JPH1060174A - ポリブタジエンゴム及び耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリブタジエンゴム及び耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物

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JPH1060174A
JPH1060174A JP8238471A JP23847196A JPH1060174A JP H1060174 A JPH1060174 A JP H1060174A JP 8238471 A JP8238471 A JP 8238471A JP 23847196 A JP23847196 A JP 23847196A JP H1060174 A JPH1060174 A JP H1060174A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐衝撃性と剛性とのバランスに優れ、低温で
の耐衝撃性が良好で、芳香族ビニル系樹脂による希釈や
各種添加剤の配合による物性の低下が抑制された耐衝撃
性芳香族ビニル系樹脂組成物、及び該樹脂組成物を与え
ることができる新規なポリブタジエンゴム。 【解決手段】 分子量分布曲線の高分子量成分のピーク
トップ分子量と低分子量成分のピークトップ分子量がそ
れぞれ100,000〜1,500,000と10,0
00〜50,000の各範囲内にあり、重量平均分子量
と数平均分子量(Mn)との比が4.5〜14.5の範
囲内であるポリブタジエンゴム。並びに(A)該ポリブ
タジエンゴム1〜40重量%の存在下で、(B)芳香族
ビニル系単量体または芳香族ビニル系単量体とそれと共
重合可能な単量体との混合物99〜60重量%をラジカ
ル重合させることを特徴とする耐衝撃性芳香族ビニル系
樹脂組成物の製造方法、及び組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、新規なポリブタジ
エンゴム、該ポリブタジエンゴムを含有する耐衝撃性芳
香族ビニル系樹脂組成物、及び該樹脂組成物の製造方法
に関する。
【0002】
【従来技術】耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(HIPS)
は、一般に、各種未加硫ゴムの存在下にスチレン系単量
体を塊状重合、溶液重合、または塊状懸濁重合すること
により製造されており、ポリスチレン系樹脂のマトリッ
クス中にゴム粒子が分散した構造を有することによっ
て、硬質で脆いポリスチレン系樹脂の耐衝撃性が顕著に
改良されている。耐衝撃性ポリスチレン系樹脂は、安価
で、加工性及び各種物性に優れているため、広範な用途
に使用されてきた。
【0003】耐衝撃性ポリスチレン系樹脂に使用される
未加硫ゴムとしては、ポリブタジエンゴム、及びスチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴムが一般的である。特に低温
における耐衝撃性を必要とする場合には、各種のポリブ
タジエンゴムが用いられている。より具体的には、例え
ば、有機リチウム単独またはこれを主成分とする触媒を
用いたアニオン重合法により得られるいわゆる低シスポ
リブタジエンゴム、あるいは、コバルト、ニッケル、チ
タン等の遷移金属化合物を主成分とする配位アニオン触
媒を用いて得られる高シスポリブタジエンゴムが用いら
れている。
【0004】近年、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂は、諸
物性及び加工性が良好であることから、さらなる用途の
広がりを見せているが、それに伴って、耐衝撃性ポリス
チレン系樹脂に対する要求性能は、従来以上に高度なも
のとなっている。物性では、例えば、耐衝撃性と剛性
(曲げ弾性率)のバランス、低温での耐衝撃性、光沢等
の外観性などの向上が求められている。また、未加硫ゴ
ムの存在下にスチレン系単量体を重合して得られた耐衝
撃性ポリスチレン系樹脂をさらにポリスチレン系樹脂等
で希釈したり、難燃剤などの各種添加剤を配合したりし
て使用しても、物性の低下がないか、小さいことが求め
られている。
【0005】従来、低温での耐衝撃性をさらに改良する
方法として、特開平4−14689号公報には、希土類
金属化合物を主成分とする特殊な触媒を用いて1,2−
ビニル結合量が極めて少なく且つ分子量分布が狭いポリ
ブタジエンゴムを製造し、当該ポリブタジエンゴムを耐
衝撃性改質剤として用いる方法が提案されている。この
方法によれば、耐熱劣化性及び耐候性に優れた耐衝撃性
ポリスチレン系樹脂が得られるものの、低温での耐衝撃
性の改良効果は未だ充分ではなく、剛性や耐衝撃性の改
良効果も充分ではない。
【0006】特公平7−5789号公報には、固有粘度
が高いポリブタジエンゴムと固有粘度がやや低いポリブ
タジエンゴムをブレンドしたものを耐衝撃性改質剤とし
て用いることにより、耐衝撃性と光沢を改良した耐衝撃
性ポリスチレン系樹脂を製造する方法が提案されてい
る。この方法によれば、耐衝撃性と光沢の改良効果はあ
るものの、低分子量成分の分子量が高く且つ分子量分布
が狭いために耐衝撃性が充分ではなく、しかもポリスチ
レン系樹脂等で希釈したり、あるいは各種添加剤を配合
したりして使用すると、耐衝撃性の低下がさらに著し
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐衝
撃性と剛性(曲げ弾性率)とのバランスに優れ、低温で
の耐衝撃性が良好で、芳香族ビニル系樹脂による希釈や
各種添加剤の配合による物性の低下が抑制された耐衝撃
性芳香族ビニル系樹脂組成物、及び該樹脂組成物を与え
ることができる新規なポリブタジエンゴムを提供するこ
とにある。本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服
するために鋭意研究した結果、耐衝撃性ポリスチレン系
樹脂のゴム成分として、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ(GPC)で測定される分子量分布曲線が高
分子量成分と低分子量成分に起因する2つのピークを有
し、高分子量成分のピークトップ分子量と低分子量成
分のピークトップ分子量がそれぞれ100,000〜
1,500,000と10,000〜50,000の各
範囲内にあり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.5〜14.5の
範囲内で、シス−1,4構造含有率が80重量%以上
であるポリブタジエンゴムを用いることにより、耐衝撃
性と剛性(曲げ弾性率)とのバランスに優れ、低温での
耐衝撃性(低温衝撃強度)が良好で、芳香族ビニル系樹
脂による希釈や各種添加剤の配合による物性の低下が抑
制された耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物の得られる
ことを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)
で測定される分子量分布曲線が高分子量成分と低分子量
成分に起因する2つのピークを有し、高分子量成分のピ
ークトップ分子量と低分子量成分のピークトップ分子量
がそれぞれ100,000〜1,500,000と1
0,000〜50,000の各範囲内にあり、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が4.5〜14.5の範囲内で、シス−1,4構
造含有率が80重量%以上であることを特徴とするポリ
ブタジエンゴムが提供される。
【0009】本発明によれば、前記ポリブタジエンゴム
からなる樹脂用改質剤が提供される。本発明によれば、
前記ポリブタジエンゴムの高分子量成分と低分子量成分
とを溶液状態で混合することを特徴とするポリブタジエ
ンゴムの製造方法が提供される。本発明によれば、
(A)前記ポリブタジエンゴム1〜40重量%の存在下
で、(B)芳香族ビニル系単量体または芳香族ビニル系
単量体とそれと共重合可能な単量体との混合物99〜6
0重量%をラジカル重合させることを特徴とする耐衝撃
性芳香族ビニル系樹脂組成物の製造方法が提供される。
【0010】本発明によれば、芳香族ビニル系樹脂のマ
トリックス中にポリブタジエンゴムが分散した構造の耐
衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物において、(a)ポリ
ブタジエンゴムが前記ポリブタジエンゴムであり、
(b)芳香族ビニル系樹脂が芳香族ビニル系単量体の重
合体及び芳香族ビニル系単量体とそれと共重合可能な単
量体との共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一
種であり、(c)ポリブタジエンゴムの割合が1〜40
重量%で、芳香族ビニル系樹脂の割合が99〜60重量
%であり、(d)ポリブタジエンゴムが芳香族ビニル系
樹脂中に平均粒子径0.01〜10μmの範囲内のゴム
粒子として分散していることを特徴とする耐衝撃性芳香
族ビニル系樹脂組成物が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】ポリブタジエンゴム 本発明では、耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物の強靭
化剤として、特性の物性、構造、及び組成を有するポリ
ブタジエンゴムを使用する。すなわち、本発明で使用す
るポリブタジエンゴムは、以下で定義されるゴムであ
る。 (1)GPCで測定される分子量分布曲線が高分子量成
分と低分子量成分に起因する2つのピークを有し、いわ
ゆる二峰性の分子量分布曲線を有する。 (2)高分子量成分のピークトップ分子量と低分子量成
分のピークトップ分子量がそれぞれ100,000〜
1,500,000と10,000〜50,000の各
範囲内にある。 (3)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)が4.5〜14.5の範囲内にあ
る。 (4)シス−1,4構造含有率が80重量%以上であ
る。また、本発明で使用するポリブタジエンゴムは、次
のような物性、構造、及び組成を有することが好まし
い。 (5)トルエン溶液中、30℃で測定した固有粘度
〔η〕が1.0〜6.0の範囲内にある。 (6)各成分の含有割合が、高分子量成分が30〜98
重量%で低分子量成分が2〜70重量%である。
【0012】本発明で使用するポリブタジエンゴムは、
GPCで測定される分子量分布曲線が二峰性を有するも
のである。GPCで測定される分子量分布曲線におい
て、高分子量成分のピークトップ分子量が100,00
0〜1,500,000の範囲内にあり、低分子量成分
のピークトップ分子量が10,000〜50,000の
範囲内にあることが必要である。特に、低分子量成分が
存在することにより、低温での耐衝撃性に優れ、かつ、
剛性が顕著に改善された耐衝撃性樹脂組成物を得ること
ができる。GPCで測定される分子量分布曲線が二峰性
を示さないポリブタジエンゴムを用いた場合には、低温
での耐衝撃性及び剛性が不充分な耐衝撃性樹脂組成物し
か得ることができない。
【0013】より具体的に、高分子量成分のピークトッ
プ分子量は、100,000〜1,500,000、好
ましくは200,000〜1,000,000、より好
ましくは300,000〜800,000の範囲内であ
る。高分子量成分のピークトップ分子量が過度に大きい
場合や過度に小さい場合は、いずれの場合も耐衝撃性や
剛性の改善効果が充分ではなく、低温での耐衝撃性の改
善効果も小さくなる。低分子量成分のピークトップ分子
量は、10,000〜50,000、好ましくは13,
000〜40,000、より好ましくは15,000〜
30,000の範囲内である。低分子量成分のピークト
ップ分子量が過度に大きい場合や過度に小さい場合は、
いずれの場合も耐衝撃性や剛性の改善効果が充分ではな
く、低温での耐衝撃性の改善効果も小さくなる。
【0014】本発明で使用するポリブタジエンゴムの分
子量分布(Mw/Mn)は、4.5〜14.5の範囲内
にあり、好ましくは5.0〜14.0、より好ましくは
6.0〜13.5、最も好ましくは8.0〜13.0の
範囲内にある。ポリブタジエンゴムの分子量分布が過度
に狭い場合には、当該ポリブタジエンゴムを用いて得ら
れる耐衝撃性樹脂組成物の剛性と低温での耐衝撃性が不
充分となり、しかも該樹脂組成物を芳香族ビニル系樹脂
などで希釈したり、あるいは各種添加剤を配合した場合
に、耐衝撃性の低下が大きくなる。この分子量分布が過
度に広いと、耐衝撃性の向上効果が小さくなり、剛性も
低下する。
【0015】本発明で使用するポリブタジエンゴムのシ
ス−1,4構造含有率(シス−1,4−結合量)は、8
0重量%以上であり、好ましくは85重量%以上、より
好ましくは90重量%以上である。ポリブタジエンゴム
のシス−1,4構造含有率が過度に低いと、低温での耐
衝撃性の改良効果が小さい。ポリブタジエンゴムの残部
のミクロ構造は、特に限定されないが、1,2−ビニル
結合量が1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%、よ
り好ましくは2〜4重量%の場合に、耐衝撃性などの物
性に優れるため好適である。
【0016】本発明で使用するポリブタジエンゴムは、
トルエン溶液中、30℃で測定した固有粘度〔η〕が
1.0〜6.0の範囲内にあることが好ましい。ポリブ
タジエンゴムの固有粘度は、より好ましくは1.5〜
4.5、最も好ましくは2.0〜3.0の範囲内であ
る。この固有粘度が過度に小さいポリブタジエンゴムを
耐衝撃性改質剤として使用すると、得られた耐衝撃性樹
脂組成物を芳香族ビニル系樹脂などで希釈したり、ある
いは各種添加剤を配合した場合に、耐衝撃性の低下が大
きくなる。ポリブタジエンゴムの固有粘度が過度に大き
いと、当該ポリブタジエンゴムを芳香族ビニル系樹脂の
マトリックス中に微細なゴム粒子として分散することが
困難となり、耐衝撃性や剛性に優れた耐衝撃性樹脂組成
物を得ることが困難になり、さらには、該樹脂組成物を
芳香族ビニル系樹脂で希釈したり、各種添加剤を配合し
た場合に、耐衝撃性の低下が大きくなる。
【0017】本発明で使用するポリブタジエンゴムにお
いて、各成分の含有割合は、高分子量成分が好ましくは
30〜98重量%、より好ましくは40〜97重量%、
最も好ましくは50〜95重量%で、低分子量成分が好
ましくは2〜70重量%、より好ましくは3〜60重量
%、最も好ましくは5〜50重量%である。これら各成
分の含有割合が上記範囲内にあることによって、耐衝撃
性、剛性、及び低温衝撃強度に優れた耐衝撃性樹脂組成
物を得ることができ、また、該樹脂組成物を芳香族ビニ
ル系樹脂で希釈したり、各種添加剤を配合した場合にも
耐衝撃性の低下が抑制される。
【0018】ポリブタジエンゴムの高分子量成分と低分
子量成分の含有割合は、各成分の配合割合に基づいて定
めることができるが、ポリブタジエンゴムのGPCで測
定される分子量分布曲線から算出することもできる。す
なわち、ポリブタジエンゴムのGPCで測定される分子
量分布曲線の二峰性ピーク間の最低点(谷間の部分)か
らの垂線で分けられる2つのピークの面積の比によっ
て、各成分の含有割合を算出することができる。この場
合、2つのピークの面積比は、重量比に対応していない
ので、高分子量成分の面積(a)と低分子量成分の面積
(b)との比(a:b)で表すと、好ましくは30:7
0〜99:1、より好ましくは40:60〜95:5、
最も好ましくは50:50〜90:10の範囲内であ
る。
【0019】ポリブタジエンゴムの製造方法 本発明のポリブタジエンゴムの製造方法は、特に限定さ
れず、例えば、高分子量成分及び低分子量成分に相当す
る各ポリブタジエンゴムを製造した後、両成分を混合す
ることにより調製することができる。ポリブタジエンゴ
ムは、通常、不活性有機溶媒中で、遷移金属化合物、有
機アルミニウム化合物、及び極性化合物を含む重合触媒
系を用いて1,3−ブタジエンを重合することにより製
造することができる。重合に際し、必要に応じて、分子
量調節剤、ゲル化防止剤を使用することができる。ポリ
ブタジエンゴムの分子量は、触媒の種類と使用量、分子
量調節剤の使用量などを適宜調節することにより調整す
ることができる。
【0020】本発明で使用される遷移金属化合物として
は、遷移金属を有し、かつ重合溶媒に可溶であれば特に
制限されないが、通常、遷移金属の塩化合物が用いられ
る。遷移金属は、不完全なDまたはF亜殻を持つ金属元
素またはそのような亜殻を持つ陽イオンを生ずる金属元
素として定義され、一般に、IUPAC無機化学命名法
改訂版(1989年)による周期表第3〜11族の元素
が挙げられる。具体的には、例えば、チタン、クロム、
マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウ
ム、ランタン、ネオジウムなどが挙げられ、好ましくは
鉄、コバルト、ニッケル、ネオジウムで、特に好ましく
はコバルト、ニッケルである。塩化合物としては、例え
ば、有機酸塩、有機錯体塩などが挙げられる。有機酸塩
や有機錯体塩の炭素数は、格別限定はないが、通常1〜
80個、好ましくは2〜25個、より好ましくは3〜2
0個の範囲内である。これらの遷移金属化合物は、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0021】有機アルミニウム化合物としては、式Al
3-nnで表される化合物を用いることができる。式
中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、
及びシクロアルキル基から選ばれ、好ましくはアルキル
基である。これらの基の炭素原子数は、特に限定はない
が、通常1〜20個、好ましくは1〜10個、より好ま
しくは1〜5個の範囲である。Xは、ハロゲン原子を表
す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子及
び臭素原子で、より好ましくは塩素原子である。nは、
0、1または2を示す。極性化合物としては、使用され
る遷移金属化合物及び有機アルミニウム化合物の組み合
わせで、水、アルコール類、エーテル類、ルイス酸など
から重合活性を妨げない化合物を選択することができ
る。例えば、有機酸コバルト塩/ジエチルアルミニウム
クロライドの組み合わせでは、極性化合物としては、水
が有効である。極性物質は、触媒活性を安定的に向上さ
せるとともに、生成ポリマーの分子量分布及び分岐度を
調整する上で重要な役割を果たす。
【0022】本発明で使用される重合溶媒としては、ポ
リブタジエンゴムを溶解し、かつ重合触媒の活性に悪影
響を及ぼさないものであれば特に制限されない。重合溶
媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素類;n−ブ
タン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の飽和脂肪族化水
素類;シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、ブテ
ン−1等の脂肪族不飽和炭化水素類;などが挙げられ
る。これらの不活性有機溶媒は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用される。溶媒の使用量
は、単量体濃度が通常5〜50重量%、好ましくは10
〜40重量%の範囲なるように調整される。
【0023】分子量調節剤は、必要に応じて使用される
が、シス−1,4−ポリブタジエンゴムの重合反応で一
般に使用されるものが用いられ、1,2−ブタジエンな
どのアレン類やシクロオクタジエン等の環状ジエン類が
好ましく使用される。ゲル化防止剤は、必要に応じて使
用されるが、例えば、ルイス塩基、カルボン酸エステル
類、オルト酸エステル類が好適に使用される。ポリブタ
ジエンゴムの重合反応は、回分式、連続式のいずれでも
よい。重合温度は、通常0〜100℃、好ましくは10
〜60℃の範囲である。重合圧力は、通常0〜5気圧
(ゲージ圧)の範囲内である。反応終了後、反応混合物
にアルコールなどの重合停止剤、老化防止剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などを添加することができる。次い
で、常法に従って、生成ポリマーを洗浄、分離、乾燥し
て目的のポリブタジエンを得ることができる。
【0024】本発明のポリブタジエンゴムは、高分子量
成分と低分子量成分を同時に重合した後に、洗浄、分
離、乾燥してもよいが、それぞれを単独で重合した後
に、高分子量成分の反応混合物と低分子量成分の反応混
合物を溶液状態でブレンドして洗浄、分離、乾燥しても
よい。高分子量成分と低分子量成分をそれぞれ単独で重
合した場合には、反応混合物を単独で洗浄、分離、乾燥
することも可能であるが、低分子成分を単独で洗浄、分
離、乾燥することは、低分子成分が液状の場合には、本
発明のポリブタジエンゴムを用いて耐衝撃性芳香族ビニ
ル系樹脂を製造する際の取り扱いに難があるので、両成
分を反応混合物の段階でブレンドする方が好ましい。本
発明のポリブタジエンゴムは、例えば、耐衝撃性改質剤
など各種樹脂用改質剤として有用である。
【0025】耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物 本発明のポリブタジエンゴムは、耐衝撃性芳香族ビニル
系樹脂組成物の耐衝撃性改質剤(強靭化剤)として使用
することができる。本発明のポリブタジエンゴムを耐衝
撃性改質剤として用いることにより、耐衝撃性と剛性と
のバランスが高度に優れ、低温での耐衝撃性が良好で、
芳香族ビニル系樹脂による希釈や各種添加剤の配合によ
る物性の低下が抑制された耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂
組成物を得ることができる。本発明のポリブタジエンゴ
ムは、耐衝撃性改質剤として、通常、単独で使用するこ
とができるが、本発明の目的を阻害しない範囲内におい
て、他のゴムを併用してもよい。他のゴムとしては、例
えば、低シス−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体ゴム、ステレン−ブタジエンブロ
ック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンテーパードブ
ロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共
重合体ゴムなどが挙げられる。これらの他のゴムの使用
量は、全ゴム成分中の通常50重量%以下、好ましくは
40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さら
に好ましくは20重量%以下である。
【0026】本発明の耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成
物のマトリックスを形成する芳香族ビニル系樹脂は、通
常、芳香族ビニル単量体の単独重合体または芳香族ビニ
ル系単量体とそれと共重合可能な単量体との共重合体で
ある。芳香族ビニル単量体としては、スチレン、o−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−
tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−
メチル−p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、m
−クロルステレン、p−クロルスチレン、p−ブロモス
チレン、2−メチル−1,4−ジクロルスチレン、2,
4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げら
れる。これらの中でも、スチレンが好ましい。これらの
芳香族ビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0027】芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体
としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、α−クロロアクリロニトリルなどのニトリル系単
量体:メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸メチル
エステルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などの不飽
和脂肪酸系単量体;フェニルマレイミド等が挙げること
ができる。これらの中でも、ニトリル系単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、不飽和脂肪酸系単量
体などが好ましく、ニトリル系単量体が特に好ましい。
これらの芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体は、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。マトリックスを形成する芳香族ビニル
系樹脂中の芳香族ビニル単量体と芳香族ビニル単量体と
共重合可能な単量体との割合は、用途に応じて適宜選択
されるが、(芳香族ビニル単量体の結合量):(芳香族
ビニル単量体と共重合可能な単量体の結合量)の重量比
で、通常(20〜100):(80〜0)、好ましくは
(40〜100):(60〜0)、より好ましくは(6
0〜100):(40〜0)の範囲である。
【0028】本発明の耐衝撃性樹脂組成物は、ポリブタ
ジエンゴムと芳香族ビニル系樹脂を例えば機械的に混合
して得ることができるが、通常は、ポリブタジエンゴム
の存在下に芳香族ビニル系単量体または芳香族ビニル系
単量体とそれと共重合可能な単量体との混合物をラジカ
ル重合させる方法により製造することが好ましい。この
場合の製造方法としては、格別の限定はなく、例えば、
塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁二段
重合法などの多段重合法などが挙げられる。これらの中
でも、塊状重合法及び塊状−懸濁二段重合法が特に好ま
しい。塊状重合法は、塊状連続重合法が好ましい。ポリ
ブタジエンゴムと単量体(芳香族ビニル単量体または芳
香族ビニル単量体とそれと共重合可能な単量体との混合
物)の使用割合は、生成する耐衝撃性樹脂組成物の用途
に応じて適宜選択されるが、ポリブタジエンゴム:単量
体の重量比で通常(1〜40):(99〜60)、好ま
しくは(2〜30):(98〜70)、より好ましくは
(3〜20):(97〜80)の範囲内である。
【0029】塊状連続重合法により耐衝撃性樹脂組成物
を製造する場合は、例えば、ポリブタジエンゴムを芳香
族ビニル単量体または芳香族ビニル単量体とそれと共重
合可能な単量体との混合物に溶解させ、必要に応じて、
希釈溶剤、流動パラフィンやミネラルオイルなどの内部
潤滑剤、酸化防止剤、連鎖移動剤などを加えた後、無重
合触媒重合の場合は、通常80〜200℃において加熱
重合し、触媒重合の場合は、重合触媒存在下、通常20
〜200℃において重合し、単量体(芳香族ビニル単量
体または芳香族ビニル単量体とそれと共重合可能な単量
体との混合物)の重合転化率が60〜90%なるまで重
合する。この場合、重合触媒を用いることがより好まし
い。重合操作終了後、生成した耐衝撃性樹脂組成物は、
常法に従って、例えば、加熱減圧による溶媒除去、ある
いは揮発物除去設計された押出装置を用いて押し出すこ
とにより、未反応モノマーや希釈溶剤などを除去し回収
することができる。得られた耐衝撃性樹脂組成物は、必
要により、ペレット化または粉末化して実用に供され
る。
【0030】希釈溶剤としては、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素
類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペ
ンタン等の脂環式炭化水素類;N−ブタン、N−ヘキサ
ン、N−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;メチルイソプ
ロピルケトンなどのケトン類;などが挙げられ、好まし
くは芳香族炭化水素類である。これらの希釈溶剤は、そ
れぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いら
れ、その使用量は、全単量体の通常0〜25重量%であ
る。
【0031】重合触媒としては、通常、有機過酸化物や
アゾ系触媒が用いられ、好ましくは有機過酸化物であ
る。有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルペルオキシ)−8,3,5−トリメチルシ
クロヘキサンなどのペルオキシケタール類;ジ−t−ブ
チルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルペルオキシ)ヘキサンなどのジアルキルペルオ
キシド類;ベンゾイルペルオキシド、m−トルオイルペ
ルオキシドなどのジアシルペルオキシド類;ジメチルス
チルペルオキシジカーボネートなどのペルオキシジカー
ボネート類;t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボ
ネート等のパーオキシエステル類;シクロヘキサノンベ
ルオキシドなどのケトンベルオキシド類;p−メンタハ
イドロベルオキシドなどのハイドロパーオキシド類など
が挙げられる。アゾ系触媒としては、例えば、アゾビス
イソブチロニトリルなどが挙げられる。これらの重合触
媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。重合触媒の使用量は、単量体1
00重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ま
しくは0.005〜3重量部、より好ましくは0.01
〜1重量部である。連鎖移動剤としては、例えば、α−
メチルスチレンダイマー、N−ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタンなどのメルカブタン類;1−
フェニルブテン−2−フルオレン、ジペンテンなどのテ
ルペン類;クロロホルムなどのハロゲン化合物などが挙
げられる。
【0032】塊状−懸濁重合法においては、通常、前記
の塊状重合法と同様にして単量体の重合転化率が30〜
50%に達するまで部分的に重合を行い、次いで、この
部分的に重合した重合溶液をポリビニルアルコール、カ
ルボキシルメチルセルロースなどの懸濁安定剤及び/ま
たはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの界面
滑性剤の存在下で、水中に懸濁して反応を完結させる。
生成した耐衝撃性樹脂組成物は、ろ過分離、遠心分離な
どの方法により単離し、水洗、乾燥を行い、必要に応じ
て、ペレット化または粉末化する。本発明の耐衝撃性芳
香族ビニル系樹脂組成物は、樹脂マトリックス中のポリ
ブタジエンゴムの平均粒子径(以下、ゴム粒子径とい
う)が通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜5
μmより好ましくは0.5〜3μmの範囲であるとき
に、耐衝撃性及び剛性に優れ、芳香族ビニル系樹脂等で
希釈して使用した場合、あるいは各種添加剤が配合され
た場合に、耐衝撃性の低下を抑制することができる。
【0033】本発明の耐衝撃性樹脂組成物は、前記の重
合により得られた耐衝撃性樹脂組成物をさらに芳香族ビ
ニル系樹脂で希釈して使用することができる。この場合
のゴム量も、前記とほぼ同様の範囲内の1〜40重量%
とすることが好ましい。本発明の耐衝撃性樹脂組成物
は、所望により、各種添加剤を配合することができる。
添加剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウムなどの脂肪酸または脂肪酸塩、有機ポリシロキサ
ン、ミネラルオイル、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収
剤、染料、顔料、充填剤、滑剤、離型剤、可塑剤、帯電
防止剤、難燃剤などが挙げられる。各種添加剤の配合量
は、使用目的に応じて適宜選択される。
【0034】難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤が好ま
しく用いられる。ハロゲン系難燃剤としては、塩素系及
び臭素系の種々の難燃剤が使用可能であり、例えば、ヘ
キサブロモベンゼン、ペンタブロモエチルベンゼン、ヘ
キサブロモビフェニル、デカブロモジフェニル、ヘキサ
ブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニル
オキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、ペンタ
ブロモシクロヘキサン、テトラブロモビスフェノール
A、及びその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノ
ールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブ
ロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピ
ルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス
(ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノー
ルA−ビス(アリルエーテル)等]、テトラブロモビス
フェノールS、及びその誘導体[例えば、テトラブロモ
ビスフェノールS−ビス(ヒドロキシエチルエーテ
ル)、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−
ジブロモプロピルエーテル)等]、テトラブロモ無水フ
タル酸、及びその誘導体[例えば、テトラブロモフタル
イミド、エチレンビステトラブロモフタルイミド等]、
エチレンビス(5,6−ジブロモノルボルネン−2,3
−ジカルボキシイミド)、トリス−(2,3−ジブロモ
プロピル−1)−イソシアヌレート、ヘキサクロロシク
ロペンタジエンのディールス・アルダー反応の付加物、
トリブロモフェニルグリシジルエーテル、トリブロモフ
ェニルアクリレート、エチレンビストリブロモフェニル
エーテル、エチレンビスペンタブロモフェニルエーテ
ル、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、臭素化ポ
リスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭素化
エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネート、ポリペンタブ
ロモベンジルアクリレート、オクタブロモナフタレン、
ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェニ
ル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェニル
アミン等が挙げられる。本発明で使用する難燃剤の中で
も特に好ましい難燃剤について、以下の式に示すような
化合物を挙げることができる。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】
【0037】
【化3】 (式中、nは0または1以上の整数である。)
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】 (式中、nは0または1以上の整数であり、m1〜m4
は1以上の整数であり、1≦m1≦5、1≦m2≦4、
1≦m3≦4、1≦m4≦5、好ましくは2≦m1≦
4、5≦m2≦3、2≦m3≦3、2≦m4≦4、特に
好ましくはm1=3、m2=2、m3=2、m4=3で
ある。)
【0040】
【化6】 (式中、nは0または1以上の整数であり、m1〜m6
は1以上の整数であり、1≦m1≦5、1≦m2≦5、
1≦m3≦4、1≦m4≦4、1≦m5≦5、1≦m6
≦5、好ましくは2≦m1≦4、2≦m2≦4、2≦m
3≦3、2≦m4≦3、2≦m5≦3、2≦m6≦4、
特に好ましくはm1=3、m2=2、m3=2、m4=
2、m5=3、m6=3である。)
【0041】
【化7】 (式N5の具体例である。)
【0042】
【化8】 (式N6の具体例である。)
【0043】
【化9】 また、難燃剤として、式(N10)に示すハロゲン化ビ
スフェノール型エポキシ化合物を用いることができる。
【0044】
【化10】 (式中、Xはハロゲン原子であり、Rは二価の炭化水素
基であり、mは1〜3であり、nは0または1以上の整
数である。) 式(N10)のエポキシ化合物において、mがすべて2
であり、nが実質的に0であり、ハロゲン原子Xが臭素
原子であり、Rがイソプロピリデン基であるものが好ま
しい。式(N10)のエポキシ化合物の具体例として、
式(N11)で表される化合物を挙げることができる。
【0045】
【化11】 式(N11)で表されるハロゲン化ビスフェノール型エ
ポキシ化合物としては、例えば、Br含有率が20重量
%のものや50重量%のものなどが市販されている。
【0046】難燃剤の添加量は、耐衝撃性樹脂組成物1
00重量部に対して、通常3〜50重量部である。難燃
剤の難燃化効果をより有効に発揮させるための難燃助剤
として、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、アンチモン酸ナトリウム、三塩化アンチモン等のア
ンチモン系難燃助剤を用いることができる。これらの難
燃助剤は、難燃剤100重量部に対して、通常1〜30
重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用する。
【0047】安定剤としては、例えば、オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステ
ル、2,2′−オキザミドビス[エチル−3(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]などのフェノール系酸化防止剤;トリスノニルフ
ェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブリル
フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ホスファイト等のリン系安定剤などを挙
げることができる。
【0048】有機または無機の充填剤としては、例え
ば、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、軽石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネ
シウム、ドワマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウ
ム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫
化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維などを例示することができる。
【0049】
【実施例】以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げ
て、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これ
らの実施例のみに限定されるものではない。なお、これ
らの例中の部及び%は、特に断りのない限り重量基準で
ある。また、各種物性の測定法は、下記の通りである。 (1)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
及び分子量分布(Mw/Mn) 東ソー株式会社製HLC−8020のゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィを用い、以下の条件で測定し、標
準ポリスチレン換算値として算出した。 カラム:GMH−XL(東ソー株式会社製)2本直
列、 カラム温度:40℃、 溶離液:テトラヒドロフラン、 溶離液流量:1.0ml/min、 サンプル濃度8mg/20ml(テトラヒドロフラン
溶液) の測定条件で測定し、標準ポリスチレン換算値として算
出した。 (2)シス1,4−結合量、及び1,2−ビニル結合量 日本分光株式会社製1R−700の赤外分光光度計を用
いて、赤外線吸収スペクトル測定を行い、モレロ法によ
り算出した。 (3)固有粘度〔η〕 ポリマーをトルエン溶液とし、30℃で、オストワルド
粘度計を用いて測定した。 (4)アイゾッド(Izod)衝撃強度 JIS K−7110に準じて、25℃と−30℃で測
定した。 (5)曲げ弾性率 JIS K−7203に順じて測定した。 (6)ゴム粒子径 樹脂組成物中の分散ゴム粒子径は、樹脂組成物を四酸化
オスミウムで染色し、透過型電子顕微鏡で写真撮影を行
い、下記式に基づいて平均粒子径を測定した。 平均粒子径=(長径+短径)/2
【0050】[製造例1]高分子量成分(1) 撹拌機、及び還流冷却器の付いた250リットルのステ
ンレス製重合反応容器を2基直列につなぎ、以下のよう
にして連続重合を行った。トルエン/2−ブテン/1,
3−ブタジエン(10/70/20重量%)混合溶液を
毎時70kgで重合反応器に提供する際に、供給配管中
に1,2−ブタジエンを毎時325ミリモル、オルト蟻
酸トリメチルを毎時5.1ミリモル、水を毎時96ミリ
モル添加した。この混合液に更にジエチルアルミニウム
モノクロライドを毎時320ミリモル(トルエン溶液と
して)添加しながら重合反応容器に導入した。前記の原
料混合物とは別の配管からオクテン酸コバルトを毎時
9.6ミリモル添加し、20℃、滞留時間2時間で48
時間の連続重合を行った。2基目の重合反応器から生成
したシス−1,4−ポリブタジエンの反応混合物を連続
して抜き出し、メタノールを添加して重合反応を停止し
て、高分子量成分(1)のポリブタジエンを得た。得ら
れたシス−1,4−ポリブタジエンのピークトップ分子
量は、552,000であった。
【0051】[製造例2]高分子量成分(2) 1,2−ブタジエンの添加量を毎時260ミリモルとし
た以外は、製造例1と同様の方法で高分子量成分(2)
を得た。得られたシス−1,4−ポリブタジエンのピー
クトップ分子量は、601,000であった。
【0052】[製造例3]低分子量成分(1) 撹拌機、及び還流冷却器の付いた250リットルのステ
ンレス製重合反応容器を2基直列につなぎ、以下のよう
にして連続重合を行った。トルエン/2−ブテン/1,
3−ブタジエン(10/70/20重量%)混合溶液を
毎時70kgで重合反応器に供給する際に、供給配管中
に1,2−ブタジエンを毎時130ミリモル、水を毎時
145ミリモル添加した。この混合液に更にジエチルア
ルミニウムモノクロライドを毎時291ミリモル(トル
エン溶液として)添加しながら重合反応容器に導入し
た。前記の原料混合物とは別の配管からナフテン酸ニッ
ケルを毎時6ミリモル添加し、20℃、滞留時間2時間
で24時間の連続重合を行った。2基目の重合反応器か
ら生成したシス−1,4−ポリブタジエンの反応混合物
を連続して抜き出し、メタノールを添加して重合反応を
停止して、低分子量成分(1)のポリブタジエンを得
た。得られたシス−1,4−ポリブタジエンのビークト
ップ分子量は、22,500であった。
【0053】[製造例4]低分子量成分(2) 水の添加量を毎時116ミリモルとした以外は、製造例
3と同様の方法で低分子量成分(2)を得た。得られた
シス−1,4−ポリブタジエンのピークトップ分子量
は、16,200であった。
【0054】[製造例5]低分子量成分(3) 1,2−ブタジエンの添加量を毎時1037ミリモルと
した以外は、製造例2と同様の方法で低分子量成分
(3)を得た。得られたシス−1,4−ポリブタジエン
のピークトップ分子量は、205,000であった。
【0055】[実施例1]製造例1で得られた高分子量
成分(1)を含む反応液と製造例3で得られた低分子量
成分(1)を含む反応液を、ポリマー換算で70:30
(重量比)となるようにブレンドし、老化防止剤として
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネートを0.2phr、T
NP(トリス−ノニルフェニルフォスファイトを0.4
phr添加して、スチームストリッピング後、脱水し、
押出し乾燥機で乾燥してポリブタジエンゴムのサンプル
(A)を得た。サンプル(A)の測定結果を表1に示
す。
【0056】[実施例2]製造例1で得られた高分子量
成分(1)を含む反応液と製造例4で得られた低分子量
成分(2)を含む反応液を、ポリマー換算で80:20
(重量比)となるようにブレンドし、実施例1と同様の
方法で後処理を行ってポリブタジエンゴムのサンプル
(B)を得た。サンプル(B)の測定結果を表1に示
す。
【0057】[実施例3]製造例1で得られた高分子量
成分(1)を含む反応液と製造例4で得られた低分子量
成分(2)を含む反応液を、ポリマー換算で60:40
(重量比)となるようにブレンドし、実施例1と同様の
方法で後処理を行ってポリブタジエンゴムのサンプル
(C)を得た。サンプル(C)の測定結果を表1に示
す。
【0058】[比較例1]製造例2で得られた高分子量
成分(2)を含む反応液と製造例5で得られた低分子量
成分(3)を含む反応液を、ポリマー換算で70:30
(重量比)となるようにブレンドし、実施例1と同様の
方法で後処理を行ってポリブタジエンゴムのサンプル
(D)を得た。サンプル(D)の測定結果を表1に示
す。
【0059】[比較例2]製造例2で得られた高分子量
成分(2)を含む反応液と製造例5で得られた低分子量
成分(3)を含む反応液を、ポリマー換算で60:40
(重量比)となるようにブレンドし、実施例1と同様の
方法で後処理を行ってポリブタジエンゴムのサンプル
(E)を得た。サンプル(E)の測定結果を表1に示
す。
【0060】[比較例3]製造例1で得られた高分子量
成分(1)を含む反応液を用いて、実施例1と同様の方
法で後処理を行ってポリブタジエンゴムのサンプル
(F)を得た。サンプル(F)の測定結果を表1に示
す。
【0061】
【表1】
【0062】[実施例4]攪拌装置つきステンレス製反
応機で、実施例1で得られたポリブタジエンゴムのサン
プル(A)180gをスチレンモノマー1820gに溶
解させた後、連鎖移動剤(n−ドデシルメルカプタン)
をスチレンモノマーに対し250ppmの割合で添加
し、130℃で1時間20分間攪拌しバルク重合を行っ
た。次いで、内容物を取り出し、この内容物1250g
とポリビニルアルコール2%水溶液3750gを8リッ
トルの攪拌装置つきステンレス製反応機に入れ、70℃
に昇温した。次に、ベンゾイルパーオキサイド2.5g
とジクミルパーオキサイド1.26gを添加し、70℃
で1時間、90℃で1時間、110℃で1時間、130
℃で4時間重合を行った。重合終了後、室温まで冷却
し、得られた耐衝撃性ポリスチレン樹脂を濾過、回収し
水洗い後、60℃で6時間減圧乾燥した。得られた耐衝
撃性ポリスチレン樹脂を180℃のロールで練りシート
状に成形し、シートペレタイザーでペレット状にした。
試験サンプルは、得られたペレットを射出成形機にて射
出成形して作製した。アイゾッド衝撃強度、曲げ弾性
率、及びゴム粒子径の測定結果を表2に示す。
【0063】[実施例5〜6、比較例4〜6]ポリブタ
ジエンゴムのサンプル(A)に代えて、それぞれ実施例
2〜3及び比較例1〜3で得られたポリブタジエンゴム
のサンプルB〜Fを用いたこと以外は実施例4と同様に
して試験サンプルを作成した。アイゾッド衝撃強度、曲
げ弾性率、及びゴム粒子径の測定結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】[実施例7〜9、比較例7〜9]前記の実
施例4〜6及び比較例4〜6で得られた各樹脂組成物
を、それぞれポリスチレン系樹脂(旭化成社製、スタイ
ロン666)を用いて、表3に示すゴム含有量となるよ
うに希釈した。樹脂組成物の希釈方法は、東洋精機社製
2軸同方向押し出し機2D25F2型を使用し、各樹脂
組成物とポリスチレン系樹脂を溶融混練することにより
行った。結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、耐衝撃性と剛性とのバ
ランスが高度に優れ、低温衝撃強度が良好で、しかも芳
香族ビニル系樹脂で希釈したり、あるいは各種添加剤を
配合しても、耐衝撃性などの物性の低下が抑制された耐
衝撃性芳香族ビニル系樹脂組成物、その製造方法、及び
該樹脂組成物を与えることができる新規なポリブタジエ
ンゴムが提供される。本発明の耐衝撃性樹脂組成物は、
耐衝撃性や剛性、特に低温衝撃強度が要求される用途分
野に好適に使用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    (GPC)で測定される分子量分布曲線が高分子量成分
    と低分子量成分に起因する2つのピークを有し、高分子
    量成分のピークトップ分子量と低分子量成分のピークト
    ップ分子量がそれぞれ100,000〜1,500,0
    00と10,000〜50,000の各範囲内にあり、
    重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
    (Mw/Mn)が4.5〜14.5の範囲内で、シス−
    1,4構造含有率が80重量%以上であることを特徴と
    するポリブタジエンゴム。
  2. 【請求項2】 トルエン溶液中、30℃で測定した固有
    粘度〔η〕が1.0〜6.0の範囲内にある請求項1記
    載のポリブタジエンゴム。
  3. 【請求項3】 各成分の含有割合が、高分子量成分が3
    0〜98重量%で低分子量成分が2〜70重量%である
    請求項1または2に記載のポリブタジエンゴム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のポリブタジエンゴムを有効成分とする樹脂用改質剤。
  5. 【請求項5】 ポリブタジエンゴムの高分子量成分と低
    分子量成分とを溶液状態で混合することを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載のポリブタジエン
    ゴムの製造方法。
  6. 【請求項6】 (A)ゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)で測定される分子量分布曲線が高分子
    量成分と低分子量成分に起因する2つのピークを有し、
    高分子量成分のピークトップ分子量と低分子量成分のピ
    ークトップ分子量がそれぞれ100,000〜1,50
    0,000と10,000〜50,000の各範囲内に
    あり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
    との比(Mw/Mn)が4.5〜14.5の範囲内で、
    シス−1,4構造含有率が80重量%以上であるポリブ
    タジエンゴム1〜40重量%の存在下で、(B)芳香族
    ビニル系単量体または芳香族ビニル系単量体とそれと共
    重合可能な単量体との混合物99〜60重量%をラジカ
    ル重合させることを特徴とする耐衝撃性芳香族ビニル系
    樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 芳香族ビニル系樹脂のマトリックス中に
    ポリブタジエンゴムが分散した構造の耐衝撃性芳香族ビ
    ニル系樹脂組成物において、(a)ポリブタジエンゴム
    がゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で
    測定される分子量分布曲線が高分子量成分と低分子量成
    分に起因する2つのピークを有し、高分子量成分のピー
    クトップ分子量と低分子量成分のピークトップ分子量が
    それぞれ100,000〜1,500,000と10,
    000〜50,000の各範囲内にあり、重量平均分子
    量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
    n)が4.5〜14.5の範囲内で、シス−1,4構造
    含有率が80重量%以上であるポリブタジエンゴムであ
    り、(b)芳香族ビニル系樹脂が芳香族ビニル系単量体
    の重合体及び芳香族ビニル系単量体とそれと共重合可能
    な単量体との共重合体からなる群より選ばれる少なくと
    も一種であり、(c)ポリブタジエンゴムの割合が1〜
    40重量%で、芳香族ビニル系樹脂の割合が99〜60
    重量%であり、(d)ポリブタジエンゴムが芳香族ビニ
    ル系樹脂中に平均粒子径0.01〜10μmの範囲内の
    ゴム粒子として分散していることを特徴とする耐衝撃性
    芳香族ビニル系樹脂組成物。
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