JPH1056804A - 前処理機構を具えた畦形成機及びそれに用いる前処理用ロータ - Google Patents

前処理機構を具えた畦形成機及びそれに用いる前処理用ロータ

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JPH1056804A
JPH1056804A JP24120296A JP24120296A JPH1056804A JP H1056804 A JPH1056804 A JP H1056804A JP 24120296 A JP24120296 A JP 24120296A JP 24120296 A JP24120296 A JP 24120296A JP H1056804 A JPH1056804 A JP H1056804A
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JP
Japan
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ridge
rotor
soil
old
claw
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Withdrawn
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JP24120296A
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English (en)
Inventor
Kinsaku Kida
金作 来田
Mitsuko Takeda
美津子 武田
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KIDA NOUSAN KK
Original Assignee
KIDA NOUSAN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾田であるか湿田であるかを問わず効率的に
整畦でき、しかも構造簡素で且つコンパクトな畦形成機
を提供する。 【解決手段】 トラクタに付設されるチエーンケース6
に前処理機構7と整畦機9を装置する。前処理機構7
は、旧畦を削り取る作用及び、削り取られた旧畦上に土
を供給するために土の掻き上げ作用を行なうロータ19
を、前記チエーンケース6から突出する駆動軸に固設す
る。ロータ19の回転により掻き上げられた土を誘導路
部材20で誘導して、旧畦の前記削り取り部に盛土す
る。旧畦上の盛土を整畦機9により締め固めて所要の畦
5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旧畦を修復して新
たな畦を形成するに際し、旧畦を所要に削り取ってそこ
に土盛りをし、この盛土を整畦機により締め固めて新た
な畦を形成する、前処理機構を具えた畦形成機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】旧畦を修復して新たな畦を形成するに際
し、風化等によって崩れた旧畦の上部分等を削り取って
そこに土盛りをし、この盛土を整畦機により締め固めて
新たな畦を形成する、前処理機構を具えた畦形成機とし
ては、特開昭60−98903号公報が開示するものが
提案されている。
【0003】この畦形成機は、図17に示すように、ト
ラクタに連結した機枠aに、旧畦b上に土盛りする土盛
りロータcを設け、該土盛りロータcの進行方向の前方
位置に、旧畦の上部分を削り取る回転削出刃dを配設し
てなる。そして前記土盛りロータcは、旧畦の畦際e及
び旧畦の内側部分fに、田面側から旧畦側に向けて切り
入るようにその回転方向gが設定されていた。このよう
に回転方向を設定していたのは、削出された旧畦上への
土の掻き上げを短距離で直接的に行いうるようにするた
めであったと思われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記構成
の畦形成機によるときには、土盛りロータの回転方向
を、それが田面側から旧畦側に向けて切り入るように設
定していたため、該土盛りロータは、硬く締まった旧畦
の裾部から上方に向けて土を掻き上げることとなる。そ
の為に、土盛りロータによる土の掻き上げに大きな負荷
がかかることとなり、駆動装置を大馬力のものに構成す
る必要があった。
【0005】又、土盛りロータの回転方向がこのように
設定されていたことから、旧畦の土を旧畦裾部から上に
向けて掻き上げることになり、土が大きい固まり状態で
掻き上げられ易い。このようなことから、整畦時に盛土
を締め固めにくく、木目の荒い強度的に不安定な畦が形
成され易い問題があった。
【0006】又旧畦を削り取る回転削出刃と、削り取ら
れた旧畦上に土盛りする土盛りロータの2つのロータを
必要とし、この2つのロータを畦の長さ方向と直交する
方向に並べて配置していたことから、装置の構造が複雑
化して製造コストの上昇を招く問題があった他、装置が
大型となって、その運搬やその他の取り扱いが不便とな
る問題もあった。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決できると共
に、全体の構造が簡素且つコンパクトであって製造コス
トの低減を期しうることに加え、乾田であるか湿田であ
るかを問わないで確実に畦形成を行い得る前処理機構を
具えた畦形成機の提供を目的とするものである。又、該
畦形成機に用いて好適である前処理用ロータの提供を目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係る前処
理機構を具えた畦形成機は、走行機に付設されてその進
行方向に、旧畦を修復しつつ新たな畦を形成する前処理
機構を具えた畦形成機であり、畦の長さ方向と平行する
軸線回りに回転でき、その回転方向が、走行機の進行方
向後方に見て反時計回りに設定されたロータを具え、該
ロータの、走行機の進行方向の前側部分は切り崩しロー
タ部とされると共に、走行機の進行方向の後側部分は掬
いロータ部とされている。そして前記切り崩しロータ部
は、先端部分が屈曲したなた爪として形成された第1の
爪部材の複数が略等角度ピッチで固定されてなり、一方
前記掬いロータ部は、ロータの回転方向に向けて開放す
る土の掬い部を有した第2の爪部材の複数が略等角度ピ
ッチで固定されてなり、又該第2の爪部材の各先端を含
む直径は第1の爪部材の各先端を含む直径よりも大きく
ないものとされている。又、前記ロータの回転により、
前記第1の爪部材及び第2の爪部材が、旧畦から田面に
切り入り、第1の爪部材が切り崩した旧畦及び田面の土
を第2の爪部材が前記掬い部で掬って掻き上げ、これに
よって旧畦を削り取る如くなし、このように掻き上げら
れた土を誘導路部材で誘導して、旧畦の前記削り取り部
に盛土する如くなし、又、旧畦上の該盛土を整畦機によ
り締め固めて畦を形成することを特徴とするものであ
る。
【0009】前記畦形成機において、誘導路部材は、前
記ロータの掻き上げ側の側方からロータの上方を経て、
旧畦の外側面を覆うように配置し、該誘導路部材の、前
記掻き上げ側の側方を覆う部分の下端側は、ロータが旧
畦を削り取る状態において田面下に位置するように設定
するのがよい。
【0010】本発明に係る畦形成機のより好ましい態様
は、軸線が旧畦の長さ方向と平行し且つ相互間に所要間
隔を隔てる如く配置された、入力軸と駆動軸の夫々にス
プロケットを固設すると共に、旧畦の長さ方向と略直交
する方向に並ぶ両スプロケットにチエーンを巻装してな
る。そして、前記駆動軸の、走行機の進行方向前方に向
けて突出する軸部に、畦の長さ方向と平行する軸線回り
に回転でき、その回転方向が、走行機の進行方向後方に
見て反時計回りに設定されたロータを具え、該ロータ
の、走行機の進行方向の前側部分は切り崩しロータ部と
されると共に、走行機の進行方向の後側部分は掬いロー
タ部とされている。又、前記切り崩しロータ部は、先端
部分が屈曲したなた爪として形成された第1の爪部材の
複数が略等角度ピッチで固定されてなり、一方前記掬い
ロータ部は、軸線方向に直交する横断面が、ロータの回
転方向に向けて開放するコ字状、V字状又はU字状を呈
する、土の掬い部を有した第2の爪部材の複数が略等角
度ピッチで固定されてなり、又、該第2の爪部材の各先
端を含む直径は第1の爪部材の各先端を含む直径よりも
小さいものとされている。そして、前記ロータの回転に
より、前記第1の爪部材及び第2の爪部材が、旧畦の外
側の部分から田面に向けて切り入り、第1の爪部材が切
り崩した旧畦及び田面の土を第2の爪部材が前記掬い部
で掬って掻き上げ、これによって旧畦を削り取る如くな
し、このように掻き上げられた土を誘導路部材で誘導し
て、旧畦の前記削り取り部に盛土する如くなし、又前記
誘導路部材は、前記ロータの掻き上げ側の側方からロー
タの上方を経て、旧畦の外側面を覆うように配置し、該
誘導路部材の、前記掻き上げ側の側方を覆う部分の下端
側は、ロータが旧畦を削り取る状態において田面下に位
置するように設定されている。又前記駆動軸の、前記走
行機の進行方向後方に向けて突出する軸部には、伝動要
素を介して、旧畦上の盛土を締め固めて畦を形成する整
畦機の駆動軸を連結してなることを特徴とするものであ
る。
【0011】前記畦形成機において、誘導路部材は、土
を受けて移動させる誘導板の両側縁において、対向状態
に側面板を折曲形成し、掻き上げ側の側方を覆う部分の
両側面板の下端側を、下端に向かうにつれて幅狭となる
下端鋭の状態に形成するのがよい。
【0012】前記した各畦形成機において、第2の爪部
材を垂下状態に見た場合、その掬い部の、軸線方向と直
交する横断面を、旧畦の長さ方向に長い平板部の両側縁
に、回転方向に向けて屈曲する側片を連結してなるコ字
状又はV字状をなすものとし、該平板部を、その先端が
基端よりも旧畦により近い傾斜状態に構成するのがよ
い。
【0013】前記した各畦形成機において、誘導路部材
の、旧畦天端の外側の部分の略上方に位置する部位から
その下端に至る部分において、走行機の進行方向後方に
向けて土受板部を突設し、誘導路部材に案内されて旧畦
上に落下せしめられる土をこの土受板部に受け、この土
が旧畦を越えて外方向に飛散するのを防止するように構
成するのがよい。この場合、誘導路部材の、走行機の進
行方向後方及び前方に向けて土受板部を突設し、誘導路
部材に案内されて旧畦上に落下せしめられる土をこの前
後の土受板部に受け、この土が旧畦を越えて外方向に飛
散するのを防止するように構成するのがよい。
【0014】前記した各畦形成機においてロータは、畦
の長さ方向と平行する軸線回りに回転し且つ駆動軸の外
径よりも大径に形成された円板体に、第1の爪部材及び
第2の爪部材を固定した構成とするのがよい。この場
合、円板体の直径は20〜40cmに設定するのがよ
い。
【0015】前記した各畦形成機において、第1の爪部
材及び第2の爪部材を、共に略120度の角度ピッチで
配置し、第1の爪部材間の中央部に第2の爪部材を配置
するのがよい。
【0016】本発明に係る畦形成機に用いる前処理用ロ
ータは、走行機に付設されてその進行方向に、旧畦を修
復しつつ新たな畦を形成する前処理機構を具えた畦形成
機に用いる前処理用ロータである。より具体的には、畦
の長さ方向と平行する軸線回りに回転可能で、その回転
方向が、走行機の進行方向後方にみて反時計回りに設定
され、走行機の進行方向の前側部分は切り崩しロータ部
とされると共に、走行機の進行方向の後側部分は掬いロ
ータ部とされている。そして、前記切り崩しロータ部
は、先端部分が屈曲したなた爪として形成された第1の
爪部材の複数が略等角度ピッチで固定されてなり、一方
前記掬いロータ部は、ロータの回転方向に向けて開放す
る土の掬い部を有した第2の爪部材の複数が略等角度ピ
ッチで固定されてなり、又該第2の爪部材の各先端を含
む直径は第1の爪部材の各先端を含む直径よりも大きく
ないものとされてなることを特徴とするものである。
【0017】この場合、第1の爪部材及び第2の爪部材
を、畦の長さ方向と平行する軸線回りに回転し且つ駆動
軸の外径よりも大径に形成された円板体に固定するのが
よい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1において本発明に係る前処理機
構を具えた畦形成機1は、トラクタとしての走行機2に
付設されてその進行方向に、旧畦3を修復しつつ新たな
畦5を形成するものであり、チエーンケース6に前処理
機構7と整畦機9を装置してなるものである。
【0019】前記チエーンケース6は、図1〜3に示す
ように、旧畦3の長さ方向と略直交する方向に長い偏平
なボックス状を呈し、軸線が旧畦の長さ方向と平行する
駆動軸10と入力軸11が、該チエーンケース6の両端
部位に位置する如く配置され、夫々、軸受12,13に
支持されている。この駆動軸10と入力軸11の夫々に
は、図2に示すようにスプロケット15,15が固設さ
れると共に、畦と略直交する方向に並ぶこれらのスプロ
ケット15,15にチエーン16が巻装されている。同
図に示す状態において、入力軸11を回転させると、チ
エーン16の周回に伴い駆動軸10が回転する。そして
該チエーン16の周回方向は、前記の駆動軸10の回転
方向Fが、走行機2の進行方向後方に見て反時計回り
(図1〜2)となるように設定されている。又前記入力
軸11は、走行機2の進行方向前方に向けて突出してお
り、トラクタの動力軸(図示せず)に連結される。
【0020】前記前処理機構7は、旧畦3を削り取る作
用及び、削り取られた旧畦上に土を供給するために土の
掻き上げ作用を行うロータ19と、該ロータ19により
掻き上げられた土を誘導して、削り取られた旧畦上にこ
れを落下せしめる誘導路部材20とを具えている。
【0021】前記ロータ19は、図3〜4に示すよう
に、前記駆動軸10の前方への突出部分10aに同心に
固設され且つ該駆動軸10の外径よりも大径に形成され
た円板体21の、走行機2の進行方向の前側に位置させ
て、切り崩しロータ部22が設けられると共に、走行機
2の進行方向の後側に位置させて掬いロータ部23が設
けられている。該円板体21の直径は、例えば30cm程
度に設定されている。
【0022】そして前記切り崩しロータ部22は、複数
枚、例えば3枚の第1の爪部材24,24,24を、前
記円板体21に120度の角度ピッチで固定することに
より形成されている。又前記掬いロータ部23は、複数
枚、例えば3枚の第2の爪部材25を、前記円板体21
に、前記第1の爪部材間の中央に位置するように120
度の角度ピッチで固定することにより形成されている。
該第2の爪部材25の各先端を含む直径D1は第1の爪
部材23の各先端を含む直径D2よりも大きくないもの
とする(図6)。この両直径は同一であってもよいので
あるが、本実施の形態においては、第1の爪部材24が
切り崩した土のみを第2の爪部材25が無理なく掬うこ
とができるようにするために、第2の爪部材の前記直径
D1を第1の爪部材の前記直径D2よりも稍小さく設定
している。
【0023】なおロータ19は、第1の爪部材23と第
2の爪部材25を駆動軸の前記突出部分10aに直接固
定してもよいのであるが、本実施の形態においては、後
述するように突出部分10aへの異物の巻き付きを極力
防止するため、第1の爪部材24と第2の爪部材25を
円板体21に固定しているのである。
【0024】そして前記第1の爪部材24は、先端側の
部分26が屈曲したなた爪として形成されており、本実
施の形態においては、該先端側の部分26の屈曲内面2
7が、ロータ19の回転方向に向く。又前記第2の爪部
材25の先側部分をなす掬い部29は、その軸線方向と
直交する横断面がV字状をなし、旧畦の長さ方向に長い
平板部30の両側縁に、ロータ19の回転方向に向けて
屈曲する側片31,31を設けてなる。そして該第2の
爪部材25を垂下状態に見た場合、前記平板部30は、
図5に示すように、その先端32が基端33よりも旧畦
3により近い傾斜状態に形成されている。この平板部3
0は旧畦3と平行状態に設けてもよいのであるが、本実
施の形態においては、掻き上げられた土が平板部30の
一端側から離れ易くするために、傾斜状態に形成してい
るのである。
【0025】かかる構成を有するロータ19の回転によ
り、前記第1の爪部材24及び第2の爪部材25が、図
6に示すように、旧畦3の外側の部分から田面34に向
けて切り入る。これによって、第1の爪部材24が、旧
畦3を、その外側から内側(田面側)に向けて円弧状に
切り崩す。それと同時に、第2の爪部材25が、第1の
爪部材24の切り崩した旧畦及び田面の土を掬い部29
で掬って掻き上げる。
【0026】前記誘導路部材20は、前記ロータ19に
よって掻き上げられた土を、削り取られた旧畦上に落下
せしめるものであり、図1、図6〜7に示すように、走
行機の進行方向に見て平板状をなす誘導板35の両側縁
に(旧畦天端36の外側の部分の略上方に位置する部位
から誘導板下端に至る部分は除く)、対向状態に側面板
37,38を折曲形成してなる箱型形態を有しており、
その後側の側面板37の基端側の部分が前記駆動軸10
の軸受部分に設けた固定板40(図3)に固定されてい
る。
【0027】前記誘導板35は、前記ロータ19の掻き
上げ側の側方からロータの上方を経て、旧畦3の外側面
41を覆うように配置されている。そして前記誘導路部
材20の内、前記掻き上げ側の側方を覆う部分の下端側
42は、ロータ19が旧畦3を削り取る状態において田
面34下に位置するように設定されている。
【0028】なおこの下端側42は、走行機の進行に伴
って、田面34を切り進むため、この切り進む際の抵抗
を減ずる目的で次のように構成するのがよい。図7〜9
はこの下端側42の構成を示すものであり、前後の側面
板37,38の下端縁45,46は、その外端47から
内端48に向けて内方に傾斜する傾斜辺に形成され、こ
れにより、両側面板37,38の下端側42は下端鋭に
形成されている。又誘導板35の下端縁49は、その後
端50から前端51に向けて上方に傾斜する傾斜辺に形
成しており、これらによって下端側42を切れ刃状とし
ているのである。
【0029】そして前記誘導板35の、旧畦天端36の
外側の部分の略上方に位置する部位から誘導板下端に至
る部分において、走行機の進行方向後方及び前方に向け
て土受板部52,53を突設し、前記誘導路部材20に
案内されて旧畦上に落下せしめられる土をこの土受板部
52,53で受け、この土が旧畦を越えて外方向に飛散
するのを防止し、掻き上げられた土が確実に旧畦上に落
下するように構成している。なお、進行方向前方に向け
て突出する土受板部53は省略してもよいが、この土受
板部53を付設することにより、一層効率的に土を旧畦
上に落下させ得る利点がある。
【0030】又前記整畦機9は、図1、図3に示すよう
に、前記駆動軸10の回転に伴い回転する整畦具55を
具える。これをより具体的に説明すれば、前記チエーン
ケース6の後面部に、前記駆動軸10の後方への突出部
分10bを内蔵する筒状体56が後方に向け突設され、
その先端に立方体状のギアボックス57が固設されてい
る。又該ギアボックス57には、前記駆動軸10の回転
に伴い、傘歯車58の噛合によって回転する整畦駆動軸
59が、旧畦から離れる方向に向けて突設されている。
【0031】そして該整畦駆動軸59には、図1、図
3、図10に示すように、走行機の進行方向後方に向け
て延び、且つ表裏側から見て卵形をなす整畦用ケーシン
グ60の小径の基端側部分61が回動自在に枢着されて
いる。該ケーシング60の先端側部分には、前記整畦駆
動軸59と平行して整畦作業軸62が、旧畦に向かうよ
うに突設されている。なお前記整畦駆動軸59と整畦作
業軸62の夫々にはスプロケット63,63が固設さ
れ、両スプロケットにチエーン65が巻装され、整畦駆
動軸59の回転に伴い整畦作業軸62が回転するように
構成されている。
【0032】そして該整畦作業軸62には、例えば図
1、図3に示すように、旧畦上に供給された盛土66を
練り上げ状態に固く締め固める回転式の前記整畦具55
が固設されている。該整畦具55は、図1、図3、図1
3に示すように、円柱部69の内外端部に、円錐状面を
有する内側回転板70と外側回転板71を、軸心を共通
にして固定してなる。なおこの整畦具55の上下位置の
調節は、例えば図10に示すレバー72の適宜の回動操
作によって行なう。
【0033】このレバー72は、前記整畦用ケーシング
60の先端側部分の一側において、前記整畦作業軸62
を支持する軸受部分73に相対回転可能となるように枢
着されている。そして整畦用ケーシング60の前記基端
側部分61の一側において、前記整畦駆動軸59を支持
する軸受75を支点として、てこ作用により整畦用ケー
シング60を容易に回動可能とされている。このレバー
72による整畦用ケーシング60の所定の回動状態は、
例えば前記チエーンケース等74に設けた係合手段76
によって保持される。
【0034】前記係合手段76は、図11に示すよう
に、前記チエーンケース等74に固定された上下に長い
板体77を以て形成されている。この板体77には、前
記レバー72の上下方向の移動を許す上下に長いガイド
孔79が設けられると共に、このガイド孔79に連通す
る導入口80が、上下方向に比較的小さい間隔で例えば
5段に設けられ、且つ各導入口80には、比較的直径の
大きいダルマ形の係合孔81が連設されている。そして
図11に矢印で示すように、前記レバー72は、所定の
導入口80において係合孔81に導入される。この状態
でレバー72は該係合孔81に、その上縁或いは下縁に
接する状態で収容される。図11では、上縁に接してい
る。導入口80の上下幅よりも係合孔81の上下の円形
孔の直径が大きいために、該係合孔81に係合状態にあ
るレバー72が導入口80より抜け出る恐れがない。な
お、レバー72の係合孔81への導入が可能となるよう
に、レバーの基端側の枢着状態は、それが左右方向に稍
動けるように、稍甘く構成されている。図12は、レバ
ー72の回動状態と、その時における整畦用ケーシング
60の傾き状態を説明するものである。
【0035】かかる構成の畦形成機1によって整畦を行
う要領を次に説明する。図1、図6は、横断面台形状を
なす旧畦3を修復しつつ新たな畦5を形成する場合を示
すものである。今、トラクタを走行させつつ入力軸11
を回転駆動させると、前記ロータ19の第2の爪部材2
5が、第1の爪部材24の切り崩した旧畦及び田面の土
を掻き上げる。本実施の形態においては、前記のよう
に、第2の爪部材の前記平板部30をその先端が旧畦に
より近い傾斜状態となるように構成している(図5)こ
とから、該V字状の掬い部29で掬われた土の土離れが
良好となって掻き上げ効率を向上させる得る。この掻き
上げによって、図6に示すように、旧畦3の外縁82か
ら内側(田面側)の裾部下側83をなす耕盤近傍迄の約
2/3の部分が円弧を描いて削り取られた状態となる。
前記のように、誘導路部材20の、掻き上げ側の側方を
覆う部分の下端側42が田面34下に位置するため、前
記掻き上げられた土は逃げ場を失い、そのまま誘導路部
材20に確実に案内される。
【0036】このように案内された土は、遠心力の作用
によって誘導板35を移動する。そして誘導路部材の先
端側においては、前記のように、誘導板35が旧畦3の
外側面41を覆うように配置されており、しかも、本実
施の形態においては、前記のように土受板部52,53
が走行機の進行方向後方及び前方に向けて突設されてい
るため、誘導路部材20に案内された土は、旧畦3を越
えて外方向に飛散することなく確実に旧畦上に落下せし
められる。これにより、旧畦の前記削出凹部85(図
6)に盛土66される(図1、図13)。
【0037】旧畦上にこのように盛土された後、図1、
図6〜7に示すように、前記整畦具55の回転により盛
土66が練り上げ状態に締め固められ、所望の畦5が形
成されることになる。
【0038】このような畦形成は、乾田であっても湿田
であっても可能であるので、ロータの作用を、図6に基
づき両場合に分けて次に説明する。即ち、旧畦が硬い乾
田における畦形成の場合は、切り崩しロータ部22を形
成する第1の爪部材24がなた爪に形成されているた
め、この第1の爪部材24が旧畦の外側の部分から田面
34に向けて容易に切り入り、旧畦及び田面を切り崩
す。そして前記第2の爪部材25は、第1の爪部材24
の後側(走行機の進行方向後側)に位置するため、その
掬い部29で、第1の爪部材24が切り崩した旧畦や田
面部分の土を無理なく確実に掻き上げることになる。勿
論第1の爪部材24も土の掻き上げを行なうが、それだ
けでは不十分であり、第2の爪部材25が主体となって
掻き上げるのである。
【0039】一方湿田における整畦の場合は、旧畦や田
が軟らかいために、掬い部29を有する第2の爪部材2
5(第2の爪部材25は、乾田にあっては旧畦に切り入
り困難である)であっても旧畦及び田面に比較的容易に
切り入ることができるのであるが、第1の爪部材24の
切り崩し作用を受けることにより、極めて容易に切り入
ることができる。湿田の場合は、田が軟らかいため、第
1の爪部材24による土の掻き上げは殆ど期待できない
としても、第2の爪部材25が確実に掻き上げるので何
ら問題がない。
【0040】本実施の形態においては、ロータ19が、
円板体21に第1の爪部材24と第2の爪部材25を設
けた構成を有するため、ロータの回転の際において、径
の大きい円板体21が、藁や草などの異物を駆動軸の突
出部分10aから遠ざけ、これらの異物が突出部分10
aに巻きつくのを極力防止できる。そして円板体21に
巻きついた異物は、遠心力の作用によって振り払われ易
い。
【0041】図14は、走行機の、畦形成機が付設され
る側の部分に着脱可能に装着された所要重量の重り87
を示すものである。本発明に係る畦形成機は、後述のよ
うに軽量に構成できるのであるが、乾田の整畦の場合
は、その軽量さ故に、整畦機9による整畦が不安定化す
る恐れがある。そのような場合は、前記重り87を装着
して整畦機側を重くすると、整畦機9による盛土の締め
固めをより緻密に行なうことができる。なお湿田の整畦
を行う場合は、田が軟らかいために重り87を取り外し
ても特に問題はない。
【0042】〔その他の実施の形態〕 第2の爪部材25の掬い部29は、その軸線方向に
直交する横断面を、例えば図15〜16に示すように、
ロータの回転方向に向けて開放するU字状又はコ字状に
形成してもよい。
【0043】 本発明に係る畦形成機における整畦機
は、前記した回転式のものの他、盛土部分をその上面及
び側面から叩く方式のもの等、盛土部分を所要の畦に仕
上げる各種タイプのものを採用できる。
【0044】 本発明において、駆動軸10の突出部
分10bと整畦機9の整畦駆動軸59を連結する伝導要
素は、前記したもの以外に、ユニバーサルジョイントや
歯車機構等の各種の公知手段を採用できる。
【0045】 本発明において、ロータによる旧畦の
削り取りの態様には、旧畦の外側部分を残してその内側
の部分を削り取る場合もある。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以下の如き優れた効果を奏す
る。 (1) 本発明に係る畦形成機は、走行機の進行方向前後に
位置させて第1の爪部材と第2の爪部材が設けられたロ
ータを、畦の長さ方向と直交する軸線回りに回転させる
構成を採用し、且つ、第2の爪部材の各先端を含む直径
を第1の爪部材の各先端を含む直径よりも大きくない構
成を採用している。従って、旧畦が硬い乾田の整畦にあ
っては、第1の爪部材(なた爪)による効果的な土の切
り崩し作用を経た後に、掬い部を有する第2の爪部材に
よって、この切り崩された土を無理なく且つ確実に掻き
上げることができる。又、旧畦が柔らかい湿田の整畦に
あっては、掬い部を有する第2の爪部材であっても旧畦
に容易に切り入ることができるが、第1の爪部材の切り
崩し作用を受けてなお一層容易な切り入りが可能とな
る。この場合は、第1の爪部材(なた爪)による土の掻
き上げは殆ど期待できないとしても、掬い部を有する第
2の爪部材によって、確実に土の掻き上げを行うことが
できる。それ故本発明によるときは、乾田であるか湿田
であるかを問わず、容易且つ確実に整畦できることとな
る。
【0047】(2) 又本発明によるときは、従来のよう
に、畦の削り取り用と土の掻き上げ用の2つのロータを
必要とすることなく、これらの作用を1つのロータで兼
用できる。従って、畦形成機を構造簡素に構成でき、畦
形成機の製造能率の向上と製造コストの低減を期しうる
ことになる。又、畦形成機を軽量且つコンパクトに構成
できることから、畦形成機の運搬時や走行機への付設時
における作業が容易となる。
【0048】(3) 本発明においては、掬いロータ部の直
径を切り崩しロータ部の直径よりも大きくないものに、
好ましくは小さく形成しているため、第2の爪部材が掻
き上げるのは、第1の爪部材が切り崩した土だけとなし
得、掬いロータ部に無理を掛けることなく土の掻き上げ
を行なうことができる。
【0049】(4) 誘導路部材の、掻き上げ側の側方を覆
う部分の下端が田面下に位置するように設定することに
より、ロータによって掻き上げられた土を、その逃げ場
を封じて効率よく誘導路部材に案内させ、旧畦上に供給
できることになる。そして土の排出側においては、誘導
路部材が旧畦の外側面を覆うように構成することによ
り、排出される土を、旧畦を越えて外方向に飛散するの
を抑制して旧畦上に落下させることができる。特に、走
行機の進行方向後方に向けて土受板部を突設するとき
は、排出される土が、旧畦を越えて外方向に飛散するの
をより確実に防止できる。この土受板部を、走行機の進
行方向後方及び前方に向けて突出するように設けるとき
は、旧畦を越えて外方向に土が飛散するのを一層確実に
防止でき、従って、落下する土を、無駄なく確実に整畦
に利用できることとなる。
【0050】(5) 旧畦の削り取り作用と、土の掻き上げ
作用を1つのロータで行なうため、走行機のタイヤを畦
際で走行させることが可能となる。従って、旧畦に沿っ
て走行機を走行させることができ、走行機の舵が取りや
すく、それだけ畦形成作業を安定させうることとなる。
因みに、独立した2つのロータを用いる前記従来の畦形
成機によるときは、走行機のタイヤを畦際から一定に離
れた部分で走行させざるを得ず、従って、走行機の舵が
取りにくい欠点があったのであるが、本発明によるとき
は、これを解決できることとなる。
【0051】(6) 本発明のロータを、駆動軸の外径より
も大径の円板体に第1の爪部材と第2の爪部材を固定し
た構成とする場合は、駆動軸の突出部分への異物の巻き
付きを抑制できる利点がある。
【0052】(7) 又、第2の爪部材の先側部分をなす掬
い部の平板部30を前記のように傾斜状態に形成すると
きは(図5)、掬い部で掻き上げられた土の土離れを良
好となしうる利点がある。
【0053】(8) 又本発明に係る畦形成機においては、
ロータの回転方向を、走行機の進行方向後方に見て反時
計回りに設定しているため、ロータを、比較的硬度の低
い旧畦の上部分から無理なく切り入らせることができ
る。従って、前記した従来の畦形成機における如く、駆
動装置を大馬力のものに構成する必要がない。又、旧畦
の上部分からロータが切り入り、第1の爪部材の切り崩
した土を第2の爪部材が掻き上げるため、旧畦の土を旧
畦裾部から上方に向けて掻き上げる従来の畦形成におけ
る場合とは異なり、掻き上げられる土は、より小さく砕
かれた状態となる。従って本発明によるときは、木目の
細かい強度的に安定した畦を形成できることとなる。
【0054】(9) 本発明に係る畦形成機を構成する駆動
部を、チエーンで連結された駆動軸と入力軸とで構成
し、この駆動軸にロータ及び整畦機を取り付ける構成を
採用する場合は、整畦機の駆動部の構成がチエーン装置
からなる極めて簡素なものとなり、装置の製造能率の向
上と製造コストの低減を期しうることとなる。又このよ
うに駆動部が簡素な構成であることから、そのコンパク
ト化を図ることができ、従って畦形成機の全体を一層コ
ンパクトに構成できることになる。
【0055】(10)誘導路部材を、土を移動させる誘導板
の両側縁において、側面板を対向状態に折曲形成して構
成し、掻き上げ側の側方を覆う部分の両側面板の下端側
を、下端に向かうにつれて幅狭となる下端鋭に形成する
ときは、誘導路部材のこの下端側を切れ刃状となしう
る。そのため、走行機の進行の際、誘導路の下端側が田
面を切り進む際の抵抗を減少させることができることと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】畦形成機を説明する斜視図である。
【図2】その駆動部を構成するチエーン装置を説明する
断面図である。
【図3】畦形成機の構成を説明する平面図である。
【図4】ロータを説明する斜視図である。
【図5】第2の爪部材の掬い部の構成を説明する断面図
である。
【図6】ロータの作用を説明する側面図である。
【図7】誘導路部材の下端側を示す斜視図である。
【図8】誘導路部材の下端側を示す側面図である。
【図9】誘導路部材の下端側を示す正面図である。
【図10】整畦具の高さを調節する手段を説明する斜視
図である。
【図11】製畦具の高さを所定状態に固定する手段を説
明する正面図である。
【図12】整畦具の高さの変更状態を説明する側面図で
ある。
【図13】整畦具による整畦作用を説明する説明図であ
る。
【図14】整畦機側を重くするための荷重手段を説明す
る斜視図である。
【図15】第2の爪部材の掬い部の他の態様を説明する
断面図である。
【図16】第2の爪部材の掬い部のその他の態様を説明
する断面図である。
【図17】従来の畦形成機を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 畦形成機 2 走行機 3 旧畦 5 畦 6 チエーンケース 9 整畦機 10 駆動軸 11 入力軸 15 スプロケット 16 チエーン 19 ロータ 20 誘導路部材 21 円板体 24 第1の爪部材 25 第2の爪部材 29 掬い部 30 平板部 31 側片 34 田面 35 誘導板 37 側面板 38 側面板 52 土受け板 53 土受け板 55 整畦具

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機に付設されてその進行方向に、旧
    畦を修復しつつ新たな畦を形成する前処理機構を具えた
    畦形成機であって、 畦の長さ方向と平行する軸線回りに回転でき、その回転
    方向が、走行機の進行方向後方に見て反時計回りに設定
    されたロータを具え、該ロータの、走行機の進行方向の
    前側部分は切り崩しロータ部とされると共に、走行機の
    進行方向の後側部分は掬いロータ部とされており、 前記切り崩しロータ部は、先端部分が屈曲したなた爪と
    して形成された第1の爪部材の複数が略等角度ピッチで
    固定されてなり、一方前記掬いロータ部は、ロータの回
    転方向に向けて開放する土の掬い部を有した第2の爪部
    材の複数が略等角度ピッチで固定されてなり、又該第2
    の爪部材の各先端を含む直径は第1の爪部材の各先端を
    含む直径よりも大きくないものとされてなり、 前記ロータの回転により、前記第1の爪部材及び第2の
    爪部材が、旧畦から田面に切り入り、第1の爪部材が切
    り崩した旧畦及び田面の土を第2の爪部材が前記掬い部
    で掬って掻き上げ、これによって旧畦を削り取る如くな
    し、 このように掻き上げられた土を誘導路部材で誘導して、
    旧畦の前記削り取り部に盛土する如くなし、 又、旧畦上の該盛土を整畦機により締め固めて畦を形成
    することを特徴とする前処理機構を具えた畦形成機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の誘導路部材は、前記ロー
    タの掻き上げ側の側方からロータの上方を経て、旧畦の
    外側面を覆うように配置し、該誘導路部材の、前記掻き
    上げ側の側方を覆う部分の下端側は、ロータが旧畦を削
    り取る状態において田面下に位置するように設定されて
    いることを特徴とする前処理機構を具えた畦形成機。
  3. 【請求項3】 走行機に付設されてその進行方向に、旧
    畦を修復しつつ新たな畦を形成する前処理機構を具えた
    畦形成機であって、 軸線が旧畦の長さ方向と平行し且つ相互間に所要間隔を
    隔てる如く配置された、入力軸と駆動軸の夫々にスプロ
    ケットを固設すると共に、旧畦の長さ方向と略直交する
    方向に並ぶ両スプロケットにチエーンを巻装し、 前記駆動軸の、走行機の進行方向前方に向けて突出する
    軸部に、畦の長さ方向と平行する軸線回りに回転でき、
    その回転方向が、走行機の進行方向後方に見て反時計回
    りに設定されたロータを具え、該ロータの、走行機の進
    行方向の前側部分は切り崩しロータ部とされると共に、
    走行機の進行方向の後側部分は掬いロータ部とされてお
    り、 前記切り崩しロータ部は、先端部分が屈曲したなた爪と
    して形成された第1の爪部材の複数が略等角度ピッチで
    固定されてなり、一方前記掬いロータ部は、軸線方向に
    直交する横断面が、ロータの回転方向に向けて開放する
    コ字状、V字状又はU字状を呈する、土の掬い部を有し
    た第2の爪部材の複数が略等角度ピッチで固定されてな
    り、 又、該第2の爪部材の各先端を含む直径は第1の爪部材
    の各先端を含む直径よりも小さいものとされてなり、 前記ロータの回転により、前記第1の爪部材及び第2の
    爪部材が、旧畦の外側の部分から田面に向けて切り入
    り、第1の爪部材が切り崩した旧畦及び田面の土を第2
    の爪部材が前記掬い部で掬って掻き上げ、これによって
    旧畦を削り取る如くなし、 このように掻き上げられた土を誘導路部材で誘導して、
    旧畦の前記削り取り部に盛土する如くなし、又前記誘導
    路部材は、前記ロータの掻き上げ側の側方からロータの
    上方を経て、旧畦の外側面を覆うように配置し、該誘導
    路部材の、前記掻き上げ側の側方を覆う部分の下端側
    は、ロータが旧畦を削り取る状態において田面下に位置
    するように設定されており、 又前記駆動軸の、前記走行機の進行方向後方に向けて突
    出する軸部には、伝動要素を介して、旧畦上の盛土を締
    め固めて畦を形成する整畦機の駆動軸を連結してなるこ
    とを特徴とする前処理機構を具えた畦形成機。
  4. 【請求項4】 誘導路部材は、土を受けて移動させる誘
    導板の両側縁において、対向状態に側面板を折曲形成し
    てなり、掻き上げ側の側方を覆う部分の両側面板の下端
    側は、下端に向かうにつれて幅狭となる下端鋭の状態に
    形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の
    前処理機構を具えた畦形成機。
  5. 【請求項5】 第2の爪部材を垂下状態に見た場合、そ
    の掬い部の、軸線方向と直交する横断面は、旧畦の長さ
    方向に長い平板部の両側縁に、回転方向に向けて屈曲す
    る側片を連結してなるコ字状又はV字状をなし、該平板
    部を、その先端が基端よりも旧畦により近い傾斜状態に
    構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    の前処理機構を具えた畦形成機。
  6. 【請求項6】 誘導路部材の、旧畦天端の外側の部分の
    略上方に位置する部位からその下端に至る部分におい
    て、走行機の進行方向後方に向けて土受板部を突設し、
    誘導路部材に案内されて旧畦上に落下せしめられる土を
    この土受板部に受け、この土が旧畦を越えて外方向に飛
    散するのを防止することを特徴とする請求項1〜5の何
    れかに記載の前処理機構を具えた畦形成機。
  7. 【請求項7】 誘導路部材の、旧畦天端の外側部分の略
    上方に位置する部位からその下端に至る部分において、
    走行機の進行方向後方及び前方に向けて土受板部を突設
    し、誘導路部材に案内されて旧畦上に落下せしめられる
    土をこの前後の土受板部に受け、この土が旧畦を越えて
    外方向に飛散するのを防止することを特徴とする請求項
    1〜5の何れかに記載の前処理機構を具えた畦形成機。
  8. 【請求項8】 ロータは、畦の長さ方向と平行する軸線
    回りに回転し且つ駆動軸の外径よりも大径に形成された
    円板体に、第1の爪部材及び第2の爪部材を固定したこ
    とを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の前処理機
    構を具えた畦形成機。
  9. 【請求項9】 円板体の直径は20〜40cmであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の前処理機構を具えた畦形
    成機。
  10. 【請求項10】 第1の爪部材及び第2の爪部材を、共
    に略120度の角度ピッチで配置し、第1の爪部材間の
    中央部に第2の爪部材を配置したことを特徴とする請求
    項1〜9の何れかに記載の前処理機構を具えた畦形成
    機。
  11. 【請求項11】 走行機に付設されてその進行方向に、
    旧畦を修復しつつ新たな畦を形成する前処理機構を具え
    た畦形成機に用いる前処理用ロータであって、 該ロータは、畦の長さ方向と平行する軸線回りに回転可
    能で、その回転方向が、走行機の進行方向後方にみて反
    時計回りに設定され、走行機の進行方向の前側部分は切
    り崩しロータ部とされると共に、走行機の進行方向の後
    側部分は掬いロータ部とされており、 前記切り崩しロータ部は、先端部分が屈曲したなた爪と
    して形成された第1の爪部材の複数が略等角度ピッチで
    固定されてなり、一方前記掬いロータ部は、ロータの回
    転方向に向けて開放する土の掬い部を有した第2の爪部
    材の複数が略等角度ピッチで固定されてなり、又該第2
    の爪部材の各先端を含む直径は第1の爪部材の各先端を
    含む直径よりも大きくないものとされてなることを特徴
    とする畦形成機に用いる前処理用ロータ。
  12. 【請求項12】 第1の爪部材及び第2の爪部材は、畦
    の長さ方向と平行する軸線回りに回転し且つ駆動軸の外
    径よりも大径に形成された円板体に固定されていること
    を特徴とする請求項11記載の畦形成機に用いる前処理
    用ロータ。
JP24120296A 1996-08-23 1996-08-23 前処理機構を具えた畦形成機及びそれに用いる前処理用ロータ Withdrawn JPH1056804A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171803A (ja) * 2000-09-29 2002-06-18 Kobashi Kogyo Co Ltd 畦塗り機
JP2012010632A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Kobashi Kogyo Co Ltd 畦塗り機
CN104488377A (zh) * 2014-10-28 2015-04-08 吴迪 一种取土装置及包含该取土装置的水田筑埂机

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