JPH09176238A - 合成樹脂製光ファイバー材料 - Google Patents
合成樹脂製光ファイバー材料Info
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- JPH09176238A JPH09176238A JP7339804A JP33980495A JPH09176238A JP H09176238 A JPH09176238 A JP H09176238A JP 7339804 A JP7339804 A JP 7339804A JP 33980495 A JP33980495 A JP 33980495A JP H09176238 A JPH09176238 A JP H09176238A
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- Japan
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- ester
- acid
- dimer
- trimer
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- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 透明性に優れ、低吸水性であり、かつ複屈折
率が小さい合成樹脂製光ファイバー材料。 【解決手段】 高級不飽和脂肪酸又はその低級アルコー
ルエステルの2量体であるダイマー酸又はダイマー酸エ
ステルを水素化してなるダイマージオールと一般式
(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸類とのエス
テル化物(A)及び/又は、高級不飽和脂肪酸又はその
低級アルコールエステルの3量体であるトリマー酸又は
トリマー酸エステルを水素化してなるトリマートリオー
ルと一般式(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸
類とのエステル化物(B)を重合して得られるか、又は
これらのエステル化物と共重合可能な単量体(C)から
なる混合物(D)を重合して得られる重合体。 R1 (R2)C=C(R3)COOR6 ・・・(I) (式中、R1 、R2 、R3 及びR6 は、それぞれ水素又
は炭素数1〜6のアルキル基)
率が小さい合成樹脂製光ファイバー材料。 【解決手段】 高級不飽和脂肪酸又はその低級アルコー
ルエステルの2量体であるダイマー酸又はダイマー酸エ
ステルを水素化してなるダイマージオールと一般式
(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸類とのエス
テル化物(A)及び/又は、高級不飽和脂肪酸又はその
低級アルコールエステルの3量体であるトリマー酸又は
トリマー酸エステルを水素化してなるトリマートリオー
ルと一般式(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸
類とのエステル化物(B)を重合して得られるか、又は
これらのエステル化物と共重合可能な単量体(C)から
なる混合物(D)を重合して得られる重合体。 R1 (R2)C=C(R3)COOR6 ・・・(I) (式中、R1 、R2 、R3 及びR6 は、それぞれ水素又
は炭素数1〜6のアルキル基)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を伝送するに有用な
分野である、信号伝送分野、センサー分野、ライトガイ
ド分野、装飾分野等に使用される、光伝送繊維用に好適
な光透明性に優れた合成樹脂製光ファイバー用材料及び
該材料で形成された光ファイバーに関するものである。
分野である、信号伝送分野、センサー分野、ライトガイ
ド分野、装飾分野等に使用される、光伝送繊維用に好適
な光透明性に優れた合成樹脂製光ファイバー用材料及び
該材料で形成された光ファイバーに関するものである。
【従来の技術】従来から、光伝送繊維は、情報の伝達機
能を有する素材として注目されており、光通信用ファイ
バーのコア材のように高い光透過性の要求される用途に
は、無機ガラス、特に石英から造られたものが使用され
てきた。しかしながら、無機ガラスで造られた光伝送繊
維は、透明性に優れているものの、外部からの衝撃や曲
げ歪に弱く、かつ加工性が悪いため取扱いが困難である
と言う欠点があった。そこで、加工性に優れ、かつ高い
透明性を有するプラスチック光学材料の開発が行われ、
PMMAやPMMAとスチレン等のコポリマーと共重合
物が多く使用されてるようになってきた。光ファイバー
のコア系ポリマーには、透明性、非晶性、低複屈折率、
低吸水性、高耐熱性等の機能が求められているが、例え
ば、PMMAは複屈折率は小さいものの吸水性が高く、
高湿下では白化して透明性が劣ったり、劣化が早くなる
等の問題点を有している。そこで、PMMAの吸水率の
低下には、シクロヘキシルメタクリレートのような(メ
タ)アクリル酸高級エステル等との共重合による低吸水
率化が施されたり、低吸水性のポリマー原料となるスチ
レン等の添加系が考えられている。しかしながら、分子
内にベンゼン環を有するスチレンの多量の添加は複屈折
率が大きくなってしまう等の欠点がある。また、これら
低吸水性、低複屈折特性を同時に満足する素材は未だ開
発されていない。さらには、PMMA等のポリマーは、
その比重が1.2程度と比較的大きく、大量の光ファイバ
ーの使用を考えた場合、軽量化された樹脂の使用が魅力
的である。
能を有する素材として注目されており、光通信用ファイ
バーのコア材のように高い光透過性の要求される用途に
は、無機ガラス、特に石英から造られたものが使用され
てきた。しかしながら、無機ガラスで造られた光伝送繊
維は、透明性に優れているものの、外部からの衝撃や曲
げ歪に弱く、かつ加工性が悪いため取扱いが困難である
と言う欠点があった。そこで、加工性に優れ、かつ高い
透明性を有するプラスチック光学材料の開発が行われ、
PMMAやPMMAとスチレン等のコポリマーと共重合
物が多く使用されてるようになってきた。光ファイバー
のコア系ポリマーには、透明性、非晶性、低複屈折率、
低吸水性、高耐熱性等の機能が求められているが、例え
ば、PMMAは複屈折率は小さいものの吸水性が高く、
高湿下では白化して透明性が劣ったり、劣化が早くなる
等の問題点を有している。そこで、PMMAの吸水率の
低下には、シクロヘキシルメタクリレートのような(メ
タ)アクリル酸高級エステル等との共重合による低吸水
率化が施されたり、低吸水性のポリマー原料となるスチ
レン等の添加系が考えられている。しかしながら、分子
内にベンゼン環を有するスチレンの多量の添加は複屈折
率が大きくなってしまう等の欠点がある。また、これら
低吸水性、低複屈折特性を同時に満足する素材は未だ開
発されていない。さらには、PMMA等のポリマーは、
その比重が1.2程度と比較的大きく、大量の光ファイバ
ーの使用を考えた場合、軽量化された樹脂の使用が魅力
的である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性に優
れ、低吸水性であり、かつ複屈折率が小さい合成樹脂製
光ファイバー材料を提供することを目的とする。本発明
は、又、透明性に優れ、低吸水性であり、かつ複屈折率
が小さい光ファイバーを提供することを目的とする。
れ、低吸水性であり、かつ複屈折率が小さい合成樹脂製
光ファイバー材料を提供することを目的とする。本発明
は、又、透明性に優れ、低吸水性であり、かつ複屈折率
が小さい光ファイバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のダイマ
ージオール及び/又はトリマートリオールと特定のα,
β−不飽和カルボン酸とのエステル化物を主成分とし、
これらエステル化物と共重合可能な単量体からなる混合
物を重合すると、透明性に優れ、しかも脂肪族炭化水素
鎖が多量に含有した構造のため、低吸水率、低複屈折特
性等の優れた物理的特性を有する透明な架橋重合体が得
られ、この重合体を使用すれば上記課題を効率的に解決
できるとの知見に基づいてなされたのである。
ージオール及び/又はトリマートリオールと特定のα,
β−不飽和カルボン酸とのエステル化物を主成分とし、
これらエステル化物と共重合可能な単量体からなる混合
物を重合すると、透明性に優れ、しかも脂肪族炭化水素
鎖が多量に含有した構造のため、低吸水率、低複屈折特
性等の優れた物理的特性を有する透明な架橋重合体が得
られ、この重合体を使用すれば上記課題を効率的に解決
できるとの知見に基づいてなされたのである。
【0003】すなわち、本発明は、炭素数が11〜22
の高級不飽和脂肪酸又はその低級アルコールエステルの
2量体であるダイマー酸又はダイマー酸エステルを水素
化してなるダイマージオールと一般式(I)で示される
α,β−不飽和カルボン酸類とのエステル化物(A)及
び/又は、炭素数が11〜22の高級不飽和脂肪酸又は
その低級アルコールエステルの3量体であるトリマー酸
又はトリマー酸エステルを水素化してなるトリマートリ
オールと一般式(I)で示されるα,β−不飽和カルボ
ン酸類とのエステル化物(B)を重合するか、又はこれ
らのエステル化物と共重合可能な単量体(C)からなる
混合物(D)を重合して得られる重合体からなることを
特徴とする合成樹脂製光ファイバー材料を提供する。
の高級不飽和脂肪酸又はその低級アルコールエステルの
2量体であるダイマー酸又はダイマー酸エステルを水素
化してなるダイマージオールと一般式(I)で示される
α,β−不飽和カルボン酸類とのエステル化物(A)及
び/又は、炭素数が11〜22の高級不飽和脂肪酸又は
その低級アルコールエステルの3量体であるトリマー酸
又はトリマー酸エステルを水素化してなるトリマートリ
オールと一般式(I)で示されるα,β−不飽和カルボ
ン酸類とのエステル化物(B)を重合するか、又はこれ
らのエステル化物と共重合可能な単量体(C)からなる
混合物(D)を重合して得られる重合体からなることを
特徴とする合成樹脂製光ファイバー材料を提供する。
【化2】 R1 (R2)C=C(R3)COOR6 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に水素又
は炭素数1〜6のアルキル基、R6 は水素又は炭素数1
〜8までのアルキル基を示す。) 本発明は、又、上記光ファイバー材料で成形された光フ
ァイバーを提供する。
は炭素数1〜6のアルキル基、R6 は水素又は炭素数1
〜8までのアルキル基を示す。) 本発明は、又、上記光ファイバー材料で成形された光フ
ァイバーを提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明で使用するダイマージオー
ルを製造するためのダイマー酸又はダイマー酸エステル
やトリマートリオールを製造するためのトリマー酸又は
トリマー酸エステルは、原料として炭素数11〜22、
好ましくは14〜20、さらに好ましくは16〜18の
高級不飽和脂肪酸又は炭素数1〜6の低級アルコールと
のエステル化物を用い、この原料にルイス酸やブレンス
テッド酸型の液体或いは固体状の触媒、好ましくはモン
モリロナイト系活性白土を、原料に対して1〜20重量
%、好ましくは2〜8重量%添加し、200〜270
℃、好ましくは220〜250℃で二量化反応を行うこ
とにより得られる。反応時の圧力は、通常やや加圧され
た状態であるが、常圧でも良い。反応時間は、触媒量と
反応温度により変わるが、通常5〜7時間である。反応
の進行につれて反応系は増粘する。反応終了後、触媒を
濾別し、次いで減圧蒸留して未反応原料や異性化脂肪酸
類等を留去し、その後、ダイマー酸留分を留出して得る
ことができる。更に、留出を行うとトリマー酸留分を得
ることができる。
ルを製造するためのダイマー酸又はダイマー酸エステル
やトリマートリオールを製造するためのトリマー酸又は
トリマー酸エステルは、原料として炭素数11〜22、
好ましくは14〜20、さらに好ましくは16〜18の
高級不飽和脂肪酸又は炭素数1〜6の低級アルコールと
のエステル化物を用い、この原料にルイス酸やブレンス
テッド酸型の液体或いは固体状の触媒、好ましくはモン
モリロナイト系活性白土を、原料に対して1〜20重量
%、好ましくは2〜8重量%添加し、200〜270
℃、好ましくは220〜250℃で二量化反応を行うこ
とにより得られる。反応時の圧力は、通常やや加圧され
た状態であるが、常圧でも良い。反応時間は、触媒量と
反応温度により変わるが、通常5〜7時間である。反応
の進行につれて反応系は増粘する。反応終了後、触媒を
濾別し、次いで減圧蒸留して未反応原料や異性化脂肪酸
類等を留去し、その後、ダイマー酸留分を留出して得る
ことができる。更に、留出を行うとトリマー酸留分を得
ることができる。
【0005】このようにして得たダイマー酸やトリマー
酸などを、ついで水素化する。この際、ダイマー酸やト
リマー酸は単独で使用してもよく、混合物のまま使用し
てもよい。次に、これらダイマー酸(そのエステルを含
む、以下同じ)をダイマージオールに、トリマー酸(そ
のエステルを含む、以下同じ)をトリマートリオールに
するには、水素ガスと触媒を使用する接触還元法や、水
素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素リチウム、金
属ナトリウム/アルコール系等の水素添加剤を用いる還
元法等公知の方法を採用することができる。即ち、触媒
として、ラネーニッケル、白金担持ニッケル珪藻土、銅
−クロム、銅−亜鉛等をダイマー酸又はトリマー酸に対
して0.1〜7重量%用い、反応温度を100〜300
℃、好ましくは250〜280℃、反応時の圧力を水素
圧で常圧〜300kg/cm2、好ましくは150〜250kg
/cm2、反応時間を1〜15時間、好ましくは4〜8時間
で接触還元を行うのがよい。
酸などを、ついで水素化する。この際、ダイマー酸やト
リマー酸は単独で使用してもよく、混合物のまま使用し
てもよい。次に、これらダイマー酸(そのエステルを含
む、以下同じ)をダイマージオールに、トリマー酸(そ
のエステルを含む、以下同じ)をトリマートリオールに
するには、水素ガスと触媒を使用する接触還元法や、水
素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素リチウム、金
属ナトリウム/アルコール系等の水素添加剤を用いる還
元法等公知の方法を採用することができる。即ち、触媒
として、ラネーニッケル、白金担持ニッケル珪藻土、銅
−クロム、銅−亜鉛等をダイマー酸又はトリマー酸に対
して0.1〜7重量%用い、反応温度を100〜300
℃、好ましくは250〜280℃、反応時の圧力を水素
圧で常圧〜300kg/cm2、好ましくは150〜250kg
/cm2、反応時間を1〜15時間、好ましくは4〜8時間
で接触還元を行うのがよい。
【0006】また、ダイマー酸やトリマー酸に対して等
モル以上の水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素
リチウム、金属ナトリウム/アルコール系等の水素添加
剤を用い、溶媒中で還元することもできる。具体的に
は、水素化リチウムアルミニウムをダイマー酸に対して
2倍モル、トリマー酸に対して3倍モル使用してジエチ
ルエーテルやジオキサン溶媒中に分散し、分散させた同
じ溶媒で希釈したダイマー酸やトリマー酸を滴下する。
反応温度は、0℃〜室温、反応時間は1〜2時間とする
のがよい。反応終了後、室温で30分程度撹拌した後、
水素化リチウムアルミニウムに対して約4倍モルの水を
徐々に滴下し反応を終了させるのがよい。次に、反応液
を水洗した後、溶媒層を留去するとダイマージオールや
トリマートリオールが得られる。次に、ダイマージオー
ルとトリマートリオール(以下、「多価アルコール」と
もいう)のエステル化或いはエステル交換反応を行う
が、ここで使用するα,β−不飽和カルボン酸類として
は、炭素数3〜6のα,β−不飽和カルボン酸及びその
炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルエステルが
好ましい。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸或いはそれらのメチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエス
テル、オクチルエステル等をあげることができる。エス
テル化或いはエステル交換反応で使用する前記α,β−
不飽和カルボン酸類の量は、原料である多価アルコール
の−OH基に対して、カルボキル基量で1.0〜5.0、好
ましくは1.05〜2.0当量である。
モル以上の水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素
リチウム、金属ナトリウム/アルコール系等の水素添加
剤を用い、溶媒中で還元することもできる。具体的に
は、水素化リチウムアルミニウムをダイマー酸に対して
2倍モル、トリマー酸に対して3倍モル使用してジエチ
ルエーテルやジオキサン溶媒中に分散し、分散させた同
じ溶媒で希釈したダイマー酸やトリマー酸を滴下する。
反応温度は、0℃〜室温、反応時間は1〜2時間とする
のがよい。反応終了後、室温で30分程度撹拌した後、
水素化リチウムアルミニウムに対して約4倍モルの水を
徐々に滴下し反応を終了させるのがよい。次に、反応液
を水洗した後、溶媒層を留去するとダイマージオールや
トリマートリオールが得られる。次に、ダイマージオー
ルとトリマートリオール(以下、「多価アルコール」と
もいう)のエステル化或いはエステル交換反応を行う
が、ここで使用するα,β−不飽和カルボン酸類として
は、炭素数3〜6のα,β−不飽和カルボン酸及びその
炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルエステルが
好ましい。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸或いはそれらのメチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエス
テル、オクチルエステル等をあげることができる。エス
テル化或いはエステル交換反応で使用する前記α,β−
不飽和カルボン酸類の量は、原料である多価アルコール
の−OH基に対して、カルボキル基量で1.0〜5.0、好
ましくは1.05〜2.0当量である。
【0007】エステル化反応は、触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸、硫酸、フッ化水素、三フッ化水素及びメ
タンスルホン酸等を使用し、原料多価アルコールに対し
て0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%用い
て、50〜150℃の反応温度で3〜10時間行うのが
よい。また、エステル交換反応は、金属原子としてチタ
ン、アルミニウムの中から選ばれた金属アルコキサイド
を触媒として原料アルコールに対して0.01〜10重量
%用いて、50〜150℃の反応温度で3〜10時間行
うのがよい。両反応では、重合禁止剤として2,4−ジ
メチル−6−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリ
メチルフェノール、2,4−ジエチル−6−t−ブチル
フェノール、ハイドロキノンやパラメトキシフェノール
等を、最終生成物である多価アルコールのα、β−不飽
和カルボン酸エステル化物(以下、「α、β−不飽和カ
ルボン酸エステル」ともいう)に対し1〜5000pp
m、好ましくは10〜1000ppm添加するのがよ
い。生成したα、β−不飽和カルボン酸エステルは、必
要に応じて減圧蒸留するかアルカリ水溶液を用いて洗浄
する等して精製することもできる。このようにして得ら
れたα、β−不飽和カルボン酸エステルは、ダイマーエ
ステル単独、トリマーエステル単独、又はこれらの混合
物として用いることができる。このうち、ダイマーエス
テル/トリマーエステル=100/0〜20/80(重
量比)の混合比率で用いるのが好ましく、より好ましく
は97/3〜30/70(重量比)である。
ンスルホン酸、硫酸、フッ化水素、三フッ化水素及びメ
タンスルホン酸等を使用し、原料多価アルコールに対し
て0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%用い
て、50〜150℃の反応温度で3〜10時間行うのが
よい。また、エステル交換反応は、金属原子としてチタ
ン、アルミニウムの中から選ばれた金属アルコキサイド
を触媒として原料アルコールに対して0.01〜10重量
%用いて、50〜150℃の反応温度で3〜10時間行
うのがよい。両反応では、重合禁止剤として2,4−ジ
メチル−6−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリ
メチルフェノール、2,4−ジエチル−6−t−ブチル
フェノール、ハイドロキノンやパラメトキシフェノール
等を、最終生成物である多価アルコールのα、β−不飽
和カルボン酸エステル化物(以下、「α、β−不飽和カ
ルボン酸エステル」ともいう)に対し1〜5000pp
m、好ましくは10〜1000ppm添加するのがよ
い。生成したα、β−不飽和カルボン酸エステルは、必
要に応じて減圧蒸留するかアルカリ水溶液を用いて洗浄
する等して精製することもできる。このようにして得ら
れたα、β−不飽和カルボン酸エステルは、ダイマーエ
ステル単独、トリマーエステル単独、又はこれらの混合
物として用いることができる。このうち、ダイマーエス
テル/トリマーエステル=100/0〜20/80(重
量比)の混合比率で用いるのが好ましく、より好ましく
は97/3〜30/70(重量比)である。
【0008】このダイマーエステル又はトリマーエステ
ルは単独で或いは両者の混合物で重合して架橋樹脂とす
ることができるが、これらのエステルは、本発明の主旨
を逸脱しない範囲で、共重合可能な単量体と共重合させ
ることもできる。この共重合可能な単量体(C)は混合
物(D)中、50重量%以下の量で使用するのが好まし
い。共重合可能な単量体としては、アクリル基、メタク
リル基、ビニル基等を有する種々の単量体をあげること
ができる。それらの具体例としては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブル(メタ)アクリレート、t
−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の脂肪族アルキル基を有する一般式(I)で示さ
れるα,β−不飽和カルボン酸エステル(但し、式中、
R6 は炭素数1〜8までのアルキル基を示す)、フェニ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ナフチル(メタ)アクリレート、1,2,3
−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート等の芳香族
基又は脂環式基を有する(メタ)アクリレート類、さら
には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールポリ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、2,2−ビス{4−(メタ)ア
クリロキシエトキシフェニル}プロパン、2,2−ビス
{4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル}プ
ロパン等の多官能性(メタ)アクリレート等であり、ス
チレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、クロ
ロメチルスチレン等のビニル化合物も用いられる。
ルは単独で或いは両者の混合物で重合して架橋樹脂とす
ることができるが、これらのエステルは、本発明の主旨
を逸脱しない範囲で、共重合可能な単量体と共重合させ
ることもできる。この共重合可能な単量体(C)は混合
物(D)中、50重量%以下の量で使用するのが好まし
い。共重合可能な単量体としては、アクリル基、メタク
リル基、ビニル基等を有する種々の単量体をあげること
ができる。それらの具体例としては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブル(メタ)アクリレート、t
−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の脂肪族アルキル基を有する一般式(I)で示さ
れるα,β−不飽和カルボン酸エステル(但し、式中、
R6 は炭素数1〜8までのアルキル基を示す)、フェニ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ナフチル(メタ)アクリレート、1,2,3
−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート等の芳香族
基又は脂環式基を有する(メタ)アクリレート類、さら
には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールポリ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、2,2−ビス{4−(メタ)ア
クリロキシエトキシフェニル}プロパン、2,2−ビス
{4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル}プ
ロパン等の多官能性(メタ)アクリレート等であり、ス
チレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、クロ
ロメチルスチレン等のビニル化合物も用いられる。
【0009】なお、これら単量体は、単独で或いは2種
以上の混合物として用いることができる。また、本発明
で使用可能な共重合性単量体はこれらの単量体に限定さ
れるものではない。本発明では、上記エステル化物
(A)及び/又は(B)、又はこれらと上記単量体もし
くは単量体混合物を重合又は共重合することにより、本
発明の光ファイバーが得られる。重合方法としては、ラ
ジカル重合、イオン重合、光重合等の方法を採用するこ
とができ、通常のラジカル開始剤や光重合開始剤を用い
ることができる。例えば、ラジカル重合による方法にお
いては、重合反応を30〜120℃の温度で開始させる
開始剤の使用が好ましい。また光重合においては、室温
程度の温度で行われ、光源として高圧水銀灯や低圧水銀
灯等が用いられる。しかしながら、本発明の樹脂は、主
成分であるダイマーエステル及びトリマーエステルが多
官能性単量体であるため、架橋重合体として得られる。
従って、得られた樹脂を溶解或いは溶融を伴う成型材料
として用いることは、事実上不可能となるので重合法と
しては、成型物が直接的に得られる、目的とする光ファ
イバーの形態に合った注型重合法を利用することが好ま
しい。
以上の混合物として用いることができる。また、本発明
で使用可能な共重合性単量体はこれらの単量体に限定さ
れるものではない。本発明では、上記エステル化物
(A)及び/又は(B)、又はこれらと上記単量体もし
くは単量体混合物を重合又は共重合することにより、本
発明の光ファイバーが得られる。重合方法としては、ラ
ジカル重合、イオン重合、光重合等の方法を採用するこ
とができ、通常のラジカル開始剤や光重合開始剤を用い
ることができる。例えば、ラジカル重合による方法にお
いては、重合反応を30〜120℃の温度で開始させる
開始剤の使用が好ましい。また光重合においては、室温
程度の温度で行われ、光源として高圧水銀灯や低圧水銀
灯等が用いられる。しかしながら、本発明の樹脂は、主
成分であるダイマーエステル及びトリマーエステルが多
官能性単量体であるため、架橋重合体として得られる。
従って、得られた樹脂を溶解或いは溶融を伴う成型材料
として用いることは、事実上不可能となるので重合法と
しては、成型物が直接的に得られる、目的とする光ファ
イバーの形態に合った注型重合法を利用することが好ま
しい。
【0010】また、単量体成分には、生成する共重合体
に期待される用途に応じて、帯電防止剤、着色剤、充填
剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤、酸化防止剤、その他の
補助剤を含有させることができる。本発明では、上記の
方法により、比重が1.1以下、好ましくは0.97〜1.0
5で、光透過度が90%〜93%、平衡吸水率が0.3〜
0.9重量%、複屈折特性はダブルエリプソメーター(6
33nm)の測定で20nm以下となる光ファイバーが
得られる。尚、本光ファイバーに使用される樹脂の架橋
密度は、50%〜100%程度のものが好ましい。本発
明の合成樹脂製光ファイバー材料は、光ファイバーのコ
ア材として用いることができ、このコアの上に、フッ化
ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、トリフ
ルオロエチレン−ビニリデンフルオライト共重合体、
(メタ)アクリル酸のフッ素化エステル重合体、ポリメ
タクリル酸トリフルオロエチル、ポリメタクリル酸ヘキ
サフルオロ2プロピル、ポリメタクリル酸パーフルオロ
t−ブチルやポリメタクリル酸パーフルオロイソプロピ
ル等よりなる被覆材を常法により形成して光ファイバー
として使用することもできる。又、コアに通常使用され
ているポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチ
ル−スチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル−ポリ
メタクリル酸シクロヘキシル共重合体やポリメタクリル
酸メチル−ポリメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共
重合体等などを用い、被覆材として本発明の合成樹脂製
光ファイバー材料を用いて常法により形成して光ファイ
バーとすることもできる。
に期待される用途に応じて、帯電防止剤、着色剤、充填
剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤、酸化防止剤、その他の
補助剤を含有させることができる。本発明では、上記の
方法により、比重が1.1以下、好ましくは0.97〜1.0
5で、光透過度が90%〜93%、平衡吸水率が0.3〜
0.9重量%、複屈折特性はダブルエリプソメーター(6
33nm)の測定で20nm以下となる光ファイバーが
得られる。尚、本光ファイバーに使用される樹脂の架橋
密度は、50%〜100%程度のものが好ましい。本発
明の合成樹脂製光ファイバー材料は、光ファイバーのコ
ア材として用いることができ、このコアの上に、フッ化
ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、トリフ
ルオロエチレン−ビニリデンフルオライト共重合体、
(メタ)アクリル酸のフッ素化エステル重合体、ポリメ
タクリル酸トリフルオロエチル、ポリメタクリル酸ヘキ
サフルオロ2プロピル、ポリメタクリル酸パーフルオロ
t−ブチルやポリメタクリル酸パーフルオロイソプロピ
ル等よりなる被覆材を常法により形成して光ファイバー
として使用することもできる。又、コアに通常使用され
ているポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチ
ル−スチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル−ポリ
メタクリル酸シクロヘキシル共重合体やポリメタクリル
酸メチル−ポリメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共
重合体等などを用い、被覆材として本発明の合成樹脂製
光ファイバー材料を用いて常法により形成して光ファイ
バーとすることもできる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、透明性に優れ、しかも
低吸水性、低複屈折、耐熱性に優れた光ファイバーが提
供される。さらには、従来のアクリル樹脂にはない低比
重であるという特長を有しているため、無機ガラスや従
来のアクリル樹脂が使用されしかも軽量化が要求されて
いる用途には最適である。また、本発明光ファイバー材
料は、コア材としてだけでなく、クラッド系ポリマーと
しても使用可能である。つぎに本発明を実施例に基づい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下において示す%はことわりのない限り重
量%である。
低吸水性、低複屈折、耐熱性に優れた光ファイバーが提
供される。さらには、従来のアクリル樹脂にはない低比
重であるという特長を有しているため、無機ガラスや従
来のアクリル樹脂が使用されしかも軽量化が要求されて
いる用途には最適である。また、本発明光ファイバー材
料は、コア材としてだけでなく、クラッド系ポリマーと
しても使用可能である。つぎに本発明を実施例に基づい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下において示す%はことわりのない限り重
量%である。
【0012】
参考例 実施例で使用したダイマージオール、トリマートリオー
ル、ダイマージオール/トリマートリオール=7/3の
メタクリルエステル化物を、次ぎのようにして調製し
た。オレイン酸メチル72%とリノール酸メチル18%
その他高級飽和脂肪酸メチル10%を含有する高級不飽
和脂肪酸メチルエステルを原料とし、活性白土(7%)
を触媒として220℃で7時間二量化反応を行った。引
き続き得られた生成物から、未反応脂肪酸メチルエステ
ル留分と異性化脂肪酸メチルエステル留分を減圧蒸留
(150℃/0.1torr) で除去し、残留物を分子蒸留
(280℃/0.1torr)して、ダイマー酸ジメチルを
得、蒸留残物としてトリマー酸トリメチルを得た。次
に、ダイマー酸ジメチル単品、トリマー酸トリメチル単
品、及びダイマー酸ジメチル/トリマー酸トリメチル=
75/25(重量比率)混合品について、高圧水素条件
下(220kg/cm2)、銅−クロム触媒を3%使用して2
70℃で10時間接触還元を行い、ダイマージオール、
トリマートリオール、及びダイマージオール/トリマー
トリオール=75/25を調製した。次に、ダイマージ
オール、トリマートリオール、及びダイマージオール/
トリマートリオール=75/25を原料として、高級多
価アルコールの−OH基に対し1.05当量のメタクリル
酸、共沸溶媒としてシクロヘキサンを原料高級多価アル
コールに対して30%加え、触媒としてパラトルエンス
ルホン酸を0.5%添加し105℃で6時間エステル化反
応、その後冷却し水洗、シクロヘキサンを除去し、ダイ
マージオールのメタクリルエステル化物(化合物a)、
トリマートリオールのメタクリルエステル化物(化合物
b)、及びダイマージオール/トリマートリオール=7
5/25のメタクリルエステル化物(化合物c)を得
た。
ル、ダイマージオール/トリマートリオール=7/3の
メタクリルエステル化物を、次ぎのようにして調製し
た。オレイン酸メチル72%とリノール酸メチル18%
その他高級飽和脂肪酸メチル10%を含有する高級不飽
和脂肪酸メチルエステルを原料とし、活性白土(7%)
を触媒として220℃で7時間二量化反応を行った。引
き続き得られた生成物から、未反応脂肪酸メチルエステ
ル留分と異性化脂肪酸メチルエステル留分を減圧蒸留
(150℃/0.1torr) で除去し、残留物を分子蒸留
(280℃/0.1torr)して、ダイマー酸ジメチルを
得、蒸留残物としてトリマー酸トリメチルを得た。次
に、ダイマー酸ジメチル単品、トリマー酸トリメチル単
品、及びダイマー酸ジメチル/トリマー酸トリメチル=
75/25(重量比率)混合品について、高圧水素条件
下(220kg/cm2)、銅−クロム触媒を3%使用して2
70℃で10時間接触還元を行い、ダイマージオール、
トリマートリオール、及びダイマージオール/トリマー
トリオール=75/25を調製した。次に、ダイマージ
オール、トリマートリオール、及びダイマージオール/
トリマートリオール=75/25を原料として、高級多
価アルコールの−OH基に対し1.05当量のメタクリル
酸、共沸溶媒としてシクロヘキサンを原料高級多価アル
コールに対して30%加え、触媒としてパラトルエンス
ルホン酸を0.5%添加し105℃で6時間エステル化反
応、その後冷却し水洗、シクロヘキサンを除去し、ダイ
マージオールのメタクリルエステル化物(化合物a)、
トリマートリオールのメタクリルエステル化物(化合物
b)、及びダイマージオール/トリマートリオール=7
5/25のメタクリルエステル化物(化合物c)を得
た。
【0013】実施例1 メタクリルエステル化物(化合物a、化合物b、化合物
c)単品又はこれらと共重合可能な単量体であって、表
−1に記載の単量体d1、単量体d2、単量体d3を表
−2に示した組成で各々混合し、混合物に対してラジカ
ル重合開始剤として0.5%のパーブチルPB(日本油脂
株式会社製)を添加して重合用組成物を調製した。続い
てこの重合用組成物に窒素を15分間通した後、深さ4
mm、横10cm、縦10cmのキャビティーを有するガラス
製モールドに注入した。次にガラス製モールドを、室温
から80℃まで3時間かけて昇温し、その後80℃に6
時間保ってラジカル重合を行った(本発明品1〜7及び
比較例1)。
c)単品又はこれらと共重合可能な単量体であって、表
−1に記載の単量体d1、単量体d2、単量体d3を表
−2に示した組成で各々混合し、混合物に対してラジカ
ル重合開始剤として0.5%のパーブチルPB(日本油脂
株式会社製)を添加して重合用組成物を調製した。続い
てこの重合用組成物に窒素を15分間通した後、深さ4
mm、横10cm、縦10cmのキャビティーを有するガラス
製モールドに注入した。次にガラス製モールドを、室温
から80℃まで3時間かけて昇温し、その後80℃に6
時間保ってラジカル重合を行った(本発明品1〜7及び
比較例1)。
【0014】
【表1】 表−1 共重合用単量体 ─────────────────────────────── 略号 化合物名 単量体d1 メタクリル酸メチル 単量体d2 メタクリル酸t−ブチル 単量体d3 ジビニルベンゼン
【0015】このようにして得られた本発明の光ファイ
バー材料の性状を次ぎのようにして評価した。比重:A
STM D792に準じて測定した。全光線透過率 :JIS K7105に準じて行った。吸湿率 :樹脂(15cmx15cmx1.2mm)を50℃で1
週間乾燥機で乾燥後、25℃の水に2週間浸し重量変化
より含水率を算出した。複屈折特性 :樹脂(1cmx1cmx4mm)について、ダブ
ルエリプソメーターを使用し、633nmで測定した。
結果を表−2に示す。
バー材料の性状を次ぎのようにして評価した。比重:A
STM D792に準じて測定した。全光線透過率 :JIS K7105に準じて行った。吸湿率 :樹脂(15cmx15cmx1.2mm)を50℃で1
週間乾燥機で乾燥後、25℃の水に2週間浸し重量変化
より含水率を算出した。複屈折特性 :樹脂(1cmx1cmx4mm)について、ダブ
ルエリプソメーターを使用し、633nmで測定した。
結果を表−2に示す。
【0016】
【表2】 表−2 No. 1 2 3 4 5 化合物a 100 30 組 化合物b 70 成 化合物c 100 80 80 比 単量体d1 10 (%) 単量体d2 10 単量体d3 10 10 比 重 0.972 0.980 0.977 0.990 0.980 全光線透過率(%) 91.6 91.2 91.3 91.5 92.1 吸水率(%) 0.41 0.40 0.40 0.54 0.53 複屈折特性(nm) <20 <20 <20 <20 <20
【0017】
【表3】 表−2(続き) No. 6 7 比較例 1 組 化合物c 70 60 成 単量体d1 100 比 単量体d2 15 20 (%) 単量体d3 15 20 比 重 0.998 1.022 1.19 全光線透過率(%) 91.6 91.6 92.1 吸水率(%) 0.61 0.67 2.12 複屈折特性(nm) <20 <20 <20
【0018】表−2に示した結果から明らかなように、
本発明の光ファイバー材料(本発明品1〜7)はいずれ
も比重が1.1以下、吸水率も低くしかも複屈折特性や全
光線透過率が良好であることが判る。 実施例2 化合物c:70%、単量体d2:15%、単量体d3:
15%を各々混合し、混合物に対してラジカル重合開始
剤として0.5%のパーブチルPB(日本油脂株式会社
製)を添加して重合用組成物を調製した。続いてこの重
合用組成物に窒素を15分間通した後、直径1mm、長さ
5mのテフロン製モールドに注入し、このモールドを、
室温から80℃まで3時間かけて昇温し、その後80℃
に6時間保ってラジカル重合を行った。重合終了後、モ
ールドから樹脂を取り出して、透明性に優れた光ファイ
バー(コア、直径0.98mm)を得た。
本発明の光ファイバー材料(本発明品1〜7)はいずれ
も比重が1.1以下、吸水率も低くしかも複屈折特性や全
光線透過率が良好であることが判る。 実施例2 化合物c:70%、単量体d2:15%、単量体d3:
15%を各々混合し、混合物に対してラジカル重合開始
剤として0.5%のパーブチルPB(日本油脂株式会社
製)を添加して重合用組成物を調製した。続いてこの重
合用組成物に窒素を15分間通した後、直径1mm、長さ
5mのテフロン製モールドに注入し、このモールドを、
室温から80℃まで3時間かけて昇温し、その後80℃
に6時間保ってラジカル重合を行った。重合終了後、モ
ールドから樹脂を取り出して、透明性に優れた光ファイ
バー(コア、直径0.98mm)を得た。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素数が11〜22の高級不飽和脂肪酸
又はその低級アルコールエステルの2量体であるダイマ
ー酸又はダイマー酸エステルを水素化してなるダイマー
ジオールと一般式(I)で示されるα,β−不飽和カル
ボン酸類とのエステル化物(A)及び/又は、炭素数が
11〜22の高級不飽和脂肪酸又はその低級アルコール
エステルの3量体であるトリマー酸又はトリマー酸エス
テルを水素化してなるトリマートリオールと一般式
(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸類とのエス
テル化物(B)を重合して得られるか、又はこれらのエ
ステル化物と共重合可能な単量体(C)からなる混合物
(D)を重合して得られる重合体からなることを特徴と
する合成樹脂製光ファイバー材料。 【化1】 R1 (R2)C=C(R3)COOR6 ・・・(I) (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に水素又
は炭素数1〜6のアルキル基、R6 は水素又は炭素数1
〜8までのアルキル基を示す。) - 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバー材料で成形
された光ファイバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7339804A JPH09176238A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 合成樹脂製光ファイバー材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7339804A JPH09176238A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 合成樹脂製光ファイバー材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09176238A true JPH09176238A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18330976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7339804A Pending JPH09176238A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 合成樹脂製光ファイバー材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09176238A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007246444A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Toagosei Co Ltd | (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP7339804A patent/JPH09176238A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007246444A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Toagosei Co Ltd | (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 |
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