JPH1038715A - トルクセンサ - Google Patents
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- JPH1038715A JPH1038715A JP8209401A JP20940196A JPH1038715A JP H1038715 A JPH1038715 A JP H1038715A JP 8209401 A JP8209401 A JP 8209401A JP 20940196 A JP20940196 A JP 20940196A JP H1038715 A JPH1038715 A JP H1038715A
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- G01L3/04—Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft
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Abstract
電流が非常に大きくて不経済であり、大消費電流に伴い
発熱量が大きい。 【解決手段】コイル10,11と電気抵抗R0 とでブリ
ッジ回路を形成し、コイル10,11同士の接続部をコ
イル駆動部20を介して電源VDDに接続する。コイル駆
動部20のトランジスタTr のゲートに方形波状に変化
する制御電圧V1を供給し、コイル10,11に供給さ
れる電圧V2 を方形波状に変化させる。コイル10,1
1と各電気抵抗R0 との間の電圧である出力電圧V3 及
びV4 を差動アンプ22に入力し、その出力電圧V5 を
サンプルホールド回路23によってホールドし、出力電
圧V0 としてコントローラ25に供給する。サンプルホ
ールド回路23は、出力電圧V3 及びV4 が過渡期にあ
る場合の出力電圧V5 をホールドする。コントローラ2
5は出力電圧V0 に基づきトルクを検出する。
Description
るトルクを検出するトルクセンサに関し、特に、発生す
るトルクに応じてインピーダンスが変化するコイルを有
するトルクセンサにおいて、コスト削減や発熱量低減等
が図られるようにしたものである。
公昭63−45528号公報に開示されたものがある。
即ち、この従来のトルクセンサにあっては、軸に発生す
るトルクに応じて相対的に回転するように二つの円筒体
が同軸に嵌め合わされるとともに、内側の円筒体の外周
面には軸方向に長い溝と歯とが交互に形成され、外側の
円筒体にはそれら円筒体間の相対回転に応じて溝との重
なり具合が変化するように切欠きが形成され、さらに外
側の円筒体を包囲するようにコイルが配設されている。
そして、二つの円筒体の相対回転位置が変化して溝の切
欠きとの重なり具合が変化すると、コイルのインピーダ
ンスが変化することから、そのコイルのインピーダンス
を測定することにより軸に発生するトルクを検出でき
る、というものであった。
ルクセンサであれば、コイルのインピーダンス変化に基
づいて軸に発生するトルクを検出することは可能であ
る。しかし、上記公報に記載される従来のトルクセンサ
にあっては、コイルを駆動する電流が高周波の交流電流
であったため、高精度のトルクセンサとするためには正
確な正弦波状の交流電流を発振するための発振部が必要
である。すると、多数の電子部品が必要となってしま
い、しかも個々の電子部品自体に高い精度が要求される
から、コストが嵩むという問題点があった。
する構造であり、しかも実際には電流の向きは一定とす
るため(つまり片電源駆動とするため)にオフセット電
圧を加えてコイルを駆動するといったことから、消費電
流が非常に大きくて不経済であり、大消費電流に伴い発
熱量が大きい、という問題点もあった。
未解決の課題に着目してなされたものであって、コスト
削減や発熱量低減等を図ることができるトルクセンサを
提供することを目的としている。
に、本発明に係るトルクセンサは、同軸に配設された第
1及び第2の回転軸をトーションバーを介して連結する
とともに、導電性で且つ非磁性の材料からなる円筒部材
を、前記第1の回転軸の外周面を包囲するように、前記
第2の回転軸と回転方向に一体とし、前記第1の回転軸
の少なくとも前記円筒部材に包囲された被包囲部を磁性
材料で形成し、前記被包囲部には軸方向に延びる溝を形
成し、前記円筒部材には前記第1の回転軸との相対回転
位置に応じて前記溝との重なり具合が変化するように窓
を形成し、前記円筒部材の前記窓が形成された部分を包
囲するようにコイルを配設し、前記コイルと直列に電気
抵抗を配設し、そして、前記コイルに方形波状に変化す
る電圧を供給した際に前記コイルと電気抵抗との間に発
生する過度電圧に基づいて、前記第1及び第2の回転軸
に発生するトルクを検出するようにした。
は、常磁性体及び一部の反磁性体のことであり、磁性材
料とは、強磁性体のことである。そして、非磁性材料の
透磁率は、空気と同程度であり、磁性体の透磁率に比べ
て小さい。
電圧が供給されることにより変化している最終の電圧の
ことである。そして、本発明にあっては、コイルを方形
波状に変化する電圧で駆動するようになっているから、
その方形波状の電圧の供給間隔は、トルクセンサの出力
が供給されるコントローラ側のサンプリング・クロック
に同期していればよい。このため、実際にコイルに電流
が流れている時間が大幅に短くなり、消費電流が少なく
なって発熱量も低減する。また、方形波は、正弦波に比
べて少ない電子部品でも容易に高精度に発生させること
ができる。
過度電圧を保持するためのサンプルホールド回路を設け
れば、過渡電圧が極短い間の消えてしまっても、トルク
を検出することが可能となる。
する異常監視部を設けることが望ましい。異常監視部と
しては、例えば過渡電圧を保持する他のサンプルホール
ド回路と、そのサンプルホールド回路の出力が適正な範
囲外の値となったか否かを判定する上下限判定器と、を
設け、上下限判定器が上記範囲外の値となったと判定し
た場合に、トルク検出のためのサンプルホールド回路の
出力を強制的に零にするような回路が考えられる。
は、上記上下判定器の出力をそのままコントローラに供
給し、コントローラにおいて異常の有無を判断するよう
な形態であってもよい。
コイルと電気抵抗との間の過渡電圧の他に、それらコイ
ルと電気抵抗との間の定常時の電圧をホールドしてコン
トローラ側に供給し、コントローラが読み込んだ定常時
の電圧と適切な電圧との差から異常の有無を判断するよ
うな形態であってもよい。
イルと電気抵抗との間の過渡電圧の他に、その過渡電圧
の前後の定常時の二つの電圧をホールドしてコントロー
ラ側に供給し、コントローラ側では、一つの過渡電圧
と、二つの定常時の電圧とに基づいて異常を判断するよ
うな形態であってもよい。
面に基づいて説明する。図1乃至図3は本発明の第1の
実施の形態の構成を示す図であって、これは、本発明に
係るトルクセンサを、車両用の電動パワーステアリング
装置に適用した例である。
アリング装置全体の断面図である図1に示すように、ハ
ウジング1内には、トーションバー4を介して連結され
た入力軸2及び出力軸3が、軸受5a及び5bによって
回転自在に支持されている。これら入力軸2,出力軸3
及びトーションバー4は、同軸に配置されていて、入力
軸2及びトーションバー4間は、それら各端部がスプラ
イン結合されるスリーブ2Aを介して連結され、トーシ
ョンバー4の他端側は出力軸3内の深く入り込んだ位置
にスプライン結合されている。また、入力軸2及び出力
軸3は、鉄等の磁性材料から形成されている。
には、ステアリングホイールが回転方向に一体に取り付
けられており、また、出力軸3の図示しない図1左端側
には、例えば公知のラックアンドピニオン式ステアリン
グ装置を構成するピニオン軸が連結されている。従っ
て、操縦者がステアリングホイールを操舵することによ
って発生した操舵力は、入力軸2,トーションバー4,
出力軸3及びラックアンドピニオン式ステアリング装置
を介して、図示しない転舵輪に伝達する。
は、出力軸3端部外周面を包囲するような長さを有して
いる。そして、そのスリーブ2Aの出力軸3端部外周面
を包囲する部分の内周面には軸方向に長い複数の凸部2
aが形成され、これら凸部2aに対向する出力軸3の外
周面には軸方向に長い複数(凸部2aと同数)の溝3a
が形成され、それら凸部2a及び溝3aは周方向に余裕
を持って嵌め合わされていて、これにより、入力軸2及
び出力軸3間の所定範囲(例えば±5度程度)以上の相
対回転を防止している。
体に回転するウォームホイール6が外嵌し、このウォー
ムホイール6の樹脂製の噛合部6aと、電動モータ7の
出力軸7a外周面に形成されたウォーム7bとが噛み合
っている。従って、電動モータ7の回転力は、その出力
軸7a,ウォーム7b及びウォームホイール6を介して
出力軸3に伝達されるようになっており、電動モータ7
の回転方向を適宜切り換えることにより、出力軸3に任
意の方向の操舵補助トルクが付与されるようになってい
る。
ーブ2Aには、出力軸3の外周面に近接してこれを包囲
するように、肉薄の円筒部材8が回転方向に一体に固定
されている。
材料(例えば、アルミニウム)から形成されていて、こ
の円筒部材8及びその周囲の斜視図である図2にも示す
ように、円筒部材8の出力軸3を包囲する部分のうち、
スリーブ2Aに近い側には、周方向に等間隔離隔した長
方形の複数(この実施例では、九つ)の窓8a,…,8
aが形成され、スリーブ2Aから遠い側には、窓8a,
…,8aと位相が180度ずれるように周方向に等間隔
離隔した長方形(窓8aと同形状)の複数(この実施例
では、九つ)の窓8b,…,8bが形成されている。
部分の外周面には、軸方向に延びる横断面略長方形の複
数(窓8a,8bと同数、従ってこの例では九つ)の溝
3Aが形成されている。
向にN(この例ではN=9)等分した角度を一周期角度
θ(=360/N,この例ではθ=40度)とし、円筒
部材8の出力軸3から遠い側の部分では一周期角度θの
一方の端から所定角度の部分が窓8a,…,8aとな
り、残りの部分が塞がっており、また、窓8a,…,8
aとの位相が半周期(θ/2)ずれるように、円筒部材
8の出力軸3に近い側の部分では一周期角度θの他方の
端から所定角度の部分が窓8b,…,8bとなり、残り
の部分が塞がっている。
ていないとき(操舵トルクが零のとき)に、窓8aの周
方向幅中央部と、溝2Aの周方向の一方の端部とが重な
り、窓8bの周方向幅中央部と、溝2Aの周方向の他方
の端部とが重なり合うようになっている。従って、窓8
a及び溝2Aの重なり状態と、窓8b及び溝2Aの重な
り状態とは、周方向で逆になっており、窓8a,8bの
周方向幅中央部と溝2Aの周方向幅中央部とはそれぞれ
θ/4ずつずれている。
10及び11が巻き付けられたヨーク9で包囲されてい
る。即ち、コイル10及び11は、円筒部材8と同軸に
配置されていて、コイル10は窓8a,…,8aが形成
された部分を包囲するようにヨーク9に巻き付けられ、
コイル11は窓8b,…,8bが形成された部分を包囲
するようにヨーク9に巻き付けられていて、ヨーク9は
ハウジング1に固定されている。なお、ハウジング1内
のウォームホイール6が配設されている空間とヨーク9
が配設されている空間との間は、オイルシール12によ
って隔離されていて、これによりウォームホイール6及
びウォーム7の噛み合い部分に供給される潤滑油がヨー
ク9側に入り込まないようになっている。
ース13内の制御基板14上に構成されているモータ制
御回路に接続されている。モータ制御回路は、図3に示
すように、コイル10,11と直列に接続された電気抵
抗値の等しい二つの電気抵抗R0 を有し、それらコイル
10,11及び電気抵抗R0 によってブリッジ回路を形
成している。このブリッジ回路のうち、コイル10及び
11同士の接続部は、PNP型のトランジスタTr から
なるコイル駆動部20を介して電源VDDに接続され、電
気抵抗R0 同士の接続部は接地側に接続されている。な
お、コイル10及び11同士の接続部は、それらコイル
10及び11に逆向きの起電力が発生した場合にのみ電
流を許容するためのダイオード(いわゆるフライホイー
ルダイオード)21を介して接地側にも接続されてい
る。
ートには、図示しないマイクロプロセッサやA/D変換
器,D/A変換器等のインタフェース回路等を含んで構
成されたコントローラ25から、制御電圧V1 が供給さ
れるようになっている。この制御電圧V1 は、図4
(a)に示すように方形波状に変化する電圧であって、
その方形波の出力間隔はコントローラ25のサンプリン
グ・クロックに同期するようになっている。また、制御
電圧V1 は、コイル駆動部20のトランジスタTrがP
NP型であるため、そのトランジスタTr をオンとする
タイミングで論理値“1”から“0”に立ち下がり、ト
ランジスタTr をオフとするタイミングで論理値“0”
から“1”に立ち上がる、いわゆる負論理の電圧となっ
ている。
0,11に供給される電圧V2 は、トランジスタTr の
オン・オフに同期した図4(b)に示すような方形波状
に変化する電圧となる。つまり、電圧V2 は制御電圧V
1 を反転した方形波となる。
電圧であるブリッジ回路の一方の出力電圧V3 と、コイ
ル11及び電気抵抗R0 間の電圧であるブリッジ回路の
他方の出力電圧V4 とが、差動アンプ22に入力される
ようになっている。なお、差動アンプ22には、コント
ローラ25から供給される基準電圧VR を直列に接続さ
れた二つの電気抵抗R1 及びR2 で分圧することにより
生成される所定の中立電圧Vr も供給されるようになっ
ており、差動アンプ22は、下記の(1)式で表される
ような出力電圧V5 を出力するようになっている。な
お、下記式中のGはアンプゲインである。
2 を等しい電気抵抗値とすれば、Vr =2.5Vとなる
から、出力電圧V5 は、2.5Vを中心に出力電圧V3
及びV4 の差に応じた振幅で変化するようになる。
ルホールド回路23によってホールドされることによ
り、所定のサンプリング時における出力電圧V0 として
コントローラ25に供給されるようになっている。コン
トローラ25は、サンプルホールド回路23に、制御電
圧V1 の立ち下がりと同時に立ち上がるとともに、それ
から所定時間経過後に立ち下がる図5(c)に示すよう
な短いパルス状の電圧でなるホールド信号VS を、サン
プルホールド回路23に供給するようになっていて、サ
ンプルホールド回路23は、そのホールド信号VS の立
ち下がり時点における出力電圧V5 を出力電圧V0 とし
てホールドするようになっている。
ミング(つまり、ホールド信号VSとしてのパルス波の
幅)は、過度状態(変化している状態)にある出力電圧
V3及びV4 が差動アンプ22に供給されている最中と
する。より具体的には、制御電圧V1 の立ち下がり時点
から、コイル10,11のインダクタンスと電気抵抗R
0 とで決まる時定数τだけ経過した時刻を、ホールド信
号VS を立ち下げるタイミングとする。時定数τを用い
るのは、出力電圧V3 及びV4 に差がある場合に、その
差が最も大きくなる時点で出力電圧V5 をホールドする
ためである。
ールド回路23から供給される出力電圧V0 に基づき、
入力軸2及び円筒部材8の相対回転変位の方向及び大き
さを演算しその結果に所定の比例定数を乗じて操舵系に
発生している操舵トルクを求め、その演算結果に基づい
て操舵トルクを軽減する操舵補助トルクが発生する駆動
電流Iが電動モータ7に供給されるように、図示しない
パワートランジスタ等から構成されるモータ駆動部26
を制御するようになっている。
車速センサから車速検出信号が供給されるようになって
いて、その車速検出信号に基づいて車両が高速走行中で
あるか否かを判定し、高速走行中には操舵補助トルクは
不要であると判断して、モータ駆動部26に対する制御
を禁止するようになっている。また、コントローラ25
には、図示しないが、電動モータ7の電流をフィードバ
ック制御するための電流検出信号も供給されるようにな
っている。
今、操舵系が直進状態にあり、操舵トルクが零であるも
のとすると、入力軸2及び出力軸3間には相対回転は生
じない。従って、出力軸3と円筒部材8との間にも、相
対回転は生じない。
力軸2に回転力が生じると、その回転力は、トーション
バー4を介して出力軸3に伝達される。このとき、出力
軸3には、転舵輪及び路面間の摩擦力や出力軸3の図示
しない左端側に構成されたラックアンドピニオン式ステ
アリング装置のギアの噛み合い等の摩擦力に応じた抵抗
力が生じるため、入力軸2及び出力軸3間には、トーシ
ョンバー4が捩じれることによって出力軸3が遅れる相
対回転が発生し、出力軸3及び円筒部材8間にも相対回
転が生じる。
8は導電性で且つ非磁性の材料からなるから、コイルに
交流電流を流してコイル内部に交番磁界を生じさせる
と、円筒部材8の外周面にコイル電流と反対方向の渦電
流が発生する。
とを重ね合わせると、円筒部材8の内側の磁界は相殺さ
れる。円筒部材8に窓8a,8bを設けた場合、円筒部
材8の外周面に生じた渦電流は、窓8a,8bによって
外周面を周回できないため、窓8a,8bの端面に沿っ
て円筒部材8の内周面側に回り込み、内周面をコイル電
流と同方向に流れ、また隣の窓8a,8bの端面に沿っ
て外周面側に戻り、ループを形成する。
を周方向に周期的に(θ=360/N)に配置した状態
となる。コイル電流と渦電流の作る磁界は重ね合わさ
れ、円筒部材8の内外には、周方向に周期的な磁界の強
弱と、更に中心に向かうほど小さくなる勾配を持った磁
界が形成される。周方向の磁界の強弱は、隣り合う渦電
流の影響を強く受ける窓8a,8bの中心部分で強く、
そこから半周期(θ/2)ずれたところで弱い。
軸3が同軸に配設され、その軸3には凸部3A,凹部3
Bが窓8a,8bと同じ周期を持って形成されている。
磁界中に置かれた磁性体は磁化して、自発磁化(磁束)
を発するがその量は飽和に至るまでは磁界の強さに応じ
て大きくなる。
方向に周期的な強弱と半径方向に勾配を持つ磁界によっ
て、軸3の自発磁化は、円筒部材8との相対的な位相に
よって増減する。
bの中心と凸部の中心とが一致した状態であり、自発磁
化の増減に応じて、コイルのインダクタンスも増減す
る。その変化は、ほぼ正弦波状となる。
磁化(インダクタンス)が最大となる位相に対して1/
4周期(θ/4)ずれた状態となっており、更にスリー
ブ2Aに近い側の窓列と他方の窓列との位相は前述のよ
うに1/2周期(θ/2)の位相差としてある。
に位相差が生じると、二つのコイル10,11のインダ
クタンスは一方は増加し、他方は同じ割合で減少する。
ここで、操舵系が中立位置にあって操舵トルク零の場合
には、コイル10,11のインダクタンスは等しいか
ら、それらコイル10,11のインピーダンスには差は
生じず、従ってコイル10及び11の自己誘導起電力は
等しい。
駆動部20に図4(a)に示すような制御電圧V1 が供
給され、それを反転した図4(b)に示すような電圧V
2 がコイル10及び11に供給されると、ブリッジ回路
の出力電圧V3 及びV4 は、図5(1)(a)に示すよ
うに、その過度時の値も等しくなる。すると、差動アン
プ22の出力電圧V5 は、図5(1)(b)に示すよう
に中立電圧Vr を維持するから、図5(1)(c)に示
すようなホールド信号VS が出力されても、図5(1)
(d)に示すようにサンプルホールド回路23の出力電
圧V0 は中立電圧Vr のままである。
舵トルクが零であることを検出するから、モータ駆動部
26からは特に駆動電流Iは出力されず、操舵系には不
要な操舵補助トルクは発生しない。
ク零の場合に比べて、右操舵トルクが増大するに従って
コイル10のインダクタンスは増大、コイル11のイン
ダクタンスは減少する。逆に、左操舵トルクが増大する
に従って、コイル10のインダクタンスは減少、コイル
11のインダクタンスは増大する。
スが上記のように変化すれば、コイル10及び11のイ
ンピーダンスも同様の傾向で変化するし、コイル10及
び11の自己誘導起電力も同様の傾向で変化する。
(2)(a)に示すように、出力電圧V3 は出力電圧V
4 よりも素早く立ち上がるため、出力電圧V3 及びV4
の過渡期にはそれらに差が生じることになり、その差は
発生する操舵トルクが大きい程、大きくなる。逆に、左
操舵トルク発生時には、図5(3)(a)に示すよう
に、出力電圧V4 は出力電圧V3 よりも素早く立ち上が
るため、出力電圧V3 及びV4 の過渡期にはそれらに差
が生じることになり、その差は発生する操舵トルクが大
きい程、大きくなる。
(b)に示すように、差動アンプ22の出力電圧V
5 は、発生した操舵トルクの方向及び大きさに従って、
中立電圧Vrから大きく変化するようになる。なお、温
度等による自己インダクタンスの変化も差動アンプ22
においてキャンセルされる。
に示すようなホールド信号VS が供給されて過渡期の出
力電圧V5 がホールドされると、右操舵トルク発生時に
は、図5(2)(d)に示すように、中立電圧Vr より
も大きな出力電圧V0 が得られ、左操舵トルク発生時に
は、図5(3)(d)に示すように、中立電圧よりも小
さい出力電圧V0 が得られる。
出力電圧V0 と中立電圧Vr との差に比例定数を乗じて
操舵トルクを求め、その結果をモータ駆動部26に供給
し、モータ駆動部26は、操舵トルクの方向及び大きさ
に応じた駆動電流Iを電動モータ7に供給する。
している操舵トルクの方向及び大きさに応じた回転力が
発生し、その回転力がウォームギア等を介して出力軸3
に伝達されるから、出力軸3に操舵補助トルクが付与さ
れたことになり、操舵トルクが減少し、操縦者の負担が
軽減される。
10,11に対して方形波状に変化する電圧V2 を供給
するような構成であっても、差動アンプ22及びサンプ
ルホールド回路23によって出力電圧V3 及びV4 の過
渡電圧の差をホールドし、出力電圧V0 としてコントロ
ーラ25に供給するようにしているから、操舵系に発生
している操舵トルクの方向及び大きさを把握し、それに
応じた操舵補助トルクを発生させることができる。
化する電圧V2 で駆動する構成であると、コイル10,
11に電流が流れるのはその電圧V2 が立ち上がってい
る間だけであるから、電圧V2 の波形のデューティ比を
十分に小さくすれば、消費電流を大幅に低減することが
できる。そこで、本実施の形態の構成であると、操舵ト
ルクの検出に必要なのは、過渡期において出力電圧V3
及びV4 の差が十分に生じた際の出力電圧V0 であり、
そのためには出力電圧V1 を立ち下げた時点から時定数
τだけ経過するまで電圧V2 が立ち上がっていればよ
い。従って、安全率を見込んで、時定数τよりも若干長
い時間だけトランジスタTr をオンにすればよいから、
電圧V2 のデューティ比を極小さく(例えば5%程度ま
で低減)することができる。その結果、コイル10,1
1に電流が流れる時間が極短くなるから、消費電力が小
さくなって経済的であるし、発熱量も低減される。発熱
量が低減されれば、故障発生率の低減等も期待できるよ
うになる。
される制御電圧V1 をトランジスタTr に供給するだけ
で、コイル10,11を方形波状に変化する電圧V2 で
駆動させることができるから、正弦波駆動の場合と比較
して必要な電子部品数も少なくなるし、個々の電子部品
に要求される精度も低くて済む。このため、コスト低減
も期待できる。
2の回転軸に対応し、出力軸3が第1の回転軸に対応
し、凸部3Bが溝でない部分に対応し、出力軸3の円筒
部材8に包囲された部分が被包囲部に対応する。
モータ制御回路の構成を示す回路図である。なお、電動
パワーステアリング装置等の全体的な構成は上記第1の
実施の形態と同様であるため、その図示及び説明は省略
する。また、上記第1の実施の形態と同様の構成には同
じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
プ22の前段側に二つのサンプルホールド回路23A,
23Bを設け、サンプルホールド回路23Aに出力電圧
V3を供給し、サンプルホールド回路23Bに出力電圧
V4 を供給するようにしている。そして、それらサンプ
ルホールド回路23A,23Bの出力電圧V3',V4'を
差動アンプ22に供給し、差動アンプ22の出力がコン
トローラ25に供給されるようになっている。
(3)の(a)に示すように、出力電圧V3 及びV4 の
差動増幅するよりも前に、過渡期にある出力電圧V3 及
びV4がホールドされ、図7(1)〜(3)の(c)に
示すように、それらホールドされた電圧V3',V4'の差
が差動アンプ22で増幅されて出力電圧V0 が得られる
ことになる。そして、サンプルホールド回路23A,2
3Bの方が前段側にある分、ホールド信号VS のタイミ
ングがずれてしまった場合の影響が少なくなる、という
利点がある。
モータ制御回路の構成を示す回路図である。なお、電動
パワーステアリング装置等の全体的な構成は上記第1の
実施の形態と同様であるため、その図示及び説明は省略
する。また、上記第1の実施の形態と同様の構成には同
じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
30を設けた点を除いては、上記第1の実施の形態と同
様の構成のモータ制御回路と同様である。そして、異常
監視部30は、ブリッジ回路の一方の出力電圧V3 が供
給されるサンプルホールド回路31と、このサンプルホ
ールド回路31の出力が供給される上下限判定器32
と、この上下限判定器32の出力がゲートに供給される
NPN型のトランジスタ33とで構成されている。サン
プルホールド回路31には、サンプルホールド回路23
と同様にコントローラ25からホールド信号VS が供給
されるようになっている。また、上下限判定器32は例
えばウインドコンパレータ等から構成されていて、サン
プルホールド回路31の出力である出力電圧V3 の瞬時
値が適正な範囲外にある場合に、トランジスタ33をオ
ンとするような電圧をそのトランジスタ33のゲートに
供給するようになっている。そして、トランジスタ33
のエミッタは接地側に接続され、トランジスタ33のコ
レクタは差動アンプ22の中立電圧Vr 供給側に接続さ
れている。
11の両方が短絡又は断線するような異常が生じた場合
には、出力電圧V3 が零又はVDD(例えば5V)にな
り、これがサンプルホールド回路31でホールドされて
上下限判定器32に供給されるから、上下限判定器32
は出力電圧V3 が適正な範囲外にあると判断し、トラン
ジスタ33をオンにする。すると、差動アンプ22に供
給される中立電圧Vr が強制的に零になるから、差動ア
ンプ22の出力電圧V5 は電圧V3 ,V4 に関係なく零
となり、出力電圧V0 も零となる。この結果、適正な範
囲外にある出力電圧V0 に基づいて異常が発生したこと
を認識できるから、操舵補助トルクを発生させる制御を
停止することができ、異常発生時に不要な操舵補助トル
クが発生するようなことは防止される。
は断線した場合には、出力電圧V3及びV4 の差が極端
に大きくなる(例えば、コイル10が短絡した場合には
出力電圧V3 はVDDとなるし、コイル10が断線した場
合には出力電圧V3 は零となる)から、差動アンプ22
の出力電圧V5 が適正な範囲外の値となり、サンプルホ
ールド回路23の出力電圧V0 も適正な範囲外の値とな
る。この結果、適正な範囲外にある出力電圧V0 に基づ
いて異常が発生したことを認識できるから、操舵補助ト
ルクを発生させる制御を停止することができ、異常発生
時に不要な操舵補助トルクが発生するようなことは防止
される。
などしてコイル10,11に電流が流れない異常の場合
には、出力電圧V3 ,V4 は共に零であるから、差動ア
ンプ22の出力電圧V5 並びにサンプルホールド回路2
3の出力電圧V0 は中立電圧Vr となり、コントローラ
25は操舵トルクが零であると認識する。このため、か
かる異常時に操舵補助トルクが発生して、却って運転者
の負荷になってしまうようなことはない。
ば、異常監視部30を設けたため、コントローラ25に
おいてモータ駆動回路の異常を容易に検出することがで
き、異常時に不要な操舵補助トルクが発生するようなこ
とを防止できるという利点がある。その他の作用効果
は、上記第1の実施の形態と同様である。
モータ制御回路の構成を示す回路図である。なお、電動
パワーステアリング装置等の全体的な構成は上記第1の
実施の形態と同様であるため、その図示及び説明は省略
する。また、上記各実施の形態と同様の構成には同じ符
号を付し、その重複する説明は省略する。
30のトランジスタ33を省略した点を除いては、上記
第3の実施の形態と同様の構成のモータ制御回路と同様
である。そして、異常監視部30の上下限判定器32の
出力がコントローラ25に供給されるようになってい
る。このような構成であれば、コイル10及び11の両
方が短絡又は断線するような異常が生じた場合には、出
力電圧V3 が零又はVDDになり、これがサンプルホール
ド回路31でホールドされて上下限判定器32に供給さ
れ、上下限判定器32は出力電圧V3 が適正な範囲外に
あると判断し、その結果をコントローラ25に供給す
る。この結果、コントローラ25は異常が発生したこと
を認識できるから、操舵補助トルクを発生させる制御を
停止して、異常発生時に不要な操舵補助トルクが発生す
るようなことは防止される。その他の異常が発生した場
合の作用効果は上記第3の実施の形態と同様であり、ま
たその他の作用効果は上記第1の実施の形態と同様であ
る。
3の実施の形態と比較してトランジスタ33が省略でき
るという利点がある。図10は本発明の第5の実施の形
態におけるモータ制御回路の構成を示す回路図である。
なお、電動パワーステアリング装置等の全体的な構成は
上記第1の実施の形態と同様であるため、その図示及び
説明は省略する。また、上記第1の実施の形態と同様の
構成には同じ符号を付し、その重複する説明は省略す
る。
路の一方の出力電圧V3 をレベル変換器35を介してコ
ントローラ25に供給するようにした点を除いては、上
記第1の実施の形態と同様の構成のモータ制御回路と同
様である。そして、コントローラ25は、図11(a)
に示すように変化する出力電圧V3 を、図11(b)に
示すようなタイミングで読み込むようになっている。つ
まり、コントローラ25は、定常状態にある出力電圧V
3 を読み込むようになっている。
1の両方が短絡又は断線するような異常が生じた場合に
は、定常状態の出力電圧V3 が零又はVDDになり、これ
がレベル変換器35を介してコントローラ25に供給さ
れるから、コントローラ25は異常が発生したことを認
識でき、操舵補助トルクを発生させる制御を停止して、
異常発生時に不要な操舵補助トルクが発生するようなこ
とは防止される。その他の異常が発生した場合の作用効
果は上記第3の実施の形態と同様であり、またその他の
作用効果は上記第1の実施の形態と同様である。
3,第4の実施の形態と比較して異常監視部30が簡略
化できるという利点がある。図12は本発明の第6の実
施の形態を説明する波形図である。なお、本実施の形態
の装置構成は上記第5の実施の形態と同様であるため、
その図示及び説明は省略する。
の実施の形態と同様の構成及び同様の動作を奏する他
に、図12(a)〜(c)に示すように、ホールド信号
VS の出力タイミングを、差動アンプ22の出力電圧V
5 の過渡期T2 以外に、その前後の定常時T1 ,T3 に
もそれぞれ設定することにより、電圧V2 の一つの方形
波毎に3回ずつ出力電圧V5 をホールドして、図12
(d)に示すように各タイミング毎に出力電圧V0 をコ
ントローラ25が読み込むようにしている。
5は出力電圧V0 の三つの状態を認識でき、各出力電圧
V0 に基づいて差動アンプ22が正常に稼働しているか
否かを判断することができる。つまり、過渡期T2 にホ
ールドされ読み込まれた出力電圧V0 に基づき上記第1
の実施の形態と同様に発生している操舵トルクの方向及
び大きさを判断して操舵補助トルク制御を実行する一方
で、二つの定常時T1及びT3 にホールドされ読み込ま
れた出力電圧V0 が等しく中立電圧Vr になければ、差
動アンプ22に異常が発生したと判断することができ
る。また、例えばコイル10及び11の接続部に溶接不
良や半田脱落等の異常がある場合、その接触抵抗が増加
するため、定常時T1 又はT3 にホールドされ読み込ま
れた出力電圧V0 が中立電圧Tr よりも低下するように
なるから、それら出力電圧V0 の中立電圧Vr からのず
れに基づいてコイル10,11の接続状態を判断するこ
ともできる。そして、上記第5の実施の形態と同様の作
用により、コイル10及び11の両方が短絡又は断線す
るような異常が生じた場合も検出できる。なお、その他
の異常が発生した場合の作用効果は上記第3の実施の形
態と同様であり、またその他の作用効果は上記第1の実
施の形態と同様である。
るモータ制御回路の構成を示す回路図である。なお、電
動パワーステアリング装置等の全体的な構成は上記第1
の実施の形態と同様であるため、その図示及び説明は省
略する。また、上記第1の実施の形態と同様の構成には
同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
路の出力電圧V3 ,V4 をコントローラ25に直接供給
する点を除いては上記第1の実施の形態と同様である。
ただし、コントローラ25には、各出力電圧V0 ,
V3 ,V4 を読み込むために少なくとも三つのA/D変
換器を設けている。
4に示すように、ホールド信号VSの出力タイミングを
定常時T1 と過渡期T2 とに設定することにより、一つ
の方形波毎に二回ずつ出力電圧V5 をホールドするよう
になっている。また、図15に示すように、二つの定常
状態時に、ブリッジ回路の出力電圧を読み込むようにし
ている。なお、図15(b)は、出力電圧V3 ,V4 の
読み込みタイミングを表している。
5は出力電圧V0 に基づいて差動アンプ22が稼働して
いるか否か及び基準電圧Vr が正常かを認識できる一
方、各出力電圧V3 ,V4 に基づいてコイル10,11
の接続部に異常がある場合やトランジスタTr に異常が
ある場合もコントローラ25で予め設定された値との比
較で認識することができる。その他の作用効果は上記第
1,3の実施の形態と同様である。
かるトルクセンサを車両用の電動パワーステアリング装
置に適用した場合について説明したが、本発明の適用対
象はこれに限定されるものではない。
は、コイルに方形波状に変化する電圧を供給した際にコ
イルと電気抵抗との間に発生する過度電圧に基づいてト
ルクを検出するようにしたため、コイルに電流が流れる
時間が極短くなるから、消費電力が小さくなって経済的
であるし、発熱量も低減され、しかも、必要な電子部品
数も少なくなり、個々の電子部品に要求される精度も低
くて済むから、コストも低減するという効果がある。
図である。
ある。
形図である。
の波形図である。
ある。
の波形図である。
ある。
ある。
である。
圧の波形図である。
圧の波形図である。
である。
圧の波形図である。
圧の波形図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 同軸に配設された第1及び第2の回転軸
をトーションバーを介して連結するとともに、導電性で
且つ非磁性の材料からなる円筒部材を、前記第1の回転
軸の外周面を包囲するように、前記第2の回転軸と回転
方向に一体とし、前記第1の回転軸の少なくとも前記円
筒部材に包囲された被包囲部を磁性材料で形成し、前記
被包囲部には軸方向に延びる溝を形成し、前記円筒部材
には前記第1の回転軸との相対回転位置に応じて前記溝
との重なり具合が変化するように窓を形成し、前記円筒
部材の前記窓が形成された部分を包囲するようにコイル
を配設し、前記コイルと直列に電気抵抗を配設し、そし
て、前記コイルに方形波状に変化する電圧を供給した際
に前記コイルと電気抵抗との間に発生する過度電圧に基
づいて、前記第1及び第2の回転軸に発生するトルクを
検出するようになっていることを特徴とするトルクセン
サ。
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