JPH1059011A - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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JPH1059011A
JPH1059011A JP34968696A JP34968696A JPH1059011A JP H1059011 A JPH1059011 A JP H1059011A JP 34968696 A JP34968696 A JP 34968696A JP 34968696 A JP34968696 A JP 34968696A JP H1059011 A JPH1059011 A JP H1059011A
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JP
Japan
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armature
retainer
inner member
roller
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Application number
JP34968696A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Ito
健一郎 伊藤
Makoto Yasui
誠 安井
Shiro Goto
司郎 後藤
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Priority to US08/873,299 priority patent/US5924510A/en
Priority to KR1019970024236A priority patent/KR19980069794A/ko
Priority to US09/027,193 priority patent/US6019185A/en
Priority to US09/027,192 priority patent/US6041879A/en
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 4輪駆動車の駆動経路上に組込み、車両の走
行状態に応じて駆動力の伝達と遮断とを行なう回転伝達
装置を提供する。 【解決手段】 外輪2と入力軸4との対向面間に、楔形
空間を形成する円筒面6とカム面7を形成し、その間に
設けた保持器8のポケットにローラ10を組込み、保持
器8に電磁クラッチ14を連結し、保持器8と入力軸4
の間にスイッチバネ13を取付けている。車両の走行状
態に応じて電磁クラッチ14のコイル16に流す電流量
によって、外輪2と入力軸4間に形成された2方向クラ
ッチを制御し、駆動力の伝達、遮断を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、4輪駆動車の駆
動力を伝達する回転伝達装置、更に詳しくは、4輪駆動
車の駆動経路において駆動力の伝達と遮断の切換えに用
いられる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪を直結した4輪駆動車(以下4W
D車という)が舗装路のタイトコーナーを旋回すると、
いわゆるタイトコーナーブレーキング現象が発生する
が、この問題を解決する発明として、本出願人は特願平
4−173064号や特願平4−182476号でスプ
ラグまたはローラを係合子として利用した回転伝達装置
を提案している。
【0003】これらの装置は回転方向に応じて保持器の
位相を切り換え、係合子を内外輪に係合させる2方向駆
動装置であり、図25の様にFRベースの4WD車のフ
ロントプロペラシャフト上に装着すると、加速中に後輪
がスリップすると回転伝達装置の入力軸がそれに応じて
回転が上がるため、係合子が係合し、出力軸にトルクを
伝達するため4WDとなる。一方、車両が旋回すると車
両の前輪(出力軸側)が速く回転するが、この時は回転
伝達装置の係合子は係合せず、入力軸と出力軸は空転す
る。したがって、タイトコーナーブレーキングは発生し
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
装置においては、車両のエンジンブレーキのトルクは装
置の入力軸の回転を減速させる方向にあり、その方向に
は入力軸と出力軸は空転するため、前輪にはエンジンブ
レーキの減速トルクは伝達されない。すなわち、エンジ
ンブレーキは後輪だけにしか効かないのである。このた
め、雪道等の低摩擦係数路面上でエンジンブレーキを強
く効かせた場合、後輪が減速方向にスリップし、摩擦力
を失い、車両が不安定になる。エンジンブレーキが強す
ぎた場合は、車両はスピンすることもある。
【0005】また、上記提案の装置を装着した4WD車
にABS(アンチロックブレーキングシステム)を装着
する場合を考える。一般に車両のブレーキ力は後輪に比
べて前輪側の方が大きく、フルブレーキをした場合、前
輪から先行してロックする。
【0006】このとき、上記装置の出力軸(前輪側)が
減速しようとするが、この方向には係合子が係合するた
め、入力軸も同時に減速させられる。すなわち、前輪の
ロックと同時に後輪までもロックしてしまうため、AB
Sを装着しても、前後輪の回転数差が検出し難く制御性
が悪いという問題があった。
【0007】そこで、この発明の課題は、正逆方向の回
転に対して駆動力を伝達する機能と共に、旋回中はタイ
トコーナーブレーキを回避することが出来、かつ、前輪
にもエンジンブレーキトルクを適度に伝達することが出
来、なおかつ、ABS作動時には両方向に空転すること
の出来る回転伝達装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、外輪とそれに嵌合する内
方部材の対向面の一方に円筒面を、他方にその円筒面と
の間で楔空間を形成する複数のカム面を形成し、上記外
輪と内方部材の対向面間に設けた保持器のポケットに、
外輪と内方部材の相対回転によって上記円筒面とカム面
の間に係合するローラを組込み、前記保持器と外輪また
は内方部材とを回転方向隙間を介して共回り可能に連結
し、上記保持器と外輪または内方部材との間に、ローラ
を係合させず中立位置に保持するための弾性部材を組込
み、上記保持器の端部にアーマチュアを保持器と回転不
可能かつ軸方向に移動可能に取付け、前記外輪と内方部
材の間に、内方部材または外輪に固定された摩擦部材と
上記アーマチュアを吸着させるための電磁石を組込んだ
構成を採用したものである。
【0009】請求項2の発明は、外輪とそれに嵌合する
内方部材の対向面の一方に円筒面を、他方にその円筒面
との間で楔空間を形成する複数のカム面を形成し、上記
外輪と内方部材の対向面間に設けた保持器のポケット
に、外輪と内方部材の相対回転によって上記円筒面とカ
ム面の間に係合するローラを組込み、前記保持器と外輪
または内方部材とを回転方向隙間を介して共回り可能に
連結し、上記保持器と外輪または内方部材との間に、ロ
ーラを係合させず中立位置に保持するための弾性部材を
組込み、上記外輪と内方部材の間に、外輪に固定された
摩擦部材とアーマチュアを吸着させるための電磁石を組
込み、該アーマチュアを摩擦部材と回転不可能に嵌合さ
せ、アーマチュアと摩擦部材の間に保持器に回転不可
能、スライド可能に嵌合されたクラッチプレートを挿入
した構成を採用したものである。
【0010】請求項3の発明は、外輪とそれに嵌合する
内方部材の対向面の一方に円筒面を、他方にその円筒面
との間で楔空間を形成する複数のカム面を形成し、上記
外輪と内方部材の対向面間に設けた保持器のポケット
に、外輪と内方部材の相対回転によって上記円筒面とカ
ム面の間に係合するローラを組込み、前記保持器と外輪
または内方部材とを回転方向隙間を介して共回り可能に
連結し、上記保持器と外輪または内方部材との間に、ロ
ーラを係合させず中立位置に保持するための弾性部材を
組込み、上記外輪と内方部材の間に、内方部材に固定さ
れた摩擦部材とアーマチュアを吸着させるための電磁石
を組み込み、該アーマチュアを摩擦部材と回転不可能に
嵌合させ、アーマチュアと摩擦部材の間に保持器に回転
不可能、スライド可能に嵌合されたクラッチプレートを
挿入した構成を採用したものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
において、電磁石に電流が流れていないときに、アーマ
チュアを摩擦部材から離反させるために、アーマチュア
と摩擦部材との間に弾性部材を挿入した構成を採用した
ものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1乃至4の発明
において、アーマチュアあるいは摩擦部材の摺動面に複
数の油溝を配した構成を採用したものである。
【0013】請求項6の発明は、請求項1乃至5の発明
において、外輪に相対回転不可能に嵌合された複数のア
ウタープレートと、内方部材に相対回転不可能に嵌合さ
れた複数のインナープレートを交互に重ね合わせ、その
最端部を弾性部材で押圧した多板摩擦クラッチを付加し
た構成を採用したものである。
【0014】請求項7の発明は、請求項1乃至5の発明
において、外輪に相対回転不可能に嵌合された複数のア
ウタープレートと、内方部材に相対回転不可能に嵌合さ
れた複数のインナープレートをすきまを介して交互に重
ね合わせ、そのすきまに高粘性の油を封入した粘性クラ
ッチを付加した構成を採用したものである。
【0015】請求項8の発明は、車両の前後車輪または
前後推進軸の回転数をセンサーで測定し、それらの回転
数差または回転数変化に応じて電磁石の電流を制御する
ようにした構成を採用したものである。
【0016】ここで、回転伝達装置は、トランスミッシ
ョンから直接後輪推進軸が連結され、トランスファによ
って前輪推進軸が分岐しているFRベースの4WD車の
前輪駆動経路上に装着される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。
【0018】図1乃至図6に示す第1の実施形態におい
て、回転伝達装置1は、従動部材となる外輪2の内部に
軸受3を介して入力軸4が回転自在に収納され、外輪2
と入力軸4の間に2方向クラッチAが組込まれ、入力軸
4の端部にスプラインを介して入力用リング5が取付け
られている。
【0019】上記2方向クラッチAは、外輪2の内径面
に円筒面6が形成され、これに対応するよう入力軸4に
設けた大径部の外径面に所定の間隔をおいて複数の平坦
なカム面7が形成され、各カム面7は、外輪2の円筒面
6との間で円周方向の両側が狭幅になる楔状空間を形成
している。
【0020】前記入力軸4の大径部に環状の保持器8が
外嵌挿入され、この保持器8には周方向にカム面7と同
じ数のポケット9が形成され、その各ポケット9に係合
子としてのローラ10が組込まれている。ローラ10
は、入力軸4の各カム面7に対してそれぞれ1個づつ組
込まれており、保持器8によって周方向に所定量移動す
ると、カム面7と円筒面6の間に係合し、外輪2と入力
軸4を一体化する。
【0021】図3に示すように、保持器8と入力軸4の
両者には、周方向の一部に切り欠き11、12があり、
そこに弾性部材であるスイッチバネ13をたわませて両
端をセットする。
【0022】保持器8と入力軸4は、互いの切り欠き1
1、12が合致しているときは、入力軸4のカム面7と
保持器8のポケット9及びローラ10の位置関係は図2
の如く設計されており、ローラ10と外輪2の間に隙間
aが存在する。従って、スイッチバネ13がセットされ
ていると、入力軸4と外輪2は係合されず、ニュートラ
ルスタンバイとなる。
【0023】図1に示すように、入力軸4と外輪2の間
に電磁クラッチ14が組込まれている。この電磁クラッ
チ14は、外輪2の端部から一部が外側に突出する固定
部15に電磁石16を収納するフィールドコア17を回
転不能に圧入し、このフィールドコア17に回転可能と
なるよう外嵌するロータ18は非磁性体のロータガイド
19と回転不能に圧入されており、また、ロータガイド
19はピン20によって外輪2と回転止めがなされてい
る。
【0024】従って、フィールドコア17は固定部材で
あり、また、外輪2、ロータガイド19、ロータ18は
いかなるときも相対回転しないと共に、ロータ18が外
輪2に固定された摩擦部材となる。
【0025】前記ロータ18と保持器8の端部間に配置
したアーマチュア21は、図5に示すように、内径部に
設けた突部22が保持器8の切り欠き23に係合し、保
持器8に対して回転不能で軸方向の移動は可能となって
いる。また、アーマチュア21とロータ18の対向面間
に隙間bができるようにアーマチュア21の厚みが設定
され、アーマチュア21とロータ18の相対回転は可能
になっている。
【0026】即ち、ロータ18は外輪2とつながってお
り、アーマチュア21は保持器8、スイッチバネ13を
介して入力軸4とつながっている。
【0027】上記回転伝達装置1の外輪2には多板摩擦
クラッチ51が連結されている。この多板摩擦クラッチ
51は、外輪2の端部にボルト等で固定したハウジング
52と入力軸4に外嵌固定したインナーリング53との
間に、ハウジング52と回転方向に一体で軸方向に可動
となるアウタープレート54と、インナーリング53と
回転方向に一体で軸方向に可動となるインナープレート
55を順次交互に複数枚を組込み、これらプレート群の
一方端部に、プレート群を軸方向に押圧して互に圧着さ
せる弾性部材56を縮設した構造を有し、コイル16に
電流が流れていないとき、入力軸4と外輪2間のローラ
は係合せず相対回転可能であるが多板摩擦クラッチ51
のトルクは伝達されることになる。
【0028】このトルク伝達は、エンジンブレーキなど
の緩やかな車輪速度の変化など、加速度が小さく、スリ
ップの判断ができずに従駆動輪にローラの係合によるト
ルクの伝達ができない場合において、多板摩擦クラッチ
51のトルクが従駆動輪に伝達され、車両の挙動を安定
させることができるという利点がある。
【0029】第1の実施形態の回転伝達装置1は上記の
ような構成であり、図25で示したように、FRベース
の4WD車のフロントデフ24とトランスミッション及
びトランスファー25をつなぐフロントプロペラシャフ
ト26の間に組込む。なお4WD車はABS付とし、入
力軸4の入力用リング5をトランスファ側に直結し、外
輪2をフロントデフ側に直結する。
【0030】4WD車の通常走行時(定速走行時)は電
磁クラッチ14の電磁石16への通電がなく、ロータ1
8とアーマチュア21はフリーとなり、このため、スイ
ッチバネ13の付与力により入力軸4と保持器8は互い
の切り欠き11、12が合致し、入力軸4のカム面7と
保持器8のポケット9及びローラ10の位置関係は図2
に示したニュートラルスタンバイとなり、入力軸4と外
輪2は相対回転が可能となり、4WD車は2駆走行状態
となる。但し、多板摩擦クラッチ51によって設定され
た空転抵抗を持って外輪2と入力軸4は空転可能であ
る。
【0031】滑り易い路面で急発進した場合等には、電
磁クラッチ14の電磁石16に電流が流れる。電磁石1
6に電流が流れると、フィールドコア17、ロータ1
8、アーマチュア21の間に磁気回路が形成され、ロー
タ18はアーマチュア21を引きつけて一体となる。
【0032】従って、外輪2、ロータガイド19、ロー
タ18、アーマチュア21、保持器8がアーマチュアと
ロータの摺動抵抗を受けて一体となる。
【0033】この状態で入力軸4と外輪2が相対回転し
ようとすると、保持器8の回転は外輪2に拘束されてい
るため、入力軸4の回転に対して位相がずれ、図6に示
すように、ローラ10はカム面7と円筒面6間に係合す
る位相となり、入力軸4と外輪2はトルクの伝達が可能
な直結状態となり、車両は4駆走行となる。
【0034】上記4駆走行時において、車両のABS作
動時は電磁クラッチ14の電磁石16に対して通電をオ
フする。
【0035】電磁石16のリード線は固定部15を通っ
て車内の制御装置に配線される。制御装置は例えば前後
輪の回転数すなわち回転伝達装置1の入出力回転数を回
転センサーで測定し、その差に応じて電磁クラッチ(コ
イル電流)をオン−オフ制御する。
【0036】上記の作用を実際の走行において考える
と、車両が通常走行で前進または後退方向に直進してい
る間は前後輪が同速度であるため電磁クラッチ14をオ
フにする。ローラ10はニュートラル位置に保持される
ため、入力軸4から外輪2には多板摩擦クラッチ51の
抵抗分だけ駆動力は前輪に分配される。
【0037】一方、加速中後輪がスリップすると前輪
(出力側)に対して後輪(入力側)の回転が上回る(前
輪回転数<後輪回転数)。この回転数差が設定値以上に
なると電磁クラッチ14をオンにする。ローラ10が入
力軸4と外輪2に係合し、入力軸4と外輪2が一体化さ
れ、前輪にも駆動力が伝達され、4駆状態に切り換わ
る。
【0038】また、車両が旋回中は前輪(出力側)の方
が後輪(入力側)よりも回転が上回るため、電磁クラッ
チ14はオフにする。入力軸4と外輪2は空転し、多板
摩擦クラッチ51の摩擦力は抵抗となるが、その抵抗力
はタイトコーナーブレーキング現象を起こさない程度に
小さく設定してある(数kgfm)ため問題なくスムーズに
旋回できる。
【0039】また、雪道の様な低摩擦係数路面におい
て、急激にエンジンブレーキを効かせた場合、後輪が減
速側にスリップしようとするが、電磁クラッチ14は後
輪回転が前輪回転を下回るためオフであるが、多板摩擦
クラッチ51によって減速トルクを前輪側に分配するの
で、エンジンブレーキは4輪に作用し、後輪のスリップ
を軽減できるとともに、車両の安定性を向上させる。
【0040】また、ABS装着車の場合、ABS作動中
は電磁クラッチ14をオフにすることにより、外輪2と
入力軸4は空転し、前後輪間のトルク循環が無く、従来
の2WD車と同様のABS制御が容易に可能となる。
【0041】尚、多板摩擦クラッチ51の摩擦力は旋回
時のタイトコーナーブレーキングやABS作動時の前後
輪間の拘束力に影響しない程度のトルクに設定してお
り、約3〜6kgm程度にする。この程度のトルクがあ
れば、上記低摩擦係数路面でのエンジンブレーキ時の後
輪スリップは軽減できる。
【0042】図7乃至図11に示す回転伝達装置の第2
の実施形態は、外輪側を動力入力側としたものであり、
先の第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説
明に代える。以下の各実施形態についても同様である。
【0043】この第2の実施形態において、入力外輪2
の内径面にカム面7が設けられ、出力軸4はカム面7に
対応する大径部の外径面が円筒面6になっている。
【0044】入力外輪2と出力軸4の間に設けた保持器
8と該外輪2の両者には、図9のように切り欠き11
a、12aがあり、そこにスイッチバネ13をたわませ
てセットする。入力外輪2と保持器8は互いの切り欠き
11a、12aが合致しているとき、入力外輪2のカム
面7と保持器8のポケット9及びローラ10の位置関係
は図10の如く、ローラ10とカム面7の間に隙間aが
存在するようになっている。従って、スイッチバネ13
がセットされていると、出力軸4と入力外輪2は結合さ
れず、ニュートラルスタンバイとなる。
【0045】電磁クラッチ14は、フィールドコア17
が固定部15に回転不能に圧入され、ロータ18は非磁
性体のロータガイド19aへ回転不能となるよう外嵌圧
入され、ロータガイド19aは圧入などにより出力軸4
と回転不能に嵌合されている。
【0046】従って、出力軸4、ロータガイド19a、
ロータ18はいかなる時も相対回転しない。
【0047】また、アーマチュア21と保持器8は、図
4で示したと同様に、突起と切り欠きの係合により、回
転は不能であるが軸方向の移動は隙間bによって許さ
れ、アーマチュア21とロータ18の相対回転は可能と
なっている。即ち、ロータ18は出力軸4とつながって
おり、アーマチュア21は保持器8、スイッチバネ13
を介して入力外輪2とつながっている。
【0048】この第2の実施形態において、車両の4駆
走行モードにおいて滑り易い路面等で急発進した場合等
は、電磁石16への通電がオンとなり、フィールドコア
17、ロータ18、アーマチュア21の間で磁気回路が
形成され、ロータ18はアーマチュア21を引きつけて
摺動抵抗を与える。従って、出力軸4、ロータガイド1
9、ロータ18、アーマチュア21、保持器8が一体と
なり、回転不能となる。この状態で入力外輪2と出力軸
4が相対回転しようとすると、保持器8の回転は出力軸
4に拘束されているため、入力外輪2の回転に対して位
相がずれて図11に示すようにトルクの伝達が可能とな
り、入力外輪2と出力軸4が直結された4駆走行とな
る。
【0049】上記4駆走行時にABSの作動信号で電磁
石16への通電がオフになると、ロータ18とアーマチ
ュア21の結合が解け、入力外輪2と出力軸4間のロー
ラの係合が解け、2WD車と同様にABS制御が可能と
なる。
【0050】図12に示す第3の実施形態は、先に述べ
た第1の実施形態の多板摩擦クラッチにビスカス粘性ク
ラッチ51aを用いたものである。
【0051】このビスカス粘性クラッチ51aは、ハウ
ジング52に回転不能に嵌合された複数のアウタープレ
ート54とインナーリング53に回転不能に嵌合された
複数のインナープレート65を交互に隙間リング57、
58の介在により適当な隙間を設けて重ねており、その
隙間に高粘性油を封入したものである。第1実施形態と
同様エンジンブレーキ時には適度なトルクを前輪に分配
できる。
【0052】図13と図14は第4実施形態を示してい
る。この実施形態は第1〜3実施形態の多板摩擦クラッ
チ51や粘性クラッチ51aを取り除いたものである。
この場合、強いエンジンブレーキ時にもし後輪がスリッ
プしそうになった時は、後輪側の回転数の変化(急激な
減速)から減速度を演算し、その減速度が設定値を超え
た場合に制御装置によって、その時にも電磁クラッチを
オンにさせるのである。そうするとローラの係合によ
り、4輪共にエンジンブレーキトルクは配分される。
【0053】ところで、上述した第1乃至第4の各実施
形態における回転伝達装置においては、何れも、滑りや
すい路面などで、車両が加速して後輪がスリップし、前
輪の回転数をある設定値以上上回ったときに電磁石に通
電して、2方向クラッチAをロックさせるものである。
したがって、それ以外の状況(ABS作動時、旋回時、
定速走行時、減速時)においては、電磁石には通電され
ないため、2方向クラッチAはニュートラルの状態を保
つ。このとき、ローラ10を図2に示すニュートラルの
位置に保持しているのは、図3で示すスイッチバネ13
の付与力である。
【0054】この付与力が小さすぎると、入力軸4の回
転加速度が大きい場合は、保持器8と、ローラ10と、
保持器と同軸上回転不可能に係止されたアーマチュア2
1の慣性によって、ローラ10がニュートラル位置に保
たれなくなる場合がある。
【0055】また、この付与力が小さすぎた場合、アー
マチュア21が、ロータ18またはロータガイド19と
ある抵抗(表面張力の影響が大きい)をもって相対回転
するため、その抵抗がスイッチバネ13の付与力を上回
ってしまうと、保持器8はローラ10を引き連れてロッ
ク位置に移動してしまうことがある。
【0056】したがって、スイッチバネ13の付与力は
ある程度大きくするか、もしくはアーマチュア21とロ
ータ18の摺動抵抗を小さくする必要がある。
【0057】しかし、この付与力を大きくするには、電
磁石16の容量(サイズ)もアップさせなければならな
い。
【0058】そこで、図15に示す第5の実施形態は、
アーマチュア21を外輪2側に回転不可能且つ軸方向ス
ライド可能に係止し、別途保持器8に対して回転不可能
且つ軸方向スライド可能に係止されたクラッチプレート
61を設けることによって、保持器8側の慣性を小さく
するとともに、アーマチュア21吸引時の摩擦トルクを
増大させることにより、第1乃至第4の実施形態と同等
のサイズの電磁石16で、スイッチバネ13の付与力増
加に対応するものである。
【0059】また、アーマチュア21あるいはロータ1
8の摺動面に油膜を切るための油溝62を設け、相対回
転時の摺動抵抗を軽減するものである。
【0060】また、保持器8に回転不可能且つ軸方向ス
ライド可能に係止されたアーマチュア21と、外輪2に
回転不可能に係止されたロータ18の間にウェーブワッ
シャー63等の弾性部材を挿入し、電磁石16に電流が
流れていないときは両部材を離反させ、摺動抵抗を軽減
するものである。
【0061】図15乃至図17に示す第5の実施形態
は、新たにクラッチプレート61という薄板の部材が使
用される。このクラッチプレート61は保持器8に回転
不可能に係止されているが、軸方向にはスライドが可能
となっている。
【0062】アーマチュア21は、ロータガイド19と
ともに外輪2にストッパーピン64によって回転不可能
に係止されているが、軸方向にはスライドが可能となっ
ている。
【0063】クラッチプレート61は、ロータ18とア
ーマチュア21の間に配置され、ロータ18とロータガ
イド19の間には、図17(A)、(B)に示すような
ウェーブワッシャー63が配置される。
【0064】図15(B)に示すように、電磁石16に
通電されていないときは、ウェーブワッシャー63の付
与力により、アーマチュア21とロータ18の間にすき
まができる。クラッチプレート61は両部材に対して自
由に回転可能である。また、保持器8には第1乃至第4
の実施形態におけるアーマチュア21に代わって、軽量
のクラッチプレート61が係止されているだけであるの
で、慣性が小さくなり、入力軸4側の回転加速度が大き
い場合に対して有利である。
【0065】図15(B)に示すように、電磁石16に
通電されたときは、アーマチュア21を吸引して、クラ
ッチプレート61を挟み込む形でロータ18に圧着され
る。第1乃至第4実施形態で示したような構造では、電
磁石16の吸引力Wに対して発生するアーマチュアトル
クTは、 T=μWr (r:摩擦摺動面平均半径、μ:摩擦係
数) で表される。
【0066】これに対し、第5の実施形態の構造におい
ては、第1乃至4の実施形態と同様の吸引力で、摩擦摺
動面が2面となるため、発生するアーマチュアトルク
T’は、 T’=2μWr=2T と上記の2倍になる。
【0067】したがって、電磁石のサイズを大きくする
ことなく、摩擦力のアップが可能となる。
【0068】次に、図17に示す第6の実施形態は、第
5の実施形態で示した回転伝達装置において、アーマチ
ュア21あるいはロータ18の摺動面に図17(A)に
示すようなスパイラル状の溝62や、図17(B)に示
すような放射状の溝62をつけている。これにより、表
面張力が軽減され、摺動抵抗が小さくなる。アーマチュ
ア21とロータ18の摺動抵抗が小さいということは、
スイッチバネの付与力が小さくでき、スイッチバネと電
磁石の設計の自由度が増す。
【0069】もちろんこの溝は、上記第1乃至第5の実
施形態のアーマチュアに対しても適用できる。
【0070】図18に示す第7の実施形態は、アーマチ
ュア21を保持器8と回転不可能で軸方向にスライド可
能とし、アーマチュア21とロータ18の間にウェーブ
ワッシャー63を組込んでいる。電磁石16に電流が流
れていない時は、アーマチュア21はウェーブワッシャ
ー63の付与力(本装置では2〜4kgfに設定)によ
って、アーマチュア21はロータ18と離反するため、
表面張力の影響はなくなる(効果は第6の実施形態と同
じである)。
【0071】また、このウェーブワッシャー63は、ア
ーマチュア21とロータ18が離反した後はほとんど荷
重が0になるよう設定されているため、アーマチュア2
1とロータ18間の抵抗はほとんどなくなり、スイッチ
ばねの付与力に打ち勝つことなく、保持器8には影響を
及ぼさない。
【0072】電磁石16に電流が流れた場合は、電流値
に比例した吸引力が発生し、その吸引力がウェーブワッ
シャー63の付与力に打ち勝って、アーマチュア21を
吸引する。電磁石16の吸引力はウェーブワッシャー6
3の付与力よりも十分大きいので問題にはならない。
【0073】図19に示す第8の実施形態は、第5の実
施形態における入力軸4と外輪2の間に、多板摩擦クラ
ッチ51を設けた回転伝達装置を示している。
【0074】図20に示す第9の実施形態は、第7の実
施形態における入力軸4と外輪2の間に、多板摩擦クラ
ッチ51を設けた回転伝達装置を示している。
【0075】図21に示す第10の実施形態は、第5の
実施形態における入力軸4と外輪2の間に、粘性クラッ
チ51aを設けた回転伝達装置を示している。
【0076】図22に示す第11の実施形態は、第7の
実施形態における入力軸4と外輪2の間に、粘性クラッ
チ51aを設けた回転伝達装置を示している。
【0077】図23に示す第12の実施形態は、外輪2
の内径部に多角形のカム面7を持ち、円筒形状の入力軸
4をもった2方向のクラッチAを採用している。
【0078】クラッチプレート61は外径側で保持器8
と回転不可能、軸方向可動に係止されており、アーマチ
ュア21は内径部でロータガイド19aと回転不可能、
軸方向可動に係止されている。ロータ18はロータガイ
ド19aに、ロータガイド19aは入力軸4にそれぞれ
回転不可能に圧入されている。
【0079】電磁石16に通電されていない時は、アー
マチュア21とロータ18の間にすきまができ、そのす
きま内でクラッチプレート61は両部材に対して自由に
回転可能である。したがって、保持器8はスイッチバネ
13の付与力によって、ローラ10をフリーの位置に保
持する。
【0080】電磁石16に通電されると、アーマチュア
21がクラッチプレート61を挟み込んでロータ18に
吸引され、アーマチュア21、クラッチプレート61
(保持器)、ロータ18、ロータガイド19a、入力軸
4が一体化される。その時発生するトルクは、第5の実
施形態で説明した通り、第1乃至第4実施形態の約2倍
となる。
【0081】車両に装着した場合の第12の実施形態の
作用は第5の実施形態と同じであるので省略する。
【0082】図24に示す第13の実施形態は、第12
の実施形態と同様、外輪2の内径部に多角形のカム面7
を持ち、円筒形状の入力軸4をもった2方向クラッチA
を採用した回転伝達装置を示している。
【0083】アーマチュア21は保持器8と回転不可
能、軸方向可動に係止されている。ロータ18はロータ
ガイド19aを介して入力軸4と回転不可能に圧入され
ている。
【0084】電磁石16に通電されていない時は、アー
マチュア21はウェーブワッシャー63の付与力によっ
て、ロータ18と離反させられ、表面張力の影響を受け
ることなく自由に回転可能である。もちろんローラ10
は保持器8によって入力軸4と外輪2が係合しないフリ
ーの位置に保持される。
【0085】電磁石16に通電された場合は、アーマチ
ュア21をロータ18側に吸引し、摩擦力を発生させ入
力軸4と保持器8を一体化させる。
【0086】車両に装着した場合の第13の実施形態の
作用は第5の実施形態と同じであるので省略する。
【0087】上記した第12の実施形態と第13の実施
形態において、それぞれの入力軸4と外輪2の間に、図
20で示した多板クラッチ51や図21で示した粘性ク
ラッチ51aを設けることができる。
【0088】なお、各実施形態の回転伝達装置は、トラ
ンスミッションからの出力を内部の入力軸を介して直接
後輪推進軸へ伝達し、かつ、サイレントチェンを介して
前輪推進軸へ動力を分岐し得るFRベースの4WD車用
トランスファの内部に、装着が可能である。又、この発
明では、入力用リング5をトランスファ側に直結した
が、外輪2をトランスファ側に直結した場合も当然含ま
れる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、この発明の回転伝達装置
を装着すれば、加速時は前後進を問わず、直結4WDと
同等の駆動性が得られ、旋回中はタイトコーナーブレー
キング現象が防止でき、なおかつ、エンジンブレーキト
ルクは4輪に配分され、ABS作動時は前後輪の拘束力
を遮断することによってABS制御性を向上させること
ができる。
【0090】また、請求項2と請求項3により、保持器
には軽量のクラッチプレートが回転不可能に係止される
だけなので慣性が小さくなるとともに、電磁石の容量を
アップさせずに約2倍のアーマチュア摩擦トルクを発生
させることができ、また請求項4、5、6、7により、
摺動抵抗が低減されるので、スイッチバネのトルクの設
計に自由度を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す縦断面図
【図2】図1の矢印II−IIの拡大断面図
【図3】図1の矢印III −III の断面図
【図4】図1の電磁クラッチの部分を示す拡大断面図
【図5】図1の矢印V−Vの断面図
【図6】図1の矢印II−IIの部分のロック状態を示す断
面図
【図7】第2の実施形態を示す要部の縦断面図
【図8】図7の矢印VIII−VIIIに沿う縦断面図
【図9】図7の矢印IX−IXに沿う縦断面図
【図10】図7の矢印VIII−VIIIの部分のフリー状態を
示す断面図
【図11】同上のロック状態を示す断面図
【図12】第3の実施形態を示す断面図
【図13】第4の実施形態を示す断面図
【図14】図13の矢印XIV −XIV に沿う断面図
【図15】(A)は第5の実施形態を示す断面図、
(B)は同上の2方向クラッチの電磁コイルへの通電切
れを示す拡大断面図、(C)は同じく通電状態を示す拡
大断面図
【図16】(A)はウェーブワッシャの正面図、(B)
は同側面図
【図17】(A)と(B)は第6の実施形態を示し、溝
を設けたアーマチュアあるいはロータの正面図
【図18】(A)は第7の実施形態を示す断面図、
(B)は同上における電磁クラッチ部分の拡大断面図
【図19】第8の実施形態を示す断面図
【図20】第9の実施形態を示す断面図
【図21】第10の実施形態を示す断面図
【図22】第11の実施形態を示す断面図
【図23】(A)は第12の実施形態を示す断面図、
(B)は同上の2方向クラッチを示す断面図
【図24】(A)は第13の実施形態を示す断面図、
(B)は同上の2方向クラッチを示す断面図
【図25】回転伝達装置の装着例を示す平面図
【符号の説明】
1 回転伝達装置 2 外輪 3 軸受 4 入力軸 6 円筒面 7 カム面 8 保持器 9 ポケット 10 ローラ 11、12 切り欠き 13 スイッチバネ 14 電磁クラッチ 15 固定部 16 電磁石 17 フィールドコア 18 ロータ 19 ロータガイド 20 ピン 21 アーマチュア 22 突部 23 切り欠き 51 多板摩擦クラッチ 51a 粘性クラッチ 52 ハウジング 53 インナーリング 54 アウタープレート 55 インナープレート 61 クラッチプレート 62 油溝 63 ウェーブワッシャー 64 ストッパーピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪とそれに嵌合する内方部材の対向面
    の一方に円筒面を、他方にその円筒面との間で楔空間を
    形成する複数のカム面を形成し、上記外輪と内方部材の
    対向面間に設けた保持器のポケットに、外輪と内方部材
    の相対回転によって上記円筒面とカム面の間に係合する
    ローラを組込み、前記保持器と外輪または内方部材とを
    回転方向隙間を介して共回り可能に連結し、上記保持器
    と外輪または内方部材との間に、ローラを係合させず中
    立位置に保持するための弾性部材を組込み、上記保持器
    の端部にアーマチュアを保持器と回転不可能かつ軸方向
    に移動可能に取付け、前記外輪と内方部材の間に、内方
    部材または外輪に固定された摩擦部材と上記アーマチュ
    アを吸着させるための電磁石を組込んだことを特徴とす
    る回転伝達装置。
  2. 【請求項2】 外輪とそれに嵌合する内方部材の対向面
    の一方に円筒面を、他方にその円筒面との間で楔空間を
    形成する複数のカム面を形成し、上記外輪と内方部材の
    対向面間に設けた保持器のポケットに、外輪と内方部材
    の相対回転によって上記円筒面とカム面の間に係合する
    ローラを組込み、前記保持器と外輪または内方部材とを
    回転方向隙間を介して共回り可能に連結し、上記保持器
    と外輪または内方部材との間に、ローラを係合させず中
    立位置に保持するための弾性部材を組込み、上記外輪と
    内方部材の間に、外輪に固定された摩擦部材とアーマチ
    ュアを吸着させるための電磁石を組込み、該アーマチュ
    アを摩擦部材と回転不可能に嵌合させ、アーマチュアと
    摩擦部材の間に保持器に回転不可能、スライド可能に嵌
    合されたクラッチプレートを挿入したことを特徴とする
    回転伝達装置。
  3. 【請求項3】 外輪とそれに嵌合する内方部材の対向面
    の一方に円筒面を、他方にその円筒面との間で楔空間を
    形成する複数のカム面を形成し、上記外輪と内方部材の
    対向面間に設けた保持器のポケットに、外輪と内方部材
    の相対回転によって上記円筒面とカム面の間に係合する
    ローラを組込み、前記保持器と外輪または内方部材とを
    回転方向隙間を介して共回り可能に連結し、上記保持器
    と外輪または内方部材との間に、ローラを係合させず中
    立位置に保持するための弾性部材を組込み、上記外輪と
    内方部材の間に、内方部材に固定された摩擦部材とアー
    マチュアを吸着させるための電磁石を組み込み、該アー
    マチュアを摩擦部材と回転不可能に嵌合させ、アーマチ
    ュアと摩擦部材の間に保持器に回転不可能、スライド可
    能に嵌合されたクラッチプレートを挿入したことを特徴
    とする回転伝達装置。
  4. 【請求項4】 電磁石に電流が流れていないときに、ア
    ーマチュアを摩擦部材から離反させるために、アーマチ
    ュアと摩擦部材との間に弾性部材を挿入したことを特徴
    とする請求項1乃至3の何れかに記載の回転伝達装置。
  5. 【請求項5】 アーマチュアあるいは摩擦部材の摺動面
    に複数の油溝を配した請求項1乃至4の何れかに記載の
    回転伝達装置。
  6. 【請求項6】 外輪に相対回転不可能に嵌合された複数
    のアウタープレートと、内方部材に相対回転不可能に嵌
    合された複数のインナープレートを交互に重ね合わせ、
    その最端部を弾性部材で押圧した多板摩擦クラッチを付
    加した請求項1乃至5の何れかに記載の回転伝達装置。
  7. 【請求項7】 外輪に相対回転不可能に嵌合された複数
    のアウタープレートと、内方部材に相対回転不可能に嵌
    合された複数のインナープレートをすきまを介して交互
    に重ね合わせ、そのすきまに高粘性の油を封入した粘性
    クラッチを付加した請求項1乃至5の何れかに記載の回
    転伝達装置。
  8. 【請求項8】 車両の前後車輪または前後推進軸の回転
    数をセンサーで測定し、それらの回転数差または回転数
    変化に応じて電磁石の電流を制御するようにした請求項
    1乃至7の何れかに記載の回転伝達装置。
JP34968696A 1996-06-12 1996-12-27 回転伝達装置 Pending JPH1059011A (ja)

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JP34968696A JPH1059011A (ja) 1996-06-12 1996-12-27 回転伝達装置
DE19724490A DE19724490A1 (de) 1996-06-12 1997-06-10 Rotationsübertragungsvorrichtung
US08/873,299 US5924510A (en) 1996-06-12 1997-06-11 Rotation transmission device
KR1019970024236A KR19980069794A (ko) 1996-06-12 1997-06-12 회전전동장치
US09/027,193 US6019185A (en) 1996-06-12 1998-02-20 Rotation transmission device
US09/027,192 US6041879A (en) 1996-06-12 1998-02-20 Rotation transmission device

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15094096 1996-06-12
JP8-150940 1996-06-12
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JP3622298A Division JPH10226246A (ja) 1996-06-12 1998-02-18 4輪駆動システム
JP2008223185A Division JP5010557B2 (ja) 1996-06-12 2008-09-01 回転伝達装置

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