JP3690036B2 - コンバイン等の排穀オ−ガ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバインの収穫穀粒を機外へ排出する排穀オーガに関する。穀粒運搬車や、コンテナ等の排穀オーガにも利用しうる。
【0002】
【従来の技術】
コンバインの排穀オーガは、排穀口部に開閉自在の口蓋を設けて、排穀しないときは口蓋の閉口状態により、作業者が不注意に手を差込むのを防止し安全を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、コンバインの排穀オーガは、排穀口部に開閉自在の口蓋を設けて、排穀しないときは口蓋の閉口状態により、作業者が不注意に手を差込むのを防止し安全を図っているが、オーガから排出されないで排穀口部に残留した穀粒が、オーガの移動やこの口蓋の動き等によって、口蓋の開閉回動の蓋軸部から漏下されることがある。この発明は、このような口蓋によって閉鎖された排穀口からの残留穀粒の漏出を防止するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、オ−ガ(1)の回転により搬送される穀粒を排出案内する排穀筒(2)の排穀口(3)に、ばね(4)に抗して下方へ開き回動する口蓋(5)を設け、前記排穀口(3)の前側と後側とに上位の傾斜板(7)と下位の傾斜板(21)とを設けて該上位の傾斜板(7)と下位の傾斜板(21)とによって前記口蓋(5)の閉鎖時の位置決めを行うように構成し、前記上位の傾斜板(7)によって口蓋(5)の開閉用の蓋軸(6)部上を覆うと共に前記下位の傾斜板(21)の下側に排穀状態を検出する詰りセンサ(24)を設けて、前記口蓋(5)の回動先端部が該詰りセンサ(24)に向かうように口蓋(5)の閉鎖姿勢を傾斜させて構成したことを特徴とするコンバイン等の排穀オ−ガの構成とする。
【0005】
コンバイン作業でグレンタンクに収容された収穫穀粒を機外へ排出するときは、オーガ1を回転駆動することにより、排穀筒2の排穀口3を所定の排穀位置に向けて排穀作用を行わせる。排穀口3に搬出された穀粒は、閉口状態にある口蓋5をばね4に抗して蓋軸6回りに下方回動させて、開口して流下される。排穀作用が終ると、穀粒の搬出がなくなり、ばね5の作用で口蓋5が蓋軸6回りに排穀口3側へ回動され閉口状態となる。
【0006】
【発明の効果】
この発明によると、口蓋5の開閉回動時は、先端部を下位に傾斜させた口蓋5の蓋軸6の上側部が案内板7で覆われているため、排穀口3内の穀粒はこの案内板7の下り傾斜側に流下案内される状態にあり、口蓋5が下方へ開かれても穀粒の一部が蓋軸6側へ流入することが少なく、このため、排穀後の蓋軸6上部と案内板7との間の残留穀粒を少くすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
コンバインは、刈取装置8で刈取る穀稈を脱穀装置9へ搬送して、穂部のみを脱穀室へ供給して脱穀し、グレンタンク10に収容する穂部脱穀形態で、クローラ11を有する車台12上に、これら各刈取装置8、脱穀装置9、グレンタンク10、操縦装置13、及び排穀オーガ14等を配置している。15は刈取装置8の刈刃装置、16は刈取穀稈を脱穀装置9のフィードチエン17側へ搬入する穀稈搬送装置、グレンタンク10は脱穀装置9の横側に配置されて、脱穀選別された穀粒を揚穀機によって搬送供給される。
【0008】
排穀オーガ14は、グレンタンク10の底部から送り出される穀粒を受けて上方へ搬送する縦オーガ18と、この縦オーガ18の上端部に連通して上下方向へ回動でき、又この縦オーガ18の回りに旋回できる横オーガ19とから構成される。
【0009】
横オーガ19は、オーガ1軸22を回転自在に軸受部20で軸装する排穀筒2の先端部に下向きの排穀口3を設け、この排穀口3の前後には傾斜板7及び21を、漏斗状にして、しかも、下端縁は排穀オーガ19の水平姿勢時で傾斜板7を上位にして形成し、口蓋5の閉鎖位置決めを行い、この閉鎖位置の口蓋5は傾斜板7側を上位とし、傾斜板21側を上位とする姿勢になるよう設定している。
【0010】
前記口蓋5は、オーガ軸22の先端の軸受部20の下側方に蓋軸6が設けられ、この蓋軸6の回りに回動自在で、ばね4によって常時閉口側に弾発されている。オーガ1の回転によって搬送される穀粒は、このばね4に抗して口蓋5を下方回動しながら流下排出される。
【0011】
前記案内板7は、軸受部20の下側から蓋軸6部の排出口3側に向けて傾斜し、先端には口蓋5の開口面に平行傾斜する縁板23を形成して、案内板7で案内されて流下される穀粒を更にこの縁板23で排穀口3中央部へ案内させて蓋軸6側の逆流をより有効に防止している。
【0012】
前記口蓋5の閉口位置では、縁板23に口蓋5の基部面が当接した位置で、先端面は案内板21の下端縁に当接する。
なお、24は排穀口3の口蓋5開閉状態等で排穀状態を検出する詰りセンサ、25は照明灯である。
【0013】
図3において、上例と異なる点は、前記脱穀装置9のフィードチエン17上に沿って設けられる挾扼杆26を支持する挾扼台27を、脱穀穀稈挾扼量に応じて伸縮シリンダ28の伸縮によって上下搖動させて、挾扼台27の無理な押上げをなくし、又、この挾扼台の押上げ乃至扱胴の押上げによる脱穀網との間隔の開き等をなくして脱穀性能の低下を防止する。
【0014】
挾扼杆26は、フィードチエン17の上側に沿ってばね29で押下されるもので、ばね29は、扱胴30を軸装する脱穀室31を覆う脱穀カバー32の穀稈移送口33側に設けた挾扼台27と、挟扼杆26との間に設けられる。この挾扼台27は、脱穀カバー32の前後部に対して、前後一対の平行リンク34,35を介して上下に平行移動するように支軸36,37で支架され、この前側のリンク34の上端を油圧、乃至エアで伸縮される伸縮シリンダ28に連結し、この伸縮によって平行リンク34,35を回動して、挾扼杆26を有する挾扼杆27を上下に搖動調節できる。伸縮シリンダ28の基端部は脱穀カバー32に取付けている。
【0015】
前記挾扼台27の始端部には変位計38を有し、挾扼杆26の始端部の上下搖動量を検出して、穀稈の挾扼量を検出する。この変位計38による挾扼量が一定以上に大きくなると、伸縮シリンダ28の回路の制御弁を作動して、この伸縮シリンダ28を縮めて平行リンク34,35を前側へ回動して挾扼台27を上昇させて、変位計38が一定値に戻るように制御する。又、穀稈挾扼量が一定値以下に減少したときは、同様にして挾扼台27を下降させる。
【0016】
なお、脱穀カバー32は、扱胴30を軸装する脱穀フレーム39に対して奥側を支軸として上側へ開回動できるが、フック40を有して閉鎖姿勢を維持できる構成としている。41は扱胴30の下周面に沿う脱穀網である。
【0017】
42はフィードチエン17を摺動案内するチエンガイド、43は網押え板である。
図4において、上例と異なる点は、前記脱穀装置9のフィードチエン17の始端部上に、調整搬送装置44を設け、前側の刈取装置8の穀稈搬送装置16側から搬送供給される穀稈量が一定層以上に増加されると、この増加分を調整搬送装置44に溜めておき、フィードチエン17に搬入される穀稈量が少くなったときに、この調整搬送装置44で貯留していた穀稈をこのフィードチエン17側へ供給するものである。脱穀される穀稈の供給量を一定化して安定した脱穀を行わせるものである。
【0018】
前記調整搬送装置44は、フィードチエン17の始端部上方に位置して、逆U字状の搬送経路45を形成するように、上下方向に張設された搬送チエン46と、この外周に沿う挾扼杆47,48,49とからなり、前記脱穀フレーム39に対してモータによって昇降調節できる構成としている。この調節搬送装置44の下端部には穀稈量を一定の搬送穀稈層Bと、これ以上の穀稈層Aとに分離する分離杆50を設け、穀稈層Bはフィードチエン17によって直接穀稈移送口33側へ搬送されるが、穀稈層Aがあるときは、該穀稈層Bから分離されて、搬送チエン46の駆動により挾扼杆47,48,49等との間に挾持されて上昇宇回搬送される。この終端部にはフィードチエン17上を搬送される穀稈層Bの量を検出するフィードチエンセンサS2と、該調節搬送装置44における穀稈収容センサS1とを配置し、この穀稈収容センサS1が穀稈を検出するまで調節搬送装置44を駆動させて穀稈層Aを収容する。この調節搬送装置44の穀稈は、フィードチエンセンサS2が穀稈量の減少を検出したとき、搬送チエン46を駆動させて、このフィードチエン17上に供給させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排穀オーガの排穀口部の側面図。
【図2】 コンバインの側面図。
【図3】 脱穀装置の挾扼杆部の側面図と、正面図。
【図4】 脱穀フィードチエン部の側面図。
【符号の説明】
1 オーガ
2 排穀筒
3 排穀口
4 ばね
5 口蓋
6 蓋軸
7 案内板(傾斜板)
21 傾斜板
24 詰りセンサ
Claims (1)
- オ−ガ(1)の回転により搬送される穀粒を排出案内する排穀筒(2)の排穀口(3)に、ばね(4)に抗して下方へ開き回動する口蓋(5)を設け、前記排穀口(3)の前側と後側とに上位の傾斜板(7)と下位の傾斜板(21)とを設けて該上位の傾斜板(7)と下位の傾斜板(21)とによって前記口蓋(5)の閉鎖時の位置決めを行うように構成し、前記上位の傾斜板(7)によって口蓋(5)の開閉用の蓋軸(6)部上を覆うと共に前記下位の傾斜板(21)の下側に排穀状態を検出する詰りセンサ(24)を設けて、前記口蓋(5)の回動先端部が該詰りセンサ(24)に向かうように口蓋(5)の閉鎖姿勢を傾斜させて構成したことを特徴とするコンバイン等の排穀オ−ガ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02752697A JP3690036B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | コンバイン等の排穀オ−ガ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02752697A JP3690036B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | コンバイン等の排穀オ−ガ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10215663A JPH10215663A (ja) | 1998-08-18 |
JP3690036B2 true JP3690036B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=12223574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02752697A Expired - Lifetime JP3690036B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | コンバイン等の排穀オ−ガ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3690036B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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-
1997
- 1997-02-12 JP JP02752697A patent/JP3690036B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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