JP2004131728A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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Takuji Toudaiji
東大路 卓司
Tetsuya Tsunekawa
恒川 哲也
Gohei Yamamura
山村 剛平
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Abstract

【課題】高強度、耐熱性、光拡散性などの特長を有し、例えば、液晶ディスプレイのバックライトや照明装置などに好適に用いられる光拡散性フィルムなどに非常に適した二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する組成物からなる二軸配向ポリエステルフィルムであって、ヘイズが40%以上、全光線透過率が75〜98%である二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

 本発明は、従来のポリエステルフィルムの物性および品質を大幅に向上させた二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
 具体的には、高強度、耐熱性、光拡散性などの特長を有し、例えば、液晶ディスプレイのバックライトや照明装置などに好適に用いられる光拡散性フィルムなどに非常に適した二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。
 二軸配向ポリエステルフィルムは、他の素材からは得られないような大面積のフィルムの連続生産が可能であり、その強度、寸法安定性、耐久性、透明性、柔軟性、表面特性の付与が可能などの特長を活かして、ディスプレイ用、磁気記録媒体用、コンデンサー用などの各種工業材料用、農業用、包装用、建材用などの大量に需要のある各種分野で用いられている。
 近年、パソコン、テレビ、携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側からバックライトを使用して光を照射するだけでなく、バックライトは画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造をとっている。なかでも、薄型、小型化が望まれるノート型パソコンなどに使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、サイドライト型、つまり、画面に対し側面から光を照射するタイプが適用されている。一般的に、このサイドライト型バックライトには、光を均一に伝播、拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この導光板には側面から入射した光を垂直方向に出射するようにパターンが刻まれており、そのパターンによる不均一な光の分布を有する。よって、この液晶ディスプレイにおいて、面内均一性を高めて高品質の画像を得るために、導光板上に光拡散フィルムを設置して光を均一にすることが必要となる。
 一方、近年増加しつつある直下型バックライトは、大型モニターやTV、公共表示などの大画面用途で用いられており、このバックライトの構造は、導光板を用いず、画面真下に直接単数または複数の蛍光管を並べている。例えば、蛍光管、蛍光管の下側に反射板、蛍光管上側に拡散板、さらに用途によっては拡散板の上のプリズムシートや輝度向上シートが重ねられた構成となっており、内部が空洞で、画面真下の光源となる蛍光管が配置されている。
 この直下型バックライトの場合、画面真下に蛍光管が配置されているため、蛍光管の形状に対応した輝度むらが顕著に現れる。したがって、蛍光管像を隠蔽し、光線の出射分布を均等化させるために、拡散シートを蛍光管上側に配置することが行われている。また、場合によっては、蛍光管像の隠蔽効果をさらに高めるために、蛍光管の形状に対応した拡散ドット印刷なども行われている。
 光拡散性フィルムとして要求される性能には、光拡散性が大きいことだけでなく、光透過性が極めて高いことが挙げられる。光透過性を高くすることにより、バックライトからの光を効率よく利用できるため、高輝度化、低消費電力化を達成することができる。
 従来から使用されている光拡散性フィルムとして、例えば、(1)透明熱可塑性樹脂をシート状に成形後、表面に物理的に凹凸をつける加工を施して得られた光拡散フィルム(例えば、特許文献1参照)、または、(2)ポリエステル樹脂等の透明基材フィルム上に、微粒子を含有した透明樹脂からなる光拡散層をコーティングして得られた光拡散性フィルム(例えば、特許文献2参照)、または、(3)透明樹脂中に光拡散成分としてビーズ等の無機系微粒子を分散させシート状に成形した光拡散フィルム(例えば、特許文献3参照)、または、(4)少なくとも2種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練してできた海島構造を有する光拡散性フィルム(例えば、特許文献4〜特許文献6参照)などが挙げられる。上記(1)および(2)の光拡散フィルムは、フィルム表面に形成した凹凸またはコーティングした光拡散層により効果を得る、いわゆる表面光拡散性フィルムである。一方、(3)および(4)の光拡散性フィルムは少なくとも基材内部にも光拡散成分を有する光拡散性フィルムである。
 これらのうち、上記(2)の透明基材フィルム上に光拡散層をコーティングして得られる光拡散性フィルムが、現在一般的に普及している形態であり、通常、透明基材フィルムとして二軸配向ポリエステルフィルムが使用されている。この二軸配向ポリエステルフィルムは、機械的強度、耐熱性、透明性、および平坦性に優れており、このフィルムを基材フィルムとして使用することにより、光拡散性フィルムにおいてもそれらの性能が発揮される。
 しかしながら、上記(1)によって得られる光拡散性フィルムの場合、表面の凹凸の程度に拡散効果が依存し、良好な拡散性能を発揮させるためには、細かく、深い凹凸加工が必要となるが、細かく深い加工を施すことにより、光透過率の低下をまねく結果となることがある。また、凹凸加工時のフィルムへの損傷が起こることがある。さらに、(1)の方法により得られた光拡散性フィルムの場合、表面凹凸をつぶしてしまうような表層への積層はできず、また他材料への接着等もできないことがある。
 また、上記(2)によって得られる光拡散性フィルムの場合、一度製膜した透明基材フィルムに、光拡散層をコーティングする工程を要する。さらに、光拡散層をコーティングして得られる光拡散性フィルムの場合、表面の凹凸による拡散効果も加味しているため、(1)と同様に、表層への積層、および他材料への接着も拡散効果を低下させる。また、光散乱性に優れるが、正面方向の輝度が不十分であったり、直下型バックライトに用いると、蛍光管像の隠蔽性が不十分であったりすることがあった。
 また、上記(3)および(4)によって得られる光拡散性フィルムの場合、(1)や(2)の光拡散性フィルムに比べ、基材内部にも光拡散成分を含有するために、拡散性能を損なわずに表層への積層や他材料への接着なども可能である。しかしながら、(3)の光拡散性フィルムは、光透過性が不十分であることがあり、また、無機系微粒子を含有する場合はフィルムの機械的強度を低下させたりすることがある。さらに、無機系粒子を含有させて溶融混練する場合、その形状や大きさにより、不純物などを取り除く目的で押出機に挿入するフィルターの目詰まりが生じたり、また、添加量により溶融時の樹脂組成物の流動特性が悪く成形できないことがある。一方、(4)の光拡散性フィルムは、機械的強度や耐熱性が不十分であったりすることがあった。例えば、容易にフィルムに折れじわが入り白化したり、または裁断時に端部が折れたり割れたりすることがある。また、混合した2種以上の熱可塑性樹脂が非相溶であり、フィルム内部に空隙が発生したりすることがあった。
 また、これら光拡散性フィルムは、バックライトユニット等に組み込まれるが、バックライトの長時間の点灯により部材の温度は非常に高くなる。上記(3)や(4)で得られる光拡散性フィルムは耐熱性が不十分なことがあり、組み込んで長時間使用するとフィルムが変形するなどして、結果としてバックライトの輝度むらが発生したりすることがある。
 一方、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの組成物からなるフィルムについては過去にも例示されており、例えば、(A)非晶性ポリエステル樹脂と芳香族ポリカーボネートを含有する組成物からなる樹脂シート(例えば、特許文献7〜特許文献9参照)、または、(B)ポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネートとの組成物からなるポリエステルフィルム(例えば、特許文献10参照)が挙げられる。
 しかしながら、上記(A)によって得られるフィルムは、非晶性ポリエステルを用いたカード用に好適なエンボス性を目的としたシートであり、強度や光拡散性が不十分である。一方、上記(B)によって得られるフィルムは、ポリカーボネートが細長い島状に分散して直線引裂性と耐衝撃性、透明性を兼備した包装材料に好適なフィルムであり、光拡散性が不十分である。
特開平4−275501号公報(第2頁−3頁)。 特開平6−59108号公報(第3頁−4頁、第4図)。 特開平6−123802号公報(第2頁−5頁、第1図)。 特開平9−311205号公報(第3頁−7頁、第1図)。 特開2001−272511号公報(第3頁−5頁)。 特開2002−182013号公報(第3頁−9頁)。 特開2002−97361号公報(第2頁−10頁)。 特開2002−121365号公報(第3頁−10頁)。 特開2001−81209号公報(第2頁−5頁)。 特開2001−329077号公報(第2頁−6頁)。
 本発明の目的は、機械的強度、耐熱性、光透過性、光拡散性などに優れた高品質の二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにあり、特に、オフライン加工工程が不要で、表面が平滑でありながら、光透過性、光拡散性、機械的強度、耐熱性を付与した光拡散性フィルムとして好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
 上記目的に沿う本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する組成物からなる二軸配向ポリエステルフィルムであって、ヘイズが40%以上、全光線透過率が75〜98%であることを特徴とするものである。
 本発明によれば、機械的強度、耐熱性、光透過性、光拡散性などに優れた高品質の二軸配向ポリエステルフィルムとすることができ、特に、オフライン加工工程が不要で、表面が平滑でありながら、光透過性、光拡散性、機械的強度、耐熱性を付与した光拡散性フィルムとして好適な二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル(A)は、例えば、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分やジオール成分から構成される。
 芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4'−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
 また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2'−ビス(4'−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等を用いることができ、特に好ましくは、エチレングリコール等を用いることができる。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
 また、ポリエステルには、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物が共重合されていてもよいし、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸、等の3官能化合物などが、過度に分枝や架橋をせずポリマーが実質的に線状である範囲内で共重合されていてもよい。さらに酸成分、ジオール成分以外に、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の効果が損なわれない程度の少量であればさらに共重合せしめることができる。
 本発明のポリエステル(A)は、特に限定されないが、機械的強度、生産性および取り扱い性等の点から、エチレンテレフタレートおよび/またはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位を主たる構成成分とするポリエステルおよびそれらの変性体よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートとは、酸成分として、テレフタル酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸を少なくとも80モル%以上含有するポリマーである。酸成分については、少量(好ましくは、15モル%以下、更に好ましくは10モル%以下)の他のジカルボン酸成分を共重合してもよく、またエチレングリコールを主たるジオール成分とするが、他のジオール成分を共重合成分として加えてもかまわない。
 本発明の芳香族ポリカーボネート(B)は、特に限定されないが、ビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた1種以上を主原料とするものが好ましく挙げられ、中でもビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料として製造されるものが好ましい。具体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ成分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネートが好ましい。さらに、ビスフェノールAの一部、好ましくは、10モル%以下を4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどで置換したものも好ましい。
 これらは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、1種あるいは2種以上一緒にポリマー鎖中に存在してもよい。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する二軸配向ポリエステルフィルムであり、好ましくは、この両ポリマが部分的に相溶した組成物からなる二軸配向ポリエステルフィルムである。通常、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)は少なくとも部分的に相溶をすることが知られている。ここでいう部分的に相溶する(以下、部分相溶)とは、得られたフィルム乃至はその原料であるチップのガラス転移温度(Tg)が、ポリエステル(A)のガラス転移温度(TgA)と芳香族ポリカーボネート(B)のガラス転移温度(TgB)の間の値となることであり、または、実質上ボイドがない海島構造等のドメイン構造を有することを意味する。あるいは、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)のドメイン間に顕著なボイドが実質上発生せず、光透過率が大きく低下しないことである。
 なお、本発明のフィルムのガラス転移温度(Tg)は、前記の通りの部分相溶などの効果により、TgAがTgB側にシフトしたものである。前記シフト量は、好ましくは2〜35℃(より好ましくは3〜20℃、更に好ましくは5〜15℃)である。前記数値範囲の下限値を下回るとポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)が相溶しないでドメイン間にボイドが発生して光透過率が大きく低下したりすることがあり、一方、上限値を上回ると芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が多くなるため、二軸延伸することが困難となることがある。これ以外に本発明のフィルムにはTgBに由来するガラス転移温度も存在し得るが、通常、芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が少ない等の要因により測定できにくいことが多い。
 本発明でいうガラス転移温度は、示差走査熱分析における昇温時の熱流束ギャップからJIS K7121に従って求めることができる(測定法の詳細は後述する)。また、示差走査熱分析によってガラス転移温度を判定する場合は、温度変調法や高感度法を使用することも有効である。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有するポリエステル組成物は、特に限定されないが、そのガラス転移温度(Tg)が80〜150℃であることが好ましい。Tgは、より好ましくは83〜140℃、さらに好ましくは85〜130℃の範囲内にあることである。二軸配向ポリエステルフィルムが、ポリエステル(A)の構成成分としてエチレンテレフタレート単位を80モル%以上含有するポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)とを含有してなるポリエステル組成物で構成される場合、その好ましいTgの範囲は80〜120℃であり、さらに好ましいTgの範囲は83〜110℃である。Tgが80℃未満であれば、耐熱性が不十分であったりすることがある。また、Tgが150℃を越える温度であれば、溶融成形性などの成形加工の点で劣ったり、延伸配向が困難であったりすることがある。
 本発明において、芳香族ポリカーボネート(B)をポリエステル(A)に添加する時期は、特に限定されないが、溶融押出前に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)との混合物を予備溶融混練(ペレタイズ)してマスターチップ化する方法や、溶融押出時に混合して溶融混練させる方法などがある。中でも、溶融押出前に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)との混合物を予備溶融混練してマスターチップ化する方法が好ましい。該ペレタイズには、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を二軸混練押出機に供給して溶融押出することが、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を部分的に相溶化させ、本発明のフィルムを得る上で、特に好ましい。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有している。島成分は、全体に対し体積分率で50%以下であることが好ましく、より好ましくは5〜40%であり、さらに好ましくは7〜30%である。島成分の体積分率が50%を越える場合には、得られた光拡散性フィルムの機械的強度が低下することがある。
 ここでいう体積分率は、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の重量比と比重よりも計算できるが、例えば、透過型電子顕微鏡を用いても測定できる。サンプルを50nmの厚みに超薄切片法で作成し、透過型電子顕微鏡を用いて、加圧電圧100kVの条件下で観察し、4万倍で写真を撮影して、得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、任意の100個の島成分を選択し、画像処理を行うことにより、体積分率を計算することができる。より厳密には、サンプルを50nmの厚みに超薄切片法で作成し、透過型電子顕微鏡を用いて、加圧電圧100kVの条件下で観察し、9μm2の面積の領域について、5000倍で写真を撮影して、得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、画像処理を行うことにより、面積分率を計算することができ、その値を体積分率と定義できる。
 これら島成分の分散径の好ましい範囲は、0.1〜20μmであり、より好ましくは1〜10μmであり、さらに好ましい範囲は5〜10μmである。この平均粒径を0.1μm以上にすることにより、フィルムの全光線透過率を高くすることができ、また、20μm以下とすることにより、フィルム強度を低下させることがなく、良好な光拡散性を得ることができる。また、該島成分の分散径を上記範囲にすることで、光拡散性フィルムとして重要な光透過性を高めることができる。中でも、島成分の分散径を5〜10μmである最も好ましい範囲とすることで、直下型バックライトに最適な正面方向の輝度と蛍光管隠蔽性を有するフィルムを得ることができるので、特に好ましい。ここでいう島成分の分散径とは、フィルム長手方向の径と幅方向の径の平均値を意味する(測定法の詳細は後述する)。
 島成分の形状は、特に限定されないが、球状もしくは細長い島状となるのが好ましい。具体的に、該島成分のフィルム幅方向の径/長手方向の径の比の好ましい範囲は、0.5〜2.0であり、アスペクト比の好ましい範囲は、1〜10の範囲である。
 また、該島成分のフィルム幅方向の径/長手方向の径の比は、特に限定されないが、0.5〜2.0が好ましく、より好ましくは0.6〜1.5であり、さらに好ましくは0.7〜1.3である。該島成分のフィルム幅方向の径/長手方向の径の比を上記範囲にすることにより、良好な光拡散性を得ることができる。
 本発明の二軸配向ポリステルフィルムは、特に限定されないが、分散した島成分のアスペクト比が1〜10であることが好ましい。島成分のアスペクト比のより好ましい範囲は、1〜8であり、さらに好ましい範囲は1〜7である。これら島成分のアスペクト比を上記範囲にすることにより、光拡散性と光透過性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。ここで、アスペクト比は、島成分の分散径/厚み方向の径の比を意味する(測定法の詳細は後述する)。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、海成分を構成するポリエステル(A)に島成分を構成する芳香族ポリカーボネート(B)を分散させることにより光拡散性を得るものであるが、本発明の効果を阻害しない範囲で、光拡散性を補助するその他の成分、あるいは他の機能を付与する成分を添加・分散させることも可能である。このような添加剤として、例えば、無機微粒子または有機微粒子などが挙げられる。ただし、いずれの場合も光拡散性を著しく低下させるものは好ましくない。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、海成分を構成するポリエステル(A)の屈折率と島成分を構成する芳香族ポリカーボネート(B)の屈折率が異なることが重要である。屈折率が同一であると界面において屈折散乱現象が起こらず、結果として光拡散効果が得られない。さらに、実質的に有効な光拡散性を得るために、特に限定されないが、これら屈折率の差が0.01〜0.5の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.4の範囲である。屈折率差が0.01未満では光拡散効果が小さくなることがある。また、海成分のポリエステル(A)の屈折率と島成分の芳香族ポリカーボネート(B)の屈折率の大小関係について、特に制限はない。また、それぞれの屈折率は、D線を光源とするアッベ屈折率計を用いて測定することができる。本発明において、光拡散効果を発現する光拡散成分とは上記海島構造の島成分のことをいう。フィルム内部が海島構造を有することにより、屈折率の異なる界面が存在することになり、その界面において良好な拡散効果が発現すると考えられる。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、実質的にボイドを含有しない。ここでいうボイドとは、フィルム中に存在する微細な気泡のことをさす。フィルム内部のボイドを確認する方法としては、フィルム作製後にフィルム断面を切り出し、透過型電子顕微鏡写真を用いて断面観察することにより、目視で確認することができる。多量のボイドが発生した場合、全光線透過率を低下させることがあり、好ましくない。
 ここでいう実質的にボイドを含有しないとは、全くボイドが観察されないか、または、含有されていたとしてもボイドの径が十分小さい(好ましくは30nm以下(より好ましくは20nm以下、更に好ましくは10nm以下)ものであればよい。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリマ中における芳香族ポリカーボネート(B)の含有量は、特に限定されないが、5〜50重量%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、7〜30重量%の範囲であり、より好ましくは、10〜20重量%の範囲である。芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が5重量%未満であれば、ポリエステル(A)中に芳香族ポリカーボネート(B)が島成分として存在する量が少なすぎて、光拡散性が十分でなく、本発明の効果が得られないことがある。また、芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が50重量%を超える量であれば、押出成形加工が困難であったり、さらに得られたフィルムに十分な強度を発現するために、延伸加工を施すことが困難であったりすることがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、特に限定されないが、リン含有量が10〜2000ppmとなるように有機リン化合物を配合することが好ましい。さらに好ましいリン含有量は、20〜1000ppmである。上記特定量のリン化合物を配合することで、ポリエステル(A)や芳香族ポリカーボネート(B)の熱劣化や酸化劣化を抑制して熱安定性を高めることができ、特に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の間のエステル交換反応を適度に抑制して、両ポリマーの部分相溶性を制御することができる。その結果、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の部分相溶性を損なうことなく、芳香族ポリカーボネート(B)の分解による炭酸ガスの発生を抑制することができ、溶融混練時の発泡を抑制することができる。リン含有量が10ppm未満であると、混練時に発泡したり色調が低下したりすることがある。また、リン含有量が2000ppmを越えると、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の部分相溶性が低下し、押出安定性が低下したり、得られた組成物を二軸延伸したときにボイドが発生したり、表面にクレーター欠点が発生したりして、本発明の効果が得られないことがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムに、有機リン化合物を配合する場合、有機リン化合物は亜リン酸またはリン酸のエステル化合物が好ましい。好ましい有機リン酸化合物は、ポリエステル(A)および芳香族ポリカーボネート(B)の種類によっても異なり、特に限定されないが、トリメチルホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、トリフェニルホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェイニル)フォスファイトなどが好ましく例示される。中でも、トリメチルホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、トリフェニルホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、または、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェイニル)フォスファイトが特に好ましく例示される。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、全光線透過率が75〜98%であり、ヘイズが40%以上である。全光線透過率の好ましい範囲は、80〜98%であり、さらに好ましくは、85〜98%である。全光線透過率が75%未満である場合、該二軸配向ポリエステルフィルムを、例えば、光拡散性フィルムとして用いるためにディスプレイに組み込んだ場合、輝度が不十分であり、高輝度を得るためには低消費電力化が望めないので好ましくない。また、全光線透過率を98%以上にするのは、工業的に困難なことがある。また、好ましいヘイズは、70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。なお、ヘイズを99%を越える値にするのは、実用的には困難なことがある。ヘイズが40%未満の場合には、平行光の透過率が高くなり、この場合も輝度に斑が生じやすくなる。しかしながら、用途によって、光拡散性の弱いフィルムが必要な場合、海島構造を形成するポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の溶融粘度差、屈折率差、混合比率、膜厚などにより、所望の光拡散性にコントロールすることができる。中でも、芳香族ポリカーボネート(B)の溶融粘度/ポリエステル(A)の溶融粘度の比率が、2〜10の範囲であることが島成分である芳香族ポリカーボネート(B)の分散径およびアスペクト比を制御する上で好ましい。溶融粘度比のより好ましい範囲は、4〜10であり、さらに好ましい範囲は、8〜10である。特に、直下型バックライトなどの光拡散フィルムには、全光線透過率が75〜90%であり、ヘイズを40〜90%となるフィルムとすることで、正面方向の輝度が向上し、かつ、蛍光管の隠蔽性を有するので、特に好ましい。また、これらの全光線透過率とヘイズは、フィルムの厚み方向に関する値であり、ヘイズメーターを用いて測定することができる(測定法の詳細は後述する)。ここで、溶融粘度は、ポリエステル(A)の融点(Tm)+30(℃)におけるせん断速度200(1/sec)における値である。
 なお、厚さ当たりのヘイズ値は、好ましくは40(より好ましくは70、更に好ましくは80)%/50μm以上である。99%を越える値にすることは工業的に困難なことがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向のうち少なくとも一方向のヤング率は、特に限定されないが、4〜15(GPa)であることが好ましく、より好ましくは4.5〜10(GPa)、さらに好ましくは5〜8(GPa)である。フィルムの長手方向と幅方向のいずれの方向のヤング率も4(GPa)未満であれば、例えば、機械的強度が不足し、フィルムの加工時や使用時に破損したり、実用上使用に耐えないことがある。また、フィルムの長手方向と幅方向のいずれの方向のヤング率も15(GPa)を越えるフィルムは工業的に製造が困難であったり、フィルムの耐引裂性や寸法安定性が著しく低下したりすることがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向の温度100℃、30分における熱収縮率は、特に限定されないが、フィルムの加工時や使用時の耐熱性の観点から、いずれも0.01〜2.0%であることが好ましい。より好ましくは、0.01〜1.5%であり、さらに好ましくは、0.01〜1.0%である。温度100℃での熱収縮率が2.0%を越える場合は、寸法安定性が損なわれやすくなることがあり、例えば、光拡散性フィルムとしてディスプレイに組み込んだ場合に、バックライトの熱に耐えることができず、平面性が損なわれたり、輝度むらが生じたりすることがある。また、温度100℃の熱収縮率が0.01%未満の場合には、フィルムが膨張して、しわが発生したりすることがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、単層でも2層以上の積層構造でもよい。特に限定されないが、2層以上の積層構造であると、機械的強度が補強されることがあり、より好ましい。また、積層させる場合、2層以上の積層構造の中で、少なくとも1層がポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)からなる。他の層は特に限定されないが、ポリエステルが好ましく例示され、そのポリエステルとしては、特に限定されないが、エチレンテレフタレート、エチレン2,6−ナフタレート単位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする場合に、特に好ましい。
 本発明で用いるポリエステル(A)の固有粘度は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や芳香族ポリカーボネート(B)との混合性の観点から、0.55〜3.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、0.60〜2.0(dl/g)である。また、二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や寸法安定性などの観点から、0.50〜2.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.55〜1.0(dl/g)である。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などが添加されてもよい。また、フィルム表面に易滑性や耐磨耗性、耐スクラッチ性等を付与するために、積層フィルムの最外層に無機粒子、有機粒子などを添加することがある。該添加物としては、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カリオン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナおよびジルコニア等の無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子や、界面活性剤などがある。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの用途は、特に限定されないが、ディスプレイ用光拡散性フィルム用などに用いられる。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されないが、500μm以下が好ましく、薄膜用途や作業性などの観点から、より好ましくは10〜300μmの範囲であり、さらに好ましくは20〜200μmの範囲である。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、これに他のポリマー層、例えば、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデンまたはアクリル系ポリマーからなる層を直接、あるいは接着剤などの層を介して積層させてもよい。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、必要に応じて、熱処理、成形、表面処理、ラミネート、コーティング、印刷、エンボス加工、エッチングなどの任意の加工を行ってもよい。
 本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを製造する際の延伸形式としては、長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行う方法などの一方向ずつの延伸を組み合わせた逐次二軸延伸法や、長手方向と幅方向を同時に延伸する同時二軸延伸法、さらに、逐次二軸延伸法と同時二軸延伸法を組み合わせた方法などが包含される。
 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法の例について説明するが、これに限定されるものではない。ここでは、ポリエステル(A)として、ポリエチレンテレフタレートを用い、芳香族ポリカーボネート(B)として、ビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料とした芳香族ポリカーボネート“ユーピロン”(三菱エンジニアリングプラスチック製)を用いた例を示すが、用いるポリエステルや芳香族ポリカーボネートにより製造条件の詳細は異なる。
 ポリエチレンテレフタレートは、通常、次のいずれかのプロセスで製造される。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低分子量のポリエチレンテレフタレートまたはオリゴマーを得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低分子量体を得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセスである。ここで、エステル化は無触媒でも反応は進行するが、エステル交換反応においては、通常、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、チタン等の化合物を触媒に用いて進行させ、またエステル交換反応が実質的に完結した後に、該反応に用いた触媒を不活性化する目的で、リン化合物を添加する場合もある。
 ここで例示する製法においては、テレフタル酸とエチレングリコールとをエステル化させ、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールをエステル交換反応することにより、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(BHT)を得る。次にこのBHTを重合槽に移送し、真空下で280℃に加熱して重合反応を進める。ここで、固有粘度が0.5程度のポリエステルを得る。得られたポリエステルをペレット状で減圧下において固相重合する。固相重合する場合は、あらかじめ180℃以下の温度で予備結晶化させた後、190〜250℃で1mmHg程度の減圧下、10〜50時間固相重合させる。また、フィルムを構成するポリエステルに粒子を含有させる方法としては、エチレングリコールに粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールをテレフタル酸と重合させる方法が好ましい。粒子を添加する際には、例えば、粒子を合成時に得られる水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分散性がよい。また、粒子の水スラリーを直接所定のポリエステルペレットと混合し、ベント式2軸混練押出機を用いて、ポリエステルに練り込む方法も有効である。粒子の含有量、個数を調節する方法としては、上記方法で高濃度の粒子のマスタを作っておき、それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリエステルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効である。
 次に、該ポリエチレンテレフタレートのペレット(A)と芳香族ポリカーボネートのペレット(B)を、一定の割合で混合して、260〜300℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、溶融押出する。溶融混練における、より好ましい温度は260〜290℃であり、さらに好ましい温度は260〜280℃である。ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の粘度を最適化して溶融混練による部分相溶化を達成する観点から、溶融混練温度を上記範囲に設定することが好ましいが、特に限定されない。また、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を溶融混練で部分相溶化させるためには、特に限定されないが、芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が20〜50重量%であるマスターチップとするのが好ましい。また、溶融混練における滞留時間は0.5〜15分が好ましく、より好ましくは1〜10分の条件である。さらに、上記条件にて部分相溶しない場合は、得られたチップを再び二軸押出機に投入し部分相溶するまで押出を繰り返してもよい。ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の混合において熱安定性を高めるために、必要に応じて、有機リン化合物を混合してもよい。また、該有機リン化合物はポリエチレンテレフタレートの重合時に混合しておいてもよい。上記混練によって、ポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネートが部分相溶したポリエステル組成物のペレットを得ることができる。
 得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレットとポリエステルのペレットを、芳香族ポリカーボネートが所望の含有量になるように混合して、180℃で3時間以上真空乾燥した後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あるいは真空下で280〜320℃に加熱された押出機に供給し、滞留時間を好ましくは2〜10分として、スリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを作る。また、この押出機内で異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィルター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網などの素材からなるフィルターを用いることが好ましい。また、必要に応じて、定量供給性を向上させるためにギアポンプを設けてもよい。積層フィルムの場合には、2台以上の押出機、マニホールドまたは合流ブロックを用いて、溶融状態のポリエステル/芳香族ポリカーボネート混合物をそれぞれ積層させたシートをスリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを作る。
 次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法を用いることができる。ここでは、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法を用いる。延伸温度については、ポリエステル(A)や芳香族ポリカーボネート(B)の構造成分や、積層の構成成分により異なるが、例えば、単層でポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネート“ユーピロン”(三菱エンジニアリングプラスチック社製)の混合ポリマーからなる場合を例にとって以下説明する。
 未延伸ポリエステルフィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に2〜5倍、好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは3〜4倍に1段もしくは2段以上の多段で延伸する(MD延伸)。延伸温度はTg(芳香族ポリカーボネートを含んでなるポリエステルのガラス転移温度)〜(Tg+60)℃、好ましくは(Tg+5)〜(Tg+55)℃、さらに好ましくは(Tg+10)〜(Tg+50)℃の範囲である。その後20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。特に限定されないが、MD延伸の前に微延伸工程を設けてもよい。その場合の延伸温度は(Tg+10)〜(Tg+70)℃が好ましく、より好ましくは、(Tg+15)〜(Tg+60)℃、さらに好ましくは(Tg+20)〜(Tg+50)℃で、延伸倍率は、1.05〜1.8倍が好ましく、より好ましくは1.1〜1.5倍、さらに好ましくは、1.15〜1.3倍である。この微延伸工程は、ポリマー鎖内およびポリマー鎖間に蓄積されたひずみを除去し、その後の延伸をしやすくするために有効である。MD延伸に続いて、幅方向の延伸方法としては、例えば、テンターを用いる方法が一般的である。このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、幅方向の延伸を行う(TD延伸)。延伸温度はTg〜(Tg+80)℃が好ましく、より好ましくは(Tg+10)〜(Tg+70)℃、さらに好ましくは(Tg+20)〜(Tg+60)℃の範囲である。延伸倍率は、2.0〜6.0倍が好ましく、より好ましくは3.0〜5.0倍、さらに好ましくは3.5〜4.5倍の範囲である。
 以上の縦延伸工程における延伸倍率と横延伸工程における延伸倍率の差は、特に限定されないが、1.0倍以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.5倍以下である。縦倍率と横倍率の差を上記範囲にすることで、芳香族ポリカーボネート(B)の島成分の分散径とアスペクト比を所望の大きさに制御することができ、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを得る上で、特に好ましい。
 さらに必要に応じて、再縦延伸および/または再横延伸を行う。その場合、フィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に1.1〜2.5倍、好ましくは1.2〜2.4倍、さらに好ましくは1.3〜2.3倍に再縦延伸し、20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。延伸温度はTg〜(Tg+100)℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜(Tg+80)℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜(Tg+60)℃の範囲である。次に、ステンターを用いて再び幅方向の延伸を行う。延伸温度はTg〜250℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜240℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜220℃の範囲である。延伸倍率は1.1〜2.5倍の範囲が好ましく、より好ましくは1.15〜2.2倍、さらに好ましくは1.2〜2.0倍である。
 次に、この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定する。好ましい熱固定温度は、150〜250℃、より好ましくは170〜245℃、さらに好ましくは190〜240℃の範囲である。時間は0.2〜30秒の範囲で行うのが好ましいが、特に限定されない。さらにこのフィルムを40〜180℃の温度ゾーンで幅方向に弛緩しながら冷却するのが好ましい。弛緩率は、幅方向の熱収縮率を低下させる観点から1〜10%であることが好ましく、より好ましくは2〜8%、さらに好ましくは3〜7%の範囲である。
 さらに、フィルムを室温まで、必要ならば、長手および幅方向に弛緩処理を施しながら、フィルムを冷やして巻き取り、目的とする二軸配向ポリエステルフィルムを得る。
 [物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
 特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
 (1)全光線透過率、ヘイズ
 JIS−K−6714に従い、スガ試験機製ヘイズメーターHGM−2DPを用いて、フィルムの厚み方向の全光線透過率およびヘイズを測定した。
 (2)島成分の分散径、長手方向の径/幅方向の径の比、アスペクト比
 ライカ製光学顕微鏡DMLMおよび付属のカメラを用いて1000倍で写真(透過像)を撮影した。得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、任意の100個の島成分を選択し、フィルム長手方向の径とフィルム幅方向の径を求め、それらの値の平均値を島成分の分散径とした。さらに、長手方向の径(長径)/幅方向の径(短径)の比を求めた。
 さらに、サンプルを50nmの厚みに超薄切片法で作成し、透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA型)を用いて、加圧電圧100kVの条件下で観察し、4万倍で写真を撮影(写真平面とフィルム平面は略平行)した。得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、任意の100個の島成分を選択し、フィルム厚み方向の島成分の径を求め、島成分の分散径/厚み方向の径の比をアスペクト比とした。
 (3)ガラス転移温度(Tg)、融解温度(Tm)
 擬似等温法にて下記装置および条件で比熱測定を行い、JIS K7121(1987年制定)に従って決定した。
 装置: TA Instrument社製温度変調DSC
 測定条件:
  加熱温度:270〜570K(RCS冷却法)
  温度校正:高純度インジウムおよびスズの融点
  温度変調振幅:±1K
  温度変調周期:60秒
  昇温ステップ:5K
  試料重量:5mg
  試料容器:アルミニウム製開放型容器(22mg)
  参照容器:アルミニウム製開放型容器(18mg)
 なお、ガラス転移温度(Tg)は下記式
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
により算出した。
 また、差走査熱量計として、セイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、試料5mgをアルミニウム製受皿上300℃で5分間溶融保持し、急冷固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。そのとき、観測される融解の吸熱ピークのピーク温度を融解温度(Tm)とした。
 (4)ヤング率
 ASTM−D882(1997年改訂)に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下記の条件とした。即ち、
 測定装置:オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”
 試料サイズ:幅10mm×試長間100mm
 引張り速度:10mm/分
 測定環境:温度23℃、湿度65%RH
という条件にて測定した。
 (5)熱収縮率
 JIS−C2318(1997年改訂)に従って、測定した。
 試料サイズ:幅10mm、標線間隔200mm
 測定条件:温度100℃、処理時間30分、無荷重状態
 100℃熱収縮率を次式より求めた。即ち、
  熱収縮率(%)=[(L0−L)/L0]×100
   L0:加熱処理前の標線間隔
   L :加熱処理後の標線間隔
 という式により熱収縮率を求めた。
 (6)固有粘度
 オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下式により計算される値を用いる。
 ηsp/C=[η]+K[η]2・C
 ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
 (7)フィルム耐熱性
 バックライトにフィルムを組み込み、ライトを連続100時間点灯させて、ユニット部の放出する熱によるたわみ具合を目視観察した。使用したバックライトは、評価用に準備したノートパソコンに使用される直管一灯型サイドライト式バックライト(14.1インチ、5ワット、幅3mmのライト)であり、通常の使用される通り、前記ライトの導光板にフィルムが密着するように配置して用いた。フィルムがたわみ、導光板表面から浮き上がっている部分がある場合を×、また、変化が見られない場合を○とした。
 また、フィルムのたわみを面内の輝度むらとして観察した。測定は、バックライトの面(フィルムの面)を4×4の16区画に分け、それぞれのポイントにおける点灯10分後(初期状態)と連続点灯100時間後の輝度を測定し、初期状態の輝度を100としたときの100時間後の値を変化率として求めた。計算には、バックライトそのものの輝度変化を差し引いた値を使用した。輝度は、ミノルタ製輝度計LS−110を用いて測定した。面内16箇所における最大変化率Lmaxと最小変化率Lminの差、面内最大変化率Lmax−Lminが10以上を×、10未満を○とした。
 (8)フィルム拡散性能
 可視光レーザー(He−Neレーザー、波長632.8nm)を、得られたフィルムに照射し、透過した光線をスクリーンに投影して、入射光線が広がる程度を観察して評価した。強度分布が見られず均一で広い拡散範囲をもつものを○、著しい強度分布または狭い拡散範囲のものまたは透過光量が少なく暗いものを×とした。
 (9)溶融粘度
 フローテスターCFT−500(島津製作所製)を用いて、口金長さを10mm、口金径を1.0mmとして、予熱時間を5分に設定して、測定した。
 (10)輝度
 20mmごとに等間隔に配置した直線状蛍光管(幅3mm、5ワット)12本の上側に10mmの位置にフィルムをのせて、18インチの直下型バックライト(蛍光管の下部5mmの位置に光反射板(東レ製“ルミラー”E60L(厚み188μm)を設置)を組み上げ、色彩輝度計BM−7(トプコン製)を用いて画面正面方向の輝度を測定した。
 この時、ブランクの値として、通常の直下型用拡散板であるアクリル樹脂の押出板(樹脂ビーズ練りこみタイプ:透過率32%、ヘイズ93%、膜厚2mm)を蛍光管の上側に置いて測定した輝度を用い、このブランク測定値に対する輝度向上率で示した。即ち、前記ブランク測定値を100%としたとき、測定対象フィルムの測定値が、例えば120%であれば、その輝度向上率は20%となる。輝度が20%以上向上した場合を◎、10%以上20%未満の向上率であった場合を○、10%未満の向上率であった場合を△、輝度が低下した場合を×とした。
 (11)蛍光管像隠蔽度
 フィルムを20mmごとに等間隔に配置した蛍光管(幅3mm、5ワット)の上側10mmの位置に置き(蛍光管の下部5mmの位置に光反射板(東レ製“ルミラー”E60L(厚み188μm)を設置)、点灯時に該フィルムを通して蛍光管が透けて見えない場合を○、わずかに確認できる場合を△、蛍光管が明確に透けて見える場合を×とした。
 テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部に、酢酸マグネシウム4水塩0.1重量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチル0.05重量部のエチレングリコール溶液、および三酸化アンチモン0.05重量部を加えて5分間撹拌した後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を230℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。3時間重合反応させ所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングして固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。該ポリエチレンテレフタレートのペレットのガラス転移温度は78℃で、融点は255℃であり、温度285℃、せん断速度200(1/sec)における溶融粘度は2000ポイズであった。
 得られたポリエチレンテレフタレートのペレット(温度180℃で3時間真空乾燥)を70重量%と、芳香族ポリカーボネートのペレット“ユーピロン”(登録商標)S−2000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃、溶融粘度9000ポイズ)(温度120℃で3時間真空乾燥)30重量%と、さらに、上記ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの混合物100重量部に対して、有機リン化合物として、モノステアリルアシッドホスフェートおよびジステアリルアシッドホスフェートの混合物(旭電化製AX−71)0.1重量部(リン含有量60〜70ppmに相当する)を配合し、275℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、滞留時間1分にて溶融押出し、芳香族ポリカーボネートを30重量%含有するポリエステル組成物のペレットを作成した。得られたペレットは透明であった。
 温度280℃に加熱された押出機に、得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレット33.3重量部とポリエチレンテレフタレートのペレット66.7重量部(芳香族ポリカーボネート含有量10重量%)を180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
 この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で3.6倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に光拡散用のフィルムとして優れた特性を有していた。なお、表1のガラス転移温度は作製されたフィルムが溶融した組成物を測定することで得られたガラス転移温度である。
 実施例1において得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレットを83.3重量部に、ポリエチレンテレフタレートのペレットを16.7重量部に変更し、それ以外は実施例1と同様の方法で未延伸フィルムを作成した。
 この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で2.7倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で3.3倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に光拡散用のフィルムとして優れた特性を有していた。
 実施例1と同様の方法で作成した未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で2.7倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で4.0倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に光拡散用のフィルムとして優れた特性を有していた。
 芳香族ポリカーボネートとして、“ユーピロン”(登録商標)E−2000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃、溶融粘度17000ポイズ)を用いた以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に光拡散用のフィルムとして優れた特性を有していた。
 実施例4と同様にして、芳香族ポリカーボネートを30重量%含有するポリエステル組成物のペレットを作成し、温度280℃に加熱された押出機に、得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレット23.5重量部とポリエチレンテレフタレートのペレット76.5重量部(芳香族ポリカーボネート含有量7重量%)を180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。得られた未延伸フィルムを実施例4と同様にして延伸して二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に光拡散用のフィルムとして優れた特性を有していた。
 (比較例1)
 温度280℃に加熱された押出機に、実施例1で得られたポリエチレンテレフタレートのペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
 この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で3.6倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、芳香族ポリカーボネートを含有しておらず、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光拡散性を有していないフィルムであった。
 (比較例2)
 実施例1で得られたポリエチレンテレフタレートのペレット(温度180℃で3時間真空乾燥)を90重量%と、芳香族ポリカーボネートのペレット“ユーピロン”(登録商標)S−2000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃)(温度120℃で3時間真空乾燥)10重量%と、さらに、上記ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの混合物100重量部に対して、有機リン化合物として、モノステアリルアシッドホスフェートおよびジステアリルアシッドホスフェートの混合物(旭電化製AX−71)0.1重量部(リン含有量60〜70ppmに相当する)を配合し、温度280℃に加熱された押出機に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
 得られた未延伸ポリエステルフィルムを実施例1と同様の条件で延伸して、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの部分相溶が不十分であり、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光透過性や耐熱性に劣るフィルムであった。
 (比較例3)
 ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの溶融混練時に有機リン化合物を配合しない以外は、実施例1と同様にして、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートのエステル交換反応による発泡が発生しており、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光透過性や機械的特性に劣るフィルムであった。
 (比較例4)
 実施例1で得られたポリエチレンテレフタレートのペレット(温度180℃で3時間真空乾燥)を70重量%と、芳香族ポリカーボネートのペレット“ユーピロン”(登録商標)S−2000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃)(温度120℃で3時間真空乾燥)30重量%と、さらに、上記ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの混合物100重量部に対して、有機リン化合物として、モノステアリルアシッドホスフェートおよびジステアリルアシッドホスフェートの混合物(旭電化製AX−71)0.1重量部(リン含有量60〜70ppmに相当する)を配合し、315℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、滞留時間1分にて溶融押出し、芳香族ポリカーボネートを30重量%含有するポリエステル組成物のペレットを作成した。得られたペレットはやや不透明であった。
 温度280℃に加熱された押出機に、得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレット33.3重量部とポリエチレンテレフタレートのペレット66.7重量部を180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
 得られた未延伸ポリエステルフィルムを実施例1と同様の条件で延伸して、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、好適な溶融押出温度範囲300℃を越えており、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの部分相溶が不十分であり、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光透過性や耐熱性に劣るフィルムであった。
 (比較例5)
 実施例1で得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で4.5倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、縦横延伸倍率差が好ましい1.0倍を越えており、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光透過性や光拡散性に劣るフィルムであった。
 (比較例6)
 実施例1で得られた未延伸フィルムを二軸延伸しないで測定、評価した。その結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性を有していないフィルムであった。
 (比較例7)
 実施例1において得られた芳香族ポリカーボネート含有ポリエステル組成物のペレットを6.7重量部に、ポリエチレンテレフタレートのペレットを93.3重量部に変更し、それ以外は、実施例1と同様にして、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、芳香族ポリカーボネートの含有量が不十分であり、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりであり、光拡散性に劣るフィルムであった。
 (比較例8)
 実施例1で得られたポリエチレンテレフタレートのペレットを90重量%と、ポリメチルペンテン(三井化学製、DX820)のペレット10重量%とを、290℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、滞留時間1分にて溶融押出し、ポリメチルペンテンを10重量%含有するポリエステル組成物のペレットを作成した。
 温度280℃に加熱された押出機に、得られたポリメチルペンテン含有ポリエステル組成物のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
 この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で3.6倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ75μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
 得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、芳香族ポリカーボネートの代わりにポリエステルと相溶しないポリメチルペンテンが含有されており、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおりで、フィルム内部でのボイド発生による光透過性や機械的特性に劣るフィルムであった。
 (比較例9)
 芳香族ポリカーボネートとして、“ユーピロン”(登録商標)H−4000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃、溶融粘度2000ポイズ)を用いた以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。芳香族ポリカーボネートとポリエステルの溶融粘度の比率が1となり、島成分の分散径が所望の範囲に制御できず、得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、その特性について測定、評価した結果は、表1、表2に示したとおり、光拡散性に劣るフィルムであった。
Figure 2004131728
Figure 2004131728

Claims (7)

  1. ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する組成物からなる二軸配向ポリエステルフィルムであって、ヘイズが40%以上、全光線透過率が75〜98%であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)とが部分的に相溶した組成物からなることを特徴とする請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)とがポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有しており、該島成分の分散径が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)とがポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有しており、該島成分のアスペクト比が1〜10の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 芳香族ポリカーボネート(B)が5〜50重量%含有されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. ポリエステル(A)がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、またはその変性体からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  7. ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する組成物が、ガラス転移温度が80〜150℃である組成物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載に二軸配向ポリエステルフィルム。
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