JPH104771A - コンバイン排穀オーガのシャッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】コンバインのグレンタンク１内の穀粒を機外へ
搬出する排穀オーガ２において、この排穀オーガ２の移
動中に排穀口３からの穀粒の洩れを防止する。 【解決手段】グレンタンク１に収容された穀粒を機外に
取出排送する排穀オーガ２を一定高さ以上の位置で旋回
させて収納位置Ａと排出位置Ｂとに旋回させるコンバイ
ン排穀オーガにおいて、上限センサＳ１が排穀オーガ２
の上限位置を検出することにより、この排穀オーガ２の
排出位置Ｂへの張出旋回を行わせる張出スイッチＳＷ１
のＯＮでは、この排穀オーガ２先端排穀口３部のシャッ
ター４を開き、収納位置Ａへの収納旋回を行わせる収納
スイッチＳＷ２のＯＮでは、このシャッター４を閉じる
ように作動することを特徴とするシャッターの構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、コンバインのグ
レンタンクに収容された穀粒を排出する排穀オーガのシ
ャッターに関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】コンバインの排穀オー
ガは、刈取作業時は一定の収納位置に置き、グレンタン
クから排穀を行うときは、この収納位置から排出位置へ
上昇させたり旋回移動させる。このようなとき排穀オー
ガの排穀口が常時開いた状態にあると、旋回中に穀粒も
れを生じたり、排穀作業中に排穀を受けるグレンコンテ
ナ等からの穀粒もれ等を生じ易いものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】この発明は、グレンタン
ク１に収容された穀粒を機外に取出排送する排穀オーガ
２を一定高さ以上の位置で旋回させて収納位置Ａと排出
位置Ｂとに旋回させるコンバイン排穀オーガにおいて、
上限センサＳ１が排穀オーガ２の上限位置を検出するこ
とにより、この排穀オーガ２の排出位置Ｂへの張出旋回
を行わせる張出スイッチＳＷ１のＯＮでは、この排穀オ
ーガ２先端排穀口３部のシャッター４を開き、収納位置
Ａへの収納旋回を行わせる収納スイッチＳＷ２のＯＮで
は、このシャッター４を閉じるように作動することを特
徴とするコンバイン排穀オーガのシャッターの構成とす
る。

【０００４】

【発明の効果】コンバイン作業によって脱穀された穀粒
はグレンタンク１に収容される。このグレンタンク１が
満杯になるとコンバインの刈取作業を一旦停止して、排
穀オーガ２によりグレンタンク１内の穀粒を、機外の例
えばグレンコンテナ等に排出する。

【０００５】このときコンバインに対して一定の収納位
置Ａにある排穀オーガ２を昇降及び旋回させて排出位置
Ｂへ移動し、又、排穀後はこの排出位置Ｂから収納位置
Ａへ移動させるが、張出スイッチＳＷ１のＯＮによって
収納位置Ａから排出位置Ｂへ移動するときは、排穀オー
ガ２が上昇して上限センサＳ１によって検出されると、
排穀口３のシャッター４が開かれて、排穀しうる状態と
なる。又、収納スイッチＳＷ２のＯＮによって排出位置
Ｂから収納位置Ａへ移動するときは、排穀オーガ２が上
昇して上限センサＳ１によって検出されると、排穀口３
のシャッター４が閉じる。

【０００６】このように排穀オーガ２の排出位置Ｂへの
移動では、上限位置でシャッター４が開かれて排出作用
を用意するが、収納位置Ａへの移動では、上限位置でシ
ャッター４が閉められて、排穀口３からの穀粒洩れを防
止することができ、排穀を速かに開始し、穀粒洩れをな
くして、的確な排穀を行うことができる。なお、例えば
グレンコンテナ内への排出位置Ｂでの排穀作用中に、排
穀位置を若干ずらせたいときは、排穀オーガ２を上限位
置まで上昇させないで移動することにより、排穀位置を
移動させて１個所への集中排穀を防ぐことができる。

【０００７】

【実施例】コンバイン機体は、クローラ７を有した車台
８上に、刈取装置９、脱穀装置１０、操縦席１１、操縦
台１２、エンジンを内装するエンジンカバー１３、グレ
ンタンク１、及び排穀オーガ２等を搭載し、刈取装置９
で刈取られる穀稈を後側上部の脱穀装置１０へ搬送供給
し、この脱穀装置１０では、フィードチエンで穀稈の株
元部を挾持搬送しながら穂部を脱穀し、この脱穀装置１
０で選別した穀粒をグレンタンク１に揚穀収容する構成
としている。

【０００８】このグレンタンク１の底部には排出螺旋が
設けられ、この後端に排穀オーガ２の基部の縦オーガ１
４がモータＭ１の駆動によって左旋回、又は右旋回する
ように構成され、この縦オーガ１４の上端に油圧により
伸縮される上下シリンダ１５によって上下回動される横
オーガ１６が連接される。これら各縦オーガ１４、及び
横オーガ１６等の内部には搬送用の螺旋が設けられて、
グレンタンク１内から排出される穀粒を搬送して排穀口
３から排出することができる。５はコンバイン機体の脱
穀装置１０上等に設けるオーガ受座で、排穀オーガ２の
横オーガ１６部を支持して収納位置Ａとする。又、６は
グレンコンテナで、トラックからなり、排出位置Ｂにお
ける排穀オーガ２からの排穀を受ける。

【０００９】前記排穀オーガ２の横オーガ１６先端を開
口させて下向きの排穀口３を適宜高さＣ位置に形成し、
この排穀口３に先端縁側に沿うシャッタ軸１７の回りに
回動して開閉しうるシャッター４が設けられる。このシ
ャッター４は、モータＭ２の駆動によって開閉乃至開度
調節が行われる。このシャッタ軸１７の横端部にポテン
ショメータからなるシャッタ開度センサＳ２を設け、シ
ャッター４の開度を検出して、マイコンを有するコント
ローラＣＰＵには開度設定ダイヤル等によってこのシャ
ッター４の開き角度を設定することができる。Ｒは該モ
ータＭ２の正逆転リレーである。

【００１０】コントローラＣＰＵは、操縦台１２部に設
けられるが、この入力側には、前記オーガ上限スイッチ
Ｓ１、張出スイッチＳＷ１、及び収納スイッチＳＷ２等
を配置し、出力側に前記モータＭ２及びこのモータ正逆
転リレーＲを設け、シャッタ開度センサＳ２を設けてい
る。前記排穀オーガ４の収納位置Ａ及び排出位置Ｂを手
動操作するオーガ操作レバー１８は、操縦台１２又はエ
ンジンカバー１３等に設けられ、このオーガ操作レバー
１８を前後方向へ操作することにより、シリンダ１５を
伸縮させて、横オーガ１６を上下に回動することができ
る。又左右方向へ操作することにより、モータＭ１を正
逆転させて、縦オーガ１４及びこれと一体の横オーガ１
６を左回り又は右回りに旋回させることができる。又、
このオーガ操作レバー１８の先端把持部には、プッシュ
ボタン形態のシャッタ開閉スイッチ１９，２０が設けら
れ、これらを押すことによって前記モータＭ２によって
シャッター４を開、閉することができる。

【００１１】又、前記張出スイッチＳＷ１をＯＮするこ
とによって、収納位置Ａにある排穀オーガ２は、自動的
に上下動及び旋回されて排出位置Ｂに移動される。又、
収納スイッチＳＷ２をＯＮすることにより、排出位置Ｂ
にある排穀オーガ２は、自動的に収納位置Ａに移動され
る。このようなオーガ操作において、張出スイッチＳＷ
１や、収納スイッチＳＷ２等による排穀オーガ２の操作
において、上限センサＳ１が横オーガ１６がシリンダ１
５によって上限位置に上昇されたことを検出すると、こ
の横オーガ１６の排穀口３のシャッター４が開閉され
る。即ち、張出スイッチＳＷ１による排出位置Ｂへの移
動行程での上限位置では、排穀口３のシャッター４が開
かれる。このときは排穀オーガ２内の螺旋は回転してい
ないため、シャッター４が開いていても穀粒の洩れは殆
んど生じない。

【００１２】又、収納スイッチＳＷ２による収納位置Ａ
への移動行程での上限位置では、排穀口３のシャッター
４が閉じられる。このときは排穀オーガ２内の螺旋が回
転しているか、又は排穀作用後の停止状態にあって、排
穀口３から排出され易い状態にあるが、このシャッター
４の閉鎖によって排出が止められる。なお、前記手動操
作によるオーガ操作レバー１８の操作で排穀オーガ２を
移動するときは、シャッター４の開閉操作をシャッタ
開、閉スイッチ１９，２０によって行うものであるが、
前記張出スイッチＳＷ１、及び収納スイッチＳＷ２によ
る操作時と同様に、上限位置を上限センサＳ１による検
出により、前記シャッター４の開閉を行わせる構成とす
るもよい。

【００１３】図３において、上例と異なる点は、前記グ
レンタンク１内に収容穀粒量によって点灯するモニタラ
ンプＭＬにおいて、このグレンタンク１内の収容量が少
いときは中段センサＳ３による検出によりこのモニタラ
ンプＭＬを点灯させ、グレンタンク１が満杯になると満
杯センサＳ４による検出でモニタランプＭＬを点滅させ
る。

【００１４】又、前照灯２２は、夜間作業時に前照灯ス
イッチＳＷ３によって点灯されるが、この点灯によって
夜間作業時のモニタランプＭＬは減光されることとな
り、作業者の目に強く入らないように適度の照明光量に
切替えられる。この前照灯２２は、前記排穀オーガ２の
横オーガ１６の先端部に設けられるか、操縦台１２や刈
取装置９の前端上部に設けられ、排穀部や刈取部等を照
明するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】排穀オーガ部の斜視図と、排穀オーガ制御のブ
ロック図。

【図２】排穀オーガの基準的な移動経路図。

【図３】回路部のブロック図。

【図４】コンバインの側面図。

【符号の説明】

１ グレンタンク ２ 排穀オーガ ３ 排穀口 ４ シャッター Ａ 収納位置 Ｂ 排出位置 Ｓ１ 上限センサ ＳＷ１ 張出スイッチ ＳＷ２ 収納スイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 昌一 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 グレンタンク１に収容された穀粒を機外
   に取出排送する排穀オーガ２を一定高さ以上の位置で旋
   回させて収納位置Ａと排出位置Ｂとに旋回させるコンバ
   イン排穀オーガにおいて、上限センサＳ１が排穀オーガ
   ２の上限位置を検出することにより、この排穀オーガ２
   の排出位置Ｂへの張出旋回を行わせる張出スイッチＳＷ
   １のＯＮでは、この排穀オーガ２先端排穀口３部のシャ
   ッター４を開き、収納位置Ａへの収納旋回を行わせる収
   納スイッチＳＷ２のＯＮでは、このシャッター４を閉じ
   るように作動することを特徴とするコンバイン排穀オー
   ガのシャッター。