JPH1057615A - 対象物獲得ゲーム装置 - Google Patents

対象物獲得ゲーム装置

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JPH1057615A
JPH1057615A JP22010996A JP22010996A JPH1057615A JP H1057615 A JPH1057615 A JP H1057615A JP 22010996 A JP22010996 A JP 22010996A JP 22010996 A JP22010996 A JP 22010996A JP H1057615 A JPH1057615 A JP H1057615A
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hammer
track
ring
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Isao Uehara
勲 上原
Akihisa Ogawa
彰久 小川
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Konami Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊戯性にあふれ、操作が簡単で、一度獲得し
た景品を途中で取り逃すことがなく、しかもゲームの進
行速度のことで遊戯者に煩わしさを感じさせることもな
い、対象物獲得ゲーム装置を提供すること。 【解決手段】 プライズマシーン1は、景品2を狙って
発射されるサブ台車69と、このサブ台車69を案内す
るとともに、景品2に対して相対的に接近しかつ遠のく
スライドガイド68とを少なくとも有する。サブ台車6
9が、スライドガイド68に案内されてスライドガイド
68の最下端に位置するときのタイミングと相俟って、
景品2とスライドガイド68の最下端との相対位置が近
接状態にあると、そのときのサブ台車69の威力によっ
て、景品2をサブ台車69のハンマー体96が殴打し、
これによって景品2を獲得するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、景品等の対象物を
獲得する対象物獲得ゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のゲームとして、例えば特開平8
−112446号公報等に開示されているキャッチャー
ゲーム装置のように、ハンド機構を利用して、多数の景
品を掛けた景品掛止部から遊技者が目当ての景品を捕獲
するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなキャッチャ
ーゲーム装置にあっては、ハンド機構の爪で景品を掴む
構成になっているので、景品を得るには、ハンド機構の
爪で所望の景品を確実に掴まなくてはならない。しか
し、確実に掴めるとは限らず、また、掴んでも、装置本
体における景品回収口にまでハンド機構を移動する間
に、景品がハンド機構の爪の間からすり抜けて、落下し
てしまうことがある。
【0004】このように景品の獲得が難しいだけに、こ
れを獲得した者にとってはその喜びは大きく、次回への
挑戦意欲をかき立てられるが、獲得できなかった者にと
っては一度は獲得できたと思った景品を取り逃したこと
になるので、不満足な感じや悔しさが残る。
【0005】そこで、景品がハンド機構の爪の間からす
り抜けてしまわないように、ハンド機構の移動速度を比
較的低速度に抑えることによって、前記景品回収口まで
の移動途中で景品がこぼれ落ちにくくなるようにしてあ
る。
【0006】しかしながら、このようにハンド機構の移
動速度を比較的低速度にすると、今度は、ハンド機構の
移動速度に、換言すればゲームの進行速度に煩わしさを
感じる遊技者がでてくるものと思われる。
【0007】このように、既述したようなこれまでの対
象物獲得ゲーム装置にあっては、操作が難しいため、一
度獲得したと思った対象物である景品を最終獲得までの
間に取り逃してしまうことがある。したがって、遊戯者
によっては、その落胆度が大きい。また、ゲームの進行
速度に煩わしさを感じる場合もあり得た。
【0008】また、上記公報に記載のキャッチャーゲー
ム装置にあっては、ハンド機構はX軸とY軸とZ軸方向
にまっすぐ動くものでしかなく遊戯性に掛けている感が
ある。本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、その解決しようとする課題は、遊
戯性にあふれ、操作が簡単で、一度獲得した景品を途中
で取り逃すことがなく、しかもゲームの進行速度のこと
で遊戯者に煩わしさを感じさせることもない、対象物獲
得ゲーム装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、次の手段を採用した。すなわち、請求項1
に記載の本発明対象物獲得ゲーム装置は、景品をその保
持位置に安定保持する保持体と、前記景品を前記保持位
置から離脱するように殴打する殴打体と、この殴打体を
前記景品の保持位置に対して相対的に接近させかつ遠ざ
ける方向に移動させる移動機構とを備えている。以下各
構成要素について説明する。 (保持体)保持体は、そこに景品を安定して保持すると
ともに、発射体が景品を殴打したときに景品が保持体か
ら離脱する構造であることが好ましい。例えばキーホル
ダーの取付けられる突出棒のついたものが挙げられる。 (殴打体)殴打体は、所望の軸を回転中心としてそこを
回転中心に時計廻りにまたは反時計廻りに回転し、先端
にハンマー等、景品を叩く部分のあるものであれば何で
もよい。要は、前記軸を回転軸として殴打体本体が回転
しそのときの遠心力で景品を叩けるものであれば何でも
よい。 (移動機構)移動機構は、殴打体を景品に向けて相対的
に接近しかつ遠ざかせる方向に移動させる得るものであ
れば何でもよい。
【0010】請求項2に記載の本発明対象物獲得ゲーム
装置は、景品をその保持位置に安定保持する保持体と、
その先端を重力方向に向けて傾斜するとともにその先端
が前記景品の保持位置に対して相対的に接近しかつ遠の
く軌道体と、前記軌道体に沿ってその基端からその先端
に向けて移動するとともに前記先端が前記保持位置に接
近しているときに前記景品を殴打するスライド体とを備
えている。以下各構成要素について説明する。 (保持体)保持体は、そこに景品を安定して保持すると
ともに、発射体が景品を殴打したときに景品が保持体か
ら離脱する構造であることが好ましい。例えばキーホル
ダーの取付けられる突出棒のついたものが挙げられる。 (軌道体)軌道体は、スライド体が当該軌道体に沿って
その基端から先端に向けて移動できる構造のものであれ
ばその形状は直線状でも曲線状でも構わない。但し、軌
道体に沿ってスライド体が軌道体の先端に移動し、かつ
軌道体の先端が景品の保持位置に相対的に接近したとき
に、前記景品をスライド体が殴打できる程度に軌道体の
先端が保持位置に接近するものである。 (スライド体)スライド体は、軌道体を滑るものであれ
ば何でもよいが、車輪の回転によって滑降するものが好
適である。
【0011】請求項3に記載の本発明対象物獲得ゲーム
装置は、対象物を狙って発射される発射体と、この発射
体を案内するとともに前記対象物に対して相対的に接近
しかつ遠のく案内体とを少なくとも有し、前記発射体が
前記案内体に案内されて当該案内体の最下端に位置する
ときのタイミングと相挨って、前記対象物と前記軌道体
の最下端との相対位置が近接状態にあると、そのときの
発射体の威力によって、前記対象物を前記発射体が殴打
し、これによって前記対象物またはこの対象物に係る所
定の権利を獲得するようにした。以下各構成要素につい
て説明する。 (発射体)発射体は、案内体を滑り行くものであれば何
でもよいが、車輪の回転によって滑降するものが好適で
ある。 (案内体)案内体は、発射体が案内体に沿ってその基端
から最先端に向けて移動できる構造のものであれば、そ
の形状は直線状でも曲線状でも構わない。但し、軌道体
に沿ってその最先端に発射体が移動し、かつ対象物と案
内体の最先端との相対位置が接近状態にあると、前記対
象物を発射体が殴打できる程度に案内体の先端が対象物
に接近するように構成されたものである。
【0012】ここで、近接とは、案内体に案内されてき
た発射体が、対象物に少なくとも触れる程度に対象物と
案内体の最先端との距離が接近していることをいう。ま
た、対象物とは、景品、または景品を得られるという権
利を獲得したということを発射体によって殴打されるこ
とによって遊戯者に知らせる手段である例えばランプを
点灯させたりするための作動スイッチのことである。
【0013】請求項4に記載の本発明対象物獲得ゲーム
装置は、対象物を保持する保持体と、この保持体に保持
される前記対象物よりも高所に位置し必要に応じて降下
される降下体と、この降下体を前記高所から下方に案内
するとともに所定方向において前記対象物に対して相対
的に接近しかつ遠のく軌道体とを少なくとも有し、この
軌道体を介して降下する前記降下体が前記軌道体の最下
端に位置するときのタイミングと相挨って、前記対象物
と前記軌道体の最下端との相対位置が近接状態にある
と、そのときの降下体の降下力によって、前記対象物を
降下体が殴打し、これによって前記対象物を前記保持位
置から離脱させて、当該対象物を獲得するようにした。
以下各構成要素について説明する。 (保持体)保持体は、そこに対象物を安定して保持する
とともに、降下体が対象物を殴打したときに対象物が保
持体から離脱する構造であることが好ましい。例えばキ
ーホルダーの取付けられる突出棒のついたものが挙げら
れる。 (軌道体)軌道体は、降下体が案内体に沿ってその基端
から最先端に向けて移動できる構造のものであれば、そ
の形状は直線状でも曲線状でも構わない。但し、軌道体
に沿ってその最先端に降下体が移動し、かつ対象物と案
内体の最先端と相対位置が近接状態にあると、前記対象
物を降下体が殴打できる程度に軌道体の先端が対象物に
接近するように構成されたものである。
【0014】ここで、近接とは、軌道体に案内されてき
た降下体が、対象物に少なくとも触れる程度に対象物と
軌道体の最先端との距離が接近していることをいう。ま
た、対象物とは、景品、または景品を得られるという権
利を獲得したということを発射体によって殴打されるこ
とによって遊戯者に知らせる手段である例えばランプを
点灯させたりするための作動スイッチのことである。 (降下体)降下体は、軌道体を滑り行くものであれば何
でもよいが、車輪の回転によって滑降するものが好適で
ある 〈請求項4に記載の本発明における付加的構成〉請求項
4に記載の本発明対象物獲得ゲーム装置は、前述した必
須の構成要件からなるが、その構成要素が具体的に以下
のような場合であっても成立する。その付加的構成要素
とは次の通りである。 (1)前記軌道体は、その先端側が下方に傾斜した直線
状体である(請求項5に対応)。 (2)前記軌道体は、降下した前記降下体を当該軌道体
に沿って前記対象物よりも高所に引き上げる引き上げ機
構を有する(請求項6に対応)。 (3)前記軌道体は、前記引き上げ機構によって前記降
下体を前記軌道体の所定の位置にまで引き上げると、こ
の引き上げ位置で前記降下体の移動を停止する停止機構
を有するとともに、この停止機構遊戯者によって解除す
る解除機構を有する(請求項7に対応)。 (4)前記降下体は、前記軌道体をスライドするスライ
ド体と、このスライド体に対してその長手方向に揺動自
在に取付けられたハンマー体とを有し、この降下体が前
記スライド体を介して前記軌道体の最下端に来たとき
に、当該降下体のそれ以上の進行を阻止する阻止板を当
該軌道体の最下端に設けた(請求項8に対応)。 (5)前記降下体が、前記引き上げ機構によって、前記
所定の位置に引き上げられるときに、前記ハンマー体を
その揺動範囲における振り上げ位置にまで振り上げる振
り上げ機構を備えた(請求項9に対応)。 (6)前記引き上げ機構によって、前記降下体を前記軌
道体に沿って前記所定の位置に引き上げると、前記ハン
マー体をその揺動範囲における振り上げ位置でロックす
るハンマーロック機構、および前記降下体が前記軌道体
に沿ってその最下端に来たときに前記ハンマーロック機
構によるロックを解除するハンマーロック解除機構を前
記軌道体に備えた(請求項10に対応) (7)前記軌道体は、昇降機構部によって鉛直方向に移
動される(請求項11に対応) (8)前記保持体は、前記軌道体および前記昇降機構部
の周囲を取り巻くように配置したリング体のことであっ
て、このリング体にはその周方向に所定の間隔をおいて
前記対象物を複数個係止するようにした(請求項12に
対応)。 (9)前記リング体は、鉛直方向に等間隔で複数配置さ
れている(請求項13に対応)。 (10)前記リング体は、これを駆動する駆動機構によ
って、前記軌道体および前記昇降機構部の周囲を回転す
る(請求項14)。
【0015】したがって、本発明対象物獲得ゲーム装置
によれば、景品を前記保持位置から離脱するように殴打
する殴打体を前記景品の保持位置に対して相対的に接近
しかつ遠ざかせる方向に移動させる移動機構を有するの
で、移動機構の操作テクニックの善し悪しが景品を獲得
できるかどうかにつながる。このため、当該テクニック
をいかに習得するかが景品獲得の秘訣であり、当該テク
ニックを習得したことによる景品獲得の際の遊戯者の喜
びは大きい。(請求項1に対応)。
【0016】軌道体は、その先端を重力方向に向けて傾
斜するとともにその先端が前記景品の保持位置に対して
相対的に接近しかつ遠のく。また、軌道体の先端が景品
の保持位置に接近しているときにスライド体を殴打する
ようになっている。したがって、景品を狙うタイミング
のうまさが景品獲得の秘訣であってテクニックを要す
る。しかも、スライド体の軌道体に沿った移動の早さ
は、軌道体の傾斜具合いに左右されるので、スライド体
が軌道体をどの位の時間で移動するかということも計算
に入れなければならない。したがって、景品獲得のテク
ニックは高度になり、それ故、景品を獲得した際の遊戯
者の喜びは一層大きくなる(請求項2に対応)。
【0017】所定の対象物を狙って発射体を発射するの
で射撃的な要素があり、遊戯性にあふれている。また発
射体が案内体に案内されて当該案内体の最先端に位置す
るときのタイミングと相挨って、前記対象物と前記案内
体の最下端との相対位置が近接状態にあると、そのとき
の発射体の威力によって、前記対象物を前記発射体が殴
打し、これによって前記対象物またはこの対象物に係る
所定の権利を獲得するので、対象物を狙うタイミングの
うまさが対象物獲得の、または対象物に係る権利獲得の
秘訣であってテクニックを要する。このため、これら対
象物を獲得した際の遊戯者の喜びは一層大きい。そし
て、タイミングさえ合えば確実に対象物を殴打できるの
で、これによって獲得した対象物や権利を途中で取り逃
がすこともなく、当該取り逃がしによる遊戯者の落胆も
ない(請求項3に対応)。
【0018】対象物よりも高所に位置する降下体の持つ
降下力によって対象物を殴打し、これによって対象物を
保持位置から離脱させて獲得するようにしたので、降下
体の降下力が一層高まるように軌道体における降下体の
降下位置を高めれば、さらに降下力が増し、スピード感
溢れる遊戯を楽しめる。
【0019】また、降下体が軌道体に案内されて当該軌
道体の最下端に位置するときのタイミングと相挨って、
前記対象物と前記軌道体との相対位置が近接状態にある
と、そのときの降下体の降下力によって、前記対象物を
前記降下体が殴打し、これによって対象物を獲得するも
のであるで、対象物を狙うタイミングのうまさが対象物
獲得の秘訣であってテクニックを要するといえる。した
がって、対象物を獲得した際の遊戯者の喜びは大きい。
しかも、降下体が対象物を殴打する衝撃力やスピード感
も魅力的である。そして、タイミングさえ合えば確実に
対象物を殴打できるので、これによって獲得した対象物
を途中で取り逃がすこともなく、当該取り逃がしによる
遊戯者の落胆もない(請求項4に対応)。
【0020】軌道体は、その先端側が下方に傾斜した直
線状体であるので、降下体は高所から一気に最下端に降
下する。したがって、スピード感が溢れて一層楽しい
(請求項5に対応)。
【0021】軌道体は、降下した降下体を軌道体に沿っ
て対象物よりも高所に引き上げる引き上げ機構を有する
ので、降下体が降下した後も繰り返し遊ぶことができる
(請求項6に対応)。
【0022】軌道体は、前記引き上げ機構によって前記
降下体を前記軌道体に沿って所定の位置にまで引き上げ
ると、この引き上げた位置で前記降下体の移動を停止す
る停止機構を有するとともに、この停止機構を遊戯者に
よって解除する解除機構を有するので、降下体を降下さ
せるタイミングを図ることができる。
【0023】降下体は、前記軌道体をスライドするスラ
イド体を有するので、降下体は軌道体に沿って滑るよう
にして降下する。このため一層スピード感が増して面白
い。また、降下体は、スライド体に対して少なくともス
ライド体の長手方向に揺動自在に取付けたハンマー体を
有するとともに、軌道体の最下端には、降下体が軌道体
を介してその最下端に来たときに、当該降下体のそれ以
上の進行を阻止する阻止板を設けたので、降下体が阻止
板に当たると、そのときの慣性力によって、ハンマー体
は、スライド体の長手方向前方に揺動する。そして、こ
のときスライド体の前方にタイミングよく対象物があれ
ば、ハンマー体によって対象物を殴打し、これによって
当該対象物を前記保持位置から離脱させて、対象物を獲
得することができる(請求項8に対応)。
【0024】前記降下体が、前記引き上げ機構によって
前記所定の位置に引き上げられるときに、前記ハンマー
体をその揺動範囲における振り上げ位置にまで振り上げ
る振り上げ機構を備えたので、ハンマー体による対象物
を殴打する力が一層増加する。したがって、ハンマー体
が対象物に少し触れただけでもそのときの衝撃力が大き
いので、対象物はそれだけ保持位置から離脱し易くな
り、対象物獲得の可能性が高まる(請求項9に対応)。
【0025】前記引き上げ機構によって、前記降下体が
前記軌道体に沿って前記所定の位置にまで引き上げられ
ると、前記ハンマー体をその揺動範囲における振り上げ
位置でロックするハンマーロック機構を前記軌道体に備
えたので、ハンマー体が勝手に揺動することがない。ま
た、前記降下体が前記軌道体に沿ってその最下端に来た
ときに、前記ハンマーロック機構によるロックを解除す
るハンマーロック解除機構を前記軌道体に備えたので、
当該最下端でハンマー体は揺動するようになる(請求項
10に対応)。
【0026】前記軌道体は、昇降機構部によって鉛直方
向に移動されるので、対象物を鉛直方向に配置した場合
は、鉛直方向における所望の箇所の対象物を狙ってゲー
ムを楽しむことができる(請求項11に対応)。
【0027】前記保持体は、前記軌道体および前記昇降
機構部の周囲を取り巻くように配置したリング体のこと
であって、このリング体にはその周方向に所定の間隔を
おいて前記対象物を複数個係止するようにしたので、当
該対象物が多くなり、それだけ景品獲得の可能性が増え
て楽しい(請求項12に対応)。
【0028】前記リング体は、鉛直方向に所定間隔で複
数配置されているので、当該間隔を詰めてたくさんの対
象物を備えるようにすれば、対象物があたかも円筒体の
全面に亘って取付けた如くに多くできるため、景品獲得
の可能性が一層増える(請求項13に対応)。
【0029】リング体は、これを駆動する駆動機構によ
って、前記軌道体および前記昇降機構部の周囲を回転す
るので、動きのある楽しい外観となる(請求項14に対
応)。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図24の図面に基いて説明する。 (第1の実施の形態)図1から図22の図面に基いて説
明する。 (対象物獲得ゲーム装置1)対象物獲得ゲーム装置1
(以下単に「プライズマシーン1」という。)は、メダ
ルまたは硬貨(以下、メダルおよび硬貨のことを「メダ
ル」という語句で総称する。)を投入することによっ
て、対象物であるぬいぐるみ等の景品(物品、所望品)
2(図4の領域IIIで示す部分の拡大斜視図であって、
本発明に係る環付きホルダーの係止体と環付きホルダー
との係止関係を示す図3参照)を景品獲得機構部3(昇
降機構部)を操作することによって獲得できるようにし
たゲーム装置である。
【0031】プライズマシーン1は、本発明に係る対象
物獲得ゲーム装置の正面図を示す図1、図1の側断面図
を示す図2、図2のIV-IV線断面図を示す図4および図
2のV-V線断面図を示す図5等からわかるように、その
全体形状がほぼ直方体形状をしたものであって、下方部
に位置する基台としての操作部4と、操作部4の上部に
位置する遊戯部5とをその基本構成としている。なお、
このプライズマシーン1は多数人が同時にプレーできる
ようになっており、この実施の形態では、図1および図
4からわかるように、プライズマシーン1の正面に正対
した状態での左右両側で同時に2人の遊戯者がプレーで
きる。
【0032】なお、ここでいう正面とは、プライズマシ
ーン1に遊戯者が対面してプレーする側の面をいい、図
1に正対したときの手前側の面(図2の右側の面)のこ
とである。同様に図1の向こう側の面(図2の左側の
面)を背面という。以下、これらに準拠して、図1の右
側、左側、上側および下側に位置する面をそれぞれ右側
面、左側面、上面および下面ということにする。
【0033】(操作部4)操作部4は、図1、図2およ
び図4からわかるように、その上部正面側(プライズマ
シーン1の高さ方向におけるほぼ中央部正面側)に位置
するほぼ円弧形フランジ状のコントロールパネル6(以
下単に「コンパネ6」という。)と、コンパネ6が適宜
のねじで取り付けられ、かつ操作部4の大部分を占める
基台部7とからなる。
【0034】(コンパネ6)コンパネ6は、図4に示す
ように、その上表面にメダルを投入するメダル投入口8
や、前記景品獲得機構部3を遊戯者が操作するための操
作ボタン9a・9bや、図2のIV-IV線断面図を示す、
ゲームの遊び方を記した遊び方説明板11を備えてい
る。尚、操作ボタン9a・9bは、メダル投入口8にメ
ダルを入れることで操作可能状態となる。その取扱い方
については後述する。
【0035】(基台部7)基台部7は、図5に示すよう
に、背面側に位置し平断面でほぼ矩形状をした後部7−
1と、正面側に位置し平断面で截頭三角形状をした前部
7−2とからなり、平断面全体として変形六角形状をし
た中空体である。
【0036】基台部7の上部は、図2および図4に示す
ように、開口部7oとして開口しており、この開口部7
oは、基台部7の上端縁7eから幾分下方の位置で基盤
7bによって覆われている。また、上端縁7eには、遊
戯部5の後述する筐体22が鉄枠23を介して取付けら
れており、基盤7bの上面には、景品獲得機構部3や後
述するリング構造体24が設置されている。
【0037】基盤7bの周縁近傍には、図5および図5
のVI−VI線断面図を示す図6からわかるように、当該周
縁に沿って等間隔に位置する4つの箇所に矩径穴7cを
形成してある。各矩径穴7cには、それぞれ支持ローラ
7rが、その一部が基盤7bの上表面から突出した状態
で、取付けブラケット7fを介して保持されている。ま
た、これら4基の支持ローラ7rには、前記リング構造
体24の後述するベース40が、水平面(図5に示され
る平面)内で回転自在に載せてある。
【0038】図2および図6に、符号7gで示すもの
は、ベース40をその径方向に移動不能に保持する保持
ローラである。この保持ローラ7gは、図2、図5およ
び図6からわかるように、基盤7b上でかつ支持ローラ
7rに対応してやはり四基、水平状態で回転するように
設けられている。そして、各保持ローラ7gは、それぞ
れが支持ローラ7rの近傍、かつ支持ローラ7rよりも
図4、図5および図6に示す垂直中心線L側に位置する
ように、基盤7bに固定したローラ支持体7sを介して
設けられている。
【0039】なお、図4において、基盤7bの正面側に
は、遊戯者が景品2を獲得した場合に当該景品2をプラ
イズマシーン1の外部へ取り出すための景品取り出し口
15に通じる景品落し穴15h・15hが形成されてい
る。
【0040】景品取り出し口15は、図1に示すよう
に、基台部7の正面にメダル払い戻し口16とともに設
けられている。また、基台部7の下面(底面)には、プ
ライズマシーン1を移動するための移動輪17、および
プライズマシーン1が遊戯場に設置されたときに、プラ
イズマシーン1の均衡を保つためにその設置場所の平衡
度に合わせて、鉛直方向に伸縮される脚19が、それぞ
れ4個設けられている。
【0041】(遊戯部5)遊戯部5は、正面を円弧面状
の透明パネル板21aで覆われるとともに、左、右両側
面および背面がそれぞれ飾り平板21bで覆われること
で、その内部に遊戯空間Sを有する(図1、図2および
図4参照)。この遊戯空間Sにおける遊戯の内容は、正
面側外部から前記透明パネル板21aを通して見ること
ができる。また、この遊戯部5は、前記透明パネル板2
1a と飾り平板21bとを構成要素に含む筐体22
と、この筐体22内に設けられたリング構造体24と、
リング構造体24内に配置されており遊戯者が欲する所
望の景品2に対して鉛直方向における所望場所に向けて
移動できる機構である後述の可動部52を有する前記景
品獲得機構部3とを有している。
【0042】(筐体22)筐体22は、図2および図4
からわかるように、基台部7の上端縁7eに補強材とし
て設けられた鉄枠23に載置されている。この筐体22
は、当該上端縁7eのほぼ四隅部にそれぞれまっすぐ上
方に立てた断面箱形のプレートガータ21cと、このプ
レートガータ21cを支柱としてこれらプレートガータ
21cに取付けられる前記透明パネル板21aおよび前
記飾り平板21bとからなる。
【0043】なお、プレートガータ21cの取付け箇所
である四隅部とは、図4や図5からわかるように、遊戯
部5の前記透明パネル板21aの両端とこれら両端にそ
れぞれ対応する左右の各飾り平板21bの各一端との接
合箇所36L・36R、および当該左右の飾り平板21
bの各他端と背面側の飾り平板21bの両端との接合箇
所37L・37Rのことである。
【0044】(リング構造体24)リング構造体24
は、図1〜図3からわかるように、これに景品2が掛け
られた状態で遊戯部5内で回転するものである。
【0045】リング構造体24は、図1〜図6(図5を
除く)からわかるように、景品2が直接掛けられ、かつ
これを保持する部分である複数のリング体24r(保持
体、被掛止物)と、これら複数のリング体24rを支え
るために鉛直方向に延びる複数の支柱24cと、支柱2
4cおよびリング体24rを回転することで、リング体
24rに取り付けてある景品2を遊戯部5内で回転する
駆動機構としてのリング駆動機構25とを基本構成とし
ている。
【0046】なお、この実施の形態では、4つのリング
体24rと4本の支柱24cとが用いられている。これ
らリング体24rや支柱24cは、リング駆動機構25
の後述するベース40に載置された状態で、垂直中心線
Lを回転中心として時計回り、または反時計回りのいず
れか一方または両方に回転する。
【0047】(リング体24r)各リング体24rは、
各支柱24cに所定の間隔(この実施の形態では等間
隔)でベース40と平行に取付けられている。
【0048】リング体24rには、図3に示すように、
景品2をキーホルダーに代表される環付きホルダーhで
ぶら下げた状態で係止するために、その先端がリング体
24rの径方向外方へ突き出している係止体26Aが、
リング体24rの外周面における周方向に所定間隔(こ
の実施の形態では等間隔)で複数個取り付けてある。
【0049】ここで、環付きホルダhとは、景品2を鎖
(索条)h1の一端に、また鎖h1の他端には環h2を
付けたものであり、環h2を介して景品2をリング体2
4rの所望場所にぶら下げておくためのものをいう。
【0050】(係止体26A)係止体26Aは、図3
(図17参照)に示すように、周囲にねじ部28sが形
成された胴部28bとこの胴部28bの一端に形成され
たヘッド28hとを有するトラスネジ28(棒状体)
と、ねじ部28sと螺合するナット28nと、トラスネ
ジ28の胴部28bに嵌められるトラスネジ28とは別
体のフランジ部30およびカラー32とから構成されて
いる。
【0051】フランジ部(円盤状部材)30は、図17
に示すように、これをトラスネジ28の胴部28bに嵌
めたときにトラスネジ28のヘッド28hと接触する。
また、このときに、フランジ部30が胴部28bの径方
向に放射状に広がりかつトラスネジ28の中心線lから
偏心状態になるように、フランジ部30の胴部28の嵌
合まる穴30hは、フランジ部30の中心点から偏心し
た位置にある。
【0052】カラー32は、トラスネジ28の胴部28
bの半分よりも幾分長めの中空円筒体のことであり、ト
ラスネジ28の胴部28bのうち、フランジ部30とリ
ング体24rとの間の部分に嵌められる。
【0053】なお、図17に符号34で示すものは、皿
バネ等のバネ体である。バネ体34は、係止体26Aを
リング体24rに取り付けたときに、ナット28nとリ
ング体24rの裏面(内面)との間に位置する。このバ
ネ体34のトラスネジ28の軸方向への弾撥力によっ
て、フランジ部30とカラー32とは、トラスネジ28
のヘッド28hに向けて圧接される。したがって、フラ
ンジ部30は、カラー32とヘッド28hとの間に挟持
された状態になる。
【0054】なお、この実施の形態では、係止体26A
のリング体24rへの取付けにあたり、ナット28nと
皿バネ等のバネ体34とを用いたものとして示したが、
これらは必ずしも用いなくともよい。すなわち、リング
体24rのうち、係止体26Aの取付け箇所に設けたト
ラスネジ28の通る33穴にトラスネジ28のねじ部2
8sをねじ込むことでトラスネジ28をリング体24r
に植設するようにしてもよい。
【0055】(支柱24c)既述のように鉛直方向へま
っすぐ延びている支柱24cの各々は、次に述べるリン
グ駆動機構25のベース40の周方向に等間隔で配置さ
れている。
【0056】(リング駆動機構25)リング駆動機構2
5(駆動機構)は、プライズマシーン1のオペレータ
が、プライズマシーン1の図示しないメインスイッチを
入れることによって、リング体24rと支柱24cとを
回転するものであって、既述した基台部7の基盤7bに
取付けてある。
【0057】リング駆動機構25は、図2、図5および
図6に示すように、リング駆動モータ36と、このリン
グ駆動モータ36の駆動力がリング駆動ベルト38を介
して伝達されることで、基盤7b上で垂直中心線L(図
5および図6参照)を回転中心として回転する平板リン
グ状のベース40とを基本構成としている。
【0058】(リング駆動モータ36)リング駆動モー
タ36は、図5からわかるように、基盤7bの上表面に
おける飾り平板21bの端部同士の接合部37L・37
Rのいずれか一方の近傍(この実施の形態では右側の接
合部37Rの近傍)に設けられたスライダヘッド41を
介して、ベース40に対して自在に近づけたり遠のけた
りできる状態で基盤7b上に設置されている。なお、ス
ライダヘッド41の位置を適宜変えることで、リング駆
動ベルト38の張り具合いを調整できる。
【0059】このリング駆動モータ36は、図6に示す
ようにその回転軸36sを基盤7bから突出させた状態
で基盤7bの下面側に取付けられたモータ本体36m
と、回転軸36sに嵌められて基盤7bの上表面に位置
する駆動用Vベルト車36rとからなる。この駆動用V
ベルト車36rには、前記リング駆動ベルト38の一部
が巻掛けられ、このリング駆動ベルト38の別の一部に
は次に詳述するベース40の従動用Vベルト車46に巻
掛けられている。
【0060】(ベース40)ベース40は、図2、図5
および図6からわかるように、基盤7bからその上方に
幾分離れて位置する平板リング44と、垂直中心線Lに
関して平板リング44と同軸となるようにこの平板リン
グ44の下面側に固定された従動用Vベルト車46とか
らなるものである。なお、この従動用Vベルト車46の
径は、平板リング44よりも一回り小径となっている。
【0061】なお、図6に符号44hおよび46hが示
すものは、それぞれ平板リング44および従動用Vベル
ト車46の中心穴である。これら中心穴44hおよび4
6h内に、景品獲得機構3の後述する支持台56が、垂
直中心線Lに関して当該中心穴44hおよび46hと同
軸に配置されている。
【0062】(平板リング44)平板リング44には、
図2および図6に示すように、その上表面に、支柱24
cが、上方に向けて延びるように取付けられている。各
支柱24cの平板リング44における取付け箇所は、図
4からわかるように、平板リング44の外周縁寄りであ
って、各支柱24cは、等間隔で配置されている。ま
た、平板リング44と後述の台座48の外周部分を覆う
ように、図2および図6に示すように、横断面土手状の
飾り壁44rを設けてある。
【0063】(従動用Vベルト車46)従動用Vベルト
車46は、平板リング44と同じくリング形状をしてい
る。その外径寸法は、基盤7bに形成された前記矩形穴
7c外縁の垂直中心線Lからの距離とほぼ同じであり、
内径寸法は、平板リング44のそれとほぼ同じ寸法であ
る。また、従動用Vベルト車46の内面46eには、前
記保持ローラ7gのローラ本体7mが当接する。
【0064】なお、図6に符号46dで示すものは、従
動用Vベルト車46の下面である。この下面46dには
前記支持ローラ7rが当接する。すなわち、ベース40
は、支持ローラ7rに載せられた状態で、保持ローラ7
gによって垂直中心線Lを中心とした径方向への位置ず
れが防止されている。なお、従動用Vベルト車46の外
周面には、リング駆動ベルト38を巻掛ける溝46cが
形成されている。
【0065】しかして、駆動用Vベルト車36rに前記
リング駆動ベルト38の一部を巻掛け、リング駆動ベル
ト38の別の一部を従動用Vベルト車46の溝46cに
巻掛けてからスライダヘッド41のベース40に対する
位置を変えることでリング駆動ベルト38の張り具合い
を調整し、このようにしてリング駆動モータ36の駆動
力をベース40に伝達する準備ができれば、垂直中心線
Lを回転中心としたベース40の回転が可能になる。
【0066】そして、ベース40は、以上のように基盤
7b上で支持ローラ7rと保持ローラ7gとによって支
持されているため、ベース40の平板リング44上に支
柱24cを介して取付けられているリング体24rは、
これに保持されている景品2とともに、垂直中心線Lを
回転中心として、次に詳述する景品獲得機構3の周りを
安定状態で回転するのである。
【0067】(景品獲得機構3)景品獲得機構3は、図
2および図4に示すように、リング構造体24の内部
に、すなわち、リング構造体24の各リング24rとリ
ング体支柱24cによって取り巻かれてなる円筒形状の
空間S’に位置するように基盤7b上に構築されてい。
また、景品獲得機構3は、平板リング44や従動用ベル
ト車46の中心穴44h、46h内に配置してある。
【0068】このような景品獲得機構3は、その構成部
材の置かれる載置台としての台座48と、台座48から
上方に延びる2本の支柱50と、所望の景品2を獲得す
るために、遊戯者による操作ボタン9aの操作に従って
鉛直方向における所望場所に向けて各支柱50に沿って
それぞれ移動する2組の可動部52と、各可動部52を
動かす2組の駆動部54(駆動源)とからなる。
【0069】(台座48)台座48は、図2および図6
からわかるように、基盤7bの上表面に固定して置かれ
る支持台56と、支持台56の上表面に置かれ、この支
持台56と垂直中心線Lに関して同軸となるように固定
された円盤状の配置台58とからなる。なおこの配置台
58は支持台56よりもかなり外径を大きく設されてい
る。
【0070】(支持台56)支持台56は、図2および
図6からわかるように、平板リング44の中心穴44h
および従動用Vベルト車46の中心穴46h内にそのほ
ぼ下半分が位置し、残りのほぼ上半分が平板リング44
の上表面から上方に突出した状態で基盤7b上に固定さ
れた4枚の壁体56w(図5参照)から構成された中空
の枠である。そして、この支持台56の上端には、支持
台56の内側へ突出するフランジ状の板材56f(図6
参照)が一体に固定されている。この板材56fは、そ
の上に配置台58を安定した状態で載せるためのもので
あり、当該板材56fを介して、支持台56と配置台5
8とが一体に固定される。
【0071】また、支持台56は、基盤7bの上表面に
既述のように固定状態で置かれているので、これと一体
の配置台58も回転しない。すなわち、基盤7b上の台
座48はそれ自体は動かない。なお、支持台56の前記
上方への突出量は、次に詳述する配置台58の支持ロー
ラ60の高さ寸法と合致したものとなっている。
【0072】(配置台58)配置台58は、支持台56
の上に固定された円盤状体であって、図6に示すよう
に、ベース40の平板リング44よりも幾分小径であ
る。そして、この配置台58の下面における周縁寄り箇
所には、下方を向いた支持ローラ60が周方向に等間隔
で四基取付けられている。この支持ローラ60によっ
て、配置台58は、平板リング44の上方向への動きが
規制される。
【0073】(支持ローラ60)支持ローラ60は、図
2および図6に示すように、前記ガイドローラ7gと同
じ構造のものであり、その取付け方だけが異なる。すな
わち、支持ローラ60は、前記平板リング44の上表面
と接触するローラ本体60bと、ローラ本体60bを回
転自在に支持しかつ配置台58の下面に固定するローラ
支持体60sとからなる。なお、支持ローラ60は、常
時平板リング44と接触しているわけではなく平板リン
グ44にガタが生じたときに接触するものである。
【0074】配置台58の上表面は、図4に示す水平中
心線L1とL2とによって、4分割されてなる4つのエ
リアがある。これら4つのエリアのうち背面側に位置す
る右エリアRおよび左エリアL内に、前記支柱50、可
動部52および駆動部54を一組としたものがそれぞれ
配置されている。
【0075】これら支柱50、可動部52および駆動部
54は、上記左右のエリアL・Rで同一のものを用いて
いるので、一方の右エリアRに係るもののみについて次
に詳述し、左エリアLに係るそれらについては、特に説
明のない限り、同一部分に同一符号を付して説明を省略
する。
【0076】(支柱50)支柱50は、可動部52を上
下方向に案内するものであって、図7に示すように配置
台58から上方に延びる門型形状の支柱体をなす2本の
柱50l、50rから構成されている。当該左右の柱5
0lおよび50rは、図7に示すように、可動部52の
後述するローラ74u・74dが走るレール体として機
能する。
【0077】支柱50は、図4に示すように、平面で見
て、その天井面50cの外側端が、飾り平板21bの端
部同士の接合部37Rを向くように、プライズマシーン
1の正面に対して斜めに配置してある(なお、左エリア
Lの支柱50にあっては、天井面50cの外側端が、飾
り平板21bの端部同士の接合部37Lを向くようにな
っている。)。
【0078】上記天井面50cには、図2、図4および
図7からわかるように、滑車60が備えられている。ま
た、配置台58の上面における滑車60のほぼ真下に
は、駆動部54が備えられている。
【0079】この駆動部54と前記可動部52とは、図
7に示すように、滑車60を経由したワイヤ62でつな
がっている。そして、支柱50と、駆動部54と、ワイ
ヤ62と、滑車60とで、可動部52を鉛直方向に昇降
する昇降機構部64を構成する。
【0080】昇降機構部64と、後述のスライドガイド
(軌道体)68を含む可動部52とは、リング体24r
によってそれらの周囲が取り巻かれている。この状態で
リング体24rは、既述したリング駆動機構25によっ
て、それら昇降機構部64、可動部52の周囲を回転す
る。このためリング体24rに係止されている景品2も
昇降機構部64とスライドガイド(案内体、軌道体)6
8との周囲を回転するようになる。これはすなわち、景
品2を備えたリング体24rの回転方向(所定方向)に
おいて、前記スライドガイド68が景品2に対して相対
的に接近しかつ遠のくことを意味する。
【0081】(可動部52)可動部52は、既述したよ
うに、駆動部54によるワイヤ62の移動によって、支
柱50に案内されながら鉛直方向に移動するものであ
る。
【0082】可動部52は、図2、図4、図7、図10
および図11からわかるように、支柱50をその長手方
向に走るメイン台車66と、全体形状がほぼ直線状体で
あって、一端側がメイン台車66に固定されて当該メイ
ン台車66と一体化しかつ他端側が正面側斜め下方に傾
斜したスライドガイド68と、このスライドガイド68
をその長手方向に沿ってスライドするサブ台車69(発
射体、降下体)と、サブ台車69をスライドガイド68
に沿ってその前記一端側における所定箇所にまで引き上
げる引き上げ機構72とから基本構成されている。
【0083】なお、スライドガイド68は、上述のよう
にその一端がメイン台車66と固定状態にあるので、こ
の一端を、以後特に説明のない限り、固定端ということ
にし、同様に、前記他端のことを、方向性を示すために
便宜上、先端ということにする。
【0084】また、スライドガイド68は、可動部52
の一構成部材であるといえるので、可動部52が、既述
したように支柱50に案内されて鉛直方向に移動すると
いうことは、スライドガイド68が、鉛直方向に移動す
ることに他ならない。
【0085】そして、スライドガイド68の内部をサブ
台車69が走行するようになっており、そのためにスラ
イドガイド68の内部には、中空の案内路68g(後
述)が当該スライドガイド68の長手方向に沿って形成
されている。
【0086】なお、上述のようにスライドガイド68の
先端側を正面側下方に傾斜するようにしたのは、スライ
ドガイド68の固定端側、すなわちスライドガイド68
の先端よりも上位に位置する側における所定の位置にま
でサブ台車69を引き上げて、そこからサブ台車69を
自然降下させるためである。したがって、スライドガイ
ド68における上記上位の所定位置のことを以後、サブ
台車引き上げ位置という。という。当該サブ台車引き上
げ位置は、具体的には、図10におけるサブ台車69の
位置、すなわちメイン台車66の手前位置である。
【0087】このような可動部52は、遊戯者による一
回のプレーが終了すると、その都度、支柱50の上端位
置にまで自動的に戻るようにようになっており、遊戯者
が、既述した操作ボタン9aを押している間は、可動部
52は、支柱50の上端位置から下方へ向けて移動す
る。すなわち、遊戯者による操作によって可動部52を
移動できるのは、支柱50の上から下へ向けてであっ
て、下から上へ向けてはできない。そして、可動部52
の停止は、操作ボタン9aから遊戯者が指を離すことに
よってなされる。
【0088】したがって、操作ボタン9aの操作によっ
て、遊戯者は、可動部52を支柱50に沿って下方に移
動する場合には、当該支柱50における所望の位置に移
動できる。
【0089】なお、この実施の形態では、操作ボタン9
aの操作によって、可動部52の動きを制御するものと
して示したが、操作ボタン9bによって当該動きを制御
するようにしてもよい。操作ボタン9bの操作について
は後述する。
【0090】(メイン台車66)メイン台車66は、図
2、スライドガイドの側面図であって、ハンマーがサブ
台車引き上げ位置にある状態を示す図10およびスライ
ドガイドの側面図であって、ハンマーがスライドガイド
の最下部まで降下した状態を示す図11からわかるよう
に、その全体形状が側面から見て上下方向に延びるほぼ
長方形状をしたものである。その上下端には、それぞれ
前記支柱50に沿って動く一対の上部ローラ74uと下
部ローラ74dが、メイン台車66の外壁をなしかつス
ライドガイド68の側面に対して平行な左右の基板75
にそれぞれ回転自在に取付けられている。これらの基板
75のうちの少なくとも一方には、スライドガイドの縦
断面を示す図12に示すように、その上端部にワイヤ6
2の先端を係止する係止片76が設けられている。ま
た、メイン台車66の中央部には、基板75同士の間に
サブ台車69をサブ台車引き上げ位置で停止させておく
ためのサブ台車停止機構(停止機構)78を設けてあ
る。
【0091】サブ台車停止機構78は、メイン台車66
とスライドガイド68とを既述のように取り付けた際
に、スライドガイド68内に設けた前記案内路68g内
にその一部が位置するように、構成されている(後
述)。
【0092】なお、既述のように、メイン台車66は、
スライドガイド68と一体化しており、しかも上述のよ
うにサブ台車停止機構78の一部が案内通路68g内に
停止しているので、スライドガイド68にサブ台車停止
機構78を備えてあるともいえる。
【0093】(サブ台車停止機構78)サブ台車停止機
構78は、図12に示すように、メイン台車66の基板
75に取付けた電磁ソレノイド82と、この電磁ソレノ
イド82の可動ロッド84にリンクしたカギ部85とか
らなる。これら電磁ソレノイド82のカギ部85側の一
部とカギ部85とが、サブ台車停止機構78の一部とな
って、既述のようにスライドガイド68の案内路68g
内に位置する。
【0094】(電磁ソレノイド82)電磁ソレノイド8
2は、図12およびスライドガイドをサブ台車引き上げ
位置に引き上げた状態を示す要部断面を示す図13に示
すように、その可動ロッド84が位置する下端側を上端
側よりもスライドガイド68の先端側に位置させた傾斜
状態で、ソレノイド基板82bを介して前記両基板75
間に配置されている。
【0095】また、可動ロッド84の先端には、リンク
アーム84eが取付けられ、このリンクアーム84eを
介して可動ロッド84とカギ部85の後述する板材86
とが回転自在に連結されている。
【0096】なお、この電磁ソレノイド82は、操作ボ
タン9bを押すことで通電され、これによって可動ロッ
ド84を内部へ繰り込むようになっている。操作ボタン
9bを押すタイミングについては後述する。
【0097】(カギ部85)カギ部85は、図12に示
すように、矩形状をした板材86と、この板材86の一
端86f(スライドガイド68の先端側に位置する端の
こと)側部分に垂直に取付けられ、当該板材86の下縁
86dに上から臨むように設けた係止棒88とからな
る。
【0098】(板材86)板材86は、図12に示すよ
うに、スライドガイド68の外側面68sと平行になっ
ている。
【0099】板材86は、ほぼその中間部分に前記リン
クアーム84eが連結されており、その基端86r(ス
ライドガイド68の固定端側にある端のこと)寄り箇所
でソレノイド基板82bの下端82b−1に枢支されて
いる。したがって、可動ロッド84が伸縮すると、板材
86は、上記下端82b−1を回転中心として時計廻り
にまたは反時計廻りに回転する。
【0100】なお、電磁ソレノイド82に通電されてい
ないと、すなわち操作ボタン9bが押されていないと、
可動ロッド84が繰り出されるので、板材86は、時計
廻りに回転し、その下縁86dが、スライドガイド68
の後述する底板68dと当接するようになる。したがっ
て、この時、当該下縁86dに上から臨むようにして板
材86に取付けてあった前記係止棒88も底板68dと
当接する。
【0101】(係止棒88)なお、このとき係止棒88
は、スライドガイド68の幅方向に対して平行、すなわ
ちスライドガイド68の長手方向と直交する配置関係に
ある。
【0102】(スライドガイド68)スライドガイド6
8(移動機構、軌道体)は、図12乃至図14からわか
るように、その内部に長手方向に延びる空間を有する中
空六面体であって、天板68uと、底板68dと、左側
板68lと、右側板68rと、前板68fと、後板68
bとを基本構成としている。そして、当該内部空間に
は、これを案内路(軌道)68gとして、その長手方向
に移動する、サブ台車69の後述する台車本体94が収
容されている。
【0103】また、図12および図13に示すように、
天板68uの内面には、サブ台車69が引き上げ機構7
2によって前記サブ台車引き上げ位置にまで引き上げた
際に、サブ台車69の後述するハンマー体96をその揺
動範囲における振り上げ位置(図13に示した位置、お
よび図15の矢印XVI方向から見た状態を示す図16に
おけるスライドガイド68の固定端側に実線で示した位
置)にまで振り上げるためのハンマー振り上げ板89
(振り上げ機構)、およびサブ台車69がスライドガイ
ド68に沿ってその先端(最下端)に来たときに、後述
のハンマーロック機構104によるロックを解除し、こ
れによってハンマー体96を振り降ろすためのハンマー
ロック解除機構としてのハンマー振上げ解除ブロック9
0が取付けられている(図12、図15および図16参
照)。
【0104】ここでハンマー振上げ解除ブロック90
は、軌道体としてのスライドガイド68の天板68uに
設けられているので、軌道体に備えられているといえ
る。また、天板68uの内面のうちスライドガイド68
の固定端側でメイン台車66の先方には、スライドガイ
ド68の幅方向に図示しない発光部と受光部とを設けて
なる光センサとしてのベルトフック検出センサ91を取
付けてある。このベルトフック検出センサ91は、前記
引き上げ機構72の後述するタイミングベルト72tの
ベルトフック72t−1が、上記発光部から受光部に向
かう光を遮ることで、サブ台車69がサブ台車引き上げ
位置にあることを検知するためのものである。
【0105】また、天板68uの内面のうちスライドガ
イド68の先端右側には前記引き上げ機構72の一構成
要素であるベアリング101を有するベアリングブロッ
ク102(図14参照)が形成されている。ベアリング
ブロック102は、前記引き上げ機構72の後述するサ
ブ台車引き上げ用モータ72mとスライドガイド68の
長手方向において対向している。そして、そのベアリン
グ101に、前記後述するとしたタイミングベルト72
tが巻掛けられる。
【0106】そして、前板68fの内面には、サブ台車
69がスライドガイド68に沿ってその最下端に来たと
きに、サブ台車69のそれ以上の進行を阻止する阻止板
70が設けられている(図12参照)。
【0107】(ハンマー振り上げ板89)ハンマー振り
上げ板89は、図12等に示すように、長寸で幅狭の板
材を加工したものであって、当該板材の一端部の一部ま
たは全部を直角に折り曲げることによって折曲げ部89
eを形成し、一縦断面でほぼL字形をしたものである。
【0108】このようなハンマー振り上げ板89は、こ
れを天板68uに取り付けたときに、当該直角に折り曲
げた折曲げ部89eがスライドガイド68の固定端側に
位置しかつ当該折曲げ部89eの先端が下方に位置する
ように、その主部89mが天板68uの内面に取り付け
られている。
【0109】また、ハンマー振り上げ板89のうち折曲
げ部89eと反対側の端部または当該端部近傍の天板6
8uの内面には、ハンマー振り上げ板89の幅方向に図
示しない発光部と受光部とを設けてなる光センサとして
のベルトフック検出センサ89sが取付けられている
(図14参照)。このベルトフック検出センサ89s
は、前記後述するとしたベルトフック72t−1がスラ
イドガイド68の先端側にあることを検知する。
【0110】折り曲げ部89eは、これが、サブ台車6
9がサブ台車引き上げ位置に至る直前でサブ台車69の
後述するハンマー体96の上端隅pと当接するように
(図13および図15参照)、当該折り曲げ部89eと
上端隅pとは、スライドガイド68の長手方向における
ハンマー体96の軌道上において対応されている。位置
するようになっている。
【0111】(ハンマー振上げ解除ブロック90)ハン
マー振上げ解除ブロック90(ハンマーロック解除機
構)は、図12、図14〜図16からわかるように、平
面で長四角形状したブロック体の一隅部を切り欠いてな
る如き形状体であって、斜交面90cを有する。
【0112】このようなハンマー振上げ解除ブロック9
0は、これをその斜交面90cが鉛直方向に平行にかつ
図16の斜め左下を向くように、天板68uの内面に取
り付けてある。
【0113】なお、符号90mが示すものは、斜交面9
0cに連続しスライドガイド68の長手方向先端側に延
びる主面である。また、スライドガイド68の底板68
dは、左側板68lと右側板68rとをその下縁をスラ
イドガイド68の内側に折り曲げて断面L字形とし、そ
の際に当該折り曲げ部分の間に、すなわち底板68dの
幅方向中央に長手方向に延びる案内スリット92ができ
るようにしたものである。この案内スリット92を介し
て、サブ台車69の後述するハンマー体96が、底板6
8dから垂下状態でかつ当該案内スリット92に沿って
スライドするようになっている。
【0114】また、底板68dのうちスライドガイド6
8の固定端側下方には、サブ台車69がスライドガイド
68の固定端側にあることを検知する光センサとしての
サブ台車位置検出センサー93を設けてある。
【0115】サブ台車位置検出センサー93もベルトフ
ック検出センサ91と同様であって、スライドガイド6
8の幅方向に配置した図示しない発光部と受光部とから
なる。そして、サブ台車69に設けられた遮光板109
が上記発光部から受光部に向かう光を遮ることで、サブ
台車69がサブ台車引き上げ位置にあることを検知する
のである。すなわち、サブ台車位置検出センサー93も
ベルトフック検出センサ91もサブ台車69がサブ台車
引き上げ位置にあることを検知するものであることには
変わりないが、サブ台車69がサブ台車引き上げ位置に
来ると、タイミングベルト72tは、サブ台車69をサ
ブ台車引き上げ位置に残したまま、前記ベルトフック検
出センサ89sに前記ベルトフック72t−1が検知さ
れる位置まで戻るようになっているので(後述)、その
状態でサブ台車引き上げ位置にサブ台車69が依然ある
ことを検知する必要から上記2つのセンサ93、91が
用意されているのである。
【0116】さらに、スライドガイド68の固定端側に
は、前記引き上げ機構72の一構成要素である後述のサ
ブ台車引き上げ用モータ72mを取付けてある。 (サブ台車69)サブ台車69は、スライドガイド68
の内部空間に収納してある台車本体94(スライド体)
と、台車本体94の先端側(スライドガイドの先端側に
位置する側のこと)において、当該台車本体94に対し
て前後左右に揺動自在に垂下されたハンマー体96とか
らなる。なお、ここでいう前および後とは、それぞれス
ライドガイド68の先端側および固定端側のことであ
り、左および右とは、それぞれ台車本体94をスライド
ガイド68の先端側から見た場合における左および右
(図7に正対した場合の左および右)のことである。以
下、サブ台車69の説明では、特に説明のない限り同様
の意味として述べる。
【0117】(台車本体94)台車本体94は、スライ
ドガイド68に沿ってスライドするスライド体のことで
ある。台車本体94は、図12〜図14等からわかるよ
うに、車輪98を有する基台車100と、ハンマーロッ
ク機構であるロックピンホルダー104と、前記サブ台
車停止機構78の前記係止棒88が係止するフック10
6とからなる。
【0118】ここで、台車本体94は軌道体としてのス
ライドガイド68の内部空間(案内路68g)に収容さ
れているので、スライドガイド68の一部ということが
でき、また、ハンマーロック機構であるロックピンホル
ダー104は、台車本体94の一構成部材であるので、
ロックピンホルダー104は、軌道体としてのスライド
ガイド68に備えられているといえる。
【0119】(基台車100)基台車100は、図12
〜図14に示すように、その左右側面の前後に各々一つ
ずつ車輪98を有するものである。そして、これらの車
輪98は、スライドガイド68の底板68dの内面上に
置かれて転がり、これによって基台車100は、スライ
ドガイド68の内部空間である前記案内路68gをその
長手方向に沿って移動する。
【0120】図12および図13に示すように、基台車
100の後端左側には、左側面から見た形状が、左横倒
しL字形を呈し、基台車100の上面よりも一段下がっ
た位置(スライドガイド68の底板68dとほぼ面一な
位置のこと)に、前記フック106を取り付けるための
フック取付け部100aが設けられている。
【0121】また、基台車100の上面であって、フッ
ク取付け部100aと対向する側(後端右側)には、引
き上げ機構72の後述するタイミングベルト72tの一
部であるベルトフック72t−1が掛かり止まるベルト
フック掛止め部100hが一体に設けられている(図1
4参照)。ベルトフック掛止め部100hは、タイミン
グベルト72tの通り道にあって前方(スライドガイド
68の先端側)に開口し、後方側で閉塞している。そし
て、この開口100h−1に対してタイミングベルト7
2tの駆動に応じてそのベルトフック72t−1が出入
りするようになっている。すなわち、タイミングベルト
72tが図14の矢印a1方向に回転すると、ベルトフ
ック72t−1は、ベルトフック掛止め部100hから
離れ、これによってタイメイングベルト72tの動力が
基台車100、すなわち台車本体94aに伝達されなく
なるので、サブ台車69は停止する。
【0122】反対にタイミングベルト72tが矢印a2
方向に回転すると、ベルトフック72t−1は、ベルト
フック掛止め部100hと係合し、これによってタイメ
イングベルト72tの動力が台車本体94aに伝達され
るので、サブ台車69はサブ台車引き上げ位置に向けて
引っ張られる。
【0123】さらに、図14に示すように、基台車10
0には、その長手方向における前端から中央部に至るま
での範囲であって、基台車100の中心線lを含む部分
に、スリット100sが形成されている。このスリット
100s内では、ハンマー体96が、基台車100に対
して前後方向に自在に揺動する。なお、スリット100
sの長さは、ハンマー体96をどれだけ揺動させるかに
よってその寸法が定められる。
【0124】(ロックピンホルダー104)ロックピン
ホルダー104は、図12〜図16からわかるように、
矩形ブロック状のホルダー本体104bと、このホルダ
ー本体104bの左右方向(幅方向)に設けたスリット
溝104c内に下半分104s−2が摺動可能に設けら
れているとともに、図示しないバネによってホルダー本
体104bの右側面側に常時付勢され、かつ上半部10
4s−1がホルダー本体104bの上面から上方に突出
しているスライドピン104sと、このスライドピン1
04sの下半分104s−2と一体に設けられ、スライ
ドピン104sの前記摺動に応じてホルダー本体104
bの右側面から外部へ弾撥的に出入りするロックピン1
04rとからなる。なお、ここで、付勢とは、他(上記
バネのこと)から弾み力を受けることをいう。また、ス
リット溝104cは、スライドピン104sの下半分1
04s−2とロックピン104rとが収納される部分で
あるとともにホルダー本体104bの内部をその幅方向
に横断状に貫通する主溝104c−1と主溝と一体でホ
ルダー本体104bの上表面にまで臨むとともにスライ
ドピン104sの上半部104s−1の下部が収納され
ている副溝104c−2とからなる。
【0125】したがって、スライドピン104sがスリ
ット溝104cの最右端にあるときに、ロックピン10
4rは最大に突出し、スライドピン104sがスリット
溝104cの最左端側に向けて移動するに連れてロック
ピン104rはその突出量が減少するようになってい
る。
【0126】ロックピン104rと一体のスライドピン
104sは、サブ台車69がスライドガイド68の最下
端に至る直前にその上半部104s−1(図15参照)
が、前記ハンマー振上げ解除ブロック90に当接するよ
うに、スライドガイド68の長手方向におけるスライド
ピン104sの軌道上で対向するように配置されてい
る。
【0127】そして、サブ台車69が、スイドガイド6
8に沿って、その固定端側から前記ハンマー振上げ解除
ブロック90のある先端部、すなわちスライドガイド6
8の最下端部に移動すると、ハンマー振上げ解除ブロッ
ク90の前記斜交面90cにスライドピン104sの上
半部104s−1がまず当たる。その後さらにサブ台車
69がスライドガイド68の最先端(最下端)にまで移
動すると、当該上半部104s−1は、斜交面90cを
経由して、当該斜交面90cと連続する前記ハンマー振
上げ解除ブロック90の主面90mに至る。この間にス
ライドピン104sが前記付勢力に抗しながら、スリッ
ト溝104c内をその右側から左側に向けて移動できる
程度に、スライドピン104sに係る前記バネの弾力が
設定されている。したがって、スライドピン104sが
スリット溝104c内を上記方向に移動すれば、このス
ライドピント104sと一体のロックピン104rも同
様に右側から左側に移動する。そして、スライドピン1
04sがスリット溝104cの最左端に位置したとき、
すなわちスライドピン104sが主面90mに至ったと
きには、図14に示すようにロックピン104rは完全
にホルダー本体104bに収納されて突出しなくなる。
【0128】なお、ロックピン104rがホルダー本体
104b内に完全に没入する時期と同時かそれよりも一
瞬後に、サブ台車69がスライドガイド68の最下端に
ある前記阻止板70と衝突するようになっている。
【0129】反対にロックピン104rの突出量が増大
するのは、上記の逆であって、サブ台車69がスライド
ガイド68の最先端(最下端)からサブ台車引き上げ位
置である固定端側に向けて移動することに伴い、スライ
ドピン104sがスライドガイド68の固定端側に向け
て主面90mを起点として、そこから斜交面90cを徐
々に移動して行くに連れて前記バネの弾力を受けてなさ
れる。但し、ハンマー体96がハンマーロック解除機構
であるハンマー振り上げ解除ブロック90によってその
ロックが解除されて振り降ろされた後は、ロックピン1
04rの前(突出側)にハンマー体96が位置している
関係にあるので(図15、図16参照)、ロックピン1
04rの先端はハンマー体96の主面に当たったまま、
すなわちロックピン104rはロックピンホルダー10
4内に没入したままである。
【0130】ロックピン104rの先端がハンマー体9
6の主面に当たらなくなる、すなわちロックピンホルダ
ー104から突出するのは、サブ台車69がスライドガ
イド68のサブ台車引き上げ位置に向けて移動し、ハン
マー体96が、ハンマー振り上げ板89によって、その
揺動範囲における振り上げ位置にまで振り上げられると
きである(図13および図15参照)。
【0131】ロックピン104rは、ハンマー体96の
後縁96rに当接してハンマー体96の反時計廻り方向
の回転(図12、図13および図15参照)を制限する
ものであって、これがロックピンホルダー104から突
出状態にあるときには、ハンマー体96は反時計廻り方
向へは回転できない。これはロックピン104rが、図
12、図13および図15からわかるように、ハンマー
体96の後述の揺動基軸bよりも常に上部に位置するか
らである。
【0132】また、ハンマー体96が反時計廻り方向へ
の回転ができない状態にあるときとは、ハンマー体96
が振り上げ位置にあることを意味する。 (フック106)フック106は、図12からわかるよ
うに、短冊状の細長い板金をクランク状に折り曲げてな
るものである。フック106は、その前端側半部106
fを上記フック取付け部100aにビス止めすること
で、フック取付け部100aに固定される。また、後端
側半部106rはこれが先端側(前端側半部106fの
反対側のこと)に行くに連れて低くなるように傾斜され
ており、当該先端は、スライドガイド68の底板68d
の内面に当接する程度に近接し、かつ前記電磁ソレノイ
ド82に係る係止棒88とスライドガイド68の長手方
向におけるフック106の軌道上において対向するよう
になっている。
【0133】また、図12および図13において符号1
06mで示すものは、フック106の上記後端側半部1
06rと前端側半部106fとの間に位置し、両者を接
続する中間壁のことであり、前端側半部106fの後端
から上方へ立ち上がっている。そして、当該中間壁10
6mとフック取付け部100aとによって、前記サブ台
車停止機構78の板材86に植設された係止棒88が入
る凹部108が形成される。サブ台車停止機構78は、
係止棒88が凹部108に入ることで、サブ台車69を
サブ台車引き上げ位置で停止させる。なお、凹部108
の下面には、既述したサブ台車位置検出センサー93と
ペアになっている遮光板109が垂下されている。
【0134】(ハンマー体96)ハンマー体96(殴打
体)は、基台車100のスリット100s内において前
後方向(スライドガイド68の長手方向)に揺動する揺
動本体96sと、揺動本体96sに対して左右方向に揺
動するとともに先端に後述のヘッド96h−2を有する
鉄槌部96hとからなる。
【0135】(揺動本体96s)揺動本体96sは、ス
リット100s内に露出している、前記サブ台車69の
前側に位置する車輪98の車軸を揺動基軸bとしており
(図12および図13参照)、この揺動基軸bを揺動中
心として図11、図12および図15における時計廻り
または反時計廻りに前記スリット100s内で自在に回
転するようにその主面が当該スリット100sと平行に
配置された、ほぼ長四角形状の板材である。そして、そ
の厚み寸法は、前記スリット100sの幅寸法よりも幾
分小さ目であり、その幅寸法は前記スリット100sの
長さ寸法のほぼ3分の2である。また、揺動本体96s
の下端面には、鉄槌部96hが、これを図7における時
計廻りに、または反時計廻りに自在に回転するための揺
動従軸sを介して取付けられている。
【0136】そして、ハンマー体96がロックピン10
4rによって、その回転を制限されていない状態におい
て、サブ台車69をスライドガイド68に沿ってサブ台
車引き上げ位置に向けて移動していくと、揺動本体96
sの後方側上端隅p(図13および図15参照)が、ハ
ンマー振り上げ板89の折曲げ部89eの内面下端に当
接するようになっている。すなわち、当該当接がなされ
るように、上記折曲げ部89eの長さやスライドガイド
68にハンマー体96を垂下したときのスライドガイド
68に対するハンマー体96の傾斜角を設定してある。
【0137】(鉄槌部96h)鉄槌部96hは、揺動本
体96sに直接取付けられる棒状の柄部96h−1と、
柄部96h−1の先端に固定したヘッド96h−2とか
らなる。
【0138】(引き上げ機構72)引き上げ機構72
は、図10〜図12に示すように、スライドガイド68
の固定端部に回転軸を上にして設けたサブ台車引き上げ
用モータ72mと、サブ台車引き上げ用モータ72mの
回転軸に設けられたベルト車72wと、ベアリングブロ
ック102のベアリング101と、これらベルト車72
wおよびベアリング101に巻掛けられるタイミングベ
ルト72tとからなる。
【0139】(サブ台車引き上げ用モータ72m)サブ
台車引き上げ用モータ72mは、図14に示すように、
スライドガイド68内においてその固定端側における右
側(図14の上側)に位置しており、既述のように、ス
ライドガイド68の長手方向においてベアリングブロッ
ク102と対応している。すなわち、ベアリングブロッ
ク102も既述のようにスライドガイド68の右側に位
置するので、タイミングベルト72tをベルト車72w
とベアリング101とに巻掛けたときにタイミングベル
ト72tは、スライドガイド68内においてその右側に
位置するようになる。
【0140】また、サブ台車引き上げ用モータ72m
は、操作ボタン9bを押してサブ台車69がスライドガ
イド68を降下し終わってから暫くすると、ベルトフッ
ク72t−1がスライドガイド68の固定端側に移動す
るように、タイミングベルト72tを回転駆動し、サブ
台車69をサブ台車引き上げ位置にまで自動的に引き上
げるようになっている。そして、サブ台車引き上げ用モ
ータ72mは、サブ台車69をサブ台車引き上げ位置に
移動した後、暫くすると、ベルトフック72t−1がス
ライドガイド68の下端側に設けたベルトフック検出セ
ンサ89sに向けて移動するように、タイミングベルト
72tを自動的に回転駆動するようになっている。
【0141】(タイミングベルト72t)タイミングベ
ルト72tは、ベルトフック72t−1によって無限ベ
ルトにされたものであって、ベルトフック72t−1は
タイミングベルト72tの一部である。ベルトフック7
2t−1は、光センサである既述のベルトフック検出セ
ンサ89s以外に、同じ光センサであるベルトフック検
出センサ91とも対応している。そして、サブ台車69
がタイミングベルト72tによってサブ台車引き上げ位
置に引き上げられたときに、ベルトフック72t−1
が、検出センサ91の図示しない発光部から、同じく図
示しない受光部に向けて出た光を遮るようになってい
る。これはすなわち、上記サブ台車引き上げ位置におい
て、サブ台車69のフック取付け部100aとフック1
06によって形成された凹部108に電磁ソレノイド8
2の係止棒88が係合し、これによってサブ台車69が
サブ台車引き上げ位置で停止している状態、すなわちサ
ブ台車停止機構78が機能している状態にあることを意
味する。
【0142】(駆動部54)次に図4の矢印VII方向か
ら見た状態を示す図7に戻って、駆動部54を説明す
る。駆動部54は、既述のように、配置台58の上面に
おける支柱50の最上端に取付けられた滑車60のほぼ
真下に位置し、ワイヤ62と滑車60とを介して可動部
52を支柱50に沿って鉛直方向に移動する駆動源であ
る。この駆動部54は、遊戯者による操作ボタン9aの
操作に従って、可動部52を支柱50の下方に向けて移
動する。駆動部54はまた、当該可動部52が支柱50
の下端にまで到着した場合、および可動部52が支柱5
0の下端にまで達していなくても後述のように遊技者が
操作ボタン9bを押すことによってサブ台車69がスラ
イドガイド68を滑降してプレーが終了した場合には、
可動部52を支柱50の上端位置にまで自動的に戻す。
そして、配置台58のうち駆動部54の取付部分には、
図7の矢印VIII方向から見た状態を示す図8および図7
の矢印IX方向から見た状態を示す図9に示したように、
適宜の大きさの穴58hを穿ってあり、この穴58hに
は、これを上から塞ぐようなほぼ四角形状をした基盤1
11を配してある。そして、当該基盤111の下表面と
上表面とには、次の各構成部材が取付けられている。
【0143】基盤111の下表面には、駆動モータ54
mが、その回転軸を上方に突出しかつ当該回転軸にウォ
ームギヤ54wを取り付けた状態で固定されている。ま
た、基盤111の上表面には、ウォームギヤ54wと噛
合関係にあるウォームホイール54hを介して駆動モー
タ54mの駆動力が伝達され、これによってワイヤ62
を巻き付けるように回転する巻き付けローラ54rと、
この巻き付けローラ54rの回転具合いを検出する回転
検出センサー54sとが固定されている。
【0144】(回転検出センサー54s)回転検出セン
サー54sは、駆動モータ54mが正常に機能して巻き
付けローラ54rにワイヤ62を巻き付けているかどう
か、あるいは巻き付けローラ54rからワイヤ62を解
き放しているかどうかを検出するエンコーダである。
【0145】そして、巻き付けローラ54rが正常に回
転していない場合には、回転検出センサー54sがこれ
を検知して、駆動モータ54mを自動的に止めるように
なっている。
【0146】巻き付けローラ54rおよび回転検出セン
サー54sの基盤111における位置は、図7と図9と
からわかるように、巻き付けローラ54rの方が回転検
出センサー54sよりも支柱50側である。
【0147】(制御機構)次に、上述の各センサ89
s、91および93、モータ36、54mおよび72
m、電磁ソレノイド82の動作を制御するための回路構
成を図21のブロック図に基づいて説明する。
【0148】センサ89s・91・93、モータ36・
54m・72mおよび電磁ソレノイド82は、プライズ
マシーン1全体の制御を行う制御回路113に接続され
ている。また、制御回路113にはメダル検出器115
が接続されている。メダル検出器115は、投入された
メダルが本物の場合にその投入枚数を制御回路113に
伝えるものである。 (制御処理および実施形態の動作)次に制御回路113
において実行される制御処理を図22および図23のフ
ローチャートを参照して、またこの制御処理の説明と併
せて実施形態の動作を当該動作に関連する図を参照にし
て説明する。
【0149】オペレータがメインスイッチを入れて制御
回路113に電源が投入されることによって、図22と
図23の制御処理はスタートする。そして、最初に、プ
ライズマシーン1をスタートさせる。すると、リング駆
動モータ36が回転する(S01)。それにより、その
駆動力が駆動用Vベルト車36rとリング駆動ベルト3
8とを介してベース40の構成要素である従動用Vベル
ト車46に伝達され、この従動用Vベルト車46ととも
に、これと一体の平板リング44が垂直中心線Lを回転
中心として回転する。すなわち、ベース40が回転する
(図2および図6参照)。このときベース40は、その
従動用Vベルト車46が支持ローラ7rに置かれている
だけでなく、垂直中心線Lを中心とした径方向への従動
用Vベルト車46のずれが保持ローラ7gによって防止
されるようになっているので、図6における左右方向に
おいても安定した状態で回転する。
【0150】また、平板リング44には、リング構造体
24の支柱24cとリング体24rを介して景品2が取
り付けられているので、ベース40とともに景品2も垂
直中心線Lを回転中心として安定的に回転する。換言す
れば、景品2を携えたリング体24rは、昇降機構部6
4、およびスライドガイド68を含む可動部52の周り
を取り巻くようにして回転する。
【0151】なお、メインスイッチを入れる前の状態に
おいて、すなわち、前回メインスイッチを切ったときの
状態において、景品獲得機構3の可動部52が支柱50
の最下部に位置していた場合には、メインスイッチを入
れると、可動部52は、駆動部54によって、支柱50
の最上部に向けて移動し、これが当該最上部に位置する
と、そこで自動的に停止する。このとき、駆動部54の
巻き付けローラ54rは、ワイヤ62を巻き付けた状態
にある。
【0152】また、メインスイッチを入れる前の状態
で、スライドガイド68の最下端にサブ台車69がある
ときは、メインスイッチを入れるとサブ台車69は、ス
ライドガイド69に沿ってサブ台車引き上げ位置にまで
引き上げられて、サブ台車停止機構78によってサブ台
車引き上げ位置で停止する。併せてハンマー体96は、
これを振り上げ位置に振り上げる機構であるハンマー振
り上げ板89によって振り上げ位置にまで振り上げら
れ、かつその状態をサブ台車69の基台車100に設け
てあったロックピンホルダー104のロックピン104
rによって保持された状態となる。
【0153】このようにメインスイッチを入れた後、ベ
ース40が回転し、可動部52が支柱50の最上端に位
置し、サブ台車69がハンマー体96を振り上げ位置に
まで振り上げられた状態でサブ台車振り上げ位置にまで
引き上げるようにすることを初期設定を行うという。初
期設定がなされなければ、遊戯者はゲームを始められな
い。なお、メインスイッチを切った後も初期設定の状態
とならなければ、主電源が切れないように設定しておい
てもよいのはもちろんである。
【0154】このような初期設定は、図22におけるS
01からS10で示した各ステップを経ることによって
なされる。なお、当該初期設定についてのS02からS
10までの各ステップの説明およびS11とS12の各
ステップの説明は、便宜上S13からS23の各ステッ
プの説明を終了してから行うものとする。また、S13
からS23までの処理の実行は、初期設定がすでになさ
れていることを前提条件とする。制御回路113は、S
13において本物のメダルが投入された旨の信号がメダ
ル検出機から入るのを待つ。そして、遊戯者がコンパネ
6に設けたメダル投入口8にメダルを入れて、メダル検
出器115によって正規のメダルである旨の信号が入力
されると(S13)、ゲームを開始できる状態となり、
操作ボタン9a・9bが操作可能状態となって、処理は
次のS14に進む。なお、メダルが偽物である場合には
ゲームは進行せず、正規のメダルが投入されるまでメダ
ル検出の判定を繰り返す。
【0155】S14では、スライドガイド68の先端部
に設けられているベルトフック検出センサ89sが、ベ
ルトフック72t−1を検知しているかどうかの判定を
する。すなわち、サブ台車69を降下する前にベルトフ
ック検出センサ89sがベルトフック72t−1を検知
しているかどうかの判定が為される。検知していると判
定すると、処理は次のS16に進む。そして、検知して
いないと判定すると、処理はS15に進み、その結果、
メダル払い戻し口16からメダルが排出されてゲームは
終了してしまう。
【0156】なお、ゲームを終了しても、メインスイッ
チは入ったままなので、その間は景品2を携えたリング
体24rは、昇降機構部64やスライドガイド68を含
む可動部52の周りを回転している。
【0157】このように、ベルトフック検出センサ89
sがベルトフック72t−1を検知しているかどうかの
判定をするのは、スライドガイド68に沿ったサブ台車
69の滑降が自然落下を利用したものだからである。す
なわち、サブ台車69にタイミングベルト72tが付い
ていると、タイミングベルト72tにはベルト車72w
を介してサブ台車引き上げ用モータ72mとつながって
いるので、それだけ摩擦抵抗等の負荷がサブ台車69に
掛かり、サブ台車69のスピードを低下してしまうた
め、これを回避する必要があるからである。
【0158】したがって、サブ台車69を降下する前に
おいて、ベルトフック検出センサ89sがベルトフック
72t−1を検知していないと判定した場合にゲームを
終了するようにしたのは、プライズマシーン1の機構上
なんらかの支障が生じている可能性が高いからであり、
ゲームを続行するには不適切だからである。
【0159】次に(S16)に進むと、操作ボタン9a
が所定時間内に押されたかどうかの判定をする。ここで
所定時間とは、特に定めないが、長くとも数分がゲーム
の進行を効率よく行う上では好ましい。操作ボタン9a
が押されたという判定をすると、次に、処理がS17に
進み、駆動部54の駆動モータ54mは回転されて、巻
き付けローラ54rに巻き付けてあったワイヤ62が解
き放たれる。その結果、ハンマー体96を有するサブ台
車66やスライドガイド68等を含む可動部52が支柱
50の最上部から降下される。ワイヤ62を解き放つ方
向に回転する駆動モータ54mの回転を「駆動モータ5
4mの正転」ということにし、反対に巻き付けローラ5
4rにワイヤ62を巻き付ける方向に回転する駆動モー
タ54mの回転を「駆動モータ54mの逆転」というこ
とにする。
【0160】S17において駆動モータ54mが正転す
ると、滑車60を経由しているワイヤ62は繰り出され
る。従って、ワイヤ62と繋がっている可動部52は、
その構成要素の一つであるメイン台車66の上部ローラ
74uおよび下部ローラ74dが支柱50によってガイ
ドされながら操作ボタン9aから遊戯者が指を離すまで
支柱50を降下する。
【0161】説明をS16に戻す。操作ボタン9aが所
定時間内に押されないという判定がされた場合には、遊
戯者にはゲームを続行する意志が無い、あるいは遊戯者
がその場に居ないものと判断し、そこでゲームは終了す
る。
【0162】次に、処理はS18に進む。S18では、
S17において駆動モータ54mが正転した後、所定時
間内に遊戯者が操作ボタン9aから指を離したかどうか
の判定をする。ここで所定時間とは、少なくとも可動部
3が支柱50に沿ってその最上部から最下端にまで下降
するのに要する時間をいう。離したという判定をする
と、処理は次のS19に進み、駆動モータ54mが停止
される。
【0163】反対に離していないという判定がなされる
と、S20において、可動部52が支柱50の最下端に
まで来たかどうかの判定がされる。可動部52が支柱5
0の最下端に来たと判定するとそこでゲームが終了し、
処理がS02に戻される。反対に可動部52が支柱50
の最下端にまでまだ来ていないという判定が為されると
S18の判定を繰り返す。
【0164】説明をS19に戻す。S19で駆動モータ
54mが停止すると、すなわち狙った景品2を獲得する
のに最適であると遊戯者が判断した位置で可動部52が
停止すると、処理はS21に進む。
【0165】S21では、遊戯者によって、操作ボタン
9bが所定時間内に押されたかどうかの判定がなされ
る。ここで所定時間とは、特に定めないが長くとも数分
がゲームの進行を効率よく行う上では好ましい。なお、
遊戯者が操作ボタン9bを押すときは、狙った景品2が
リング体24rの回転に伴って近くまで来たときであ
る。
【0166】そして、S21において、操作ボタン9b
が所定時間内に押されたという判定がなされると、処理
は次のS22に進み、電磁ソレノイド82に通電がなさ
れる。反対に操作ボタン9bが所定時間内に押されない
という判定をすると、遊戯者がゲームを続行する意志が
無い、あるいは遊戯者がその場に居ないものと判断し、
そこでゲームが終了し、処理がS02に戻される。
【0167】S22において電磁ソレノイド82に通電
をすると、その可動ロッド84が電磁ソレノイド82の
本体内に引き戻される。このため、可動ロッド84とリ
ンクしている板材86は、ソレノイド基板82の下端8
2b−1を回転中心として、反時計廻りに回転し、図1
3の状態から図12の状態になるとともに、処理が次の
S23に進む。
【0168】板材86が上述のように回転するため、板
材86の先端に設けられかつサブ台車69のフック取付
け部100aにおける凹部108と係合関係にある係止
棒88の当該凹部108との係合が解ける、すなわちサ
ブ台車停止機構78が解除される。
【0169】したがって、サブ台車69は、その台車本
体94aの車輪98の転がりによって、先端側が下方に
位置した状態で傾斜しているスライドガイド68の案内
路68gをそのサブ台車引き上げ位置からその最下端に
向けて一気に滑降、すなわち降下する(図19参照)。
【0170】このとき、ハンマー体96は、サブ台車6
9のロックピン104rによって反時計廻り方向への回
転を阻止された状態にあるので、振り上げ位置に振り上
げられた状態を維持したままサブ台車69とともにスラ
イドガイド68を降下する。
【0171】サブ台車69が滑降して、スライドガイド
68の下端部に来ると、当該下端部に設けたハンマー振
上げ解除ブロック90と、サブ台車69のスライドピン
104s(正しくはその上半部104s−1)とは、既
述したように、スライドガイド68の長手方向における
スライドピン104sの軌道上で対向関係にあるので、
スライドピン104sは、ハンマー振上げ解除ブロック
90の斜交面90cに当接する。
【0172】そして、サブ台車69のさらなる進行に伴
って、スライドピン104sは、ハンマー振上げ解除ブ
ロック90の斜交面90cを経由した後、主面90mへ
と順次当接し、主面90mに至ったときには、スライド
ピン104sはロックピンホルダー104に設けたスリ
ット溝104cをその右側から左側に向けて移動するた
め、スライドピン104sと一体のロックピン104r
がロックピンホルダー104内に没入する。このため、
ロックピン104rによって反時計廻り方向への回転を
阻止されていたハンマー体96は、その振り上げ位置に
振り上げられていた状態が解除される。
【0173】また、ロックピン104rが完全に没入す
る時期と同時かそれよりも一瞬後に、サブ台車69はス
ライドガイド68の最下端にまで移動して、前記阻止板
70と衝突するので、そのときの慣性力によってハンマ
ー体96は、揺動基軸bを中心として大きくかつ急激に
反時計廻りに振り降ろされ、揺動する(対象物獲得ゲー
ム装置の動作状態を示す説明図であって、ハンマーが景
品に当った状態を示す図20参照)。
【0174】したがって、このときハンマー体96の前
方にタイミング良く景品2があれば、換言するとスライ
ドガイド68に沿って降下するサブ台車69がスライド
ガイド68の最下端に位置するときのタイミングと相挨
って、景品2とスライドガイド68の最下端との相対位
置が近接状態にあると、景品2はハンマー体96のヘッ
ド96h−2によって殴打されるようになる。したがっ
て、リング体24rの係止体26Aに環付きホルダーh
を介してぶら下げられていた景品2は、係止体26Aか
ら離脱して、基盤7bに設けた景品落し穴15hに落下
し、その後、景品取り出し口15を経て遊戯者の手に入
る。なお、ここでいう近接状態とは、景品2にヘッド9
6h−2が少なくとも触れる程度に両者の距離が接近し
た状態にあることをいう。
【0175】なお、ハンマー体96は、その鉄槌部96
hが揺動従軸sを中心として左右方向にも回転するよう
になっているが、これは、リング体24rを支える支柱
24cが回転しているため、ハンマー体96を振り降ろ
したときに当該支柱24cに鉄槌部96hが当たって
も、支柱24cや鉄槌部96hを含むハンマー体96に
余計な負荷が掛からないようにするためである。
【0176】また、ハンマー体96が振り降ろされた後
は、ロックピン104rは常にハンマー体96の主面に
当たったままであるので(図15、図16参照)、ロッ
クピン104rは、ロックピンホルダー104内に没入
したままである。
【0177】以上のように、操作ボタン9aを一回押し
た後で操作ボタン9bを一回押すと、景品2を獲得でき
たかどうかに拘らず、ワンメダルによる遊戯者のワンプ
レーが終了する。
【0178】説明をS23に戻す。電磁ソレノイド82
に通電後、所定時間が経過したかどうかが(S23)に
よって判断される。ここで所定時間とは、少なくともサ
ブ台車69がスライドガイド68に沿って降下するのに
要する時間以上のものである。所定時間が経過すると、
自動的に電磁ソレノイド82へは通電されなくなり、可
動ロッド84が電磁ソレノイド82の本体内から自動的
に繰り出されるため、可動ロッド84の先端84eに取
付けてあるカギ部85の板材86は、先程とは反対に、
ソレノイド基板82の下端82b−1を回転中心として
時計廻りに回転する。このため、前記係止棒88はスラ
イドガイド68の底板68dに元(電磁ソレノイド82
に通電される前の状態のこと)の通り当接するようにな
る。
【0179】また、所定時間経過後は、サブ台車引き上
げ用モータ72mが、降下済みのサブ台車69をサブ台
車引き上げ位置にまで引き戻す方向に自動的にタイミン
グベルト72tを回転駆動する(S02)。このため、
サブ台車69は、タイミングベルト72tによって、ス
ライドガイド68のサブ台車引き上げ位置にまで引っ張
られる。このように、サブ台車引き上げモータ72m
が、サブ台車69をサブ台車引き上げ位置にまで引き戻
す方向にタイミングベルト72tを回転することを「サ
ブ台車引き上げモータ72mの正転」という。そして、
これと反対方向にタイミングベルト72tを回転するこ
とを「サブ台車引き上げモータ72mの逆転」というこ
とにする。
【0180】その結果、ベルトフック72t−1がベル
トフック掛止め部100hに入ると、ベルトフック72
t−1とサブ台車69とが係合することになり、サブ台
車69はタイミングベルト72tに引っ張られてスライ
ドガイド68のサブ台車引き上げ位置に向かう。当該サ
ブ台車引き上げ位置に至る直前で、フック106は係止
棒88に当り、さらにそのままサブ台車69の進行が進
むと、この係止棒88が取付けられている板材86は、
通電されていない状態の電磁ソレノイド82の可動ロッ
ド84にリンクしているので、この可動ロッド84をソ
レノイド82内に没入させつつフック106の後端側半
部106rを係止棒88が昇りつめる。そして、最終的
に係止棒88が凹部108に嵌まり込むので、サブ台車
停止機構78が機能するようになる。この結果、サブ台
車69がサブ台車引き上げ位置に、すなわち高所に引き
上げられるようになる(なお、ここでいう高所とは、一
つのリング体24rにおける限りにおいて、サブ台車6
9を当該リング体24rに対応せしめた場合のそのリン
グ体24rに取り付けられている景品2よりも高所とい
う意味である。)。
【0181】次にサブ台車69をサブ台車引き上げ位置
に引き上げるときに、ハンマー体96を、その振り上げ
位置に振り上げるための振り上げ機構であるハンマー振
り上げ板89と、ハンマー体96との関係について、図
15を参照して説明する。
【0182】サブ台車69がサブ台車引き上げ位置に向
けて引き上げられるときには、ハンマー体96は振り降
ろされた後であるから、このハンマー体96は、傾斜状
態にあるスライドガイド68に対して鉛直方向に垂下し
た状態にある。
【0183】また、既述のように、ハンマー体96が振
り降ろされた後は、ロックピン104rは、ハンマー体
96の主面に当たったまま、すなわち、ロックピンホル
ダー104内に没入したままである(図15、図16参
照)。
【0184】そして、ハンマー体96は、その上端隅p
が、既述のようにスライドガイド68の天板68uに取
付けられているハンマー振り上げ板89の折曲げ部89
eとスライドガイド68の長手方向におけるハンマー体
96の軌道上で対応されているので、サブ台車69がス
ライドガイド68に沿ってサブ台車引き上げ位置に向け
て移動されて行くと、サブ台車引き上げ位置にサブ台車
69が至る直前で、揺動本体96sの後方側上端隅p
(図15参照)が、ハンマー振り上げ板89の折曲げ部
89eの内面下端に当接する。
【0185】そして、さらにサブ台車69がサブ台車引
き上げ位置に向けて引っ張られると、ハンマー体96
は、折曲げ部89eの内面下端に当接したままその進行
が阻止されているので、ハンマー体96は、これが揺動
基軸bを中心として振り上げ位置に至るまで、時計廻り
に回転する(図15参照)。
【0186】一方、ロックピン104rは、図12、図
13および図15からわかるように、ハンマー体96の
揺動基軸bよりも上部に位置している。したがって、ハ
ンマー体96が揺動基軸bを中心として時計廻りに回転
されて振り上げ位置に至ると、それまでハンマー体96
の主面に当接していたロックピン104rは、ハンマー
体96の主面が逃げて当たらなくなる。このため、ロッ
クピン104rは、バネの付勢によって突出し、ハンマ
ー体96の後縁96rと当接するようになる。これによ
ってハンマー体96は、図12、図13および図15に
正対した場合におけるその反時計廻り方向への回転(図
面下方から上方への回転)を阻止されるので、その振り
上げ位置に置かれた状態を維持する。
【0187】また、ロックピン104rは、図12、図
13および図15からわかるように、ハンマー振り上げ
板89の折曲げ部89eの下端よりも下方に位置するの
で、ハンマー体96が折曲げ部89eに当接していると
きでもロックピン104rが折曲げ部89eに当たるこ
とはない。
【0188】なお、このように、ハンマー体96をサブ
台車96のサブ台車引き上げ位置に来たときに初めてハ
ンマー体96を振り上げ位置に向けて振り上げる機構に
したことで遊び性が向上する。また、ハンマー体96を
振り上げ位置にまで振り上げるようにしたことで、景品
2を殴打する威力が増加する。
【0189】サブ台車69が上述のようにサブ台車引き
上げ位置に引き上げられると、当該サブ台車引き上げ位
置に対応して設けられたベルトフック位置検出センサ9
1およびサブ台車位置検出センサ93には、それぞれサ
ブ台車69の上面に設けられているベルトフック72t
−1およびサブ台車69の下面に設けられている遮光板
109が入り、これによって、上記各センサの発光部か
ら受光部に向けて出ている光が遮られるため、サブ台車
69が確実にサブ台車引き上げ位置に来ていることが検
出される(S03)。当該検出が為されると、サブ台車
引き上げ用モータ72mは停止し(S04)、その後逆
転する(S05)。このため、タイミングベルト72t
のベルトフック72t−1は、サブ台車69のベルトフ
ック掛止め部100hから抜け出る、すなわち、ベルト
フック72t−1とサブ台車69との係合が解かれる。
同時にベルトフック72t−1は、ベルトフック位置検
出センサ91からも離れ、その後、さらにサブ台車引き
上げ用モータ72mが逆転すると、ベルトフック72t
−1は、スライドガイド68の下端部に設けたベルトフ
ック検出センサ89sに向かう。そして、ベルトフック
検出センサ89sによってベルトフック72t−1が検
知されると(S06)、サブ台車引き上げ用モータ72
mが停止して(S07)、タイミングベルト72tが止
まる。
【0190】このとき、ベルトフック72t−1がベル
トフック位置検出センサ91から離れても、サブ台車位
置検出センサ93には、遮光板109があるので、サブ
台車69がサブ台車引き上げ位置にあることは確認され
ている。
【0191】サブ台車69がサブ台車引き上げ位置にま
で引き上げられてモータ72mが停止すると(S0
7)、その後駆動モータ54mが逆転する(S08)。
その結果、可動部52は、これが支柱50の最上部に向
かって支柱50に沿って上昇する。そして、可動部52
が支柱50の最上部に位置すれば(S09)、駆動モー
タ54mは停止する(S10)。駆動モータ54mが停
止すると、各処理はS11に進み、メインスイッチが切
られたかどうかが判断される。そこでメインスイッチが
切られていると判断されるとリング駆動モータ36の回
転が停止するため(S12)、プライズマシーン1によ
る全動作が終了する。
【0192】(実施形態による作用効果)しかして、上
記したプライズマシーン1によれば、景品2よりも高所
に位置するサブ台車69が持つ降下力および慣性力によ
ってハンマー体96で景品2を殴打し、これによって景
品2をリング体24rから離脱させて獲得するようにし
たので、スピード感溢れる遊戯を楽しめる。
【0193】サブ台車69がスライドガイド68に案内
されてスライドガイド68の最下端に位置するときのタ
イミングと相挨って、景品2とスライドガイド68との
相対位置が近接状態にあると、そのときのサブ台車69
の威力によって、景品2をサブ台車69が殴打し、これ
によって景品2を獲得するものなので、景品2を狙うタ
イミングのうまさが景品獲得の秘訣であってテクニック
を要するといえる。したがって、景品獲得の際の遊戯者
の喜びは大きい。しかも、サブ台車69が景品2を殴打
する衝撃力やスピード感も魅力的である。そして、タイ
ミングさえ合えば確実に景品2を殴打できるので、これ
によって獲得した景品2を途中で取り逃がすこともな
く、当該取り逃がしによる遊戯者の落胆もない。
【0194】また、スライドガイド68は、その先端側
が下方に傾斜した直線状体であるので、サブ台車69は
高所から一気に最下端に降下する。したがって、スピー
ド感が溢れて一層遊戯性に富んでいるということができ
る。
【0195】さらに、スライドガイド68は、降下した
サブ台車69をスライドガイド68に沿って景品2より
も高所に引き上げる引き上げ機構72を有するので、サ
ブ台車69が降下した後も繰り返し遊ぶことができる。
【0196】そして、スライドガイド68は、引き上げ
機構72によってサブ台車69がスライドガイド68に
沿ってサブ台車引き上げ位置にまで引き上げられると、
このサブ台車サブ台車引き上げ位置でサブ台車69の移
動を停止するサブ台車停止機構78を有するので、サブ
台車69を降下するタイミングを図ることができる。
【0197】サブ台車69は、スライドガイド68に沿
ってスライドする台車本体94を有するので、サブ台車
69はスライドガイド68に沿って滑るようにして降下
する。このため一層スピード感が増して面白い。
【0198】また、サブ台車69は、台車本体94に対
して少なくとも台車本体94の長手方向に揺動基軸bを
介して揺動自在に取付けられているハンマー体96を有
するとともに、スライドガイド68の最下端には、サブ
台車69がスライドガイド68を介してその最下端に来
たときに、サブ台車69のそれ以上の進行を阻止する阻
止板70が設けられたので、サブ台車69が阻止板70
に当たると、そのときの慣性力によってハンマー体96
は台車本体94の長手方向に前方に揺動する。そして、
このとき台車本体94の前方にタイミングよく景品2が
あれば、ハンマー体96によって景品2を殴打し、これ
によって当該景品2をリング体24rから離脱させて、
景品2を獲得することができる。
【0199】スライドガイド68には、引き上げ機構7
2によってサブ台車69をスライドガイド68に沿って
サブ台車引き上げ位置にまで引き上げるときに、ハンマ
ー体96をその揺動範囲における振り上げ位置にまで振
り上げるハンマー振り上げ板89が備えられたので、ハ
ンマー体96による景品2を殴打する力が一層増加す
る。したがって、ハンマー体96が景品2に少し触れた
だけでもそのときの衝撃力が大きいので、景品2はそれ
だけリング体24rから離脱し易くなるため景品獲得の
可能性が高まる。
【0200】また、スライドガイド68には、引き上げ
機構72によってサブ台車69がスライドガイド68に
沿ってサブ台車引き上げ位置にまで引き上げられた時
に、ハンマー体96をその揺動範囲における振り上げ位
置でロックするハンマーロック機構104が備えられた
ので、ハンマー体96が勝手に揺動することがない。
【0201】さらに、スライドガイド68には、サブ台
車69がスライドガイド68に沿ってその最下端に来た
ときにハンマーロック機構104によるロックを解除す
るハンマー振上げ解除ブロック90が備えられたので、
当該最下端でハンマー体96は揺動するようになる。
【0202】そして、スライドガイド68は、昇降機構
部64によって鉛直方向に移動されるので、景品2を鉛
直方向に配置した場合は、鉛直方向における所望の箇所
の景品2を狙ってゲームを楽しむことができる。
【0203】リング体24rは、スライドガイド68お
よび昇降機構部64の周囲を取り巻くように配置してあ
り、このリング体24rにはその周方向に所定の間隔を
おいて景品2を複数個係止するようにしたので、景品2
が多くなり、それだけ景品獲得の可能性が増えて楽し
い。
【0204】また、リング体24rは、鉛直方向に所定
間隔で複数配置されているので、当該間隔を詰めてたく
さんの景品2を備えるようにすれば、景品2があたかも
円筒体の全面に亘って取付けた如くに多くできるため、
景品獲得の可能性が一層増える。
【0205】さらに、リング体24rは、これを駆動す
るリング駆動機構25によって、スライドガイド68お
よび昇降機構部64の周囲を回転するので、動きのある
楽しい外観となる。
【0206】一方、係止体26Aによれば、これをリン
グ体24rに取付けると、フランジ部30は、トラスネ
ジ28のうちリング体24rから突き出た部分の先端側
に位置することになる。しかも、このフランジ部30
は、トラスネジ28と固定された状態にあるので、環付
きホルダーhを外す際に多少の外力が加わってもトラス
ネジ28に対して回転しない。また、フランジ部30
は、トラスネジ28の径方向に放射状に広がるとともに
トラスネジ28の中心線lから偏心しているので、フラ
ンジ部30による上方側への突出量は、トラスネジ28
の回転位置によって変化する。これはすなわち、当該突
出量が少なければトラスネジ28に環付きホルダーhを
その環h2を介して掛けた状態で、環付きホルダーhが
トラスネジ28、すなわち係止体26Aから外れ易い状
態にあることを意味し、逆に突出量が多ければ外れ難い
ことを意味する。したがって、環付きホルダーhの係止
体26Aからの外れ具合いを必要に応じて調整できるの
で、極めて使い勝手がよい環付きホルダーの係止体とい
うことができる。
【0207】また、フランジ部30は、トラスネジ28
に嵌まる穴30hをフランジ部30の中心から偏心位置
に有する円盤状部材であるので、フランジ部30の穴3
0hに嵌められているトラスネジ28を起点としてそこ
からトラスネジ28の径方向へのフランジ部30の突出
量は連続的に変化する。
【0208】トラスネジ28のヘッド28hにはねじ溝
が形成されている。したがって、トラスネジ28に固定
されるフランジ部30の上方への突出量を調整するに当
り、ドライバーの刃先を当該ねじ溝に差し込で回すこと
でもできるので便利である。
【0209】トラスネジ28に、フランジ部30と、胴
部28bの大部分を外嵌するカラー32と、トラスネジ
28と螺合するナット28nと、ナット28nおよびカ
ラー32の間に位置する皿ばね等のバネ体34とが順次
嵌合されるので、係止体26Aをリング体24rに取付
けるには、ナット28nおよびバネ体34を外し、リン
グ体24rに設けた穴33にトラスネジ28をその胴部
28bにフランジ部30とカラー32とを付けた状態で
貫通させ、当該貫通部分に前記バネ体34を嵌合すると
ともにナット28nを螺合する。するとバネ体34によ
るトラスネジ28の軸方向への弾撥力によって、フラン
ジ部30とカラー32とは、トラスネジ28のヘッド2
8hに向けて圧接される。したがって、フランジ部30
は、カラー2とヘッド28hとの間に挟持されているの
で、フランジ部30とカラー32との間およびフランジ
部30とヘッド28hとの間には、摩擦抵抗を生じるよ
うになる。したがって、当該摩擦抵抗によってフランジ
部30を動かなくすることができる。そして、フランジ
部30による上方側への突出量は、フランジ部30だけ
を指で所望角度回すことでできるので簡単に当該突出量
の調整ができる。 (第2の実施の形態)図24を参照して説明する。この
第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なるのはデザ
イン的な違いでしかなく機構上は第1の実施の形態と同
じで有るので同一部分に同一符号を付して説明を省略す
る。
【0210】この第2の実施の形態では、鉄槌部96h
を野鳥のきつつきをデザインとしており、そのくちばし
をヘッド96h−2に見立ててある。また、景品2には
くまのぬいぐるみとした。また、係止体はL字形の簡易
なもの26とした。
【0211】なお、上記第1および第2の実施の形態に
おいて、複数のリング体24rのうち、最上部に位置す
るリング体24r以外のリング体24rに庇体を設ける
ようにしてもよい。このようにすることで、落下してき
た景品2が他の景品2にぶつからないようにできる。
【0212】また、景品2の代わりに景品2を間接的に
得るためのスイッチであってもよい。このスイッチにハ
ンマー体96が当たることで、遊戯者に景品を獲得する
ためのあるいはワンメダルでも複数のプレーを出来ると
いうような権利を与えるのである。また景品の代わりに
点数を競い合うようにしても面白い。さらに権利を獲得
したことを明かにするためにこれを知らせる音響装置や
イルミネーションを備えるようにしてもよい。
【0213】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の対象物獲
得ゲーム装置によれば、遊戯性にあふれ、操作が簡単
で、一度獲得した景品を途中で取り逃すことがなく、し
かもゲームの進行速度のことで遊戯者に煩わしさを感じ
させないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る対象物獲得ゲーム装置の正面図
である。
【図2】 図1の側断面図である。
【図3】 図4の領域IIIで示す部分の拡大斜視図であ
って、本発明に係る環付きホルダーの係止体と環付きホ
ルダーとの係止関係を示す図である。。
【図4】 図2のIV-IV線断面図である。
【図5】 図2のV-V線断面図である。
【図6】 図5のVI−VI線断面図である。
【図7】 図4の矢印VII方向から見た図である。
【図8】 図7の矢印VIII方向から見た図である。
【図9】 図7の矢印IX方向から見た図である。
【図10】 スライドガイドの側面図であって、ハンマ
ーがサブ台車引き上げ位置にある状態を示す図である。
【図11】 スライドガイドの側面図であって、ハンマ
ーがスライドガイドの最下部まで降下した状態を示す図
である。
【図12】 図11におけるスライドガイドの縦断面図
である。
【図13】 スライドガイドをサブ台車引き上げ位置に
引き上げた状態を示す要部断面図である。
【図14】 図12のXIV−XIV線断面図である。
【図15】 ハンマーロック機構およびハンマーロック
解除機構を説明するための図である。
【図16】 図15の矢印XVI方向から見た図である。
【図17】 本発明に係る環付きホルダーの係止体の縦
断面図である。
【図18】 図17の矢印XVIII方向から見た図であ
る。
【図19】 対象物獲得ゲーム装置の動作状態を示す説
明図であって、ハンマーがスライドガイドに沿って滑走
している状態を示す図である。
【図20】 対象物獲得ゲーム装置の動作状態を示す説
明図であって、ハンマーが景品に当った状態を示す図で
ある。
【図21】 対象物獲得ゲーム装置の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図22】 制御回路において実行される制御処理を示
すフローチャートである。
【図23】 制御回路において実行される制御処理を示
すフローチャートである。
【図24】 対象物獲得ゲーム装置の応用例を示す要部
概略斜視図である
【符号の説明】
1 対象物獲得ゲーム装置 2 対象物、景品 24r 保持体、リング体 25 駆動機構 64 昇降機構部 68 案内体、軌道体 69 発射体、降下体 70 阻止板 72 引き上げ機構 78 停止機構 89 振り上げ機構 90 ハンマーロック機構 94 スライド体 96 ハンマー体 104 ハンマーロック機構 b 揺動機構

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 景品をその保持位置に安定保持する保持
    体と、 前記景品を前記保持位置から離脱するように殴打する殴
    打体と、 この殴打体を前記景品の保持位置に対して相対的に接近
    させかつ遠ざける方向に移動させる移動機構とを備える
    対象物獲得ゲーム装置。
  2. 【請求項2】 景品をその保持位置に安定保持する保持
    体と、 その先端を重力方向に向けて傾斜するとともにその先端
    が前記景品の保持位置に対して相対的に接近しかつ遠の
    く軌道体と、 前記軌道体に沿ってその基端からその先端に向けて移動
    するとともに前記先端が前記保持位置に接近していると
    きに前記景品を殴打するスライド体とを備える対象物獲
    得ゲーム装置。
  3. 【請求項3】 対象物を狙って発射される発射体と、 この発射体を案内するとともに前記対象物に対して相対
    的に接近しかつ遠のく案内体とを少なくとも有し、 前記発射体が前記案内体に案内されて当該案内体の最下
    端に位置するときのタイミングと相挨って、前記対象物
    と前記案内体の最下端との相対位置が近接状態にある
    と、そのときの発射体の威力によって、前記対象物を前
    記発射体が殴打し、これによって前記対象物またはこの
    対象物に係る所定の権利を獲得するようにした対象物獲
    得ゲーム装置。
  4. 【請求項4】 対象物を保持する保持体と、 この保持体に保持される前記対象物よりも高所に位置し
    必要に応じて降下される降下体と、 この降下体を前記高所から下方に案内するとともに所定
    方向において前記対象物に対して相対的に接近しかつ遠
    のく軌道体とを少なくとも有し、 この軌道体を介して降下する前記降下体が前記軌道体の
    最下端に位置するときのタイミングと相挨って、前記対
    象物と前記軌道体の最下端との相対位置が近接状態にあ
    ると、そのときの降下体の降下力によって、前記対象物
    を降下体が殴打し、これによって前記対象物を前記保持
    位置から離脱させて、当該対象物を獲得するようにした
    対象物獲得ゲーム装置。
  5. 【請求項5】 前記軌道体は、その先端側が下方に傾斜
    した直線状体であることを特徴とする請求項4に記載の
    対象物獲得ゲーム装置。
  6. 【請求項6】 前記軌道体は、降下した前記降下体を当
    該軌道体に沿って前記対象物よりも高所に引き上げる引
    き上げ機構を有することを特徴とする請求項5に記載の
    対象物獲得ゲーム装置。
  7. 【請求項7】 前記軌道体は、前記引き上げ機構によっ
    て前記降下体を前記軌道体の所定の位置にまで引き上げ
    ると、この引き上げ位置で前記降下体の移動を停止する
    停止機構を有するとともに、この停止機構を遊戯者によ
    って解除する解除機構を有することを特徴とする請求項
    6に記載の対象物獲得ゲーム装置。
  8. 【請求項8】 前記降下体は、前記軌道体をスライドす
    るスライド体と、このスライド体に対してその長手方向
    に揺動自在に取付けられたハンマー体とを有し、この降
    下体が前記スライド体を介して前記軌道体の最下端に来
    たときに、当該降下体のそれ以上の進行を阻止する阻止
    板を当該軌道体の最下端に設けたことを特徴とする請求
    項7に記載の対象物獲得ゲーム装置。
  9. 【請求項9】 前記降下体が、前記引き上げ機構によっ
    て、前記所定の位置に引き上げられるときに、前記ハン
    マー体をその揺動範囲における振り上げ位置にまで振り
    上げる振り上げ機構を備えたことを特徴とする請求項8
    に記載の対象物獲得ゲーム装置。
  10. 【請求項10】 前記引き上げ機構によって、前記降下
    体を前記軌道体に沿って前記所定の位置に引き上げる
    と、前記ハンマー体をその揺動範囲における振り上げ位
    置でロックするハンマーロック機構、および前記降下体
    が前記軌道体に沿ってその最下端に来たときに前記ハン
    マーロック機構によるロックを解除するハンマーロック
    解除機構を前記軌道体に備えたことを特徴とする請求項
    9に記載の対象物獲得ゲーム装置。
  11. 【請求項11】 前記軌道体は、昇降機構部によって鉛
    直方向に移動されることを特徴とする請求項10に記載
    の対象物獲得ゲーム装置。
  12. 【請求項12】 前記保持体は、前記軌道体および前記
    昇降機構部の周囲を取り巻くように配置したリング体の
    ことであって、このリング体にはその周方向に所定の間
    隔をおいて前記対象物を複数個係止するようにしたこと
    を特徴とする請求項11に記載の対象物獲得ゲーム装
    置。
  13. 【請求項13】 前記リング体は、鉛直方向に等間隔で
    複数配置されていることを特徴とする請求項12に記載
    の対象物獲得ゲーム装置。
  14. 【請求項14】 前記リング体は、これを駆動する駆動
    機構によって、前記軌道体および前記昇降機構部の周囲
    を回転することを特徴とする請求項9または請求項13
    に記載の対象物獲得ゲーム装置。
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JP2020137996A (ja) * 2019-02-22 2020-09-03 有限会社楠野製作所 遊技機

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