JPH10340078A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JPH10340078A
JPH10340078A JP9163531A JP16353197A JPH10340078A JP H10340078 A JPH10340078 A JP H10340078A JP 9163531 A JP9163531 A JP 9163531A JP 16353197 A JP16353197 A JP 16353197A JP H10340078 A JPH10340078 A JP H10340078A
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10CPIANOS, HARPSICHORDS, SPINETS OR SIMILAR STRINGED MUSICAL INSTRUMENTS WITH ONE OR MORE KEYBOARDS
    • G10C3/00Details or accessories
    • G10C3/12Keyboards; Keys

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キーガイドを設けることなく白鍵の鍵並び方
向の揺動を適切に規制することができ、調整が簡単で低
コストな鍵盤装置を提供する。 【解決手段】 白鍵3の白鍵本体部3aの白鍵右側面3
cから延設部7が白鍵3と一体に鍵並び方向に延設され
る。延設部7は、白鍵ユニット1と黒鍵ユニット2が積
層されたときに黒鍵4の黒鍵本体部4aの下方に重なる
ように形成される。延設部7は、白鍵本体部3aの鍵並
び方向における最大幅と略同一の幅で形成される。白鍵
3が例えばC鍵である場合は、延設部7の延設部右側面
7cは白鍵3の白鍵前部右端3eと略一致し、さらに延
設部7は、白鍵連結部3bと一体に形成されると共に、
白鍵連結部3bの幅は延設部7の幅と略一致する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子オルガン等に
適用される鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の白鍵及び黒鍵を併設して成る鍵盤
装置は、一般に、押圧操作される鍵本体部を、連結部
(ヒンジ部)により押鍵方向に揺動自在に鍵支持部に連
結して白鍵ユニット及び黒鍵ユニットをそれぞれ構成
し、これらの鍵ユニットを、その各鍵支持部にて重ねる
と共にメインフレーム等に固定するようにしている。ま
たこの鍵盤装置では、鍵本体部の長さが短いミニ鍵盤の
場合を除き、鍵本体部の鍵並び方向の動き(横振れ)を
規制するキーガイドを各鍵の前端(自由端)近傍に設
け、これにより、各鍵の鍵並び方向の曲げ剛性(横振れ
の規制力)を高め、グリッサンドを行う場合等の演奏性
を向上するようにしている。
【0003】ところが、上記のようにキーガイドを設け
た場合には構造が複雑化し、コスト的にも不利である。
また、鍵本体部とキーガイドとの摺動によるメカ雑音の
発生を防止するためにグリスを塗布する必要があり、面
倒であるだけでなく、グリスが切れるとメカ雑音が発生
し、品質面でも好ましくない。さらに、鍵本体部とキー
ガイドとの間に埃等の異物が入った場合はスムーズな押
鍵操作が妨げられる。
【0004】このような問題を解決するために、連結部
の幅(鍵並び方向における幅)を鍵本体部の後端におけ
るそれよりも広くすると共に、連結部の一部が隣合う鍵
の連結部と互いに重なり合うようにした鍵盤装置も既に
知られている(特開平7−92963)。これにより、
キーガイドを設けなくても各鍵の横振れを十分に規制す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キーガ
イドを廃止した上記従来の鍵盤装置では、各鍵の鍵並び
方向の曲げ剛性を高めるために、連結部の幅を鍵並び方
向に十分に広く(鍵本体部の幅よりもはるかに広く)形
成する必要があった。すなわち、連結部同士の干渉を避
けるため、オクターブの範囲においても白鍵を複数(例
えば上下2つ)のユニットに分割して構成する必要があ
った。そのため、白鍵ユニットを、各白鍵を音高順に配
列して鍵支持部に連結した単一のユニットとして構成す
ることが不可能であった。その結果、構造が複雑化し、
分割されたユニット間の調整が必要となり煩雑であり、
コストが上昇するという問題があった。
【0006】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、キーガイドを設けることなく
白鍵の鍵並び方向の揺動を適切に規制することができ、
調整が簡単で低コストな鍵盤装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1の鍵盤装置は、白鍵及び黒鍵を併設
して成る鍵盤装置であって、押圧操作される鍵本体部
と、該鍵本体部を支持する鍵支持部と、前記鍵本体部を
押鍵方向に揺動可能に且つ鍵並び方向の揺動を規制する
ように前記鍵支持部に連結する連結部とを有する鍵盤装
置において、白鍵の鍵本体部に、鍵の鍵本体部の下側に
重なり鍵並び方向に延出する延設部を一体に設けたこと
を特徴とする。
【0008】また、前記連結部の鍵並び方向における幅
を前記白鍵の前記延設部を含む部分の鍵並び方向におけ
る幅と略一致させ、前記白鍵の鍵本体部を音高順に配列
して前記連結部を介して前記鍵支持部に一体に連結する
のが好ましい。
【0009】請求項1に係る鍵盤装置によれば、白鍵の
鍵本体部に延設部が、黒鍵の鍵本体部の下側に重なり鍵
並び方向に延出して一体に設けられているので、前記白
鍵の鍵本体部の前記延設部が形成されている部分の鍵並
び方向における幅が延設部がない場合に比し大きくな
る。その結果、前記鍵本体部の延設部を含む部分の断面
の、上下方向の中立軸に関する断面2次モーメントをよ
り大きくすることができ、前記鍵本体部の鍵並び方向の
曲げ剛性を増大させることができる。従って、前記鍵本
体部の鍵並び方向のたわみ量をより小さくすることがで
きるので、キーガイドを設けることなく白鍵の鍵並び方
向の揺動を適切に規制することができる。
【0010】請求項2に係る鍵盤装置によれば、前記連
結部の鍵並び方向における幅を前記白鍵の前記延設部を
含む部分の鍵並び方向における幅と略一致させ、前記白
鍵の鍵本体部を音高順に配列して前記連結部を介して前
記鍵支持部に一体に連結したので、白鍵の鍵並び方向の
揺動をより効率よく規制することができると共に、白鍵
ユニットを分割して構成した場合に生じるユニット間の
調整を不要にすることができ、構造の簡単化及びコスト
低減を図ることができる。
【0011】本発明は、より具体的には、以下のように
構成してもよい。
【0012】前記延設部は、前記連結部と一体に形成す
ることにより、製造を容易化、及び強度を向上すること
ができる。また、前記延設部の形状(特に前後方向の長
さ、上下方向の厚さ)が隣接する黒鍵の押鍵動作を妨げ
ないように設定するために、例えば、前記延設部の前端
(演奏者側端)は、隣接する黒鍵のアクチュエータ(鍵
スイッチを押圧するもの)の押鍵時における位置より十
分に後方の位置に設定し、前記延設部の上面は、隣接す
る黒鍵の鍵本体部下端の押鍵時における位置より十分に
下方の位置に設定する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態に係
る鍵盤装置の構成を図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本実施の形態に係る鍵盤装置の構
成を示す側方からみた部分垂直断面図である。
【0015】白鍵ユニット1は、白鍵3の押圧操作され
る白鍵本体部3aが白鍵連結部3bによって押鍵方向
(図において上下方向)へ揺動可能に白鍵支持部5に連
結されて構成される。黒鍵ユニット2も同様に、黒鍵4
の押圧操作される黒鍵本体部4aが黒鍵連結部4bによ
って押鍵方向へ揺動可能に黒鍵支持部6に連結されて構
成される。各鍵ユニット1、2は例えばオクターブ毎に
構成される。
【0016】白鍵ユニット1及び黒鍵ユニット2は下ケ
ース16に装着され、さらに不図示の上ケースが下ケー
ス16に互いの後端部及び左右端部にて接合される。各
鍵ユニット1、2は、その連結部3b、4bが白鍵支持
部5及び黒鍵支持部6に互いに積層された状態で連結さ
れると共に、ネジ17によって下ケース16の下ケース
後部16aに固定されることにより、下ケース16に装
着される。
【0017】図2は、黒鍵4及び白鍵3を斜め下方から
みた斜視図であり、同図(a)は黒鍵4を示し、同図
(b)は白鍵3(C鍵)を示す。
【0018】白鍵3及び黒鍵4には、白鍵アクチュエー
タ10(図1には不図示)及び黒鍵アクチュエータ11
がそれぞれ設けられている。白鍵アクチュエータ10
は、白鍵3と一体に形成されている。黒鍵アクチュエー
タ11は、黒鍵4と一体に形成され、その下面は黒鍵4
の側壁の下面よりも下方に突出している。非押鍵時に
は、各鍵アクチュエータ10、11の下面は略同一面上
にある。
【0019】図1において、下ケース16の上方にスイ
ッチ基板12が設けられている。スイッチ基板12上に
は鍵スイッチ13が各鍵に対応して設けられている。押
鍵時には、この鍵スイッチ13の上端部が白鍵アクチュ
エータ10または黒鍵アクチュエータ11によって押圧
されることにより、押鍵動作を検出する。
【0020】白鍵3の白鍵本体部3aの下部には、白鍵
垂下部材8が白鍵本体部3aと一体に形成されている
(図2(b))。黒鍵4の黒鍵本体部4aの下部には、
黒鍵垂下部材9が黒鍵本体部4aと一体に形成されてい
る(図1、図2(a))。各鍵垂下部材8、9の下端部
には、前方(演奏者側)に延出した白鍵係止片8a、黒
鍵係止片9aがそれぞれ一体に形成されている。
【0021】図1において、下ケース16上には押鍵ス
トッパ15が鍵並び方向に全鍵幅に亘って設けられてい
る。また、下ケース前部16bの下面に上限ストッパ1
4が鍵並び方向に全鍵幅に亘って設けられている。
【0022】白鍵3、黒鍵4の各係止片8a、9aは、
非押鍵時に上限ストッパ14とその上端が当接し、押鍵
時に押鍵ストッパ15とその下端が当接する。
【0023】図3は、本実施の形態に係る鍵盤装置にお
ける黒鍵ユニット2の一部(同図(a))及びその下側
に積層される白鍵ユニット1の一部(同図(b))を上
方からみた平面図である。
【0024】黒鍵4の黒鍵連結部4bは、従来(上述し
た特開平7−92963)と同様の幅広タイプとしてい
る。すなわち、図3(a)に示すように、その鍵並び方
向における幅を黒鍵本体部4aのそれよりも広く設定し
ており、キーガイドを設けることなく鍵並び方向の曲げ
剛性を維持している。
【0025】白鍵3の後端側部分3anには延設部7が
白鍵3と一体に形成されている。白鍵3が例えばC鍵で
ある場合は、図2(b)、及び図3(b)(最も左側の
鍵)に示すように、延設部7は白鍵3の白鍵本体部3a
の後端側の白鍵右側面3cから延設され、白鍵左側面3
dからは延設されない。延設部7は、白鍵ユニット1と
黒鍵ユニット2が積層されたときに黒鍵4の黒鍵本体部
4aの下側に重なるように形成される。
【0026】延設部7は、図示例では白鍵本体部3aの
鍵並び方向における最大幅と略同一の幅で形成される。
例えば、延設部7の延設部右側面7cは白鍵3の白鍵前
部右側面3eと略同一面上にある。これにより、後述す
るように各白鍵3に均等で且つ十分な鍵並び方向におけ
る曲げ剛性を与えることができる。尚、延設部7の幅は
白鍵本体部3aの鍵並び方向における最大幅より多少小
さく設定してもよい。さらに、延設部7は白鍵連結部3
bとも一体に形成されると共に、白鍵連結部3bの鍵並
び方向における幅は、白鍵3の延設部7を含む部分の鍵
並び方向における幅(白鍵左側面3dから延設部右側面
7cまでの幅)と略一致する。これにより、剛性面及び
製造面でも有利になるだけでなく、延設部7および白鍵
連結部3bのいずれも、隣接する白鍵3のそれらと干渉
しない。そのため、本装置では、各白鍵3の各白鍵本体
部3aは音高順に配列され白鍵連結部3bによって白鍵
支持部5に一体に連結され、白鍵ユニット1が、複数に
分割することなくオクターブの範囲においても単一のユ
ニットとして構成されている。
【0027】また、延設部7は、黒鍵4の押鍵動作を妨
げない範囲で形成される。例えば、黒鍵4の押鍵時に黒
鍵アクチュエータ11と干渉しない程度にその前後方向
における長さが設定される。さらに、図1、図2に示す
ように、延設部7は後方に向かって白鍵本体部3aに対
してやや上方に傾斜して形成される。この傾斜は、黒鍵
4の押鍵時に黒鍵本体部4aの側壁の下端面が延設部7
と略平行になるように設定される。延設部7の傾斜によ
って、黒鍵4後部の上下方向における剛性が増加してい
る。また、延設部7は、上面7aが黒鍵4の押鍵時に黒
鍵本体部4aの側壁の下端と当接しない程度にその上下
方向の位置が設定される。
【0028】白鍵3のうち、C鍵以外のものについて
は、延設部7は白鍵3の白鍵右側面3c及び白鍵左側面
3dのいずれかまたは双方から延設される。例えばD鍵
の場合(図3(b)における中央の鍵)は両側面3c、
3dの双方から延設され、E鍵の場合(図3(b)にお
ける最も右側の鍵)は白鍵左側面3dのみから延設され
る。ただし、いずれの鍵についても、延設部7を含む部
分の白鍵本体部3aの鍵並び方向における幅は、上述し
たC鍵の場合と同様に設定される。
【0029】図4は、白鍵ユニット及び白鍵の断面形状
について従来と本実施の形態とを比較して示す図であ
る。同図(a)は従来(連結部が幅広タイプでない場
合)の白鍵ユニットの一部を上からみた平面図であり、
同図(b)は、その白鍵の後部における断面形状(同図
(a)のX1−X1線断面)を示す。同図(c)は、本
実施の形態に係る白鍵ユニット1の一部を上方からみた
平面図(図3(b)と同様)であり、同図(d)は、そ
の白鍵3の後部における断面形状(同図(c)のX2−
X2線断面)を示す。
【0030】一般に、梁の曲がりにくさはEI(曲げ剛
性)で表される。ここに、Eは材料で決定されるヤング
率であり、Iは断面形状で決定される断面二次モーメン
トである。例えば長さLの片持ち梁の自由端に外力Wが
作用した場合のたわみ量δは、下記数式1で表される。
【0031】
【数1】δ=WL3 /3EI たわみ量δは断面二次モーメントIに反比例し、また、
Eは材料で決定されるので、同一材料、同一長さで、断
面が一様な片持ち梁であれば、同一外力によるたわみ量
δは断面二次モーメントIのみの関数となる(I値が大
きいほど曲がりにくい)。
【0032】ところで、白鍵3は、白鍵本体部3aが白
鍵連結部3bで白鍵支持部5に保持された一種の片持ち
梁とみなすことができる。そして、グリッサンド等の演
奏によって加わる鍵並び方向への外力に対しては、鍵並
び方向における曲がりにくさを維持する上で、上下方向
の中立軸に関する断面二次モーメントが問題となる。従
来の白鍵では、図3(b)に示す中立軸A1に関する断
面二次モーメントI1は、下記数式2で求めることがで
きる。ここに、白鍵の板厚は「2mm」とし、X1−X
1断面による白鍵後部の幅及び高さは共に「10mm」
とする。白鍵左端から中立軸A1までの距離e1は「5
mm」である。
【0033】
【数2】 I1=(10・103 )/12 −(8・63 )/12 =689.3 本実施の形態に係る白鍵3では、同図(d)に示す中立
軸A2に関する断面二次モーメントI2は、下記数式3
により求めることができる。ここに、白鍵の板厚は「2
mm」とし、X2−X2断面による白鍵3後部の延設部
7を含む部分の幅は「20mm」、高さは「10mm」
とする。なお、演算の便宜上、白鍵本体部3aについ
て、延設部7を除いた断面(コ字型断面)と延設部7の
みの断面(I字型断面)とに分けて考えると、上記コ字
型断面の中立軸と中立軸A2との距離Kaは「2.
8」、上記I字型断面の中立軸と中立軸A2との距離K
bは「7.2」、白鍵3の左端から中立軸A2までの距
離e2は「7.8mm」と、面積モーメントの関係から
それぞれ求めることができる。
【0034】
【数3】 I2=689.3+(2.82 ・52) +((2・103 )/12)+(7.22 ・2・10) =2300.4 従って、本実施の形態では、延設部7が延設されている
範囲では、白鍵3の曲げ剛性を従来に対し約3倍に増大
させることができる。その結果、鍵並び方向の外力に対
する白鍵3の曲がりにくさを増大させることができる。
【0035】なお、延設部7が白鍵3の両側面3c、3
dの双方から延設されるD鍵の場合(図4(c)におけ
る中央の鍵)や、延設部7が白鍵3の白鍵左側面3dの
みから延設されるE鍵の場合(図4(c)における最も
右側の鍵)についても、白鍵3の曲げ剛性は従来に対し
約3倍に増大する。
【0036】本実施の形態によれば、延設部7を黒鍵本
体部4aの下方において白鍵本体部3aから鍵並び方向
に延出して形成したので、延設部7が形成された範囲で
は、断面二次モーメントI2をより大きくすることがで
き、曲げ剛性をより増大させることができる。その結
果、鍵並び方向への外力による白鍵本体部3aのたわみ
量が小さくなるので、キーガイドを設けることなく白鍵
3の鍵並び方向の揺動を適切に規制することができ、グ
リッサンド等の演奏が容易になる等、演奏性を向上する
ことができる。キーガイドを設けた場合の弊害(構造複
雑化、コスト上昇、メカ雑音の発生、グリス塗布の手間
発生等)も回避することができる。
【0037】また、延設部7を、白鍵本体部3aの鍵並
び方向における最大幅と略同一の幅の範囲内で形成した
ので、各白鍵3に均等で且つ十分な鍵並び方向における
曲げ剛性を与えることができ、各白鍵3の鍵並び方向の
揺動をより効率よく規制することができる。さらに、延
設部7は白鍵連結部3bと一体に形成すると共に、その
幅を白鍵連結部3bの幅と略一致させたので、金型の製
作が容易になることによって、製造面で有利になり、な
おかつ剛性面でも有利になる。しかも、延設部7により
十分な断面二次モーメントI2を得られる結果、白鍵連
結部3bを幅広タイプにする必要がない。
【0038】白鍵連結部3bを幅広タイプにする必要が
なくなった結果、支点構造の観点からは、白鍵ユニット
1を複数に分割することなくオクターブの範囲において
も音高順に単一のユニットとして構成することが容易に
なる。しかしながら、単一ユニット化については、金型
製作上の問題点をさらに検討する必要がある。すなわ
ち、白鍵ユニット1を単一ユニットで構成する場合、互
いに隣接する白鍵間のすきまがきわめて小さいため、金
型のリブ壁をいかにして形成するかという点である。
【0039】例えば、E鍵とF鍵との間、もしくはF〜
E鍵を1ユニットとする場合におけるB鍵とC鍵との間
で対向する鍵側壁を金型でいかに形成するかが問題であ
る。この側壁の高さh(図2(b))は、金型の耐久性
の観点からは、できるだけ低くするのが好ましいが、鍵
3、4の上下方向の剛性を与える観点からは、なるべく
高くするのが好ましい。側壁の厚みを増加させれば鍵
3、4の剛性は確保されるが、樹脂材料を多く必要とす
るばかりでなく、厚みの不連続部等において「ひけ」を
生ずるという不具合が発生しやすい。
【0040】ところが、本実施の形態においては、延設
部7が黒鍵4の押鍵時に黒鍵4の側壁の下端面と平行と
なるように、鍵側壁の上下辺L1、L2(図2(b))
に対して延設部7を斜めに形成しているので、この延設
部7が建築物等におけるいわゆる「すじかい」の役目を
も果たす。
【0041】これによって、高さhを低く設定しても鍵
3、4の上下方向(押離鍵方向)の剛性を確保すること
ができ、金型におけるリブ壁を低く設定することができ
る。従って、金型の耐久性が増し、結果として大量生産
に十分耐え得るようになり、全白鍵(例えば1オクター
ブ分あるいは複数オクターブ分)を単一のユニットとし
て構成することが可能となる。よって、白鍵ユニット1
を分割する場合に比し、各ユニット間の調整の手間が省
け、構造の簡単化及びコストの低減化を実現することが
できる。
【0042】また、白鍵ユニット1及び黒鍵ユニット2
の装着後の状態において、白鍵3及び黒鍵4間の隙間か
ら下ケース16内の内蔵物が見にくくなるので、美観が
向上するという利点もある。さらに、クリップ等の異物
が上記隙間から鍵盤装置本体内部に落下することが少な
くなり、誤動作等の故障の発生が減少するという効果も
得られる。
【0043】なお、本実施の形態では、連結部3bが、
白鍵本体部3aの後端側部分3an(鍵幅が狭くなって
いる部分)より幅広に形成されることにより、白鍵本体
部3aの鍵並び方向の揺動を規制するようにしたが、こ
れに限るものではなく、連結部3bを後端側部分3an
とほぼ同幅に設定してもよい。その場合には、白鍵本体
部3aの鍵並び方向の揺動を規制するために、その鍵並
び方向の剛性を増加させる必要があるが、例えば、連結
部3bを剛性の高い金属製等の板ばね材で構成すればよ
い。
【0044】それを製造するには、例えば連結部3bと
鍵支持部5とをプレス切断及びプレス加工にて一体に形
成した部材を製作すると共に、後端部側部分3an後端
に孔を開け、ここに上記一体に形成された部材における
連結部3bの自由端を圧入すればよい。
【0045】あるいは、連結部3bを、剛性の高い材料
にて、その一端が後端側部分3anまで且つその他端が
鍵支持部5まで達する程度に長く形成し、これを金型に
載置する。そして、連結部3b以外の部分に樹脂を流し
込み、鍵本体部3a、延設部7、鍵支持部5等のすべて
を一体に成形する。なお、この場合でも、連結部3bと
鍵支持部5とは金属で一体に形成してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る鍵盤装置によれば、白鍵及び黒鍵を併設して成る
鍵盤装置であって、押圧操作される鍵本体部と、該鍵本
体部を支持する鍵支持部と、前記鍵本体部を押鍵方向に
揺動可能に且つ鍵並び方向の揺動を規制するように前記
鍵支持部に連結する連結部とを有する鍵盤装置におい
て、白鍵の鍵本体部に、黒鍵の鍵本体部の下側に重なり
鍵並び方向に延出する延設部を一体に設けたので、鍵本
体部の延設部を含む部分の断面の上下方向に平行な中立
軸に関する断面2次モーメントをより大きくすることが
でき、鍵本体部の鍵並び方向の曲げ剛性を増大させるこ
とができる。従って、鍵本体部の鍵並び方向のたわみ量
をより小さくすることができるので、キーガイドを設け
ることなく白鍵の鍵並び方向の揺動を適切に規制するこ
とができ、調整の簡単化、低コスト化が図れる。また、
ケース内の内蔵物が見にくくなるので、美観を向上する
ことができるだけでなく、クリップ等の異物の落下によ
る電気的または機械的な故障等の発生を減少させること
ができる。
【0047】請求項2に係る鍵盤装置によれば、前記連
結部の鍵並び方向における幅を前記白鍵の前記延設部を
含む部分の鍵並び方向における幅と略一致させ、前記白
鍵の鍵本体部を音高順に配列して前記連結部を介して前
記鍵支持部に一体に連結したので、白鍵の鍵並び方向の
揺動をより効率よく規制することができると共に、白鍵
ユニットを分割して構成した場合に生じるユニット間の
調整を不要にすることができ、構造の簡単化及びコスト
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る鍵盤装置の構成を
示す側方からみた部分垂直断面図である。
【図2】同装置の黒鍵(同図(a))及び白鍵(C鍵)
(同図(b))を斜め下方からみた斜視図である。
【図3】同装置における黒鍵ユニットの一部(同図
(a))及びその下方に積層される白鍵ユニットの一部
(同図(b))を上方からみた平面図である。
【図4】白鍵ユニット及び白鍵の断面形状について従来
と本実施の形態とを比較して示す図である。
【符号の説明】 1 白鍵ユニット 2 黒鍵ユニット 3 白鍵 3a 白鍵本体部 3b 白鍵連結部 3c 白鍵右側面 3d 白鍵左側面 4 黒鍵 4a 黒鍵本体部 4b 黒鍵連結部 5 白鍵支持部 6 黒鍵支持部 7 延設部 7a 延設部上面 7b 延設部前端 7c 延設部右側面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白鍵及び黒鍵を併設して成る鍵盤装置で
    あって、押圧操作される鍵本体部と、該鍵本体部を支持
    する鍵支持部と、前記鍵本体部を押鍵方向に揺動可能に
    且つ鍵並び方向の揺動を規制するように前記鍵支持部に
    連結する連結部とを有する鍵盤装置において、 白鍵の鍵本体部に、黒鍵の鍵本体部の下側に重なり鍵並
    び方向に延出する延設部を一体に設けたことを特徴とす
    る鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 前記連結部の鍵並び方向における幅を前
    記白鍵の前記延設部を含む部分の鍵並び方向における幅
    と略一致させ、前記白鍵の鍵本体部を音高順に配列して
    前記連結部を介して前記鍵支持部に一体に連結したこと
    を特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
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