JPH1054256A - 遮音カバー - Google Patents

遮音カバー

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JPH1054256A
JPH1054256A JP8212270A JP21227096A JPH1054256A JP H1054256 A JPH1054256 A JP H1054256A JP 8212270 A JP8212270 A JP 8212270A JP 21227096 A JP21227096 A JP 21227096A JP H1054256 A JPH1054256 A JP H1054256A
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芳広 杉山
Tetsuo Oshita
鉄雄 大下
Akifumi Mitani
昭文 三谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に製作可能で且つ遮音性能に優れ、しか
もスポット跡が外面に露出しない遮音カバーを提供す
る。 【解決手段】 排気マニホールドEMに接近配置され
て、外部への騒音や熱の伝達を遮断する遮音遮熱カバー
1であって、排気マニホールドEMに沿って配置される
板状部材からなるアウターパネル2と、複数の開口部5
を有する板状部材からなり、アウターパネル2の排気マ
ニホールドEM側においてアウターパネル2に沿って取
付けられたインナーパネル3と、開口部5を閉塞するよ
うにインナーパネル3のアウターパネル2側の面に固定
された金属メッシュからなるシート材6と、アウターパ
ネル2とインナーパネル3及びシート材6間に挟持され
た吸音断熱材4とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気マニホールド
からの騒音や熱を遮断するカバーとして好適な遮音カバ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車においては、電子制御化が
進み、排気マニホールド付近にも種々のハーネスが配置
されるようになったことから、これらハーネスの熱劣化
を防止するため、排気マニホールドに沿って遮熱カバー
を設けて、排気マニホールドからの放熱を遮断するよう
に構成したものが広く採用されている。前記遮熱カバー
としては、図9に示すように、排気マニホールド100
に僅かな隙間をあけて配置される板状のアウターパネル
101とインナーパネル102間に断熱材103を挟持
したものが広く実用化されている。
【0003】しかし、エンジンによっては排気マニホー
ルドからの騒音が問題となるものも存在し、前記遮熱カ
バーでは排気マニホールドからの騒音を遮断できないと
いう問題が生じる。そこで、前記遮熱カバーを利用し前
記騒音を除去しようとする技術が提案されている。例え
ば、特開平7−119458号公報には、前記遮熱カバ
ーにおける板状のインナーパネルに代えてメッシュを配
置させ、吸音断熱材を挟んだ状態でこのメッシュをアウ
ターパネルにスポット溶接した遮音遮熱カバーが記載さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載の遮音
遮熱カバーにおいては、排気マニホールドからの騒音を
吸音断熱材により効率的に吸収して遮音性能を高めるこ
とは可能であるが、貝殻状の立体的なアウターパネルに
沿ってメッシュを固定するため、スポット箇所が多くな
り、遮音遮熱カバーの製作コストが高くなるとともに、
アウターパネルの外面に多数のスポット跡が形成され
て、遮音遮熱カバーの外観が低下するという問題があっ
た。
【0005】また、スポット箇所を少なくするため、排
気マニホールドに対する遮音遮熱カバーのボルト締結部
にメッシュを挟持させると、ボルトのトルクダウンによ
り遮音遮熱カバーの脱落が懸念される。更に、吸音断熱
材の移動を規制して、遮音遮熱カバーの面振動を防止す
るためには、吸音断熱材をアウターパネルに圧接させる
必要があるが、実際のアウターパネルは、排気マニホー
ルド外面に沿った湾曲部を有する形状となっていること
から、張力を作用させた状態でアウターパネルにメッシ
ュをスポット溶接して吸音断熱材をアウターパネル側に
圧接しようとしても、メッシュがアウターパネル形状に
沿った状態とならないため、メッシュが吸音断熱材に対
して十分に密着せず、遮音遮熱カバーの面振動を効果的
に防止できないという問題がある。更にまた、熱や騒音
の遮断面積を極力大きくするため、吸音断熱材及びメッ
シュがアウターパネルの外縁付近まで配置されているの
で、遮音遮熱カバーを排気マニホールドに組付けるとき
に、取扱いに注意を要し、作業性が悪化することが懸念
される。また、アウターパネルのみを使用しているた
め、カバーとしての剛性が低く、しかも多数のスポット
溶接が必要となり、生産の加工コストが高くなることも
懸念される。
【0006】本発明の目的は、安価に製作可能で且つ遮
音性能に優れ、しかもスポット跡等が外面に露出しない
遮音カバーを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る遮音カバ
ーは、騒音源に接近配置されて、外部への騒音伝達を遮
断する遮音カバーであって、騒音源に沿って配置される
板状部材からなるアウターパネルと、開口部を有する板
状部材からなり、アウターパネルの騒音源側においてア
ウターパネルに沿って取付けられたインナーパネルと、
開口部を閉塞するようにインナーパネルのアウターパネ
ル側の面に固定された通気性を有するシート材と、アウ
ターパネルと少なくとも前記シート材間に挟持された吸
音材とを備えたものである。
【0008】ここで、請求項2記載のように、開口部を
インナーパネルの面剛性の小さい部分に形成すること、
請求項3記載のように、インナーパネルの外縁部に折曲
部を形成し、この折曲部をアウターパネル側へ折り曲げ
て、インナーパネルにアウターパネルを固定すること、
請求項4記載のように、吸音材は断熱効果をも有する吸
音断熱材であって、吸音断熱材はアウターパネルとイン
ナーパネルとの間にも挟持されると共に、吸音断熱材及
びシート材が介在しない部分においてインナーパネル及
びアウターパネルを重ね合わせ、この両パネルの重合部
に遮音カバー固定用のボルト孔を形成すること、などが
好ましい実施例である。
【0009】
【作用】請求項1に係る遮音カバーにおいては、インナ
ーパネルに開口部を形成し、開口部を閉塞するように通
気性を有するシート材を設けてあるので、開口部に対応
する部分においては、吸音材により騒音源からの騒音が
効果的に吸収されることになる。しかも、開口部におい
て吸音材は、シート材により弛まないように保持してあ
るので、開口面積を十分に確保して遮音性能を容易に高
めることが可能となる。また、インナーパネルのアウタ
ーパネル側の面にシート材を固定してあるので、スポッ
ト溶接によりシート材を固定した場合でも、アウターパ
ネルの外面にスポット跡が形成されることはない。しか
も、シート材に対して張力を作用させながら溶接する必
要もないので、インナーパネルとシート材との接合強度
を十分に確保できる。更に、シート材の外縁部はインナ
ーパネルとアウターパネル間に配置されるので、排気マ
ニホールドに対して遮音カバーを組付けるときの作業性
が向上する。
【0010】更にまた、曲率の大きな部分を避けて開口
部を形成することが可能で、シート材とインナーパネル
とのスポット箇所を少なくでき、インナーパネルに対す
るシート材の取付作業が容易になる。また、強度、剛性
を有するインナーパネルとアウターパネル間に吸音材を
挟持してあるので、吸音材の移動を確実に規制すること
が可能となり、吸音材が振動することによる遮音カバー
の面振動を防止することが可能となる。しかも、開口部
の位置を変更することで、遮音カバーの面振動を容易に
調整することも可能となる。
【0011】請求項2記載のように、開口部をインナー
パネルの面剛性の小さい部分、例えば平坦部や曲率の小
さい部分に形成すると、開口部を形成することによるイ
ンナーパネルの強度、剛性の低下を抑制できるし、イン
ナーパネルに対するシート材の取付作業が一層容易にな
る。請求項3記載のように、インナーパネルの外縁部に
折曲部を形成し、この折曲部をアウターパネル側へ折り
曲げて、インナーパネルにアウターパネルを固定する
と、インナーパネルとアウターパネルの結合強度が高め
られ、しかもカバーとしての剛性アップが図られるとと
もに、生産上の加工コストを削減できる。
【0012】請求項4記載のように、吸音材は断熱効果
をも有する吸音断熱材であって、吸音断熱材はアウター
パネルとインナーパネルとの間にも挟持されると共に、
吸音断熱材及びシート材が介在しない部分においてイン
ナーパネル及びアウターパネルを重ね合わせ、この両パ
ネルの重合部に遮音カバー固定用のボルト孔を形成する
と、アウターパネルとインナーパネルとの間に挟持され
た吸音断熱材により断熱効果が得られるとともに、遮音
カバー固定用のボルトのトルクダウンを防止して、排気
マニホールドに対する遮音カバーの取付強度を高めるこ
とが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。本実施例は、エンジンの排
気マニホールドの遮熱効果を有する遮音カバー(以下、
遮音遮熱カバーという)に本発明を適用した場合のもの
である。図1〜図4に示すように、遮音遮熱カバー1
は、エンジンEの排気マニホールドEMを覆うように配
置されて、排気マニホールドEMからの騒音や放熱の伝
達を遮断するためのもので、略平行配置されたアウター
パネル2及びインナーパネル3と、両パネル2、3間に
挟持された断熱効果を有する吸音材としての吸音断熱材
4とを備えている。
【0014】両パネル2、3は、アルミニウムメッキを
施した鋼板をプレス成形したもので、アウターパネル2
の内側にインナーパネル3が一定の間隔をあけて嵌まる
ように、略相似形に形成されるとともに、アウターパネ
ル2はインナーパネル3よりも少し大きなサイズに形成
されている。但し、両パネル2、3の素材としてはステ
ンレス鋼板等を用いることも可能で、使用条件等に応じ
て適宜変更することが可能である。
【0015】インナーパネル3にはその面剛性の小さい
部分、例えば平坦な部分や曲率の小さい部分に対応させ
て3つの開口部5が形成されるとともに、インナーパネ
ル3の外面側(アウターパネル側)には開口部5を閉塞
する金属メッシュからなるシート材6が設けられ、シー
ト材6の外縁部はインナーパネル3にスポット溶接され
ている。但し、開口部5の形状や個数は任意に設定する
ことが可能である。また、開口部5の形成位置は、イン
ナーパネル3の平坦な部分や曲率の小さい部分に形成す
ることが、スポット箇所7を少なくしたり、インナーパ
ネル3の強度、剛性を確保する上で好ましいが、折曲し
ている部分に形成することも可能である。更に、スポッ
ト溶接に代えて、スタッド溶接、リベット止めやハトメ
止めにより、シート材6をインナーパネル3に固定して
もよい。
【0016】シート材6は、例えばSUS304,SU
S316,SUS310S等のステンレスや真鍮、亜鉛
メッキ鋼などの金属細線を編成又は製織して製作された
もので、その粗さは、5メッシュより粗いと、吸音断熱
材4が脱落するという問題が発生するので、5〜100
メッシュに設定されている。但し、シート材6として、
耐熱性を有するセラミック繊維やガラス繊維或いはこれ
らの繊維と金属細線を編成又は製織したものを用いても
よい。尚、セラミック繊維やガラス繊維からなるシート
材6を用いる場合には、溶接によりシート材6を固定で
きないので、リベットやハトメで固定したり、インナー
パネル3の開口部5付近にフックや爪を形成して、この
フックや爪を介してシート材6を固定することになる。
吸音断熱材4としては、セラミック繊維、ガラス繊維、
シリカ繊維、鉱物繊維(ロックウール)などを用いるこ
とが可能で、その厚さは、0.5mm未満であると、吸
音・遮熱性不十分という問題が発生し、15mmを超過
すると、エンジンルーム内の狭い制限スペースでは装着
が困難という問題が発生するので、0.5〜15mmに
設定されている。吸音断熱材4自体は、耐熱性500℃
以上であれば問題なく使用可能で、耐熱性を重視しない
場合には、コスト面からもガラス繊維(耐熱性約550
℃)を使用し、耐熱性が要求される場合には、耐熱性1
000℃以上のセラミック繊維を使用することになる。
また、セラミック繊維としては、アルミナセラミック、
シリカアルミナセラミック等が使用可能である。
【0017】遮音遮熱カバー1を排気マニホールドEM
に固定するため、ボルト締結位置における吸音断熱材4
の部分には貫通孔8が形成され、この貫通孔8の吸音断
熱材4及びシート材6が介在しない両パネル2、3の部
分には吸音断熱材4及びシート材6を介在させない状態
で重ね合わせた重合部9が形成され、重合部9の略中央
部にボルト孔10が形成されている。つまり、固定用の
ボルト11は、両パネル2、3を挟持した状態で排気マ
ニホールドEMに固定されることになる。このため、固
定用のボルト11のトルクダウンが防止され、排気マニ
ホールドEMに対し取付強度を高めることができる。
尚、図5(a)に示すように、ゴム製や金属製の1対の
弾性体15とスリーブ16とグロメット17とワッシャ
ー18とからなる弾性支持具を両パネル2、3の重合部
9に取付け、1対の弾性体15を介して遮音遮熱カバー
1を排気マニホールドEMに弾性支持してもよい。ま
た、図5(b)に示すように、弾性体15とグロメット
17とワッシャー18とからなる弾性支持具を両パネル
2、3の重合部9に取付け、1つの弾性体15を介して
遮音遮熱カバー1を排気マニホールドEMに弾性支持し
てもよい。但し、図例以外の方法で遮音遮熱カバー1を
排気マニホールドEMに弾性支持してもよい。
【0018】次に、この遮音遮熱カバー1の製造方法に
ついて簡単に説明する。先ず、アルミニウムメッキを施
した鋼板をプレス成形して、アウターパネル2とインナ
ーパネル3を製作するとともに、吸音断熱シートを裁断
して吸音断熱材4を製作する。次に、図6に示すよう
に、開口部5を閉塞するようにインナーパネル3の外面
にシート材6をセットして、シート材6の外縁部をイン
ナーパネル3にスポット溶接する。次に、図7に示すよ
うに、インナーパネル3上に吸音断熱材4をセットした
状態でアウターパネル2を被せ、インナーパネル3の外
縁部の折曲部3aを折り曲げてインナーパネル3をアウ
ターパネル2に結合するとともに、ボルト締結部位にボ
ルト孔10を形成して、遮音遮熱カバー1を得る。但
し、インナーパネル3とアウターパネル2との結合部分
を更にスポット溶接を施して、両者の結合強度を高める
ようにしてもよい。
【0019】次に、遮音遮熱カバー1の作用、効果につ
いて説明する。インナーパネル3に形成した3つの開口
部5において吸音断熱材4は、金属メッシュからなるシ
ート材6を介して排気マニホールドEM側に露出するの
で、排気マニホールドEMの騒音はこの露出した吸音断
熱材4により効果的に吸収されることになる。しかも、
開口部5に臨む吸音断熱材4はシート材6で保持してあ
るので、吸音断熱材4の弛み等を効果的に防止しつつ、
開口部5の開口面積を大きくし、遮音性能を高めること
が可能となる。インナーパネル3の開口部5にシート材
6を取付けてあるので、スポット跡はアウターパネル2
には形成されず、スポット跡により遮音遮熱カバー1の
外観が低下するという不具合は確実に防止される。
【0020】強度、剛性を有するインナーパネル3とア
ウターパネル2間に吸音断熱材4を挟持してあるので、
吸音断熱材4の振動を効果的に抑制して、遮音遮熱カバ
ー1全体の面振動を防止することが可能となる。しか
も、開口部5の形成位置により遮音遮熱カバー1の面振
動を容易に調整することが可能となる。インナーパネル
3とアウターパネル2との間に挟持される吸音断熱材4
の面積を広く設定することで、より一層の断熱効果が得
られる。シート材6の外縁部が吸音断熱材4とインナー
パネル3間にサンドされるので、遮音遮熱カバー1を組
付けるときの安全性が図られ、作業効率が向上する。
【0021】インナーパネル3の面剛性の小さい平坦部
や曲率の小さい湾曲部に開口部5を形成してシート材6
を取付けてあるので、インナーパネル3の強度、剛性の
低下を極力抑制でき、しかもスポット箇所7を少なくす
ることが可能となって、シート材6の取付け作業が大幅
に簡単になり、遮音遮熱カバー1の製作コストを低減出
来る。吸音断熱材4やシート材6を介在させないで、両
パネル2、3を重ね合わせた重合部9にボルト孔10を
形成してあるので、遮音遮熱カバー1の固定用ボルト1
1のトルクダウンの発生を効果的に防止できる。尚、本
実施例では、排気マニホールドEMの遮音遮熱カバー1
に本発明を適用したが、排気マニホールドEM以外のエ
ンジン部品、或いはその他の産業機器の遮音遮熱カバー
として本発明を同様に適用することが可能である。
【0022】次に、遮音遮熱カバー1の遮音性能を調べ
るために行った比較試験について説明する。厚さ0.4
mmのアウターパネルと、厚さ0.4mmのインナーパ
ネルと、厚さ4mmの吸音断熱材を用い、実施例1で
は、インナーパネルに形成する開口部の開口面積を全体
の80%に設定し、この開口部を閉塞するシート材をイ
ンナーパネルに取付けた遮音遮熱カバーを製作した。実
施例2では、インナーパネルに形成する開口部の開口面
積を全体の60%に設定し、この開口部を閉塞するシー
ト材をインナーパネルに取付けた遮音遮熱カバーを製作
した。また、比較例として、開口部及びシート材を設け
ない遮音遮熱カバーを製作した。
【0023】そして、直列4気筒エンジンに上記3種類
の遮音遮熱カバーを順次取付け、排気マニールドの側方
1m離れた地点から一定周波数毎に騒音レベル(デシベ
ル:dB)を測定し、図8に示す線図を得た。図8の線
図から明らかなように、1.5〜9KHzの領域におい
て、開口部を設けた実施例1、2は、開口面積の大小に
殆ど関係なく、開口部を設けない比較例よりも騒音レベ
ルが全体的に低くなっており、しかも聴覚で最も感度よ
く聞こえる2KHz前後の騒音レベルが比較例よりも低
くなることで、実際に聞こえる騒音はかなり小さくなっ
ていることが判る。尚、本発明は本実施例形態に限定さ
れるものではなく、吸音材を断熱効果の低い部材として
も良い。また、吸音材をアウターパネルとシート材との
間のみに配設した構成としても良い。
【0024】
【発明の効果】請求項1に係る遮音カバーによれば、イ
ンナーパネルの開口部に対応する部分の遮音性能を高め
て、遮音カバー全体としての遮音性能を高めることが可
能となること、アウターパネルにスポット跡が形成され
ないので、遮音カバーの外観低下を防止できること、シ
ート材の外縁部をインナーパネルとアウターパネル間に
配置することで、遮音カバーの組付時の安全性が図れる
こと、シート材とインナーパネルとの結合強度を十分に
確保でき、カバーとしての剛性アップが図れること、イ
ンナーパネルに対するシート材の取付作業を簡単にし
て、遮音カバーの製作コストを低減できること、吸音材
の振動を規制して、遮音カバーの面振動を防止できるこ
と、開口部の位置を変更することで、遮音カバーの面振
動を容易に調整することが可能となること、などの効果
が得られる。
【0025】請求項2記載のように構成すると、インナ
ーパネルの強度、剛性を十分に確保しつつ開口部を形成
することが可能となる。また、インナーパネルに対する
シート材の取付作業が一層容易になり、遮音カバーの製
作コストを低減できる。請求項3記載のように構成する
と、アウターパネルとインナーパネルの結合強度が高め
られ、カバーとしての剛性アップが図られると共に、生
産上の加工コストを削減できる。請求項4記載のように
構成すると、遮熱効果が高められると共に、遮音カバー
固定用のボルトのトルクダウンを防止して、排気マニホ
ールドに対する遮音カバーの取付強度を高めることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遮音遮熱カバー付近のエンジンの要部縦断面
【図2】 遮音遮熱カバーの正面図
【図3】 インナーパネルの正面図
【図4】 図2のIV−IV線断面図
【図5】 (a)、(b)は遮音遮熱カバーの取付構造
の変形例の説明図
【図6】 インナーパネルの製造工程の説明図
【図7】 遮音遮熱カバーの製造工程の説明図
【図8】 騒音レベルと周波数の関係を示す線図
【図9】 従来技術に係る遮音遮熱カバーの縦断面図
【符号の説明】
E エンジン EM 排気マニホール
ド 1 遮音遮熱カバー 2 アウターパネル 3 インナーパネル 3a 折曲部 4 吸音断熱材 5 開口部 6 シート材 7 スポット箇所 8 貫通孔 9 重合部 10 ボルト孔 11 ボルト 15 弾性体 16 スリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 B (72)発明者 三谷 昭文 大阪府豊中市走井2丁目6番5号 国産部 品工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源に接近配置されて、外部への騒音
    伝達を遮断する遮音カバーであって、 前記騒音源に沿って配置される板状部材からなるアウタ
    ーパネルと、 開口部を有する板状部材からなり、アウターパネルの騒
    音源側においてアウターパネルに沿って取付けられたイ
    ンナーパネルと、 前記開口部を閉塞するようにインナーパネルのアウター
    パネル側の面に固定された通気性を有するシート材と、 前記アウターパネルと少なくとも前記シート材間に挟持
    された吸音材と、 を備えた遮音カバー。
  2. 【請求項2】 前記開口部を前記インナーパネルの面剛
    性の小さい部分に形成した請求項1記載の遮音カバー。
  3. 【請求項3】 前記インナーパネルの外縁部に折曲部を
    形成し、この折曲部を前記アウターパネル側へ折り曲げ
    て、前記インナーパネルに前記アウターパネルを固定し
    た請求項1又は2記載の遮音カバー。
  4. 【請求項4】 前記吸音材は断熱効果をも有する吸音断
    熱材であって、該吸音断熱材は前記アウターパネルと前
    記インナーパネルとの間にも挟持されると共に、前記吸
    音断熱材及び前記シート材が介在しない部分において前
    記インナーパネル及び前記アウターパネルを重ね合わ
    せ、この両パネルの重合部に遮音カバー固定用のボルト
    孔を形成した請求項1〜3のいずれか1項記載の遮音カ
    バー。
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