JP3092541B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP3092541B2
JP3092541B2 JP09039478A JP3947897A JP3092541B2 JP 3092541 B2 JP3092541 B2 JP 3092541B2 JP 09039478 A JP09039478 A JP 09039478A JP 3947897 A JP3947897 A JP 3947897A JP 3092541 B2 JP3092541 B2 JP 3092541B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子オルガン,
電子ピアノ,シンセサイザ等の電子鍵盤楽器に用いられ
る鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような電子鍵盤楽器に用いられる
鍵盤装置には、例えば特開平6−342281号公報に
見られるような櫛歯型の鍵盤装置がある。これを図10
によって簡単に説明すると、押鍵操作される複数の鍵本
体2,2と、その鍵本体2,2を共に支持して鍵の並び
方向に延びる鍵支持部3と、鍵本体2の後端2aの鍵幅
と同じ幅でその鍵本体2を鍵支持部3に矢視Aで示す押
離鍵方向にそれぞれ揺動自在に接続する可撓性を有する
接続部(支点部)4とを樹脂で一体成形して白鍵ユニッ
ト1を構成している。
【0003】同様にして他の白鍵ユニット1′と黒鍵ユ
ニット1″を構成し、白鍵ユニット1の鍵支持部3を他
の白鍵ユニット1′の鍵支持部3′の上に重ね合わせる
と共に、その鍵支持部3の上側に更に黒鍵ユニット1″
の鍵支持部3″を重ね合わせて、それらをまとめて図示
しない鍵盤フレーム等の基部に螺子(ネジ)で共締めし
て固定する。
【0004】ところで、ローコストタイプの鍵盤装置の
一つとして、鍵本体の長さが標準鍵盤より短いものがあ
る。その場合には、鍵本体の長さが短いため、接続部が
鍵本体のヨー(yaw)方向(図10に矢視Bで示す方
向)への動きであるヨーイングに対して充分な規制力
(剛性)を有するので、特に鍵本体の横振れを規制する
ための鍵ガイドを設けないものもある。
【0005】しかしながら、一般的には、電子楽器の鍵
盤装置においては、図10に矢視Aで示す押離鍵方向に
は揺動自在であるが、接続部4が鍵本体2のヨー(ya
w)方向(図10に矢視Bで示す方向)への動きである
ヨーイングに対して、規制力を持たせる必要がある。さ
もないと、グリッサンド奏法での演奏時に隣合う鍵と鍵
が当ってしまう恐れがあるので、通常はその鍵本体の横
振れを規制する鍵ガイトを鍵本体の自由端側に設けてい
た。
【0006】ところが、このような鍵ガイトを設けると
その分だけコストアップになってしまう。また、通常そ
の鍵ガイトには鍵本体との間で摺動した際にメカ雑音が
発生しないようにするためグリスを塗布する必要がある
ので、その作業が面倒であり、そのグリスが切れてしま
った時にはメカ雑音が発生してしまうので品質面でも問
題があった。さらに、鍵ガイトとそれによってガイドさ
れる鍵本体のガイド部との間に埃等の異物が入ってしま
うと、スムーズな押鍵操作ができなくなることもあっ
た。
【0007】そこで、特開平7−92963号公報に見
られるように、櫛歯型の鍵盤装置におけるこのような問
題を解決するための発明がなされている。それは図11
に示すように、各鍵ユニット1の鍵本体2と鍵支持部3
との接続部4の鍵幅方向の全体幅Wを鍵本体2の後端の
幅aよりも広くして、前述のように複数の白鍵ユニット
と黒鍵ユニットの鍵支持部3を積み重ねて鍵盤装置を組
み立てた時に、各接続部の一部が隣合う鍵の接続部4
(他の鍵ユニットに設けられている)と平面的に重なり
合うようにしている。
【0008】このように、接続部4の全体幅Wを鍵本体
の後端の幅aよりも広くすることにより、接続部4の鍵
幅方向に対する断面二次モーメントが大きくなるので、
鍵ガイドを使用しなくても鍵本体2の鍵幅方向の横振れ
(ヨーイング)を充分に規制することができ、演奏上支
障のない鍵盤装置を安価に作製することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな鍵盤装置では、複数の鍵ユニットの鍵支持部を積み
重ねて組み立てるため、図12に示す鍵本体2の上面と
接続部4との上下方向の寸法dが鍵ユニット毎に異な
る。従って、同じ白鍵ユニットでも上部ユニットより下
部ユニット(接続部4が下側で重なる)の方が上記の寸法
dは大きくなる。なぜなら、各ユニットの接続部4が一
部分重なって配設されるため、下側に配設されるユニッ
トの方がその重なり部分の厚さだけ寸法dを大きくする
必要がある。ここで、(ヨーイングを発生させる力の大
きさ)/(ヨーイングによる鍵先端のヨー方向への変
位)をヨーイング弾性率と呼ぶことにする。このヨーイ
ング弾性率は上記寸法dが小さい方が大きくなり、ヨー
イング弾性率が大きいほど、同一の力に対してはヨーイ
ングが発生しにくいことを示す。
【0010】図11の鍵ユニット1が白鍵の上部ユニッ
トであるとすると、鍵本体2の後端が接続部4の幅方向
の端部に接続しているC鍵のヨーイング弾性率は140
gf/mm程度であり、鍵本体2の後端が接続部4の幅方向
の中間部に接続しているE鍵のヨーイング弾性率は17
0gf/mm程度である。このようにヨーイング弾性率に違
いが生じる原因は、鍵本体2の後端と接続部4との接続
位置によって、接続部4のヨーイングによる歪みが、図
11に曲線b,cで示すような異なる分布をするからで
ある。
【0011】これに対し、下部ユニットにおいてE鍵と
同様に鍵本体2が接続部4の幅方向の中間部に接続して
いる鍵のヨーイング弾性率は140gf/mm程度となる。
このように、同等の接続構造の鍵であっても、下部ユニ
ットの鍵においては上部ユニットの鍵よりヨーイング弾
性率小さくなるのは、図12に示した鍵本体2の上面と
接続部4との寸法(距離)dの違いによる。すなわち、
鍵本体2の後端部の箱型形状部の剛性がヨーイング弾性
率に寄与しており、鍵本体2の上面に近い部分から接続
部4が延設している(寸法dが小さい)方がヨーイング
弾性率が高くなる。
【0012】これらの結果から、次の2つの条件におい
てヨーイング弾性率が落ちることが判る。 (1) 図11に示すC鍵のように鍵本体2の後部側端面と
接続部4の側端面が略一致するような関係のとき。 (2) 下部ユニットの鍵支持部に鍵本体が接続されると
き。
【0013】上記2つの条件が重なったとき、例えば、
図11のC鍵が下部ユニットに設けられている(図12
に示す寸法dが上部ユニットより大きい)と仮定する
と、ヨーイング弾性率は110gf/mm程度となってしま
う。そのため、上部ユニットにおいては全部の鍵のヨー
イング弾性率のバラツキは140〜170gf/mm程度で
あるが、上,下ユニット全部の鍵のヨーイング弾性率の
バラツキは110〜170gf/mm程度になる。また、短
い鍵支持部に接続部を介して1個の鍵本体が支持されて
いるだけの鍵ユニットを設けると、その鍵のヨーイング
弾性率も低下することが判った。
【0014】このように、鍵盤を構成する各鍵のヨーイ
ング弾性率に大きなバラツキが生じると、演奏者は演奏
感覚的に違和感を感じる。また、演奏中に隣の鍵との当
りが発生するといった不都合が発生し易くなり、好まし
くない。この発明は、このような問題を解決するために
なされたものであり、白鍵の上部ユニットと下部ユニッ
トにおけるヨーイング弾性率のバラツキを少なくし、ヨ
ーイング強度を向上して、演奏中に隣の鍵との当りが発
生するようなことを防ぐと共に演奏感覚もよくすること
を目的とする。
【0015】さらに、隣接する鍵間、特に最高音鍵
(C′鍵)との鍵間の隙間調整を容易にすること、およ
び鍵ユニットの成形に必要な金型の種類を少なくして金
型の費用を低減することも他の目的とする。また、この
ような複数鍵を併設した鍵盤装置において、接続部の成
形性を保ちつつ、押離鍵方向に充分な揺動性を付与し、
かつ鍵並び方向の揺動を規制する充分な規制力を付与で
きるようにすることも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、押鍵される鍵本体および鍵支持部と、そ
の鍵本体を鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する
接続部とを有し、接続部はその鍵幅方向の全体幅が接続
する鍵本体の後端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵
の接続部と僅かな隙間を介して平面的に重なり合い、白
鍵は、それぞれ上記鍵支持部と単数あるいは複数の鍵本
体とその接続部とからなる上部ユニットおよび下部ユニ
ットとを構成し、複数の上部ユニットと複数の下部ユニ
ットがそれぞれ鍵並び方向に連接されると共に、鍵盤を
上から見て上部ユニットの鍵支持部の下側に下部ユニッ
トの鍵支持部が重なるように組立てられる鍵盤装置であ
って、次のように構成する。
【0017】上記上部ユニットは、鍵配列方向に連接さ
れる上部ユニット同士の互いに隣接する側端面がいずれ
も鍵本体から接続部までストレート(略同一平面)にな
るように構成し、上記下部ユニットは、その鍵本体の後
端が上記接続部の幅方向の中間部に接続するように構成
する。
【0018】このように構成することにより、鍵本体の
後部側端面と接続部の側端面とが略一致するように接続
される図11に示したC鍵のようにヨーイング弾性率が
小さくなる鍵は、全てヨーイング弾性率が比較的大きい
上部ユニットに設けられ、ヨーイング弾性率が比較的小
さい下部ユニットには、鍵本体の後端が接続部の幅方向
の中間部に接続される図11に示したE鍵のようにヨー
イング弾性率が大きくなる鍵のみが設けられるので、鍵
盤を構成する全ての白鍵のヨーイング弾性率のバラツキ
が少なくなり、全体としてヨーイング強度が向上する。
【0019】あるいは、上記下部ユニットにおける接
部の上記全体幅を上部ユニットにおける接続部の上記全
体幅より広くするように構成してもよい。このように構
成することにより、下部ユニットにおける各鍵のヨーイ
ング弾性率の低下を接続部の幅の増加によって補ない、
上部ユニットの各鍵と下部ユニットの各鍵とのヨーイン
グ弾性率の差を小さくすることができる。
【0020】さらにまた、上記上部ユニット又は下部ユ
ニットの鍵配列方向の最高音部側に配置されるユニット
に、他のユニットより一鍵多く最高音(C′鍵)の鍵本
体を共通の鍵支持部に接続部を介して一体に設けてもよ
い。このように構成することにより、最高音の鍵本体が
単独鍵のユニットになることによるヨーイング弾性率の
低下を防ぎ、鍵盤を構成する白鍵全体としてヨーイング
弾性率のバラツキを少なくすることができる。また、最
高音鍵だけを独立させたものに比べて、鍵隙間の調整が
簡便になる。
【0021】この場合、上記最高音の鍵本体を設けたユ
ニットの鍵支持部における該最高音の鍵本体を支持する
部分を、他の鍵本体を支持する部分に対して折り取り可
能に設けるとよい。このようにすることにより、この最
高音の鍵本体を設けたユニットの最高音の鍵本体を支持
する部分を折り取ることにより、そのユニットを他の上
部ユニット又は下部ユニットとして使用できるため、金
型の種類を少なくして金型の費用を低減することができ
る。
【0022】さらに、この発明は、複数鍵を併設した鍵
盤装置であって、その各鍵が押圧操作される鍵本体と、
その鍵本体を支持する鍵支持部と、その鍵本体を鍵支持
部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接続部とを有し、
その接続部は、鍵幅方向の両端間の全体幅が鍵本体の後
端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵の接続部と僅か
な隙間を介して平面的に重なり合うようにし、鍵支持部
、鍵本体をそれぞれ接続部を介して一体に接続し、こ
れらの鍵支持部と鍵本体および接続部が樹脂によって一
体成形された鍵盤装置において、上記接続部が、鍵本体
の後端に接続する厚肉部と、該厚肉部と鍵支持部とを接
続する薄肉部とからなるようにした鍵盤装置も提供す
る。
【0023】上記接続部の厚肉部を鍵並び方向に鍵本体
より幅広に形成し、上記薄肉部をその厚肉部の鍵並び方
向の両端部を鍵支持部に接続するように形成するとよ
い。このように構成することにより、接続部の成形性を
保ちつつ、押離鍵方向に充分な揺動性を付与し、かつ鍵
並び方向の揺動を規制する充分な規制力を付与すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1の(a),(b)はこ
の発明による鍵盤装置の一実施形態の1オクターブ分の
組み付け状態を示す平面図と右側面図、図2の(a),
(b)はその黒鍵ユニット、図3の(a),(b)はその第1
の白鍵ユニット(上部ユニット)、図4の(a),(b)は
その第2の白鍵ユニット(下部ユニット)のそれぞれ平
面図と右側面図である。
【0025】図2に示す黒鍵ユニット10は、5個の黒
鍵本体(C♯,D♯,E♯,G♯,A♯の各鍵)11
と、その鍵並び方向に延びる鍵支持部12と、各黒鍵本
体11を鍵支持部12に押離鍵方向に揺動可能に接続す
る各接続部13とからなり、これらが樹脂によって一体
に成形されている。各黒鍵本体11の前端下部には、L
字状に折れ曲ったストッパ片11aが延設されている。
【0026】接続部13は、窓部13bを設けて黒鍵本
体11と鍵支持部12とを実質的に接続する薄肉部(ヒ
ンジ部)13aの幅を小さくして、押離鍵方向の揺動を
容易にしているが、その鍵幅方向の全体幅W1が接続す
る黒鍵本体11の後端の幅a1よりも広く、その一部が
隣合う鍵の接続部(後述する白鍵の接続部23,33)
と僅かな隙間を介して平面的に重なり合う。なお、接続
部13の黒鍵本体11の後端に直接接続される部分は、
全体幅W1に亘って薄肉部13aより肉厚の厚肉部13
cとして形成されており、その鍵並び方向の両端部が一
対の薄肉部13a,13aによって鍵支持部12に接続
されている。
【0027】これによって、鍵のヨーイング弾性率を大
きくして各黒鍵本体11の鍵幅方向へのヨーイング強度
を高め、鍵ガイドを不要にしている。鍵支持部12は、
複数の黒鍵本体11がそれぞれ接続部13によって接続
された共通鍵支持部を形成している。12aはその鍵支
持部12に設けられた螺子孔である。
【0028】図3に示す第1の白鍵ユニット20は、4
個の白鍵本体(C,E,G,Bの各鍵)21と、その鍵
並び方向に延びる鍵支持部22と、各白鍵本体21を鍵
支持部22に押離鍵方向に揺動可能に接続する各接続部
23とからなり、これらが樹脂によって一体に成形され
ている。各白鍵本体21の前端下部には、L字状に折れ
曲ったストッパ片21aが延設されている。
【0029】接続部23は、窓部23bを設けて白鍵本
体21と鍵支持部22とを実質的に接続する薄肉部(ヒ
ンジ部)23aの幅を小さくして、押離鍵方向の揺動を
容易にしているが、その鍵幅方向の全体幅W2が接続す
る白鍵本体21の後端の幅a2よりも広く、その一部が
隣合う鍵の接続部(上述した黒鍵の接続部13及び後述
する白鍵の接続部33)と僅かな隙間を介して平面的に
重なり合う。なお、接続部23の白鍵本体21の後端に
直接接続される部分は、全体幅W2に亘って薄肉部23
aより肉厚の厚肉部23cとして形成されており、その
鍵並び方向の両端部が一対の薄肉部23a,23aによ
って鍵支持部22に接続されている。
【0030】これによって、鍵のヨーイング弾性率を大
きくして各白鍵本体21の鍵幅方向へのヨーイング強度
を高め、鍵ガイドを不要にしている。鍵支持部22は、
複数の白鍵本体21がそれぞれ接続部23によって接続
された共通鍵支持部を形成している。22aはその鍵支
持部22に設けられた螺子孔である。
【0031】この第1の白鍵ユニット20は上部ユニッ
トであり、鍵並び方向に連接される上部ユニット同士の
互いに隣接する側端面(図3の(a)では左右両端の面)
が、白鍵本体21から接続部23までストレート(略面
一)になっている。
【0032】このように、白鍵本体21の後端と接続部
23との接続位置が接続部23の幅方向の端部に偏って
いる鍵(この場合はC鍵とB鍵)は、ヨーイング弾性率
が低下するので、図3の(b)に示す白鍵本体21の上面
と接続部23の上面との距離dが、後述する第2の白鍵
ユニット(下部ユニット)30より短く、ヨーイング弾
性率が比較的大きい上部ユニットに設けて、ヨーイング
弾性率の低下を少なくしている。
【0033】図4に示す第2の白鍵ユニット30は、3
個の白鍵本体(D,F,Aの各鍵)31と、その鍵並び
方向に延びる鍵支持部32と、各白鍵本体31を鍵支持
部32に押離鍵方向に揺動可能に接続する各接続部33
とからなり、これらが樹脂によって一体に成形されてい
る。各白鍵本体31の前端下部には、L字状に折れ曲っ
たストッパ片31aが延設されている。
【0034】接続部33は、窓部33bを設けて白鍵本
体31と鍵支持部32とを実質的に接続する薄肉部(ビ
ンジ部)33aの幅を小さくして押離鍵方向の揺動を容
易にしているが、その鍵幅方向の全体幅W3が接続する
白鍵本体31の後端の幅a3よりも広く、その一部が隣
合う鍵の接続部(上述した黒鍵の接続部13及び白鍵の
接続部23)と僅かな隙間を介して平面的に重なり合
う。なお、接続部33の白鍵本体31の後端に直接接続
される部分は、全体幅W3に亘って薄肉部33aより肉
厚の厚肉部33cとして形成されており、その鍵並び方
向の両端部が一対の薄肉部33a,33aによって鍵支
持部32に接続されている。
【0035】これによって、鍵のヨーイング弾性率を大
きくして各白鍵本体31の鍵幅方向へのヨーイング強度
を高め、鍵ガイドを不要にしている。しかし、この第2
の白鍵ユニット30は下部ユニットであり、図4の
(b)に示す白鍵本体31の上面と接続部33の上面と
の距離dが、図3の(b)に示した第1の白鍵ユニット
(上部ユニット)20におけるその距離dより長く、ヨ
ーイング弾性率が小さくなるので、各白鍵本体31の後
端を各接続部33の幅方向の中間部に接続するようにし
て、ヨーイング弾性率の低下を少なくしている。
【0036】なお。鍵支持部32は、複数の白鍵本体3
1がそれぞれ接続部33によって接続された共通鍵支持
部を形成している。32aはその鍵支持部32に設けら
れた螺子孔である。このように構成した黒鍵ユニット1
0と第1の白鍵ユニット20および第2の白鍵ユニット
30が、図1に示すようにその各共通鍵支持部12,2
2,32が順に積み重ねられ、螺子41により各螺子孔
12a,22a,32aに通して鍵フレームである基台
部40に共締めされて、1オクターブ分の鍵盤として組
み立てられる。
【0037】基台部40には図1の(b)に示すよう
に、プリント基板42が螺子43によって各鍵と略平行
に取り付けられ、その上面にドーム状弾性部材を有する
鍵スイッチ44が各鍵毎に配設されている。そのドーム
状弾性部材によって各鍵11,21,31に復帰力を付
与している。
【0038】プリント基板42の前端部下面には、鍵並
び方向に沿ってフエルト等の緩衝材による上限ストッパ
45が設けられ、各鍵11,21,31のストッパ片1
1a,21a,31aが当接して、各鍵の上限位置を規
制している。また、基台部40の前端部上面には、鍵並
び方向に沿ってフエルト等の緩衝材による下限ストッパ
46が設けられており、押鍵された鍵のストッパ片11
a,21a,31aが当接してその下限位置を規制す
る。
【0039】実際には、共通の基台部40上にこのよう
な鍵盤を数オクターブ分組み付けて電子楽器の鍵盤装置
を構成する。図5は、C37スケールの鍵盤装置を構成
する場合の第1の白鍵ユニット(上部ユニット)20と
第2の白鍵ユニット(下部ユニット)30の連接状態を
示す平面図である。
【0040】各白鍵本体21,31は、その間に図2に
示した黒鍵ユニット10の各黒鍵本体11を、図1に示
したように配設させるため、左右両側面の一方又は両方
の黒鍵ユニット11に対応する部分が切り欠かかれた形
状になっている。すなわち、C鍵とF鍵は右側面、E鍵
とB鍵は左側面、D鍵とG鍵とA鍵は両側面が切り欠か
かれている。
【0041】そして、上部ユニットである第1の白鍵ユ
ニツト20は、鍵本体21としてそれぞれ、左端にC鍵
を右端にB鍵を配設し、その間にE鍵とG鍵を配設して
いる。そして、鍵並び方向に連接される白鍵ユニット2
0の一方のB鍵と他方のC鍵とが隣接し、その隣接する
側端面がいずれも白鍵本体21から接続部23までスト
レート(略面一)になるように構成している。このよう
に、ヨーイング弾性率が小さくなりがちな接続状態の白
鍵本体を、ヨーイング弾性率が比較的大きい上部ユニッ
トに設けることにより、ヨーイング弾性率のバラツキを
少なくすることができる。
【0042】一方、下部ユニットである第2の白鍵ユニ
ット30,30′は、白鍵本体31としてそれぞれD
鍵,F鍵,A鍵を設けており、その各白鍵本体31の後
端を接続部33の幅方向の中間部に接続して、ヨーイン
グ弾性率の低下を少なくしている。
【0043】このように、図5に示す例ではC鍵,B鍵
のようにヨーイング弾性率が小さくなる鍵は、全てヨー
イング弾性率が比較的大きい上部ユニットに設け、ヨー
イング弾性率が比較的小さい下部ユニットには、鍵本体
の後端が接続部の幅方向の中間部に接続されるように各
鍵を配置することにより、ヨーイング弾性率を大きくし
て、鍵盤装置を構成する全ての白鍵のヨーイング弾性率
のバラツキを少なくし、全体としてヨーイング強度が向
上するようにしている。
【0044】なお、第2の白鍵ユニットの鍵配列方向の
高音部側に配置される白鍵ユニット30′に、他の白鍵
ユニット30より一鍵多く最高音の白鍵本体(この例で
はC′鍵)31′を、共通の鍵支持部32に接続部33
を介して一体に設けている。
【0045】このようにすることにより、最高音の白鍵
本体31′が単独鍵のユニットになることによるヨーイ
ング弾性率の低下を防ぐことができる。しかも、この
C′鍵の白鍵本体31′は、第1の白鍵ユニット20の
B鍵の白鍵本体21と隣接するだけなので、黒鍵本体を
配設するための切り欠きを設ける必要がない。そのた
め、鍵幅が先端部から後端部まで同じ幅で広く形成さ
れ、接続部33との接続幅も広いので、その接続位置が
接続部33の幅方向の右端側に片寄っていて、且つ下部
ユニットに配置されていても、ヨーイング弾性率があま
り低下しない。
【0046】そのため、鍵盤を構成する白鍵全体として
ヨーイング弾性率のバラツキを少なくすることができ、
ヨーイング強度を向上して、演奏中に隣の鍵との当りが
発生するようなことを防ぐと共に演奏感覚もよくするこ
とができる。また、最高音鍵だけを独立させたものに比
べて、鍵隙間の調整が簡便になる。
【0047】さらに、この白鍵ユニット30′の共通の
鍵支持部32におけるA鍵の接続部33とC′鍵の接続
部33との間の部分に、図5の白抜き矢視P方向から見
た図6の背面図に示すように、上面側と下面側から溝
(vノッチ)32bを形成して、最高音であるC′鍵の
白鍵本体31′を支持する部分32cを、他の白鍵本体
31を支持する部分に対して折り取り可能にしている。
【0048】このようにすることにより、第2の白鍵ユ
ニット30′を3個成形して、そのうちの2個の鍵支持
部32の鍵本体31′を支持する部分32cを折り取る
ことにより、残りの部分を2個の第2の白鍵ユニット3
0として使用することができる。したがって、成形用金
型としては、第1の白鍵ユニット20の成形用金型と、
第2の白鍵ユニット30′の成形用金型を用意すればよ
いので、金型の種類が少なくて済み、金型の費用を低減
することができる。
【0049】次に、この発明による鍵盤装置の他の実施
形態について説明する。図7は、その第1の白鍵ユニッ
ト(上部ユニット)20と第2の白鍵ユニット(下部ユ
ニッ30ト)の連接状態を示す平面図であり、C49ス
ケールの鍵盤装置を構成している。この図7において、
図1乃至図5と対応する部分には同一符号を付してあ
り、それらの説明は省略する。
【0050】この実施形態では、連接する第1の白鍵ユ
ニット20同士の隣接する白鍵本体21が、E鍵とF鍵
になるように、各第1の白鍵ユニット20の左端の白鍵
本体21をF鍵、右端の白鍵本体21をE鍵にしてい
る。それによって、各白鍵ユニット20同士の隣接する
側端面がいずれも白鍵本体21から接続部23までスト
レート(略面一)になるように構成している点は、前述
の実施形態の場合と同様である。
【0051】また、第2の白鍵ユニット30の各白鍵本
体31の後端は、いずれも接続部33の幅方向の中間部
に接続している点も、前述の実施形態の場合と同様であ
る。さらに、この実施形態においては、下部ユニットで
ある第2の白鍵ユニット30における各接続部33の全
体幅W3を、上部ユニットである第1の白鍵ユニット2
0における各接続部23の全体幅W2より広く(W2<
W3)している。
【0052】これによって、各白鍵本体31のヨーイン
グ弾性率が上部ユニットより小さくなる下部ユニットに
おいても、その低下を少なくして、両白鍵ユニット2
0,30間でのヨーイング弾性率を均一化することがで
きる。
【0053】ところで、低音側のユニット20Lと高音
側のユニット20Hとを除く第1の白鍵ユニット20
は、白鍵本体21としてF,A,C,Eの各鍵を設けて
いるが、共通の鍵支持部22におけるA鍵の接続部23
とC鍵の接続部23との間の部分に、図5及び図6に示
した溝32bと同様な溝(vノッチ)22bを形成し、
C鍵の接続部23とE鍵の接続部23との間の部分に
も、同様な溝(vノッチ)22cを形成している。
【0054】したがって、この第1の白鍵ユニット20
を鍵支持部22の溝22bの部分で折って切断すれば、
その右側のC鍵とE鍵を有する部分を低音側のユニット
20Lとして使用できる。また、この第1の白鍵ユニッ
ト20を鍵支持部22の溝22cの部分で折って切断す
れば、その左側のF鍵とA鍵とC鍵を有する部分を高音
側のユニット20Hとして使用することができる。
【0055】そのため、第1の白鍵ユニットは20,2
0L,20Hの3種類あるが、その成形用金型は、第1
の白鍵ユニットは20を成形するための1組だけを用意
すればよい。また、高音側のユニット20Hには、最高
音(この例ではC′)の鍵幅が広い鍵本体21′を共通
の鍵支持部22に接続部23を介して一体に設けている
が、それによる効果は、図5に示した前述の実施形態の
場合と同様である。
【0056】一方、低音側のユニット30Lと高音側の
ユニット30Hとを除く第2の白鍵ユニット30は、白
鍵本体31としてG,B,Dの各鍵を設けているが、共
通の鍵支持部32におけるB鍵の接続部33とD鍵の接
続部33との間の部分に、図5及び図6に示した溝32
bと同様な溝(vノッチ)32dを形成している。
【0057】したがって、この第2の白鍵ユニット30
を鍵支持部32の溝32dの部分で折って切断すれば、
その右側のD鍵を有する部分を低音側のユニット30L
として、左側のG鍵とB鍵を有する部分を高音側のユニ
ット30として使用できる。そのため、第2の白鍵ユニ
ットは30,30L,30Hの3種類あるが、その成形
用金型は、第2の白鍵ユニットは30を成形するための
1組だけを用意すればよい。
【0058】このように、白鍵ユニット成形用の金型が
2種類で済むので、金型の費用を低減することができ
る。また、この鍵盤装置の第1の白鍵ユニットの低音側
のユニット20Lと、第2の白鍵ユニットの低音側のユ
ニット30Lとを使用しないことにより、F44スケー
ルの鍵盤装置を構成することもできる。
【0059】なお、図1乃至図6によって説明した実施
形態の鍵盤装置において、第2の白鍵ユニット30にお
ける各接続部33の全体幅W3を、第1の白鍵ユニット
20における各接続部23の全体幅W2より広くしても
よい。また、前述の各実施形態においては、第1,第2
の白鍵ユニット20及び30の全てが複数の白鍵本体を
有しているが、一部の白鍵ユニットが単数の白鍵本体し
か有しないものであってもよい。
【0060】次に、この発明の他の2種類の実施形態を
図8によって説明する。図8の(a)はこの発明の他の
実施形態の基本例を示す白鍵ユニットの平面図とそのX
−X線に沿う断面の寸法を示す端面図、(b)は同じく
好ましい例を示す白鍵ユニットの平面図とそのX−X線
に沿う断面の寸法を示す端面図、(c)はその比較例を
示す白鍵ユニットの平面図とそのX−X線に沿う断面の
寸法を示す端面図である。
【0061】この実施形態の鍵盤装置も、図1乃至図4
によって説明した鍵盤装置と同様に構成されているが、
各鍵ユニットに接続されている鍵本体の数とその接続部
の形状が若干異なっている。この実施形態の白鍵ユニッ
トは、図8の(a)に示す白鍵ユニット200又は
(b)に示す白鍵ユニット201のように、複数の各鍵
が押圧操作される鍵本体210と、その鍵本体210を
支持する鍵支持部220と、鍵本体210をその鍵支持
部220に押離鍵方向に揺動可能に接続する接続部23
0又は231とを有する。
【0062】その接続部230又は231は、鍵幅方向
の両端間の全体幅Wが鍵本体210の後端の幅aよりも
広く、その一部が隣合う鍵の接続部と僅かな隙間を介し
て平面的に重なり合うように形成している。そして、鍵
支持部220は、複数の鍵本体210をそれぞれ接続部
230又は231を介して一体に接続し、これらの鍵支
持部220と複数の鍵本体210および接続部230又
は231が樹脂によって一体成形されている。
【0063】さらに、その接続部230又は231は、
鍵本体210の後端に接続する厚肉部230c又は23
1cと、その厚肉部と鍵支持部220とを接続する薄肉
部230a又は231aとからなっている。但し、白鍵
ユニット200の接続部230は、厚肉部230cと薄
肉部230aが同一の全体幅Wで形成されており、白鍵
ユニット201の接続部231は、厚肉部231cは鍵
並び方向に鍵本体210より幅広の全体幅Wに形成さ
れ、薄肉部231aは厚肉部231cの鍵並び方向の両
端部を鍵支持部220に接続するように一対形成され、
その中間に窓部231bを設けている。
【0064】このように構成することにより、前述の実
施形態の場合と同様に、鍵支持部220に対して、鍵本
体210を接続部230又は231によって押離鍵方向
には揺動可能に、且つ鍵並び方向(図8で左右方向)に
は揺動を規制するように接続する。
【0065】鍵本体を押離鍵方向に揺動可能にするため
には、接続部の板厚を薄くする必要がある。しかし、接
続部全体を薄板で構成した場合には、鍵本体に鍵並び方
向への力を繰り返し加えると、鍵本体後端部と接続部と
の接続位置の近傍からクラックが発生して破断に至る恐
れがある。これを緩和するため、図8の(a)又は
(b)に示すように、接続部230又は231の鍵本体
後端部に直接接続する部分を厚肉部230c又は231
cにし、それと鍵支持部220とを接続する部分を薄肉
部230a又は231aとするのである。
【0066】さらに、鍵本体に対して押離鍵方向に充分
な揺動性を付与する方法として、接続部の薄肉部をより
薄くする方法と、薄肉部の鍵並び方向の実質的な幅を狭
くする方法とが考えられる。しかし、接続部の薄肉部を
あまり薄くすると、成形時に樹脂の流れが阻害され、成
形が困難になる。
【0067】そこで、成形性を保ちつつ、押離鍵方向に
充分な揺動性を付与し、且つ鍵並び方向の揺動を規制す
る充分な規制力を付与するために、図8の(b)に示す
白鍵ユニット201のように、薄肉部231aの中間に
窓部231bを形成して、接続部231の全体幅Wを広
く保ちながら、薄肉部231aの実質的な幅を狭くする
とよい。
【0068】ここで、図8に示す各白鍵ユニット20
0,201,202の接続部230,231,232の
薄肉部230a,231a,232aの厚さがいずれも
1mmである場合、(a)に示す白鍵ユニット200の
薄肉部230aの鍵並び方向の実幅が20mmであると
き、鍵並び方向に関する断面2次モーメントは約667
mm4である。
【0069】これに対して、同図の(b)に示す白鍵ユ
ニット201の接続部231は、厚肉部231cを鍵並
び方向に幅Wで設けているが、薄肉部231aの中間に
幅が約W/2の窓部231bを形成して、薄肉部231
aを幅約W/4ずつの一対の部分によって構成したの
で、押離鍵方向の剛性は白鍵ユニット200の場合の約
半分になる。しかし、鍵並び方向に関する断面2次モー
メントは約583mm4となり、白鍵ユニット200の
場合と殆ど剛性が変わらない。
【0070】図8の(c)に示す白鍵ユニット202
は、これらの実施形態と比較するために示したものであ
り、各鍵本体210を鍵支持部220に接続する接続部
232は、鍵本体210の後端部の幅とほぼ同じ幅の肉
厚部232cと薄肉部232aとからなっている。この
場合の押離鍵方向の剛性は、白鍵ユニット201の場合
と同様に白鍵ユニット200の場合の半分になる。しか
し、鍵並び方向に関する断面2次モーメントは約83m
4となり、鍵並び方向の剛性は白鍵ユニット200の
場合の12%になってしまう。
【0071】図9は図8の(b)と同様な好ましい例の
変形例を示す白鍵ユニットの平面図であり、図8の
(b)と対応する部分に同一符号を付している。この例
では、接続部231の厚肉部231cを台形状に形成
し、鍵本体210と接続する側は鍵本体210の後端部
と同じ幅とし、薄肉部231aと接続する側は広幅にし
ている。その他の構成は図8の(b)に示した白鍵ユニ
ット201と同じである。このようにしても、図8の
(b)の場合とほぼ同様な作用効果が得られる。
【0072】また、他の白鍵ユニット及び黒鍵ユニット
につていも、接続部の構成を図8の(a)又は(b)あ
るいは図9に示したように構成することにより、同様な
作用効果が得られる。さらに、図1乃至図4に示した実
施形態の鍵盤装置によっても、図8の(b)あるいは図
9に示した例と全く同様な作用効果を奏する。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れぱ、黒鍵ユニットと2種類の白鍵ユニットの共通鍵支
持部を積み重ねて組み立てられる鍵ガイドを有さない鍵
盤装置において、白鍵の上部ユニットと下部ユニットに
おけるヨーイング弾性率のバラツキを少なくし、ヨーイ
ング強度を向上して、演奏中に隣の鍵との当りが発生す
るようなことを防ぐと共に演奏感覚もよくすることがで
きる。
【0074】さらに、隣接する鍵間、特に最高音鍵
(C′鍵)との鍵間の隙間調整を容易にすることができ
る。また、白鍵ユニットの成形に必要な金型の種類を少
なくして金型の費用を低減することもできる。また、鍵
本体を鍵支持部に接続する接続部の耐久性を維持しなが
ら、押離鍵方向の揺動性を付与し、鍵並び方向の揺動を
規制することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による鍵盤装置の一実施形態の1オク
ターブ分の組み付け状態を示す平面図と右側面図であ
る。
【図2】同じくその黒鍵ユニットの平面図と右側面図で
ある。
【図3】同じくその第1の白鍵ユニット(上部ユニッ
ト)の平面図と右側面図である。
【図4】同じくその第2の白鍵ユニット(下部ユニッ
ト)の平面図と右側面図である。
【図5】同じくC37スケールの鍵盤装置を構成する場
合の第1の白鍵ユニットと第2の白鍵ユニットの連接状
態を示す平面図である。
【図6】図5における矢視Pで示す部分の背面図であ
る。
【図7】この発明による鍵盤装置の他の実施形態におけ
る第1の白鍵ユニットと第2の白鍵ユニットの連接状態
を示す平面図である。
【図8】この発明のさらに他の実施形態の基本例と好ま
しい例と比較例のそれぞれ白鍵ユニットの平面図とその
X−X線に沿う断面の寸法を示す端面図である。
【図9】同じくその好ましい例の変形例を示す白鍵ユニ
ットの平面図である。
【図10】従来の鍵盤装置の一例を示す分解斜視図であ
る。
【図11】従来の他の鍵盤装置の白鍵ユニットの一部の
みを示す平面図である。
【図12】同じくその側面図である。
【符号の説明】
10…黒鍵ユニット、11…黒鍵本体、20,20L,
20H…第1の白鍵ユニット、21…白鍵本体、30,
30′,30L,30H…第2の白鍵ユニット、31…
白鍵本体、12,22,32…鍵支持部(共通鍵支持
部)、12a,22a,32a…螺子孔、13,23,
33…接続部、13a,23a,33a…薄肉部(ヒン
ジ部)、13b,23b,33b…窓部、13c,23
c,33c…厚肉部、22b,22c,32b,32d
…溝、40…基台部、41…螺子、42…プリント基
板、44…鍵スイッチ、200,201,203…白鍵
ユニット、210…鍵本体、220…鍵支持部、23
0,231,232…接続部、230a,231a,2
32a…薄肉部、231b…窓部、230c,231
c,232c…厚肉部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10B 3/12 G10C 3/12 G10H 1/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押鍵される鍵本体と、鍵支持部と、前記
    鍵本体を鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接
    続部とを有し、 前記接続部は、その鍵幅方向の全体幅が接続する鍵本体
    の後端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵の接続部と
    僅かな隙間を介して平面的に重なり合い、 白鍵は、前記鍵支持部と単数あるいは複数の鍵本体とそ
    の接続部とからなる上部ユニットと、前記鍵支持部と単
    数あるいは複数の鍵本体とその接続部とからなる下部ユ
    ニットとを構成し、 複数の前記上部ユニットと複数の前記下部ユニットがそ
    れぞれ鍵並び方向に連接されると共に、鍵盤を上から見
    て前記上部ユニットの鍵支持部の下側に前記下部ユニッ
    トの鍵支持部が重なるように組立てられる鍵盤装置であ
    って、 前記上部ユニットは、鍵並び方向に連接される上部ユニ
    ット同士の互いに隣接する側端面がいずれも前記鍵本体
    から接続部までストレートになるように構成し、前記下
    部ユニットは、その鍵本体の後端が前記接続部の幅方向
    の中間部に接続するように構成したことを特徴とする鍵
    盤装置。
  2. 【請求項2】 押鍵される鍵本体と、鍵支持部と、前記
    鍵本体を鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接
    続部とを有し、 前記接続部は、その鍵幅方向の全体幅が接続する鍵本体
    の後端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵の接続部と
    僅かな隙間を介して平面的に重なり合い、 白鍵は、前記鍵支持部と単数あるいは複数の鍵本体とそ
    の接続部とからなる上部ユニットと、前記鍵支持部と単
    数あるいは複数の鍵本体とその接続部とからなる下部ユ
    ニットとを構成し、 複数の前記上部ユニットと複数の前記下部ユニットがそ
    れぞれ鍵並び方向に連接されると共に、鍵盤を上から見
    て前記上部ユニットの鍵支持部の下側に前記下部ユニッ
    トの鍵支持部が重なるように組立てられる鍵盤装置であ
    って、 前記下部ユニットにおける接続部の前記全体幅を前記上
    部ユニットにおける接続部の前記全体幅より広くするよ
    うに構成したことを特徴とする鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 押鍵される鍵本体と、鍵支持部と、前記
    鍵本体を鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接
    続部とを有し、 前記接続部は、その鍵幅方向の全体幅が接続する鍵本体
    の後端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵の接続部と
    僅かな隙間を介して平面的に重なり合い、 白鍵は、前記鍵支持部と単数あるいは複数の鍵本体とそ
    の接続部とからなる上部ユニットと、前記鍵支持部と単
    数あるいは複数の鍵本体とその接続部とからなる下部ユ
    ニットとを構成し、 複数の前記上部ユニットと複数の前記下部ユニットがそ
    れぞれ鍵並び方向に連接されると共に、鍵盤を上から見
    て前記上部ユニットの鍵支持部の下側に前記下部ユニッ
    トの鍵支持部が重なるように組立てられる鍵盤装置であ
    って、 前記上部ユニット又は下部ユニットの鍵並び方向の最高
    音部側に配置されるユニットに、他のユニットより一鍵
    多く最高音の鍵本体を共通の前記鍵支持部に前記接続部
    を介して一体に設けたことを特徴とする鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記最高音の鍵本体を設けたユニットの
    前記鍵支持部における該最高音の鍵本体を支持する部分
    を、他の鍵本体を支持する部分に対して折り取り可能に
    設けたことを特徴とする請求項3記載の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 複数鍵を併設した鍵盤装置であって、そ
    の各鍵が押圧操作される鍵本体と、その鍵本体を支持す
    る鍵支持部と、前記鍵本体を前記鍵支持部に押離鍵方向
    に揺動可能に接続する接続部とを有し、 その接続部は、鍵幅方向の両端間の全体幅が前記鍵本体
    の後端の幅よりも広く、その一部が隣合う鍵の接続部と
    僅かな隙間を介して平面的に重なり合うようにし、 前記鍵支持部は、前記鍵本体をそれぞれ前記接続部を介
    して一体に接続し、これらの鍵支持部と鍵本体および接
    続部が樹脂によって一体成形された鍵盤装置において、 前記接続部が、前記鍵本体の後端に接続する厚肉部と、
    該厚肉部と前記鍵支持部とを接続する薄肉部とからなる
    ことを特徴とする鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の鍵盤装置において、前記
    接続部の厚肉部は鍵並び方向に前記鍵本体より幅広に形
    成され、前記薄肉部は前記厚肉部の鍵並び方向の両端部
    を前記鍵支持部に接続するように形成されたことを特徴
    とする鍵盤装置。
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