JP3091437B2 - 遮熱・遮音カバ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は遮熱・遮音カバ−、
より詳細には、エンジンの排気マニホ−ルドのように高
温となる部分に遮熱と同時に遮音のために被覆する遮熱
・遮音カバ−に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来上記用途に用いられる遮熱カバ−と
しては、図３に示されるものが知られている。即ち、通
例、鉄等の薄い金属板１１に縦横定間隔置きに押抜きに
より孔１２を開けることによりフック１３を形成し、こ
の金属板１１にフック１３側から断熱材１４を定着した
ものである。

【０００３】また、これを改良したものとして、図４に
示すような、金属板１１に押抜きにより多数のフック１
３を形成し、そのフック形成側に、断熱性と共に耐水性
を有する薄手の補助断熱材１５を定着し、その上に断熱
材１４を定着したものがある（実公平７−３０８９３号
公報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】これら従来の遮熱カバ
−は断熱材をサンドイッチした構成であるため、断熱効
果はあるものの、機械騒音を遮蔽する遮音効果は余り期
待できなかっただけでなく、断熱材自体のコスト並びに
その挾み込み作業のための手間とコストが嵩んでいた。
そこで本発明は、製造コストが従来のものよりかから
ず、しかも十分な遮熱性能と遮音性能とを併せ有する遮
熱・遮音カバ−を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、金属平板と通
気孔を形成した空気層保持板とから成り、前記空気層保
持板が、一部を残して適宜形状に打ち抜くことにより、
下方向に向いて形成される折曲板を、スペーサーとして
機能させることにより空気層を保持するものである遮熱
・遮音カバ−、を以て上記課題を解決した。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
依拠して説明する。本発明に係る遮熱・遮音カバ−は、
鋼板等の金属平板１とその上に固定される空気層保持板
２、２ａとから成り、両板間に空気層が保持される。空
気層保持板２の形態としては、図１及び図２に示すよう
なものが考えられる。

【０００７】そこに示す空気層保持板２は、金属板を縦
横規則的にあるいはランダムに、一部（折曲部４ａ）を
残して、例えば四角形に打ち抜いて通気孔３を形成する
ことにより生ずる折曲板４を、通例４５度〜９０度の角
度に下方に折曲したものである。この空気層保持板２を
金属平板１上に固定する。その固定方法としては、金属
平板１の端縁を折返してかしめ止めする方法（図１参
照）や、リベット止めする方法がある。この実施形態の
場合は、折曲板４が金属平板１上に当接することによ
り、金属平板１と空気層保持板２との間に空気層８が保
持される。

【０００８】

【発明の効果】本発明は上述した通りであって、金属平
板と空気層保持板との間に空気層が生成され、この空気
層が遮熱効果と共に遮音効果を発揮するので、発熱部分
及び機械的騒音発生部分を被覆するのに好適なカバ−が
得られる。しかも本発明に係るカバ−は、断熱材を用い
ないために軽量且つ製造容易で、低コストにて供給し得
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る遮熱・遮音カバ−の一実施形態
を示す斜視図である。

【図２】 図１におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図３】 従来の遮熱カバ−の構成例を示す縦断面図で
ある。

【図４】 従来の遮熱カバ−の他の構成例を示す縦断面
図である。

【符号の説明】

１ 金属平板 ２ 空気層保持板 ２ａ 空気層保持板 ３ 通気孔 ４ 折曲板 ８ 空気層

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属平板と通気孔を形成した空気層保持
   板とから成り、前記空気層保持板が、一部を残して適宜
   形状に打ち抜くことにより、下方向に向いて形成される
   折曲板を、スペーサーとして機能させることにより空気
   層を保持するものである遮熱・遮音カバ−。