JPH1045923A - 照明器具用ポリエステルシート - Google Patents

照明器具用ポリエステルシート

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JPH1045923A
JPH1045923A JP8203681A JP20368196A JPH1045923A JP H1045923 A JPH1045923 A JP H1045923A JP 8203681 A JP8203681 A JP 8203681A JP 20368196 A JP20368196 A JP 20368196A JP H1045923 A JPH1045923 A JP H1045923A
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sheet
polyester sheet
polyester
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Hisashi Kimura
寿 木村
Norio Kanbe
紀郎 神戸
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル樹脂製シートの欠点である耐衝撃性
および成型性の不足を解決できるような優れたプラスチ
ックシートであって、シートの物性を損なわず、かつコ
ストパフォーマンスに優れたシート提供する。 【解決手段】 全ジカルボン酸成分に対するテレフタル
酸成分の比率が80モル%以上、全ジオール成分に対す
るエチレングリコール成分の比率が50モル%以上であ
る実質的に非晶無配向のポリエステルからなり、極限粘
度が0.50dl/g以上、無機粒子含有量が0.5〜
20重量%、厚みが0.1〜5mmであることを特徴と
する照明器具用ポリエステルシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明器具の光源部の
カバー用に最適な、美麗な外観を有する、非常に有用な
ポリエステルシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、照明器具用としては、ガラスまた
はアクリル樹脂が用いられてきており、とくに近年、そ
の軽量性、安全性、光学的特性等から、無機粒子を含有
するアクリル樹脂を板状、角状、曲面状等に成型した成
型品が使用されるようになってきている。
【0003】しかしながら、かかるアクリル樹脂シート
は、その材質に起因する問題点を内在している。すなわ
ち、アクリル樹脂シートは一般に耐衝撃性が劣るため
に、使用時だけでなく、製品輸送時や保管時等に破損し
てしまう場合がある。また、成型性に劣るために、真空
成型をする前にシートを乾燥処理しなければならない場
合がある。
【0004】また、照明器具用として用いられる白色シ
ートには、可視光を十分に透過し(光線透過率が高
く)、可視光を十分に散乱し(ヘーズが高く)、色調の
白色度が高く(白板反射法で測定したL値(以下「白板
L値」という)が高く)、照明を消したときに内部が暗
く見えない(黒板反射法で測定したL値(以下「黒板L
値」という)が高い)ことが要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル樹
脂製シートの欠点である耐衝撃性および成型性の不足を
解決できるような優れたプラスチックシートであって、
シートの物性を損なわず、かつコストパフォーマンスに
優れたシート提供することを解決課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意検討を行った結果、無機粒子を特定量含有し、
特定の組成、極限粘度、厚みを有する非晶無配向ポリエ
ステルシートによれば、上記の課題を容易に解決できる
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の要旨は、全ジカルボン酸成分に対するテレ
フタル酸成分の比率が80モル%以上、全ジオール成分
に対するエチレングリコール成分の比率が50モル%以
上である実質的に非晶無配向のポリエステルからなり、
極限粘度が0.50dl/g以上、無機粒子含有量が
0.5〜20重量%、厚みが0.1〜5mmであること
を特徴とする照明器具用ポリエステルシートに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のシートを構成するポリエステルについて
説明する。本発明のシートに用いる原料ポリエステル
は、実質的にジカルボン酸成分とジオール成分とからな
り、全ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸成分の比
率が80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さら
に好ましくは95モル%以上であり、全ジオール成分に
対するエチレングリコール成分の比率が50モル%以
上、好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは65
モル%以上である。原料ポリエステルの組成が上述の範
囲である場合、原料が安価である点、シート化および成
型が容易である点、およびシート状に成形した際の曲げ
強度、耐薬品性、耐候性等の物性が優れている点等で好
ましい。
【0008】本発明のシートに用いることのできる原料
ポリエステルの共重合成分としては、例えば、ジカルボ
ン酸成分としてはイソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、p−オキシエト
キシ安息香酸等が挙げられる。また、ジオール成分とし
てはジエチレングリコール、1,4および1,3−シク
ロヘキサンジメタノール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,2−ネオペンチルグリコー
ル、ビスフェノールA等が挙げられる。なお、本発明の
効果を阻害しない範囲で、3官能以上の成分を共重合し
てもよい。
【0009】特に、本発明の課題を達成するに望ましい
ポリエステルの組成としては、エチレンテレフタレート
単位に、イソフタル酸および/またはジエチレングリコ
ールおよび/またはシクロヘキサンジメタノールを共重
合したものが挙げられる。これら共重合成分の共重合量
は、本発明の構成用件を満足すれば特に限定なく好まし
いが、イソフタル酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸
成分に対して10モル%以下、さらには5モル%以下、
ジエチレングリコール成分の共重合量は、全ジオール成
分に対して5モル%以下、さらには1〜4モル%、シク
ロヘキサンジメタノール成分の共重合量は、全ジオール
成分に対して45モル%以下、さらには35モル%以下
が好ましく、それぞれの共重合量の合計が1〜35モル
%、さらには2〜20モル%、特に3〜10モル%であ
るのが一層好ましい。なお、シクロヘキサンジメタノー
ル成分としては、特にシス/トランス比が(20〜8
0)/(80〜20)の割合の1,4−シクロヘキサン
ジメタノールが好ましく用いられる。
【0010】本発明のポリエステルシートに用いるポリ
エステルが、イソフタル酸、ジエチレングリコール、シ
クロヘキサンジメタノールのうちの1種以上の共重合成
分を含むことにより、本発明のポリエステルシートが優
れた耐衝撃性や成型性等の物性を発現しやすくなるので
一層好ましい。なお、本発明のシート物性を損わない範
囲内であれば、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポ
リアミド等を配合してもよい。その配合量としては最大
で30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは10重
量%以下である。
【0011】また、原料ポリエステルのオリゴマー含有
量は、その主成分である環状三量体の含有量として、5
重量%以下、さらには3重量%以下が望ましい。環状三
量体の含有量が5重量%を超える場合、例えばシート化
時にダイスやロール等に付着して汚染し、得られるシー
トの表面性が損なわれたり、外観が不良となることがあ
る。
【0012】上述の共重合成分やその量、極限粘度、オ
リゴマー含有量の値は、通常、原料ポリエステルとこれ
をシート化した後とで、概ね同様の範囲の値となる。本
発明のシートの原料となるポリエステルは、公知の方法
に準じて、溶融重合および、所望の物性を有するポリエ
ステルを得るために、好ましくは固相重合を行うことに
より製造される。重合に使用される触媒としてはゲルマ
ニウム、アンチモン、チタンおよびコバルト化合物など
が挙げられ、特に限定はない。
【0013】原料ポリエステルとしては、本発明の効果
を阻害しない範囲であれば、工程内等で生じた再生ポリ
エステルを配合してもよく、これは、コスト面だけでな
く、廃棄物の減量化という点からも好ましいことであ
る。その配合量は、本発明のポリエステルシートに対し
て、5〜50重量%、さらには10〜40重量%が望ま
しい。なお、シートの外観等の物性を損なわずに再生ポ
リエステルを配合する方法としては、シートを積層化
し、再生品を配合した層を内層部分に設定する方法が好
ましく採用される。
【0014】次に、本発明のシートが含有する無機粒子
について説明する。本発明のポリエステルシートは、無
機粒子を0.5〜20重量%、好ましくは0.8〜15
重量%、さらに好ましくは1.0〜10重量%含有す
る。無機粒子の含有量が0.1重量%未満の場合は、得
られるシートのヘーズ、黒板L値が低いので、照明器具
用として好ましくない。また、無機粒子の含有量が20
重量%を超える場合は、得られるシートの耐衝撃性、成
型性等が劣るので好ましくない。
【0015】本発明のシートに用いる無機粒子には特に
限定はないが、白色粒子、特に酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウムが好ましく用いられる。これらは単
独で配合してもよいし、2種以上を配合してもよい。さ
らには、同一の化合物で一次粒子径、不純物含量等の異
なる2種以上を配合してもよい。これらのうち、炭酸カ
ルシウムまたは硫酸バリウム、特に硫酸バリウムを用い
ることが、光学的特性の点から特に好ましい。
【0016】本発明のシートに用いる無機粒子の一次粒
子径については、その平均値が2.0〜5.0μm、さ
らには2.5〜4.5μmであることが望ましい。無機
粒子の一次粒子径がこの範囲にある場合には、本発明の
シートの光学的特性、機械的強度が優れるため、一層好
ましい。本発明のシートに用いる無機粒子の添加方法は
特に限定されないが、本発明に用いるポリエステル中に
高濃度に分散させたマスターバッチを用いる方法が好ま
しい。マスターバッチ中の無機粒子の濃度は特に限定さ
れないが、分散性、錬り込み安定性、生産効率等から、
10〜50重量%の濃度が好ましい。
【0017】次に、本発明のシートが含有してよい添加
剤について説明する。本発明のポリエステルシートは、
シート自体あるいシートをさらに成型した成型品として
の美観、耐候性、易滑性、帯電防止性等を得るために、
シートに様々な添加剤、例えば、蛍光剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、耐ブロッキング剤、難燃化剤、着色剤
等を添加あるいは塗布してもよい。かかる方法としては
特に限定されず、例えば、添加剤を高濃度に分散させた
マスターバッチを用いたり、溶剤に溶解または分散させ
て塗布してもよい。さらには、表面の傷入り防止や、帯
電防止等を目的とした各種の表面処理、および保護シー
トの被覆等を行っても構わない。
【0018】特に、蛍光剤を添加した場合は、本発明の
シートの色調が優れるため、一層好ましい。好ましく用
いられる蛍光剤としては、例えば、「Hostalux
KS(ヘキストインダストリー社製)」、「Host
alux KS−N(ヘキストインダストリー社製)」
等の商品名で知られるスチルベンビスベンゾオキサゾー
ル誘導体等が挙げられる。
【0019】特に、帯電防止剤を添加した場合は、本発
明のシートへの埃等の付着が抑えられるため、一層好ま
しい。好ましく用いられる帯電防止剤としては、例え
ば、「Hostapur SAS 93(ヘキストイン
ダストリー社製)」、「アトレー AS−4000(日
鉱石油社製)」等の商品名で知られるアルカンスルホン
酸ナトリウム等が挙げられる。
【0020】特に、紫外線吸収剤を添加した場合は、本
発明のシートの耐光性が向上するため、一層好ましい。
好ましく用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、
「TINUVIN P(チバガイギー社製)」、「TI
NUVIN 234(チバガイギー社製)」等の商品名
で知られるベンゾトリアゾール誘導体等が挙げられる。
次に、本発明のシートの物性について説明する。
【0021】本発明のポリエステルシートは、フェノー
ル/1,1,2,2−テトラクロロエタン(重量比=1
/1)の混合溶媒に溶解して無機粒子を十分沈降させた
後、30℃で測定した場合の極限粘度が0.50dl/
g以上、好ましくは0.60〜1.00dl/g、さら
に好ましくは0.65〜0.80dl/gである。極限
粘度が0.50dl/g未満の場合、得られるシートの
機械的性質、特に耐衝撃性が劣るので好ましくない。ま
た、極限粘度の上限は通常1.30dl/g程度であ
る。
【0022】本発明のシートの重要な物性の一つとし
て、耐衝撃性が挙げられる。本発明者らの検討結果によ
れば、シートの耐衝撃性と高速衝撃試験による破壊エネ
ルギーとは大きな相関関係があり、本発明のシートは、
高速衝撃試験による破壊エネルギーが10J/mm以
上、さらには13J/mm以上、特に15J/mm以上
であることが望ましい。高速衝撃試験による破壊エネル
ギーが10J/mm未満では、得られる成型品の耐衝撃
性が不十分となる傾向があり、照明器具用としては不適
当な場合がある。
【0023】ここで、高速衝撃試験による破壊エネルギ
ーとは、レオメトリックス社製の高速衝撃試験機、RI
T−8000を使用して測定したシート厚み1mm当た
りの破壊エネルギーである。この破壊エネルギーとは、
自然落下に近い速度付近の定速でロッドにより試料を打
ち抜く際に要したエネルギーを意味し、本発明のシート
を製造した直後の物性値、すなわち初期物性値である。
したがって、例えば本発明のシートを用いた製品の破壊
エネルギーの値が10J/mm未満でも、当該シートの
初期物性値が上述の範囲であればよい。
【0024】本発明のシートの重要な物性として、光学
的特性(光線透過率、ヘーズ、白板L値、黒板L値)が
挙げられる。本発明者らは、ポリエステルシートに、照
明器具用として好適な光学的特性を付加価値として付与
する方法を鋭意検討した。その結果、無機粒子の含有
量、組成、極限粘度、厚みが上述の範囲を満足する非晶
無配向ポリエステルシートであり、さらに以下に示す照
明器具用として好適な光学的特性を満足することが好ま
しいことが判明した。すなわち、光線透過率は40%以
上、さらには50%以上、特には55%以上であり、ヘ
ーズが70%以上、さらには75%以上、特には80%
以上であり、白板L値が70%以上、さらには75%以
上、特には80%以上であり、黒板L値が30%以上、
さらには40%以上、特には45%以上であることが望
ましい。光線透過率がこの範囲にあるときには照明を点
灯したときの明度が十分であり、ヘーズがこの範囲にあ
るときには照明を点灯したときの光線の散乱が十分であ
り、白板L値がこの範囲にあるときにはシートの白色度
が十分であり、黒板L値がこの範囲にあるときには照明
を消灯したときにも照明器具が暗く見えないため、それ
ぞれ一層好ましい。
【0025】ここで、光線透過率、ヘーズとは、それぞ
れ、ヘーズメータを用いて測定したシートの厚み方向の
全透過率、ヘーズのことであり、L値とは、色差計を用
いて反射法で測定したシートの厚み方向のL値のことで
あり、白板L値、黒板L値とは、それぞれ、本発明のシ
ートに対して光源とは反対方向に標準白板、標準黒板を
置いて測定したL値のことである。本発明のポリエステ
ルシートの熱的性質は、ポリエステルシートを20℃/
分で昇温したときのガラス転移温度が60℃以上、さら
には65℃以上、特には70℃以上であることが望まし
い。ガラス転移温度がこの範囲であるときには、本発明
のシートが耐熱変形性に優れるため、一層好ましい。
【0026】次に、本発明のポリエステルシートの製造
方法について述べる。本発明のポリエステルシートは、
溶融押出後、急冷固化した、実質的に非晶かつ無配向の
シート状成形体である。得られたシートが結晶化してい
る場合、耐衝撃性、光学的特性、成型性に劣るため好ま
しくない。また、得られたシートが配向している場合、
成型性に劣るため好ましくない。シート化方法は特に限
定されないが、例えば、ポリエステル原料を常法により
乾燥した後、押出機に供給し、250〜320℃の範囲
の樹脂温度で押し出して、キャスティングドラム上で冷
却固化し、シートを形成する方法が例示される。なお、
上記押出機にベントポートを装備することにより、乾燥
工程を省いたり、乾燥時間を短縮化することができる。
【0027】シート化の際、本発明のシートを非晶かつ
無配向として、表面性、厚み均一性、深絞り成型性、耐
衝撃性等を向上させる方法として、次の条件を採用する
ことが望ましい。すなわち、冷却固化時のキャスティン
グロールの温度は、通常0〜80℃、好ましくは10〜
50℃である。また、かかるキャスティングロールの付
近に、1個以上のタッチロールを装備し、シート化時に
当該タッチロールを押さえロールとして用いることも好
ましい方法の一つである。
【0028】以上のような方法で得られる本発明のポリ
エステルシートの厚みは、0.1〜5mm、好ましくは
0.2〜3mm、さらに好ましくは0.3〜2mmの範
囲である。厚みが0.1mm未満の場合、得られたシー
トの剛性や耐衝撃性が不足したり、目的の光学的特性が
得られないため好ましくない。また、厚みが5mmを超
える場合、得られたシートの成型加工性や軽量性が劣る
だけでなく、シート化自体が困難となるので好ましくな
い。
【0029】本発明のシートは、本発明の構成要件を満
足していれば、単層構造でも、積層構造であってもよ
い。積層構造の場合、その構成は特に限定されるもので
はなく、例えば中間層に再生ポリエステル層を形成して
もよいし、表面層のみに、傷入り防止や帯電防止、耐光
性改良、濡れ性改良等を意図した各種の機能を有する層
を積層してもよい。
【0030】次に、本発明のシートの成型方法や用途に
ついて説明する。本発明のポリエステルシートは、その
極めて優れた耐衝撃性、光学的特性、成型加工性等を活
かして、各種多様な照明器具に用いることが可能であ
る。このため、必要に応じて、真空成型、圧空成型、プ
ラグ成型やプレス成型等、あるいはこれらを組み合わせ
た成型法により、各種形状に成型加工してもよい。本発
明のシートが用いられる照明器具は、内側に光源部を有
するものであれば特に限定されず、例えば、家庭用室
内、室外灯や、広告塔、案内板等の看板が挙げられる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて、さらに詳細
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例により限定されるものではない。なお、実施例
における種々の物性の測定方法は、以下のとおりであ
る。 (1)破壊エネルギー ポリエステルシートより任意に10cm×10cm大に
切り出し、23℃、65%RHの雰囲気下にて、レオメ
トリックス社製の高速衝撃試験機 HIGHRATE
IMPACT TESTER RIT−8000を用い
て、打ち抜きロッドのプローブ径が5/8インチ、プロ
ーブの先端Rが5/16インチ、打ち抜き速度1.0m
/秒の条件で、シートを打ち抜き、その破壊エネルギー
を測定した。この評価を12回繰り返し、最大値と最小
値を除いた10回の測定値の相加平均値を1mm厚さ当
たりに換算した値を破壊エネルギーとした。
【0032】(2)その他 その他の測定方法は、本文中に記載したとおりである。 実施例1〜9、比較例1〜5 下記表1〜3に示す原料を下記表4に示す配合比で配合
し、厚み1.0mmのシートを作製した。このシート
の、破壊エネルギー、光線透過率、ヘーズ、白板反射法
L値、黒板反射法L値の測定結果を、それぞれ下記表5
に示す。なお、シートの作製は、各原料をブレンド後、
ベントポート付30mmφ二軸押出機に供給し、樹脂温
度290℃でTダイより押し出し、キャスティングロー
ル上で急冷することにより行った。キャスティングロー
ルの温度は40℃とした。
【0033】実施例1〜8は、いずれも耐衝撃性、光学
的特性に優れた、照明器具用として好適なポリエステル
シートであった。一方、比較例1はヘーズが低く、比較
例2、3は破壊エネルギーと光線透過率がともに低く、
比較例4は破壊エネルギーが低く、比較例5は光線透過
率が低く、それぞれ照明器具用としては不適当なシート
であった。
【0034】比較例6 キャスティングロールの温度を100℃とした以外は実
施例5と同様にして、厚み1.0mmのシートを作製し
た。このシートは結晶化しており、表面性が悪く、破壊
エネルギーと光線透過率がともに低く、照明器具用とし
ては不適当なシートであった。 比較例7 アクリル樹脂製の1.0mm厚みのシートについて、実
施例1と同様の測定結果を表3に示す。このシートは、
破壊エネルギーが低く、照明器具用として不適当なシー
トであった。
【0035】参考例1 アクリル製の市販照明器具用シート(厚み1.0mm)
について、実施例1と同様の測定結果を表5に示す。
【0036】
【表1】 表1中の略号は以下のとおりである。
【0037】TPA:テレフタル酸、IPA:イソフタ
ル酸、EG:エチレングリコール、DEG:ジエチレン
グリコール、CH:1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、 BG:1,4−ブタンジオール
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、耐衝撃性、成型性、お
よびコストパフォーマンスに優れた照明器具用シートを
シート提供することでき、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 47/14 B29C 47/14 B29K 67:00 B29L 7:00 31:34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全ジカルボン酸成分に対するテレフタル
    酸成分の比率が80モル%以上、全ジオール成分に対す
    るエチレングリコール成分の比率が50モル%以上であ
    る実質的に非晶無配向のポリエステルからなり、極限粘
    度が0.50dl/g以上、無機粒子含有量が0.5〜
    20重量%、厚みが0.1〜5mmであることを特徴と
    する照明器具用ポリエステルシート。
  2. 【請求項2】 無機粒子が炭酸カルシウムおよび硫酸バ
    リウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1記載の照明器具用ポリエステルシート。
  3. 【請求項3】 無機粒子の一次粒子径の平均値が2.0
    〜5.0μmであることを特徴とする請求項1記載の照
    明器具用ポリエステルシート。
  4. 【請求項4】 蛍光剤を含有することを特徴とする請求
    項1記載の照明器具用ポリエステルシート。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収剤を含有することを特徴とす
    る請求項1記載の照明器具用ポリエステルシート。
  6. 【請求項6】 帯電防止剤を含有することを特徴とする
    請求項1記載の照明器具用ポリエステルシート。
  7. 【請求項7】 高速衝撃試験による破壊エネルギーが1
    0J/mm以上であることを特徴とする請求項1記載の
    照明器具用ポリエステルシート。
  8. 【請求項8】 光線透過率が40%以上、ヘーズが70
    %以上、白板反射法で測定したL値が70%以上、黒板
    反射法で測定したL値が40%以上であることを特徴と
    する請求項1記載の照明器具用ポリエステルシート。
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