JPH1048963A - 中間転写体、画像形成装置及びその製造方法 - Google Patents
中間転写体、画像形成装置及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH1048963A JPH1048963A JP21496696A JP21496696A JPH1048963A JP H1048963 A JPH1048963 A JP H1048963A JP 21496696 A JP21496696 A JP 21496696A JP 21496696 A JP21496696 A JP 21496696A JP H1048963 A JPH1048963 A JP H1048963A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intermediate transfer
- image
- elastomer
- transfer member
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】画像形成中に色ずれが少なく、中抜けの発生し
ない、かつ、クリ−プの小さな中間転写体を提供するこ
とである。 【解決手段】少なくとも絶縁性短繊維により補強された
エラストマ−からなる層を有する無端ベルトであること
を特徴とする中間転写体。
ない、かつ、クリ−プの小さな中間転写体を提供するこ
とである。 【解決手段】少なくとも絶縁性短繊維により補強された
エラストマ−からなる層を有する無端ベルトであること
を特徴とする中間転写体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式を用い
た画像形成装置に関し、特に第1の画像担持体上に形成
されたトナ−像を、一旦中間転写体上に転写させた後に
第2の画像担持体上に転写させ画像形成物を得る複写
機、プリンタ−、ファクシミリ等の画像形成装置及びそ
の製造方法に関する。
た画像形成装置に関し、特に第1の画像担持体上に形成
されたトナ−像を、一旦中間転写体上に転写させた後に
第2の画像担持体上に転写させ画像形成物を得る複写
機、プリンタ−、ファクシミリ等の画像形成装置及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を使用した画像形成装置は、
カラ−画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順
次積層転写してカラ−画像や多色画像に合成再現した画
像形成物を出力するカラ−画像形成装置や多色画像形成
装置、もしくはカラ−画像形成機能や多色画像形成機能
を具備させた画像形成装置として有効であり、各成分色
画像の重ね合わせずれ(色ずれ)のない画像を得ること
が可能である。
カラ−画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順
次積層転写してカラ−画像や多色画像に合成再現した画
像形成物を出力するカラ−画像形成装置や多色画像形成
装置、もしくはカラ−画像形成機能や多色画像形成機能
を具備させた画像形成装置として有効であり、各成分色
画像の重ね合わせずれ(色ずれ)のない画像を得ること
が可能である。
【0003】前述の中間転写体を用いた画像形成装置を
有するカラ−電子写真装置は、従来の技術である転写ド
ラム上に第2の画像支持体を張り付けまたは吸着せし
め、そこへ第1の画像支持体から画像を転写する画像形
成装置を有したカラ−電子写真装置が例えば特開昭63
−301960号公報中で述べられたような転写方法よ
りは次の点で勝っている。即ち、各色のトナ−画像の重
ね合わせ時の色ずれが少ない。次に図1に示されるよう
に、第2の画像支持体になんら加工、制御(例えばグリ
ッパ−に把持する、吸着する、曲率を持たせる等)を必
要とせずに中間転写体から画像を転写することができる
ため、第2の画像支持体を多種多様に選択できる。
有するカラ−電子写真装置は、従来の技術である転写ド
ラム上に第2の画像支持体を張り付けまたは吸着せし
め、そこへ第1の画像支持体から画像を転写する画像形
成装置を有したカラ−電子写真装置が例えば特開昭63
−301960号公報中で述べられたような転写方法よ
りは次の点で勝っている。即ち、各色のトナ−画像の重
ね合わせ時の色ずれが少ない。次に図1に示されるよう
に、第2の画像支持体になんら加工、制御(例えばグリ
ッパ−に把持する、吸着する、曲率を持たせる等)を必
要とせずに中間転写体から画像を転写することができる
ため、第2の画像支持体を多種多様に選択できる。
【0004】例えば薄い紙(40g/m2 )から厚い紙
(200g/m2 )までの選択が可能。第2の画像支持
体の幅の広狭、厚さの厚薄によらず転写可能。更には封
筒、葉書、ラベル紙等までの対応が可能である。
(200g/m2 )までの選択が可能。第2の画像支持
体の幅の広狭、厚さの厚薄によらず転写可能。更には封
筒、葉書、ラベル紙等までの対応が可能である。
【0005】中間転写体の形状としては、ドラム状ある
いはベルト状のものが考えられるがベルト状中間転写体
採用時のメリットとしては装置全体のコストの引き下げ
が可能であることや転写体配置設計の自由度が高いこと
等を挙げることができる。その場合ベルトは継ぎ目のな
い無端ベルトであることが望ましいとされている。
いはベルト状のものが考えられるがベルト状中間転写体
採用時のメリットとしては装置全体のコストの引き下げ
が可能であることや転写体配置設計の自由度が高いこと
等を挙げることができる。その場合ベルトは継ぎ目のな
い無端ベルトであることが望ましいとされている。
【0006】このように、中間転写体を用いることによ
る利点のため、既に市場においてはこの画像形成装置を
用いたカラ−複写機、カラ−プリンタ−等が稼働し始め
ている。しかし、上記従来例、特に無端ベルト形状の中
間転写体については次の問題点があった。
る利点のため、既に市場においてはこの画像形成装置を
用いたカラ−複写機、カラ−プリンタ−等が稼働し始め
ている。しかし、上記従来例、特に無端ベルト形状の中
間転写体については次の問題点があった。
【0007】即ち、ベルトは通常一定の張力をかけた状
態で使用されるが、ベルト材料として引っ張り弾性率の
低いエラストマ−系を用いた場合、低弾性率に起因する
変形(伸び)のために、1回のカラ−画像転写サイクル
におけるベルトと感光ドラム間の相対位置が変化してし
まいトナ−の重ね合わせずれ(色ずれ)が発生するとい
う不都合を生ずることがあった。
態で使用されるが、ベルト材料として引っ張り弾性率の
低いエラストマ−系を用いた場合、低弾性率に起因する
変形(伸び)のために、1回のカラ−画像転写サイクル
におけるベルトと感光ドラム間の相対位置が変化してし
まいトナ−の重ね合わせずれ(色ずれ)が発生するとい
う不都合を生ずることがあった。
【0008】逆に、エラストマ−系に比べて引っ張り弾
性率の比較的大きな熱可塑性樹脂フィルムのみを用いた
場合、1画像形成サイクル中の伸びは発生しない反面、
長時間(数千時間)の使用によってクリ−プが発生し、
規定の周長から外れてしまうため、ベルトを交換する等
の処置が必要であった。更に樹脂フィルムの場合、硬度
(圧縮弾性率)がエラストマ−系に比べて高いため、画
像転写時に画像の輪郭部以外が十分に転写されない”中
抜け”と呼ばれる現象が発生する不都合があった。
性率の比較的大きな熱可塑性樹脂フィルムのみを用いた
場合、1画像形成サイクル中の伸びは発生しない反面、
長時間(数千時間)の使用によってクリ−プが発生し、
規定の周長から外れてしまうため、ベルトを交換する等
の処置が必要であった。更に樹脂フィルムの場合、硬度
(圧縮弾性率)がエラストマ−系に比べて高いため、画
像転写時に画像の輪郭部以外が十分に転写されない”中
抜け”と呼ばれる現象が発生する不都合があった。
【0009】また、基材に伸びやクリ−プを防止する目
的で芯材(長繊維あるいはクロス)を種々の方法で埋め
込むことも検討されているが、この場合にはベルトの成
形方法が限定され、遠心成形法等のコスト面で有利な製
造方法を採用できないという問題点があった。
的で芯材(長繊維あるいはクロス)を種々の方法で埋め
込むことも検討されているが、この場合にはベルトの成
形方法が限定され、遠心成形法等のコスト面で有利な製
造方法を採用できないという問題点があった。
【0010】一方、表層が高弾性率熱可塑性樹脂フィル
ム、基層がエラストマ−からなり、変形防止を主として
表層の高弾性率に依存している多層構成のベルトの場
合、色ずれ、中抜け及びクリ−プの発生は防止できる
が、ベルトの製造を遠心成形法によって行う際に、熱可
塑性樹脂を用いることに伴う煩雑な温度管理が必要とな
り、その結果、製造装置が複雑高価になり、生産性が低
下し、製造コストの上昇を招くことになるという問題点
があった。
ム、基層がエラストマ−からなり、変形防止を主として
表層の高弾性率に依存している多層構成のベルトの場
合、色ずれ、中抜け及びクリ−プの発生は防止できる
が、ベルトの製造を遠心成形法によって行う際に、熱可
塑性樹脂を用いることに伴う煩雑な温度管理が必要とな
り、その結果、製造装置が複雑高価になり、生産性が低
下し、製造コストの上昇を招くことになるという問題点
があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】第1に色ずれ、中抜け
及びクリ−プを少なくした中間転写体を用いた画像形成
装置を提供することである。第2に該中間転写体の有利
な製造方法を提供することである。
及びクリ−プを少なくした中間転写体を用いた画像形成
装置を提供することである。第2に該中間転写体の有利
な製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は少なくとも絶縁
性短繊維により補強されたエラストマ−からなる層を有
する無端ベルトであることを特徴とする中間転写体から
構成される。
性短繊維により補強されたエラストマ−からなる層を有
する無端ベルトであることを特徴とする中間転写体から
構成される。
【0013】また、本発明は第1の画像担持体上に形成
された画像を中間転写体上に転写した後、第2の画像担
持体上に更に転写する画像形成装置において、該中間転
写体が少なくとも絶縁性短繊維により補強されたエラス
トマ−からなる層を有する無端ベルトであることを特徴
とする画像形成装置から構成される。
された画像を中間転写体上に転写した後、第2の画像担
持体上に更に転写する画像形成装置において、該中間転
写体が少なくとも絶縁性短繊維により補強されたエラス
トマ−からなる層を有する無端ベルトであることを特徴
とする画像形成装置から構成される。
【0014】また、絶縁性短繊維により補強されたエラ
ストマ−からなる層がエラストマ−100重量部に対し
て絶縁性短繊維1重量部以上、50重量部以下を含有す
る本発明の画像形成装置から構成される。
ストマ−からなる層がエラストマ−100重量部に対し
て絶縁性短繊維1重量部以上、50重量部以下を含有す
る本発明の画像形成装置から構成される。
【0015】また、絶縁性短繊維により補強されたエラ
ストマ−からなる層の引っ張り弾性率が200N/mm
2 以上である本発明の画像形成装置から構成される。
ストマ−からなる層の引っ張り弾性率が200N/mm
2 以上である本発明の画像形成装置から構成される。
【0016】また、ベルトの厚み方向に測定した体積抵
抗率が105 〜1012Ω・mm2 である本発明の画像形
成装置から構成される。
抗率が105 〜1012Ω・mm2 である本発明の画像形
成装置から構成される。
【0017】また、本発明は第1の画像担持体上に形成
された画像を中間転写体上に転写した後、第2の画像担
持体上に更に転写する画像形成装置において、該中間転
写体が少なくとも絶縁性短繊維により補強されたエラス
トマ−からなる層を有する無端ベルトであり、該無端ベ
ルトを遠心成形法により成形することを特徴とする画像
形成装置の製造方法から構成される。
された画像を中間転写体上に転写した後、第2の画像担
持体上に更に転写する画像形成装置において、該中間転
写体が少なくとも絶縁性短繊維により補強されたエラス
トマ−からなる層を有する無端ベルトであり、該無端ベ
ルトを遠心成形法により成形することを特徴とする画像
形成装置の製造方法から構成される。
【0018】本発明の中間転写体について詳細に説明す
る。ベルト用の基材には柔軟性が要求され、通常はエラ
ストマ−が使用される。本発明において絶縁性短繊維
(以下、短繊維という)に補強されたエラストマ−(短
繊維エラストマ−複合体)をベルト基材として用いる理
由は、エラストマ−を単独で用いた場合に不可避的に発
生する前述の色ずれやクリ−プ等の不都合を防止するた
めである。短繊維は一般に弾性率が高く、これを複合化
することにより、エラストマ−単独の場合よりは引っ張
り弾性率が向上し、上記不都合が防止される。短繊維エ
ラストマ−複合体の引っ張り弾性率は200N/mm2
以上が好ましく、これより小さいと張力による微小変形
により色ずれ発生の原因となることがある。
る。ベルト用の基材には柔軟性が要求され、通常はエラ
ストマ−が使用される。本発明において絶縁性短繊維
(以下、短繊維という)に補強されたエラストマ−(短
繊維エラストマ−複合体)をベルト基材として用いる理
由は、エラストマ−を単独で用いた場合に不可避的に発
生する前述の色ずれやクリ−プ等の不都合を防止するた
めである。短繊維は一般に弾性率が高く、これを複合化
することにより、エラストマ−単独の場合よりは引っ張
り弾性率が向上し、上記不都合が防止される。短繊維エ
ラストマ−複合体の引っ張り弾性率は200N/mm2
以上が好ましく、これより小さいと張力による微小変形
により色ずれ発生の原因となることがある。
【0019】更に、エラストマ−は一般に低硬度であ
り、短繊維により複合化してもベルト硬度の上昇は少な
く、従って、中抜けは発生しにくい。
り、短繊維により複合化してもベルト硬度の上昇は少な
く、従って、中抜けは発生しにくい。
【0020】使用されるエラストマ−としては、例えば
天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニト
リルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコ−ン
ゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピ
クロロヒドリンゴム、ノルボルネンゴム、エチレン−ア
クリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、多硫化ゴム及びフォスファゼンゴム等のゴ
ム類、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタ
ン系、ポルエステル系、ポリアミド系、1,2−ポリブ
タジエン系、エチレン−酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル
系、天然ゴム系、フッ素ゴム系、トランス−ポリイソプ
レン系、塩素化ポリエチレン系等の熱可塑性エラストマ
−類等が挙げられる。上記エラストマ−のうち、ゴム類
については夫々のゴムに適した方法、例えば電子線等を
照射する放射線架橋法、硫黄、過酸化物類、アミン類等
を用いた化学架橋法あるいは主剤と硬化剤からなる2液
を混合する方法等により、架橋ゴムとすることが望まし
い。
天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニト
リルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコ−ン
ゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピ
クロロヒドリンゴム、ノルボルネンゴム、エチレン−ア
クリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、多硫化ゴム及びフォスファゼンゴム等のゴ
ム類、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタ
ン系、ポルエステル系、ポリアミド系、1,2−ポリブ
タジエン系、エチレン−酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル
系、天然ゴム系、フッ素ゴム系、トランス−ポリイソプ
レン系、塩素化ポリエチレン系等の熱可塑性エラストマ
−類等が挙げられる。上記エラストマ−のうち、ゴム類
については夫々のゴムに適した方法、例えば電子線等を
照射する放射線架橋法、硫黄、過酸化物類、アミン類等
を用いた化学架橋法あるいは主剤と硬化剤からなる2液
を混合する方法等により、架橋ゴムとすることが望まし
い。
【0021】次に、本発明において使用される短繊維と
しては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レ−ヨン、キ
ュプラ、アセテ−ト、プロミックス、ナイロン、アクリ
ル、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ベンゾエ−ト、
ポリクラ−ル等の化学繊維、セラミック繊維、ガラス繊
維、アラミド繊維、フェノ−ル系繊維、ポリウレタン系
繊維、フッ素系繊維等の特殊機能繊維等が挙げられる。
しては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レ−ヨン、キ
ュプラ、アセテ−ト、プロミックス、ナイロン、アクリ
ル、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ベンゾエ−ト、
ポリクラ−ル等の化学繊維、セラミック繊維、ガラス繊
維、アラミド繊維、フェノ−ル系繊維、ポリウレタン系
繊維、フッ素系繊維等の特殊機能繊維等が挙げられる。
【0022】なお、本発明において絶縁性短繊維は、体
積抵抗率が1010Ω・cm以上であることが好ましい。
積抵抗率が1010Ω・cm以上であることが好ましい。
【0023】一方、炭素繊維、金属繊維あるいは導電剤
複合繊維等の導電性短繊維は、一般に半導電体であるベ
ルトの導電性を著しく高めると共にミクロな抵抗の不均
一を生じる場合がある。
複合繊維等の導電性短繊維は、一般に半導電体であるベ
ルトの導電性を著しく高めると共にミクロな抵抗の不均
一を生じる場合がある。
【0024】短繊維の繊維長は特に限定されるものでは
ないが、一般的にはアスペクト比(=長さ/直径)が大
きいほど補強効果が大きいことが知られており、通常は
アスペクト比10以上が望ましい。一方、繊維長が長す
ぎると成形加工が困難となるため、通常は平均繊維長が
10mm以下であることが望ましい。繊維の直径につい
ては特に制限はないが、通常は平均20μm以下が望ま
しい。
ないが、一般的にはアスペクト比(=長さ/直径)が大
きいほど補強効果が大きいことが知られており、通常は
アスペクト比10以上が望ましい。一方、繊維長が長す
ぎると成形加工が困難となるため、通常は平均繊維長が
10mm以下であることが望ましい。繊維の直径につい
ては特に制限はないが、通常は平均20μm以下が望ま
しい。
【0025】上述のエラストマ−と短繊維を混合するこ
とによって得られる短繊維エラストマ−複合体が十分な
強度を有するためには、両者が良好な親和性または接着
性を有することが必要である。両者の単なる混合では親
和性が十分でない場合にはシラン系、チタネ−ト系、ア
ルミネ−ト系等のカップリング剤、脂肪酸、油脂、非イ
オン系界面活性剤、ワックス、カルボン酸系カップリン
グ剤、リン酸系カップリング剤等の表面処理剤等を用い
て短繊維の親和性を向上させるための処理をすることが
望ましい。あるいは、逆に、エラストマ−中に上記各種
表面処理剤、カップリング剤等、または、短繊維とエラ
ストマ−両者に親和性を有するグラフトまたはブロック
ポリマ−等を添加する方法も好ましく使用できる。
とによって得られる短繊維エラストマ−複合体が十分な
強度を有するためには、両者が良好な親和性または接着
性を有することが必要である。両者の単なる混合では親
和性が十分でない場合にはシラン系、チタネ−ト系、ア
ルミネ−ト系等のカップリング剤、脂肪酸、油脂、非イ
オン系界面活性剤、ワックス、カルボン酸系カップリン
グ剤、リン酸系カップリング剤等の表面処理剤等を用い
て短繊維の親和性を向上させるための処理をすることが
望ましい。あるいは、逆に、エラストマ−中に上記各種
表面処理剤、カップリング剤等、または、短繊維とエラ
ストマ−両者に親和性を有するグラフトまたはブロック
ポリマ−等を添加する方法も好ましく使用できる。
【0026】エラストマ−中に短繊維を混合する方法と
しては、公知のゴム混練りプロセスを採用してもよく、
また、適当な溶剤中にエラストマ−を溶解し、これに短
繊維を混合して分散液を得る方法であってもよい。
しては、公知のゴム混練りプロセスを採用してもよく、
また、適当な溶剤中にエラストマ−を溶解し、これに短
繊維を混合して分散液を得る方法であってもよい。
【0027】短繊維エラストマ−複合体中の短繊維の含
有量については特に制限はないが、通常はエラストマ−
100重量部に対して、短繊維1重量部以上、50重量
部以下が好適である。1重量部未満では補強効果が不十
分であり、50重量部を超えると加工性が悪くなる場合
がある。
有量については特に制限はないが、通常はエラストマ−
100重量部に対して、短繊維1重量部以上、50重量
部以下が好適である。1重量部未満では補強効果が不十
分であり、50重量部を超えると加工性が悪くなる場合
がある。
【0028】中間転写体としては転写電流制御のための
電気抵抗調整が必要になる。これは上記短繊維により補
強されたエラストマ−に下記の導電性フィラ−から選ば
れた少なくとも1種を添加することにより実現される。
導電性フィラ−としては通常使用されるものであればい
ずれも使用できるが、特にカ−ボンブラック、グラファ
イト等の炭素系フィラ−、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チ
タン等に不純物イオンをド−ピングした金属酸化物系導
電性フィラ−等が好ましい。
電気抵抗調整が必要になる。これは上記短繊維により補
強されたエラストマ−に下記の導電性フィラ−から選ば
れた少なくとも1種を添加することにより実現される。
導電性フィラ−としては通常使用されるものであればい
ずれも使用できるが、特にカ−ボンブラック、グラファ
イト等の炭素系フィラ−、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チ
タン等に不純物イオンをド−ピングした金属酸化物系導
電性フィラ−等が好ましい。
【0029】上記短繊維により補強されたエラストマ−
からなる層のみによりベルトを構成することもできる
が、上記短繊維補強エラストマ−層を基層とし、その上
に表層あるいは更に表層の下(ベルトの内面)に裏面層
を設けた多層構成であってもよい。上記表層用材料は、
通常、離型性及び潤滑性が良好であることが望ましく、
必要ならばベ−スポリマ−中に離型剤、潤滑剤等を混合
し、更に必要に応じて上記導電性フィラ−から選ばれた
少なくとも1種を混合したものが使用される。
からなる層のみによりベルトを構成することもできる
が、上記短繊維補強エラストマ−層を基層とし、その上
に表層あるいは更に表層の下(ベルトの内面)に裏面層
を設けた多層構成であってもよい。上記表層用材料は、
通常、離型性及び潤滑性が良好であることが望ましく、
必要ならばベ−スポリマ−中に離型剤、潤滑剤等を混合
し、更に必要に応じて上記導電性フィラ−から選ばれた
少なくとも1種を混合したものが使用される。
【0030】表層用離型剤または潤滑剤としてはステア
リン酸塩等の金属石けん、脂肪酸アミド、ETFEやP
TFE等のフッ素樹脂系粉末、二硫化モリブデン、グラ
ファイト、フッ化グラファイト、窒化ホウ素、シリコ−
ン樹脂粒子、シリコ−ンオイル及びシリコ−ンゴム粒子
等が挙げられる。
リン酸塩等の金属石けん、脂肪酸アミド、ETFEやP
TFE等のフッ素樹脂系粉末、二硫化モリブデン、グラ
ファイト、フッ化グラファイト、窒化ホウ素、シリコ−
ン樹脂粒子、シリコ−ンオイル及びシリコ−ンゴム粒子
等が挙げられる。
【0031】ベルトの抵抗は、厚み方向に測定した体積
抵抗率が105 〜1012Ω・cmの範囲にあることが好
ましい。この範囲よりも体積抵抗率が小さい場合、過大
な転写電流が流れ、逆に体積抵抗率が大きい場合には、
十分な電流が得られないため良好な転写が行われない。
ベルトが表層及び/または裏面層を有する場合には各層
ごとに体積抵抗率が異なるような構成とすることがで
き、その場合、全層にわたる体積抵抗率の好ましい範囲
は上述のとおりである。
抵抗率が105 〜1012Ω・cmの範囲にあることが好
ましい。この範囲よりも体積抵抗率が小さい場合、過大
な転写電流が流れ、逆に体積抵抗率が大きい場合には、
十分な電流が得られないため良好な転写が行われない。
ベルトが表層及び/または裏面層を有する場合には各層
ごとに体積抵抗率が異なるような構成とすることがで
き、その場合、全層にわたる体積抵抗率の好ましい範囲
は上述のとおりである。
【0032】上記短繊維エラストマ−複合体により形成
されたベルトの全膜厚は、3mm以下0.3mm以上が
よく、硬度はJIS−A型硬度計により表面側で測定し
た場合、40以上100以下であることが好ましく、表
層等を設けて多層化した場合にも上記範囲内であること
が好ましい。硬度がこの範囲より小さい場合は、転写時
の変形が大きすぎトナ−の位置ずれの原因となる。逆に
大きい場合には、転写部の圧力が上がりすぎるため中抜
けを発生することがある。
されたベルトの全膜厚は、3mm以下0.3mm以上が
よく、硬度はJIS−A型硬度計により表面側で測定し
た場合、40以上100以下であることが好ましく、表
層等を設けて多層化した場合にも上記範囲内であること
が好ましい。硬度がこの範囲より小さい場合は、転写時
の変形が大きすぎトナ−の位置ずれの原因となる。逆に
大きい場合には、転写部の圧力が上がりすぎるため中抜
けを発生することがある。
【0033】中間転写ベルトの製造方法としては、いく
つかの手段が考えられるが、短繊維エラストマ−複合体
からなる基層を含む無端ベルトの成形方法としては遠心
成形が特に好ましい。
つかの手段が考えられるが、短繊維エラストマ−複合体
からなる基層を含む無端ベルトの成形方法としては遠心
成形が特に好ましい。
【0034】遠心成形法では、液状の材料(エラストマ
−を溶剤に溶解し、短繊維や導電性フィラ−等を分散さ
せることにより液状とする場合が多い)を使用し、高速
で回転する円筒状ロ−タ−の内側に上記液状材料を投入
し、遠心力を利用して均一な膜厚に展開させた後、溶剤
を含む場合には溶剤の蒸発により固化させ、ポリウレタ
ン等の本来液状である材料の場合には触媒や硬化剤等の
作用により硬化させ、膜厚が均一で表面粗さ及び外径を
所定の値に制御した無端ベルトを製造することができ
る。
−を溶剤に溶解し、短繊維や導電性フィラ−等を分散さ
せることにより液状とする場合が多い)を使用し、高速
で回転する円筒状ロ−タ−の内側に上記液状材料を投入
し、遠心力を利用して均一な膜厚に展開させた後、溶剤
を含む場合には溶剤の蒸発により固化させ、ポリウレタ
ン等の本来液状である材料の場合には触媒や硬化剤等の
作用により硬化させ、膜厚が均一で表面粗さ及び外径を
所定の値に制御した無端ベルトを製造することができ
る。
【0035】遠心成形法は次のような多くの利点を有す
る。即ち、表層、基層及び裏面層等からなる多層ベルト
であっても同一の設備で順次各層を積層する方法が採用
できるため、生産効率が高く、設備負担が少なく、装置
間での移し替え等の工程数を低減できる等の理由により
製造コストの引き下げが可能である。また、表層成形
後、その内側に重ねて液状の材料を投入し固化させて基
層とする等の工程を経るため、材料の組み合わせが適切
であれば接着層等を必要とせずに積層が可能である。厚
みの精度も出しやすい。また、ベルトの外径はロ−タ−
の内径と材料の収縮率で決まるため容易に制御できる。
る。即ち、表層、基層及び裏面層等からなる多層ベルト
であっても同一の設備で順次各層を積層する方法が採用
できるため、生産効率が高く、設備負担が少なく、装置
間での移し替え等の工程数を低減できる等の理由により
製造コストの引き下げが可能である。また、表層成形
後、その内側に重ねて液状の材料を投入し固化させて基
層とする等の工程を経るため、材料の組み合わせが適切
であれば接着層等を必要とせずに積層が可能である。厚
みの精度も出しやすい。また、ベルトの外径はロ−タ−
の内径と材料の収縮率で決まるため容易に制御できる。
【0036】前述のように中間転写体が高弾性率の熱可
塑性樹脂表層によりベルトの強度を確保するタイプの多
層ベルトである場合、これを遠心成形法により製造しよ
うとすると、表層が熱可塑性であることに伴い製造時の
温度管理が煩雑になる。即ち、固化または硬化したベル
トをロ−タ−から取り出す際にロ−タ−温度を下げない
とベルトの永久変形が起きやすいのである。固化または
硬化のための温度は通常かなりの高温であり、取り出し
温度は低温にせざるを得ず、ロ−タ−温度の上げ下げが
必要になる。その結果、装置が複雑化し生産性が低下す
る。
塑性樹脂表層によりベルトの強度を確保するタイプの多
層ベルトである場合、これを遠心成形法により製造しよ
うとすると、表層が熱可塑性であることに伴い製造時の
温度管理が煩雑になる。即ち、固化または硬化したベル
トをロ−タ−から取り出す際にロ−タ−温度を下げない
とベルトの永久変形が起きやすいのである。固化または
硬化のための温度は通常かなりの高温であり、取り出し
温度は低温にせざるを得ず、ロ−タ−温度の上げ下げが
必要になる。その結果、装置が複雑化し生産性が低下す
る。
【0037】本発明は、基層に用いる短繊維エラストマ
−複合体によりベルトの強度を確保するものであり、従
って表層の材質は限定されず、熱硬化性エラストマ−
(加硫ゴム)を用いれば上記のような煩雑な温度管理は
不要となり、製造コストの低減が可能になる。
−複合体によりベルトの強度を確保するものであり、従
って表層の材質は限定されず、熱硬化性エラストマ−
(加硫ゴム)を用いれば上記のような煩雑な温度管理は
不要となり、製造コストの低減が可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置は例えば図
2に示すような電子写真プロセスを利用したカラ−画像
形成装置である。中間転写体として無端ベルトを使用し
ている。第1の画像担持体は、繰り返し使用される回転
ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)
であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセススピ
−ド)をもって回転駆動される。感光ドラム1は回転過
程で、一次帯電器(コロナ放電器)により所定の極性・
電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手
段による画像露光を受けることにより目的のカラ−画像
の第1の色成分像(例えばマゼンタ成分像)に対応した
静電潜像が形成される。
2に示すような電子写真プロセスを利用したカラ−画像
形成装置である。中間転写体として無端ベルトを使用し
ている。第1の画像担持体は、繰り返し使用される回転
ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)
であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセススピ
−ド)をもって回転駆動される。感光ドラム1は回転過
程で、一次帯電器(コロナ放電器)により所定の極性・
電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手
段による画像露光を受けることにより目的のカラ−画像
の第1の色成分像(例えばマゼンタ成分像)に対応した
静電潜像が形成される。
【0039】次いで、その静電潜像が第1現像器(マゼ
ンタ現像器)により第1色であるマゼンタトナ−により
現像される。この時第2〜第4の現像器(例えばシア
ン、イエロ−、ブラック)の各現像器は作動オフになっ
ていて感光ドラムには作用せず、第1色のマゼンタトナ
−画像は第2〜第4の現像器により影響を受けない。
ンタ現像器)により第1色であるマゼンタトナ−により
現像される。この時第2〜第4の現像器(例えばシア
ン、イエロ−、ブラック)の各現像器は作動オフになっ
ていて感光ドラムには作用せず、第1色のマゼンタトナ
−画像は第2〜第4の現像器により影響を受けない。
【0040】中間転写体は矢示の反時計方向に感光ドラ
ムと同じ周速度をもって回転駆動されている。中間転写
体は、無端ベルト形状であり、エラストマ−状弾性基層
と、その外周面に形成された樹脂層からなる。
ムと同じ周速度をもって回転駆動されている。中間転写
体は、無端ベルト形状であり、エラストマ−状弾性基層
と、その外周面に形成された樹脂層からなる。
【0041】図2において、感光ドラム上に形成担持さ
れた第1色のマゼンタトナ−画像が、感光ドラムと中間
転写体とのニップ部を通過する過程で、中間転写体に印
加される一次転写バイアスにより形成される電界によ
り、中間転写体の外周面に順次中間転写されていく。中
間転写体に対応する第1色のマゼンタトナ−画像の転写
を終えた感光ドラムの表面は、クリ−ニング装置により
清掃される。
れた第1色のマゼンタトナ−画像が、感光ドラムと中間
転写体とのニップ部を通過する過程で、中間転写体に印
加される一次転写バイアスにより形成される電界によ
り、中間転写体の外周面に順次中間転写されていく。中
間転写体に対応する第1色のマゼンタトナ−画像の転写
を終えた感光ドラムの表面は、クリ−ニング装置により
清掃される。
【0042】以下同様に、第2色のシアントナ−画像、
第3色のイエロ−トナ−画像、第4色のブラックトナ−
画像が順次中間転写体上に重畳転写され、目的のカラ−
画像に対応する合成カラ−画像が形成される。
第3色のイエロ−トナ−画像、第4色のブラックトナ−
画像が順次中間転写体上に重畳転写され、目的のカラ−
画像に対応する合成カラ−画像が形成される。
【0043】感光ドラムから中間転写体への第1色〜第
4色のトナ−画像の順次重畳転写のための一次転写バイ
アスは、トナ−とは逆極性(+)でバイアス電源から印
加される。その印加電圧は+2kV〜+5kVの範囲で
ある。
4色のトナ−画像の順次重畳転写のための一次転写バイ
アスは、トナ−とは逆極性(+)でバイアス電源から印
加される。その印加電圧は+2kV〜+5kVの範囲で
ある。
【0044】転写ロ−ラ−は中間転写体に対応し平行に
軸受けさせて下面部に接触させて配設してある。感光ド
ラムから中間転写体への第1色〜第4色のトナ−画像の
順次転写実行工程において、転写ロ−ラ−は中間転写体
から離間することも可能である。
軸受けさせて下面部に接触させて配設してある。感光ド
ラムから中間転写体への第1色〜第4色のトナ−画像の
順次転写実行工程において、転写ロ−ラ−は中間転写体
から離間することも可能である。
【0045】中間転写体上に重畳転写された合成カラ−
トナ−画像の第2の画像担持体である転写材への転写
は、転写ロ−ラ−が中間転写体に当接されると共に、給
紙カセットから中間転写体と転写ロ−ラ−との当接ニッ
プに所定のタイミングで転写材が給送され、同時に二次
転写バイアスがバイアス電源から転写ロ−ラ−に印加さ
れる。この二次転写バイアスにより中間転写体から第2
の画像担持体である転写材へ合成カラ−トナ−画像が転
写される。トナ−画像転写を受けた転写材は定着器へ導
入され加熱定着される。転写材への画像転写終了後、中
間転写体上の転写残トナ−は中間転写体クリ−ナ−が当
接されクリ−ニングされる。
トナ−画像の第2の画像担持体である転写材への転写
は、転写ロ−ラ−が中間転写体に当接されると共に、給
紙カセットから中間転写体と転写ロ−ラ−との当接ニッ
プに所定のタイミングで転写材が給送され、同時に二次
転写バイアスがバイアス電源から転写ロ−ラ−に印加さ
れる。この二次転写バイアスにより中間転写体から第2
の画像担持体である転写材へ合成カラ−トナ−画像が転
写される。トナ−画像転写を受けた転写材は定着器へ導
入され加熱定着される。転写材への画像転写終了後、中
間転写体上の転写残トナ−は中間転写体クリ−ナ−が当
接されクリ−ニングされる。
【0046】本発明における中間転写体は例えばつぎの
ように製造される。
ように製造される。
【0047】フッ素ゴム溶剤に溶解し、導電性カ−ボ
ン、潤滑剤及び架橋剤を加え、ペイントシェ−カ−によ
り分散させて分散溶液を得た。該分散溶液を遠心成形機
に投入し表層を形成した。
ン、潤滑剤及び架橋剤を加え、ペイントシェ−カ−によ
り分散させて分散溶液を得た。該分散溶液を遠心成形機
に投入し表層を形成した。
【0048】基層の形成はアクリルゴムを溶剤に溶解し
て溶液とし、導電性カ−ボンを加えてペイントシェ−カ
−により分散させ、該分散溶液に短繊維としてビニロン
繊維、テトラエチレンペンタミンを加え撹拌機で撹拌す
ることにより成形用液状材料を得た。前述の表層成形に
引き続き、上記短繊維含有液状材料を遠心成形機に投入
し、表層と同一条件のもとで溶剤を蒸発させ、同時にア
クリルゴムをアミン架橋させることにより基層を積層し
た。成形されたベルトは、ロ−タ−内の温度設定を変更
せずに取り出すことができた。これにより、潤滑性を有
する表層と短繊維エラストマ−複合体により形成された
基層が積層された2層無端ベルトである中間転写体を得
た。
て溶液とし、導電性カ−ボンを加えてペイントシェ−カ
−により分散させ、該分散溶液に短繊維としてビニロン
繊維、テトラエチレンペンタミンを加え撹拌機で撹拌す
ることにより成形用液状材料を得た。前述の表層成形に
引き続き、上記短繊維含有液状材料を遠心成形機に投入
し、表層と同一条件のもとで溶剤を蒸発させ、同時にア
クリルゴムをアミン架橋させることにより基層を積層し
た。成形されたベルトは、ロ−タ−内の温度設定を変更
せずに取り出すことができた。これにより、潤滑性を有
する表層と短繊維エラストマ−複合体により形成された
基層が積層された2層無端ベルトである中間転写体を得
た。
【0049】
実施例1 フッ素ゴムをベ−スポリマ−とする表層、及びビニロン
短繊維アクリルゴム複合体を基層とする2層ベルトを次
の方法で作成し、評価した。
短繊維アクリルゴム複合体を基層とする2層ベルトを次
の方法で作成し、評価した。
【0050】(表層の形成)フッ素ゴム(商品名フロ−
レルFC−2145、住友スリ−エム(株)製)100
重量部を濃度20重量%となるように溶剤(DMAC)
に溶解し、導電性カ−ボン(商品名ケッチェンブラック
600JD、ケッチェンブラック・インタ−ナショナル
社製)7重量部、潤滑剤としてPTFE粒子(商品名ル
ブロンL−2、ダイキン工業(株)製)50重量部及び
架橋剤としてテトラエチレンペンタミン3重量部を加
え、ペイントシェ−カ−により30分間分散させたて分
散溶液を得た。該分散溶液100gを遠心成形機に投入
し、ロ−タ−回転数400RPM、ロ−タ−内温度10
0℃の条件下で30分間乾燥して硬化させることにより
表層を形成した。
レルFC−2145、住友スリ−エム(株)製)100
重量部を濃度20重量%となるように溶剤(DMAC)
に溶解し、導電性カ−ボン(商品名ケッチェンブラック
600JD、ケッチェンブラック・インタ−ナショナル
社製)7重量部、潤滑剤としてPTFE粒子(商品名ル
ブロンL−2、ダイキン工業(株)製)50重量部及び
架橋剤としてテトラエチレンペンタミン3重量部を加
え、ペイントシェ−カ−により30分間分散させたて分
散溶液を得た。該分散溶液100gを遠心成形機に投入
し、ロ−タ−回転数400RPM、ロ−タ−内温度10
0℃の条件下で30分間乾燥して硬化させることにより
表層を形成した。
【0051】遠心成形機の該略を図1に示す。遠心成形
機本体71の中心部に円筒状ロ−タ−72があり、最大
2000RPMで回転させることができる。ロ−タ−7
2は内径140mm、円筒部奥行き(ベルト幅)250
mm、表面材質は硬質クロ−ムメッキである。遠心成形
機本体71はスチ−ムによる加熱フィン73を有し、最
大180℃まで昇温可能であり、蒸発した溶剤を機外に
排出するための不図示のダクト及び送風機が取り付けら
れている。
機本体71の中心部に円筒状ロ−タ−72があり、最大
2000RPMで回転させることができる。ロ−タ−7
2は内径140mm、円筒部奥行き(ベルト幅)250
mm、表面材質は硬質クロ−ムメッキである。遠心成形
機本体71はスチ−ムによる加熱フィン73を有し、最
大180℃まで昇温可能であり、蒸発した溶剤を機外に
排出するための不図示のダクト及び送風機が取り付けら
れている。
【0052】(基層の形成)アクリルゴム(商品名Ni
polAR54、日本ゼオン(株)製)100重量部を
トルエンに溶解して20重量%の溶液とし、導電性カ−
ボン(商品名ケッチェンブラック600JD、ケッチェ
ンブラック・インタ−ナショナル社製)10重量部を加
えてペイントシェ−カ−により30分間分散させた。該
分散溶液に短繊維としてビニロン繊維(商品名チョップ
ドタイプAA、ユニチカ(株)製)10重量部、テトラ
エチレンペンタミン2重量部を加え撹拌機で30分間撹
拌することにより成形用液状材料を得た。上記ビニロン
繊維はカット長6mm、繊維径1.6デニ−ルであっ
た。前述の表層成形に引き続き、上記短繊維含有液状材
料400gを遠心成形機に投入し、表層と同一条件のも
とで溶剤を蒸発させ、同時にアクリルゴムをアミン架橋
させることにより基層を積層した。
polAR54、日本ゼオン(株)製)100重量部を
トルエンに溶解して20重量%の溶液とし、導電性カ−
ボン(商品名ケッチェンブラック600JD、ケッチェ
ンブラック・インタ−ナショナル社製)10重量部を加
えてペイントシェ−カ−により30分間分散させた。該
分散溶液に短繊維としてビニロン繊維(商品名チョップ
ドタイプAA、ユニチカ(株)製)10重量部、テトラ
エチレンペンタミン2重量部を加え撹拌機で30分間撹
拌することにより成形用液状材料を得た。上記ビニロン
繊維はカット長6mm、繊維径1.6デニ−ルであっ
た。前述の表層成形に引き続き、上記短繊維含有液状材
料400gを遠心成形機に投入し、表層と同一条件のも
とで溶剤を蒸発させ、同時にアクリルゴムをアミン架橋
させることにより基層を積層した。
【0053】成形されたベルトは、ロ−タ−内の温度設
定を変更せずに取り出すことができた。これにより、潤
滑性を有する表層と短繊維エラストマ−複合体により形
成された基層が積層された2層無端ベルトである中間転
写体を得た。中間転写体の全膜厚は950μm、厚さ方
向の体積抵抗値は108 Ω・cm、基層の引っ張り弾性
率は340N/mm2 であった。
定を変更せずに取り出すことができた。これにより、潤
滑性を有する表層と短繊維エラストマ−複合体により形
成された基層が積層された2層無端ベルトである中間転
写体を得た。中間転写体の全膜厚は950μm、厚さ方
向の体積抵抗値は108 Ω・cm、基層の引っ張り弾性
率は340N/mm2 であった。
【0054】(中間転写体の評価方法)画像出力、耐久
の評価に使用した転写装置である画像形成装置の該略図
を図2に示す。図2は電子写真プロセスを利用したカラ
−画像形成装置(複写機あるいはレ−ザ−ビ−ムプリン
タ−)である。中間転写体として無端ベルト20を使用
している。1は第一の画像担持体として繰り返し使用さ
れる回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラム
と記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロ
セススピ−ド)をもって回転駆動される。
の評価に使用した転写装置である画像形成装置の該略図
を図2に示す。図2は電子写真プロセスを利用したカラ
−画像形成装置(複写機あるいはレ−ザ−ビ−ムプリン
タ−)である。中間転写体として無端ベルト20を使用
している。1は第一の画像担持体として繰り返し使用さ
れる回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラム
と記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロ
セススピ−ド)をもって回転駆動される。
【0055】感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の画像露光手段(カラ−原稿画像の色分解・結像
露光光学系・画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレ−ザ−ビ−ムを出力するレ−ザ−
キャスナによる走査露光系等)による画像露光3を受け
ることにより目的のカラ−画像の第一の色成分像(例え
ばマゼンタ成分像)に対応した静電潜像が形成される。
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の画像露光手段(カラ−原稿画像の色分解・結像
露光光学系・画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレ−ザ−ビ−ムを出力するレ−ザ−
キャスナによる走査露光系等)による画像露光3を受け
ることにより目的のカラ−画像の第一の色成分像(例え
ばマゼンタ成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0056】次いで、その静電潜像が第1現像器41
(マゼンタ現像器)により第1色であるマゼンタトナ−
Mにより現像される。この時第2〜第4の現像器42、
43、44(シアン、イエロ−、ブラック)の各現像器
は作動オフになっていて感光ドラム1には作用せず、上
記第1色のマゼンタトナ−画像は上記第2〜第4の現像
器42〜44により影響を受けない。
(マゼンタ現像器)により第1色であるマゼンタトナ−
Mにより現像される。この時第2〜第4の現像器42、
43、44(シアン、イエロ−、ブラック)の各現像器
は作動オフになっていて感光ドラム1には作用せず、上
記第1色のマゼンタトナ−画像は上記第2〜第4の現像
器42〜44により影響を受けない。
【0057】中間転写体20は矢示の反時計方向に感光
ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。本
実施例中の中間転写体20は、無端ベルト形状であり、
図3に示すように、短繊維エラストマ−複合体により形
成された基層21と、その外周面に形成された潤滑性表
層22からなる。
ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。本
実施例中の中間転写体20は、無端ベルト形状であり、
図3に示すように、短繊維エラストマ−複合体により形
成された基層21と、その外周面に形成された潤滑性表
層22からなる。
【0058】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のマゼンタトナ−画像が、感光ドラム1と中間転写体
20とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に
印加される一次転写バイアスにより形成される電界によ
り、中間転写体20の外周面に順次中間転写されてい
く。中間転写体20に対応する第1色のマゼンタトナ−
画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリ−ニン
グ装置14により清掃される。以下同様に、第2色のシ
アントナ−画像、第3色のイエロ−トナ−画像、第4色
のブラックトナ−画像が順次中間転写体20上に重畳転
写され、目的のカラ−画像に対応する合成カラ−画像が
形成される。
色のマゼンタトナ−画像が、感光ドラム1と中間転写体
20とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に
印加される一次転写バイアスにより形成される電界によ
り、中間転写体20の外周面に順次中間転写されてい
く。中間転写体20に対応する第1色のマゼンタトナ−
画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリ−ニン
グ装置14により清掃される。以下同様に、第2色のシ
アントナ−画像、第3色のイエロ−トナ−画像、第4色
のブラックトナ−画像が順次中間転写体20上に重畳転
写され、目的のカラ−画像に対応する合成カラ−画像が
形成される。
【0059】25は転写ロ−ラ−で、中間転写体20に
対応し平行に軸受けさせて下面部に接触させて配設して
ある。
対応し平行に軸受けさせて下面部に接触させて配設して
ある。
【0060】感光ドラム1から中間転写体20への第1
色〜第4色のトナ−画像の順次重畳転写のための一次転
写バイアスは、トナ−とは逆極性(+)でバイアス電源
61から印加される。その印加電圧は+2kV〜+5k
Vの範囲である。
色〜第4色のトナ−画像の順次重畳転写のための一次転
写バイアスは、トナ−とは逆極性(+)でバイアス電源
61から印加される。その印加電圧は+2kV〜+5k
Vの範囲である。
【0061】感光ドラム1から中間転写体20への第1
色〜第4色のトナ−画像の順次転写実行工程において、
転写ロ−ラ−25は中間転写体20から離間することも
可能である。
色〜第4色のトナ−画像の順次転写実行工程において、
転写ロ−ラ−25は中間転写体20から離間することも
可能である。
【0062】中間転写体20上に重畳転写された合成カ
ラ−トナ−画像の第2の画像担持体である転写材24へ
の転写は、転写ロ−ラ−25が中間転写体20に当接さ
れると共に、給紙カセット9から中間転写体20と転写
ロ−ラ−25との当接ニップに所定のタイミングで転写
材24が給送され、同時に二次転写バイアスがバイアス
電源29から転写ロ−ラ−25に印加される。この二次
転写バイアスにより中間転写体20から第2の画像担持
体である転写材24へ合成カラ−トナ−画像が転写され
る。トナ−画像転写を受けた転写材24は定着器51へ
導入され加熱定着される。転写材24への画像転写終了
後、中間転写体20上に転写残トナ−は中間転写体クリ
−ナ−35が当接されクリ−ニングされる。
ラ−トナ−画像の第2の画像担持体である転写材24へ
の転写は、転写ロ−ラ−25が中間転写体20に当接さ
れると共に、給紙カセット9から中間転写体20と転写
ロ−ラ−25との当接ニップに所定のタイミングで転写
材24が給送され、同時に二次転写バイアスがバイアス
電源29から転写ロ−ラ−25に印加される。この二次
転写バイアスにより中間転写体20から第2の画像担持
体である転写材24へ合成カラ−トナ−画像が転写され
る。トナ−画像転写を受けた転写材24は定着器51へ
導入され加熱定着される。転写材24への画像転写終了
後、中間転写体20上に転写残トナ−は中間転写体クリ
−ナ−35が当接されクリ−ニングされる。
【0063】(中間転写体の評価)この装置に本実施例
で作成した中間転写体を搭載し、50Nの張力を加え、
画像出力の耐久テストを行った。テストは300枚のカ
ラ−のテストパタ−ンイメ−ジを連続で出力した後、2
00時間回転のみの連続運転を行い(張力は一定)、再
び300枚の出力を行うサイクルを繰り返し、試験開始
から2000時間経過後の中間転写体のクリ−プを測定
した。画像評価は最初の出力300枚目についてのみ行
い、顕微鏡観察によるトナ−の重ね合わせずれ(色ず
れ)及び中抜けの発生の有無を調査した。なお、クリ−
プは試験終了後の中間転写体の周長を実測により計測
し、下式により算出した。 クリ−プ(%)=(試験終了時の周長−初期の周長)/
初期の周長×100 上記耐久テストの結果を示す。 クリ−プ : 0.4% 色ずれ : 50μm 中抜け : 発生せず
で作成した中間転写体を搭載し、50Nの張力を加え、
画像出力の耐久テストを行った。テストは300枚のカ
ラ−のテストパタ−ンイメ−ジを連続で出力した後、2
00時間回転のみの連続運転を行い(張力は一定)、再
び300枚の出力を行うサイクルを繰り返し、試験開始
から2000時間経過後の中間転写体のクリ−プを測定
した。画像評価は最初の出力300枚目についてのみ行
い、顕微鏡観察によるトナ−の重ね合わせずれ(色ず
れ)及び中抜けの発生の有無を調査した。なお、クリ−
プは試験終了後の中間転写体の周長を実測により計測
し、下式により算出した。 クリ−プ(%)=(試験終了時の周長−初期の周長)/
初期の周長×100 上記耐久テストの結果を示す。 クリ−プ : 0.4% 色ずれ : 50μm 中抜け : 発生せず
【0064】実施例2 単層ベルトを次の方法で作成し、評価した。アクリルゴ
ム(商品名NipolAR54、日本ゼオン(株)製)
100重量部をトルエンに溶解して20重量%の溶液と
し、導電性カ−ボン(商品名ケッチェンブラック600
JD、ケッチェンブラック・インタ−ナショナル社製)
10重量部、PTFE粒子(商品名ルブロンL−2、ダ
イキン工業(株)製))40重量部を加えてペイントシ
ェ−カ−により30分間分散させた。該分散溶液に短繊
維としてアラミド繊維(商品名ケブラ−ドライパルプ、
デュポン社製)10重量部、テトラエチレンペンタミン
2重量部を加え撹拌機で30分間撹拌することにより成
形用液状材料を得た。上記アラミド繊維は平均長0.8
mm、繊維径3μmであった。上記短繊維含有液状材料
500gを前記遠心成形機に投入し、ロ−タ−回転数4
00RPM、ロ−タ−内温度100℃の条件下で30分
間乾燥して硬化させることにより単層無端ベルトである
中間転写体を得た。成形された上記無端ベルトはロ−タ
−内温度設定を変更せずに取り出すことができた。該単
層無端ベルトの表面には遠心力を受けてPTFE粒子が
濃縮され、表面の潤滑性が向上していた。
ム(商品名NipolAR54、日本ゼオン(株)製)
100重量部をトルエンに溶解して20重量%の溶液と
し、導電性カ−ボン(商品名ケッチェンブラック600
JD、ケッチェンブラック・インタ−ナショナル社製)
10重量部、PTFE粒子(商品名ルブロンL−2、ダ
イキン工業(株)製))40重量部を加えてペイントシ
ェ−カ−により30分間分散させた。該分散溶液に短繊
維としてアラミド繊維(商品名ケブラ−ドライパルプ、
デュポン社製)10重量部、テトラエチレンペンタミン
2重量部を加え撹拌機で30分間撹拌することにより成
形用液状材料を得た。上記アラミド繊維は平均長0.8
mm、繊維径3μmであった。上記短繊維含有液状材料
500gを前記遠心成形機に投入し、ロ−タ−回転数4
00RPM、ロ−タ−内温度100℃の条件下で30分
間乾燥して硬化させることにより単層無端ベルトである
中間転写体を得た。成形された上記無端ベルトはロ−タ
−内温度設定を変更せずに取り出すことができた。該単
層無端ベルトの表面には遠心力を受けてPTFE粒子が
濃縮され、表面の潤滑性が向上していた。
【0065】得られた中間転写体の全膜厚は950μ
m、厚さ方向の体積抵抗値は8.0×107 Ω・cm、
基層の引っ張り弾性率は420N/mm2 であった。上
記中間転写体の評価は実施例1と同様にして行い、次の
結果を得た。 クリ−プ : 0.3% 色ずれ : 45μm 中抜け : 発生せず
m、厚さ方向の体積抵抗値は8.0×107 Ω・cm、
基層の引っ張り弾性率は420N/mm2 であった。上
記中間転写体の評価は実施例1と同様にして行い、次の
結果を得た。 クリ−プ : 0.3% 色ずれ : 45μm 中抜け : 発生せず
【0066】比較例1 ビニロン繊維を添加しなかったことの他は、実施例1と
同様にして表層及び基層を形成した。得られたベルトを
用いて実施例1と同様の条件で耐久テストを行い、次の
結果を得た。なお、ベルトの全膜厚及び体積抵抗率は実
施例1と大差なく、基層の引っ張り弾性率は75N/m
m2 であった。 クリ−プ : 15.2% 色ずれ : 270μm 中抜け : 発生せず
同様にして表層及び基層を形成した。得られたベルトを
用いて実施例1と同様の条件で耐久テストを行い、次の
結果を得た。なお、ベルトの全膜厚及び体積抵抗率は実
施例1と大差なく、基層の引っ張り弾性率は75N/m
m2 であった。 クリ−プ : 15.2% 色ずれ : 270μm 中抜け : 発生せず
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、第1に画像形成中に色
ずれが少なく、中抜けの発生しない、かつ、クリ−プの
小さな中間転写体を備えた画像形成装置を提供でき、第
2にコストの低減された中間転写体を製造できるという
顕著な効果を奏する。
ずれが少なく、中抜けの発生しない、かつ、クリ−プの
小さな中間転写体を備えた画像形成装置を提供でき、第
2にコストの低減された中間転写体を製造できるという
顕著な効果を奏する。
【図1】本発明に用いる遠心成形機の1例の該略図であ
る。
る。
【図2】本発明のカラ−画像形成装置の1例の該略図で
ある。
ある。
【図3】本発明に用いる中間転写体の1例の模式断面図
である。
である。
1 感光ドラム 2 一次帯電器 3 画像露光 9 給紙カセット 14 クリ−ニング装置 20 中間転写体 21 基層 22 表層 24 転写材 25 転写ロ−ラ− 29 バイアス電源 35 中間転写体クリ−ナ− 41 第1現像器(マゼンタ現像器) 42 第2現像器(シアン現像器) 43 第3現像器(イエロ−現像器) 44 第4現像器(ブラック現像器) 51 定着器 61 バイアス電源 71 遠心成形機本体 72 ロ−タ− 73 加熱フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿井 仁志 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2キヤノン 化成株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも絶縁性短繊維により補強され
たエラストマ−からなる層を有する無端ベルトであるこ
とを特徴とする中間転写体。 - 【請求項2】 第1の画像担持体上に形成された画像を
中間転写体上に転写した後、第2の画像担持体上に更に
転写する画像形成装置において、該中間転写体が少なく
とも絶縁性短繊維により補強されたエラストマ−からな
る層を有する無端ベルトであることを特徴とする画像形
成装置。 - 【請求項3】 絶縁性短繊維により補強されたエラスト
マ−からなる層がエラストマ−100重量部に対して絶
縁性短繊維1重量部以上、50重量部以下を含有する請
求項1記載の画像形成装置。 - 【請求項4】 絶縁性短繊維により補強されたエラスト
マ−からなる層の引っ張り弾性率が200N/mm2 以
上である請求項1記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 ベルトの厚み方向に測定した体積抵抗率
が105 〜1012Ω・mm2 である請求項1記載の画像
形成装置。 - 【請求項6】 第1の画像担持体上に形成された画像を
中間転写体上に転写した後、第2の画像担持体上に更に
転写する画像形成装置において、該中間転写体が少なく
とも絶縁性短繊維により補強されたエラストマ−からな
る層を有する無端ベルトであり、該無端ベルトを遠心成
形法により成形することを特徴とする画像形成装置の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21496696A JPH1048963A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 中間転写体、画像形成装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21496696A JPH1048963A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 中間転写体、画像形成装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1048963A true JPH1048963A (ja) | 1998-02-20 |
Family
ID=16664519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21496696A Pending JPH1048963A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 中間転写体、画像形成装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1048963A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009025421A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Gunze Ltd | 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト |
JP2010015143A (ja) * | 2008-06-02 | 2010-01-21 | Seiko Epson Corp | 多層ベルト |
JP2012108545A (ja) * | 2012-02-10 | 2012-06-07 | Gunze Ltd | 無端管状フィルム及びその製造方法 |
CN102902189A (zh) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | 富士施乐株式会社 | 图像形成设备 |
JP2013029560A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
US9625858B2 (en) | 2015-03-05 | 2017-04-18 | Ricoh Company, Ltd. | Intermediate transfer belt, and image forming apparatus using the belt |
-
1996
- 1996-07-29 JP JP21496696A patent/JPH1048963A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009025421A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Gunze Ltd | 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト |
JP2010015143A (ja) * | 2008-06-02 | 2010-01-21 | Seiko Epson Corp | 多層ベルト |
JP2013029560A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
CN102902189A (zh) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | 富士施乐株式会社 | 图像形成设备 |
JP2013029707A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
CN102902189B (zh) * | 2011-07-29 | 2016-10-05 | 富士施乐株式会社 | 图像形成设备 |
JP2012108545A (ja) * | 2012-02-10 | 2012-06-07 | Gunze Ltd | 無端管状フィルム及びその製造方法 |
US9625858B2 (en) | 2015-03-05 | 2017-04-18 | Ricoh Company, Ltd. | Intermediate transfer belt, and image forming apparatus using the belt |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000206801A (ja) | 画像形成装置 | |
EP0769729B1 (en) | Intermediate transfer member, electrophotography apparatus using the same, and method for manufacturing the same | |
JP6862962B2 (ja) | 中間転写体、及び画像形成装置 | |
JP2009048032A (ja) | 中間転写ベルト及び画像形成装置 | |
JP3941287B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH1048963A (ja) | 中間転写体、画像形成装置及びその製造方法 | |
JPH1097146A (ja) | 中間転写体、この中間転写体を用いた電子写真装置、および中間転写体の製造方法 | |
JP2010140002A (ja) | 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 | |
JP2005003878A (ja) | 導電性ベルト | |
JP3517544B2 (ja) | 中間転写ベルトおよび画像形成装置 | |
JPH10198179A (ja) | 転写装置及び画像形成装置 | |
JP2001100545A (ja) | 中間転写体及び該中間転写体を用いた画像形成装置 | |
JP5870541B2 (ja) | 転写ベルト及び画像形成装置 | |
JPH1184901A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5806953B2 (ja) | 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 | |
JP4232219B2 (ja) | 中間転写部材 | |
JP3775769B2 (ja) | 画像形成装置及び中間転写体 | |
JP3416435B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH10240025A (ja) | 中間転写体、該中間転写体を用いた電子写真装置及び該中間転写体の最外層の評価方法 | |
JPH1039642A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4232218B2 (ja) | 中間転写部材 | |
JP3821600B2 (ja) | シームレスベルト | |
JP3408068B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3874359B2 (ja) | 中間転写体、この中間転写体を用いた電子写真装置、および中間転写体の製造方法 | |
JP2022107489A (ja) | 中間転写ベルトおよびそれを用いた画像形成装置 |