JPH1071872A - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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JPH1071872A
JPH1071872A JP9028001A JP2800197A JPH1071872A JP H1071872 A JPH1071872 A JP H1071872A JP 9028001 A JP9028001 A JP 9028001A JP 2800197 A JP2800197 A JP 2800197A JP H1071872 A JPH1071872 A JP H1071872A
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rotation transmission
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way clutch
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誠 安井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4輪駆動車の振動防止と2輪走行切換時の燃
費向上が図れる回転伝達装置を提供する。 【解決手段】 トランスミッションからの出力を内部の
入力軸21を介して直接後輪推進軸へ伝達し、サイレン
トチェン20を介して前輪駆動軸へ動力を分岐し得るF
Rベースの4WD車用トランスファ3の内部に、入力軸
21とチェンスプロケット18の回転伝達と遮断を行う
ツーウェイクラッチ32と、該クラッチ32のロックと
フリーを制御する電磁コイル37を有する回転伝達機構
12を組込み、2WDと4WDの切換えが行えるように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の駆動経路
上において、駆動力の伝達と遮断の切換えに用いられる
回転伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪を直結した4輪駆動車(4WD)
が舗装のタイトコーナを旋回すると、いわゆるタイトコ
ーナブレーキング現象が発生するが、この問題を解決す
る手段として、本出願人は、ローラクラッチと電磁コイ
ルを使用した回転伝達装置を提案している。
【0003】図27は、上記回転伝達装置の車両装着例
を示し、エンジン1及びトランスミッション2に連なる
トランスファ3によって、前輪4側のフロントプロペラ
シャフト5とリヤプロペラシャフト6が分岐されたFR
ベースの4輪駆動車において、フロントプロペラ5上に
回転伝達装置7が装着され、該回転伝達装置7によって
2駆走行と4駆走行の切換えが行われるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回転伝達装
置をフロントプロペラシャフト5に装着した状態では、
フロントプロペラシャフトが回転伝達装置の軸方向長さ
分だけ短くなるため、回転伝達装置とフロントプロペラ
シャフト5間のジョイント角度は大きくなり、走行時に
大きな振動の原因になったり、プロペラシャフト5のい
わゆるアンバランスの修正が困難である。
【0005】また、従来の装着位置であると、例えば、
この4WD車が2駆走行モードを切替選択できるとし、
前輪各端にハブクラッチ等の切り離し機構を有したとし
ても、2駆走行時にフロントプロペラシャフト5を停止
させることができない。仮に従来の回転伝達装置7のク
ラッチ係合をオフにしても、ドライブシャフト8とフロ
ントデフ9が停止するだけであり、トランスファ3内に
別途、ドッグクラッチ等の駆動切り離し機構が無い限り
はフロントプロペラシャフト5は2駆走行時も回転して
しまい、燃費悪化、振動を引き起こす。また、トランス
ファ3内に別途、ドッグクラッチ等の駆動切り離し機構
を設けることは、せっかく、回転伝達装置7が駆動切り
離し機構を有していることからすれば、合理的でなく、
コストアップにつながる。
【0006】そこで、この発明の課題は、電磁クラッチ
を用いて電気的にツーウェイクラッチのロック、フリー
制御を行う回転伝達機構をトランスファ内部に組込むこ
とによって、車両の振動防止と2駆走行切換時の燃費向
上が図れる回転伝達装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、トランスミッションから
の出力を内部の入力軸を介して直接後輪推進軸へ伝達
し、かつ、前輪推進軸へ動力を分岐し得るFRベースの
4WD車用トランスファの内部に、入力軸と前輪推進軸
の回転伝達と遮断を行うツーウェイクラッチと、ツーウ
ェイクラッチのロックとフリーを制御する電磁コイルと
を有し、2WDと4WDの切換えを行う回転伝達機構を
組込んだ構成を採用したものである。
【0008】請求項2の発明は、回転伝達機構が、トラ
ンスファ内部の入力軸に内方部材を同軸上に回転不能に
連結し、入力軸に同軸上回転可能に嵌合されたチェンス
プロケットに外輪を同軸上に回転不能に連結し、内方部
材と外輪の一方に複数のカム面と他方に円筒面を設けて
両面間に楔形空間を形成し、この楔形空間内に保持器を
設け、該保持器に形成した複数のポケットに係合子を組
込み、この係合子がカム面と円筒面に係合しない中立位
置へ保持器を支持付勢する弾性部材を、保持器とカム面
を有する内方部材または外輪の間で係止してツーウェイ
クラッチを形成し、外輪または内方部材に固定された摩
擦フランジと、保持器の端部に該保持器と軸方向にスラ
イド可能で相対回転不可能に嵌合したアマチュアを適当
な隙間を介して重ね合わせ、その摩擦フランジとアマチ
ュアを磁力により圧接させるための電磁コイルを設けて
形成されている構成を採用したものである。
【0009】請求項3の発明は、回転伝達機構が、トラ
ンスファ内部の入力軸に外輪を同軸上に回転不能に連結
し、入力軸に同軸上回転可能に嵌合されたチェンスプロ
ケットに内方部材を同軸上に回転不能に連結し、内方部
材と外輪の一方に複数のカム面と他方に円筒面を設けて
両面間に楔形空間を形成し、この楔形空間内に保持器を
設け、該保持器に形成した複数のポケットに係合子を組
込み、この係合子がカム面と円筒面に係合しない中立位
置へ保持器を支持付勢する弾性部材を、保持器とカム面
を有する内方部材または外輪の間で係止してツーウェイ
クラッチを形成し、外輪または内方部材に固定された摩
擦フランジと、保持器の端部に該保持器と軸方向にスラ
イド可能で相対回不可能に嵌合したアマチュアを適当な
隙間を介して重ね合わせ、その摩擦フランジとアマチュ
アを磁力により圧接させるための電磁コイルを設けて形
成されている構成を採用したものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
の、前記回転伝達機構において、車両がエンジンブレー
キによって減速するとき、後輪回転数と前輪回転数を各
々微分演算し、その微分値の差の大きさに応じて電磁コ
イルの電流を制御する構成を採用したものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至3の発明
において、前記回転伝達機構のツーウェイクラッチに並
列に、内方部材または入力軸と外輪との間に、両着にそ
れぞれ回転不能に嵌合された摩擦板を交互に重ね合わ
せ、適当な摩擦トルクを加える湿式多板クラッチを設け
た構成を採用したものである。
【0012】請求項6の発明は、請求項5の発明の湿式
多板クラッチにおいて、摩擦板を内方部材または入力軸
にワンウェイクラッチを介して嵌合させ、このワンウェ
イクラッチを、内方部材または入力軸が外輪に対して、
車両の前進方向に対応する向きに相対回転するとき空転
するように形成した構成を採用したものである。
【0013】請求項7の発明は、請求項5記載の回転伝
達機構を組込んだトランスファにおいて、2WD走行を
選択した場合に、前輪の駆動系を完全に切り離すため
に、前輪推進軸に連結されたアウトプットシャフトとア
ウトプットシャフトに同軸上に回転可能に嵌合されたチ
ェーンの出力側スプロケットとの間にドッグクラッチを
設けた構成を採用したものである。
【0014】請求項8の発明は、請求項5記載の回転伝
達機構を組み込んだトランスファにおいて、2WD走行
を選択した場合に、前輪の駆動系を切り離すために、外
輪とチェーン入力側スプロケットとの間にドッグクラッ
チを設けた構成を採用したものである。
【0015】請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れ
かに記載の回転伝達機構を組み込んだトランスファにお
いて、入力軸と、入力軸に同軸上で相対回転可能なチェ
ーン入力側スプロケットとの間の連結を断続可能にする
スライドギヤを設けた構成を採用したものである。
【0016】請求項10の発明は、請求項1乃至3及び
5乃至9の何れかの前記回転伝達機構において、車両の
前後車輪または前後推進軸の回転数をセンサーで測定
し、それらの回転数差または回転数変化に応じて電磁コ
イルの電流を制御した構成を採用したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。
【0018】図1乃至図11に示す第1の実施形態にお
いて、図1はこの発明の回転伝達装置11を組込んだ4
WD駆動レイアウトを示し、図2は回転伝達装置である
トランスファの断面図、図3は回転伝達機構の詳細を示
している。
【0019】図1は、前輪4、4の各端部にハブクラッ
チ10が装着されているFRベース4WD車のトランス
ファ3の内部に回転伝達機構12が組込まれ、これによ
って、従来の典型的な4WDの走行モード(2WD、4
WD−Hi、4WD−Lo)に加えて、4WD制御オー
トモードおよび4WDロックモードが追加される。
【0020】図1と図2に示すように、エンジン1に接
続されたトランスミッション2からの出力は、トランス
ファ3を介してリヤプロペラシャフト6に伝達され、か
つ、フロントプロペラシャフト5に動力を分岐し得るよ
うになっている。
【0021】トランスファ3は、シャフト13がトラン
スミッション2の出力軸とハイ・ローセレクトギヤ14
を介して結合され、このハイ・ローセレクトギヤ14は
既知の技術であり、プラネタリーギヤセット15とセレ
クト用のスライドギヤ16との組合せからなり、ハイギ
ヤを通過する場合は1対1の関係で回転トルクを伝達
し、ローギヤを通過する場合は回転が減速され、トルク
は増大する。
【0022】上記シャフト13と、フロントプロペラシ
ャフト5に結合するフロントアウトプットシャフト17
は、それぞれのシャフト13、17に装着したチェン用
スプロケット18、19をサイレントチェン20で連動
し、動力を前輪4へ分岐するようになっており、上記シ
ャフト13に対するスプロケット18は、シャフト13
に回転自在に嵌合され、回転伝達機構12を介してシャ
フト13と結合される。
【0023】回転伝達機構12は、シャフト13のリヤ
プロペラシャフト6に通じる部分が入力軸21となり、
図3に示すように、入力軸21に内方部材となるカムリ
ング22を同軸上にセレーションで回転不能に外嵌固定
し、入力軸21に軸受23を介して回転可能となるよう
外嵌挿したハウジング24の筒状部がカムリング22に
外嵌する外輪25となり、該ハウジング24はチェンス
プロケット18とセレーション26で一体に回転するよ
う結合されている。
【0024】図3(B)の如く、上記カムリング22の
外周に複数のカム面27が設けられ、外輪25の内径は
円筒面28となり、各カム面27と円筒面28間に楔形
空間を形成していると共に、この楔形空間内にカムリン
グ22へ外嵌する保持器29を設け、この保持器29の
各カム面27と対応する位置に形成したポケット30内
に係合子としてのローラ31が組込まれ、ツーウェイク
ラッチ32を形成している。
【0025】上記ローラ31は、図5の如く、カム面2
7に対して中央の中立位置に位置するとき円筒面28と
の間に隙間Hを生じ、カムリング22の回転を外輪25
に伝えないオフの状態となり、図8(A)、(B)の如
く、保持器29でローラ31を楔空間の一方に片寄らす
と、ローラ31はカム面27と円筒面28間にかみ込
み、カムリング22の回転を外輪25に伝達するオンの
状態になる。
【0026】上記保持器29に一方の端部を係止したス
イッチバネ33の他方端部がカムリング22に係止さ
れ、図5の如く、ローラ31がカム面27と円筒面28
に係合しない中立位置へ保持器29を支持付勢してい
る。
【0027】前記入力軸21と外輪25の間でツーウェ
イクラッチ32を挾む一方側の位置に、ツーウェイクラ
ッチ32をオン・オフ制御する電磁クラッチ34と、他
方側の位置にワンウェイクラッチ35を介して入力軸2
1の回転を外輪25に伝達する湿式多板クラッチ36が
設けられている。
【0028】電磁クラッチ34は、電磁コイル37をト
ランスファケース38にボルト39等で回転不能に固定
し、該コイル37の電極はトランスファケース38を通
して外部コントローラ(以下ECU)40に接続され
る。このECU40は、図1のように、前輪4と後輪4
aの回転数、モード選択スイッチ41、ABS作動42
等から入力された各信号を演算および判断して、電磁コ
イル37に流す電流を制御する。なお、図2の如く、前
輪4の回転数は、フロントスピードセンサ43で、後輪
4aの回転数はリヤスピードセンサ44によって検出す
る。
【0029】上記電磁コイル37に対して回転可能とな
るよう外嵌するロータ45は、外輪25に固定されて一
体に回転するよう摩擦フランジとなり、このロータ45
と保持器29の端部の間に、該保持器29と軸方向のス
ライド可能で相対回転不能に嵌合したアマチュア46を
ロータ45と適当な隙間を介して重なるように配置し、
電磁コイル37に通電すると、ロータ45とアマチュア
46を磁力により圧接させ、外輪25と保持器29を回
転方向に固定化するようになっている。
【0030】前記湿式多板クラッチ36は、ワンウェイ
クラッチ35と回転方向に一体で軸方向に可動となる複
数のインナープレート47と、外輪25と回転方向に一
体で軸方向に可動となる複数のアウタープレート48を
順次交互に重ね合わせ、重なり方向の一方端部から押圧
バネ49でこれらを圧接させた構造になっており、ワン
ウェイクラッチ35は、入力軸21が外輪25に対し
て、車両の前進方向に対応する向きに相対回転するとき
空転するようになっている。
【0031】この発明の第1の実施形態は上記のような
構成であり、図4と図7、図9、図10に示す動力伝達
経路図を主体に用いてその作用を説明する。
【0032】図4(a)は2WD前進時の動力の伝達経
路を示し、トランスミッションからの動力は、Hiレン
ジのハイ・ローセレクトギヤ14を通過し、回転伝達機
構12の入力軸21に入力される。入力軸21の回転方
向が車両の前進方向の場合は、ワンウェイクラッチ35
は空転する方向に装着しており、湿式多板クラッチ36
と入力軸21は切り離されている。
【0033】また、別途設けられたモード選択スイッチ
41により、2WDを選択しているときは、電磁コイル
37に電流は流れないようになっており、ツーウェイク
ラッチ32は図5のようにニュートラル状態に保持され
るため、入力軸21と外輪25は切り離される。
【0034】従って、外輪25すなわち前輪駆動系には
動力は伝達されずに切り離され、また、2WDモードで
は前記ハブクラッチ10が切れているため、図6のよう
に車両走行中でもフロントプロペラシャフト5、フロン
トデフ9、ドライブシャフト8を停止させることができ
る。
【0035】次に、図4(B)に2WD後退時の動力の
伝達経路を示す。入力軸21の回転方向が車両後退方向
の場合は、ワンウェイクラッチ35はロックし、入力軸
21と外輪25が湿式多板クラッチ36のトルク(Tm
p)で結合される。従って、フロントプロペラシャフト
5を走行中に連れ回すこととなる。ツーウェイクラッチ
32は前進時と同様に図5の状態が保持される。ただ
し、ハブクラッチ10は切れているので前輪4にはトル
クはつながらない。また、後退時に連れ回すことは燃費
や振動に対する影響は極めて少なく問題無い。
【0036】次に、4WD−Hiレンジのロックモード
について、前進時を図7(A)に、後退時を図7(B)
に示す。回転伝達機構12は、別途設けられたモード選
択スイッチ41のロックモードが選択されると、電磁コ
イル37に電流が常時流れて、ツーウェイクラッチ32
を図8(A)、(B)の状態に保持する。この図8
(A)の状態は、保持器29と外輪25が電磁コイル3
7の吸引力により圧接されるため、入力軸21と外輪2
5が相対回転しようとすると、ローラ31が両方向に噛
み込むようになっている。したがって、トランスミッシ
ョン3から、Hiレンジのハイ・ローセレクトギヤ14
を通過してきた動力は、回転伝達機構12のツーウェイ
クラッチ32によって、前輪側に配分され、機械的に直
結な4WDとして走行できる。
【0037】次に、4WD−Loレンジのロックモード
について、前進時を図9(A)に、後退時を図9(B)
に示す。4WD−Loは、Loレンジのハイ・ローセレ
クトギヤ14を通過する以外、回転伝達機構12の作動
は同じである。
【0038】次に、制御モードについて説明する。制御
モードではHiレンジのハイ・ローセレクトギヤ14を
通過した動力が回転伝達機構12の入力軸に入力され
る。
【0039】まず、制御モードの前進加速時を図10
(A)に示す。滑りやすい路面上の加速等で、後輪4
(入力軸)がスリップし、前輪4a(外輪)に対して後
輪4の回転が上回る(「前輪回転数<後輪回転数」)。
この回転数差が設定値以上になると電磁コイル37に電
流が流れ、ツーウェイクラッチ32がロックされ、前輪
4に動力が伝達される。
【0040】次に、制御モードの前進定速走行、減速、
旋回時を図10(B)に示す。定速走行時は前後輪間の
回転数差が少なく、設定値に到達しないので、電磁コイ
ル37に電流は流れず、ツーウェイクラッチ32はフリ
ーの状態にあり、前輪4に動力は伝達されない。
【0041】また、エンジンブレーキによる減速時にお
いては、エンジンと直結された後輪4a(入力軸)側の
回転が低下し、前輪4(外輪)よりも下回る。この時は
電磁コイル37には電流を流さない制御となっているの
で、ツーウェイクラッチ32はフリーの状態である。但
し、車両が前進している場合、「前輪回転数>後輪回転
数」のような関係になった場合は、ワンウェイクラッチ
35は噛み込む方向であるため、湿式多板クラッチ36
のトルク(約3〜6kgfm)が減速トルクとして前輪
4に伝達される。この程度のトルクがあれば、雪道など
の滑りやすい路面での、エンジンブレーキによる後輪4
aのスリップを防止できる。
【0042】旋回時も同様に、「前輪回転数>後輪回転
数」の関係が成り立つため、前後輪の間には、湿式多板
クラッチ36のトルクによる前後輪の回転差を拘束する
力が発生するが、この程度の小さいトルクではタイトコ
ーナブレーキング現象は起こらない。
【0043】制御モードでの後退加速時を図11(A)
に示す。滑りやすい路面の加速時には、前進時と同様
に、「前輪回転数<後輪回転数」の関係が成り立つた
め、ツーウェイクラッチ32はロックされ、前輪に動力
を伝達する。
【0044】制御モードでの後退定速走行、減速、旋回
時を図11(B)に示す。後退の定速走行時は、回転数
差が設定値に到達しないので、電磁コイル37に電流は
流れず、ツーウェイクラッチ32はフリーの状態にあ
り、前輪4に動力は伝達されない。
【0045】後退時の、エンジンブレーキなどの減速に
おいては、エンジンと直結された後輪4a(入力軸)側
の回転が低下し、前輪4(外輪)よりも下回る。入力軸
21と湿式多板クラッチ36の間のワンウェイクラッチ
35は、入力軸21が車両後退方向に回転しているとき
は、入力軸21の回転が、外輪(湿式多板のアウタープ
レートが接続)の回転を下回ったときには空転するよう
に組み込まれているため、上記のような場合は、前輪4
に動力は伝達されない。したがって、制御モードでは、
車両の後退時に限り、エンジンブレーキトルクは前輪4
には配分されない。しかし、後退時にエンジンブレーキ
が必要となることは希であり、通常はフットブレーキが
併用されるため問題では無い。
【0046】後退の旋回時は、エンジンブレーキ時と同
様の回転関係(「前輪回転数>後輪回転数」)が起こ
り、回転方向は車両後退方向であるため、ツーウェイク
ラッチ32もワンウェイクラッチ35もフリーとなり、
前輪に動力を伝達せず、タイトコーナーブレーキングを
回避する。
【0047】一方、アンチロックブレーキシステム(A
BS)が作動した場合、ABSコントローラから作動信
号を検知して、回転伝達機構12内の電磁コイル37
に、一切の電流を流さないような制御とする。そうする
ことによって、ツーウェイクラッチ32はフリーの状態
(図5)に保持されるため、ABS作動時の前後輪間に
及ぼす動力循環は、湿式多板クラッチ36の3〜6kg
fmに抑えられる。これぐらいのトルク(抵抗力)が、
ABSの作動に与える影響は極僅かである。
【0048】すなわち、制御モードにおいて、加速時に
は前進時も後退時もツーウェイクラッチ32によって十
分な駆動力が伝達されるが、定速走行時、エンジンブレ
ーキ時、旋回時、ABS作動時は前進時のみ、湿式多板
クラッチ36のトルクが前輪4に伝達される。
【0049】更に、その湿式多板クラッチ36のトルク
はエンジンブレーキトルクを前輪にも配分するために充
分な大きさであり、かつ、タイトコーナブレーキングを
起こさない大きさに設定されている。
【0050】なお、回転伝達機構12において、この湿
式多板クラッチ36を無くすことも可能であり、その場
合は、エンジンブレーキ作用時に後輪がスリップした場
合をセンサーで感知し、ツーウェイクラッチ32をロッ
クさせるようにすれば良い。(以降の実施形態において
も同様である。) 次に、図12と図13は回転伝達装置の第2の実施形態
を示している。この第2の実施形態の4WD車は2WD
選択時にフロントデフ9やプロペラシャフト5を停止さ
せるためのハブクラッチ等の断続装置が装備されていな
い場合である。コストを重視した4WD車に見られる。
回転伝達装置11はこのような4WDレイアウトにも対
応できる。図13にトランスファの断面図を示す。第1
の実施形態と異なる点は、湿式多板クラッチ36と入力
軸21との間にワンウェイクラッチが必要無いことであ
る。回転伝達機構12の制御と作動は第1の実施形態の
ものとほとんど同じであるため省略する。但し、2WD
モードでもフロント駆動系が停止せずに回転しているこ
とが第1の実施形態とは異なる。湿式多板クラッチ36
が入力軸21(後輪)と外輪25(前輪)の間で、常に
摩擦トルクを伝達するため、2WDモードでも湿式多板
クラッチ36のトルクが前輪4に配分される。但し、加
速時のトルクとしては小さいのでほとんど2WD同等で
ある。
【0051】図14は回転伝達装置の第3の実施形態で
あるトランスファの断面図である。第1の実施形態では
2WDモード時に車両後退時のみではあるが、フロント
ペラシャフト5を回転させてしまう。第3の実施形態で
はこの連れ回りを防止するために、フロントアウトプッ
トシャフト17とフロントスプロケット19との間に、
ドッグクラッチ50を設け、運転者が2WDを選択した
場合には、上記クラッチ50を離脱させ、回転伝達機構
12の湿式多板のクラッチ36のトルクをフロントプロ
ペラシャフト5に全く伝達しないようにする。これによ
り、2WD時は前輪に一切のトルクを伝達しない。ま
た、第1の実施形態に対して第3の実施形態では内部の
ワンウェイクラッチは必要無くなる。
【0052】4WD(ロックモード、制御モード)時
は、上記ドッグクラッチ50は嵌合しており、作動、制
御内容は第2の実施形態と同じであるため省略する。
【0053】次に、図15は回転伝達装置の第4の実施
形態を示している。図15の断面図のように、第1乃至
第3の実施形態において、回転伝達機構12の外輪25
に連結されたチェンスプロケット18及び入力軸21に
スプロケット51、52を形成し、ドライバーが4WD
ローギヤを選択した場合に、スライドギヤ16を移動さ
せて、両者をスプロケット51、52に嵌合させる。こ
れにより、前輪4と後輪4aの駆動系がこのスプロケッ
ト嵌合により直結されるため、ツーウェイクラッチ32
を動力は通過しない。第1乃至第3の実施形態では、4
WDロックモードでは回転伝達機構12の電磁コイル3
7に電流を流し続ける必要があったが、この第4の実施
形態では動力が回転伝達装置を通過しないために電磁コ
イル37に電流を流す必要が無く経済的である。
【0054】なおかつ、この第4の実施形態では4WD
ローギヤが選択されると入力されるトルクが減速比分大
きくなるが、この時は回転伝達装置をその大トルクが通
過しないので、回転伝達装置の許容トルクは小さくて良
く、より軽量、コンパクトにすることができる。
【0055】また、上記した第1乃至第4の各実施形態
に使用される、ツーウェイクラッチ32の構造は、図1
6(A)、(B)のように外輪25に多角形のカム面2
7、内輪22a側に円筒面28をもった構造としてもよ
い。この時、電磁クラッチ34の吸引力は保持器29と
内輪22a(図16では内輪22aと入力軸21を一体
にしている)を圧接することになる。更に、ツーウェイ
クラッチ32は、ローラ31に代えてスプラグを用いた
ものを採用してもよい。
【0056】ここで、上記した第1乃至第4の各実施形
態における回転伝達装置11は、入力軸21と出力外輪
25との間にツーウェイクラッチ32に並列に湿式多板
クラッチ36を付加し、車両が通常一定速走行中は後輪
駆動(2WD)状態である。
【0057】また、車両が加速した場合、後輪のスリッ
プを感知すると電磁クラッチ34に電流が流れ、ツーウ
ェイクラッチ32がロックされ4WDとなり、かつ、低
μ路で急なエンジンブレーキを掛けた場合、エンジンブ
レーキの減速トルクはツーウェイクラッチ32を通ら
ず、湿式多板クラッチ35を通じて前輪4にも適度に配
分される構成となっている。
【0058】ところが、この湿式多板クラッチ36は弾
性部材によって、常時、一定に押圧されているため摩擦
面に潤滑油が入り難く、耐久性が低く、また、この定圧
式湿式多板クラッチ36は、車両が旋回中にも前後輪間
に引きずり抵抗を作用させるため、ステアリングが重く
なり、振動を起こすことがあり、さらに、湿式多板クラ
ッチ36はこの回転伝達装置の軸方向に長さをとる。
【0059】そこで、図17乃至図26に示す第5の実
施形態は、前記第1乃至第4の各実施形態における回転
伝達装置11の湿式多板クラッチ36を排除し、湿式多
板クラッチ36の役目であったエンジンブレーキによる
減速トルクの前輪4側への分配機能を、ツーウェイクラ
ッチ32を電気的な制御によりロックさせることによっ
て代替した、シンプル、コンパクトで廉価な回転伝達装
置である。
【0060】図17はこの第5の実施形態の回転伝達機
構12を組込んだFRベース4WD駆動レイアウト、図
18はこの回転伝達装置であるトランスファの断面図、
図19は同上の詳細図であり、具体的には、図2と図3
で示した第1の実施形態の外輪25内から湿式多板クラ
ッチ36を排除した以外は、機構的にほとんど同等であ
り、この回転伝達装置11は、典型的なパートタイム4
輪駆動車の走行モード(2WD、4WD−Hi、4WD
−Lo)に加えて、本装置による4WD制御モードおよ
び4WDロックモードが追加される。
【0061】図18のように、トランスミッションから
の出力はハイ・ローセレクトギヤ14を通って、リヤプ
ロペラシャフト6に伸びている。ハイ・ローセレクトギ
ヤ14は既知の技術であり、プラネタリギヤから成り、
ハイギヤを通過する場合は1対1の関係で回転トルクを
伝達し、ローギヤを通過する場合は回転が減速され、ト
ルクは増大する。
【0062】このリヤプロペラシャフト6に通じる軸は
回転伝達装置の入力軸21となる。回転伝達装置の外輪
25は、動力を前輪へ分岐するためのチェーン用スプロ
ケット18にセレーション26にて結合されている。
尚、このスプロケット18は入力軸21に対して回転自
在に嵌合されている。
【0063】この回転伝達装置のカムリング22は入力
軸21とセレーションによって固定され、外輪25との
間に保持器29、ローラ31を設け、ツーウェイクラッ
チ32を構成している。
【0064】図19のように、電磁コイル37はトラン
スファケース38にボルト39等で回転不可能に固定さ
れ、電磁コイル37の電極はトランスファケース38を
通して外部コントローラ40(ECU)に接続される。
【0065】ECUは、図17のように前後回転数、モ
ード選択スイッチ41、ABS作動信号42等から入力
された各信号を演算および判断して、回転伝達装置の電
磁コイル37に流す電流を制御する。
【0066】まず、回転伝達装置を組み込んだトランス
ファの2WDモードを説明する。図20に回転伝達装置
の原理と2WD時の動力の伝達経路を示す。トランスミ
ッションからの動力は、Hiレンジのギヤを通過し、回
転伝達装置の入力軸21に入力される。
【0067】また、別途設けられたモード選択スイッチ
41により、2WDを選択しているときは、電磁コイル
37に電流は流れないようになっており、ツーウェイク
ラッチ32部は図5で示したようにニュートラル状態に
保持されるため、入力軸21と外輪25は切り離され
る。
【0068】従って、外輪25すなわち前輪駆動系には
動力は伝達されずに切り離され、また、2WDモードで
は前記ハブクラッチ10の接続が切れているため、図2
1のように車両走行中でもフロントプロペラシャフト
5、フロントデフ9、ドライブシャフト8を停止させる
ことができ燃費経済的な走行ができる。
【0069】次に、4WD−Hiレンジのロックモード
時の動力伝達経路を図22(A)に示す。回転伝達装置
は、別途設けられたモード選択スイッチ41のロックモ
ードが選択されると、電磁コイルに電流が常時流れて、
ツーウェイクラッチ32を図8(A)、(B)の状態に
保持する。この図8(A)、(B)の状態は、保持器2
9と外輪25が電磁コイル37の吸引力によりアマチュ
ア46を介して摩擦抵抗を受けるため、入力軸21と外
輪25が相対回転しようとすると、ローラ31が両方向
に噛み込むようになっている。したがって、トランスミ
ッションからハイ・ローセレクトのHiレンジギヤを通
過してきた動力は、回転伝達装置のツーウェイクラッチ
32部によって、前輪側にも配分され、機械的に直結な
4WDとして走行できる。
【0070】次に、4WD−Loレンジのロックモード
について、図22(B)に示す。4WD−Loは、Lo
レンジギヤを通過する以外、上記Hiレンジのロックモ
ードと回転伝達装置の作動は同じである。
【0071】次に、制御モードについて説明する。制御
モードはHiレンジギヤを通過した動力が回転伝達装置
の入力軸21に入力される。
【0072】まず、制御モードの加速時を図23(A)
に示す。滑りやすい路面上の加速等で、後輪(入力軸)
がスリップし、前輪(外輪)に対して後輪の回転が上回
る(「前輪回転数<後輪回転数」)。この回転数差が設
定値以上になると電磁コイル37に電流が流れ、ツーウ
ェイクラッチ32がロックされ、前輪に動力が伝達され
る。
【0073】次に、制御モードの定速走行時、および旋
回時を図23(B)に示す。定速走行時は前後輪間の回
転数差が少なく、設定値に到達しないので、電磁コイル
37に電流は流れずツーウェイクラッチ32はフリーの
状態にあり、前輪に動力は伝達されない。
【0074】次に、エンジンブレーキが作用した場合に
ついて説明する。車両にエンジンブレーキが加わった場
合、エンジンブレーキのトルクは回転伝達装置の入力軸
21を介して後輪側に直接伝達される。路面がアスファ
ルト等の高μ路であれば、エンジンブレーキのような比
較的弱いトルクでは後輪はスリップしない。したがっ
て、この状況では電磁クラッチ34に電流を流さない制
御になっている(図24(A))。したがって、高μ路
でのエンジンブレーキ時はツーウェイクラッチ32がロ
ックすることが無く、タイトコーナブレーキを起こすこ
とはない。
【0075】一方、雪道等の低μ路ではエンジンブレー
キトルクだけでも後輪がスリップすることが有り、後輪
は急激に減速しようとする。回転伝達装置はこのとき電
磁クラッチ34に電流を流し、ツーウェイクラッチ32
をロックさせ、後輪のスリップを防ぎ、前輪4にもエン
ジンブレーキトルクを配分することができる(図24
(B))。
【0076】図25にエンジンブレーキ時の制御のフロ
ーチャートを示す。この制御方法は前輪(外輪側)と後
輪(入力軸側)の回転数の微分値を演算し、後輪が減速
方向にスリップし、その減速度(後輪微分値)が前輪の
減速度(前輪微分値)を上回り、設定値に達した時、ツ
ーウェイクラッチ32をロックせさ、4WDにさせるも
のである。
【0077】このことを式に表すと、下記のようにな
る。
【0078】|dVR /dt−dVF /dt|>D1R :後輪回転速度 VF :前輪回転速度 D1 :設定値 図26(A)から(D)に高μ路の場合と低μ路の場合
のエンジンブレーキ時の回転速度波形とその前後輪回転
速度微分値(減速度)を示す。低μ路の場合の後輪だけ
の減速スリップによって後輪微分値が大きくなり、設定
値を上回ることによって、電磁クラッチ34に電流が流
れ、4WDとなる。高μ路ではエンジンブレーキによる
スリップがほとんどないため電流は流れず2WDのまま
である。
【0079】なお、ツーウェイクラッチ34部の構造
は、図16(B)で示したように外輪に多角形のカム
面、内輪側に円筒面をもった構造としてもよい。この
時、電磁クラッチの吸引力は保持器と内輪(図では内輪
と入力軸を一体にしている)を圧接することになる。
【0080】また、第1乃至第5の各実施形態では、外
輪25を出力側(前輪)としているが、逆に、外輪25
を入力軸に結合し、外輪からエンジン動力を入力させ、
内輪側をチェーンスプロケットに結合してもよい。
【0081】更に、回転伝達装置をフロントアウトプッ
トシャフト17とフロントスプロケット19間の動力の
断続に用いるような位置に装着することも本発明の範疇
である。
【0082】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、回転
伝達機構をトランスファ内に組み込むことによって、フ
ロントプロペラシャフトに必要以上の角度がつくことも
なく、走行中の振動も低減される。
【0083】また、回転伝達装置を利用して、2WD、
LOCK、制御モードを選択利用でき、運転者が選択で
きる駆動モードを増やすことができる。
【0084】また、制御モードでは、舗装路等の高μ路
から雪道等の低μ路にいたるまで、自動的に回転伝達装
置が2WD、4WDを切替えるため、路面状況に応じた
快適で安全な走行が可能となる。
【0085】更に請求項4は、後輪のスリップを感知す
ることによりエンジンブレーキトルクまでも必要に応じ
てツーウェイクラッチをロックさせることによって全輪
に配分でき、これによって湿式多板クラッチの併用が省
け、回転伝達装置を軽量コンパクト化、低コスト化する
ことができ、湿式多板クラッチによるステアリングへの
影響も無くなり、高μ路、低μ路を問わずスムーズな走
行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の回転伝達装置を組
込んだ4WD駆動車のレイアウトを示す平面図
【図2】回転伝達装置を組込んだトランスファの断面図
【図3】(A)は同上における要部の拡大断面図、
(B)は(A)の矢印b−bに沿う断面図
【図4】(A)は回転伝達装置の原理と動力伝達経路を
示す2WD前進時の説明図、(B)は同じく2WD後退
時の説明図
【図5】ツーウェイクラッチのニュートラル状態を示す
要部の拡大断面図
【図6】4WD駆動車の2WD走行時を示す平面図
【図7】(A)は回転伝達装置の原理と動力伝達経路を
示す4WD−Hi前進時の説明図、(B)は同じく4W
D−Hi後退時の説明図
【図8】(A)と(B)はツーウェイクラッチのロック
状態を示す拡大断面図
【図9】(A)は4WD−Lo前進時の動力伝達経路を
示す説明図、(B)は同じく4WD−Lo後退時の動力
伝達経路を示す説明図
【図10】(A)4WD制御モード前進加速時の動力伝
達経路を示す説明図、(B)は4WD制御モード前進減
速時の動力伝達経路を示す説明図
【図11】(A)は4WD制御モード後退加速時の動力
伝達経路を示す説明図、(B)は同4WD制御モード後
退減速時の動力伝達経路を示す説明図
【図12】回転伝達装置の第2の実施形態を組込んだ4
WD駆動車のレイアウトを示す平面図
【図13】同上のトランスファを示す断面図
【図14】回転伝達装置の第3の実施形態を示すトラン
スファの断面図
【図15】回転伝達装置の第4の実施形態を示すトラン
スファの断面図
【図16】(A)は回転伝達装置のツーウェイクラッチ
の他の実施形態を示す要部の拡大断面図、(B)は図1
6の矢印b−bに沿う断面図
【図17】第5の実施形態を組込んだ4WD駆動車のレ
イアウトを示す平面図
【図18】同上の回転伝達装置を組込んだトランスファ
の断面図
【図19】同上における要部の拡大断面図
【図20】同じく回転伝達装置の原理と動力伝達経路を
示す2WD時の説明図
【図21】2WD走行時のレイアウトを示す平面図
【図22】(A)は4WD−Hi時の動力伝達経路を示
す説明図、(B)は4WD−Lo時の動力伝達経路を示
す説明図
【図23】(A)は4WD制御モード加速時の動力伝達
経路を示す説明図、(B)は4WD制御モード定速、旋
回時の動力伝達経路を示す説明図
【図24】(A)は4WD制御モードエンジンブレーキ
時の高μ路での動力伝達経路を示す説明図、(B)は4
WD制御モードエンジンブレーキ時の低μ路での動力伝
達経路を示す説明図
【図25】エンジンブレーキ作用時のロック制御を示す
フローチャート図
【図26】(A)は高μ路でのエンジンブレーキ時の車
輪速度、(B)は高μ路でのエンジンブレーキ時の車輪
速度微分値の差、(C)は低μ路でのエンジンブレーキ
時の車輪速度、(D)は低μ路でのエンジンブレーキ時
の車輪速度微分値の差を各々示す説明図
【図27】従来の回転伝達装置における車両装着実施形
態を示す平面図
【符号の説明】
3 トランスファ 4 前輪 5 フロントプロペラシャフト 11 回転伝達装置 12 回転伝達機構 13 シャフト 14 ハイ・ローセレクトギヤ 17 フロントアウトプットシャフト 18、19 チェン用スプロケット 20 サイレントチェン 21 入力軸 22 カムリング 24 ハウジング 25 外輪 27 カム面 28 円筒面 29 保持器 30 ポケット 31 ローラ 32 ツーウェイクラッチ 33 スイッチバネ 34 電磁クラッチ 35 ワンウェイクラッチ 36 湿式多板クラッチ 37 電磁コイル 38 トランスファケース 45 ロータ 46 アマチュア 47 インナープレート 48 アウタープレート 49 押圧バネ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスミッションからの出力を内部の
    入力軸を介して直接後輪推進軸へ伝達し、かつ、前輪推
    進軸へ動力を分岐し得るFRベースの4WD車用トラン
    スファの内部に、入力軸と前輪推進軸の回転伝達と遮断
    を行うツーウェイクラッチと、ツーウェイクラッチのロ
    ックとフリーを制御する電磁コイルとを有し、2WDと
    4WDの切換えを行う回転伝達機構を組込んだ回転伝達
    装置。
  2. 【請求項2】 回転伝達機構が、トランスファ内部の入
    力軸に内方部材を同軸上に回転不能に連結し、入力軸に
    同軸上回転可能に嵌合されたチェンスプロケットに外輪
    を同軸上に回転不能に連結し、内方部材と外輪の一方に
    複数のカム面と他方に円筒面を設けて両面間に楔形空間
    を形成し、この楔形空間内に保持器を設け、該保持器に
    形成した複数のポケットに係合子を組込み、この係合子
    がカム面と円筒面に係合しない中立位置へ保持器を支持
    付勢する弾性部材を、保持器とカム面を有する内方部材
    または外輪の間で係止してツーウェイクラッチを形成
    し、外輪または内方部材に固定された摩擦フランジと、
    保持器の端部に該保持器と軸方向にスライド可能で相対
    回転不可能に嵌合したアマチュアを適当な隙間を介して
    重ね合わせ、その摩擦フランジとアマチュアを磁力によ
    り圧接させるための電磁コイルを設けて形成されている
    請求項1記載の回転伝達装置。
  3. 【請求項3】 回転伝達機構が、トランスファ内部の入
    力軸に外輪を同軸上に回転不能に連結し、入力軸に同軸
    上回転可能に嵌合されたチェンスプロケットに内方部材
    を同軸上に回転不能に連結し、内方部材と外輪の一方に
    複数のカム面と他方に円筒面を設けて両面間に楔形空間
    を形成し、この楔形空間内に保持器を設け、該保持器に
    形成した複数のポケットに係合子を組込み、この係合子
    がカム面と円筒面に係合しない中立位置へ保持器を支持
    付勢する弾性部材を、保持器とカム面を有する内方部材
    または外輪の間で係止してツーウェイクラッチを形成
    し、外輪または内方部材に固定された摩擦フランジと、
    保持器の端部に該保持器と軸方向にスライド可能で相対
    回転不可能に嵌合したアマチュアを適当な隙間を介して
    重ね合わせ、その摩擦フランジとアマチュアを磁力によ
    り圧接させるための電磁コイルを設けて形成されている
    請求項1記載の回転伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記回転伝達機構において、車両がエン
    ジンブレーキによって減速するとき、後輪回転数と前輪
    回転数を各々微分演算し、その微分値の差の大きさに応
    じて電磁コイルの電流を制御することを特徴とする請求
    項1乃至3の何れかに記載の回転伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記回転伝達機構のツーウェイクラッチ
    に並列に、内方部材または入力軸と外輪との間に、両者
    にそれぞれ回転不能に嵌合された摩擦板を交互に重ね合
    わせ、適当な摩擦トルクを加える湿式多板クラッチを設
    けた請求項1、2、3の何れかに記載の回転伝達装置。
  6. 【請求項6】 湿式多板クラッチにおいて、摩擦板を内
    方部材または入力軸にワンウェイクラッチを介して嵌合
    させ、このワンウェイクラッチを、内方部材または入力
    軸が外輪に対して、車両の前進方向に対応する向きに相
    対回転するとき空転するように形成した請求項5記載の
    回転伝達装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の回転伝達機構を組込んだ
    トランスファにおいて、2WD走行を選択した場合に、
    前輪の駆動系を完全に切り離すために、前輪推進軸に連
    結されたアウトプットシャフトとアウトプットシャフト
    に同軸上に回転可能に嵌合されたチェーンの出力側スプ
    ロケットとの間にドッグクラッチを設けた請求項5記載
    の回転伝達装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の回転伝達機構を組み込ん
    だトランスファにおいて、2WD走行を選択した場合
    に、前輪の駆動系を切り離すために、外輪とチェーン入
    力側スプロケットとの間にドッグクラッチを設けた請求
    項5に記載の回転伝達装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の回転伝
    達機構を組み込んだトランスファにおいて、入力軸と、
    入力軸に同軸上で相対回転可能なチェーン入力側スプロ
    ケットとの間の連結を断続可能にするスライドギヤを設
    けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の
    回転伝達装置。
  10. 【請求項10】 前記回転伝達機構において、車両の前
    後車輪または前後推進軸の回転数をセンサーで測定し、
    それらの回転数差または回転数変化に応じて電磁コイル
    の電流を制御することを特徴とする請求項1乃至3及び
    5乃至9の何れかに記載の回転伝達装置。
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