JPH1063685A - 情報検索システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 先に行われた他人の検索における検索条件の
借用を可能とし、文書の検索の容易化および高速化を図
る。 【解決手段】 履歴保存装置７は、少なくとも「検索
者」の項目を含む検索項目群，検索条件，および検索結
果を示す情報を有する検索履歴を保持する。履歴保存手
段５は、文書の検索が行われた際にその検索履歴を履歴
保存装置７に保存する。履歴検索手段６は、「後の文書
の検索」において他の検索者の指定を含む検索要素の条
件の指定による検索履歴の検索が指示された場合に、当
該「後の文書の検索」で入力された検索要素の条件の指
定を満たす検索履歴を履歴保存装置７から検索する。検
索手段２は、検索要素の条件の指定による検索履歴の検
索が指示された文書の検索において、履歴検索手段６に
より検出された検索履歴の検索条件を借用した文書の検
索を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記憶装置（文書保
存装置）に格納されている文書を複数のキーワードやそ
の重み等からなる検索条件の入力により検索するように
した情報検索システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の情報検索システム（情報検索装置
や電子ファイリング装置等によって実現される情報検索
システム）では、一度過去に検索を行った文書を再検索
するために、検索履歴を保存しておき、その検索履歴を
利用して再検索を容易にすることが行われている。

【０００３】例えば、特開平５−４６６８５号公報に記
載されている電子ファイリング装置は、文書に対する操
作・検索履歴を保存しておき、ある検索者による再検索
が行われる際に当該検索者によって過去に検索された文
書を順に表示することを可能としている。

【０００４】しかし、検索者自身が過去に検索したこと
がない文書を検索する場合には、これらの技術では対応
できない。このため、このような検索においては、検索
したい文書を検索条件で表現して検索を行い、さらに検
索結果を見て必要であれば改めて検索条件の提示を行わ
なければならず、長大な検索時間がかかる上に煩わしい
作業を強いられることになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の情報検
索システムには、以下に示すような問題点があった。

【０００６】第１の問題点は、他人の検索履歴を参照す
ることができない点である。その理由は、従来の情報検
索システムでは、自分自身が過去に行った検索について
の検索履歴の再利用についてしか考慮されていないため
である。

【０００７】第２の問題点は、検索条件同士の類似度で
検索条件を探すことができない点である。その理由は、
従来の情報検索システムのように「自分自身が過去に行
った検索の検索履歴の再利用」を行う際には、検索条件
を探すための要素として検索日時や検索結果等の情報を
利用できる（自己が先に行った検索であるからこれらの
検索要素が当該検索者に周知である）ので、従来の情報
検索システムでは検索条件同士の類似度が重要視されて
いなかったためである。

【０００８】以上のような問題点は、根本的には、従来
技術で「先に行われた他人の検索における検索履歴中の
検索条件を借用することができない」ということに由来
している。

【０００９】本発明の目的は、上述の点に鑑み、先に行
われた他人の検索における検索条件を借用することがで
き、より容易に検索を行うことができる情報検索システ
ムを提供することにある。

【００１０】本発明の他の目的は、他人の検索条件を借
用しようと思って検索履歴を探す時に、自分の検索の目
的に近い検索条件を検索履歴中から容易に探すことがで
きる情報検索システムを提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の情報検索システ
ムは、少なくとも「検索者」の項目を含む検索項目群，
検索条件，および検索結果を示す情報を有する検索履歴
を保持する履歴保存装置と、文書の検索が行われた際
に、当該検索についての検索履歴を前記履歴保存装置に
保存する履歴保存手段と、「後の文書の検索」において
他の検索者の指定を含む検索要素の条件の指定による検
索履歴の検索が指示された場合に、当該「後の文書の検
索」で入力された検索要素の条件の指定を満たす検索履
歴を前記履歴保存装置から検索する履歴検索手段と、検
索要素の条件の指定による検索履歴の検索が指示された
文書の検索において、前記履歴検索手段により検出され
た検索履歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検索
手段とを有する。

【００１２】また、本発明の情報検索システムは、検索
条件，および検索結果を示す情報を含む検索履歴を保持
する履歴保存装置と、文書の検索が行われた際に、当該
検索についての検索履歴を前記履歴保存装置に保存する
履歴保存手段と、「後の文書の検索」において検索条件
同士の類似度による検索履歴の検索が指示された場合
に、当該「後の文書の検索」で入力された検索条件に類
似する検索条件を有する検索履歴を前記履歴保存装置か
ら検索する履歴検索手段と、前記履歴検索手段によって
検出された検索履歴群を検索条件同士の類似度の高低に
基づいて順序付けて提示する類似条件検索手段と、検索
条件同士の類似度による検索履歴の検索が指示された文
書の検索において、前記類似条件検索手段による順序付
けを考慮して前記履歴検索手段により検出された検索履
歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検索手段とを
有する構成とすることもできる。

【００１３】さらに、本発明の情報検索システムは、検
索項目群，検索条件，および検索結果を示す情報を有す
る検索履歴を保持する履歴保存装置と、文書の検索が行
われた際に、当該検索についての検索履歴を前記履歴保
存装置に保存する履歴保存手段と、「後の文書の検索」
において検索条件同士の類似度と検索要素の条件の指定
とによる検索履歴の検索が指示された場合に、当該「後
の文書の検索」で入力された検索条件に類似する検索条
件を有し当該「後の文書の検索」で入力された検索要素
の条件の指定を満たす検索履歴を前記履歴保存装置から
検索する履歴検索手段と、前記履歴検索手段によって検
出された検索履歴群を検索条件同士の類似度の高低に基
づいて順序付けて提示する類似条件検索手段と、検索条
件同士の類似度と検索要素の条件の指定とによる検索履
歴の検索が指示された文書の検索において、前記類似条
件検索手段による順序付けを考慮して前記履歴検索手段
により検出された検索履歴の検索条件を借用した文書の
検索を行う検索手段とを有する構成とすることもでき
る。

【００１４】加えて、本発明の情報検索システムは、少
なくとも「検索者」の項目を含む検索項目群，検索条
件，および検索結果を示す情報を有する検索履歴を保持
する履歴保存装置と、文書の検索が行われた際に、当該
検索についての検索履歴を前記履歴保存装置に保存する
履歴保存手段と、「後の文書の検索」において検索条件
同士の類似度と他の検索者の指定を含む検索要素の条件
の指定とによる検索履歴の検索が指示された場合に、当
該「後の文書の検索」で入力された検索条件に類似する
検索条件を有し当該「後の文書の検索」で入力された検
索要素の条件の指定を満たす検索履歴を前記履歴保存装
置から検索する履歴検索手段と、前記履歴検索手段によ
って検出された検索履歴群を検索条件同士の類似度の高
低に基づいて順序付けて提示する類似条件検索手段と、
検索条件同士の類似度と他の検索者の指定を含む検索要
素の条件の指定とによる検索履歴の検索が指示された文
書の検索において、前記類似条件検索手段による順序付
けを考慮して前記履歴検索手段により検出された検索履
歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検索手段とを
有する構成とすることもできる。

【００１５】

【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して詳細に説明する。

【００１６】（１） 本発明の第１の実施の形態 図１は、本発明の情報検索システムの第１の実施の形態
の構成を示すブロック図である。

【００１７】この情報検索システムは、キーボード等に
よって実現される入力装置１と、文書保存装置４内の文
書の検索を行う検索手段２と、ディスプレイ装置や印刷
装置等によって実現される表示装置３と、文書を保存し
ておく文書保存装置４と、検索の履歴を示す検索履歴を
収集して履歴保存装置７に格納（保存）する履歴保存手
段５と、履歴保存装置７内の検索履歴を検索する履歴検
索手段６と、検索履歴を保持する履歴保存装置７とを有
している。

【００１８】履歴検索手段６は、検索者によって検索履
歴を検索する検索者検索部６１と、端末によって検索履
歴を検索する端末検索部６２と、検索日時によって検索
履歴を検索する日時検索部６３と、検索条件のキーワー
ドによって検索履歴を検索するキーワード検索部６４と
を含んで構成されている。なお、検索履歴を検索する際
のキーとなる検索者，端末，検索日時，およびキーワー
ドを検索要素と呼ぶことにする。

【００１９】図２は、履歴保存装置７の中の検索履歴お
よび各インデックスのデータ構造および具体的内容（デ
ータの例）を示す図である。検索履歴は、検索日時順に
ソートされて履歴保存装置７に格納されている。各検索
履歴は、履歴番号（図２中では「Ｎｏ．」で示す），検
索日時，検索者，端末，検索条件，および検索結果を有
している（検索日時，検索者，および端末は「検索項
目」に該当する）。

【００２０】図２に示すように、履歴保存装置７に検索
履歴を保存する際には、検索者インデックス，端末イン
デックス，キーワードインデックスが付けられており、
これらのどのインデックスからでも容易に検索履歴を検
索できるようになっている。なお、図２中に「検索日時
インデックス」が存在しないのは、図２に示す検索履歴
が検索日時によってソートされているからである。した
がって他の検索要素でソートされている場合には、その
検索要素のインデックスの代わりに「検索日時インデッ
クス」が存在することになる。

【００２１】図３は、検索者が検索履歴を利用して検索
を行う場合の履歴検索手段６の処理を示す流れ図であ
る。この処理は、検索要求受取りステップ３０１と、検
索履歴検索ステップ３０２と、検索履歴内容表示ステッ
プ３０３と、履歴利用指示内容判定ステップ３０４と、
通常文書検索制御ステップ３０５と、検索履歴検索結果
利用制御ステップ３０６と、修正検索条件文書検索制御
ステップ３０７とからなる。

【００２２】次に、図１〜図３を参照して、上述のよう
な第１の実施の形態の情報検索システムの動作について
説明する。

【００２３】第１に、この情報検索システムにおいて検
索者が通常の検索（後述する「検索履歴を利用して行う
検索」以外の検索）を行う場合の動作について説明す
る。

【００２４】検索者が通常の検索を行う場合には、検索
手段２により文書保存装置４中の文書が検索されると共
に、履歴保存手段５によってその検索に対する検索履歴
（図２参照）が履歴保存装置７に自動的に保存される。
以下に、時系列的にその詳細を説明する。

【００２５】検索者は、入力装置１を用いて検索条件を
入力し、検索の実行を指示する。

【００２６】検索手段２は、この検索の実行の指示によ
って、入力された検索条件に合致する文書を文書保存装
置４から探し出す。

【００２７】検索手段２は、その検索が終了すると、そ
の検索の検索結果を表示装置３に送り、検索者に提示す
る。すなわち、検索手段２は、入力装置１から入力され
た検索条件を用いて文書保存装置４中の文書を検索し、
その検索結果を表示装置３に表示する。

【００２８】ここで、検索手段２は、検索結果を表示装
置３に送る際に、その検索に関する検索者，端末，検索
日時，検索条件，および検索結果を示す情報を履歴保存
手段５に送る。

【００２９】履歴保存手段５は、検索手段２で検索が行
われた際に、その検索を行った検索者，その検索で使用
された端末，その検索が行われた検索日時，その検索で
入力された検索条件，およびその検索の検索結果を有す
る履歴データを作成する。

【００３０】さらに、履歴保存手段５は、その履歴デー
タに履歴番号を付した検索履歴を履歴保存装置７に保存
する。その際に、その検索履歴を、検索者，端末，およ
び検索条件中の各キーワードのそれぞれをインデックス
キーとして履歴保存装置７内の検索者インデックス，端
末インデックス，およびキーワードインデックスに保存
する。

【００３１】先に言及したように、図２に、以上のよう
にして保存された履歴保存装置７中の検索履歴および各
インデックスのデータ構造およびデータの例を示す。

【００３２】第２に、検索者が検索履歴を利用して検索
を行う場合の動作について説明する（図３参照）。

【００３３】この場合には、検索者は、先（過去）に行
われた検索の検索者の名前と他の検索要素（検索日時，
端末名，および検索条件中のキーワード）とを組み合わ
せて検索履歴装置７内の検索履歴の検索を行うことがで
きる（ただし、検索者以外の検索要素を使用することは
必須の処理ではない）。ここで、先に行われた他人によ
る検索の検索履歴が当該他人（検索者）の名前を利用し
て検索できる点が、本発明の特徴の１つである。

【００３４】検索者は、これらの検索要素の一部または
全て（少なくとも検索者は存在する）を有する検索要求
を入力装置１を用いて入力し、検索履歴の検索の実行を
指示する。

【００３５】履歴検索手段６は、入力装置１から入力さ
れた検索履歴の検索要求を受け取る（ステップ３０
１）。そして、その検索要求に応じて、検索者検索部６
１を用いて検索者インデックスを引き、端末検索部６２
を用いて端末インデックスを引き、キーワード検索部６
４を用いてキーワードインデックスを引き、さらに日時
検索部６３を用いて検索履歴の検索日時の範囲を限っ
て、履歴保存装置７中の検索履歴の検索を行う（それら
の検索要素に係る条件に合致する検索履歴を履歴保存装
置７中の検索履歴群から探し出す）（ステップ３０
２）。

【００３６】履歴検索手段６は、履歴保存装置７中の検
索履歴に条件に適合する検索履歴が存在する場合には、
それらの検索履歴の内容を表示手段３に表示する（ステ
ップ３０３）。なお、該当する検索履歴が存在しない場
合には、通常の文書の検索を行うように、検索手段２に
制御を渡す（ステップ３０５）。

【００３７】検索者は、表示手段３によって提示された
検索履歴を参照して、以下の〜に示す内容を有する
履歴利用指示を入力装置１から入力する。 検索履歴を利用するか否かを示す指示 利用する場合に、どの検索履歴を利用するかを示す
指示 利用する検索履歴中の検索条件をそのまま利用する
か一部修正して利用するかを示す指示 検索条件を一部修正して利用する場合には、その修
正内容を示す指示

【００３８】このように、検索者は、履歴検索手段６に
よって検出された検出履歴中の検索条件をそのまま利用
することもでき、必要であれば一部修正して文書の検索
を行うことも可能となる。

【００３９】履歴検索手段６は、上記の履歴利用指示を
受け取ると、その内容を判定し（ステップ３０４）、そ
の判定結果に基づいて以下に示す処理を行う。

【００４０】すなわち、ステップ３０４で「検索履歴を
利用しない」旨の指示がなされたと判定した場合には、
通常の文書の検索を行うように検索手段２に制御を渡す
（ステップ３０５）。

【００４１】また、ステップ３０４で「検索履歴を利用
し、当該検索履歴中の検索条件をそのまま利用する」旨
の指示がなされたと判定した場合には、当該検索履歴
（当該検索条件を持つ検索履歴）中の検索結果を今回の
文書の検索の検索結果とするように検索手段２に制御を
渡す（ステップ３０６）。検索手段２は、その検索結果
を表示装置３に表示する。

【００４２】さらに、ステップ３０４で「検索履歴を利
用し、当該検索履歴中の検索条件を一部修正して文書の
検索を行う」旨の指示がなされたと判定した場合には、
修正された検索条件とともに制御を検索手段２に渡す
（ステップ３０７）。これによって、検索手段２によっ
て、当該修正された検索条件による文書保存装置４内の
文書の検索が行われる。

【００４３】なお、履歴保存手段５は、検索者が検索履
歴を利用して検索を行った場合にも、その検索の履歴を
示す検索履歴をやはり履歴保存装置７に保存する。その
際には、図２中の３番目の検索履歴のように、検索条件
の欄に利用した履歴番号が記述される。また、このよう
にして保存された検索履歴も、通常の検索を行った際の
検索履歴と同様に履歴検索手段６による検索の対象とな
る。

【００４４】次に、本発明の第１の実施の形態の効果に
ついて説明する。

【００４５】本発明の第１の実施の形態によると、検索
者が履歴保存装置７に保存されている他人によって先に
行われた検索に関する検索履歴中の検索条件を借用して
検索を行うことが可能となり、検索条件の入力や修正の
手間を削減して効率的に検索を行うことが可能になると
いう効果がもたらされる。

【００４６】（２） 本発明の第１の実施の形態の変形
例

【００４７】上述した本発明の情報検索システムの第１
の実施の形態の変形例としては、以下に示す特徴を有す
るものが考えられる。

【００４８】この変形例の情報検索システムの特徴は、
履歴検索手段６の検索結果（所定の条件に合致するもの
として検出された検索履歴）を利用して（一部修正し
て）新たな検索が行われた場合に、検索手段２が当該検
索履歴中の検索結果を用いて検索を行うことにある。

【００４９】すなわち、この情報検索システムは、当該
検索履歴中の検索条件を借用して、そのキーワードに別
のキーワードを追加して検索を行った場合に、当該検索
履歴中の検索結果の文書番号と、追加されたキーワード
だけを検索条件として通常どおり文書保存装置４を検索
した場合の検索結果の文書番号とを集合演算で組み合わ
せること（両検索結果の積集合をとること）で、今回の
検索の検索結果を素早く求めることを特徴としている。

【００５０】つまり、この変形例の動作では、履歴検索
手段６は、図３中のステップ３０４で「検索履歴を利用
し、当該検索履歴中の検索条件を一部修正して文書の検
索を行う」旨の指示がなされたと判定した場合、しかも
その修正内容がキーワードの追加である場合に、以下の
〜に示す処理を行う。

【００５１】 当該検索履歴中の検索結果の文書番号
を保持する。

【００５２】 追加された新たなキーワードだけから
なる検索条件によって、検索手段２に文書保存装置４に
対する通常どおりの検索を行わせ、その検索結果の文書
番号を取得する。

【００５３】 の文書番号との文書番号との積集
合をとることで今回の検索の検索結果を生成し、その検
索結果を今回の文書の検索の検索結果とするように検索
手段２に制御を渡す（検索手段２は、その検索結果を表
示装置３に表示する）。

【００５４】本発明の第１の実施の形態の変形例による
と、検索履歴中の検索条件のキーワードを一部追加して
検索を行った際に、その検索条件による文書の検索を文
書保存装置４に対する検索ではなく当該検索条件中の検
索結果（履歴保存装置７内の情報）を利用して行うこと
ができるので、文書の検索が速くなるという効果がもた
らされる。

【００５５】（３） 本発明の第２の実施の形態 図４は、本発明の情報検索システムの第２の実施の形態
の構成を示すブロック図である。

【００５６】この情報検索システムは、図１に示された
第１の実施の形態の構成に加え、類似条件検索手段８を
含んで構成されている（類似条件検索手段８を有する点
で第１の実施の形態の情報検索システムとは異なる）。

【００５７】類似条件検索手段８は、検索条件同士の類
似度による検索履歴の検索が指示された際に、検索者に
よって入力された検索条件中のキーワードと同じキーワ
ードを１つでも持つ検索履歴を全て検出し、検索条件同
士の類似度の高い順に当該検索履歴を並べ替えて検索者
に提示する。

【００５８】また、第２の実施の形態における履歴検索
手段６の処理内容は、第１の実施の形態における履歴検
索手段６の処理内容とは若干異なっている（図４中の履
歴検索手段６内に符号６１〜６４の構成要素を示してい
ないのはその差異に起因する）。

【００５９】図２は、本形態における履歴保存装置７の
中の検索履歴および各インデックスのデータ構造および
具体的内容（データの例）を示す図でもある。

【００６０】次に、このように構成された本形態の情報
検索システムの動作について説明する。ここでは、主と
して本形態に特有の動作について説明する。

【００６１】検索者が通常の検索を行う場合の動作につ
いては、第１の実施の形態における動作と同様である。

【００６２】検索者が検索履歴を利用して検索を行う場
合の動作については、２つの態様に分けて説明する。

【００６３】第１に、検索者が、入力装置１から検索条
件を入力して、検索条件同士の類似度による検索履歴の
検索を指示した場合について説明する。

【００６４】履歴検索手段６は、履歴保存装置７内のキ
ーワードインデックス（図２参照）を用いて、入力され
た検索条件のキーワード群の中のキーワードをどれか１
つでも持つ検索履歴を全て引いてくる。

【００６５】類似条件検索手段８は、履歴検索手段６に
よって検出された検索履歴群を検索条件同士の（入力さ
れた検索条件と履歴検索手段６によって検出された各検
索履歴の検索条件との間の）類似度の高低で順序付け
る。ここで、検索条件同士の類似度の計算は、例えば、
検索条件が重み付きのキーワードの並びの場合（図２に
示すような場合）には、一致したキーワードの重みの積
を全体で足したもの（キーワードの重みベクトル同士の
内積）を求める計算式を用いることで実現される。

【００６６】さらに、類似条件検索手段８は、検索条件
同士の類似度を計算した後に、表示装置３を用いて類似
度の高い順に当該検索履歴群を検索者に提示する。検索
者は、この提示内容に基づいて、以後の検索を効率的に
行うことができる。

【００６７】第２に、検索者が、入力装置１から検索条
件と検索履歴に対する検索者等の検索要素の条件を入力
し、検索条件同士の類似度による検索履歴の検索を指示
した場合（この場合には、検索履歴に対して、検索要素
の条件による検索と、類似度による検索とが組み合わせ
て行われる）について説明する。

【００６８】履歴検索手段６は、履歴保存装置７内のキ
ーワードインデックス（図２参照）を用いて、入力され
た検索条件のキーワード群の中のキーワードをどれか１
つでも持つ検索履歴を全て引いてくる。

【００６９】さらに、履歴検索手段６は、上記で検出し
た検索履歴群を対象として、検索履歴に対する条件（検
索者等の検索要素の条件）を満たすものを抽出する。

【００７０】これによって、履歴検索手段６は、入力さ
れた検索条件のキーワードをどれか１つでも持ち、入力
された検索履歴に対する条件を全て満たす検索履歴を検
出する。

【００７１】類似条件検索手段８による「検索条件の類
似度の計算」および「検索履歴群の検索者への提示」
は、上述の第１の場合と同様である。

【００７２】次に、本発明の第２の実施の形態による効
果について説明する。

【００７３】本発明の第２の実施の形態によると、検索
者が以前に同種の分野の検索をした人がいるという事実
を知らなくても、入力しかけた検索条件や、検索を行っ
たが結果が絞り切れていない修正途中の検索条件を用い
て、同種の分野の検索をした人（先の他の検索者）の検
索履歴を探すことが可能となる。すなわち、検索途中で
どのようなキーワードを入力してよいか困った場合等
に、他人の検索履歴を参照または利用することで、新た
なキーワードを容易に思いついて追加したり修正したり
することが可能になるという効果が生じる。

【００７４】

【実施例】次に、上述の各実施の形態に対応する具体的
な実施例について説明する。

【００７５】（１） 第１の実施例 まず、本発明の情報検索システムの第１の実施の形態に
対応する実施例について説明する。

【００７６】本実施例では、図２に示すように、例え
ば、履歴保存装置７に、「ｓａｔｏｈという検索者が
「１９９６年３月１８日」に「＃１」の端末より「Ｉｎ
ｆｏｒｍａｔｉｏｎ」と「Ｒｅｔｒｉｅｖａｌ」という
キーワードを用いて検索を行った」という内容を示す検
索履歴が残されているものとする。

【００７７】今、検索者が「ｓａｔｏｈが１９９６年３
月１８日に「情報検索（ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ ｒｅ
ｔｒｉｅｖａｌ）」の分野の検索をした」ことを知って
おり、自分自身も同種の分野での検索結果が欲しいと思
っている上で、文書の検索を行う場合を考える。

【００７８】この場合には、検索者は、キーワードを新
たに考え、ＩｎｆｏｒｍａｔｉｏｎやＲｅｔｒｉｅｖａ
ｌ等のキーワードを入力し、それらのキーワードによる
検索結果を見て検索要求を修正するよりも、「ｓａｔｏ
ｈが１９９６年３月１８日に検索した」という検索履歴
を探してその検索条件を借用して検索する方が楽であ
る。

【００７９】この場合に、本発明の第１の実施の形態の
情報検索システムにおける履歴検索手段６は、「ｓａｔ
ｏｈ」を検索者検索部６１で図２に示す検索履歴に付随
する検索者インデックスより引き、履歴番号の集合とし
て｛１，３，…｝を得る。

【００８０】また、履歴検索手段６は、日時検索部６３
で、その集合に含まれる履歴番号を持つ検索履歴の中か
ら１９９６年３月１８日を検索日時とする検索履歴を探
し、図２中の１番の検索履歴を検索結果として得て、そ
の検索結果（図２中の１番の検索履歴）を表示装置３を
用いて検索者に提示する。

【００８１】検索者は、その後、検索条件を修正する等
の作業を行い、提示された検索履歴を利用して検索を行
うことによって（図２中の１番の検索履歴の検索条件は
検索手段２に送られる）、目的の文書の検索の検索結果
を得ることができる。

【００８２】（２） 第２の実施例 次に、本発明の情報検索システムの第１の実施の形態の
変形例に対応する実施例について説明する。

【００８３】この実施例では、履歴検索手段６によって
検出された検索履歴から検索条件が借用され、その検索
条件に一部修正（キーワードの追加）が加えられ、修正
された検索条件による文書の検索が指示された場合を考
える。

【００８４】この場合に、本発明の情報検索システムの
第１の実施の形態の変形例は、キーワードが追加された
検索条件をそのまま使って文書保存装置４中の文書を検
索するのではなく、検索履歴の検索結果を用いて文書の
検索を行う。

【００８５】例えば、検索者が図２中の１番の検索履歴
における検索条件のキーワード（Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏ
ｎおよびＲｅｔｒｉｅｖａｌ）と新たに追加した「ＯＣ
Ｒ」というキーワードとによる文書の検索を指示した場
合には、１番の検索履歴の検索結果の文書番号の集合
｛５，８，１０，…｝と「ＯＣＲ」による検索結果の文
書の文書番号の集合との積集合をとり、その演算結果を
今回の検索の検索結果として表示装置３に表示する。

【００８６】（３） 第３の実施例 最後に、本発明の情報検索システムの第２の実施の形態
に対応する実施例について説明する。

【００８７】今、履歴保存装置７に図２に示す検索履歴
が保存されていたとする。その上で、検索者が文書の検
索を行おうと思い「Ｒｅｔｒｉｅｖａｌ ０．６，Ｉｎ
ｄｅｘ ０．５」（キーワードに後続する数字は重みを
示す）という検索条件を入力した後に、どのような検索
キーワードを追加して良いか判らなくなって、検索条件
同士の類似度による検索履歴の検索を指示した場合を考
える。

【００８８】この場合に、本発明の情報検索システムの
第２の実施の形態における履歴検索手段６は、「Ｒｅｔ
ｒｉｅｖａｌ」および「Ｉｎｄｅｘ」を履歴保存装置７
内のキーワードインデックスから引く。この例の場合に
は、図２中の検索履歴群の１番〜３番の履歴番号が、キ
ーワードインデックスから検出される。

【００８９】その後、類似条件検索手段８は、当該履歴
番号の各検索履歴の検索条件と今回の検索で指定された
検索条件との類似度を計算する。

【００９０】１番および３番の検索履歴の検索条件に関
しては、「Ｒｅｔｒｉｅｖａｌ」というキーワードの
み、今回の検索条件と一致している。また、キーワード
の重みは、今回の検索条件が０．６であり、検索履歴の
検索条件が０．５である。したがって、検索条件の一致
度は０．３（０．６×０．５）となる。

【００９１】一方、２番の検索履歴の検索条件に関して
は、「Ｒｅｔｒｉｅｖａｌ」および「Ｉｎｄｅｘ」とい
うキーワードが今回の検索条件と一致している。また、
今回の検索条件と検索履歴の検索条件とにおける各キー
ワードの重みの積は、「Ｒｅｔｒｉｅｖａｌ」が０．６
×０．２５で０．１５となり、「Ｉｎｄｅｘ」が０．５
×０．５で０．２５になる。したがって、検索条件の類
似度は、これらの２つの値を足し合わせて０．４とな
る。

【００９２】この計算の結果、２番の検索履歴が、最初
に表示装置３によって検索者に提示される。

【００９３】また、検索者が上記の検索条件に加え、検
索履歴に対する条件（検索要素の条件）として「１９９
６年３月１９日から同年３月２０日の間」という検索日
時に関する条件を入力した場合には、２番の検索履歴は
この条件にあてはまらないため、この条件も満たし、検
索条件の類似度の一番高い履歴（１番または３番の検索
履歴）が最初に検索者に提示されることになる。

【００９４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
以下に示すような効果が生じる。

【００９５】第１の効果は、検索者が他の検索者による
過去の検索履歴の検索条件を利用（借用）できることに
ある。この結果、検索者による検索条件の修正の手間を
削減することができる。また、他の検索者による過去の
検索履歴中の検索結果を利用することで、文書保存装置
に対する検索を省略することが可能となり、検索速度を
向上させることもできる。

【００９６】このような効果が生じる理由は、検索が行
われた際にその検索に対する検索履歴（検索者の検索項
目を有する検索履歴）を全て自動的に履歴保存装置に保
存しておき、指示された際に検索履歴の検索を行い、検
索者に提示するからである。

【００９７】第２の効果は、検索者が入力した検索条件
と類似した検索条件を持つ検索履歴を優先的に履歴保存
装置から検索できることにある。この結果、検索者が検
索条件の修正等を行う際に参考にする情報を容易に得る
ことができ、検索全体の時間や手間を削減することがで
きる。

【００９８】このような効果が生じる理由は、入力した
検索条件中のキーワードと同じキーワードを含む検索条
件を持つ検索履歴群を検出し、検索条件同士の類似度の
高低に基づき検出した検索履歴群を並べ替え、当該検索
履歴群を検索者に提示するからである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の情報検索システムの第１の実施の形態
の構成を示すブロック図である。

【図２】図１中の履歴保存装置に保存される検索履歴お
よび各インデックスのデータ構造およびデータ内容の具
体例を示す図である。

【図３】図１に示す情報検索システムにおける履歴検索
手段の処理を示す流れ図である。

【図４】本発明の情報検索システムの第２の実施の形態
の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 入力装置 ２ 検索手段 ３ 表示装置 ４ 文書保存装置 ５ 履歴保存手段 ６ 履歴検索手段 ７ 履歴保存装置 ８ 類似条件検索手段 ６１ 検索者検索部 ６２ 端末検索部 ６３ 日時検索部 ６４ キーワード検索部

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも「検索者」の項目を含む検索
   項目群，検索条件，および検索結果を示す情報を有する
   検索履歴を保持する履歴保存装置と、 文書の検索が行われた際に、当該検索についての検索履
   歴を前記履歴保存装置に保存する履歴保存手段と、 「後の文書の検索」において他の検索者の指定を含む検
   索要素の条件の指定による検索履歴の検索が指示された
   場合に、当該「後の文書の検索」で入力された検索要素
   の条件の指定を満たす検索履歴を前記履歴保存装置から
   検索する履歴検索手段と、 検索要素の条件の指定による検索履歴の検索が指示され
   た文書の検索において、前記履歴検索手段により検出さ
   れた検索履歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検
   索手段とを有することを特徴とする情報検索システム。
2. 【請求項２】 検索条件，および検索結果を示す情報を
   含む検索履歴を保持する履歴保存装置と、 文書の検索が行われた際に、当該検索についての検索履
   歴を前記履歴保存装置に保存する履歴保存手段と、 「後の文書の検索」において検索条件同士の類似度によ
   る検索履歴の検索が指示された場合に、当該「後の文書
   の検索」で入力された検索条件に類似する検索条件を有
   する検索履歴を前記履歴保存装置から検索する履歴検索
   手段と、 前記履歴検索手段によって検出された検索履歴群を検索
   条件同士の類似度の高低に基づいて順序付けて提示する
   類似条件検索手段と、 検索条件同士の類似度による検索履歴の検索が指示され
   た文書の検索において、前記類似条件検索手段による順
   序付けを考慮して前記履歴検索手段により検出された検
   索履歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検索手段
   とを有することを特徴とする情報検索システム。
3. 【請求項３】 検索項目群，検索条件，および検索結果
   を示す情報を有する検索履歴を保持する履歴保存装置
   と、 文書の検索が行われた際に、当該検索についての検索履
   歴を前記履歴保存装置に保存する履歴保存手段と、 「後の文書の検索」において検索条件同士の類似度と検
   索要素の条件の指定とによる検索履歴の検索が指示され
   た場合に、当該「後の文書の検索」で入力された検索条
   件に類似する検索条件を有し当該「後の文書の検索」で
   入力された検索要素の条件の指定を満たす検索履歴を前
   記履歴保存装置から検索する履歴検索手段と、 前記履歴検索手段によって検出された検索履歴群を検索
   条件同士の類似度の高低に基づいて順序付けて提示する
   類似条件検索手段と、 検索条件同士の類似度と検索要素の条件の指定とによる
   検索履歴の検索が指示された文書の検索において、前記
   類似条件検索手段による順序付けを考慮して前記履歴検
   索手段により検出された検索履歴の検索条件を借用した
   文書の検索を行う検索手段とを有することを特徴とする
   情報検索システム。
4. 【請求項４】 少なくとも「検索者」の項目を含む検索
   項目群，検索条件，および検索結果を示す情報を有する
   検索履歴を保持する履歴保存装置と、 文書の検索が行われた際に、当該検索についての検索履
   歴を前記履歴保存装置に保存する履歴保存手段と、 「後の文書の検索」において検索条件同士の類似度と他
   の検索者の指定を含む検索要素の条件の指定とによる検
   索履歴の検索が指示された場合に、当該「後の文書の検
   索」で入力された検索条件に類似する検索条件を有し当
   該「後の文書の検索」で入力された検索要素の条件の指
   定を満たす検索履歴を前記履歴保存装置から検索する履
   歴検索手段と、 前記履歴検索手段によって検出された検索履歴群を検索
   条件同士の類似度の高低に基づいて順序付けて提示する
   類似条件検索手段と、 検索条件同士の類似度と他の検索者の指定を含む検索要
   素の条件の指定とによる検索履歴の検索が指示された文
   書の検索において、前記類似条件検索手段による順序付
   けを考慮して前記履歴検索手段により検出された検索履
   歴の検索条件を借用した文書の検索を行う検索手段とを
   有することを特徴とする情報検索システム。
5. 【請求項５】 検索条件同士の類似度を「比較対象の両
   検索条件において一致するキーワードの重みベクトル同
   士の内積」で計算する類似条件検索手段を有することを
   特徴とする請求項２，請求項３，または請求項４記載の
   情報検索システム。
6. 【請求項６】 履歴検索手段によって検出された検索履
   歴中の検索条件のキーワードを追加して文書の検索が行
   われる場合に、当該検索履歴中の検索結果と追加された
   キーワードによる検索の検索結果との積集合を今回の検
   索の検索結果として生成する履歴検索手段を有すること
   を特徴とする請求項１，請求項２，請求項３，請求項
   ４，または請求項５記載の情報検索システム。
7. 【請求項７】 検索履歴が履歴番号，検索日時，検索
   者，端末，検索条件，および検索結果を示す情報からな
   ることを特徴とする請求項１，請求項２，請求項３，請
   求項４，請求項５，または請求項６記載の情報検索シス
   テム。