JPH10511283A - 長さ調整可能なバルーンカテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 バルーンを有する拡張カテーテルは広げられる狭窄の長さに応じて膨張長さを調整できる。一実施形態において、拡大先端ティプを有する外鞘は、狭窄を広げるために必要とされる作用バルーン長さを提供するバルーンの長さを増大させるように長さ方向に調整できる伸長バルーンの周囲に用いられる。他の実施形態では、バルーンは独立して膨張する空間を有している。さらに、他の実施形態では、バルーンは高圧力で連続的に拡大する縦管領域を有している。別の手段もまた記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 長さ調整可能なバルーンカテーテル 発明の利用分野 この発明は、一般に、経皮トランスルミナル冠状血管形成（ＰＴＣＡ）処置の ような処置に使用されるバルーン拡張カテーテルに関する。 発明の背景 典型的なＰＴＣＡ処置において、予め形成した先端ティプを有するガイドカテ ーテルは、ガイドカテーテルの予め形成した先端ティプが所望の冠状動脈の開口 に隣り合う上行の大動脈内に配置されるまで、患者の血管システム内にセルディ ンガー手法によって経皮的に挿入される。ガイドカテーテルは、所望の冠状動脈 内にガイドできるようにガイドカテーテルの先端ティプを向けるため、患者の外 側に延在する末端から捩られ、あるいは、回転しなければならず、相対的に堅い 。バルーン拡張カテーテルは、膨張カテーテルの最先端のバルーンが広げられる 病巣に交わって正しく位置決めされるまで、挿入され、そして、ガイドカテーテ ルを介して進み、患者の冠状動脈内に先端ティプを押し出す。一旦、正しく位置 決めされると、バルーンは、病気の動脈の狭窄した領域を広げるために相対的に 高い圧力（例えば、一般に４−１２あるいは大気以上）で放射線不透過性液体と ともに、予め決まった形に複数回膨らまされる。拡張が完了した場合、病気の動 脈から正常な血液の流れを回復するように広げた狭窄から拡張カテーテルを取り 外すことができるように、バルーンは最後にすぼませられる。 バルーン拡張カテーテルには、オーバーザワイヤカテーテル、固定式ワイヤカ テーテル、迅速交換タイプのカテーテル（オーバーザワイヤカテーテルの一種） 、 灌流型カテーテル（オーバーザワイヤあるいは固定式ワイヤカテーテルのいずれ でもよい）を含め、現在、広く利用されている何種類かのタイプがある。 商業的に利用できる膨張カテーテルは、種々の長さの狭窄に合わせるために約 ２０ないし４０ｍｍの範囲の長さのバルーンを有している。しかしながら、多く の場合、血管形成処置のために選択されるバルーンの長さは不適当である。例え ば、複数の狭窄を広げねばならない場合に、一つの狭窄の長さは、異なる長さの バルーンを必要とする他の狭窄よりも、かなり異なる長さである。これは、費用 および脈管内の処置の複雑さを増大させる複数のカテーテルの使用を必要とする 。さらに、適切なバルーン長さの範囲を有する拡張カテーテルは、医師が利用で きるように製造し、在庫しなければならない。種々の長さを有する狭窄領域を効 果的に広げることができるバルーンを備えた拡張カテーテルを必要としていたに もかかわらず、これまで利用できなかった。本発明は、前述の必要性および後述 する他の必要性を満たすものである。 発明の要約 本発明は、広い範囲の狭窄長さに応じて色々な作用長さの拡張バルーンを提供 する拡張カテーテル装置に関するものである。 本発明の拡張カテーテル装置は、末端および先端を有するカテーテル軸と、軸 の末端から軸の先端から末端側に配置された位置までカテーテルの軸内に延在す る内膨張ルーメンと、膨張可能な拡張部材の膨張を容易にする内膨張ルーメンに 流体連通する内部を有するカテーテル軸の先端の膨張可能な拡張部材と、および 、膨張流体の注入に基づいて膨張可能な拡張部材の一部を膨らませる制御のため の手段とを有している。 現在、一つの好ましい実施形態として、カテーテル装置は外鞘を有し、この外 鞘はその長さ方向に沿って延在する内ルーメン、および、すぼませた状態で末端 の軸よりも大きな外形を有する膨張可能な拡張部材を包むための形状を有する最 先端を備えている。なるべくならば、前記鞘の最先端の内ルーメンは、すぼませ た状態で膨張可能な拡張部材の収納を容易にするために鞘の末端部の内ルーメン よりも大きな内径を有することが好ましい。拡張部材を収納する鞘の最先端の長 さは、少なくとも半分、出来れば、拡張部材の作用表面の長さと同等の長さであ ることが好ましい。鞘／拡張カテーテル装置は、鞘および拡張カテーテルが相互 に長さ方向に移動できるように形成されている。鞘の先端は、バルーンが膨張し た場合に、鞘の先端がバルーンの末端テーパを形成するように広がっているため 、より大きな角度で拡大する可能性をもたらす。 このカテーテル装置は、実質的に拡張カテーテルと同様に使用され、前記装置 は、患者の冠状動脈内にガイドカテーテルの端を表し、かつ、所望の冠状動脈の 入り口内に位置する先端を有するガイドカテーテルを介して進められる。前記鞘 は、狭窄領域内に配置されるバルーンの前後にバルーンの所望の長さを露出する ためにカテーテルに対して末端側に移動できる。例えば、最初の拡張のため、バ ルーンの長さは、広げられる狭窄よりも僅かに大きく、または、同じ大きさが選 択される。バルーンが膨張している場合にその端が患者の動脈の正常な部位にお いて広がることができるので、バルーンの作用長さが広げられる狭窄領域よりも 長い場合には切開がほとんど生じないと一般に信じられている。この方法による バルーンの拡大は実質的に半径方向の力であり、そして、相対的に切開を引き起 こすことができる長さ方向の力はわずかであり、あるいは、ほとんど無い。同じ 狭窄に対する次の拡張には、狭窄の他の部位よりも非常に固いので、完全に広げ られなかった部位に非常に高い圧力を必要とする。より高い圧力をすべての狭窄 領域にかけるよりも、むしろ、不完全に広げられた狭窄の部位だけを再度拡張す るようにバルーンの作用長さを短くしてもよい。 前記鞘は、カテーテルを支持し、さらに、カテーテル、特に、軸先端のバルー ン領域が長く薄い壁で仕切られているために僅かな挿通力しかない長いバルーン の押圧能力を高めるためものである。鞘の更なる利点は、バルーンの内部を真空 に引いた場合にできるウイングが、横に広がるよりもバルーンの内部を介して伸 びる内管部材の周囲に巻かれるので、最初の拡張後に、バルーンを再度仕込むた めに先端部内にバルーンを引き込むことができることである。この再度の仕込み がバルーンの有効な外形を減少させる。 発明の他の好ましい実施形態として、カテーテル装置は、独立して膨張させる ことができる複数のバルーン領域を備え、所望のバルーン長さを提供するために バルーン領域を膨張させる手段を備えた伸長膨張バルーン部材を有する。この実 施形態において、カテーテル軸は、膨張ルーメンと、前述の実施形態のようにガ イドワイヤと、第３内ルーメンとを有し、この第３内ルーメンは、その内部にス ライド可能な栓子を有し、かつ、バルーン領域に流体連通をもたらす通路を介し てバルーン領域の内部に膨張流体の通過を妨げるように改造されている。使用時 、栓子は、所望のバルーン長さを得るために複数のバルーン領域の内部に膨張ル ーメンから膨張流体が流れるようにするため、第３内ルーメンで末端側に引かれ る。 さらに、本発明にかかる他の実施形態として、バルーンは、異なる圧力、例え ば、連続的なより高い圧力で広がる材料で形成された複数の膨張領域で構成され ている。このため、前記領域は、所望の数の膨張バルーン領域を膨張させるため に予め選んだ圧力で膨張させることができる。バルーン領域を形成する材料は、 異なる組成物であってもよく、あるいは、同じ組成物であってもよいが、異なる 圧力で広がるようにするために異なる製造方法であってもよい。後者のバルーン の例として、その全体においてここに組み込まれている１９９２年７月２１日出 願の係属中の出願番号第０７／９１７，８１２号で開示されている。さらに、１ ９９１年９月１２日出願の係属中の出願番号第０７／７５８，６３０号、１９９ ２年７月２３日出願の出願番号第０７／９１８，２３２号、前述の出願番号第０ ７／７５８，６３０号に連続する１９９４年１月６日出願の出願番号第０８／１ ７９，７５２号を参照のこと。これらの出願は、そのすべてをここに組み込まれ ている。 膨張流体の注入に基づき、バルーン部を広げる他の制御手段としては、バルー ン部の温度を上昇させる加熱手段があり、このため、バルーンの暖められた部分 が優先的に膨張する。 本発明のカテーテルは、バルーンの作用長さを単に調整するだけで広い範囲の 長さの狭窄に使用できる単一のカテーテルを提供する。本発明のこれらおよび他 の利点は後述する詳細な本発明の説明を、添付する模範的な図と共に理解した場 合により明瞭になるであろう。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の特徴を示す拡張カテーテル装置の部分破断正面図である。 図２は、図１の破断線２−２で切断したカテーテル装置の横断面図である。 図３は、図１の破断線３−３で切断したカテーテル装置の横断面図である。 図４は、膨張部材から部分的に動いた鞘、および、膨張した膨張部材の露出部 を備えた図１で示した装置の部分正面図である。 図５は、図４の破断線５−５で切断したカテーテル装置の横断面図である。 図６は、本発明の他の実施形態にかかる部分破断正面図である。 図７は、図６の破断線７−７で切断した実施形態の横断面図である。 図８は、図６の破断線８−８で切断した実施形態の横断面図である。 図９は、他の実施形態の部分正面図である。 図１０は、図９で示した破断線１０−１０に沿って切断した横断面図である。 図１１は、図９で示した破断線１１−１１に沿って切断した横断面図である。 図１２は、図９で示した破断線１２−１２に沿って切断した横断面図である。 図１３は、本発明の別の実施形態を示す部分正面図である。 図１４は、図１３で示した実施形態の破断線１４−１４に沿って切断した横断 面図である。 図１５は、図１３で示した実施形態の破断線１５−１５に沿って切断した横断 面図である。 発明の詳細な説明 図１ないし５は、本発明の特徴を示すカテーテル装置を図示する。前記カテー テル装置１０は、バルーン拡張カテーテル１１と外鞘１２とを有している。バル ーン拡張カテーテル１１は、膨張バルーン１３、伸長カテーテル軸１４およびこ の伸長カテーテル軸の末端１６に取り付けたアダプター１５から構成されている 。外鞘１２は、カテーテル１１に対してスライド可能で、かつ、その周囲に配置 された伸長軸１７と、膨張バルーン１３を収納するために設けられた拡大先端部 １８を有している。鞘１２の拡大先端部１８を出来る限り小さく維持するため、 バルーン１３の内部は、図３に示すように、外形を出来る限り小さくするために 真空にすることが好ましい。 図１ないし図５に示した実施形態のカテーテル軸１４は同心円形であり、外管 部材２０およびこの外管部材内に配置された内管部材２１からなり、そして、バ ルーン１３の内部に膨張流体を注入するために作られる環状ルーメン２２を外管 部材とで形成している。内管部材２１は、ガイドワイヤ２４をスライド可能に収 納するために形作られている内ルーメン２３を形成している。もし必要とするな らば、カテーテル軸１４は、後述する図６ないし８で示す実施形態の先端領域に おいて図示されているように二重ルーメン形であってもよい。 鞘１２は、カテーテル装置１０が狭窄を広げるために患者の動脈２５内に挿入 された場合に、鞘が少なくともバルーン１３を部分的に露出させるために図１の 矢印２７で示す方向に移動できるように拡張カテーテル１１内にスライド可能に 配置されているので、膨張流体がバルーン１３の内部に導入されたときに、バル ーンの被覆されていない部分が、図４に示すように狭窄を広げるために膨らむ。 この方法で、バルーン１３の有効作用長さ２８は、種々の長さの狭窄に対応す るように調整可能である。鞘１２の拡大先端部１８は、鞘部１８内のバルーン１ ３の残存部分を保持するとともに、その著しい膨張を阻止するに足るだけの弾力 はない。拡張の完成により、装置１０の鞘１２および拡張カテーテル１１の両方 が狭窄拡大のために他の場所にも適用または移動できるように、バルーン１３を しぼませ、そして、鞘１２の拡大先端部１８内に完全に引き込むことができる。 代わりに、鞘１２および拡張カテーテルは独立して移動できる。 図１および図４に示すように、鞘１２は、バルーンが膨らんだ場合にバルーン １３の膨らんだ部分の末端の所定の大きさ，形に合わせる弾性を有する拡大先端 ティプ３０を有している。バルーン１３をすぼませた場合に、拡大先端ティプ３ ０は、ほぼ拡大前の大きさに弾性復帰する。放射線不透過性マーカー３１が、そ の位置を患者内においてＸ線透視検査によって医師が決定できるように、拡大先 端ティプ３０側の鞘１２の先端上に設けられている。放射線不透過性マーカー３ ２，３３，３４および３５が、バルーン１３に対する鞘１２の先端の相対的な位 置、すなわち、鞘から出ているバルーンの度合いを医者が決定するように内管部 材２１に設けられている。拡大先端ティプ３０は、マーカー３１の代わりに、例 えば、バリウム塩を混入した放射線不透過性材を有していてもよい。 バルーンの作用長さは一般に少なくとも約２ｃｍ、好ましくは約４ないし２０ ｃｍである。バルーンの膨らんだ時の直径は約０．５ないし１０ｍｍ、好ましく は約１ないし４ｍｍである。 カテーテル軸、バルーンおよび鞘は、溶融成形可能な熱可塑性高分子、例えば 、デュポン（E.I．DuPont）やデネモウルス アンド カンパニー（deNemours & Company）から提供されるハイトレル（Ｈｙｔｒｅｌ（登録商標））のようなポ リエチレン，ポリエチレンテレフタレート，ポリエステル−ポリアミド、および 、シュアリン（Ｓｕｒｌｙｎ（登録商標））のようなアイオノマーは通常の材料 で製造できる。鞘は積層構造に形成でき、例えば、層の一層は、例えば、ポリエ チレンテレフタレート、あるいは、高密度ポリエチレンのように、著しい膨らみ なしにバルーンの膨張圧力に耐える相対的に高い強度を有し、他の層は、例えば 、ハイトレル（Hytrel（登録商標））のようなポリエステル−ポリアミド、低密 度のポリエチレンまたは適当なポリウレタンのように、相対的に低い強度である が、トラッキングのために良い自由度を提供するためによりフレキシブルである 。編んだまたは巻いた支持するストランドを、フレキシビリティを維持する一方 、全体としてあるいは部分的に、拡大に抵抗するように、カテーテル軸の壁に組 み込んでもよい。 迅速な交換を特徴とする本発明の実施形態を図示する図６ないし８を参照する 。カテーテル装置４０は、迅速交換型の外鞘４２および拡張カテーテル４１を有 している。拡張カテーテル４０は、カテーテル軸４３，膨張バルーン４４および アダプター４５を有している。鞘４２は、軸末端部４６と、すぼませたバルーン ４４を収納するように形成された拡大軸先端部４７とを有している。前記鞘４２ は、前述の実施形態のように、拡大先端ティプを設けてある。前記カテーテル軸 ４３は末端部４８および先端部４９を有している。末端部４８は、ステンレスス ティールのハイポチューブ（hypotube）５０、または、カバー５１または外形成 ジャケットに設けた擬弾性ニッケルチタン合金からなる。先端領域４９は二重ル ーメン形であり、膨張ルーメン５３およびガイドワイヤ収納ルーメン５４を有し 、このルーメン５４は、カテーテルの先端に位置するガイドワイヤ先端部５５と 、バルーン４４の末端に位置するガイドワイヤ末端部５６との間に延在しており 、カテーテルの先端から短い距離（例えば、約５ないし５０ｃｍ）を保持してい る。ガイドワイヤ５７はルーメン５４内に配置されている。スリット５８は、カ テーテル軸からガイドワイヤ５７の移動を容易にするために先端領域内に設けら れて いる。また、スロット５９は、同様の理由で、そして、迅速な交換拡張カテーテ ルに関連して鞘の長さ方向の移動を許すため、鞘４２の末端部４６内に設けてお いてもよい。先端軸領域は、ハイトレル（登録商標）のようなポリエチレンまた はポリエステル−ポリアミドのような溶融成形可能な熱可塑性高分子材料で形成 されている。もし必要であれば、鞘４２の軸末端部４６は、ガイドワイヤ部５６ の末端側に位置する鞘の迅速な交換を容易にするため、ガイドワイヤ末端部（図 示せず）に設けてもよい。また、軸末端部４６は、ガイドワイヤ末端部の末端側 に、全装置の外形を減らすため、ガイドワイヤ末端部の外側に延在するガイドワ イヤを収納するために形成されているガイドワイヤ末端部として軸の同一側に縦 溝を設けてもよい。 図９ないし１２は、別々に膨らませることができるバルーン領域６１，６２お よび６３を備えたバルーン６０がカテーテル軸６４の先端部上に設けられている 本発明の他の実施形態を図示している。図１０ないし１２でより詳細に図示され ているカテーテル軸６４は膨張ルーメン６５、ガイドワイヤを収納する内ルーメ ン６６、および、内側にスライド可能に配置された栓子６８を有する第３内ルー メン６７を有する。第３内ルーメン６６内の栓子６８の縦配置は、バルーン領域 ６１ないし６３の内部のそれぞれに流体連通する孔６９，７０および７１への通 路をブロックするために利用され、そして、これによってバルーン領域を膨らま せる制御が行われる。図９は、膨らんだ最先端バルーン領域６３を図示している 。この例における栓子６８は、図１１に示すように、バルーン６１および６２の 内部に導く通路６９および７０をブロックするように第３内ルーメン６７内に配 置されているが、図１２に示すように、バルーン領域６３の内部に導びく通路７ １をブロックしていない。もし、より長いバルーンが必要であるならば、バルー ン領域６２の内部に続く通路７０がもはやブロックされず、そして、膨張流体が バルーン領域６２の内部にこれを介して通過し、ついで、このバルーン領域を膨 らませるように、栓子６８は第３内ルーメン６６内の末端側に十分な距離を移動 できる。最後のバルーン領域は、もし、さらに長いバルーンが必要であれば、実 質 的に同じ方法で膨らませられる。 図１３ないし図１５は本発明の他の代わりの実施形態を図示し、伸長バルーン ８０は、３つの連続する膨張バルーン領域８３，８４および８５にバルーンを分 ける複数のリブ８１，８２を設けている。リブ８１および８２は、連続する高圧 下においてバルーン領域の拡大を制限する。例えば、膨張ルーメン８６を介して 膨張流体を注入するに際し、第１バルーン領域８３は、所望の膨張圧力に達する と最初に膨張する。膨張流体の圧力は、第２バルーン領域８４を膨張させるため に第１リブ８１を広げるように第１圧力よりも高い第２レベルまで増大しなけれ ばならない。膨張流体の圧力は、第３バルーン領域を膨張させるために第２リブ ８２を広げるように、さらに高い、第３圧力レベルに増大しなければならない。 これらの膨張状態におけるバルーン領域は想像線で図示されている。前記リブは 図示したようにバルーンの外部にあってもよく、あるいは、その内部にあっても よい。前記リブはバルーン８０に一体であってもよく、あるいは、別体であって もよい。 バルーン領域の類似の拡大は、最も薄い壁のバルーン領域が最低の圧力で膨ら み、最も厚い壁のバルーン領域が最高の圧力で膨らみ、そして、中間の壁厚さを 有する複数のバルーン領域が中間レベルの圧力で膨らむように、壁の厚さの異な るバルーン領域を提供することによって達成できる。 異なる圧力で拡大する複数のバルーン領域を提供するための他の手段としては 、バルーン領域の膨張圧力を調整するためにバルーン領域の製造において加熱処 理、あるいは、他の方法で変化を可能にする適切な高分子材料のバルーンを形成 することである。適切な材料は、ここに組み込まれている係属中の出願番号第０ ７／９１７，８１２号で記載された方法で加熱処理されている商標シュアリン（ Surlyn）で販売されているオレフィン系アイオノマーである。簡単に、これらの 手続きには、放射線の異なるレベルでバルーン領域への照射、および／または、 異な る温度でのバルーン領域の加熱処理を含んでもよい。このバルーン構造を備えた カテーテルは前述の他の実施形態のように実質的に同じ方法で使用される。 本発明は、ここに、ある好ましい実施形態として記載されている。技術の分野 において通常の知識に基づく種々の変更および改良を発明に容易に行うことがで きる。例えば、図６ないし８に示されている同心円の軸形を二重ルーメン形の代 わりに図１ないし５で示された実施形態に使用するように、一実施形態の要素を 他の実施形態に使用できる。他の変更は、主張するクレームの範囲から外れない 範囲で行うことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハイド，グレゴリー・エム アメリカ合衆国94087カリフォルニア州 サニーベイル、クール・ドアレン・ウェイ 966番 (72)発明者 サムソン，ウィルフレッド・ジェイ アメリカ合衆国95070カリフォルニア州 サラトガ、ファーウェル・アベニュー 19691番 (72)発明者 クレイマン，マイケル アメリカ合衆国46032インディアナ州 カ ーメル、プレストン・コート1519番

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）末端および先端を有し、カテーテル軸の先端から末端側に離れた位置で 広がる内膨張ルーメンを有する伸長カテーテル軸と、 ｂ）前記内膨張ルーメンに流体連通する内部を有し、かつ、先端から末端側に 離れた位置周辺に伸長カテーテル軸の先端部を配置されている膨張バルーンと、 ｃ）膨張バルーンの所望の膨張した直径よりも小さい横断面積の内ルーメンを 有し、膨張部材の内部への膨張流体の導入により、所望の直径に拡大する鞘によ って膨張バルーンの部分だけが被覆されないように膨張バルーンの少なくとも末 端部周辺に配置され、バルーンの末端部を形成するためにバルーンの膨張によっ て広がる拡大先端ティプを有する長さ方向に移動可能な鞘と、 からなることを特徴とするバルーン拡張カテーテル装置。 ２．カテーテルの先端に設けられたガイドワイヤ先端部と、カテーテル軸の末端 から先端側に、かつ、カテーテル軸の先端から末端側に離れて配置されたガイド ワイヤ末端部と、末端部および先端部の間で広がるガイドワイヤ収納ルーメンと を有することを特徴とする請求項１に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 ３．ガイドワイヤ末端部が、カテーテル軸の先端から約５ないし５０ｃｍ離れて いることを特徴とする請求項２に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 ４．少なくとも部分的にガイドワイヤを収納する内ルーメンを形成する第１管部 材を有することを特徴とする請求項２に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 ５．前記第１管部材の近傍に配置され、かつ、第１および第２管部材の間に少な くとも部分的に膨張ルーメンを形成する第２管部材を有することを特徴とする請 求項４に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 ６．鞘の先端内の内ルーメンが、膨張バルーンの収納を容易にするため、末端部 の内ルーメンよりも大きな内部の横断面積を提供することを特徴とする請求項１ に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 ７．ａ）伸長カテーテル軸が末端および先端を有し、カテーテル軸の先端内の孔 ，前記カテーテル軸の先端から末端側に離れた位置に内膨張ルーメンが広がり、 そして、カテーテル軸の先端における孔にガイドワイヤ収納内ルーメンが広がり 、 ｂ）独立して膨張可能な複数の内部空間を有し、かつ、先端から末端側に離れ て配置された位置の周囲に伸長カテーテル軸の先端に配置されている膨張バルー ンと、 ｃ）独立して膨張できる複数の空間の最先端内に配置される位置で軸内に広が る第３内ルーメンと、 ｄ）第３内ルーメンを介して通過する独立して膨張できる内部空間および内膨 張ルーメンで流体連通する膨張液体のための複数の通路と、 ｅ）独立して膨張できる空間の内部に膨張ルーメンから通過する膨張流体を妨 げるために複数の膨張通路を塞ぐように複数の膨張通路の最先端に配置され、か つ、第３ルーメン内に長さ方向に移動可能に配置された栓と、 からなることを特徴とするバルーン拡張カテーテル装置。 ８．ａ）末端および先端を伸長カテーテル軸が有し、カテーテル軸の先端から末 端側に離れた位置に内膨張ルーメンが広がり、カテーテル軸の先端における孔に ガイドワイヤ収納内ルーメンが広がり、 ｂ）先端から末端側に離れた位置の周囲に伸長カテーテル軸の先端部を配置し 、内膨張ルーメンに流体連通する内部を有し、異なる内部圧力で広がる長さ方向 に配置された複数の管状領域を有する膨張バルーンと、 からなることを特徴とするバルーン拡張カテーテル装置。 ９．伸長膨張バルーンが少なくとも約２ｃｍの長さであることを特徴とする請求 項８に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 １０．膨張バルーンが約４ないし２０ｃｍの長さであることを特徴とする請求項 ８に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 １１．隣り合うバルーン領域の末端側の膨張を制限するように形成されるバルー ンの周囲に、半径方向に広がる少なくとも一つののリブを有していることを特徴 とする請求項８に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 １２．膨張バルーンが壁厚さの異なる複数の長さを有することを特徴とする請求 項８に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 １３．複数の長さにおいて壁厚さが末端方向に増大することを特徴とする請求項 １１に記載のバルーン拡張カテーテル装置。 １４．長さ方向に配置された複数の管領域が、最先端から最末端の管領域に連続 する高圧力で広がることを特徴とする請求項８に記載のバルーン拡張カテーテル 装置。 １５．ａ）伸長カテーテル軸が末端および先端を有し、カテーテル軸の先端内の 孔，前記カテーテル軸の先端から末端側に離れた位置に内膨張ルーメンが広がり 、そして、カテーテル軸の先端における孔にガイドワイヤ収納内ルーメンが広が り、独立して膨張可能な複数の内部空間を有し、かつ、先端から末端側に離れて 配置された位置の周囲に伸長カテーテル軸の先端に配置されている膨張バルーン と、 独立して膨張できる複数の空間の最先端内に配置される位置で軸内に広がる第 ３内ルーメンと、 第３内ルーメンを介して通過する独立して膨張できる内部空間および内膨張ル ーメンで流体連通する膨張液体のための複数の通路と、 独立して膨張できる空間の内部に膨張ルーメンから通過する膨張流体を妨げる ために複数の膨張通路を塞ぐように複数の膨張通路の最先端に配置され、かつ、 第３ルーメン内に長さ方向に移動可能に配置された栓と、 からなるバルーン拡張カテーテル装置を提供し、 ｂ）膨張バルーンが拡大される狭窄領域内に配置されるまで、患者の血管を介 してバルーン拡張カテーテルを挿入し、 ｃ）膨張ルーメンから独立して膨張する空間の内部を通過する膨張流体を妨げ るために少なくとも一つの膨張孔を塞ぐように第３内ルーメン内に配置した栓子 の位置を調整し、 ｄ）狭窄を広げるために少なくとも一つの膨張空間を膨張させる ことを特徴とする血管形成処置を行う方法。 １６．ａ）末端および先端を伸長カテーテル軸が有し、カテーテル軸の先端から 末端側に離れた位置に内膨張ルーメンが広がり、カテーテル軸の先端における孔 にガイドワイヤ収納内ルーメンが広がり、 先端から末端側に離れた位置の周囲に伸長カテーテル軸の先端部を配置し、内 膨張ルーメンに流体連通する内部を有し、異なる内部圧力で広がる長さ方向に配 置された複数の管状領域を有する膨張バルーンと、 からなるバルーン拡張カテーテル装置を提供し、 ｂ）膨張バルーンが拡大される狭窄領域内に配置されるまで、患者の血管を介 してバルーン拡張カテーテルを挿入し、 ｃ）狭窄を広げるために所望の数の管状領域を膨張させるように十分な圧力で 管状領域の内部に膨張流体を注入する ことを特徴とする血管形成処置を行う方法。