JPH1049714A

JPH1049714A - 乗車システム

Info

Publication number: JPH1049714A
Application number: JP20256796A
Authority: JP
Inventors: Hideki Kubo; 英樹久保
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1996-07-31
Filing date: 1996-07-31
Publication date: 1998-02-20

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、振替輸送時の処理を自動的に、か
つ、効率良く行うことが可能な乗車システムを提供す
る。【解決手段】振替輸送の発行許可情報を受信して、定
期券等の乗車情報と比較して振替乗車証を発行するとと
もに振替乗車証発行情報を送信する券売機と、振替乗車
証を投入すると入場を許可する改札機と、振替乗車証を
投入すると出場を許可し、この振替乗車証の振替乗車情
報を収集してこの振替乗車情報を送信する集札機と、振
替輸送情報を基に、振替乗車証を発行可能な券売機へ発
行許可情報を配信し、券売機からの振替乗車証発行情
報、集札機からの振替乗車情報を各々収集して蓄積、集
約する計算機とを有する。この構成により、振替乗車証
の発行、振替乗車証に基づく振替輸送、振替乗車証の発
行に伴う振替乗車情報の収集、蓄積、集約からなる一連
の処理を効率良く行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、交通機関等に適用
される乗車システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の交通機関において採用されている
乗車システムの場合、人身事故、列車事故等の障害によ
って、列車の運行ができなくなったときは、他社線への
振替輸送を行っているが、他社との関係もあり、振替輸
送に関わる振替乗車証や精算するシステムは一切、自動
化されていない。従って、振替輸送に必要な振替乗車証
の自動発行や、それを利用して関係する連絡鉄道会社同
士で、自動的に精算する手段、システムが存在しなかっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、人身
事故、列車事故等の事故や自然災害による障害等によっ
て、鉄道会社の全線又は特定区間の運行が出来なくな
り、並行又は迂回可能な他社鉄道会社線が存在するとき
は、不通区間に対して他社鉄道会社は振替輸送を行う。

【０００４】また、振替乗車に伴う混雑した乗客の整理
や誘導に駅係員が必要な状況下で、振替乗車証の発行等
も行わなければならず、ますます人手の掛かることにな
っていた。

【０００５】さらに、上記のような時は混乱時であるた
め振替乗車証の発行枚数、その正確な利用実数の把握、
振替輪送実績の精算は正確に行われていないのが実状で
ある。

【０００６】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、複数の交通機関に跨がる振替輸送時の処理を自
動的に、かつ、効率良く行うことが可能な乗車システム
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る乗車システ
ムは、振替輸送を行うための発行許可情報を受信して、
通常乗車媒体の乗車情報と比較し、振替輸送が妥当と判
断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車証を発行
するとともに振替乗車証発行情報を送信する発行用駅務
機器と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し入場
を許可する駅務機器と、前記振替乗車証を投入すると条
件を判断し出場を許可し、この振替乗車証から振替乗車
情報を収集してこの振替乗車情報を送信する駅務機器
と、前記発券用駅務機器、各駅務機器を統括し、振替輸
送を行うための振替輸送情報が入力されたとき、振替乗
車証を発行可能な発行用駅務機器へ発行許可情報を配信
するとともに、前記発行用駅務機器からの振替乗車証発
行情報、前記各駅務機器からの振替乗車情報を各々収集
して蓄積、集約する計算機とを有することを特徴とする
ものである。

【０００８】前記発行用駅務機器は、発行許可情報を受
信して、普通券又は定期券の情報と比較し、振替輸送が
妥当と判断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車
証を発券し普通券又は定期券を返却するとともに振替乗
車証発行情報を送信する券売機により構成できる。前記
入場を許可する駅務機器は、振替乗車証を基にゲートを
開いて入場を許可する改札機により構成できる。前記出
場を許可する駅務機器は、振替乗車証を基にゲートを開
いて出場を許可する集札機群により構成できる。

【０００９】また、前記振替輸送を行うための発行許可
情報は、振替輸送を行うための運転休止区間情報が計算
機に入力されたとき、この計算機から振替乗車証が発行
可能な券売機に送信されるものである。

【００１０】また、前記券売機は、定期券を処理すると
き、運転休止区間と定期券利用区間が重複しているとき
振替輸送が妥当と判断して振替乗車情報が記録された振
替乗車証を発券し定期券を返却するように構成できる。
この場合に、返却する定期券に当日限りの使用不可情報
を記録する構成とすることもできる。

【００１１】さらに、前記改札機による入場許可の条件
は、振替え区間、振替え有効日等の振替乗車情報の判断
であり、前記集札機による出場許可の条件は、振替え区
間、振替え有効日、振替え運賃、入場情報等の判断であ
り、前記計算機は、前記券売機からの振替乗車証発行情
報の収集、前記集札機群からの振替え区間、振替え有効
日、振替え運賃、入場情報等の振替乗車情報の収集を行
い、これらの蓄積、集約を行うものである。

【００１２】このような本発明の構成により、振替輸送
時の普通券又は定期券の処理、振替乗車証の発行、振替
乗車証に基づく振替輸送、振替乗車証の発行に伴う振替
乗車情報の収集、蓄積、集約からなる一連の処理を、自
動的に、かつ、効率良く行うことが可能となる。

【００１３】また、本発明に係る乗車システムは、振替
輸送を行うための発行許可情報を受信して、通常乗車媒
体の情報と比較し、振替輸送が妥当と判断したとき振替
乗車情報が記録された振替乗車証を発行するとともに振
替乗車証発行情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各
交通機関毎に配置された発行用駅務機器と、前記振替乗
車証を投入すると条件を判断し入場を許可する相互に乗
り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された駅務機器と、
前記振替乗車証を投入すると条件を判断し出場を許可
し、この振替乗車証から振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各交通機
関毎に配置された駅務機器と、各交通機関毎に配置さ
れ、各々の発券用駅務機器、各駅務機器を統括し、特定
の交通機関において振替輸送を行うための振替輸送情報
が入力されたとき、この特定の交通機関における振替乗
車証を発行可能な発行用駅務機器へ発行許可情報を配信
するとともに、対応する発行用駅務機器からの振替乗車
証発行情報、振替乗車証が使用される各駅務機器からの
振替乗車情報を各々収集して各交通機関毎に蓄積、集約
する計算機群とを有することを特徴とするものである。

【００１４】このような乗車システムにおける各券売
機、各発行用駅務機器、入場及び出場を許可する駅務機
器、各計算機群の各々構成は上述した場合と同様であ
り、また、振替輸送時の普通券又は定期券の処理、振替
乗車証の発行、振替乗車証に基づく振替輸送、振替乗車
証の発行に伴う振替乗車情報の収集、蓄積、集約の各処
理も上述した場合と同様であるが、本発明においては、
各券売機、各発行用駅務機器、入場及び出場を許可する
駅務機器、各計算機群を各々相互に乗り継ぎが可能な各
交通機関毎に配置し、特定の交通機関で振替輸送が必要
になったとき、特定の交通機関における振替乗車証を発
行可能な券売機へ発行許可情報を配信するとともに、対
応する券売機からの振替乗車証発行情報、振替乗車証が
使用される各交通機関毎に配置された集札機群からの振
替乗車情報を各々収集して各交通機関毎に蓄積、集約す
るようにしたことが特徴である。

【００１５】このような本発明の構成により、振替輸送
時の普通券又は定期券の処理、振替乗車証の発行、振替
乗車証に基づく振替輸送、振替乗車証の発行に伴う振替
乗車情報の収集、蓄積、集約からなる一連の処理を、各
交通機関毎に自動的に、かつ、効率良く行うことが可能
となる。

【００１６】また、本発明に係る乗車システムは、相互
に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された受信した
発行許可情報と通常乗車媒体の情報とを比較し、振替え
輸送が妥当と判断したとき、振替輸送情報が記録された
振替乗車証を発行し、振替乗車証発行情報を送信する券
売機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置
された振替乗車証の利用者の入場を許可する改札機群
と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された
振替乗車証の利用者の出場を許可し、振替乗車証の振替
輸送情報を収集して送信する集札機群と、相互に乗り継
ぎが可能な各交通機関毎に配置された各々の券売機群、
改札機群、集札機群を統括し、振替輸送行うための発行
許可情報を対応する券売機に配信するとともに、各々の
券売機群からの振替乗車証発行情報、各々の集札機群か
らの振替輸送情報を収集して各々個別に蓄積、集約する
計算機群とを有し、他の交通機関に相当する分の振替輸
送情報を解析して当該他の交通機関の計算機に送信する
ことを特徴とするものである。

【００１７】このような本発明の構成により、相互に乗
り継ぎが可能な各交通機関に跨がる振替輸送時の普通券
又は定期券の処理、振替乗車証の発行、振替乗車証に基
づく振替輸送、振替乗車証の発行に伴う振替乗車情報の
収集、蓄積、集約からなる一連の処理を、交通機関別
に、かつ、互いに振替え輸送時の精算処理を可能な状態
で効率良く実現することが可能となる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。

【００１９】図１は、本発明の実施の形態の乗車システ
ムの全体構成を示す概略説明図、図２は本発明の実施の
形態の乗車システムのブロック図、図３は本実施の形態
の計算機の処理を示すフローチャート、図４は本実施の
形態の券売機の処理を示すフローチャート、図５は本実
施の形態の改札機の処理を示すフローチャート、図６は
本実施の形態の集札機の処理を示すフローチャートであ
る。

【００２０】図１、図２に示す本発明の実施の形態の乗
車システムは、交通機関であるＡ電鉄、Ｂ電鉄、Ｃ電鉄
の３電鉄の電車線路に適用した例を示すものであり、Ａ
電鉄にはＸ駅、Ｓ駅、Ｅ駅及びＺ駅があり、Ｂ電鉄には
Ｘ駅、Ｙ駅があり、Ｃ電鉄にはＹ駅、Ｚ駅があるものと
して以下の説明を行う。

【００２１】そして、Ａ電鉄のＺ駅とＣ電鉄のＺ駅と
は、普通券、定期券等の通常乗車媒体の改札処理無しに
乗り継ぎできるラッチ内乗換駅となっており、Ａ電鉄の
Ｘ駅とＢ電鉄のＸ駅とは、普通券、定期券等の通常乗車
媒体の改札処理が必要な乗換駅となっており、Ｂ電鉄の
Ｙ駅とＣ電鉄のＹ駅も、普通券、定期券等の通常乗車媒
体の改札処理が必要な乗換駅となっているものとする。

【００２２】さらに、説明の便宜上、Ａ電鉄のＳ駅に
は、発行用駅務機器である券売機１、駅務機器である改
札機２が配置され、Ａ電鉄のＸ駅には、駅務機器である
集札機３が配置され、Ｂ電鉄のＸ駅には、駅務機器であ
る改札機４が配置され、Ｂ電鉄のＹ駅には、駅務機器で
ある集札機５が配置され、Ｃ電鉄のＹ駅には、駅務機器
である改札機６が配置され、Ａ電鉄のＥ駅には、駅務機
器である集札機７が配置されている。

【００２３】さらに、Ａ電鉄は自社用の計算機１０を備
え、Ｂ電鉄は自社用の計算機１１を備えている。尚、Ｃ
電鉄も図１には示してないが後述する自社用の計算機１
２を備えていることはもちろんである。

【００２４】次に、図２を参照して本発明の実施の形態
の乗車システムの制御系について説明する。

【００２５】この乗車システムは、Ａ電鉄の計算機１０
を備え、この計算機１０により前記券売機１、改札機
２、集札機３、集札機７を各々駆動制御するようになっ
ている。また、前記計算機１０にＡ電鉄、Ｂ電鉄、Ｃ電
鉄の各駅の会社コード、駅名、駅コード、区間運賃等の
振替乗車情報を格納した振替区間ファイル１６、振替乗
車証の発行に伴う振替乗車証の引き替え情報を格納する
引替ファイル１７、改札機２や集札機３、集札機７等で
収集する振替乗車証の振替乗車情報を格納する振替乗車
情報ファイル１８、振替乗車情報を会社別に集計する会
社別集計ファイル１９を接続している。

【００２６】さらに、Ａ電鉄の計算機１０には、電車を
運行できない事由が発生した場合に振替輸送依頼を行う
ために、不通区間に対応する各社に対して線区、区間を
指定した振替輸送情報を入力する入力部１３を接続して
いる。

【００２７】また、Ａ電鉄の計算機１０は、Ｂ電鉄の計
算機１１、Ｃ電鉄の計算機１２との間で各種情報の送
信、受信を行うインターフェース１０ａを具備してい
る。

【００２８】さらに、この乗車システムは、Ｂ電鉄の計
算機１１を備え、この計算機１１により前記改札機４、
集札機５を各々駆動制御するようになっている。また、
Ｂ電鉄の計算機１１は、Ａ電鉄の計算機１０、Ｃ電鉄の
計算機１２との間で各種情報の送信、受信を行うインタ
ーフェース１１ａを具備している。

【００２９】さらに、この乗車システムは、Ｃ電鉄の計
算機１２を備え、この計算機１２により前記改札機６を
駆動制御するようになっている。また、Ｃ電鉄の計算機
１２は、Ａ電鉄の計算機１０、Ｂ電鉄の計算機１１との
間で各種情報の送信、受信を行うインターフェース１２
ａを具備している。

【００３０】尚、Ｂ電鉄、Ｃ電鉄の計算機１１、計算機
１２には、上述したほかＡ電鉄の場合と同様な駅務機器
が接続されているが、ここでは説明の便宜上省略する。

【００３１】次に、上述した乗車システムの運用を、図
１に示すように、Ａ電鉄のＳ駅とＥ駅との間で電車を運
行できない事故等が発生した場合を例にとり、Ａ電鉄の
Ｓ駅とＥ駅との区間で有効な定期券を持つ顧客が、Ａ電
鉄のＳ駅で乗車し、Ｂ電鉄、Ｃ電鉄を経由して、Ａ電鉄
のＥ駅で降車する振替輸送を行う場合について図３乃至
図６をも参照して詳述する。

【００３２】Ａ電鉄のＳ駅とＥ駅との間で電車を運行で
きない事故等が発生した場合、Ａ電鉄の係員は、自社の
入力部１３から計算機１０に対して、不通区間であるＳ
駅、Ｅ駅の駅コード、Ｂ電鉄、Ｃ電鉄に対する振替乗車
区間等の振替輸送情報を入力し（ステップＳ１）、Ｂ電
鉄、Ｃ電鉄に対し振替乗車の協力を依頼する。計算機１
０は、入力された振替輸送情報を前記振替区間ファイル
１６に保存するとともに、Ａ電鉄のＳ駅で乗車し、Ｂ電
鉄、Ｃ電鉄を経由して、Ａ電鉄のＥ駅で降車するに至る
振替乗車証の発行許可情報を自社の券売機１に配信する
（ステップＳ２）。

【００３３】次に、Ａ電鉄の券売機１は、計算機１０か
らの発行許可情報を受信して（図４に示すステップＳ１
１）、この発行許可情報を予め装備している振替乗車証
発行許可ファイル２１に保存する（ステップＳ１２）。
この後顧客がＡ電鉄のＳ駅とＥ駅との区間で有効な定期
券をこの券売機１に投入すると（ステップＳ１３）、券
売機１は振替乗車証の発行許可を確認した後、発行許可
があれば（ステップＳ１４）、投入された定期券の情報
と、前記振替区間ファイル１６に保存した振替輸送情報
とを比較し、振替乗車証の発行条件を判定する（ステッ
プＳ１５）。

【００３４】そして、券売機１は、定期券の情報と振替
輸送情報とが合致し振替乗車証の発行が必要と判断した
場合（ステップＳ１６）、有効期間がそ事故発生当日の
み有効な振替乗車証を自動的に発行し、定期券には振替
乗車証と引き替えた旨の情報を記録（書き替え）し（ス
テップＳ１７）、さらに、振替乗車証発行情報を自社の
計算機１０に送信する（ステップＳ１８）。さらに、券
売機１は、振替乗車証及び定期券を顧客に向けて排出す
る（ステップＳ１９）。

【００３５】上述したステップＳ１４の処理で発行許可
が無いと判断したときには、券売機１は、定期券を顧客
に向けて排出する（ステップＳ２０）。また、上述した
ステップＳ１６の処理で発行許可が無いと判断したとき
にも、券売機１は、定期券を顧客に向けて排出する（ス
テップＳ２０）。

【００３６】次に、図３に示すステップＳ３に移り、前
記計算機１０は、券売機１からの定期券を振替乗車証と
引き替えた旨の情報を含む振替乗車証発行情報を受信し
（ステップＳ３）、定期券を振替乗車証と引き替えた旨
の情報を含む振替乗車証発行情報を前記振替乗車証引き
替えファイル１７に保存する（ステップＳ４）。

【００３７】次に、乗車システムの処理は、図５に示す
改札機２の処理に移り、前記振替乗車証を所持した顧客
がこの振替乗車証を改札機２に投入すると（ステップＳ
２１）、改札機２は振替乗車証であるか否かを判断し
（ステップＳ２２）、振替乗車証であると判断した場合
には、振替乗車証に記録された振替乗車情報を読み込ん
で入場条件の適否を判定する（ステップＳ２３）。そし
て、振替乗車情報の振替区間等の条件が適切と判定した
ときには入場可能とし（ステップＳ２４）、振替乗車証
にＳ駅の駅コード等の入場情報を書き込み（ステップＳ
２５）、改札機２のドアを開くとともに（ステップＳ２
６）、振替乗車証を顧客にむけて排出して（ステップＳ
２７）、この顧客に対する入場処理を終了する。

【００３８】上述したステップＳ２２の処理で、振替乗
車証でないと判断した場合には、普通券又は定期券であ
るとして通常の入場処理を行う（ステップＳ２８）。ま
た、上述したステップＳ２４の処理で、振替乗車情報の
振替区間等の条件が適切でないと判定した場合には、改
札機２のドアは閉じたままとなり（ステップＳ２９）、
振替乗車証を顧客に向けて排出する処理だけが行われ
る。

【００３９】このような各処理を経て振替乗車証を入手
した顧客は、Ａ電鉄のＳ駅でＸ駅に向かう電車に乗車
し、Ａ電鉄のＸ駅の集札機３、Ｂ電鉄のＸ駅の改札機
４、Ｂ電鉄のＹ駅の集札機５、Ｃ電鉄のＹ駅の改札機６
を経てＣ電鉄のＺ駅でＡ電鉄の電車に乗り継ぎ、Ａ電鉄
のＥ駅の集札機７に振替乗車証を投入して降車する。こ
の場合の処理を図６を参照して説明する。

【００４０】Ａ電鉄のＥ駅の集札機７に振替乗車証が投
入されると（ステップＳ３１）、集札機７は、投入され
た券が振替乗車証であるか否かを判断し、振替乗車証で
あると判断した場合には、集札機７は振替乗車証に記録
された振替乗車証情報を読み込み出場条件の適否を判定
する（ステップＳ３３）。そして、振替乗車情報の振替
区間等の条件が適切と判定したときには出場可能とし
（ステップＳ３４）、読み込んだ振替乗車情報を予め装
備した振替乗車情報ファイル２２に保存するとともに
（ステップＳ３５）、振替乗車証に出場情報を書き込み
（ステップＳ３６）、集札機７のドアを開き（ステップ
Ｓ３７）顧客の出場を可能とし、さらに、計算機１に振
替乗車情報を送信する（ステップＳ３８）。この後、振
替乗車証を排出する（ステップＳ３９）。尚、振替乗車
証を集札機７内に順次取り込み、多数枚まとめて取り出
すようにしてもよい。

【００４１】上述したステップＳ３２の処理で、振替乗
車証でないと判断した場合には、普通券又は定期券であ
るとして通常の入場処理を行う（ステップＳ４０）。ま
た、上述したステップＳ３４の処理で、振替乗車情報の
振替区間等の条件が適切でないと判定した場合には、集
札機７のドアは閉じたままとなり（ステップＳ４１）、
振替乗車証を排出する処理だけが行われる。

【００４２】上述したような一連の処理において、図１
に示すように、Ｂ電鉄の集札機５は、前記振替乗車証の
振替乗車情報を読み込んだ際、Ｂ電鉄分の区間や料金等
の振替乗車情報を自社の計算機１１に送信し、また、Ａ
電鉄の集札機７は、前記振替乗車証の振替乗車情報を読
み込んだ際、Ｃ電鉄分の区間や料金等の振替乗車情報を
自社の計算機１０に送信する。また、計算機１０、計算
機１１間でも、振替乗車情報の交信が行われる。

【００４３】次に、この乗車システムの処理は図３に示
すステップＳ５の処理に移り、Ａ電鉄の計算機１０は、
集札機７からの振替乗車情報を受信して（ステップＳ
５）、振替乗車情報ファイル１８に保存する（ステップ
Ｓ６）。そして、Ａ電鉄の計算機１０は、振替乗車情報
ファイル１８を参照して振替乗車情報の各社別集計処理
を行い（ステップＳ７）、振替乗車会社別集計ファイル
１９に保存する。

【００４４】以下に本実施の形態の乗車システムの具体
的運用の詳細を説明する。

【００４５】上述したように、本実施の形態の乗車シス
テムは、ある鉄道会社で列車を運行できない事由が発生
した場合、不通区間に対応する各鉄道会社に対して線
区、区間を指定した振替輸送依頼を行うことになる。

【００４６】振替輸送を依頼した鉄道会社は、センタと
なる計算機から振替乗車証発行許可情報を券売機に送信
する。ここでの振替乗車証発行許可情報は、運行不能と
なった区間（電車を運行していない区間）をセンタとな
る計算機から入力し、送信する。券売機は振替乗車証発
行許可情報を受信し、定期券が投入されると振替乗車証
を発行する機能を有効とする。

【００４７】駅設置の券売機に定期券が投入されると、
振替乗車証発行許可情報と比較し、定期券の区間と、運
行不能となった区間が重複している時、振替乗車証を発
券する。ここで振替乗車証は、運行不能鉄道会社の自動
券売機において、定期券等から運用当日（使用有効日）
のみ有効なものを１回のみ自動的に発券する。

【００４８】振替乗車区間が１社に限らず複数他社経由
することが往々にして発生するため１度発券した振替乗
車券は回収されず、その不通区間発生日（使用有効日）
は何度でも使用できることとする。

【００４９】また振替乗車証を引き替えた定期券は、引
き替え済み情報を記憶し、振替乗車証が有効な間は、駅
務機器では使用できないものとする。

【００５０】振替乗車証は、改札機の振替乗車証通過機
能が無効なとき、引き替え前の定期券区間の乗降が可能
とし、自動改札機の振替乗車証通過機能が有効な駅で
は、乗り降り自由とする。また振替乗車証を同一日に複
数枚発行できない機能も有するものとする。

【００５１】次に、券売機で発券された振替乗車証は、
改礼機、集礼機を利用して振替乗車に使用される。振替
輸送を依頼された鉄道会社は、振替輸送を行う区間の振
替乗車証通過機能を有する改札機、集札機の振替輸送機
能を有効にする。

【００５２】このことにより以下の機能を実現できる。
即ち、振替乗車証通過機能を有する改札機は入場時、使
用有効日の振替乗車証を投入すると入場を許可し、排出
する。

【００５３】また入場時には、振替乗車証に入場鉄道会
社コード、入場駅コード情報を記録する。

【００５４】振替乗車証通過機能を有する集札機は、出
場時、使用有効日の振替乗車証を投入すると出場を許可
し、無条件に排出する。また、出場時に振替乗車証に記
録されている発行時、入場時の情報を読み取り、振替乗
車の精算、動態の集計に必要な情報（振替乗車入場駅、
振替乗車出場駅、振替元鉄道会社コード等）を計算機に
伝送する。

【００５５】振替乗車情報の集計処理としては、振替輸
送依頼元鉄道会社は、券売機の振替乗車証発行情報を収
集し、定期券引き替え枚数の集計を行う。振替乗車証を
一枚ごとに管理することにより、他の鉄道会社からの振
替乗車情報から、特定の定期券がどのような経路で振替
乗車したのかなど追跡することも可能になる。

【００５６】振替輸送を依頼された鉄道会社では、振替
乗車証によって改集札機を通過した情報を収集し、振替
乗車で失った本来支払われるべき運賃を集計する。

【００５７】振替乗車中にラッチ内乗り継ぎ駅を経由し
て２社以上に跨って乗車する場合や、振替輸送依頼元の
鉄道会社が他社分の振替乗車分の集計を行わなければな
らない場合も存在する。

【００５８】この場合には、各出場駅の鉄道会社が利用
鉄道会社別に運賃の計算を行う。振替乗車依頼先鉄道会
社は、集札機の振替乗車証通過情報（入場駅、使用有効
日、振替乗車証発行鉄道会社コード、振替乗車証券番
号）を収集し、振替乗車区間からストアードフェアカー
ドでの運賃計算と同様にして、自社、他社分運賃計算を
行い振替運賃情報を作成する。また、振替輸送した振替
乗車証ごとの振替区間情報（いわゆるＯＤデータ）も作
成する。

【００５９】各鉄道会社自動集札機で作成された振替運
賃情報、振替区間情報は、各社計算機に転送される。

【００６０】振替乗車情報の精算処理としては、各鉄道
会社計算機は、転送されたデータを、蓄積、集約を行
い、各社間の精算データを作成する。これら情報を振替
輸送後に、各鉄道会社が振替乗車実績を持ち寄り、精算
を行う。さらに、振替乗車証ごとの振替区間情報を持ち
寄ることにより、特定の定期券がどのような経路で振替
乗車したのか等を追跡することも可能になる。

【００６１】最後に、振替輸送の解消時の対応として
は、災害や事故が解消し振替輸送の必要がなくなったと
き、振替輸送を依頼された鉄道会社は、振替輸送を行う
区間の振替乗車証通過機能を有する改札機、集札機の振
替輸送機能を無効とする。

【００６２】

【発明の効果】本発明によれば、振替輸送時の振替乗車
証の発行、振替乗車証に基づく振替輸送、振替乗車証の
発行に伴う振替乗車情報の収集、蓄積、集約からなる一
連の処理を効率良く行うことが可能な乗車システムを提
供できる。

【００６３】また、本本発明によれば、複数の鉄道会社
に跨がる振替輸送時の振替乗車証の発行、振替乗車証に
基づく振替輸送、振替乗車証の発行に伴う振替乗車情報
の収集、蓄積、集約からなる一連の処理を効率良く行う
ことが可能な乗車システムを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の乗車システムの全体構成
を示す概略説明図である。

【図２】本実施の形態の乗車システムのブロック図であ
る。

【図３】本実施の形態の計算機の処理を示すフローチャ
ート

【図４】本実施の形態の券売機の処理を示すフローチャ
ートである。

【図５】本実施の形態の改札機の処理を示すフローチャ
ート

【図６】本実施の形態の集札機の処理を示すフローチャ
ートである。

【符号の説明】

１券売機２改札機３集札機４改札機５集札機６改札機７集札機１０計算機１１計算機１２計算機１３入力部１６振替区間ファイル１７引替ファイル１８振替情報ファイル１９会社別集計ファイル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】振替輸送を行うための発行許可情報を受
信して、通常乗車媒体の乗車情報と比較し、振替輸送が
妥当と判断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車
証を発行するとともに振替乗車証発行情報を送信する発
行用駅務機器と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し入場を許可す
る駅務機器と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し出場を許可
し、この振替乗車証から振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する駅務機器と、前記発券用駅務機器、各駅務機器を統括し、振替輸送を
行うための振替輸送情報が入力されたとき、振替乗車証
を発行可能な発行用駅務機器へ発行許可情報を配信する
とともに、前記発行用駅務機器からの振替乗車証発行情
報、前記各駅務機器からの振替乗車情報を各々収集して
蓄積、集約する計算機と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項２】振替輸送を行うための発行許可情報を受
信して、普通券又は定期券の情報と比較し、振替輸送が
妥当と判断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車
証を発券し普通券又は定期券を返却するとともに振替乗
車証発行情報を送信する券売機と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し入場を許可す
る改札機と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し出場を許可
し、この振替乗車証から振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する集札機群と、前記発行機、改札機、集札群を統括し、振替輸送を行う
ための振替輸送情報が入力されたとき、振替乗車証を発
行可能な券売機へ発行許可情報を配信するとともに、前
記券売機からの振替乗車証発行情報、前記集札機群から
の振替乗車情報を各々収集して蓄積、集約する計算機
と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項３】振替輸送を行うための運転休止区間情報
を受信して、投入された定期券の情報と比較し、運転休
止区間と定期券利用区間が重複しているとき振替輸送が
妥当と判断して振替乗車情報が記録された振替乗車証を
発券し定期券を返却するとともに振替乗車証発行情報を
送信する券売機と、前記振替乗車証を投入すると入場条件を判断し入場を許
可する改札機と、前記振替乗車証を投入すると出場条件を判断して出場を
許可し、振替乗車証から振替乗車情報を収集してこれを
送信する集札機群と、前記券売機、改札機、集札群を統括し、振替輸送を行う
ための運転休止区間情報が入力されたとき、振替乗車証
を発行可能な券売機へ運転休止区間情報を配信するとと
もに、前記券売機からの振替乗車証発行情報、前記集札
機群からの振替乗車情報を各々収集して蓄積、集約する
計算機と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項４】振替輸送を行うための運転休止区間情報
を受信して、投入された定期券の情報と比較し、運転休
止区間と定期券利用区間が重複しているとき振替輸送が
妥当と判断して振替乗車情報が記録された振替乗車証を
発券し定期券に当日限りの使用不可情報を記録して返却
するとともに振替乗車証発行情報を送信する券売機と、前記振替乗車証を投入すると入場条件を判断し入場を許
可する改札機と、前記振替乗車証を投入すると出場条件を判断して出場を
許可し、振替乗車証から振替乗車情報を収集してこれを
送信する集札機群と、前記券売機、改札機、集札群を統括し、振替輸送を行う
ための運転休止区間情報が入力されたとき、振替乗車証
を発行可能な券売機へ運転休止区間情報を配信するとと
もに、前記券売機からの振替乗車証発行情報、前記集札
機群からの振替乗車情報を各々収集して蓄積、集約する
計算機と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項５】振替輸送を行うための運転休止区間情報
を受信して、投入された定期券の情報と比較し、運転休
止区間と定期券利用区間が重複しているとき振替輸送が
妥当と判断して振替え区間、振替え有効日、振替え運賃
等の振替乗車情報が記録された振替乗車証を発券し定期
券に当日限りの使用不可情報を記録して返却するととも
に振替乗車証発行情報を送信する券売機と、前記振替乗車証を投入すると振替え区間、振替え有効日
等の入場条件を判断するとともに入場情報を記録して入
場を許可し振替乗車証を返却する改札機と、前記振替乗車証を投入すると振替え区間、振替え有効
日、振替え運賃、入場情報等の振替乗車情報から出場条
件を判断して出場を許可し、この振替乗車証から振替乗
車情報を収集してこれを送信する集札機群と、前記券売機、改札機、集札群を統括し、振替輸送を行う
ための運転休止区間情報が入力されたとき、振替乗車証
を発行可能な券売機へ運転休止区間情報を配信するとと
もに、前記券売機からの振替乗車証発行情報、前記集札
機群からの振替乗車情報を各々収集して蓄積、集約する
計算機と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項６】振替輸送を行うための発行許可情報を受
信して、通常乗車媒体の情報と比較し、振替輸送が妥当
と判断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車証を
発行するとともに振替乗車証発行情報を送信する相互に
乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された発行用駅務
機器と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し入場を許可す
る相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された駅
務機器と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し出場を許可
し、この振替乗車証から振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各交通機
関毎に配置された駅務機器と、各交通機関毎に配置され、各々の発券用駅務機器、各駅
務機器を統括し、特定の交通機関において振替輸送を行
うための振替輸送情報が入力されたとき、この特定の交
通機関における振替乗車証を発行可能な発行用駅務機器
へ発行許可情報を配信するとともに、対応する発行用駅
務機器からの振替乗車証発行情報、振替乗車証が使用さ
れる各駅務機器からの振替乗車情報を各々収集して各交
通機関毎に蓄積、集約する計算機群と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項７】振替輸送を行うための発行許可情報を受
信して、普通券又は定期券の情報と比較し、振替輸送が
妥当と判断したとき振替乗車情報が記録された振替乗車
証を発行するとともに振替乗車証発行情報を送信する相
互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された券売機
と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し入場を許可す
る相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された改
札機と、前記振替乗車証を投入すると条件を判断し出場を許可
し、この振替乗車証から振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各交通機
関毎に配置された集札機群と、各交通機関毎に配置され、各々の券売機、各改札機、集
札機群を統括し、特定の交通機関において振替輸送を行
うための振替輸送情報が入力されたとき、この特定の交
通機関における振替乗車証を発行可能な券売機へ発行許
可情報を配信するとともに、対応する券売機からの振替
乗車証発行情報、振替乗車証が使用される各交通機関毎
に配置された集札機群からの振替乗車情報を各々収集し
て各交通機関毎に蓄積、集約する計算機群と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項８】振替輸送を行うための運転休止区間情報
を受信して、投入された定期券の情報と比較し、振替輸
送が妥当と判断したとき振替乗車情報が記録された振替
乗車証を発行し定期券を返却するとともに振替乗車証発
行情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎
に配置された券売機と、前記振替乗車証を投入すると使用有効日等の条件を判断
し入場を許可する相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎
に配置された改札機と、前記振替乗車証を投入すると使用有効日等の条件を判断
し出場を許可し、この振替乗車証から乗車区間による運
賃情報や振替え区間等の振替乗車情報を収集してこの振
替乗車情報を送信する相互に乗り継ぎが可能な各交通機
関毎に配置された集札機群と、各交通機関毎に配置され、各々の券売機、各改札機、集
札機群を統括し、特定の交通機関において振替輸送を行
うための運転休止区間情報が入力されたとき、この特定
の交通機関における振替乗車証を発行可能な券売機へ発
行許可情報を配信するとともに、対応する券売機からの
振替乗車証発行情報、振替乗車証が使用される各交通機
関毎に配置された集札機からの振替乗車情報を各々収集
して各交通機関毎に蓄積、集約する計算機群と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項９】相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に
配置された受信した発行許可情報と通常乗車媒体の情報
とを比較し、振替え輸送が妥当と判断したとき、振替輸
送情報が記録された振替乗車証を発行し、振替乗車証発
行情報を送信する券売機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された振替
乗車証の利用者の入場を許可する改札機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された振替
乗車証の利用者の出場を許可し、振替乗車証の振替輸送
情報を収集して送信する集札機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された各々
の券売機群、改札機群、集札機群を統括し、振替輸送行
うための発行許可情報を対応する券売機に配信するとと
もに、各々の券売機群からの振替乗車証発行情報、各々
の集札機群からの振替輸送情報を収集して各々個別に蓄
積、集約する計算機群と、を有することを特徴とする乗車システム。
【請求項１０】相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎
に配置された発行許可情報を基に振替輸送情報が記録さ
れた振替乗車証を発行し、振替乗車証発行情報を送信す
る券売機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された振替
乗車証の利用者の入場を許可する改札機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された振替
乗車証の利用者の出場を許可し、振替乗車証の振替輸送
情報を収集して送信する集札機群と、相互に乗り継ぎが可能な各交通機関毎に配置された各々
の券売機群、改札機群、集札機群を統括し、振替輸送行
うための発行許可情報を対応する券売機に配信するとと
もに、各々の券売機群からの振替乗車証発行情報、各々
の集札機群からの振替輸送情報を収集して各々個別に蓄
積、集約し、他の交通機関に相当する分の振替輸送情報
を解析して当該他の交通機関の計算機に送信する計算機
群と、を有することを特徴とする乗車システム。