JP2002037898A - ポリエステルフィルム - Google Patents
ポリエステルフィルムInfo
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- JP2002037898A JP2002037898A JP2000221863A JP2000221863A JP2002037898A JP 2002037898 A JP2002037898 A JP 2002037898A JP 2000221863 A JP2000221863 A JP 2000221863A JP 2000221863 A JP2000221863 A JP 2000221863A JP 2002037898 A JP2002037898 A JP 2002037898A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面に微小突起を有し、筆記性とトレース性
に優れ、全光線透過率と光拡散透過率の大きなフィルム
を通常のポリエステルフィルムの製膜工程内で安定した
品質とともに安価に提供する。 【解決手段】 平均粒子径が2〜50μmの球状または
凸レンズ状の粒子を含有するポリエステルフィルムであ
り、前記粒子中、粒径1μm以下の粒子の割合が5%以
下であり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が1%
以下であり、ボイド径比が2.0以下であり、下記式
を満足することを特徴とするポリエステルフィルム。 50×(10/Dav)3≦A≦6000×(10/Dav)3… (上記式中、Davは平均粒子径(μm)、Aは粒子表面
密度(個/mm2)を意味する)
に優れ、全光線透過率と光拡散透過率の大きなフィルム
を通常のポリエステルフィルムの製膜工程内で安定した
品質とともに安価に提供する。 【解決手段】 平均粒子径が2〜50μmの球状または
凸レンズ状の粒子を含有するポリエステルフィルムであ
り、前記粒子中、粒径1μm以下の粒子の割合が5%以
下であり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が1%
以下であり、ボイド径比が2.0以下であり、下記式
を満足することを特徴とするポリエステルフィルム。 50×(10/Dav)3≦A≦6000×(10/Dav)3… (上記式中、Davは平均粒子径(μm)、Aは粒子表面
密度(個/mm2)を意味する)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に微細な突起
を有する、光学特性の優れたポリエステルフィルムに関
する。さらに詳細には、本発明は、フィルム表面が粗面
化され、印刷性や筆記性に優れ、また透過散乱光の色調
に変化がなく艶消し性や光拡散性に優れ、通常の製膜工
程内で製造が可能なポリエステルフィルムに関するもの
であり、包装材料やラベル、トレーシング用途など印刷
性や筆記性が必要な用途、また転写フィルム、照明カバ
ー、電飾看板、採光ガラス用窓貼りフィルム等、艶消し
性や各種光源を有効にかつ均一な明るさを確保する用
途、ワープロやOA機器に使用されている液晶ディスプ
レイや液晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネ
ル材料等に好適な光拡散性フィルム用途に関するもので
ある。
を有する、光学特性の優れたポリエステルフィルムに関
する。さらに詳細には、本発明は、フィルム表面が粗面
化され、印刷性や筆記性に優れ、また透過散乱光の色調
に変化がなく艶消し性や光拡散性に優れ、通常の製膜工
程内で製造が可能なポリエステルフィルムに関するもの
であり、包装材料やラベル、トレーシング用途など印刷
性や筆記性が必要な用途、また転写フィルム、照明カバ
ー、電飾看板、採光ガラス用窓貼りフィルム等、艶消し
性や各種光源を有効にかつ均一な明るさを確保する用
途、ワープロやOA機器に使用されている液晶ディスプ
レイや液晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネ
ル材料等に好適な光拡散性フィルム用途に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは、その優れた特
性から幅広い用途に使用されてきている。特に包装材料
やラベル、トレーシング用途では、良好な筆記性やトレ
ース性が、転写フィルム、照明カバー、電飾看板、採光
ガラス用窓貼りフィルム等の用途では艶消し性が、ワー
プロやOA機器に使用されている液晶ディスプレイや液
晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネル材料や
光源の光を効果的に用いるため液晶表示装置等では光拡
散性が、それぞれ必要とされる。そのためフィルム表面
に微小突起が形成され、光の吸収が少なくかつ光の散乱
性能に優れたフィルムが利用されてきている。
性から幅広い用途に使用されてきている。特に包装材料
やラベル、トレーシング用途では、良好な筆記性やトレ
ース性が、転写フィルム、照明カバー、電飾看板、採光
ガラス用窓貼りフィルム等の用途では艶消し性が、ワー
プロやOA機器に使用されている液晶ディスプレイや液
晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネル材料や
光源の光を効果的に用いるため液晶表示装置等では光拡
散性が、それぞれ必要とされる。そのためフィルム表面
に微小突起が形成され、光の吸収が少なくかつ光の散乱
性能に優れたフィルムが利用されてきている。
【0003】フィルムの表面に微小突起を形成し、かつ
光を効果的に拡散させる方法として従来用いられている
技術は、フィルムに粒子を配合し、当該粒子とフィル
ムを構成する樹脂との屈折率の差を利用する方法、透
明樹脂に粒子を分散させた混合物をフィルム表面に塗布
する方法がある。
光を効果的に拡散させる方法として従来用いられている
技術は、フィルムに粒子を配合し、当該粒子とフィル
ムを構成する樹脂との屈折率の差を利用する方法、透
明樹脂に粒子を分散させた混合物をフィルム表面に塗布
する方法がある。
【0004】例えば、特開平3−78701号公報など
には、炭酸カルシウム粒子を使用した例が記載されてい
るが、粒径の大きな無機粒子を大量に使用する場合は、
全光線透過率の減少やフィルム強度が低下することがあ
る。また、使用する無機粒子の種類によっては、白色光
中の特定の波長領域が吸収されて、透過散乱された光の
色調が変わることがある。
には、炭酸カルシウム粒子を使用した例が記載されてい
るが、粒径の大きな無機粒子を大量に使用する場合は、
全光線透過率の減少やフィルム強度が低下することがあ
る。また、使用する無機粒子の種類によっては、白色光
中の特定の波長領域が吸収されて、透過散乱された光の
色調が変わることがある。
【0005】一方、特開平7−209502号公報に
は、樹脂に炭酸カルシウムやシリカ微粒子を分散させた
組成物をフィルムに塗布する方法、また特開平9−21
1207号公報には、ポリスチレン樹脂粒子を樹脂に分
散させた組成物をフィルムに塗布する方法がそれぞれ開
示されている。しかしながら、フィルムを原材料に用
い、2次加工としてフィルム表面に塗布することで光拡
散層を生成する場合、製造コストが上がるだけでなく、
ゴミの付着や塗布スジや塗布ムラなどの品質上の問題が
発生することもある。
は、樹脂に炭酸カルシウムやシリカ微粒子を分散させた
組成物をフィルムに塗布する方法、また特開平9−21
1207号公報には、ポリスチレン樹脂粒子を樹脂に分
散させた組成物をフィルムに塗布する方法がそれぞれ開
示されている。しかしながら、フィルムを原材料に用
い、2次加工としてフィルム表面に塗布することで光拡
散層を生成する場合、製造コストが上がるだけでなく、
ゴミの付着や塗布スジや塗布ムラなどの品質上の問題が
発生することもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みなされたものであって、その解決課題は、表面に微小
突起を有し、筆記性とトレース性に優れ、全光線透過率
と光拡散透過率の大きなフィルムを通常のポリエステル
フィルムの製膜工程内で安定した品質とともに安価に提
供することにある。
みなされたものであって、その解決課題は、表面に微小
突起を有し、筆記性とトレース性に優れ、全光線透過率
と光拡散透過率の大きなフィルムを通常のポリエステル
フィルムの製膜工程内で安定した品質とともに安価に提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、特定の構成を採用するこ
とにより、優れた特性を有するフィルムを提供できるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
解決すべく鋭意検討した結果、特定の構成を採用するこ
とにより、優れた特性を有するフィルムを提供できるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、平均粒子径が
2〜50μmの球状または凸レンズ状の粒子を含有する
ポリエステルフィルムであり、前記粒子中、粒径1μm
以下の粒子の割合が5%以下であり、かつ粒径100μ
m以上の粒子の割合が1%以下であり、ボイド径比が
2.0以下であり、下記式を満足することを特徴とす
るポリエステルフィルムに存する。
2〜50μmの球状または凸レンズ状の粒子を含有する
ポリエステルフィルムであり、前記粒子中、粒径1μm
以下の粒子の割合が5%以下であり、かつ粒径100μ
m以上の粒子の割合が1%以下であり、ボイド径比が
2.0以下であり、下記式を満足することを特徴とす
るポリエステルフィルムに存する。
【0009】 50×(10/Dav)3≦A≦6000×(10/Dav)3… (上記式中、Davは平均粒子径(μm)、Aは粒子表面
密度(個/mm2)を意味する)
密度(個/mm2)を意味する)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明におけるポリエステルとは、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボ
ン酸等のような芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1.4−ブタンジオー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のようなグ
リコールとのエステルを主たる成分とするポリエステル
である。当該ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグ
リコールとを直接重合させて得られるほか、芳香族ジカ
ルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエステル
交換反応させた後、重縮合させる方法、あるいは芳香族
ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる等
の方法によっても得られる。本発明で用いるポリエステ
ルの代表的なものとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ート(PEN)等が例示される。
タル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボ
ン酸等のような芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1.4−ブタンジオー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のようなグ
リコールとのエステルを主たる成分とするポリエステル
である。当該ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグ
リコールとを直接重合させて得られるほか、芳香族ジカ
ルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエステル
交換反応させた後、重縮合させる方法、あるいは芳香族
ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる等
の方法によっても得られる。本発明で用いるポリエステ
ルの代表的なものとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ート(PEN)等が例示される。
【0012】本発明において、より好ましいポリエステ
ルは、融点が150℃〜250℃である共重合ポリエス
テルである。当該ポリエステルは、3〜30モル%の第
三成分を含有した共重合体であることが好ましい。かか
る共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イ
ソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、
オキシカルボン酸の一種または二種以上が挙げられ、グ
リコール成分として、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコール等の一種または二種以上が挙げられる。当該ポ
リエステルを用いると粒子の周りに生成するボイドの大
きさが小さくなり、全光線透過率と拡散透過率を高く両
立できる。
ルは、融点が150℃〜250℃である共重合ポリエス
テルである。当該ポリエステルは、3〜30モル%の第
三成分を含有した共重合体であることが好ましい。かか
る共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イ
ソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、
オキシカルボン酸の一種または二種以上が挙げられ、グ
リコール成分として、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコール等の一種または二種以上が挙げられる。当該ポ
リエステルを用いると粒子の周りに生成するボイドの大
きさが小さくなり、全光線透過率と拡散透過率を高く両
立できる。
【0013】また、本発明で用いるポリエステルは、重
合触媒に用いられるアンチモンの含有量が300ppm
以下である、実質的に内部粒子を含有しない透明性に優
れた樹脂であることが好ましい。
合触媒に用いられるアンチモンの含有量が300ppm
以下である、実質的に内部粒子を含有しない透明性に優
れた樹脂であることが好ましい。
【0014】本発明のフィルムは、良好な筆記性とトレ
ース性を得てかつ全光線透過率と拡散透過率との向上を
両立させるため、平均粒子径が2〜50μm、好ましく
は4.0〜40μmの球状または凸レンズ状の粒子を含
有させる。平均粒子径が2μm以下では、フィルム表面
に形成される微小突起の大きさが小さく、筆記性が劣
り、また拡散透過率も低くなり好ましくない。平均粒子
径が50μmを超える場合は、フィルム製膜時に粒子が
起点となってフィルム破断が多発し、製膜が困難になり
好ましくない。
ース性を得てかつ全光線透過率と拡散透過率との向上を
両立させるため、平均粒子径が2〜50μm、好ましく
は4.0〜40μmの球状または凸レンズ状の粒子を含
有させる。平均粒子径が2μm以下では、フィルム表面
に形成される微小突起の大きさが小さく、筆記性が劣
り、また拡散透過率も低くなり好ましくない。平均粒子
径が50μmを超える場合は、フィルム製膜時に粒子が
起点となってフィルム破断が多発し、製膜が困難になり
好ましくない。
【0015】本発明のフィルム中に存在する粒子の形状
は、球形またはレンズ状である。より具体的には、フィ
ルム表面側から走査型電子顕微鏡で観察した粒子の円形
度が通常1.2以下で、かつフィルム断面から観察した
粒子の変形度が通常2.0以下、好ましくは1.5以下
の粒子である。円形度が1.2を超える不定形のもの
は、粒子表面で光の乱反射が起こり、全光線透過率が減
少する。また、変形度が2.0を超えると、粒子が扁平
になりすぎ、光を屈折する効果が減少し、拡散透過率が
減少する。
は、球形またはレンズ状である。より具体的には、フィ
ルム表面側から走査型電子顕微鏡で観察した粒子の円形
度が通常1.2以下で、かつフィルム断面から観察した
粒子の変形度が通常2.0以下、好ましくは1.5以下
の粒子である。円形度が1.2を超える不定形のもの
は、粒子表面で光の乱反射が起こり、全光線透過率が減
少する。また、変形度が2.0を超えると、粒子が扁平
になりすぎ、光を屈折する効果が減少し、拡散透過率が
減少する。
【0016】また、マイクロトラックによる含有粒子粒
径分布の測定における1μm以下の粒子の累積頻度は、
5%以下、好ましくは1%以下で、かつ100μm以上
の粒子の累積頻度は1%以下、好ましくは実質的に存在
しないことである。1μm以下粒子の存在割合が大きい
と、レーリー散乱より短波長の光が選択的に散乱され、
フィルム透過光が黄色みをおびてしまう。また、用いる
粒子の粒径分布が仮に狭くても粒子間の凝集が起こりや
すい場合、マイクロトラックでは100μm以上の粒子
として検出される。凝集しやすい粒子を用いると、全光
線透過率や拡散透過率が下がる、また製膜時に破断しや
すく好ましくない。
径分布の測定における1μm以下の粒子の累積頻度は、
5%以下、好ましくは1%以下で、かつ100μm以上
の粒子の累積頻度は1%以下、好ましくは実質的に存在
しないことである。1μm以下粒子の存在割合が大きい
と、レーリー散乱より短波長の光が選択的に散乱され、
フィルム透過光が黄色みをおびてしまう。また、用いる
粒子の粒径分布が仮に狭くても粒子間の凝集が起こりや
すい場合、マイクロトラックでは100μm以上の粒子
として検出される。凝集しやすい粒子を用いると、全光
線透過率や拡散透過率が下がる、また製膜時に破断しや
すく好ましくない。
【0017】また、ボイド径比は、2.0以下、好まし
くは1.5以下である。ボイド径比が2.0を超える
と、フィルム走行時に摩擦によりフィルム表面の粒子の
脱落が起こりやすくなり、フィルムの品質および生産性
が落ちるだけでなく、全光線透過率が減少し、トレース
性も劣り好ましくない。
くは1.5以下である。ボイド径比が2.0を超える
と、フィルム走行時に摩擦によりフィルム表面の粒子の
脱落が起こりやすくなり、フィルムの品質および生産性
が落ちるだけでなく、全光線透過率が減少し、トレース
性も劣り好ましくない。
【0018】かかる粒子の例として、球状シリカ、球状
多孔質シリカ、シリコーンゴム弾性体粒子、シリコーン
樹脂粒子、架橋高分子粒子、球状ゼオライトを挙げるこ
とができるが、本発明の要旨を越えない限り、これらに
限定されるものではない。
多孔質シリカ、シリコーンゴム弾性体粒子、シリコーン
樹脂粒子、架橋高分子粒子、球状ゼオライトを挙げるこ
とができるが、本発明の要旨を越えない限り、これらに
限定されるものではない。
【0019】また、本発明で用いる粒子は、表面にカル
ボン酸基、水酸基、エポキシ基等の官能基を有し、ポリ
エステルへの分散や親和性に優れた粒子が好ましい。特
に粒子表面をシランカップリング剤で処理した球状多孔
質粒子は、樹脂との親和性が良く、ボイド径比を小さく
することができ、かつ粒子間の凝集を抑制し樹脂への分
散性が良好となるので好ましい。なお、配合する粒子
は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いて
もよい。
ボン酸基、水酸基、エポキシ基等の官能基を有し、ポリ
エステルへの分散や親和性に優れた粒子が好ましい。特
に粒子表面をシランカップリング剤で処理した球状多孔
質粒子は、樹脂との親和性が良く、ボイド径比を小さく
することができ、かつ粒子間の凝集を抑制し樹脂への分
散性が良好となるので好ましい。なお、配合する粒子
は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いて
もよい。
【0020】さらにフィルム表面の粒子密度(A)は、
下記式を満たすことが必要である。
下記式を満たすことが必要である。
【0021】 50×(10/Dav)3≦A≦6000×(10/Dav)3… (上記式中、Davは平均粒子径(μm)、Aは粒子表面
密度(個/mm2)を意味する) また、粒子表面密度の好ましい範囲は、200×(10
/Dav)3〜4000×(10/Dav)3である。
密度(個/mm2)を意味する) また、粒子表面密度の好ましい範囲は、200×(10
/Dav)3〜4000×(10/Dav)3である。
【0022】表面粒子密度が下限を下まわる場合は、筆
記性や光拡散性が劣り、上限を超える場合は、製膜時、
使用時に破断しやすくなり好ましくない。
記性や光拡散性が劣り、上限を超える場合は、製膜時、
使用時に破断しやすくなり好ましくない。
【0023】原料ポリエステルに対する前記各粒子の配
合方法は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル
の重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエス
テルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。
合方法は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル
の重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエス
テルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。
【0024】本発明のフィルムは、全光線透過率が70
%以上、さらには75%以上、特に80%以上、拡散透
過率と全光線透過率の積が5000以上、さらには55
00以上、特に6000以上であることがそれぞれ好ま
しい。全光線透過率が70%未満の場合や拡散透過率と
全光線透過率の積が5000未満の場合、下地の模様が
目視で確認できるトレース性、艶消し性や光拡散性能が
十分とならないことがあり、その場合、フィルムの用途
が限定されてしまう。
%以上、さらには75%以上、特に80%以上、拡散透
過率と全光線透過率の積が5000以上、さらには55
00以上、特に6000以上であることがそれぞれ好ま
しい。全光線透過率が70%未満の場合や拡散透過率と
全光線透過率の積が5000未満の場合、下地の模様が
目視で確認できるトレース性、艶消し性や光拡散性能が
十分とならないことがあり、その場合、フィルムの用途
が限定されてしまう。
【0025】本発明のポリエステルフィルムの厚みは、
特に限定しないが通常2〜500μmの範囲である。フ
ィルム全厚みが2μm未満では、光拡散性が不十分また
機械的な強度が劣る傾向にあり、500μmを超える
と、機械的に製膜時の延伸が困難になる場合がある。
特に限定しないが通常2〜500μmの範囲である。フ
ィルム全厚みが2μm未満では、光拡散性が不十分また
機械的な強度が劣る傾向にあり、500μmを超える
と、機械的に製膜時の延伸が困難になる場合がある。
【0026】本発明のポリエステルフィルムには、必要
に応じて、帯電防止剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、
蛍光増白剤、難燃性付与等の添加剤を配合してもよい。
に応じて、帯電防止剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、
蛍光増白剤、難燃性付与等の添加剤を配合してもよい。
【0027】また、本発明のポリエステルフィルムの片
面または両面に必要に応じ反射防止処理を施して使用し
てもよい。この反射防止処理としては、表面に微小凹凸
を形成することによるエンボス処理や、反射波の光干渉
を利用した薄膜形成処理等が挙げられる。
面または両面に必要に応じ反射防止処理を施して使用し
てもよい。この反射防止処理としては、表面に微小凹凸
を形成することによるエンボス処理や、反射波の光干渉
を利用した薄膜形成処理等が挙げられる。
【0028】さらに、易滑性、離型性、帯電防止性、易
接着性等を付与する目的のコーティング処理をフィルム
表面に行うこともできる。
接着性等を付与する目的のコーティング処理をフィルム
表面に行うこともできる。
【0029】次に本発明のフィルムの製造方法を具体的
に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下
の例示に特に限定されるものではない。
に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下
の例示に特に限定されるものではない。
【0030】球状粒子を公知の手段で、例えば重合時添
加または練り込みによりポリエステルチップに分散させ
た原料チップを、そのままあるいは他の原料チップとブ
レンドし、所定量の添加濃度にする。
加または練り込みによりポリエステルチップに分散させ
た原料チップを、そのままあるいは他の原料チップとブ
レンドし、所定量の添加濃度にする。
【0031】それぞれのポリマーの融点以上である温度
に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをスリッ
ト状のダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移
温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶
状態の未延伸フィルムを得る。この場合、未延伸フィル
ムの平面性を向上させるため、フィルムと回転冷却ドラ
ムとの密着性を高めることが好ましく、本発明において
は静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ま
しく採用される。
に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをスリッ
ト状のダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移
温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶
状態の未延伸フィルムを得る。この場合、未延伸フィル
ムの平面性を向上させるため、フィルムと回転冷却ドラ
ムとの密着性を高めることが好ましく、本発明において
は静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ま
しく採用される。
【0032】本発明においては、このようにして得られ
た未延伸フィルムをさらに一軸または二軸方向に延伸し
てフィルム化して用いる。延伸条件について具体的に述
べると、未延伸フィルムを好ましくは縦方向に70〜1
45℃で2〜6倍に延伸し、縦一軸延伸フィルムとし、
さらに横方向に90〜160℃で2〜6倍に延伸を行
い、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うこ
とが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーン
および/または熱処理出口の冷却ゾーンにおいて、縦方
向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法
が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を
付加することも可能である。
た未延伸フィルムをさらに一軸または二軸方向に延伸し
てフィルム化して用いる。延伸条件について具体的に述
べると、未延伸フィルムを好ましくは縦方向に70〜1
45℃で2〜6倍に延伸し、縦一軸延伸フィルムとし、
さらに横方向に90〜160℃で2〜6倍に延伸を行
い、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うこ
とが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーン
および/または熱処理出口の冷却ゾーンにおいて、縦方
向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法
が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を
付加することも可能である。
【0033】上記延伸工程中または延伸後に、フィルム
に反射防止性、接着性、帯電防止能、離型性等を付与す
るために、フィルムの片面または両面に、塗布層を形成
したり、コロナ処理等の放電処理等を施したりすること
もできる。
に反射防止性、接着性、帯電防止能、離型性等を付与す
るために、フィルムの片面または両面に、塗布層を形成
したり、コロナ処理等の放電処理等を施したりすること
もできる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた
測定法および用語の定義は次のとおりである。 (1)平均粒子径と円形度 低温灰化プラズマ装置にて、フィルム延伸方向の表面を
10μm灰化した後、走査型電子顕微鏡にて、粒径0.
5μm以上の粒子の長径と短径を少なくとも100個に
ついて求め、相加平均を平均粒子径とした。また、長径
と短径の比率を円形度とした。 (2)変形度 フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、フィ
ルム厚み方向にミクロトームで切断し、切断面を走査型
電子顕微鏡にて観察した。粒子毎に最大径と最小径を求
め最大径が平均粒径の±10%に入る少なくとも50個
の粒子について、最大径と最小径の比を算出し、その相
加平均を変形度とした。 (3)ボイド径比と表面粒子密度 低温灰化プラズマ装置にて、フィルム表面から厚さ方向
に向かって、平均粒径の半分の深さに灰化した後、走査
型電子顕微鏡にて平均粒径の±10%に入る少なくとも
50個の粒子について粒子径とその周りにできたボイド
を観察し、粒子径の平均値とボイド径の平均値を求め、
それぞれの平均値を粒子径とボイド径とし下記式より
ボイド径比を求めた。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた
測定法および用語の定義は次のとおりである。 (1)平均粒子径と円形度 低温灰化プラズマ装置にて、フィルム延伸方向の表面を
10μm灰化した後、走査型電子顕微鏡にて、粒径0.
5μm以上の粒子の長径と短径を少なくとも100個に
ついて求め、相加平均を平均粒子径とした。また、長径
と短径の比率を円形度とした。 (2)変形度 フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、フィ
ルム厚み方向にミクロトームで切断し、切断面を走査型
電子顕微鏡にて観察した。粒子毎に最大径と最小径を求
め最大径が平均粒径の±10%に入る少なくとも50個
の粒子について、最大径と最小径の比を算出し、その相
加平均を変形度とした。 (3)ボイド径比と表面粒子密度 低温灰化プラズマ装置にて、フィルム表面から厚さ方向
に向かって、平均粒径の半分の深さに灰化した後、走査
型電子顕微鏡にて平均粒径の±10%に入る少なくとも
50個の粒子について粒子径とその周りにできたボイド
を観察し、粒子径の平均値とボイド径の平均値を求め、
それぞれの平均値を粒子径とボイド径とし下記式より
ボイド径比を求めた。
【0035】ボイド径/粒子径=ボイド径比 … 同じく試料にて走査型顕微鏡で平均粒径の1/10以上
の粒子の数が100個存在する部分の面積を測定し、1
mm2当たりの粒子個数に換算し、それを表面粒子密度
とした。 (4)1μm以下の粒子頻度と100μm以上の粒子頻
度 フィルム小片をPTM溶媒(フェノール:テトラクロロ
エタン=3:2)に溶解させたのち、クロロホルムを同
じ容量加え、測定に適した粒子濃度にするため、PTM
溶媒/クロロホルム=1:1の溶媒で適時希釈した。調
整した溶液を測定セルに入れ、HONEYWELL社製のマイク
ロトラックHRAを用いて、粒径分布を測定した。
の粒子の数が100個存在する部分の面積を測定し、1
mm2当たりの粒子個数に換算し、それを表面粒子密度
とした。 (4)1μm以下の粒子頻度と100μm以上の粒子頻
度 フィルム小片をPTM溶媒(フェノール:テトラクロロ
エタン=3:2)に溶解させたのち、クロロホルムを同
じ容量加え、測定に適した粒子濃度にするため、PTM
溶媒/クロロホルム=1:1の溶媒で適時希釈した。調
整した溶液を測定セルに入れ、HONEYWELL社製のマイク
ロトラックHRAを用いて、粒径分布を測定した。
【0036】1μm以下の粒子頻度の総和を1μm以下
の粒子の割合%とした。また、100μm以上の粒子頻
度の総和を100μm以上の粒子の割合%とした。 (5)フィルムの融点 ティー・エイ・インスツルメント社製MDSC2910
を用いて、昇温速度20℃/分で0℃から結晶融解が終
了する温度まで測定を行い、結晶融解終了温度を融点と
した。 (6)拡散透過率と全光線透過率 日本電色工業社製分球式濁度計NDH−300Aにより
フィルムの拡散透過率と全光線透過率を測定した。 (7)透過散乱光の色調 白色蛍光灯にフィルムをかざして透過散乱された光の色
調を目視で観察し、下記基準で評価した。
の粒子の割合%とした。また、100μm以上の粒子頻
度の総和を100μm以上の粒子の割合%とした。 (5)フィルムの融点 ティー・エイ・インスツルメント社製MDSC2910
を用いて、昇温速度20℃/分で0℃から結晶融解が終
了する温度まで測定を行い、結晶融解終了温度を融点と
した。 (6)拡散透過率と全光線透過率 日本電色工業社製分球式濁度計NDH−300Aにより
フィルムの拡散透過率と全光線透過率を測定した。 (7)透過散乱光の色調 白色蛍光灯にフィルムをかざして透過散乱された光の色
調を目視で観察し、下記基準で評価した。
【0037】 〇:白色蛍光灯の光とほとんど変わらないもの △:色調が変わっているが使用可能な範囲のもの ×:使用できない程色調が変わっているもの(例えば、
やや黄色みを帯びている等) (6)筆記性 径が0.5mmで硬度がHの芯を用いシャープペンシルで
1mm間隔で5本の直線を描き、目視にて以下の評価を
行った。
やや黄色みを帯びている等) (6)筆記性 径が0.5mmで硬度がHの芯を用いシャープペンシルで
1mm間隔で5本の直線を描き、目視にて以下の評価を
行った。
【0038】 ○:個別の直線を判別できる △:線の色が薄く、個々の線が判別しにくい ×:直線を描くことができない (7)トレース性 50円切手シートの上にフィルムサンプルを置いて、切
手シートの図柄や文字が目視で判別できるか否かを下記
基準で評価した。
手シートの図柄や文字が目視で判別できるか否かを下記
基準で評価した。
【0039】 ○:フィルムを5枚重ねても切手の図柄や日本郵便の文
字が判別できる △:フィルムを5枚重ねると切手の図柄は判別できる
が、日本郵便の文字は判別できない ×:フィルムを5枚重ねると切手の図柄や日本郵便の文
字の判別ができない (8)連続製膜性 連続製膜性を下記のランクに分けて評価した。
字が判別できる △:フィルムを5枚重ねると切手の図柄は判別できる
が、日本郵便の文字は判別できない ×:フィルムを5枚重ねると切手の図柄や日本郵便の文
字の判別ができない (8)連続製膜性 連続製膜性を下記のランクに分けて評価した。
【0040】 ○:破断無く連続して製膜が可能 △:時々破断が発生するため、連続して製膜できない場
合がある ×:破断が多発するために連続して製膜ができない 実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコー
ル65重量部および酢酸マグネシウム・四水塩0.09
部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留
出し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を
要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を
終了した。次いでリン酸0.04部、三酸化アンチモン
0.04部を添加した後、常法に従って重縮合反応を進
め、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを
得た。
合がある ×:破断が多発するために連続して製膜ができない 実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコー
ル65重量部および酢酸マグネシウム・四水塩0.09
部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留
出し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を
要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を
終了した。次いでリン酸0.04部、三酸化アンチモン
0.04部を添加した後、常法に従って重縮合反応を進
め、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを
得た。
【0041】得られたポリエチレンテレフタレートに、
平均粒子径10μmのシランカップリング剤で処理した
球状多孔質シリカ粒子を、含有量が5.0重量%となる
ように、ベント付き二軸押出機を用いて錬り混み、球状
多孔質シリカ粒子を含有するポリエチレンテレフタレー
トを作成した。
平均粒子径10μmのシランカップリング剤で処理した
球状多孔質シリカ粒子を、含有量が5.0重量%となる
ように、ベント付き二軸押出機を用いて錬り混み、球状
多孔質シリカ粒子を含有するポリエチレンテレフタレー
トを作成した。
【0042】得られたポリエチレンテレフタレートを1
70℃で3時間乾燥後、押出機に供給し、280℃から
300℃の温度で溶解し、ギヤポンプ、フィルターを介
して、ダイよりキャスティングドラムにシート状に押出
し、静電印加冷却法を用いて厚さ200μmの無延伸フ
ィルムを得た。
70℃で3時間乾燥後、押出機に供給し、280℃から
300℃の温度で溶解し、ギヤポンプ、フィルターを介
して、ダイよりキャスティングドラムにシート状に押出
し、静電印加冷却法を用いて厚さ200μmの無延伸フ
ィルムを得た。
【0043】得られた未延伸フィルムをフィルムの流れ
方向に83℃で3.0倍、さらにシートの流れと直交す
る方向に87℃で3.0倍延伸し、235℃で3秒間熱
処理を行った後、冷却して、厚み50μmの二軸配向フ
ィルムを製造した。
方向に83℃で3.0倍、さらにシートの流れと直交す
る方向に87℃で3.0倍延伸し、235℃で3秒間熱
処理を行った後、冷却して、厚み50μmの二軸配向フ
ィルムを製造した。
【0044】実施例2 平均粒径4.2μmの球状シリカ粒子を用いたほか、実
施例1と同様な条件で製膜した。
施例1と同様な条件で製膜した。
【0045】実施例3 テレフタル酸ジメチル85モル%、イソフタル酸ジメチ
ル15モル%、エチレングリコール100モル%、テト
ラブチルチタネート0.005重量%を反応器にとり、
反応開始温度を150℃とし、メタノールの留出ととも
に反応温度を徐々に上昇させ280℃とした、圧力は常
圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。
反応開始後、5時間を得た時点で反応を停止、窒素加圧
下ポリマーを吹出させ、共重合ポリエステルを得た。
ル15モル%、エチレングリコール100モル%、テト
ラブチルチタネート0.005重量%を反応器にとり、
反応開始温度を150℃とし、メタノールの留出ととも
に反応温度を徐々に上昇させ280℃とした、圧力は常
圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。
反応開始後、5時間を得た時点で反応を停止、窒素加圧
下ポリマーを吹出させ、共重合ポリエステルを得た。
【0046】得られた共重合ポリエステルを用いた以外
は実施例1と同じ条件でフィルムを製膜した。
は実施例1と同じ条件でフィルムを製膜した。
【0047】実施例4 粒子含有量が3.0重量%になるよう、ベント付き二軸
押出機を用いて錬り混んだ以外は実施例3と同様にして
フィルムを得た。
押出機を用いて錬り混んだ以外は実施例3と同様にして
フィルムを得た。
【0048】実施例5 有機架橋高分子粒子を用いた以外は実施例1と同じ条件
で製膜した。
で製膜した。
【0049】比較例1〜4 下記表2に示した粒子を用いた以外は実施例1と同様の
条件とした。比較例4は連続製膜性が悪く、フィルムが
得られなかった。比較例4の平均粒径値は、粒子自身を
分離して走査型電子顕微鏡で観察し求めた。
条件とした。比較例4は連続製膜性が悪く、フィルムが
得られなかった。比較例4の平均粒径値は、粒子自身を
分離して走査型電子顕微鏡で観察し求めた。
【0050】比較例5 粒子含有量を0.1重量%とした以外は実施例1と同様
にしてフィルムを得た。
にしてフィルムを得た。
【0051】比較例6 粒子含有量を30重量%とした以外は実施例1と同様に
したが、連続製膜性が悪く、フィルムが得られなかっ
た。比較例6の平均粒径値は粒子自身を分離して走査型
電子顕微鏡で観察し求めた。
したが、連続製膜性が悪く、フィルムが得られなかっ
た。比較例6の平均粒径値は粒子自身を分離して走査型
電子顕微鏡で観察し求めた。
【0052】以上、得られたフィルムの物性、性能をま
とめて下記表1および2に示す。
とめて下記表1および2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】 *1:フィルムの透明性が高く、散乱透過光の色調の判別
不能
不能
【0055】
【発明の効果】本発明のポリエステルフィルムは、表面
に微細な突起を形成し、光学特性の優れたものである。
すなわち、フィルム表面が粗面化され印刷性や筆記性に
優れ、また、透過散乱光の色調に変化がなく艶消し性や
光拡散性に優れ、しかも通常の製膜工程内で製造できる
ポリエステルフィルムである。本発明のフィルムは、例
えば、包装材料やラベル、トレーシング用途など印刷性
や筆記性が必要な用途、また転写フィルム、照明カバ
ー、電飾看板、採光ガラス用窓貼りフィルム等、艶消し
性や各種光源を有効にかつ均一な明るさを確保する用
途、ワープロやOA機器に使用されている液晶ディスプ
レイや液晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネ
ル材料等に有用であり、その工業的価値は高い。
に微細な突起を形成し、光学特性の優れたものである。
すなわち、フィルム表面が粗面化され印刷性や筆記性に
優れ、また、透過散乱光の色調に変化がなく艶消し性や
光拡散性に優れ、しかも通常の製膜工程内で製造できる
ポリエステルフィルムである。本発明のフィルムは、例
えば、包装材料やラベル、トレーシング用途など印刷性
や筆記性が必要な用途、また転写フィルム、照明カバ
ー、電飾看板、採光ガラス用窓貼りフィルム等、艶消し
性や各種光源を有効にかつ均一な明るさを確保する用
途、ワープロやOA機器に使用されている液晶ディスプ
レイや液晶カラーテレビのバックライト光源の拡散パネ
ル材料等に有用であり、その工業的価値は高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 平均粒子径が2〜50μmの球状または
凸レンズ状の粒子を含有するポリエステルフィルムであ
り、前記粒子中、粒径1μm以下の粒子の割合が5%以
下であり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が1%
以下であり、ボイド径比が2.0以下であり、下記式
を満足することを特徴とするポリエステルフィルム。 50×(10/Dav)3≦A≦6000×(10/Dav)3… (上記式中、Davは平均粒子径(μm)、Aは粒子表面
密度(個/mm2)を意味する) - 【請求項2】 ポリエステルが共重合ポリエステルを主
体とするものであり、融点が150〜250℃であるこ
とを特徴とする請求項1記載のポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 全光線透過率が70%以上であり、全光
線透過率と拡散光透過率との積が5000以上であるこ
とを特徴とする請求項1または2記載のポリエステルフ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000221863A JP2002037898A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000221863A JP2002037898A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002037898A true JP2002037898A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18716194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000221863A Pending JP2002037898A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002037898A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006130764A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Kimoto & Co Ltd | ホワイトボード |
JP2008110594A (ja) * | 2006-10-30 | 2008-05-15 | Toray Saehan Inc | ウインドウのエンボス加工用ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
US8257821B2 (en) | 2006-03-31 | 2012-09-04 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Light diffusion film |
WO2013011655A1 (ja) * | 2011-07-15 | 2013-01-24 | コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 | 光学フィルムとその製造方法 |
JP2016003262A (ja) * | 2014-06-16 | 2016-01-12 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | ポリエステル樹脂組成物 |
CN106832816A (zh) * | 2017-02-08 | 2017-06-13 | 营口康辉石化有限公司 | 一种烟包转移膜及其制膜工艺 |
-
2000
- 2000-07-24 JP JP2000221863A patent/JP2002037898A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006130764A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Kimoto & Co Ltd | ホワイトボード |
JP4583140B2 (ja) * | 2004-11-05 | 2010-11-17 | 株式会社きもと | ホワイトボード |
US8257821B2 (en) | 2006-03-31 | 2012-09-04 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Light diffusion film |
JP2008110594A (ja) * | 2006-10-30 | 2008-05-15 | Toray Saehan Inc | ウインドウのエンボス加工用ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
JP4657234B2 (ja) * | 2006-10-30 | 2011-03-23 | トーレ アドバンスト マテリアルズ コリア インク. | ウインドウのエンボス加工用ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
WO2013011655A1 (ja) * | 2011-07-15 | 2013-01-24 | コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 | 光学フィルムとその製造方法 |
JP2016003262A (ja) * | 2014-06-16 | 2016-01-12 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | ポリエステル樹脂組成物 |
CN106832816A (zh) * | 2017-02-08 | 2017-06-13 | 营口康辉石化有限公司 | 一种烟包转移膜及其制膜工艺 |
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