 〔A4 成分〕:A1 成分およびA2 成分から選ばれた少
    なくとも1種の多価アルコールと、当該多価アルコール
    に対応するカルボン酸とを反応させて得られるエステル
    化合物。 〔B〕成分:ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有す
    るイソシアネート化合物B1 50〜100質量%と、ラ
    ジカル重合性不飽和結合を分子中に有しないポリイソシ
    アネート化合物B2 50〜0質量%とからなるイソシア
    ネート化合物含有成分。
  2. 【請求項2】 下記〔A〕成分と下記〔B〕成分とを、
    〔A〕成分の有する水酸基のモル数aに対する〔B〕成
    分の有するイソシアネート基のモル数bの比(b/a)
    が0.5〜3.0となる割合でウレタン化反応させて反
    応生成物を得、 得られた反応生成物20〜80質量%と、この反応生成
    物と共重合可能な単量体80〜20質量%とを混合して
    単量体混合物を調製し、 この単量体混合物をラジカル重合させることを特徴とす
    るプラスチックレンズ材料の製造方法。 〔A〕成分:下記A1 成分および下記A2 成分から選ば
    れた少なくとも1種の多価アルコール60〜100質量
    %と、下記A3 成分および下記A4 成分から選ばれた少
    なくとも1種の化合物40〜0質量%とからなる多価ア
    ルコール含有成分。 〔A1 成分〕:炭素数が11〜22である高級不飽和脂
    肪酸の二量体を還元処理することにより得られるダイマ
    ージオール、および炭素数が11〜22である高級不飽
    和脂肪酸の低級アルコールエステルの二量体を還元処理
    することにより得られるダイマージオールから選ばれた
    少なくとも1種のジオール。 〔A2 成分〕:炭素数が11〜22である高級不飽和脂
    肪酸の三量体を還元処理することにより得られるトリマ
    ートリオール、および炭素数が11〜22である高級不
    飽和脂肪酸の低級アルコールエステルの三量体を還元処
    理することにより得られるトリマートリオールから選ば
    れた少なくとも1種のトリオール。 〔A3 成分〕:A1 成分およびA2 成分から選ばれた少
    なくとも1種の多価アルコールの分子間脱水反応により
    得られるエーテル化合物。 〔A4 成分〕:A1 成分およびA2 成分から選ばれた少
    なくとも1種の多価アルコールと、当該多価アルコール
    に対応するカルボン酸とを反応させて得られるエステル
    化合物。 〔B〕成分:ラジカル重合性不飽和結合を分子中に有す
    るイソシアネート化合物B1 50〜100質量%と、ラ
    ジカル重合性不飽和結合を分子中に有しないポリイソシ
    アネート化合物B2 50〜0質量%とからなるイソシア
    ネート化合物含有成分。
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