JPH1041191A - 可変コンデンサおよびそれを用いたlc複合部品 - Google Patents

可変コンデンサおよびそれを用いたlc複合部品

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JPH1041191A
JPH1041191A JP8190977A JP19097796A JPH1041191A JP H1041191 A JPH1041191 A JP H1041191A JP 8190977 A JP8190977 A JP 8190977A JP 19097796 A JP19097796 A JP 19097796A JP H1041191 A JPH1041191 A JP H1041191A
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元祐 木下
浩幸 ▲岸▼下
Hiroyuki Kishishita
Kiminori Yamauchi
公則 山内
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    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/01Details
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    • H01G5/0134Solid dielectrics
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03JTUNING RESONANT CIRCUITS; SELECTING RESONANT CIRCUITS
    • H03J1/00Details of adjusting, driving, indicating, or mechanical control arrangements for resonant circuits in general
    • H03J1/06Driving or adjusting arrangements; combined with other driving or adjusting arrangements, e.g. of gain control
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/0115Frequency selective two-port networks comprising only inductors and capacitors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータの安定性に優れる可変コンデンサ、ま
たは、そのような可変コンデンサを用い、小型にするこ
とができ、シールド効果および防塵性に優れたLC複合
部品を提供する。 【解決手段】 基板27の上方主面上に2つのステータ
側電極を互いに間隔を隔てて形成し、これらステータ側
電極に接触するように誘電体からなるロータ40を配置
し、その上面にロータ側電極を形成する。基板27に対
して回転可能に調整部材44を設け、ここに形成された
スカート部46を基板27に接触させる。スカート部4
6内にロータ40を収容し、ロータ40と調整部材44
との間にOリング51を配置することによって、ロータ
40を基板27に接触する状態に維持する。調整部材4
4およびコイル23を収容するように、調整用溝48を
露出させる開口55のみを形成したシールドカバー54
を基板27に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変コンデンサ
およびそれを用いたLC複合部品に関するもので、特
に、可変コンデンサにおけるロータの保持構造の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15および図16には、この発明にと
って興味あるLC複合部品1が示されている。また、図
17には、LC複合部品1が与える等価回路が示されて
いる。このLC複合部品1は、たとえば、ビデオデッ
キ、テレビジョン受像機等に使用されるRFモジュレー
タに組み込まれている。
【0003】LC複合部品1は、図17に示すように、
互いに直列に接続される可変コンデンサ2およびコイル
3を組み合わせたもので、可変コンデンサ2の一方端に
接続される第1の端子4と、可変コンデンサ2の他方端
とコイル3の一方端との接続部に接続される第2の端子
5と、コイル3の他方端に接続される第3の端子6とを
備えている。
【0004】図15および図16に示すように、LC複
合部品1は、電気絶縁性の基板7を備える。LC複合部
品1に備える可変コンデンサ2は、空気を誘電体とする
もので、ロータ8およびステータ9を備え、これらロー
タ8およびステータ9は基板7によって保持される。
【0005】より詳細には、ロータ8は、全体として金
属からなり、調整軸10および調整軸10から張り出す
ように複数のたとえば半円形のロータ側電極11を備え
る。調整軸10は基板7を貫通し、基板7の下面側にお
いて、スプリングワッシャ12および止めリング13が
調整軸10上に嵌められ、調整軸10の下端部がかしめ
られることによって、調整軸10が基板7に対して回転
可能に保持される。また、第1の端子4の基部14は、
基板7とスプリングワッシャ12との間に挟まれ、それ
によって、第1の端子4が基板7に対して機械的に保持
されるとともに、ロータ8と電気的に接続される。ま
た、調整軸10の上端部には、たとえばスクリュードラ
イバのような調整用工具が係合可能な調整用溝15が形
成される。このようなロータ8は、通常、一体の切削部
品として構成される。
【0006】他方、ステータ9は、複数のステータ側電
極16およびこれらステータ側電極16間に挿入される
スペーサ17を備える。第2の端子5は、基板7を貫通
するように取り付けられ、さらに、ステータ側電極16
およびスペーサ17をも貫通し、これらステータ側電極
16およびスペーサ17と半田付けされることにより、
これらが端子5に対して固定される。ステータ側電極1
6は、前述したロータ8の回転に従って、ロータ側電極
11間の空間内に挿入されるように位置される。
【0007】ここまで述べた構成によって、可変コンデ
ンサ2が実現される。すなわち、ロータ側電極11とス
テータ側電極16とが誘電体としての空気を介して対向
することによって静電容量が形成され、この静電容量が
第1および第2の端子4および5間に取り出される。そ
して、ロータ8が回転されることにより、ロータ側電極
11とステータ側電極16との有効対向面積が変えら
れ、それによって、静電容量が変えられる。
【0008】コイル3は、空芯コイルであり、その一方
端はステータ9に半田付けされ、その他方端は、基板7
を貫通し、前述した第3の端子6を構成する。このよう
にして、図17に示したように、コイル3の一方端に可
変コンデンサ2および第2の端子5が接続され、同じく
他方端に第3の端子6が接続された、LC複合部品1が
得られる。
【0009】さらに、可変コンデンサ2およびコイル3
を収容するように、シールドカバー18が基板7に取り
付けられる。シールドカバー18は、調整軸10の調整
用溝15を露出させる開口19を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たLC複合部品1には、特に可変コンデンサ2の部分に
関して、次のような解決されるべき問題がある。
【0011】まず、可変コンデンサ2が空気を誘電体と
するものであるので、所望の大きさの静電容量を得るた
め、ロータ側電極11およびステータ側電極16の面積
を広くする必要があり、その結果、周囲の浮遊容量の影
響を受けやすい。
【0012】また、このようなLC複合部品1は、その
外形寸法、端子4〜6の配置、および調整軸10の位置
に関して、標準化されている。したがって、特に調整軸
10の位置が決められた上で、上述のようにロータ側電
極11の面積が広くされると、ロータ側電極11が特定
の回転位置においてシールドカバー18からはみ出す設
計となることがある。これに対処するため、シールドカ
バー18には、ロータ側電極11のはみ出しを許容する
窓20が設けられる。その結果、シールドカバー18に
よる防塵効果やシールド効果が低減される。
【0013】また、ロータ側電極11を備える調整軸1
0を得るために切削加工を用いていることや、ステータ
側電極16側の構造を得るための部品点数が比較的多い
ことから、コストの低減を妨げている。
【0014】また、ロータ側電極11から第1の端子4
に至る電気的導通経路において、端子4の基部14と調
整軸10あるいはスプリングワッシャ12との摺接によ
る電気的接続部分が存在するので、この摺接部分の腐食
や汚れ等により、電気的接触が阻害されることがある。
その結果、可変コンデンサ2ひいてはLC複合部品1の
機能が損なわれることがある。
【0015】また、容量調整時に調整軸10が傾くと、
ロータ側電極11とステータ側電極16との間隔が変化
し、それに伴って容量も変化して、調整が困難になる。
【0016】そこで、この発明の目的は、上述した問題
を解決し得る可変コンデンサおよびそれを用いたLC複
合部品を提供しようとすることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る可変コン
デンサは、上述した技術的課題を解決するため、次のよ
うな構成を備えることを特徴としている。
【0018】まず、この発明に係る可変コンデンサは、
その一方主面上に互いに間隔を隔てて第1および第2の
ステータ側電極が形成された、電気絶縁性の基板を備え
る。これら第1および第2のステータ側電極に接触する
ように、誘電体からなるロータが配置される。このロー
タには、ロータ側電極が保持される。ロータ側電極は、
第1および第2のステータ側電極に対してロータの少な
くとも一部を介して対向することによって第1および第
2の静電容量をそれぞれ形成するとともに、これら第1
および第2の静電容量を直列に接続する。
【0019】また、基板の一方主面に対して直交する軸
線のまわりに回転するように調整部材が保持される。こ
の調整部材は、ロータを収納する空間をその内周側に形
成するとともにその端面が基板の一方主面に接触するス
カート部を一方端側に有し、かつ他方端側に調整用工具
との係合が可能とされた調整用形状部分を有し、さらに
第1および第2のステータ側電極ならびにロータ側電極
に対して電気絶縁状態とされる。
【0020】さらに、この可変コンデンサは、上述の調
整部材のスカート部を基板の一方主面に接触する状態に
維持するための接触維持手段と、スカート部内において
調整部材とロータとの間に配置され、ロータを基板の一
方主面に向かって押圧するとともに、調整部材の回転を
ロータに伝達してロータを調整部材とともに回転させ
る、弾性体からなる回転伝達部材とを備える。
【0021】この発明による好ましい実施形態では、調
整部材は、前述した回転中心となる軸線を与える軸部を
備え、基板およびロータは、この軸部を貫通させる軸受
穴を有し、上述した接触維持手段は、基板の他方主面側
において軸部に係合して当該軸部の軸受穴からの抜けを
防止する係合部材を備える。また、この実施形態におい
て、接触維持手段は、基板の他方主面と係合部材との間
に配置され、係合部材を基板から離隔させる方向に付勢
するばね性を有する弾発部材をさらに備えていてもよ
い。
【0022】この発明による他の好ましい実施形態で
は、可変コンデンサは、基板の一方主面と対向しかつ調
整部材の調整用形状部分を露出させる開口を有する壁部
をさらに備え、接触維持手段は、壁部と調整部材とを互
いに離隔させる方向に付勢するばね性を有する押圧部材
を備える。
【0023】また、この発明において、好ましくは、前
述の回転伝達手段はOリングをもって構成される。この
とき、調整部材には、Oリングを位置決めするリング状
の溝が形成される。この溝の底面には、凹凸形状が付さ
れることがなお好ましい。
【0024】また、この発明において、好ましくは、基
板の一方主面上には、第1および第2のステータ側電極
から第1および第2の引出電極を介してそれぞれ接続さ
れかつ調整部材のスカート部に接触する領域の外側に位
置する第1および第2の端子電極が形成され、第1およ
び第2の引出電極は、調整部材のスカート部に接触する
部分において他の部分に比べて広幅とされる。
【0025】この発明は、また、上述した可変コンデン
サを用いたLC複合部品にも向けられる。このLC複合
部品は、上述した可変コンデンサに備える構成、すなわ
ち、第1および第2のステータ側電極が形成された基板
と、ロータと、ロータ側電極と、スカート部および調整
用形状部分を有する調整部材と、接触維持手段と、回転
伝達部材とに加えて、次のような構成を備える。
【0026】まず、基板には、第1および第2のステー
タ側電極だけでなく、第1および第2のステータ側電極
から第1および第2の引出電極を介してそれぞれ接続さ
れる第1および第2の端子電極ならびにこれら第1およ
び第2の端子電極とは独立して第3の端子電極がそれぞ
れ形成される。また、このLC複合部品は、第2および
第3の端子電極間に接続されるインダクタと、調整部材
の調整用形状部分を露出させる開口を有するとともに、
調整部材およびインダクタを収容するように基板に取り
付けられるシールドカバーとを備える。
【0027】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、この発明の第
1の実施形態によるLC複合部品21を説明するための
ものである。このLC複合部品21は、前述した図17
に示した等価回路を与えるものであって、図17に示し
た可変コンデンサ2に相当する可変コンデンサ22、コ
イル3に相当するコイル23、ならびに第1、第2およ
び第3の端子4、5および6にそれぞれ相当する第1、
第2および第3の端子24、25および26を備えてい
る。また、このLC複合部品21には、図15および図
16に示したLC複合部品1との互換使用を可能とする
考慮が払われている。
【0028】LC複合部品21は、たとえばアルミナの
ような電気絶縁性材料からなる基板27を備える。基板
27の一方主面すなわち図示の状態での上方主面上に
は、互いに間隔を隔てて略半円形の第1および第2のス
テータ側電極28および29が形成される。また、同じ
くこの主面上には、第1および第2のステータ側電極2
8および29から第1および第2の引出電極30および
31を介してそれぞれ接続される第1および第2の端子
電極32および33が形成されるとともに、第1および
第2の端子電極32および33とは独立して第3の端子
電極34が形成される。また、基板27のこの主面上に
は、第3の端子電極34の形成位置とは逆側に遊び電極
35が形成される。
【0029】これら電極28〜35は、たとえば導電性
ペーストを基板27上に塗布し焼き付けることによって
形成される。焼付け後において、セッティングドリフト
やQ等の特性を良くするため、好ましくは、電極28〜
35は、鏡面研磨される。なお、第1および第2のステ
ータ側電極28および29、第3の端子電極34、なら
びに遊び電極35は、導電性ペーストを2度塗布するな
どして厚く形成され、それによって、たとえ基板27に
反りが生じていても、第1および第2のステータ側電極
28および29に適正な研磨が施されるようにされる。
【0030】基板27には、第1および第2のステータ
側電極28および29の間に軸受穴36が貫通して設け
られ、また、第1、第2および第3の端子電極32、3
3および34が形成された各領域内に貫通穴37、38
および39がそれぞれ設けられる。
【0031】上述した基板27上の第1および第2のス
テータ側電極28および29に接触するように、たとえ
ば円板状のロータ40が配置される。ロータ40は、セ
ラミック誘電体のような誘電体から構成される。ロータ
40の中心には、基板27の軸受穴36と整列する軸受
穴41が貫通して設けられる。
【0032】ロータ40の図示の状態での上方主面上に
は、略半円形の第1および第2のロータ側電極42およ
び43が互いに間隔を隔てて形成される。これら第1お
よび第2のロータ側電極42および43は、それぞれ、
第1および第2のステータ側電極28および29に対し
てロータ40を介して対向する。このとき、第1のロー
タ側電極42は、第1および第2のステータ側電極28
および29との対向によって、第1および第2の静電容
量をそれぞれ形成するとともに、これら第1および第2
の静電容量を直列に接続する。他方、第2のロータ側電
極42は、第1および第2のステータ側電極28および
29との対向によって、第3および第4の静電容量をそ
れぞれ形成するとともに、これら第3および第4の静電
容量を直列に接続する。
【0033】第1および第2のステータ側電極28およ
び29ならびに第1および第2のロータ側電極42およ
び43のような電極の形成態様を有する可変コンデンサ
は、たとえば、実開昭58−133926号公報に記載
されている。
【0034】なお、上述のようにそれぞれ直列接続され
た第1および第2の静電容量と第3および第4の静電容
量とは、第1および第2のステータ側電極28および2
9によって並列に接続されるので、ロータ側電極として
第1および第2のロータ側電極42および43の2つの
電極を備えていると、より大きな最大静電容量を得るこ
とができるが、このような利点を望まないならば、第1
および第2のロータ側電極42および43の一方のみが
設けられてもよい。
【0035】また、ロータ側電極42および43は、通
常、ロータ40の表面上に形成された導電膜によって与
えられるものであるが、別に用意された金属板または金
属箔によって与えられ、これがロータ40の表面上に保
持されるように取り付けられてもよい。また、ロータを
積層構造とし、その内部にロータ側電極を形成するよう
にしてもよい。この後者の場合には、ロータの厚みの一
部を介してロータ側電極をステータ側電極に対向させる
ことができるので、ロータにおいて十分な機械的強度を
確保しながら、大きな最大静電容量を得ることができ
る。
【0036】基板27の上方主面に対して直交する軸線
のまわりに回転するように、調整部材44が保持され
る。より詳細には、調整部材44は、回転の軸線を与え
る軸部45を備え、この軸部45は、ロータ40の軸受
穴41および基板27の軸受穴36を貫通する。
【0037】また、調整部材44は、ロータ40を収納
する空間をその内周側に形成するスカート部46をその
下方端側に有している。スカート部46の端面は、基板
27の上方主面に接触する。これによって、スカート部
46は、ロータ40と基板27との間に塵埃が侵入する
ことを防止する付随的な効果を有している。調整部材4
4は、その外周面上に段部47を形成しており、それに
よって、スカート部46が形成された部分より上方の部
分でより細くされる。
【0038】調整部材44の上方端側には、図示しない
たとえばスクリュードライバのような調整用工具との係
合が可能とされた調整用形状部分、たとえば調整用溝4
8を有している。この調整用形状部分は、溝以外の形状
をもって与えられてもよい。
【0039】調整部材44は、好ましくは、電気絶縁性
材料から一体に形成される。この電気絶縁性材料とし
て、たとえば、ポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート、液晶樹脂、ポリフェニレンサルファイド、等
の熱可塑性樹脂、あるいはセラミック系材料を用いるこ
とができる。樹脂を用いる場合、LC複合部品21を半
田付けするときに受ける熱や高温下での長期使用に対す
る安定性を確保するため、熱変形温度の高い樹脂を用い
ることが好ましい。
【0040】なお、調整部材44は、全体が電気絶縁性
材料で構成される必要はなく、少なくともステータ側電
極28および29ならびにロータ側電極42および43
に対して電気絶縁状態とされていればよく、必要な部分
においてのみ電気絶縁性材料で構成されていてもよい。
【0041】調整部材44のスカート部46を、基板2
7の上方主面に接触する状態に維持するための接触維持
手段として、この実施形態では、基板27の下方主面側
において軸部45に係合してこの軸部45の軸受穴36
および41からの抜けを防止する係合部材を備えてい
る。この係合部材は、この特定的な実施形態では、プッ
シュナット49で構成される。プッシュナット49は、
軸部45にその下端から嵌め込まれるが、嵌め込まれた
後は軸部45から抜けないように軸部45に食い込む。
【0042】上述の接触維持手段は、さらに弾発部材と
してのスプリングワッシャ50を備える。スプリングワ
ッシャ50は、プッシュナット49を嵌め込む前に軸部
45に嵌め込まれ、基板27の下方主面とプッシュナッ
ト49との間に配置される。スプリングワッシャ50
は、プッシュナット49を基板27から離隔させる方向
に付勢するばね性を有している。
【0043】このように、スプリングワッシャ50を備
えていると、スカート部46を基板27により確実に接
触させることができるという利点があるが、このような
利点を望まないならば、スプリングワッシャ50を備え
ず、プッシュナット49を基板27の下方主面に直接接
触させるようにしてもよい。
【0044】上述のように、スカート部46が基板27
に接触するとき、第1および第2の端子電極24および
25は、このスカート部46が接触する領域の外側に位
置し、また、スカート部46は、第1および第2の引出
電極30および31にも接触する。したがって、調整部
材44の回転が繰り返されると、スカート部46が引出
電極30および31を繰り返し擦ることになるため、引
出電極30および31において断線が生じることがあ
る。このような断線を生じにくくするため、この実施形
態では、第1および第2の引出電極30および31は、
スカート部46に接触する部分30aおよび30bにお
いて他の部分に比べて広幅とされている。このように引
出電極30および31がスカート部46に接触する部分
30aおよび30bにおいて広幅とされることにより、
断線を生じにくくすることができるばかりでなく、調整
部材44の回転においてがたつきを生じにくくすること
ができる。
【0045】スカート部46内において調整部材44と
ロータ40との間には、ロータ40を基板27の上方主
面に向かって押圧するとともに、調整部材44の回転を
ロータ40に伝達してロータ40を調整部材44ととも
に回転させる弾性体からなる回転伝達部材が配置され
る。この回転伝達部材は、この実施形態では、Oリング
51によって与えられる。また、調整部材44には、O
リング51を位置決めするリング状の溝52が形成され
る。
【0046】このように、Oリング51と調整部材44
およびロータ40との各間には摩擦が働き、この摩擦に
よりロータ40が調整部材44とともに回転し、また、
Oリング51が有する弾性に従って、ロータ40が基板
27に向かって押圧される。なお、Oリング51の装着
時の変形は、その弾性限界より小さい範囲で生じるよう
にされるのが好ましい。
【0047】前述した第1の端子24は、その基部53
が基板27の下方から貫通穴37を貫通し、第1の端子
電極32に半田付けされる。この半田付けで付与された
半田の図示は省略されている。
【0048】コイル23は、インダクタを構成するもの
であって、この実施形態では、空芯コイルによって構成
される。なお、コイル23は、空芯コイルの他にチップ
インダクタまたは基板27上に配線パターンによって形
成されたインダクタを用いて構成されてもよい。コイル
23の一方端部は、基板27の上方から貫通穴38内に
挿入され、基板27の下方まで引き出される。この一方
端部は、第2の端子電極33に半田付けされるととも
に、前述した第2の端子25を構成する。また、コイル
23の他方端部は、基板27の上方から貫通穴39内に
挿入され、基板27の下方まで引き出される。この他方
端部は、第3の端子電極34に半田付けされるととも
に、前述した第3の端子26を構成する。これら半田付
けにおいて付与された半田の図示は省略されている。
【0049】なお、第2および第3の端子25および2
6を、コイル23の端部をもって構成するのではなく、
別に用意された部材によって構成してもよい。
【0050】調整部材44およびコイル23を収容する
ように、シールドカバー54が基板27に取り付けられ
る。シールドカバー54は、調整部材44の調整用溝4
8を露出させる開口55を有する。しかしながら、この
シールドカバー54には、前述した図15に示した窓2
0に相当する窓は形成されていない。
【0051】シールドカバー54は、LC複合部品21
の内部を保護するとともに、シールド効果を与えるため
のもので、たとえば金属のような導電性材料から構成さ
れる。シールドカバー54には、それ自身の一部をもっ
て複数の折り曲げ片56および複数の切り起こし片57
がそれぞれ形成され、これら折り曲げ片56と切り起こ
し片57との間に基板27の端縁部を挟むことによっ
て、シールドカバー54が基板27に対して位置決めさ
れる。
【0052】シールドカバー54は、基板27の下方側
においても張り出し、その内側に形成される空間内に調
整部材44の軸部45等を位置させている。また、シー
ルドカバー54の下端縁からさらに下方へ突出して、ア
ース端子58が形成される。
【0053】シールドカバー54は、金属で構成する
他、たとえば、液晶樹脂等のめっき容易な樹脂により構
成し、ニッケル等の金属めっきを施したもの、あるいは
導電性が付与された樹脂で構成してもよい。
【0054】このように構成されたLC複合部品21
は、図17に示す等価回路を与え、可変コンデンサ22
によって形成される静電容量は、第1および第2の端子
24および25間に取り出される。また、コイル23に
よって形成されるインダクタンスは、第2および第3の
端子25および26間に取り出される。静電容量は、調
整部材44を回転させることにより、可変とされ、図3
に示すように、第1および第2のステータ側電極28お
よび29間の間隔部分に対して第1および第2のロータ
側電極42および43間の間隔部分が直交するようにロ
ータ40が向けられたとき、静電容量が最大となり、他
方、第1および第2のステータ側電極28および29間
の間隔部分に対して第1および第2のロータ側電極42
および43間の間隔部分が平行になるようにロータ40
が向けられたとき、静電容量が最小となる。
【0055】図4は、この発明の第2の実施形態を説明
するためのもので、調整部材44をその下方端部側から
示す斜視図である。この実施形態では、Oリング51を
位置決めするために調整部材44に設けられたリング状
の溝52の底面には、凹凸形状59が付されている。こ
れによって、Oリング51と調整部材44との間での滑
りが防止されることができ、したがって、調整部材44
の回転をロータ40に対してより確実に伝達することが
できる。
【0056】図5は、この発明の第3の実施形態を説明
するためのもので、調整部材44とシールドカバー54
とを図解的に示す平面図である。この実施形態では、調
整部材44には、これから張り出すようにストッパ59
が設けられる。このストッパ59は、調整部材44がい
ずれの方向に回転しても、想像線で示すように、シール
ドカバー54の内面に当接し、調整部材44の回転可能
範囲を360度以内の角度に規定する。したがって、静
電容量の調整操作がより容易になるという利点が奏され
る。なお、図示しないが、シールドカバー54側に、ス
トッパ59が当接する特別な形状が付与されてもよい。
【0057】図6は、この発明の第4の実施形態を説明
するためのもので、ロータ40を示す平面図である。こ
の実施形態では、ロータ40の周縁部に切欠き60が設
けられている。この切欠き60は、図示しない調整部材
44側の突起等の形状部分に係合し、このロータ40と
調整部材44との間での位置決めを確実なものとするよ
うに作用する。
【0058】図7は、この発明の第5の実施形態を説明
するためのもので、図1の左部分に相当の部分を示す図
である。この実施形態は、図1ないし図3に示した実施
形態と比較して、シールドカバー54における基板27
の上方主面と対向する壁部61と調整部材44とを互い
に離隔させる方向に付勢するばね性を有する押圧部材と
してのコイルばね62をさらに備えている。コイルばね
62は、調整部材44を取り囲むように、壁部61の下
面と調整部材44の段部47との間に配置される。この
コイルばね62は、前述したプッシュナット49および
スプリングワッシャ50と同様、接触維持手段として機
能するものである。
【0059】図8は、この発明の第6の実施形態を説明
するためのもので、図7に相当の図である。この実施形
態では、上述の第5の実施形態と比較して、プッシュナ
ット49およびスプリングワッシャ50を備えておら
ず、接触維持手段が、コイルばね62のみによって構成
されている。また、調整部材44の軸部45は、プッシ
ュナット49およびスプリングワッシャ50を設ける必
要がないことから、短くされ、基板27の下方へは突出
していない。また、シールドカバー54についても、基
板27の下方主面側へは延びていない。この点で、この
実施形態によれば、LC複合部品のさらなる小型化を図
ることができる。
【0060】図9は、この発明の第7の実施形態を説明
するためのもので、図7に相当の図である。この実施形
態では、上述の第6の実施形態と比較して、調整部材4
4は、軸部45を備えず、代わりに、基板27の上方主
面には、凹部63が設けられ、この凹部63内に調整部
材44の下端部が嵌合され、調整部材44が外周で保持
されることによって回転可能に保持される。したがっ
て、この実施形態では、基板27およびロータ40に
は、軸受穴36および41が設けられていない。
【0061】図10は、この発明の第8の実施形態を説
明するためのもので、図7に相当の図である。この実施
形態では、前述の第6の実施形態と比較して、調整部材
44は、軸部45を備えず、代わりに、基板27の上方
主面に、軸部64が設けられ、他方、調整部材44に
は、この軸部64を受け入れる凹部65が設けられてい
る。軸部64は、ロータ40の軸受穴41内に挿入され
る。したがって、軸部64を凹部65内に受け入れるこ
とによって、調整部材44が回転可能に保持される。
【0062】なお、図7ないし図10にそれぞれ示した
第5ないし第8の実施形態において備えていたコイルば
ね62は、調整部材44を成形により得るとき、その金
型内にこれをインサートして、調整部材44と一体化さ
れた状態で取り扱われるようにしてもよい。
【0063】図11および図12は、この発明の第9の
実施形態を説明するためのもので、図11は、シールド
カバー54の一部を示す平面図であり、図12は、シー
ルドカバー54の一部を正面方向から示す断面図であ
る。この実施形態では、前述した図7ないし図10にそ
れぞれ示した第5ないし第8の実施形態において備えて
いたコイルばね62に代えて、シールドカバー54の一
部をもって形成されたばね片66が用いられることを特
徴としている。
【0064】より詳細には、シールドカバー54の開口
55の周縁部を切り起こして、複数のばね片66が形成
される。ばね片66は、下方へ向かって屈曲され、想像
線で示す調整部材44の段部67に弾性的に接触する。
この段部67は、前述した段部47より上方の位置に形
成される。ばね片66は、コイルばね62と同様、シー
ルドカバー54の壁部61と調整部材44とを互いに離
隔させる方向に付勢するばね性を有する押圧部材として
機能する。
【0065】図13および図14は、この発明の第10
の実施形態を説明するためのもので、それぞれ、基板2
7およびロータ40を示す平面図である。この実施形態
は、図1ないし図3に示した実施形態と比較して、第1
および第2のステータ側電極68および69ならびにロ
ータ側電極70の形状に特徴がある。
【0066】すなわち、第1および第2のステータ側電
極68および69は、たとえば中心角180度の扇形を
内周側と外周側とに分けて得られた平面形状を有してい
る。他方、ロータ側電極70は、略半円形をなしてい
る。これらステータ側電極68および69ならびにロー
タ側電極70のような形状を有する電極を備える可変コ
ンデンサは、たとえば実開昭58−133926号公報
に記載されている。
【0067】この実施形態では、第1および第2のステ
ータ側電極68および69に対してロータ40を介して
ロータ側電極70が対向することによって、第1および
第2の静電容量がそれぞれ形成され、これら第1および
第2の静電容量がロータ側電極70によって直列に接続
される。この静電容量は、ステータ側電極68および6
9とロータ側電極70とが重なり合うとき、最大とな
り、重なり合わないとき、最小となる。
【0068】なお、ステータ側電極68および69なら
びにロータ側電極70の中心角は、180度以下の角度
で任意に変更することができ、それによって、調整角度
を任意に変更することができる。また、第1のステータ
側電極68と第2のステータ側電極69との面積比率も
任意に変更することができる。
【0069】図13および図14において、前述した図
3に示した要素に相当する要素には、同様の参照符号を
付し、重複する説明は省略する。
【0070】図13に示すように、第2のステータ側電
極69の外周側には、張出部71および72が形成さ
れ、また、ステータ側電極68および69が形成されな
い側には、遊び電極73が形成されている。これら張出
部71および72ならびに遊び電極73は、図示しない
調整部材44およびロータ40の回転におけるがたつき
を生じにくくするように作用するとともに、調整部材4
4のスカート部46が接触する電極面積を増すことにな
るので、結果として、引出電極30および31における
断線を生じにくくするように作用する。
【0071】
【発明の効果】このように、この発明に係る可変コンデ
ンサおよびそれを用いたLC複合部品によれば、誘電体
として空気を用いず、誘電体からなるロータを用いるの
で、誘電体の比誘電率を高くすることにより、所望の大
きさの静電容量を得るため、ロータ側電極およびステー
タ側電極の面積をそれほど広くする必要がなく、したが
って、周囲の浮遊容量の影響を受けにくくすることがで
きる。
【0072】また、上述のように、可変コンデンサを小
型化することができるので、LC複合部品を構成したと
き、ロータ側電極またはロータとの干渉を避けるために
シールドカバーに窓を設けるといった処置が不要であ
る。したがって、シールドカバーによる防塵効果やシー
ルド効果が低減することはない。
【0073】また、ロータおよびロータ側電極が調整部
材のスカート部の内周側の空間に収納されるので、ロー
タ側電極がシールドカバーに接触して容量の損失をもた
らすという不具が生じる余地はない。
【0074】また、基板に形成されるステータ側電極が
第1および第2のステータ側電極に分割され、これら第
1および第2のステータ側電極にロータ側電極が対向す
ることによって第1および第2の静電容量がそれぞれ形
成され、これら第1および第2の静電容量がロータ側電
極によって直列に接続されるので、静電容量を第1およ
び第2のステータ側電極側から取り出すことができる。
したがって、静電容量を取り出すための電気的導通経路
を可動部分に形成する必要がないため、可変コンデンサ
またはLC複合部品の信頼性を向上させることができ
る。
【0075】また、可変コンデンサまたはLC複合部品
を構成する部品を量産可能な方法で製造でき、またこれ
ら部品の組み立ても容易であるので、コストダウンを図
ることができる。
【0076】また、調整部材は、導電性である必要はな
く、ステータ側電極およびロータ側電極に対して電気的
絶縁状態とされることから、むしろ電気絶縁性であるこ
とが好ましい。このように調整部材が電気絶縁性である
ならば、調整用工具が電気絶縁性であるという制約はな
くなるので、調整部材の回転による調整精度を向上させ
ることが容易になる。
【0077】また、ロータは、弾性体からなる回転伝達
部材を介して調整部材から基板に向かって押圧されてい
るため、ロータがたとえばセラミック誘電体から構成さ
れても、基板に対して調整部材を所望のごとく取り付け
る際に、ロータが割れるといった不都合は生じず、ま
た、静電容量の調整時に、たとえ調整部材が傾いても、
ロータの基板に対する密着状態が変動することはなく、
それゆえ、密着状態の変動による静電容量の変動もない
ので、高い精度をもって静電容量を調整することができ
る。
【0078】この発明において、調整部材がその回転中
心となる軸部を備え、この軸部が基板およびロータの各
軸受穴を貫通しているとき、スカート部を基板の一方主
面に接触する状態に維持するための接触維持手段は、基
板の他方主面側において軸部に係合して当該軸部の軸受
穴からの抜けを防止する係合部材といった簡単な構成に
よって実現することができる。このとき、接触維持手段
が、基板の他方主面と係合部材との間に配置され、係合
部材を基板から離隔させる方向に付勢するばね性を有す
る弾発部材をさらに備えていると、たとえ係合部材の軸
部上での位置に狂いが生じたり、係合部材またはこれに
接触する部位で磨耗が生じたりしても、スカート部の基
板への接触状態を確実に維持することができるととも
に、組み立て上の精度に関しても比較的大きい誤差が許
容され得る。
【0079】また、この発明において、可変コンデンサ
が、基板の一方主面と対向しかつ調整部材の調整用形状
部分を露出させる開口を有する壁部をさらに備えている
と、接触維持手段は、壁部と調整部材とを互いに離隔さ
せる方向に付勢するばね性を有する押圧部材によって与
えることができる。この場合にも、スカート部の基板へ
の接触状態を確実に維持することができるとともに、組
み立て上の精度に関しても比較的大きい誤差が許容され
得る。
【0080】また、この発明において、調整部材の回転
をロータに伝達するための回転伝達手段がOリングをも
って構成されるならば、入手容易な部品で回転伝達手段
を実現することができる。また、調整部材に、Oリング
を位置決めするリング状の溝が形成されると、Oリング
の確実な位置決めが可能になるばかりでなく、予めOリ
ングを調整部材に組み込んでおくことができ、それゆ
え、可変コンデンサまたはLC複合部品の組み立て工程
の能率化を図ることができる。
【0081】また、上述の実施形態において、調整部材
に設けられる溝の底面に、凹凸形状を付しておけば、O
リングと調整部材との間での滑りが防止されることがで
きる。したがって、調整部材の回転をロータに対してよ
り確実に伝達することができる。
【0082】また、この発明において、基板の一方主面
上に、第1および第2のステータ側電極から第1および
第2の引出電極を介してそれぞれ接続されかつ調整部材
のスカート部に接触する領域の外側に位置する第1およ
び第2の端子電極が形成されるとき、第1および第2の
引出電極が、調整部材のスカート部に接触する部分にお
いて他の部分に比べて広幅とされると、基板にスカート
部を接触させて調整部材が回転する間、調整部材のがた
つきが防止されるとともに、スカート部の摺接の繰り返
しによる引出電極の断線を生じにくくすることができ、
したがって、可変コンデンサまたはLC複合部品の寿命
を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるLC複合部品
21を示す正面図であり、調整部材44の一部およびシ
ールドカバー54が断面で示されている。
【図2】図1に示したシールドカバー54を除去した状
態でLC複合部品21を示す平面図である。
【図3】図2に示したコイル23を除いた要素を分解し
て示す斜視図である。
【図4】この発明の第2の実施形態を説明するためのも
ので、調整部材44を下方端側から示した斜視図であ
る。
【図5】この発明の第3の実施形態を説明するためのも
ので、調整部材44およびシールドカバー54を図解的
に示す平面図である。
【図6】この発明の第4の実施形態を説明するためのも
ので、ロータ40を示す平面図である。
【図7】この発明の第5の実施形態を説明するためのも
ので、図1の左部分に相当する部分を示す図である。
【図8】この発明の第6の実施形態を説明するためのも
ので、図7に相当の図である。
【図9】この発明の第7の実施形態を説明するためのも
ので、図7に相当の図である。
【図10】この発明の第8の実施形態を説明するための
もので、図7に相当の図である。
【図11】この発明の第9の実施形態を説明するための
もので、シールドカバー54の一部を示す平面図であ
る。
【図12】図11に示したシールドカバー54の断面図
である。
【図13】この発明の第10の実施形態を説明するため
のもので、基板27を示す平面図である。
【図14】図13に示した基板27に対応して用いられ
るロータ40を示す平面図である。
【図15】この発明にとって興味ある従来のLC複合部
品1を示す正面図であり、基板7の一部およびシールド
カバー18が断面図で示されている。
【図16】図15に示したLC複合部品1の底面図であ
る。
【図17】図15に示したLC複合部品1が与える等価
回路を示す図である。
【符号の説明】
21 LC複合部品 22 可変コンデンサ 23 コイル 24 第1の端子 25 第2の端子 26 第3の端子 27 基板 28,68 第1のステータ側電極 29,69 第2のステータ側電極 30 第1の引出電極 30a,31a 接触する部分 32 第1の端子電極 33 第2の端子電極 34 第3の端子電極 36,41 軸受穴 37,38,39 貫通穴 40 ロータ 42,43,70 ロータ側電極 44 調整部材 45,64 軸部 46 スカート部 48 調整用溝 49 プッシュナット 50 スプリングワッシャ 51 Oリング 52 リング状の溝 54 シールドカバー 55 開口 61 壁部 62 コイルばね 63,65 凹部 66 ばね片
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】上述のように、スカート部46が基板27
に接触するとき、第1および第2の端子電極24および
25は、このスカート部46が接触する領域の外側に位
置し、また、スカート部46は、第1および第2の引出
電極30および31にも接触する。したがって、調整部
材44の回転が繰り返されると、スカート部46が引出
電極30および31を繰り返し擦ることになるため、引
出電極30および31において断線が生じることがあ
る。このような断線を生じにくくするため、この実施形
態では、第1および第2の引出電極30および31は、
スカート部46に接触する部分30aおよび31aにお
いて他の部分に比べて広幅とされている。このように引
出電極30および31がスカート部46に接触する部分
30aおよび31aにおいて広幅とされることにより、
断線を生じにくくすることができるばかりでなく、調整
部材44の回転においてがたつきを生じにくくすること
ができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】図4は、この発明の第2の実施形態を説明
するためのもので、調整部材44をその下方端部側から
示す斜視図である。この実施形態では、Oリング51を
位置決めするために調整部材44に設けられたリング状
の溝52の底面には、凹凸形状が付されている。これに
よって、Oリング51と調整部材44との間での滑りが
防止されることができ、したがって、調整部材44の回
転をロータ40に対してより確実に伝達することができ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】図7は、この発明の第5の実施形態を説明
するためのもので、図1の左部分に相当の部分を示す図
である。なお、図7において、第1の端子24の図示は
省略されている。この実施形態は、図1ないし図3に示
した実施形態と比較して、シールドカバー54における
基板27の上方主面と対向する壁部61と調整部材44
とを互いに離隔させる方向に付勢するばね性を有する押
圧部材としてのコイルばね62をさらに備えている。コ
イルばね62は、調整部材44を取り囲むように、壁部
61の下面と調整部材44の段部47との間に配置され
る。このコイルばね62は、前述したプッシュナット4
9およびスプリングワッシャ50と同様、接触維持手段
として機能するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】また、ロータおよびロータ側電極が調整部
材のスカート部の内周側の空間に収納されるので、ロー
タ側電極がシールドカバーに接触して容量の損失をもた
らすという不具合が生じる余地はない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】また、ロータは、弾性体からなる回転伝達
部材を介して調整部材から基板に向かって押圧されてい
るため、ロータがたとえばセラミック誘電体から構成さ
れても、基板に対して調整部材を所望のごとく取り付け
る際に、ロータが割れるといった不都合は生じず、ま
た、静電容量の調整時に、たとえ調整部材が傾いても、
ロータの基板に対する密着状態が変動することはほとん
どなく、それゆえ、密着状態の変動による静電容量の変
動もほとんどないので、高い精度をもって静電容量を調
整することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】図11に示したシールドカバー54を正面方
向から示す断面図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 21 LC複合部品 22 可変コンデンサ 23 コイル 24 第1の端子 25 第2の端子 26 第3の端子 27 基板 28,68 第1のステータ側電極 29,69 第2のステータ側電極 30 第1の引出電極 30a,31a 接触する部分 31 第2の引出電極 32 第1の端子電極 33 第2の端子電極 34 第3の端子電極 36,41 軸受穴 37,38,39 貫通穴 40 ロータ 42,43,70 ロータ側電極 44 調整部材 45,64 軸部 46 スカート部 48 調整用溝 49 プッシュナット 50 スプリングワッシャ 51 Oリング 52 リング状の溝 54 シールドカバー 55 開口 61 壁部 62 コイルばね 63,65 凹部 66 ばね片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その一方主面上に互いに間隔を隔てて第
    1および第2のステータ側電極が形成された、電気絶縁
    性の基板と、 前記第1および第2のステータ側電極に接触するように
    配置される、誘電体からなるロータと、 前記ロータによって保持され、前記第1および第2のス
    テータ側電極に対して前記ロータの少なくとも一部を介
    して対向することによって第1および第2の静電容量を
    それぞれ形成するとともに、これら第1および第2の静
    電容量を直列に接続する、ロータ側電極と、 前記ロータを収納する空間をその内周側に形成するとと
    もにその端面が前記基板の一方主面に接触するスカート
    部を一方端側に有し、かつ他方端側に調整用工具との係
    合が可能とされた調整用形状部分を有し、前記基板の一
    方主面に対して直交する軸線のまわりに回転するように
    保持され、さらに前記第1および第2のステータ側電極
    ならびに前記ロータ側電極に対して電気絶縁状態とされ
    た、調整部材と、 前記調整部材の前記スカート部を前記基板の一方主面に
    接触する状態に維持するための接触維持手段と、 前記スカート部内において前記調整部材と前記ロータと
    の間に配置され、前記ロータを前記基板の一方主面に向
    かって押圧するとともに、前記調整部材の回転を前記ロ
    ータに伝達して前記ロータを前記調整部材とともに回転
    させる、弾性体からなる回転伝達部材とを備える、可変
    コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記調整部材は、前記軸線を与える軸部
    を備え、前記基板および前記ロータは、前記軸部を貫通
    させる軸受穴を有し、前記接触維持手段は、前記基板の
    他方主面側において前記軸部に係合して当該軸部の前記
    軸受穴からの抜けを防止する係合部材を備える、請求項
    1に記載の可変コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記接触維持手段は、前記基板の他方主
    面と前記係合部材との間に配置され、かつ前記係合部材
    を前記基板から離隔させる方向に付勢するばね性を有す
    る弾発部材をさらに備える、請求項2に記載の可変コン
    デンサ。
  4. 【請求項4】 前記基板の一方主面と対向しかつ前記調
    整部材の前記調整用形状部分を露出させる開口を有する
    壁部をさらに備え、前記接触維持手段は、前記壁部と前
    記調整部材とを互いに離隔させる方向に付勢するばね性
    を有する押圧部材を備える、請求項1に記載の可変コン
    デンサ。
  5. 【請求項5】 前記回転伝達手段はOリングを含み、前
    記調整部材には、前記Oリングを位置決めするリング状
    の溝が形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載
    の可変コンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記溝の底面には、凹凸形状が付され
    る、請求項5に記載の可変コンデンサ。
  7. 【請求項7】 前記基板の一方主面上には、前記第1お
    よび第2のステータ側電極から第1および第2の引出電
    極を介してそれぞれ接続されかつ前記調整部材のスカー
    ト部に接触する領域の外側に位置する第1および第2の
    端子電極が形成され、前記第1および第2の引出電極
    は、前記調整部材のスカート部に接触する部分において
    他の部分に比べて広幅とされる、請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の可変コンデンサ。
  8. 【請求項8】 その一方主面上に互いに間隔を隔てて第
    1および第2のステータ側電極が形成されるとともに、
    前記第1および第2のステータ側電極から第1および第
    2の引出電極を介してそれぞれ接続される第1および第
    2の端子電極ならびに前記第1および第2の端子電極と
    は独立して第3の端子電極がそれぞれ形成された、電気
    絶縁性の基板と、 前記第1および第2のステータ側電極に接触するように
    配置される、誘電体からなるロータと、 前記ロータによって保持され、前記第1および第2のス
    テータ側電極に対して前記ロータの少なくとも一部を介
    して対向することによって第1および第2の静電容量を
    それぞれ形成するとともに、これら第1および第2の静
    電容量を直列に接続する、ロータ側電極と、 前記ロータを収納する空間をその内周側に形成するとと
    もにその端面が前記基板の一方主面に接触するスカート
    部を一方端側に有し、かつ他方端側に調整用工具との係
    合が可能とされた調整用形状部分を有し、前記基板の一
    方主面に対して直交する軸線のまわりに回転するように
    保持され、さらに前記第1および第2のステータ側電極
    ならびに前記ロータ側電極に対して電気絶縁状態とされ
    た、調整部材と、 前記調整部材の前記スカート部を前記基板の一方主面に
    接触する状態に維持するための接触維持手段と、 前記スカート部内において前記調整部材と前記ロータと
    の間に配置され、前記ロータを前記基板の一方主面に向
    かって押圧するとともに、前記調整部材の回転を前記ロ
    ータに伝達して前記ロータを前記調整部材とともに回転
    させる、弾性体からなる回転伝達部材と、 前記第2および第3の端子電極間に接続されるインダク
    タと、 前記調整部材の前記調整用形状部分を露出させる開口を
    有するとともに、前記調整部材および前記インダクタを
    収容するように前記基板に取り付けられるシールドカバ
    ーとを備える、LC複合部品。
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