JPH10506385A - がんを治療するための化合物及び方法 - Google Patents

がんを治療するための化合物及び方法

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Abstract

(57)【要約】 (-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン(L-OddCとも呼ばれる)又はその誘導体、ならびにヒトを含む動物におけるがんをはじめとする腫瘍、又は他の細胞の異常増殖又は好ましくない増殖の治療へのその使用。

Description

【発明の詳細な説明】 がんを治療するための化合物及び方法 発明の分野 本発明は医化学の分野にあり、詳細には(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル -1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン((-)-OddCとも呼ばれる)又はその誘導 体、ならびにヒトを含む動物のがんの治療にそれを使用することである。 発明の背景 腫瘍は細胞成長の統制されていない、無秩序な増殖である。腫瘍に侵襲性及び 転移性がある場合、腫瘍は悪性、又はがん性である。侵襲性とは、腫瘍が周囲組 織に侵入して、組織の境界を明確に定める基底層を突破し、その結果、しばしば 身体の循環系に進入する傾向のことをいう。転移性とは、腫瘍が身体の他の領域 に移動し、最初に出現した部位から離れた部位に増殖領域を確立する傾向のこと をいう。 がんは現在、米国における第2位の死因である。米国では8,000,000名以上が がんと診断されており、1994年には1,208,000例が新たに診断されたと予測 される。米国では今世紀には年間500,000例以上ががんで死亡する。 がんは分子レベルで十分に理解されていない。ある種のウイルス、ある種の化 学物質、又は放射線などの発がん物質に細胞を曝露すると、「抑制」遺伝子を不 活化したり「がん遺伝子」を活性化するDNAの変化を招く。抑制遺伝子は増殖 調節遺伝子であり、突然変異が起こると、もはや細胞増殖を調節できない。がん 遺伝子は、最初は正常な遺伝子で(原がん遺伝子と呼ばれる)、突然変異や発現 事情の変化によってトランスフォーミング遺伝子になる。トランスフォーミング 遺伝子の産物は不適切な細胞成長を引き起こす。20以上の異なる正常細胞遺伝 子が、遺伝子の変化によってがん遺伝子になる可能性がある。トランスフォーム 細胞は、細胞形態学、細胞と細胞の相互作用、膜内容物、細胞骨格構造、タンパ ク質分泌、遺伝子発現、死亡率(トランスフォーム細胞は無限に成長することが できる)を含め、多くの点で正常細胞と異なる。 身体の種々の細胞型はすべて、良性腫瘍細胞又は悪性腫瘍細胞にトランスフォ ームされる可能性がある。腫瘍の好発部位は肺であり、結腸直腸、乳房、前立腺 、膀胱、膵臓、卵巣が続く。その他のがんの優勢型としては、白血病、脳腫瘍を はじめとする中枢神経系のがん、黒色腫、リンパ腫、赤白血病、子宮がん、及び 頭頸部がんが含まれる。 現在、がんは基本的に外科手術、放射線、及び化学療法の3種類の治療法のう ちの1つ又は組み合わせで治療が行われる。外科手術では、疾病組織の大量除去 が行われる。外科手術は、たとえば乳房、結腸、皮膚など、ある部位に存在する 腫瘍の除去に有効な場合もあるが、背骨など、他の領域に存在する腫瘍の治療に も、白血病などの播種性新生物性の病気の治療にも使用することができない。 化学療法では、細胞複製又は細胞代謝の崩壊が行われる。白血病、ならびに乳 がん、肺がん及び精巣がんの治療では、化学療法が最も頻繁に使用される。 現在がんの治療に使用されている化学療法剤は、天然産物及びその誘導体、ア ントラサイクリン類、アルキル化薬、抗増殖薬(代謝拮抗物質とも呼ばれる)、 ホルモン剤の主要5クラスである。化学療法剤はしばしば抗新生物薬と呼ばれる 。 アルキル化薬は、DNAのグアニン及びたぶん他の塩基をアルキル化して架橋 し、細胞分裂を停止することによって作用すると考えらる。代表的なアルキル化 薬としては、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン化合物、アルキル硫酸 、シスプラチン、及び種々のニトロソウレアなどがある。このような化合物の短 所は、悪性細胞を攻撃するばかりでなく、骨髄、皮膚、胃腸粘膜、胎児組織など 、自然に分裂している他の細胞も攻撃することである。 代謝拮抗物質は、一般に可逆的酵素阻害剤又は不可逆的酵素阻害剤であるか、 さもなければ核酸の複製、翻訳又は転写を妨害する化合物である。 抗がん作用を示す幾つかの合成ヌクレオシドが同定されている。抗がん活性を 有する有名なヌクレオシド誘導体は、5−フルオロウラシルである。5−フルオ ロウラシルは、たとえばがん腫、肉腫、皮膚がん、消化器系のがん、及び乳がん を含め、悪性腫瘍の治療に臨床使用されている。しかし、5−フルオロウラシル は、悪心、脱毛、下痢、口内炎、白血球性血小板減少症、食欲不振、色素沈着、 水腫などの重大な有害反応を引き起こす。抗がん作用を有する5−フルオロウラ シルの誘導体は、米国特許第4,336,381号及び日本特許公告公報昭50-50383号、 昭50-50384号、昭50-64281号、昭51-146482号及び昭53-84981号に記載されてい る。 米国特許第4,000,137号では、メタノール又はエタノールを用いたイノシン、 アデノシン又はシチジンの過酸化酸化生成物はリンパ性白血病に対する活性を有 することが開示されている。 シトシンアラビノシド(シタラビン、araC、Cytosarとも呼ばれる)は、デオ キシシチジンのヌクレオシド類似体であり、1950年に初めて合成されて、1 963年に臨床医学に導入された。シトシンアラビノシドは現在、急性骨髄性白 血病の治療に重要な薬剤である。シトシンアラピソシドは急性リンパ性白血病に 対しても活性であり、それ程ではないが、慢性骨髄性白血病及び非ホジキンリン パ腫に有用である。araCの主な作用は核のDNA生合成の阻害である。Handsch umacher,R.and Cheng,Y.,Purine and Pyrimidine Antimetabolites,゛Cance r Medicine,Chapter XV-1,”第3版、J.Hollandら編、Lea and Febigol出版社 。 5−アザシチジンは主として急性骨髄性白血病及び脊髄形成異常症候群の治療 に使用されるシチジン類似体である。 2−フルオロアデノシン−5’−ホスフェート(Fludara、FaraAとも呼ばれる )は、慢性リンパ性白血病の治療で最も活性な薬剤である。この化合物はDNA 合 成を阻害することによって作用する。細胞をF-araAで処理すると、G1/S期境 界及びS期に細胞が蓄積するため、F-araAはS期特異的薬剤である。活性代謝物 であるF-araATPを組み込むと、DNA鎖伸長が遅滞する。F-araAは、dATPの 形成を分担する重要な酵素であるリボヌクレオチドレダクターゼの強力な阻害剤 でもある。 2−クロロデオキシアデノシンは、慢性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫 、毛様細胞白血病などの低級B細胞の新生物治療に有用である。活性スペクトル はフルダラ(Fludara)と類似している。この化合物は増殖中の細胞でのDNA生 合成を阻害し、休止細胞でのDNA修復を阻害する。 多数の化学療法剤が同定され、がんの治療に現在使用されているものの、効験 があり、しかも健康な細胞に対して低毒性を示す新しい薬剤が求められている。 したがって、本発明の目的は抗腫瘍作用、特に抗がん作用を示す化合物を提供 することにある。 本発明のまた他の目的は、がんを治療するための医薬組成物を提供することに ある。 本発明のさらなる目的は、がんを治療する方法を提供することである。 発明の概要 薬理学的に許容できる担体中に適宜含ませた(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメ チル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン((-)-OddC、L-OddC、又は(-) -L-OddCとも呼ばれる)、又は5’又はN4アルキル化誘導体又はアシル化 誘導体を含め、その薬理学上許容できる誘導体、あるいはその薬理学的に許容で きる塩類の有効量を投与することを含む、ヒト及び他の宿主動物の腫瘍、特にが んを治療するための方法及び組成物を開示する。 他の実施態様では、本明細書で開示される化合物を使用して、病気、詳細には 腫瘍やがん以外の、細胞の異常増殖や望ましくない増殖を含む病気を治療するこ とができる。例としては角質増殖症(魚鱗癬、角皮症、偏平苔癬、及び乾癬)、 性器イボを含むイボ、及び疱疹などの皮膚疾患、ならびにメトトレキサートで治 療することができる細胞の異常増殖や望ましくない細胞増殖などがある。本明細 書で開示される活性化合物を使用して、流産を誘導又は促進することができる。 好ましい実施態様で、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラ ン-4-yl)シトシンは指示された鏡像異性体(L型異性体として)として、しかも 実質的に対応する鏡像異性体がない(すなわち、鏡像異性体的に純粋な形を含め 、鏡像異性体的に濃縮した)状態で提供される。 (-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンは、 抗腫瘍活性を示す「L」ヌクレオシドの最初の例と考えられる。(-)-(2S,4S)-1 -(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンは、式Iに示される構 造を有する。 (-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンは、 がん細胞に対して著明な活性を示し、宿主の健康な細胞に対して低毒性を示すこ とが判明している。この化合物で治療することができるがんの例としては、肺、 結腸直腸、乳房、前立腺、膀胱、鼻咽頭、膵臓、卵巣、白血病、リンパ腫、頭頸 部がん、中枢神経系がん(脳腫瘍を含む)、子宮頸がん、黒色腫、肝細胞がんな どがあるがこれに限定しない。 他の実施態様では、薬理学的に許容できる担体中に適宜含ませた、下記の式 (式中、RはF、Cl、−CH3、−C(H)=CH2、−Br、−NO2、−C =CH、又は−C≡Nであり、R1は水素、アルキル、アシル、モノフォスフェ ート、ジフォスフェート、又はトリフォスフェートである) のL-OddCの誘導体、又はその薬理学的に許容できる誘導体の有効量を、好 ましくは鏡像異性体的に濃縮された形で投与することを含む、ヒト及び他の宿主 動物における腫瘍、特にがん、又はその他の細胞の異常増殖又は望ましくない増 殖を治療するための方法及び組成物が開示されている。 本発明の好ましい実施態様は、活性化合物又はその誘導体類又はその塩類を非 天然の配置(L配置)で使用することであるが、その代わりに、本明細書に開示 されている化合物又はその誘導体類又は塩類を天然の配置(D配置)又はラセミ 混合物として投与することもできる。 本明細書に開示されている腫瘍治療用化合物はいずれも、治療効果を高めるた めに他の抗腫瘍医薬と併用して、あるいは交互に投与することができる。例とし ては、天然産物類又はその誘導体、アントラサイクリン類、アルキル化薬(代謝 拮抗物質)、及びホルモン薬などがある。詳細には、薬剤としては、ナイトロジ ェンマスタード、エチレンイミン化合物、硫酸アルキル類、シスプラチン、ニト ロソウレア類、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド、5−アザシチジ ン、2−フルオロアデノシン−5’−ホスフェート、2−クロロデオキシアデノ シン、タモキシフェン、アクチノマイシン、アマサクリン、ブレオマイシン、カ ルボプラチン、カルムスチン、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダウノル ビシン、ドキソルビシン、インターロイキン、ロムスチン、メルカプトプリン、 メトトレキサート、マイトマイシン、チオグアニン、ビンブラスチン、GCSF 、GMCSF、及び血小板増殖因子を含む増殖因子、アドリアマイシン、WP− 16、ヒドロキシウレア、エトポシド、αインターフェロン、βインターフェロ ン、ζインターフェロン、ビンクリスチンなどがあるが、これに制限されるもの ではない。上記の薬剤の有効量を投与する方法は容易に決定されるか、たとえば 、Medical Economics Data Production Company発行のPhysician's Desk Refere nce、最終版や、Pharmaxeutical Press発行のMartindale,The Extra Phrmacopo eia、最終版に記載されている。これらの方法は、併用療法及び代替療法の効果 を最適化するために日常的に適宜修正することができる。 図面の簡単な説明 図1は、(-)-OddC及び(-)-OddC+THU(テトラヒドロウリジン、シ チジンデアミナーゼの阻害剤)の組み合わせの結腸細胞に対するID50を示す図 である。グラフは、増殖阻害を対照実験に対する増殖率と濃度(μM)によりプ ロットしてある。グラフでは、(-)-OddC単独のデータを(●)で表し、(-)- OddC+THUのデータを(--▲--)で表している。 図2は、25 mg/kgbidの投与量で(-)-OddCを1日2回投与したマウスが ん腫(Colon 38)腫瘍成長重量のグラフである。グラフは、最初の腫瘍重量に 対する割合と日数により腫瘍成長をプロットしてある。マウスへの投与は第1日 、第2日、第3日、第4日及び第5日に行われた。グラフでは、対照実験((-)- OddC非投与)のデータを(●)で表し、(-)-OddCのデータを(--▲--) で表している。 図3は、(-)-OddCを投与していたp388白血病マウスの生存率を示す図 である。グラフは、生存率と投与日によりプロットしてある。マウスへの投与は 第1日、第2日、第3日、第4日及び第5日に行われた。グラフでは、対照((- )-OddC非投与)の生存率を(●)で表し、25 mg/kgbidの投与量で(-)-O ddCを1日2回投与したマウス(-)-OddCの生存率を(--△--)で表し、5 0 mg/kgbidの投与量で(-)-OddCを1日1回投与したマウスの生存率を(○ )で表している。 図4は、GI50に基づいた、あるがん細胞系の(-)-OddCに対する相対的感 受性のプロットである。右に伸びる棒は、試験した全ての細胞系の平均感受性を 超えた細胞系の(-)-OddCに対する感受性を示す。棒の目盛りが対数であるた め、右に2単位の棒は、その細胞系では、全細胞系に必要な平均濃度の100分 の1の濃度でその化合物がGI50に達したことを意味し、したがってその細胞系 は(-)-OddCに対して異常に敏感なことを意味する。対応する左に伸びる棒は 平均未満の感受性を意味する。 図5は、(●)−OddCによるヒト腫瘍成長抑制のグラフである。3週齢か ら6週齢のNcrヌードマウスの各側腹部に2×106のHepG2細胞又はDU− 145細胞を皮下接種した。腫瘍が進行した成長段階にあるときに投与を開始し た。第0日から第4日まで1日に2回ずつ薬剤を投与し、指示された日に腫瘍サ イズを測定した。曲線A及び曲線Bは、薬剤がそれぞれHepG2腫瘍及びDU −145腫瘍に及ぼす作用を示す(−○−対照、−●−AraC 25 mg/kg 腹腔 内、−□− (-)-OddC 25 mg/kg 経口、−■− 25 mg/kg 腹腔内) )。各データポイントは、グラフAでは10腫瘍の平均±標準偏差を表し、グラ フBでは6腫瘍の平均±標準偏差を表す。 発明の詳細な説明 本明細書に開示されている発明は、薬理学的に許容できる担体中に適宜含ませ た、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン、 5−置換又は5’又はN4アルキル化誘導体又はアシル化誘導体を含め、本明細 書 でさらに明確にされている化合物の誘導体、あるいはその生理学的に許容できる 塩の有効量の投与を含む、ヒト又は他の宿主動物の腫瘍、特にがんを治療するた めの方法及び組成物である。 (-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンは、 「L」ヌクレオシドと呼ばれる。ジオキソラン環の2位及び5位の炭素はキラル であるため、非水素置換基(それぞれCH2OH及びシトシン塩基)は、ジオキ ソラン環系に関してシス(同じ側)であることもトランス(反対側)であること も可能である。したがって、(水平面のジオキサン部分を3位の酸素が前にある ように向けた時)4種類の光学異性体は次の配置で表される。シス(両基とも「 上向き」、「D」ヌクレオシドと呼ばれる天然のヌクレオシドの配置に相当する )、シス(両基とも「下向き」、「L」ヌクレオシドと呼ばれる非天然のヌクレ オシドの配置に相当する)、トランス(C2置換基が「上向き」で、しかもC5 置換基が「下向き」)、トランス(C2置換基が「下向き」で、しかもC5置換 基が「上向き」)。(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4 -yl)シトシン又はその誘導体は、抗腫瘍活性を示す「L」ヌクレオシドの最初の 例と考えられる。この「L」ヌクレオシド配置は自然界に存在しないことを考慮 すると、意外である。 本明細書で使用される「鏡像的に濃縮した」という語は、ヌクレオシドの1つ の鏡像異性体を少なくともほぼ95%、好ましくはほぼ97%、98%、99% 、又は100%含むヌクレオシド組成物のことをいう。好ましい実施態様で、(- )-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン又はその 誘導体又は塩は、本質的に1つの鏡像異性体からなるヌクレオシド組成物の状態 で提供される。すなわち、指示された鏡像異性体(L鏡像異性体)として、しか も実質的に対応するD鏡像異性体がない(すなわち、鏡像異性体的に純粋な形を 含め、鏡像異性体的に濃縮した)状態で提供される。 被検対象に投与すると直ちに親化合物(-)-L-OddC、又は本明細書に別に 定義されている5−置換誘導体を直接的又は間接的に提供することができる任意 の誘導体として、あるいはそれ自身が活性を示す任意の誘導体として、活性化合 物を投与することができる。例として、(-)-OddCの薬理学的に許容できる塩 類(又は「生理学的に許容される塩類」と呼ばれる)、上記5−誘導体、活性化 合物の5’及びN4アシル化誘導体又はアルキル化誘導体(又は「生理学的に活 性な誘導体」と呼ばれる)が挙げられるが、これに限定されない。ある実施態様 で、アシル基はエステル基の非カルボニル部分が直鎖、分岐、又は環状のアルキ ル(典型的にはC1〜C18、さらに典型的にはC1〜C5)、アルカリル、アラル キル、メトキシメチルを含むアルコキシアルキル、ベンジル、アルキル又はC1 〜C4アルコキシを含むアラルキル、アルキルや、メタンスルホニルを含むアラ ルキルスルホニル、モノホスフェートエステル、ジホスフェートエステル、トリ ホスフェートエステル、トリチル、モノメトキシトリチル、置換ベンジル、トリ アルキルシリル(たとえば、ジメチル−t−ブチルシリル)又はジフェニルメチ ルシリルから選択されるカルボン酸エステル(−C(O)R)である。エステル のアリール基はフェニル基を適宜含む。 L-OddCの薬理学的に許容できる誘導体は、 (式中、RはF、Cl、−CH3、−C(H)=CH2、−C=CH、又は−C≡ N、−Br、−NO2であり、R1及びR2は水素、具体的にはメチル、エチル、 プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチ ル、t-ブチル、イソペンチル、アミル、t-ペンチル、3−メチルブチリル、コハ ク酸水素、3−クロロベンゾエート、、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベン ゾイル、アセチル、ピバロイル、メシレート、プロピノイル、ブチリル、バレリ ル、カプロイック、カプリリック、カプリック、ラウリック、ミリスチック、パ ルミチック、ステアリック、オレイックを含むがこれに制限されないアルキル及 びアシル、及びアラニル、バリニル、ロイシニル、イソロイシニル、プロリニル 、フェニルアラニニル、トリプトファニル、メチオニニル、グリシニル、セリニ ル、トレオニニル、システイニル、チロシニル、アスパラギニル、グルタミニル 、アスパルトイル、グルタオイル、リジニル、アルギニニル、及びヒスチジニル を含むがこれに制限されないアミノ酸からなるグループから独立に選択される) を含むが、これに制限されない。好ましい実施態様では、誘導体はL鏡像異性体 で、しかも実質的にその対応する鏡像異性体がない(すなわち鏡像異性体的に純 粋な形を含め、鏡像異性体的に濃縮された)状態で提供される。 L-OddC又はその誘導体は、薬理学的に許容できる塩類の形で提供するこ とができる。本明細書で使用される薬理学的に許容できる塩類又は複合体という 語は、親化合物の望ましい生物学的活性を保持し、あるとしても、最小限の望ま しくない毒性学的作用を示すL-OddC又はその誘導体の塩類及び複合体類の ことをいう。このような塩類の例として、(a)無機酸(たとえば、塩酸、臭化 水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)とで形成された酸付加塩、酢酸、シュウ酸、 酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモイ ック酸(pamoic acid)、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸 、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などの有機酸とで形成された塩 類、(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウ ム、 銅、コバルト、ニッケル、ナトリウム、カリウムなどの多価金属陽イオンと、又 はN,N-ジベンジルエチレンジアミン、アンモニウム、あるいはエチレンジアミン から形成される有機陽イオンとで形成された塩基付加塩類、あるいは(C)上記 (a)と上記(b)の組み合わせ、たとえばタニン酸亜鉛などがあげられるが、 これに限定されない。 活性化合物の修飾、具体的にはN4及び5'-O位の修飾は、溶解度、生体利用度 及び活性種の代謝率に影響を及ぼす可能性があり、したがって、活性種の送達を 調節することになる。さらに、修飾すると化合物の抗がん作用に影響を及ぼす可 能性があり、親化合物と比較して活性が上昇する場合もある。これは、本明細書 に記載されている方法、又は当業者に周知の方法にしたがって誘導体を調製し、 その抗がん活性を試験することにより容易に評価することができる。 要約すると、本発明には以下の特徴が含まれる。 (a)(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン 及びその誘導体類及び塩類。 (b)(+)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン 及びその誘導体類及び塩類。 (c)(-/+)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシ ン及びその誘導体類及び塩類。 (d)たとえば、がん性腫瘍を含む腫瘍を治療又は予防するための医療に使用す る、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン及 びその誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又はラセミ混合物、及び薬理 学的に許容できる誘導体及び塩類。 (e)がん性腫瘍を含む腫瘍治療用の薬剤の製造に、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロ キシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン及び薬理学的に許容できるその誘 導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又はラセミ混合物、及び薬理学的に許 容 できるその誘導体類及び塩の使用。 (f)(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン 及び薬理学的に許容できるその誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又は ラセミ混合物、及び薬理学的に許容できるその誘導体類及び塩を、薬理学的に許 容できる担体と一緒に含む医薬製剤。 (g)(i)適宜保護したシトシンを、式A (式中、R1aは水素、又はアシル基をを含むヒドロキシ保護基であり、Lは離脱 基である)の1,3−ジオキソランと反応させ、任意のヒドロキシ保護基を適宜は ずす工程 (ii)式B (式中、R1aは上記の通りである) の化合物を、ウラシル環の4位のオキソ基をアミノ基に変換するのに役立つ薬剤 と反応させ、残りの任意の保護基が外れて所望の生成物を生成する工程を含む、 (2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンを調製する 方法。 (h)(−)鏡像異性体と(+)鏡像異性体の混合物の形で(2S,4S)-1-(2-ヒ ドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン又はその誘導体(たとえば、 5’−エステル)を、鏡像異性体の分離に役立つか、結果として生じた誘導体を 必要に応じて親化合物に変換する諸条件にさらす工程、あるいは、試薬(たとえ ば適切な酵素)と反応させる工程を含む、(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1, 3-ジオキソラン-4-yl)シトシンの(−)又は(+)鏡像異性体を調製する方法。 代わりに、この種の鏡像異性体を分するキラル液体クロマトグラフィーカラムの 中を(−)鏡像異性体と(+)鏡像異性体の混合物を通過させることもできる。 (i)トリメチルシリルトリフレートなどの、生成物をラセミ化させないルイス 酸を使用して、式 の保護された1,3−ジオキソランを、5位で適宜置換されてる保護されたシトシ ン塩基と反応させる工程を含む、(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキ ソラン-4-yl)シトシンを調製する方法。 上記方法(g)(i)に関して、ヒドロキシ保護基としては、アシル(たとえ ば、アセチル)、アリールアシル(たとえば、ベンゾイル又は置換ベンゾイル) 、トリチル又はモノメトキシトリチル、ベンジル又は置換ベンジル、トリアルキ ルシリル(たとえば、ジメチル-t-ブチルシリル)やジフェニルメチルシリルを 含む3置換シリルを含む、以下に詳述する保護基が含まれる。シトシン化合物は 、3置換シリル基で適宜保護することができる。保護基は、従来の方法ではずす ことができる。離脱基Lは、ヌクレオシド化学の技術では周知のものを代表する 離脱 基であり、たとえば、塩素、フッ素、トシル、メシル、トリフレート、臭素など のハロゲン、メトキシやエトキシなどのアルコキシ、アセチルやベンゾイルなど のアシルである。 上記方法(g)(i)の反応は、SnCl4、塩化チタンチウム、トリメチル シリルトリフレートなどのルイス酸の存在下、有機溶媒(たとえば、1,2-ジクロ ロエタン又はアセトニトリル)中で実施することができる。 式Aの化合物(式中、Lはアセチル基などのアシル基を表す)は、式C (式中、R1aは上記の通り) の化合物を還元剤、たとえば水素化リチウムアルミニウムと反応させ、続いて所 望の中間体に適当な従来の試薬、たとえば、アシル化には無水酢酸などの無水カ ルボン酸、ハロゲン化には塩素化剤や臭素化剤、あるいはアルキル化試薬で処理 することによって得ることができる。 式Cの化合物は、式D の化合物をHOCH2CO2Hと、昇温しながら反応させることによって調製することが 可能である。 アリルエーテル又は式CH2=CH-CH2-ORを有するエステル、又は式ROCH2-CH=CH-C H2OR(式中Rはアルキル基、シリル基、又はアシル基などの保護基である)を有 する2-ブテン-1,3-ジオールのジエーテル又はジエステルのオゾン分解によって 式Eの化合物を調製することができる。 上記方法(g)(ii)に関して、式Cの化合物を1,2,4-トリアゾール及び4-ク ロロフェニルジクロロホスフェートで処理して、対応する4-(1,2,4-トリアジル イル)化合物を形成し、たとえばメタノールと反応させることによって所望の4- アミノ(シチジン)化合物に変換することができる。 たとえば、適切な(適宜保護された)塩基と式Aの化合物とを、方法g)i) に記述した方法と類似した方法で反応させることによって、式B及び式Cの出発 物質を調製することができる。ウラシル及びシトシンは、Aldrich Chemical Co. ,Milwaukee,WI 53233,USAから購入できる。 L-OddC又はその誘導体は、適切なエステル化剤、たとえば酸ハロゲン化 物や酸無水物と反応させることによって、薬理学的に許容できるエステルに変換 することができる。L-OddC又はその薬理学的に許容できる誘導体は、従来 の方法、たとえば適切な塩基で処理することによって、薬理学的に許容できるそ の塩に変換することができる。エステル又は塩は、たとえば、加水分解によって 親化合物に変換することができる。 他の実施態様では、本明細書に開示されている化合物を使用して病気、詳細に は腫瘍やがん以外の、細胞の異常増殖や望ましくない増殖を含む病気を治療する ことができる。例としては角質増殖症(魚鱗癬、角皮症、偏平苔癬、及び乾癬) 、性器イボを含むイボ、疱疹などの皮膚疾患、ならびにメトトレキサートで治療 することができる細胞の異常増殖や望ましくない細胞増殖などがある。本明細書 で開示される活性化合物を使用して、流産を誘導又は促進することができる。 したがって、本発明には医療用、たとえば細胞の異常な増殖又は望ましくない 増殖の治療又は予防に使用するための、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1 ,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン及びその誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡 像異性体又はラセミ混合物、及びその薬理学的に許容できる誘導体及び塩類、な らびに細胞の異常な増殖又は望ましくない増殖を治療するための医薬品の製造に 、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン及び 薬理学的に許容できるその誘導体及び塩類、あるいはその(+)鏡像異性体又は ラセミ混合物の使用も含む。 II.活性化合物の調製 1992年10月29日に公開されたPCT国際公告No.WO 92/18517に従っ て、図解1及び以下に示す例1〜7で開示される方法又は当業者に周知の他の方 法によって、上記(-)-L-OddC及びその誘導体を調製することができる。こ れらの方法、又は他の周知の方法を、例示したL-OddCの誘導体の調製に適 するように改変することができる。 例1 6−アンヒドロ−L−グルコースの調製 L−グルコースを酸、たとえば、0.5NのHClで処理することにより、L −グルコースから1段階で6−アンヒドロ−L−グルコースを調製した。その収 率は60%であった。(Evans,M.E.,et al.,Carbohydr. Res.(1973),28,35 9)。以前に行ったのと同様に(Jeong,L.S.et al.Tetrahedron Lett.(1992) ,33,595及びBeach,J.W.et al.J .Org.Cehm.(1992,印刷中)、選択的保護 をせずに、(2)をNaIO4で酸化し、つづいてNaBH4で還元してジオキソ ラントリオール(3)に直接変換し、これを単離せずに、NaBH4で還元して 、イソプロピリデン誘導体(4)に変換した。ベンゾイル化して(5)に変換し 、(6)に保護解除し、ジオール(6)を酸化すると酸(7)を生じた。乾燥T HF中のPb(OAc)4で(7)を酸化的脱炭酸すると、重要な中間体である 酢酸エステル(8)が高収率で得られた。TMSOTfの存在下で所望のピリミ ジン類(たとえば、シリル化チミンやN−アセチルシトシン)で酢酸エステルを 濃縮すると、α,β−混合物を生じ、これをシリカゲルカラムで分離して個々の 異性体(9及び10)を得た。メタノリックアンモニアで脱ベンゾイル化すると 所望の(-)-OddC(11)を生じた。例2:(-)-1,6−アンヒドロ−α−L−グルコピラノース(2)の調製 L−グルコース(1)(33g、0.127モル)と0.5NのHCl(33 0 mL、0.165モル)の混合物を20分間還流した。混合物を冷却して樹脂 (ダウエックスDowex-2、HCO3型)及び通気によりpH6に中和した。10% のHCl、水、メタノール、水及びNaHCO3飽和溶液で洗浄することにより 、樹脂を再循環させた。反応混合物を濾過し、樹脂を水(500 mL)で洗浄し た。乾燥するまで混合濾液を濃縮し、一晩真空乾燥させた。残留物をカラム(深 さ5 cm、シリカゲル、メッシュ、CHCl3−CH3OH、10:1)で精製す ると淡黄色の固体を生じ、これを無水アルコールから再結晶させると無色の固体 (2)を生じた[Rf=0.43(CHCl3−CH3OH、5:1)、7.3g 、35.32%]。得られたL−グルコース(Rf=0.07、11g)を再循 環させると(2)(5g、総収率60%)を生じた。融点142.5〜145℃ 、1H NMR(DMSO−d6) δ 3.22〜3.68(m、4H、H−2 、−3、−4 及び−6a)、3.83(d、J6b,6a=7.25Hz、1H、Hb−6)、4. 22(疑似t、J5,6a=4.61及び4.18Hz、H、H−5)、4.46( d、J2-OH2=6.59Hz、1H、2−OH、D2Oと交換可能)、4.62 (d、J3-OH,3=5.28Hz、1H、3−OH、D2Oと交換可能)、5.0 7(d、J4-OH,4=4.84Hz、1H、4−OH、D2Oと交換可能)、5. 20(d、J1,2=2.19Hz、1H、H−1)。[α]D 25−50.011( c,1.61、CH3OH)。例3:(-)-(1'S,2S,4S)-4-(1,2-ジヒドロキシエチル-1,2-O-イソプロピリデン) -2-ヒドロキシメチル)−ジオキソラン(4)の調製 水(300 ml)中のNaIO4(22.36g、0.1モル)溶液を、0℃に 冷却したメタノール(350 mL)中の(2)(11.3g、0.07モル)の 溶液に、10分かけて滴下によって加えた。混合液を機械的に15分間撹拌した 。NaBH4(7.91g、0.12モル)をこの混合液に加え、反応混合物を 0℃で10分間撹拌した。白色の固体を濾過し、その固体をメタノール(300 mL)で洗浄した。混合濾液を0.5NのHCl(〜200 mL)で中和し、乾 燥するまで濃縮した。残留物を、一晩真空乾燥させた。機械的スターラーを使用 して(5時間)、シロップ様の残留物をメタノール−アセトン(1:5、120 0 mL)で粉末にし、白色の固体(第1)を濾過した。濾液を乾燥するまで濃縮 し、残留物をアセトン(500 mL)に溶解し、続いてp−トルエンスルホン酸 (6.63g、0.035モル)に溶解した。混合物を6時間撹拌した後、トリ エチルアミンで中和し、固体(第2)を濾過し、濾液を乾燥するまで濃縮した。 残留物を酢酸エチル(350 mL)に溶解し、水(50 mL×2)で洗浄し、乾燥 し(MgSO4)、濾過し、蒸発させると黄色みがかったシロップとして粗生成 物(4)(3.6g)を生じた。水層を乾燥するまで濃縮し、真空乾燥した。得 られた固体(第1及び第2)を乾燥させた水層と混合し、10%メタノール−ア セトン(900 mL)及 びp−トルエンスルホン酸(16g、0.084モル)中で1時間撹拌すること によって再循環させると、粗生成物(4)(5.6g)を生じた。粗生成物(4 )をシリカゲルドライカラム(CH3OH−CHCl3、1%〜5%)で精製する と(4)[Rf=0.82(CHCl3−CH3OH、10:1)、8.8g、6 1.84%]を無色の油として生じた。1H NMR(DMSO−d6) δ1. 26及び1.32(2×s、2×3H、イソプロピリデンン)、3.41(dd 、JCH2OH,OH=6.04Hz、JCH2OH2=3.96Hz、2H、CH2OH) 、3.56〜4.16(m、6H、H−4、−5、−1’及び−2’)、4.8 2(t、JOH,CH2=6.0Hz、1H、CH2OH、D2Oと交換可能)、4.8 5(t、J2OH,CH2OH=3.96Hz、1H、H−2)。[α]D 25−12.48 (c、1.11、CHCl3)、 C9H16O5の計算上の分析値:C,52.93; H,7,90。測定値: C,52.95; H,7.86。例4:(+)-(1'S,2S,4S)-4-(1,2-ジヒドロキシメチル-1,2-O-イソプロピリジン) -2-(O-ベンゾイルオキシメチル)-ジオキソラン(5) 塩化ベンジル(6.5mL、0.056モル)を、0℃のピリジン−CH2Cl2 (1:2、120 mL)中の(4)(8.5g、0.042モル)の溶液に滴下 によって加え、温度を室温まで上昇させた。2時間撹拌した後、メタノール(1 0 mL)で反応を消失させ、混合物を真空で乾燥するまで真空で濃縮した。残留 物をCH2Cl2(300 mL)に溶解して水(100 mL)で洗浄し、塩水につけ 、乾燥し(MgSO4)、濾過し、蒸発させると黄色みがかったシロップを生じ 、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、4%− 30%)で精製すると(5)[Rf=0.45(ヘキサン−酢酸エチル、3:1 )、10.7g、83.4%]を無色の油として生じた。1H NMR(CDC l3) δ 1.35及び1.44(2×s、2×3H、イソプロピリデン)3 .3〜4.35(m 6H、H−4、−5、−1’、及び−2’)、4.44( d、J=3. 96Hz、2H、CH2−OBz)、5.29(t、J=3.74Hz、1H、 H−2)、7.3〜7.64、8.02〜8.18(m、3H、2H、−OBz )。[α]D 25+10.73(c、1.75、CH3OH)。C16206の計算 上の分析値:C,62.33; H,6.54。測定値:C,62.39; H,6.54。例5:(+)-(1'S,2S,4S)-4-(1,2-ジヒドロキシエチル)-2-(O-ベンゾイルオキシ メチル)-ジオキソラン(6)の調製 メタノール(70 mL)中の(5)(5.7g、0.018モル)とp−トル エンスルホン酸(1.05g、0.0055モル)の混合物を室温で2時間撹拌 した。反応は完了していないので、溶媒を最初の体積の半分まで蒸発させて、メ タノール(50 mL)及びp−トルエンスルホン酸(0.7g、3.68モル) を追加した。さらに1時間撹拌した後、反応混合物をトリエチルアミンで中和し 、乾燥するまで溶媒を蒸発させた。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、10 %〜33%)で精製すると(6)[Rf=0.15((ヘキサン−酢酸エチル、 1:1)、4.92g、99.2%]を無色のシロップとして生じた。1H N MR (DMSO−d6) δ 3.43(m、2H、H−2’)、3.67− 4.1(m、4H、H−4、−5及び−1’)、4.32(d、J=3.73H z、2H、CH2−OBz)、4.60(t、J=5.72Hz、2’−OH、 D2Oと交換可能)、5.23(t、J=3.96Hz、1H、H−2)、7. 45−7.7、7.93−8.04(m、3H、2H、−OBz)、[α]D 25 +9.16(c、1.01、CHCl3)、Cl3166の計算分析値:C,58.20 、H,6.01。測定値:C,58.02、H,6.04。例6:(-)-(2S,4S)び(2S,4R)-4-アセトキシ-2-(O-ベンゾイルオキシメチル)-ジ オコキソラン(8)の調製 水(120 mL)中のNaIO4(10.18g、0.048モル)溶液を、C Cl4:CH3CN(1:1、160 mL)中の(6)(3.04g、0.011 モル)の溶液に加え、続いてRuO2ハイドレート(0.02g)を加えた。反 応混合物を5時間撹拌した後、セライト(Celite)濾過で固体を除去し、濾液を 1/3の体積まで蒸発させた。残留物をCH2Cl2(100 mL)に溶解し、水 層をCH2Cl2(100 mL×2)で抽出した。混合有機層を塩水(50 mL)で 洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、乾燥するまで蒸発させて16時間真空 乾燥すると粗生成物(7)(2.6g、91%)を生じた。 N2雰囲気下で、ドライTHF(60 mL)中の粗生成物(7)(2.6、0. 01モル)の溶液にPb(OAc)4(5.48g、0.0124モル)及びピ リジン(0.83 mL、0.0103モル)を加えた。N2条件下で混合物を45 分間撹拌し、濾過により固体を除去した。固体を酢酸エチル(60 mL)で洗浄 し、乾燥するまで混合有機層を蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフ ィー(ヘキサン−酢酸エチル、2:1)で精製すると(8)[Rf=0.73及 び0.79(ヘキサン−酢酸エチル、2:1)、1.9g、69.34%]を無 色の油として生じた。1H NMR (CDCl3) δ 1.998、2.11 (2×s、3H、−OAc)、3.93〜4.33(m、2H、H−5)、4. 43、4.48(2×d、J=3.73、3.74Hz、2H、CH2OBz) 、5.46、5.55(2×t、J=4.18、3.63Hz、1H、H−2) 、6.42(m、1H、H−4)、7.33〜759、8.00−8.15(m 、3H、2H、OBz)。[α]D 25−12.53(c、1.11、CHCl3) 、C13146の計算分析値:C,58.64、H,5.30。測定値:C,58.78、H,5.34 。例7:(-)-(2S,4S)-1-[2-(ベンゾイル)-1,3-ジオキソラン-4-yl]シトシン(9 )及び(+)-(2S,4R)-1-[2-(ベンゾイルオキシ)-1,3-ジオキソラン-4-y1)シトシ ン(10)の調製 乾燥ジクロロエタン(20 mL)中のN4−アセチルシトシン(1.24g、7 . 52モル)、ヘキサメチルジシラザン(15 mL)及び硫酸アンモニウム(触媒 量)を窒素雰囲気下で4時間還流させた。結果として生じる澄明な溶液を室温ま で冷却した。このシリル化アセチルシトシンに、ドライジクロロエタン(10 m L)中の(8)(1.0g、3.76モル)の溶液及びTMSOTf(1.46m L 7.55モル)を加えた。混合物を6時間撹拌した。飽和NaHCO3(10 mL)を加えて混合物をさらに15分間撹拌し、セライトパッドを通過させて濾 過した。濾液を蒸発させ、固体を酢酸エチルに溶解し、水と塩水で洗浄し、乾燥 し、濾過して蒸発させると粗生成物を生じた。この粗生成物をシリカカラム(5 %CH3OH/CHCl3)で精製すると純粋な(9)と(10)のα、β混合物 (0.40g、30%)及び(13)と(14)のα、β混合物(0.48g、 40%)が得られた。(14)の混合物を分離のために再結晶させると、長いシ リカカラム(3%CH3OH/CHCl3)によりα、β混合物が分離されて(9 )(0.414g、30.7%)及び(10)(0.481g、35.6%)が 泡として得られた。この泡をCH3OHで粉末にすると白色の固体が得られた。 9:UV(CH3OH)λmax 298 nm、分析(C17H17N3O8)C、H、N。10:UV(CH3OH)λmax 2 98 nm。例8:(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン (11)の調製 CH3OH/NH3(50 mL、0℃で飽和)中の(9)(0.29g、0.8 27)の溶液を室温で10時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物(11)を シリカ予備プレート(20% CH3OH/CHCl3)で精製すると油を生じた 。これをCH2Cl2/ヘキサンから再結晶させると(11)(0.136g、7 7.7%)を白色固体として生じた。UVλmax 278.0 nm(ε11967)(pH2)、270.0n m(ε774)(pH7)、269.0 nm(ε8379)(pH11);分析(C8H11N3O4)C、H、N。 II.医薬組成物 薬理学的に許容できる担体中又は希釈剤中に適宜含ませた、(-)-OddC、又 はその誘導体又はその薬理学的に許容できる塩の有効量を、単独で、又は他の既 知の抗がん薬又は医薬品と組み合わせて患者に投与することによって、腫瘍、特 にがんに罹患しているヒト、ウマ、イヌ、ウシ及び他の動物、特に哺乳類を治療 することができる。この治療は、放射線治療や外科手術など、従来の他のがん治 療法と併用することができる。 この化合物は、液体、クリーム、ゲル、又は固体剤形、あるいはエアーゾル剤 形で、任意の適切な経路、たとえば、経口、非経口、静脈内、皮内、皮下、ある いは局所的に投与することができる。 この活性化合物は、治療患者で重大な毒作用を引き起こすことなく、所望の指 示に適した治療上有効な量を患者に送達するのに十分な量で、薬理学的に許容で きる担体又は希釈剤に含まれる。本明細書に記載の病気のすべてに対して好まし い本化合物の用量は、約10ng/kgから300 mg/kgの範囲であり、好ましくは 1日当たり0.1〜100 mg/kgであり、さらに一般的には1日当たり被検対象 のkg体重当たり0.5〜約25 mg/である。代表的な局所用量は適切な担体中に 0.01〜3%w/wの範囲になる。 本化合物は、単位剤形あたり1〜3000 mg、好ましくは5〜500 mgの有 効成分を含有する単位剤形を含む任意の適切な単位剤形で便利に投与されるが、 この範囲に限定されない。通常、25〜250 mgの経口投与が便利である。 約0.00001〜30 mM、好ましくは約0.1〜30μMの活性化合物ピーク血漿 濃度が得られるように、有効成分が投与されることが好ましい。これは、たとえ ば、適宜生理食塩水中に含ませた、有効成分の溶液又は製剤の静脈内注射、又は 有効成分のボーラスとして投与された水性媒体によって達成することが可能であ る。 薬剤組成物中の活性化合物の濃度は、薬剤の吸収、分布、不活化、及び排出率 ならびに当業者に周知の他の因子に左右される。投与量は、緩和させる病気の重 症度とともに変化することになることに留意されたい。個々の必要量、及び組成 物を投与する人物又は組成物の投与を監督する人物の専門的判断に従って、あら ゆる個々の被験者に対して具体的で明確な投与方式を経時的に調節しなければな らないこと、また本明細書に記載の濃度範囲は例示にすぎなく、特許請求の組成 物の範囲や実施を制限するものではないことを更に理解されたい。有効成分は、 一度に投与してもよく、より少量ずつ数回に分割して様々な時間間隔で投与して もよい。 経口組成物は一般に不活性希釈剤又は摂食可能な担体を含有する。それらは、 ゼラチンカプセルに封入することも可能であり、錠剤に圧縮することも可能であ る。経口治療的投与のためには、活性化合物又はそのプロドラッグ誘導体を賦形 剤と一緒に混合し、錠剤、トローチ、又はカプセルの形で使用することができる 。薬理学的に適合する結合剤、又は補助材料、又はその両者を、組成物の一部と して含めることもできる。 錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、以下に示す諸成分、又は類似した性 質の化合物類のいずれも含めることができる:微結晶性セルロール、トラガカン トゴムなどの結合剤、デンプンやラクトースのような賦形剤、アルギン酸、プリ モゲル(Primogel)、又はコーンスターチなどの分散助剤、ステアリン酸マグネシ ウムやステローツ(Sterotes)などの滑剤、コロイド状二酸化珪素などのグリダン ト(glidant)、スクロースやサッカリンなどの甘味料、又はペパーミント、サリ チル酸メチル、オレンジ調味料などの調味料。投与単位剤形がカプセルの場合、 上記種類の材料のほかにも、脂肪油などの液体担体を含めることができる。さら に、投与単位剤形は、たとえば、砂糖、セラック又は腸溶剤のコーティングなど 投与単位の物理的形状を変更する他の様々な材料を含むことができる。 活性化合物、又はその薬理学的に許容できる塩類を、エリキシル剤、懸濁剤、 シロップ剤、オブラート剤、チューインガムなどの成分として投与することがで きる。シロップは、活性成分のほかにも、甘味料としてのスクロースやある種の 保存料、色素や着色料、及び風味を含めることが可能である。 活性化合物又は薬理学的に許容できるその塩類は、所望の作用を損なわない他 の活性材料、又は他の抗がん薬類、抗生物質類、抗真菌薬類、抗炎症薬類、又は 抗ウイルス化合物類など、所望の作用を補足する材料と混合することもできる。 非経口、皮内、皮下、又は局所塗布に使用される溶液又は懸濁液は、以下の成 分を含めることができる:注射用水、生理食塩水、非揮発性油、ポリエチレング リコール類、グリセリン、ポリピレングリコール又は他の合成溶剤、ベンジルア ルコールやメチルパラベン類などの抗菌薬、アスコルビン酸や亜硫酸水素ナトリ ウムなどの抗酸化薬、エチレンジアミン四酢酸などのキレート化剤、酢酸塩、ク エン酸塩又はリン酸塩などの緩衝液及び塩化ナトリウムやデキストロースなどの 張度調節用の薬剤。非経口製剤は、ガラス製又はプラスチック製のアンプル、使 い捨て注射器又は多回投与バイアルに封入することができる。 静脈内投与をする場合、好ましい担体は生理食塩水又はリン酸緩衝食塩水(P BS)である。 1つの実施態様で、インプラントやマイクロカプセル封入送達システムをはじ めとする除放製剤など、活性化合物が身体から急速に消失するのを防止する担体 を使用して調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物類、ポリグリコール 酸、コラーゲン、ポリオルトエステル類、ポリ酢酸などの、生物分解性の生体適 合ポリマを使用することができる。このような製剤を調製する方法は、当業者に 明白であろう。 リポソーム懸濁液も薬理学的に許容できる担体と考えられる。これらは、当業 者に周知の方法、たとえば、米国特許第4,522,811号(この文献は引用すること によって本明細書にそのまま組み込むものとする)に記載の方法で調製すること が可能である。たとえば、リポソーム製剤は、適切な脂質(類)(ステアロイル ホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジル塩素、アラカド イ ルホスファチジル塩素、コレステロールなど)を無機溶媒に溶解し、次にこれを 蒸発させ、容器の表面の乾燥した脂質の薄膜を残す。活性化合物の水溶液を容器 に導入する。容器を手で回転させて、容器の側面から脂質材料をはずし、脂質凝 集体を分散させるとリポソームの懸濁液が生成する。 III.生物学的活性 種々様々な生物学的検定法を使用して化合物の抗がん作用が評価され、当業者 に受け入れられてきた。これらの方法のうちのいずれを使用しても本明細書に記 載の化合物の活性を評価することができる。 活性の評価によく使用される1つの方法は、国立がん研究所(NCI)のがん 細胞系テストパネルを使用する方法である。このテストでは、個々の化合物のin vitroでの抗がん活性を評価し、被験化合物のin vivoでの使用に関する予測デ ータを提供する。他の検定法には、ヌードマウスに内植するか移植したヒト腫瘍 細胞又はネズミ腫瘍細胞に及ぼす化合物の作用のin vivoにおける評価が含まれ る。p388白血病細胞系及びC38結腸がん細胞系に対する(-)-OddCの抗 がん作用をin vivoで試験した。例9及び例10は、これらの試験の実験データ 及び結果を提供するものである。例9 (-)-OddCによる白血病p388細胞系のin vivoでの治療 106の白血病p388細胞系を、Southern Research Institute,Alabamaか ら入手したBDF1マウスに腹腔内移植した。腫瘍細胞移植後1日に開始して5 日間、1日に2回ずつ(-)-OddCを腹腔内投与した。このプロトコルを使用し て、75 mg/kg/投与はマウスに有毒であることが証明された。 図3及び表1は、これらの試験結果を示す。図3で、(●)は対照(非投与動 物)のデータを表し、(--△--)は25 mg/kgbidの(-)-OddCを1日2回投 与したマウスの生存率を表し、(○)は50 mg/kgbidの(-)-OddCを1日1 回投与したマウスの生存率を表す。25 mg/kg/投与の(-)-OddCを投与した マウス 6匹のうち1匹が長期生存者であり、残り5匹の寿命は103%増加した。 例10 (-)-OddCによる結腸38腫瘍細胞系のin vivoでの治療 結腸38腫瘍細胞をBDF1マウスに皮下移植した。25 mg/kg/投与の(-)- Oddcを1日2回ずつ5日間、マウスに投与した。図2からわかるように、結 腸腫瘍細胞の成長は遅滞した。図2で、(●)は対照動物のデータを表し、(▲ )は(-)-OddC投与マウスのデータを表す。例11 (-)-OddCのin vitroでの試験 NICのがんスクリーニングプログラムで(-)-OddCを評価した。試験では 、種々の濃度の(-)-OddCでの種々のがん細胞系の抑制を測定した。試験した 細胞系を表2に記載する。 表2は、被験細胞系でGI50及びTGIが確認された濃度も示す。GI50 、TGI及びLC50は、以下に定義するPG(成長抑制率)がそれぞれ+50 、0、及び−50である濃度を表す値である。これらの値はPG対log10(-)-O ddC濃度の関数としてプロットして確立した各細胞系の用量応答曲線から内挿 して求めた。 PGは(-)-OddCが細胞系に及ぼす作用の正確な測定値であり、次の2つの 表現のいずれかに従って算出した: (平均ODtest−平均ODtzero)≧0.であれば、 PG=100×(平均ODtest−平均ODtzero)/ (平均ODctrl−平均ODtzero) (平均ODtest−平均ODtzero)<0.であれば、 PG=100×(平均ODtest−平均ODtzero)/(平均ODtzero) 式中、 平均ODtzero=細胞を被験化合物に曝露する直前のSRB由来の色の光学密度 測定値の平均。 平均ODtest=細胞を被験化合物に曝露した48時間後のSRB由来の色の光学 密度測定値。 平均ODctrl=細胞を被験化合物に曝露しない48時間後のSRB由来の色の光 学密度測定値。 表2で、最初の2つの列は、(-)-OddCを投与したサブパネル(たとえば、 白血病)と細胞系(たとえば、CCRF-CEM)が記載されている。第3列はGI50 が現れたlog10を示し、第4列はTGIが現れたlog10を示す。これらの応答パラ メーターを内挿で得ることができなかった場合、各応答パラメータに与えられた 値は、試験した最高濃度であり、「>」の符合を前につけた。たとえば、特定の 細胞系に投与した(-)-OddCのすべての濃度で、すべてのPGが+50を超え た場合、このパラメータは内挿によって得ることはできない。 図4は、特定の細胞系での(-)-OddCの相対的選択性を表すグラフである。 右に伸びる棒は、試験した全細胞系の平均感受性を超えた細胞系の(-)-OddC に対する感受性を示す。棒の目盛りが対数であるため、右に2単位の棒は、その 細胞系では、すべての細胞系に対して必要な平均濃度の100分の1の濃度でそ の化合物がGI50を示したことを意味し、したがってその細胞系は(-)-OddC に対して異常に敏感なことを意味する。対応する左に伸びる棒は平均未満の感受 性を意味する。log10濃度には「>」を前につけるため、このような細胞系は表 2から容易に決定することができる。 試験したがん細胞の各タイプのうち少なくとも1つの細胞系が(-)-OddCに 感受性を示したことが図4からわかる。ある種の前立腺がん細胞系、白血病細胞 系、及び結腸細胞系が(-)-OddCに対して極端な感受性を示す。例12 (-)-OddCとAraCの比較 発明の背景で検討した通り、シトシンアラピソシド(シタラビン、araC、Cyto sarとも呼ばれる)は、急性骨髄性白血病の治療に使用されるデオキシシチジン のヌクレオシド類似体である。シトシンアラビノシドは急性リンパ性白血病に対 しても活性であり、それ程はないが、慢性骨髄性白血病及び非ホジキンリンパ腫 にも有用である。araCの主要な作用は核DNA合成の阻害である。(-)-OddC とAraCの腫瘍細胞に対する毒性を比較することは興味深い。 対数増殖期にある細胞を5000細胞/mL/ウェルの密度で24ウェルプレート にプレーティングした。異なる投与量で薬剤を細胞に加え、培養を3世代の期間 、維持した。この期間の最後に、メチレンブルー検定を実施するか、又は細胞数 を直接数えるか、又はその両者を実施した。メチレンブルーは化学量論的方式で 生育可能な細胞のタンパク質に結合する色素であるため、細胞数の間接的測定に 使用することができる(Finlay、1984年)。IC50値は、プロットしたデー タの内挿によって求めた。各値は、各データポイントで二重に実施した5実験の 平 均値±標準偏差である。 試験した腫瘍細胞系のすべてで、(-)-OddCはAraCよりも細胞傷害性であっ た。KB鼻咽頭がん細胞系及び2種類の前立腺がん腫株DU−145及びPC− 3では、(-)-OddCはAraCより有意に有効であった。HepG2細胞は肝細胞 がん腫が起源であり2.2.15株は、B型肝炎ウイルスゲノムのコピーをトラ ンスフェクトしたHepG2細胞に由来する。CEM細胞は急性リンパ芽球性白 血病に由来する。(-)-OddCを脱アミノ化すると生成する化合物(-)-OddU は、試験した細胞系のいずれでも毒性ではなかった。AraCは脱アミノ化を受けや すいために臨床効果が大きく減少するが、(-)-OddCはAraと違ってデアミナ ーゼの基質ではないことが酵素試験でわかる。 (-)-OddCは、in vivoでモノフォスフェートヌクレオチド、ジフォスフェ ートヌクレオチド、トリフォスフェートヌクレオチドにリン酸化されることがす でに決定されている。化合物をリン酸化することができない細胞は化合物に対す る感受性がはるかに低いため、(-)-OddCはリン酸化された形で、その細胞毒 性を示すと考えられる。そのリン酸化を分担する最初の酵素はヒトのデオキシシ チジンキナーゼである。この酵素によって(-)-OddCがリン酸化されることが 、in vitroでの酵素試験でわかる。 (-)-OddCはAraCと違ってシチジンデアミナーゼによる脱アミノ化を受けな い。固形腫瘍組織中にシチジンデアミナーゼが存在することが、固形腫瘍でaraC の活性がみられないことの重要な原因因子と考えられる。これによって、(-)-O ddCはヌードマウスのHepG2細胞に対して活性であるが、araCは不活性で ある理由が部分的に説明されるであろう。(-)-OddCがaraCと異なる抗腫瘍活 性スペクトルを示すことにも説明がつく。さらに、araCを経口的に服用すること ができないのは、消化管にシチジンデアミナーゼが存在することが主な原因と考 えられる。 例12 in vivoでの試験 3〜6週齢のNcrヌードマウス(Taconic Immunodeficient Mice and Rats)の 各側腹に2×106のHepG2細胞又はDU−145細胞を皮下接種して、腫 瘍細胞を成長させた。カリパス測定で測定し、式 腫瘍重量(mg)=長さ(mm)×幅(mm2)÷2 に従って算出して、腫瘍が100〜250 mgのときに投与を開始した。 第0〜4日に、指示された用量で薬剤を投与し、数日ごとに腫瘍サイズを測定 した。Bellら、Cancer(phila.)36: 2437-2440(1975年)に記載されてい る腫瘍成長曲線を作成し、これを図5(a)及び図5(b)に示す。 体重の変化によって毒性を評価した。 AraCのin vitroでの毒性は(L)−OddCと類似していたが、AraCはこの動 物モデルでは無効であった。これはdCD活性上昇又はdCK活性低下によるも のではなく、dCDレベルが高い肝臓でAraCが徹底的に代謝される結果であった と考えられることが腫瘍抽出物の酵素分析で示された。(L)−OddCはArac と違ってHepG2異種移植片でもDU−145異種移植片でも有効であった。 HepG2腫瘍の計算上の正味の細胞死滅(log10)は、腹腔内投与及び経口投 与で、それぞれ0.67及び0.87であった。DU−145腫瘍はサイズが小 さくなり、その半数は第15日までに完全に退行していた。最終投与後約25日 に腫瘍が出現しはじめたが、第47日以降に成長が再び止まった。第60日に動 物を屠殺して腫瘍を摘出した。腫瘍には壊死性形態が認められ、トリパンブルー を除外することができる細胞は極めて少なかった。さらに、この組織でいかなる 酵素活性も検出することはできなかった。動物の体重減少からわかるように、投 与したAraC及び(L)−OddCの用量は等しい毒性であり、連続5日投与の場 合、 25mg/kgずつ1日2回投与が最大耐容量であることが予備的毒性実験から示唆 される。薬剤を間欠ベースで投与するプロトコルが好ましいと考えられる。 (L)−OddCは著明な抗がん活性を示し、現在使用できるデオキシシチジ ン類似体より多くの点ですぐれていることが、本明細書に示すin vitroでのデー タ及びin vivoデータで証明される。(L)−OddCは抗がん作用があること が証明された最初のL−ヌクレオシド類似体であるばかりではなく、腫瘍成長を 抑制することができる最初の真の鎖終結因子である。(L)−OddCの立体化 学が非天然であるために、(L)−OddCが代謝酵素によって不活化されたり DNAに組み込まれたりすることは妨害されないが、非天然の立体化学によって 、この化合物がdCDにより分解されないように保護される。(L)−OddC は、通常はヌクレオシド類似体療法に対して応答しない固形腫瘍で活性な点でも 独特である。固形腫瘍の治療用に現在臨床評価を受けている薬剤2',2'-ジフルオ ロデオキシシチジン(ゲムシチビン(gemcitibine))は、やはりdCDによる不 活化を受けやすい(16)。dCDレベルの上昇は、AraCなどのdCyd類似 体に対して細胞が耐性になる機序であるため(17)、(L)−OddCはこれら の薬剤に応答しなくなった患者の治療に有効かもしれない。 IV.オリゴヌクレオチドテクノロジ及びアンチセンステクノロジにおける(-)-O ddCの使用 アンチセンステクノロジーは、転写又は複製を阻害する(標的配列がDNAの 場合)、翻訳を阻害する(標的配列がRNAの場合)、あるいはプロセッシング を阻害する(標的配列がプレRNAの場合)ために、相補的な核酸配列に対して 合成オリゴヌクレオチドをハイブリッド形成させるプロセスによる遺伝子発現の 調節のことを一般にいう。この技術を使用して、種々様々な細胞活性を調節する ことができる。簡単な例としては、アンチセンスオリゴヌクレオチドをmRNA に結合させることによるタンパク質生合成の阻害がある。またの実施態様では、 二本鎖の特異的な遺伝子配列に対して合成オリゴヌクレオチドをハイブリッド形 成させ、その遺伝子配列の発現を阻害する三本鎖複合体(三重らせん)を形成す る。アンチセンス・オリゴヌクレオチドを使用して、天然のリプレッサーの生合 成を抑制することにより遺伝子発現を間接的に活性化することや、転写の終結を 減少させることにより直接的に活性化することができる。アンチセンスオリゴヌ クレオチド療法(AOT)を使用して、良性又は悪性の腫瘍細胞の非抑制成長に 関係している遺伝子や、HIVやHBVを含め、ウイルスの複製に関与する遺伝 子を含めむ病原性遺伝子の発現を抑制することができる。 ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの安定性は、in vivoでの応用の重 要な因子である。血清での非修飾アンチセンスオリゴヌクレオチド分解のほとん どを、3’エキソヌクレアーゼが分担していることが判明している。Vlassov,V .V.、Yakubov,L.A.,in Prospects for Antisense Nucleic Acid Therapy of C ancers and AIDS,1991,243-266,Wiley-Liss,Inc.,New York; Nucleic Acid Res.,1993,21,145. オリゴヌクレオチドの3’末端でヌクレオチドを(-)-OddC又はその誘導体 と置換すると、オリゴヌクレオチドは3’−エキソヌクレアーゼの分解に対して 安定化する。または、あるいはそれに加えて、内部ヌクレオチドを(-)-OddC 又はその誘導体と置換するとエンドヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドの分 解に耐性を持つことができる。 本明細書が開示されれば、普通の熟練技術の1つにより、(-)-OddC又はそ の誘導体を使用して、アンチセンスオリゴヌクレオチド療法に使用されるオリゴ ヌクレオシドを含め、広範囲のオリゴヌクレオチドをエキソヌクレアーゼとエン ドヌクレアーゼの両者に対して安定化させることができるであろう。これらの実 施態様は本発明の範囲に属すると考えられる。例13は、3’エキソヌクレアー ゼの活性に耐性を持たせるために(-)-OddCを使用する例の一つであるが、此 の例に限定するものではない。例13 (-)-OddCによる3’−エキソヌクレアーゼ活性に対する耐性 ヒトH9(T型リンパ性白血病細胞)由来のヒト細胞質ゾルエキソヌクレアー ゼ活性を、配列決定ゲルアッセイで決定した。簡単に記述すると、次の配列を持 つ20又は23塩基長のDNAプライマーから3’末端基質を調製した。 プライマーの5’末端を[γ−32P]ATPで標識して、相補的RNA鋳型に アニーリングし、HIV−1 RTで触媒したスタンディングスタート反応で、 dTTP(20mer)dCTP(23mer)又は(-)-OddC(23mer)で3’ 末端を終結させた。この条件で、20merはdTMP(A)で終結し、23merは dCMP(B)又は(-)-O-ddCMP(C)で終結した。これらの1本鎖DN A基質を使用して、細胞質エキソヌクレアーゼに対する感受性を検定した。50 mMのTris-HCl(pH8.0)、1mMのMgCl2、1mMのジチオトレイトール、 0.1mg/mlのウシ血清アルブミン、0.18μCi/mlの3’末端基質及び2μl のエキソヌクレアーゼ(0.03単位)を含有する10μl反応物て検定を実施 した。反応物を37℃で指示された時間保温し、4μlの98%ホルムアミド、 10 mMのEDTA及び0.25%ブロモフェノールブルーを加えて反応を停止 させた。サンプルを100℃で5分間変性させ、続いて氷で急冷した。15%ポ リアクリルアミド/尿素配列決定ゲルで未反応材料ならびに反応生成物を分離さ せ、オートラジオグラフィで可視化した。3’−末端に(-)-OddCを持つオリ ゴヌクレオチドは、3’エキソヌクレアーゼに対して、他のオリゴヌクレオチド より少なくとも5倍抵抗性である。 がんの治療における本発明の修飾及び変更は、本発明の前記詳細な説明から当 業者に明白である。このような修飾及び変更は、この後に続く特許請求の範囲内 に包含されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S I,SK,TJ,TM,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 チュー,チュン・ケイ アメリカ合衆国、30605 ジョージア、ア センズ、オーチャード・ノブ・レイン 120 (72)発明者 チェン,ユン−チー アメリカ合衆国、06525 コネチカット、 ウッドブリッジ、ボールドウィン・ロード 961

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 (式中、R1及びR2は水素、アシル及びC1〜C18のアルキルから成るグループ から選択される) の化合物のβ−L−鏡像異性体であって、対応するβ−D−鏡像異性体が少なく とも95%含まれていないβ−L−鏡像異性体。 2.R1及びR2が水素である請求項1に記載の化合物。 3.アルキル基がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、 イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、及びイソペンチルから成る グループから選択される請求項1に記載の化合物。 4.アシル基が−C(O)Rであり、RがC1〜C5のアルキル基、フェニル、 又はベンジルである請求項1に記載の化合物。 5.薬理学的に許容できる担体中に、宿主動物の腫瘍を治療するのに有効な量 の請求項1又は請求項2に記載の化合物、又はその薬理学的に許容できる塩を含 む医薬組成物。 6.担体が経口送達に適している請求項5に記載の組成物。 7.担体が静脈内送達に適している請求項5に記載の組成物。 8.担体が局所送達又は経皮送達に適している請求項5に記載の組成物。 9.請求項1又は請求項2に記載の化合物の有効量を宿主動物に投与すること を含む宿主動物の腫瘍を治療する方法。 10.宿主動物がヒトである請求項9に記載の方法。 11.腫瘍ががん性であり、がんが前立腺がんである請求項9に記載の方法。 12.腫瘍ががん性であり、がんが白血病である請求項9に記載の方法。 13.腫瘍ががん性であり、がんが結腸がんである請求項9に記載の方法。 14.腫瘍ががん性であり、がんが膀胱がんである請求項9に記載の方法。 15.腫瘍ががん性であり、がんが肝細胞がんである請求項9に記載の方法。 16.腫瘍ががん性であり、がんが乳がんである請求項9に記載の方法。 17.腫瘍ががん性であり、がんが肺がんである請求項9に記載の方法。 18.腫瘍ががん性であり、がんが鼻咽頭がんである請求項9に記載の方法。 19.腫瘍ががん性であり、がんが膵臓がんである請求項9に記載の方法。 20.腫瘍ががん性であり、がんが卵巣がんである請求項9に記載の方法。 21.腫瘍ががん性であり、がんがリンパ腫である請求項9に記載の方法。 22.腫瘍ががん性であり、がんが肝細胞がんである請求項9に記載の方法。 23.薬理学的に許容できる担体中に適宜含ませた、式 (式中、RはH、F、−CH3、−C(H)=CH2、−C=CH、又は−C≡N 、−Br、−NO2から成るグループから選択され、R1及びR2は水素、アルキ ル、アシル、モノフォスフェート、ジフォスフェート、及びトリフォスフェート から 成るグループから選択される) の化合物、又はその薬理学的に許容できる塩の有効量を投与することを含む、宿 主のがんを治療する方法。 24.Rがフッ素であり、R1及びR2が水素である請求項23に記載の方法。 25.宿主動物がヒトである請求項23又は請求項24に記載の方法。 26.腫瘍ががん性であり、がんが前立腺がんである請求項23又は請求項2 4に記載の方法。 27.腫瘍ががん性であり、がんが白血病である請求項23又は請求項24に 記載の方法。 28.腫瘍ががん性であり、がんが結腸がんである請求項23又は請求項24 に記載の方法。 29.腫瘍ががん性であり、がんが膀胱がんである請求項23又は請求項24 に記載の方法。 30.腫瘍ががん性であり、がんが肝細胞がんである請求項23又は請求項2 4に記載の方法。 31.腫瘍ががん性であり、がんが乳がんである請求項23又は請求項24に 記載の方法。 32.腫瘍ががん性であり、がんが肺がんである請求項23又は請求項24に 記載の方法。 33.腫瘍ががん性であり、がんが鼻咽頭がんである請求項23又は請求項2 4に記載の方法。 34.腫瘍ががん性であり、がんが膵臓がんである請求項23又は請求項24 に記載の方法。 35.腫瘍ががん性であり、がんが卵巣がんである請求項23又は請求項24 に記載の方法。 36.腫瘍ががん性であり、がんがリンパ腫である請求項23又は請求項24 に記載の方法。 37.腫瘍ががん性であり、がんが肝細胞がんである請求項23又は請求項2 4に記載の方法。 38.薬理学的に許容できる担体中に、宿主動物の腫瘍を治療するのに有効な 量の請求項23又は請求項24に記載の化合物、又はその薬理学的に許容できる 塩を含む医薬組成物。 39.担体が経口送達に適している請求項23又は請求項24に記載の方法。 40.担体がカプセルを含む請求項9、請求項23又は請求項24に記載の方 法。 41.担体が錠剤の形である請求項9、請求項23又は請求項24に記載の方 法。 42.投与が非経口である請求項9、請求項23又は請求項24に記載の方法 。 43.式 (式中、R1aは水素、又はアシル基を含むヒドロキシ保護基であり、Lは離脱基 である。任意のヒドロキシ保護基を適宜はずしてもよい) の1,3-ジオキソランと、適宜保護されたシトシンとを反応させる工程を含む、( -)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシンを調製 する方法。 44.式 (式中、R1aがヒドロキシ保護基である) の化合物を、ウラシル環の4位のオキソ基をアミノ基に変換する薬剤と反応させ る工程と、次に保護基をはずす工程とを含む、2-ヒドロキシメチル-5-(シトシン -1-yl)-1,3-ジオキソランを調製する方法。 45.生成物をラセミ化させないルイス酸を使用して、式 の保護された1,3-ジオキソランを、5位で適宜置換されている保護されたシト シン塩基と反応させる工程を含む、(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオ キソラン-4-yl)シトシンを調製する方法。 46.医学療法、たとえばがん性腫瘍を含む腫瘍の治療及び予防に使用するた めの、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン 及びその誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又はラセミ混合物、及び その薬理学的に許容できる誘導体類及び塩類。 47.がん性腫瘍を含む腫瘍治療用の薬剤の製造における、(-)-(2S,4S)-1-( 2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン及びその薬理学的に許容 できる誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又はラセミ混合物、及び その薬理学的に許容できる誘導体類及び塩類の使用。 48.医学療法、たとえば細胞の異常増殖又は望ましくない増殖の治療及び予 防に使用するための、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン -4-yl)シトシン及びその誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又はラセ ミ混合物、及びその薬理学的に許容できる誘導体類及び塩類。 49.細胞の異常増殖又は望ましくない増殖を治療するための薬剤の製造にお ける、(-)-(2S,4S)-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-4-yl)シトシン 及びその薬理学的に許容できる誘導体類及び塩類、又はその(+)鏡像異性体又 はラセミ混合物、及びその薬理学的に許容できる誘導体類及び塩類の使用。
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