JPH1036081A - クレーンのフック振れ止め装置 - Google Patents

クレーンのフック振れ止め装置

Info

Publication number
JPH1036081A
JPH1036081A JP19884996A JP19884996A JPH1036081A JP H1036081 A JPH1036081 A JP H1036081A JP 19884996 A JP19884996 A JP 19884996A JP 19884996 A JP19884996 A JP 19884996A JP H1036081 A JPH1036081 A JP H1036081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hook
crane
boom
holding
bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19884996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4026185B2 (ja
Inventor
Kengo Nakamura
健悟 中村
Yoshizumi Yoshino
佳純 善野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP19884996A priority Critical patent/JP4026185B2/ja
Publication of JPH1036081A publication Critical patent/JPH1036081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4026185B2 publication Critical patent/JP4026185B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不使用フックの他のフック、ロープとの干渉
を防止でき、しかもフック振れ止めのための操作を容易
にする。 【解決手段】 ブーム先端部にフック保持ブラケット2
3を水平なブラケット支軸22まわりに回転自在に取付
け、フック5の係合軸27を、このフック保持ブラケッ
ト23の下端に設けられた係合部24に係合させ、保持
ピン28によってこの係合状態に保持する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブームの先端部に複
数のフックを吊持し、負荷に応じてこれらを使い分ける
クレーンにおいて、ブームの旋回、起伏等による不使用
フックの振れを防止するフック振れ止め装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】台船に搭載されたクレーン(所謂浮きク
レーン)を例にとって従来技術を説明する。
【0003】図11において、1はクレーン本体、2は
メインブームで、このメインブーム2の先端に補助ブー
ム3が張出されてブームが構成され、このブームにおけ
るメインブーム2の先端部に主巻フック4、補助ブーム
3の中間部に副巻フック5、補助ブーム3の先端部に補
巻フック6がそれぞれ吊りロープ(主巻、副巻、補巻各
ロープ)7,8,9によって吊持される。
【0004】各ロープ7,8,9は、それぞれクレーン
本体1に搭載された主巻、副巻、補巻各ウィンチ10,
11,12から各別に繰り出され、それぞれブームポイ
ントシーブ13,14,15と、各フック4,5,6に
設けられたフックシーブ(図示しない)との間に掛け回
される。
【0005】ここで、主巻ロープ7は多重に、補巻ロー
プ9は一乃至二重に、副巻ロープ8はこれらの中間の掛
け数でそれぞれ掛け回され、主巻フック4によって大負
荷の低速吊り作業、副巻フック5によって中負荷の中速
吊り作業、補巻フック6によって軽負荷の高速吊り作業
がそれぞれ行われる。
【0006】なお、各フック4,5,6は上記のように
ウィンチ10,11,12によって個別に操作可能とな
っているが、過負荷防止のためにいずれか一つのみが選
択使用される。
【0007】図中、16はガントリ、17はブーム起伏
ロープ、18はガイケーブルである。
【0008】このような浮きクレーンにおいて、作業時
に、使用されないフックは宙吊り状態のまま放置される
ため、旋回やブーム起伏動作によって前後左右に振れ、
他のフックと衝突して損傷したり、他のロープに絡まっ
て作業不能になったりする問題が生じる。
【0009】この不使用フックの他のフック等との干渉
は、オペレータによるブーム等の的確な操作によってあ
る程度回避することが可能であるが、熟練を要するとと
もに、そのために本来の吊り作業が中断されて作業効率
が悪くなるため、得策でない。
【0010】そこで従来、上記干渉防止策として、 ブームの先端部前面に、上面が開口したフックポケ
ットを設け、不使用フックを巻上げた後、ブーム前面側
に引き付けてこのフックポケットに落し込み、収納する
手段、 実開昭60−177191号公報に示されているよ
うに、不使用フックを巻上位置でフックケースで覆う手
段、 実開昭60−177192号公報に示されているよ
うに、干渉防止スクリーンを、フック間に位置する状態
でブーム先端部から吊り下げる手段が提案された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、の手段に
よると、上記のようにフックをフックポケットに収納す
るに当って、フックが高位置にあること、ロープ掛け数
が多い場合にロープの掛け方によってフックが捻れた状
態となることから、収納操作が面倒となる。
【0012】一方、の手段によると、フックの振れ
そのものは止められないため、フックケースまたはスク
リーン越しにフック同士が衝突し損傷する事態は避けら
れなかった。
【0013】なお、このような問題は、とくに三つのフ
ックを用いる(不使用フックが二つとなる)浮きクレー
ンにおいて発生し易く、かつ、二つの不使用フックの振
れ方向が同一となるとは限らないため、オペレータの技
量にては対応が困難である。また、主巻、補巻の二つの
フックを用いる浮きクレーンあるいは他のクレーンにお
いても同様の問題が生じていた。
【0014】そこで本発明は、不使用フックの振れによ
る他のフック、ロープとの干渉を防止でき、しかもフッ
ク振れ止めのための操作が簡単なクレーンのフック振れ
止め装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ブー
ムの先端部にフックが吊りロープによって昇降可能に吊
持されたクレーンにおいて、上記ブーム先端部にフック
保持ブラケットが垂下状態で取付けられ、かつ、フック
巻上状態でこのフック保持ブラケットの下端部とフック
とを連結する連結手段を具備してなるものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、フック保持ブラケットがブーム先端部に左右方向の
水平軸まわりに回転可能で左右方向に位置固定された状
態で取付けられたものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、ブーム先端部に、油圧シリンダと、同シリンダの作
動を規制する弁を備えた油圧ダンパ装置が設けられ、こ
の油圧ダンパ装置とフック保持ブラケットとが連動連結
されたものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの構成において、フック保持ブラケットがブーム先
端部の左右両側に取付けられ、この両側フック保持ブラ
ケットの中間部同士を連結する連結杆を具備するもので
ある。
【0019】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、両側フック保持ブラケットが、互いの間にフックの
進入を許容しうる間隔を置いて設けられ、この両側フッ
ク保持ブラケットの内面に、フックを両ブラケット間の
中央部にガイドしかつ同フックの左右方向の動きを規制
するフックガイド部が設けられたものである。
【0020】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかの構成において、連結手段が、フック保持ブラケッ
トの下端部に下向きに開口する状態で設けられた係合部
と、この係合部に対して係脱しうるようにフックの外側
面に突設された係合軸と、この係合軸を上記係合部に係
合した状態に保持する保持ピンとによって構成されたも
のである。
【0021】請求項7の発明は、請求項1乃至6のいず
れかの構成において、連結手段によってフック保持ブラ
ケットとフックが連結されたことを検知する連結状態検
出手段を具備するものである。
【0022】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかの構成において、フック保持ブラケットとフックが
連結された状態で吊りロープによるフック巻上荷重を検
出する荷重検出手段を具備するものである。
【0023】上記構成によると、フック保持ブラケット
の下端部とフックとを連結手段によって連結することに
より、フック単独での振れを防止できること、フックの
上下方向の動きを規制できること等により、総合的にフ
ックの振れを抑制することができる。
【0024】しかも、フック巻上状態でフック保持ブラ
ケットとフックとを連結するだけでよいため、操作が簡
単となる。
【0025】ここで、請求項2の構成によると、フック
保持ブラケットがブーム先端部に左右方向の水平軸まわ
りに回転可能でかつ左右方向に位置固定された状態で取
付けられているため、フックの左右方向の振れを防止す
ることができる。
【0026】また、フック保持ブラケットがブーム角度
の変化に関係なく鉛直垂下姿勢に保たれる。このため、
同ブラケットに無理な荷重が作用する可能性が少ない。
【0027】この場合、請求項3の構成によると、フッ
ク保持ブラケットの前後方向の動きが油圧ダンパ装置に
よって抑制されるため、このフックの前後方向の振れ止
め効果が高いものとなる。
【0028】また、請求項4の構成によると、フックが
両側フック保持ブラケットによって左右両側均等に保持
されるため、左右片側のみで保持する場合のようにフッ
クに偏荷重が作用してフックが傾くおそれがないととも
に、フック保持ブラケットとフックの一体状態が確実に
保たれる。
【0029】さらに、請求項5の構成によると、フック
がフックガイド部によって両側フック保持ブラケット間
の中央部にガイドされて左右方向に位置規制されるた
め、フックの左右方向の振れ止め効果が高いものとな
る。
【0030】一方、請求項6の構成によると、フックを
巻上げるとフックの係合軸がフック保持ブラケットの係
合部に係合し、この係合状態を保持ピンによって保持す
ることができる。すなわち、フック保持ブラケットとフ
ックの連結操作がとくに簡単となる。
【0031】請求項7の構成によるとフック保持ブラケ
ットとフックの連結状態が、また請求項8の構成による
とフック巻上荷重がそれぞれ検出されるため、連結状態
が不良のまま作業が行われ、あるいはフック巻上荷重が
過大となって各部が損傷するおそれがなくなる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図10
によって説明する。
【0033】以下の実施形態では、適用対象として浮き
クレーンにおける副巻フックを例にとっている。なお、
実施形態において、図11と同一部分には同一符号を付
して示し、その重複説明を省略する。
【0034】第1実施形態(図1〜図6参照) 副巻フック用ブームポイントシーブ14を回転自在に支
持するシーブ軸21(図4参照)の両端が補助ブーム3
を貫通して外方に延長され、この両側延長部(以下、ブ
ラケット支軸という)22,22に左右一対のパイプ状
のフック保持ブラケット23,23の上端部が回転自在
に支持されている。
【0035】この両側フック保持ブラケット23,23
は、互いの中間部で連結杆20により連結されて一体運
動を行うように構成され、それぞれの下端に、下向きに
開口しかつ開口部が下広がりとなった二股状の係合部2
4が設けられている。
【0036】なお、連結杆20は、両側ブラケット2
3,23に対して着脱自在にピン連結される。この連結
ピンは着脱が容易なスプリングピンを用いるのが望まし
い。また、ピンに代えてボルト等の他の固定手段を用い
てもよい。
【0037】一方、副巻フック5のフックシーブ25を
回転自在に支持するシーブ軸26も左右両端が外方に延
長され、フック保持ブラケット23,23を取付けた状
態で副巻フック5を巻上げることにより、この両側延長
部(以下、係合軸という)27,27がフック保持ブラ
ケット23,23の係合部24,24に下側から係合す
る。
【0038】この場合、係合部24が下広がりに開口し
ているため、上記係合作用が確実に行われる。
【0039】この状態で、係合軸27,27の直下方に
おいて係合部24,24に保持ピン28を差し込んで係
合軸27,27を係合部24,24に保持し、かつ、副
巻ロープ8を緊張させて係合軸27,27(副巻フック
5)を係合部24,24(フック保持ブラケット23)
に押し付ける。なお、保持ピン28についても着脱が容
易なスプリングピンを用いるのが望ましい。
【0040】こうすれば、副巻フック5の左右方向の動
きをフック保持ブラケット23,23によって確実に防
止することができる。
【0041】また、副巻フック5とフック保持ブラケッ
ト23とが実質的に一体状態となってフック単独での振
れを防止できること、フック5の上下方向の動きを規制
できること等により、総合的にフック5の振れを抑制す
ることができる。
【0042】しかも、フック保持ブラケット23,23
と副巻フック5とを係合連結するだけでよく、唯一の手
動操作である保持ピン28の挿入は、ブーム2を倒した
状態で地上にて行うことができるため、操作が簡単かつ
安全となる。なお、保持ピン25の挿入は自動的に行う
ようにしてもよい。
【0043】さらに、フック保持ブラケット23,23
がブラケット支軸22まわりに回動可能に取付けられて
いるため、ブーム角度の変化に関係なく同ブラケット2
3,23および副巻フック5をブラケット支軸22の直
下に保持することができる。このため、フック保持ブラ
ケット23,23に無理な荷重が作用するおそれがな
い。
【0044】加えて、副巻フック5が両側フック保持ブ
ラケット23,23によって左右両側均等に保持される
ため、左右片側のみで保持する場合のようにフック5に
偏荷重が作用してフック5が傾くおそれがないととも
に、フック保持ブラケット23,23とフック5の一体
状態が確実に保たれる。
【0045】また、係合軸27,27がフックシーブ軸
26と同一軸上に位置しているため、フック5をその中
心線上で保持することができる。さらに、シーブ軸26
を外方に延長させて係合軸27,27を形成しているた
め、構造が簡単で加工も容易となる。
【0046】ところで、この実施形態ではさらに次のよ
うな構成をとっている。
【0047】 両フック保持ブラケット23,23
は、副巻フック5が互いの間に進入しうるように同フッ
ク5の左右方向の幅寸法よりも大きい間隔を置いて取付
けられ、図4に示すようにこの両ブラケット23,23
の下端部内面に、板材または棒材をくの字形に加工して
なるフックガイド部29,29が、互いの凸面が対向し
かつその間隔が副巻フック5の幅寸法よりもやや大きい
間隔を置いて設けられている。
【0048】こうすれば、副巻フック5を両ブラケット
23,23に向かって巻上げた際に、同フック5がフッ
クガイド部29によって両ブラケット23,23間の中
央部にガイドされて左右方向に位置規制される。このた
め、フック5の左右方向の振れ止め効果が高いものとな
る。
【0049】 図2に示すように、両フック保持ブラ
ケット23,23の下端部に連結状態検出手段を構成す
るリミットスイッチ30が設けられている。
【0050】このリミットスイッチ30は、保持ピン2
8が完全に挿入された状態でその操作子30aが同ピン
先端面によってオン(またはオフ)操作される状態で設
けられ、このリミットスイッチ30の作動により、運転
室内に設置されたランプ(図示しない)が点灯(または
消灯)するとともに、警報器によって警報が発せられる
ように構成されている。
【0051】これにより、保持ピン28を入れ忘れた場
合や完全に挿入されていない場合に、その旨がオペレー
タに報知されるため、フック保持ブラケット23,23
と副巻フック5が連結不良のまま作業が行われるおそれ
がなくなる。
【0052】なお、リミットスイッチ30に代えて光電
スイッチ、電磁スイッチ等を用いてもよい。また、クレ
ーン動作回路とインターロックを組み、ピン非挿入また
は挿入不良の場合にクレーン動作を停止させるようにし
てもよい。
【0053】 図3に示すように、両フック保持ブラ
ケット23における係合部24の上部に皿バネ31を介
して検知ピン32が垂直にかつ皿バネ31に抗して上下
移動可能に取付けられている。
【0054】この検知ピン32の下端部は、係合部24
内に導入され、下端面が係合軸27と接触し、フック巻
上荷重がこの係合軸27を通じて検知ピン32に伝えら
れるようになっている。
【0055】また、検知ピン32の上方に、磁気スイッ
チ33がピン上端面との間に隙間cを置いて設けられて
いる。
【0056】この磁気スイッチ33は、隙間cが所定寸
法まで縮まると作動し、このスイッチ作動により、運転
室に設置された荷重監視手段としてのランプ(図示しな
い)が点灯(または消灯)するように構成されている。
【0057】この構成において、フック巻上荷重が予め
設定された値(皿バネ31のバネ定数によって決まる)
に達すると、磁気スイッチ33がオン作動してランプが
点灯(または消灯)し、これにより巻上荷重が過大であ
ることがオペレータに報知される。
【0058】こうすれば、ブーム2の起伏動作に応じ
て、ブーム先端部とフック5との距離を一定に保つべく
副巻フック5を上げ下げ操作する場合に、操作がうまく
いかずに巻上荷重が過大となってフック保持ブラケット
23,23に無理な力が加わり、同ブラケット23,2
3等が損傷するといった事態を防止することができる。
【0059】なお、荷重検出手段として、上記磁気スイ
ッチ33に代えて、副巻ロープ8の張力を検出するロー
ドセルを用いてもよい。
【0060】 図5に示すように、補助ブーム3にお
ける両フック保持ブラケット23の近傍位置にそれぞれ
ダンパシリンダ(揺動形ピストン方式アクチュエータ)
34が取付けられ、このダンパシリンダ34の入力レバ
ー35がリンク36,37を介してフック保持ブラケッ
ト23に連動連結されている。
【0061】図6に示すように、両ダンパシリンダ3
4,34は管路38,39を介して接続され、この両管
路38,39間に一対のリリーフ弁40,40と絞り4
1とが設けられて油圧ダンパ装置が構成されている。
【0062】この油圧ダンパ装置は、マニフォールドブ
ロックAとしてブロック化されてブーム2に取付けら
れ、内部に作動油を充填することによって油圧ダンパの
役目を果たすようにしている。なお、絞り41は、機械
の稼働状況に応じて変更できるように種々のサイズのも
のを準備しているが、流量と圧力によっては市販の可変
絞り弁を採用することもできる。
【0063】この構成によると、副巻フック5(フック
保持ブラケット23,23)が大きく振られようとした
ときはリリーフ弁40,40の作用により、また小さく
振られようとしたときは絞り41の作用により、それぞ
れ同フック5の振れが抑えられる。
【0064】こうして、フック5の前後の振れを抑制
し、フック5を常にブームポイント直下に保持すること
ができ、他のフックやロープとの観賞や絡まりを防止す
ることができる。
【0065】なお、フック保持ブラケット23の前後の
振れをダンパシリンダ34のストローク範囲内に規制す
るために、図1に示すように補助ブーム3に前部および
後部ストッパ42,43が設けられている。
【0066】また、フック保持ブラケット23は、不使
用時には垂下状態のまま放置しておいても差し支えない
が、図1仮想線で示すように補助ブーム3側に引き寄
せ、チェーン、ロープ等の係留具44によって係留して
おいてもよい。
【0067】第2実施形態(図7〜図10参照) 第1実施形態では、副巻フック5がブーム角度の変化に
関係なく副巻フック用ブームポイントシーブ14の直下
に位置するように構成したのに対し、第2実施形態で
は、特定のブーム角度(たとえば60°)で作業される
ことが多いクレーンを対象として、この特定のブーム角
度でのみフック5をブームポイントシーブ直下に位置さ
せて前後および左右方向に位置固定するように構成して
いる。
【0068】図7〜図10において、45は補助ブーム
3の先端側にピン46まわりに回動可能に吊設された左
右一対の前側ブラケット、47は補助ブーム基端側にピ
ン48まわりに回動自在に吊設された左右一対の後側ブ
ラケットである。
【0069】前側ブラケット45の下端部には、副巻フ
ック5を左右両側から挾み込みうるフック保持部49が
設けられている。
【0070】一方、後側ブラケット47の下端部には、
前側ブラケット45を挾み込みうるブラケット保持部5
0が設けられている。
【0071】また、この両側フック保持部49,50に
は、両保持部同士を連結するための二個ずつの連結穴5
1,52,53,54が設けられている。
【0072】さらに、図8に示すように、フック保持部
49の外面およびフック保持部50の内面に、これらを
連結する前に仮結合するための鈎形の噛み合い部55,
56が設けられている。なお、図7,9においてはこの
噛み合い部55,56の図示を省略している。
【0073】両側ブラケット45,47は、図9に示す
ように互いのフック保持部49,50がピンまたはボル
ト57,57によって連結され、特定のブーム角度(た
とえば60°)で副巻フック5を自然垂下姿勢に保持し
うるようにそれぞれの長さおよび取付位置が設定されて
いる。
【0074】両側ブラケット45,47のフック保持部
49,50同士は、次のようにして連結する。
【0075】(イ)図7に示すように、前側ブラケット
45のフック保持部49を副巻フック5にこれを左右か
ら挾み込むようにセットした状態で、図10に示すよう
にフック5の両側係合軸27,27にピン58,58に
よって連結する。
【0076】(ロ)この状態でフック5を巻上げると、
前側ブラケット45の回転中心がフック巻上力(図8の
F1)の作用線よりも前側にあることにより、同ブラケ
ット45が後方に回転し、図8の二点鎖線で示すように
前側フック保持部49の噛み合い部55が後側フック保
持部50の噛み合い部56に、一旦これを押し上げた
後、噛み合う。
【0077】これにより、両フック保持部49,50
(両ブラケット45,47)同士が仮結合される。図8
中、F2はフック巻上力によって前側ブラケット45に
作用する軸力、F3は同ブラケット45に作用する回転
力をそれぞれ示している。
【0078】(ハ)ブーム2を水平近くまで倒して両側
ブラケット45,47をピンまたはボルト57,57に
よって連結(本結合)する また、両フック保持部49,50は次のようにして分離
させる。
【0079】(i)ブーム2を倒した状態で、両保持部
49,50同士を連結しているピンまたはボルト57,
57を外す。
【0080】(ii)ブーム2を起こして副巻フック5を
徐々に巻上げる。こうすると、前側フック保持部49が
後側フック保持部50を撥ね上げる状態となり、噛み合
い部55,56の噛み合いが外れる。一旦、この噛み合
いが外れると、後側ブラケット47が垂直になるように
前側ブラケット45から逃げていくため、再度噛み合う
ことはない。
【0081】(iii)副巻フック5を巻下げて同フック
5を垂直にした後、ブーム2を倒してフック5をフック
レスト(図示しない)等の所定のフック置場に下し、フ
ック5と前側ブラケット45の結合を解く。
【0082】この後、両側ブラケット45,47を補助
ブーム3に収納固定する。
【0083】この実施形態によるときは、副巻フック5
を左右方向のみならず前後方向にも位置固定することが
できるため、フック振れ止め効果がより高いものとな
る。
【0084】なお、この第2実施形態においても、第1
実施形態と同様に油圧ダンパ装置を設けてもよい。
【0085】ところで、第1実施形態では、ブームポイ
ントシーブ軸21を補助ブーム外方に延長して同ブーム
外側にブラケット支軸22を形成したが、このブラケッ
ト支軸22を補助ブーム3の内側に設けてもよい。
【0086】また、ブラケット支軸22をブームポイン
トシーブ軸21に対して着脱可能に取付けもよいし、シ
ーブ軸21から切り離して補助ブーム3の外面または内
面に取付けてもよい。
【0087】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、ブー
ム先端部にフック保持ブラケットを垂下状態で取付け、
このフック保持ブラケットの下端部とフックとを連結手
段によって連結する構成としたから、フック単独での振
れを防止できること、フックの上下方向の動きを規制で
きること等により、総合的にフックの振れを抑制するこ
とができる。
【0088】しかも、フック巻上状態でフック保持ブラ
ケットとフックとを連結するだけでよいため、操作が簡
単となる。
【0089】ここで、請求項2の発明によると、フック
保持ブラケットがブーム先端部に左右方向の水平軸まわ
りに回転可能でかつ左右方向に位置固定された状態で取
付けられているため、フックの左右方向の振れを防止す
ることができる。
【0090】また、フック保持ブラケットがブーム角度
の変化に関係なく鉛直垂下姿勢に保たれる。このため、
同ブラケットに無理な荷重が作用する可能性が少ない。
【0091】この場合、請求項3の発明によると、フッ
ク保持ブラケットの前後方向の動きが油圧ダンパ装置に
よって抑制されるため、このフックの前後方向の振れ止
め効果が高いものとなる。
【0092】また、請求項4の発明によると、フックが
両側フック保持ブラケットによって左右両側均等に保持
されるため、左右片側のみで保持する場合のようにフッ
クに偏荷重が作用してフックが傾くおそれがないととも
に、フック保持ブラケットとフックの一体状態が確実に
保たれる。
【0093】さらに、請求項5の発明によると、フック
がフックガイド部によって両側フック保持ブラケット間
の中央部にガイドされて左右方向に位置規制されるた
め、フックの左右方向の振れ止め効果が高いものとな
る。
【0094】一方、請求項6の発明によると、フックを
巻上げるとフックの係合軸がフック保持ブラケットの係
合部に係合し、この係合状態を保持ピンによって保持す
ることができる。すなわち、フック保持ブラケットとフ
ックの連結操作がとくに簡単となる。
【0095】請求項7の発明によるとフック保持ブラケ
ットとフックの連結状態が、また請求項8の発明による
とフック巻上荷重がそれぞれ検出されるため、連結状態
が不良のまま作業が行われ、あるいはフック巻上荷重が
過大となって各部が損傷するおそれがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるフック振れ止め
装置の使用状態を示す側面図である。
【図2】同装置の下端部の拡大側面図である。
【図3】同装置下端部をさらに拡大して示す一部断面正
面図である。
【図4】同装置全体の正面図である。
【図5】同装置上端部の拡大側面図である。
【図6】同装置における油圧ダンパ装置の油圧回路図で
ある
【図7】本発明の第2実施形態にかかるフック振れ止め
装置の組立前の状態を示す側面図である。
【図8】同装置の一部拡大側面図である。
【図9】同装置の組立状態の側面図である。
【図10】同一部正面図である。
【図11】本発明の適用対象例である浮きクレーンの全
体概略側面図である。
【符号の説明】
2 ブームを構成するメインブーム 3 補助ブーム 5 副巻フック 8 副巻ロープ 23 フック保持ブラケット 22 同ブラケットを回転自在に支持する水平軸 24 係合部 27 係合軸 28 保持ピン 29 フックガイド部 30 連結状態検出手段を構成するリミットスイッチ 31 荷重検出手段を構成する皿バネ 32 同検知ピン 33 同磁気スイッチ 34 油圧ダンパ装置を構成するダンパシリンダ 35 ダンパシリンダの入力レバー 36,37 ダンパシリンダとフック保持ブラケットと
を連結するリンク 38,39 ダンパシリンダの両側管路 40,40 リリーフ弁 41 絞り 45 フック保持ブラケットを構成する前側ブラケット 47 同後側ブラケット 49,50 両ブラケットのフック保持部 55,55 フック保持部同士を連結するピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームの先端部にフックが吊りロープに
    よって昇降可能に吊持されたクレーンにおいて、上記ブ
    ーム先端部にフック保持ブラケットが垂下状態で取付け
    られ、かつ、フック巻上状態でこのフック保持ブラケッ
    トの下端部とフックとを連結する連結手段を具備してな
    ることを特徴とするクレーンのフック振れ止め装置。
  2. 【請求項2】 フック保持ブラケットがブーム先端部に
    左右方向の水平軸まわりに回転可能で左右方向に位置固
    定された状態で取付けられたことを特徴とする請求項1
    記載のクレーンのフック振れ止め装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のクレーンのフック振れ止
    め装置において、ブーム先端部に、油圧シリンダと、同
    シリンダの作動を規制する弁を備えた油圧ダンパ装置が
    設けられ、この油圧ダンパ装置とフック保持ブラケット
    とが連動連結されたことを特徴とするクレーンのフック
    振れ止め装置。
  4. 【請求項4】 フック保持ブラケットがブーム先端部の
    左右両側に取付けられ、この両側フック保持ブラケット
    の中間部同士を連結する連結杆を具備することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のクレーンのフッ
    ク振れ止め装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のクレーンのフック振れ止
    め装置において、両側フック保持ブラケットが、互いの
    間にフックの進入を許容しうる間隔を置いて設けられ、
    この両側フック保持ブラケットの内面に、フックを両ブ
    ラケット間の中央部にガイドしかつ同フックの左右方向
    の動きを規制するフックガイド部が設けられたことを特
    徴とするクレーンのフック振れ止め装置。
  6. 【請求項6】 連結手段が、フック保持ブラケットの下
    端部に下向きに開口する状態で設けられた係合部と、こ
    の係合部に対して係脱しうるようにフックの外側面に突
    設された係合軸と、この係合軸を上記係合部に係合した
    状態に保持する保持ピンとによって構成されたことを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のクレーンの
    フック振れ止め装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のクレ
    ーンのフック振れ止め装置において、連結手段によって
    フック保持ブラケットとフックが連結されたことを検知
    する連結状態検出手段を具備することを特徴とするクレ
    ーンのフック振れ止め装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のクレ
    ーンのフック振れ止め装置において、フック保持ブラケ
    ットとフックが連結された状態で吊りロープによるフッ
    ク巻上荷重を検出する荷重検出手段を具備することを特
    徴とするクレーンのフック振れ止め装置。
JP19884996A 1996-07-29 1996-07-29 クレーンのフック振れ止め装置 Expired - Fee Related JP4026185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19884996A JP4026185B2 (ja) 1996-07-29 1996-07-29 クレーンのフック振れ止め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19884996A JP4026185B2 (ja) 1996-07-29 1996-07-29 クレーンのフック振れ止め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1036081A true JPH1036081A (ja) 1998-02-10
JP4026185B2 JP4026185B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=16397935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19884996A Expired - Fee Related JP4026185B2 (ja) 1996-07-29 1996-07-29 クレーンのフック振れ止め装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4026185B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007045550A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd デッキクレーンの吊荷揺動制御装置
JP2017100840A (ja) * 2015-12-01 2017-06-08 コベルコクレーン株式会社 フック装置
JP2017171471A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 クレーン機能付き作業機械
CN110510510A (zh) * 2019-09-09 2019-11-29 中国三冶集团有限公司 一种履带式起重机的安全保护装置
CN111022859A (zh) * 2020-01-14 2020-04-17 上海宝冶集团有限公司 一种机电设备安装调整装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007045550A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd デッキクレーンの吊荷揺動制御装置
JP2017100840A (ja) * 2015-12-01 2017-06-08 コベルコクレーン株式会社 フック装置
JP2017171471A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 クレーン機能付き作業機械
CN110510510A (zh) * 2019-09-09 2019-11-29 中国三冶集团有限公司 一种履带式起重机的安全保护装置
CN111022859A (zh) * 2020-01-14 2020-04-17 上海宝冶集团有限公司 一种机电设备安装调整装置
CN111022859B (zh) * 2020-01-14 2024-04-19 上海宝冶集团有限公司 一种机电设备安装调整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4026185B2 (ja) 2007-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5394774B2 (ja) 上部旋回体およびクレーン
JPH1036081A (ja) クレーンのフック振れ止め装置
US3912230A (en) Dragrope fairlead assembly
JPH10129980A (ja) 油圧タグライン装置を有するクレーン
JP6558399B2 (ja) クレーン
JP2016216180A (ja) ジブクレーン
JP7224189B2 (ja) クレーンとワイヤリング方法
JP4518232B2 (ja) 建設機械の吊りワイヤ連結装置
JP5759395B2 (ja) 破砕システム
JP5188349B2 (ja) クレーンの回動支持機構および回動部材支持方法
JP2823825B2 (ja) クレーンのブーム起伏装置
JP7427978B2 (ja) ワイヤロープ掛数切換装置
JP7111130B2 (ja) ジブ係留装置およびジブ係留方法
JP7428194B2 (ja) ブラケット
JP2018127319A (ja) ジブ係留装置の取付構造
JPH11349283A (ja) クレーンフックの過巻検出装置
JP7223274B2 (ja) ウインチ固定装置
JP7019470B2 (ja) アースドリル
US4342534A (en) Grapple head harness
JPH0616389A (ja) クレーンのジブ張出し、格納装置
JP2004256240A6 (ja) クレーン
JPH0344834Y2 (ja)
JPH0441392A (ja) クレーンのフツクブロツク吊下装置
JP2002046983A (ja) 移動式クレーンの起伏シリンダ負荷減少装置
JP2552128Y2 (ja) 移動式クレーンの油圧駆動ウインチの巻き上げ力低減装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20040918

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20041215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060320

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20061114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20070115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20071001

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees