JPH10338556A - 異種合わせガラス - Google Patents

異種合わせガラス

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JPH10338556A
JPH10338556A JP15116097A JP15116097A JPH10338556A JP H10338556 A JPH10338556 A JP H10338556A JP 15116097 A JP15116097 A JP 15116097A JP 15116097 A JP15116097 A JP 15116097A JP H10338556 A JPH10338556 A JP H10338556A
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glass
resin
resin film
laminated
film
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JP15116097A
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Jiro Miyai
二郎 宮井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性や耐候性がよく、しかもガラス破片
が飛散しにくい等の安全性に優れている等の合わせガラ
スに必要な基本性能を損なうことなく、簡便な方法で得
られる異種合わせガラスを提供する。 【解決手段】 熱膨張率の異なる2種以上のガラスが中
間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、該
中間膜は、ガラス転移温度15℃以下の少なくとも一つ
の樹脂膜が積層されてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の窓や扉、
屋根などの開口部や室内の間仕切り、および自動車のサ
イドガラス、リヤガラスなどに用いられる異種合わせガ
ラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2枚の透明ガラス板の間に可
塑化ポリビニルブチラール樹脂に代表される接着性中間
膜が挟着されてなる合わせガラスは、強度が大きく破損
し難く、破損した場合でも破片が飛散しない安全なガラ
ス材であり、例えば自動車や航空機等の輸送用機器ある
いは建築物等の窓ガラスに広く使用されている。
【0003】一方、近年では合わせガラスの用途の多様
化が進み、装飾性、断熱性、遮音性等、合わせガラスの
付加価値の向上が幅広く要求されるようになってきてい
る。このため、同一材料のガラスよりなる合わせガラス
だけでは要求項目を総て満足させることが困難となり、
同一材料のガラスからなる同種合わせガラスの代わり
に、異種ガラスからなる異種合わせガラスが注目されて
いる。
【0004】しかしながら、異なる種類のガラスを直接
接着させて合わせガラスを製造する場合、各々のガラス
の熱膨張率に差があるために、該合わせガラス構成体を
共に接着させるのに必要とする温度から冷却させる間に
亀裂や反りなどが生じ、狂いが発生することで所望の異
種合わせガラスが得られにくいことが知られている。
【0005】この課題を解決するため、種々の試みが行
われており、例えば特公平5−30621号公報におい
ては、金属により橋かけをしたエチレンメタクリル酸ポ
リマーの形態のアイオノマー樹脂膜を積層して構成した
合わせガラスが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の合わせガラスの製造においては、アイオノマー樹脂
膜とガラスとの良好な接着性を得るため、シランカップ
リング剤に適されるプライマーが下塗りされる必要性が
あり、合わせ加工作業が煩雑であるという欠点がある。
【0007】その他、ポリウレタン樹脂膜を用いた試み
を行っている例もあるが、この場合にもプライマー処理
が必要であり、且つ高価であるため実用的ではない。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、透明性や耐候性がよく、しか
もガラス破片が飛散しにくい等の安全性に優れている等
の合わせガラスに必要な基本性能を損なうことなく、簡
便な方法で得られる異種合わせガラスを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、中間膜を構
成する樹脂膜のガラス転移温度に着目し、このような中
間膜の異種ガラス合わせ加工性を改善するために、種々
の検討を行った。
【0010】その結果、異種ガラスの接着に用いる中間
膜に規定のガラス転移温度を有する樹脂膜を用いること
で、上記のような基本性能を損なうことなく簡便な方法
で所望の異種合わせガラスが得られることを見出した。
【0011】すなわち、請求項1記載の異種合わせガラ
スは、熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中間膜を介
して積層されてなる合わせガラスであって、該中間膜
は、ガラス転移温度15℃以下の少なくとも一つの樹脂
膜が積層されてなることを特徴とする。
【0012】本発明において用いられる樹脂膜は、ガラ
ス転移温度が15℃以下であれば特に限定されない。こ
のような樹脂膜を構成する樹脂としては、ポリビニルア
セタール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポ
リアクリル酸ブチル樹脂、塩化ビニル−エチレン−グリ
シジルメタクリレート共重合体樹脂等が挙げられる。
【0013】上記ポリビニルアセタール樹脂としては、
ポリビニルアルコールをアルデヒドでアセタール化した
ものが挙げられ、アルデヒドとしては、プロピオンアル
デヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデ
ヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒ
ド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等の脂肪族、芳香
族又は脂肪環族のアルデヒドが、単独あるいは2種以上
組み合わせて用いられる。
【0014】好ましくは、ポリビニルアルコールとブチ
ルアルデヒド以外のアルデヒドを反応させた後、ブチル
アルデヒドでアセタール化された変性ポリビニルブチラ
ール樹脂が挙げられる。上記ブチルアルデヒド以外のア
ルデヒドとしては、n−ヘキシルアルデヒドが好まし
い。
【0015】上記ポリビニルアルコールとしては、平均
重合度500〜5000のものが挙げられる。この平均
重合度が500未満であると、異種合わせガラスの耐貫
通性が低下する。逆に、平均重合度が5000を超える
と、樹脂膜の成形が難しくなり、しかも樹脂膜の強度が
強くなりすぎるので適当ではない。
【0016】上記ポリビニルアセタール樹脂において、
残存するアセチル基の、主鎖の全エチレン基量に対する
モル分率の平均値(以下「ビニルアセテート成分」と言
う。)は30モル%以下が好ましい。ビニルアセテート
成分が30モル%を超えるとアルデヒドの反応率が著し
く低下するので好ましくない。ビニルアセテート成分の
より好ましい値は10〜24モル%である。
【0017】本発明において用いられる樹脂膜がポリビ
ニルアセタール樹脂のときには、ポリビニルアセタール
樹脂からなるこの種の中間膜に用いられている公知の可
塑剤、例えば、一塩基酸エステル、多塩基酸エステル等
の有機系可塑剤や、有機リン酸系、有機亜リン酸系等の
リン酸系可塑剤等が配合されていてもよい。
【0018】一塩基酸エステルの中では、例えば、トリ
エチレングリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、
2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オクタン酸、2−エ
チルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシ
ル酸等の有機酸との反応によって得られたグリコール系
エステルが好ましい。その他、テトラエチレングリコー
ル、トリプロピレングリコールと上記のごとき有機酸と
のエステルも用いられる。
【0019】多塩基酸エステルとしては、例えば、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数
4〜8の直鎖状又は分枝鎖状アルコールとのエステルが
好ましい。また、リン酸系可塑剤としては、トリブトキ
シエチルフォスフェート、イソデシルフェニルホスフェ
ート、トリイソプロピルホスファイト等が好ましい。
【0020】特に、トリエチレングリコールジ−2−エ
チルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチ
ルヘキソエート、トリエチレングリコールジカプリレー
ト、トリエチレングリコールジ−n−オクトエート、ト
リエチレングリコールジ−n−ヘプトエート、テトラエ
チレングリコールジ−n−ヘプトエート、その他ジブチ
ルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビ
トールアジペートが好適に用いられる。
【0021】特に、ポリビニルアセタール樹脂に配合さ
れる可塑剤量は、ポリビニルアセタール樹脂100重量
部に対して25〜70重量部が好ましい。この可塑剤量
が25重量部未満であると所望の合わせ加工性及び耐貫
通性が十分に得られず、逆に可塑剤量が70重量部を超
えると可塑剤がブリードして、異種合わせガラスの透明
性やガラス板との接着性が損なわれる。特に、この可塑
剤量は35〜65重量部が好ましい。
【0022】なお、本発明において用いられる樹脂膜に
は、上記した樹脂膜を構成する樹脂に対して紫外線吸収
剤、光安定剤、酸化防止剤、接着性調整剤、界面活性
剤、着色剤など、合わせガラス用中間膜に使用されてい
る公知の添加剤を配合することができる。
【0023】上記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリア
ゾール系のもの、例えば、チバガイギー社製のチヌビン
P(商品名)、チヌビン320(商品名)、チヌビン3
26(商品名)、チヌビン328(商品名)等が挙げら
れる。
【0024】上記光安定剤としては、ヒンダードアミン
系のもの、例えば、旭電化社製のアデカスタブLA−5
7(商品名)等が挙げられる。
【0025】上記酸化防止剤としては、フェノール系の
もの、例えば、住友化学社製のスミライザーBHT(商
品名)、チバガイギー社製のイルガノックス1010
(商品名)等が挙げられる。
【0026】上記接着性調整剤としては、カルボン酸の
金属塩、例えば、オクチル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢
酸、蟻酸等のカリウム塩やナトリウム塩が挙げられる。
【0027】上記界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナ
トリウム、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げられ
る。
【0028】本発明において用いられる樹脂膜のガラス
転移温度が15℃を超えると、十分な異種合わせ加工性
が得られない。好ましくは−20℃〜15℃である。−
20℃より低くなると、異種合わせ加工性が低下する。
【0029】本発明に用いられる中間膜における樹脂膜
の積層構成は、例えば、1層積層構成、2層積層構成、
3層積層構成、4層積層構成等が挙げられるが、全ての
樹脂膜のガラス転移温度が15℃以下である必要はな
く、少なくとも1層の樹脂膜のガラス転移温度が15℃
以下であればよい。好ましくは、(3層以上の積層構成
の場合)内側に積層された樹脂膜が上記範囲を満足して
いる積層構成である。
【0030】また、本発明に用いられる中間膜における
樹脂膜の積層構成が3層以上の場合には、最外層の樹脂
膜には、ガラス転移温度が15℃以下に限定されない、
ポリビニルブチラール樹脂からなる樹脂膜もしくはビニ
ルアセテート成分が4モル%以下であるポリビニルブチ
ラール樹脂膜からなる樹脂膜が配置されるように積層す
るのが好ましい。この積層構成により、ガラス板と中間
膜の合わせ加工に当たり、従来使用されているポリビニ
ルブチラール系中間膜の場合に匹敵する良好な作業性が
得られ、従来の技術をそのまま利用できる。また、ガラ
スとの接着性及び耐候性の点でも好ましい。
【0031】本発明で用いられる樹脂膜の製造方法とし
ては、樹脂膜を構成する樹脂および場合により可塑剤等
の添加剤を配合し、これを押出法、カレンダー法、プレ
ス法等によりシート状に製膜して樹脂膜を成形する。2
層以上の積層構成の場合には、得られた各樹脂膜を多層
押出法により一体に成形する方法、或いは別々に成形し
た各樹脂膜を二枚の異種ガラス板の間に重ねて加熱加圧
することにより一体化して、異種合わせガラスの製造と
同時に成形する方法等がある。
【0032】本発明で用いられる樹脂膜の膜厚は、いず
れも0.05mm以上が好ましい。この膜厚が0.05
mm未満では、良好な異種合わせ加工性を発揮するのに
十分でない。また、全体の膜厚は、実用的には通常の合
わせガラス用中間膜と同様であり、一般に0.3〜1.
6mmの範囲とされる。
【0033】本発明で用いられるガラスとしては汎用の
ソーダ石灰ガラスを初め、硼珪酸ガラス(パイレックス
ガラス)等の無機ガラス板や、ポリカーボネート板、ポ
リメチルメタクリレート板等の有機ガラス板などが使用
される。
【0034】ところで、本発明で言う熱膨張率とは、無
機ガラス板の場合、例えばJISR 3102「ガラス
の平均線膨張係数の試験方法」に、また、有機ガラス板
の場合、例えばJIS K 7197「プラスチックの
熱機械分析による線膨張率試験方法」に基づいて得られ
る値を言う。
【0035】本発明で用いられる中間膜を介して接着さ
れた異種合わせガラスを製造する方法としては、異種合
わせ加工に最適な合わせガラスの製法が採用される。例
えば、二枚の透明な異種ガラス板の間に上記中間膜或い
は樹脂膜を挟み、これをゴムバックに入れ、減圧吸引し
ながら約70〜110℃で予備接着し、次いで、オート
クレーブを用いるか或いはプレスを用い、約120〜1
50℃で約10〜15kg/cm2の圧力で本接着を行
うことにより製造される。
【作用】
【0036】本発明のガラス転移温度15℃以下の樹脂
膜が積層されてなる異種合わせガラスによれば、樹脂膜
の特異な剛性が、異なる種類のガラスの間の熱膨張率の
差を効果的に吸収し、亀裂や反りなどの狂いを生じるこ
となく異種合わせガラスを容易に製造することができ
る。
【実施例】
【0037】以下に本発明の実施例および比較例を示
し、本発明をさらに詳述するが、本発明はこれら各実施
例に、何ら限定されるものではない。
【0038】(実施例1) [樹脂膜の調製]エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
(以下、EVA系樹脂という)をミキシングロールで十
分に溶融混練した後、プレス成形機でプレス成形して、
厚さ0.38mmの樹脂膜(A)を得た。この樹脂膜
(A)のガラス転移温度を測定したところ、−18℃で
あった。
【0039】[中間膜及び異種合わせガラスの作製]上
記樹脂膜(A)を用い、片側からは透明なソーダ石灰ガ
ラス(縦60cm×横60cm×厚さ5mm、熱膨張率
8.7×10-6/℃)、反対側からは透明な硼珪酸ガラ
ス(縦60cm×横60cm×厚さ6mm、熱膨張率
3.4×10-6/℃)で挟み、これをゴムバッグ内に入
れ、20torrの真空度で20分間脱気した後、脱気
したまま90℃のオーブンに移し、さらに90℃で30
分間保持しつつ真空プレスした。
【0040】このようにして予備接着された合わせガラ
スを、エアー式オートクレーブ中で圧力12kg/cm
2 、温度135℃の条件で20分間本接着を行い、中間
膜の作製と異種合わせガラスの作製とを同時に行った。
【0041】この異種合わせガラスについて、亀裂や反
り、透明度などの外観及びガラスと膜との接着度合いを
目視で評価した。その結果、亀裂や反りなどの発生もな
く、良好な外観を示し、且つ膜とガラスは良好な接着状
態であった。なお、上記異種合わせガラスの反りを定量
的に把握するために、JIS R 3205「合わせガラ
ス」に記載の反りの測定方法に基づいて測定した価も併
記した。
【0042】(実施例2) [樹脂及び樹脂膜の調製]ポリビニルアルコールにn−
ヘキシルアルデヒドを反応させて中核粒子とし、その
後、n−ブチルアルデヒドを反応させて、上記中核粒子
の周りの表層部分にn−ブチルアルデヒドでアセタール
化された外殻層が形成されてなる変性ポリビニルブチラ
ール樹脂(以下、変性PVB樹脂という)を得た。この
変性PVB樹脂 の重合度は1700、ビニルアセテー
ト成分は1モル%であった。
【0043】上記変性PVB樹脂100重量部と、可塑
剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレ
ート40重量部とを混合し、これをミキシングロールで
十分に溶融混練した後、プレス成形機でプレス成形し
て、厚さ0.12mmの樹脂膜(A)を得た。この樹脂
膜(A)のガラス転移温度を測定したところ、7℃であ
った。
【0044】ポリビニルアルコールにn−ブチルアルデ
ヒドを反応させて、ポリビニルブチラール樹脂(以下、
PVB樹脂という)得た。このPVB樹脂の平均重合度
は1700、アセタール化度は66.0モル%、ビニル
アセテート成分は1.0モル%であった。
【0045】上記PVB樹脂100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で成形して、厚さ0.
13mmの樹脂膜(B)を得た。この樹脂膜(B)のガ
ラス転移温度を測定したところ、29℃であった。
【0046】[中間膜及び合わせガラスの作製]上記樹
脂膜(A)と樹脂膜(B)とを用い、これを樹脂膜
(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)の順に重ね合わせ
て真空プレスしたこと以外は実施例1と同様に行った。
評価の結果、実施例1と同様に外観、接着状態ともに良
好であった。
【0047】(実施例3)実施例2において、樹脂膜
(A)の厚さを0.38mmに、また、樹脂膜(B)の
厚さを0.38mmに変更し、そして中間膜の積層構成
を樹脂膜(A)/樹脂膜(B)に変更したこと以外、実
施例2と同様に行った。評価の結果、実施例2と同様に
外観、接着状態ともに良好であった。
【0048】(実施例4)実施例1の、EVA系樹脂を
ポリアクリル酸ブチル樹脂(以下、PAB樹脂という)
にし、厚さを0.12mmに変更したこと以外は、実施
例1の樹脂膜(A)と同様にして樹脂膜(A)を得た。
この樹脂膜(A)のガラス転移温度を測定したところ、
13℃であった。
【0049】実施例2の樹脂膜(A)を上記PAB樹脂
からなる樹脂膜(A)に変更したこと以外、実施例2と
同様に行った。評価の結果、実施例2と同様に外観、接
着状態ともに良好であった。
【0050】(実施例5)実施例1の、EVA系樹脂か
らなる樹脂膜の厚さを0.24mmに変更したこと以外
は、実施例1の樹脂膜(A)と同様にして樹脂膜(A)
を得た。この樹脂膜(A)のガラス転移温度を測定した
ところ、−18℃であった。
【0051】実施例1の、EVA系樹脂を塩化ビニル−
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂(以
下、PVC系樹脂という)に、厚さを0.26mmに変
更したこと以外は、実施例1の樹脂膜(A)と同様にし
て樹脂膜(B)を得た。この樹脂膜(B)のガラス転移
温度を測定したところ、10℃であった。
【0052】実施例2の樹脂膜(A)を上記EVA系樹
脂からなる樹脂膜(A)に変更し、実施例2の樹脂膜
(B)を上記PVC系樹脂からなる樹脂膜(B)に変更
し、中間膜及び異種合わせガラスの構成を、ソーダ石灰
ガラス/(B)/(A)/(B)/ポリカーボネートシ
ート(60cm×60cm×3mm、熱膨張率6.8×
10-6/℃)に変更したこと以外、実施例2と同様に行
った。評価の結果、実施例2と同様に外観、接着状態と
もに良好であった。
【0053】(実施例6)実施例1の、EVA系樹脂を
ポリアクリル酸メチル樹脂(以下、PAM樹脂という)
に、厚さを0.24mmに変更したこと以外は、実施例
1の樹脂膜(A)と同様にして樹脂膜(A)を得た。こ
の樹脂膜(A)のガラス転移温度を測定したところ、1
3℃であった。
【0054】実施例2において、樹脂膜(B)の厚さを
0.26mmに変更したこと以外は、実施例2の樹脂膜
(B)と同様にして樹脂膜(B)を得た。中間膜及び異
種合わせガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(B)/
(A)/(B)/ポリカーボネートシート(60cm×
60cm×3mm、熱膨張率6.8×10-6/℃)/
(B)/(A)/(B)/ソーダ石灰ガラスに変更した
こと以外は実施例2と同様に行った。評価の結果、実施
例2と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0055】(比較例1)平均重合度を3000、アセ
タール化度を65.0モル%、ビニルアセテート成分を
1.1モル%に変更したこと以外は、実施例2のPVB
樹脂と同様にしてPVB樹脂を得、厚さ0.76mmの
樹脂膜(A)を得た。この樹脂膜(A)のガラス転移温
度を測定したところ、18℃であった。中間膜及び合わ
せガラスの作製は実施例1と同様に行った。評価の結
果、接着状態は良好だったものの、大きな反りが発生
し、且ついくつかの亀裂が見られた。
【0056】(比較例2)比較例1の中間膜及び合わせ
ガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(A)/ポリカー
ボネート、に変更した。それ以外は実施例1と同様に行
った。評価の結果、大きな反りと亀裂が発生し、中間膜
とガラスとが剥離していた。結果を表1にまとめて示
す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】上述の通り、本発明による異種合わせガ
ラスにおいては、異なる種類のガラスの間の熱膨張率の
差を効果的に吸収し、亀裂や反りなどの狂いを防止でき
る。しかも、ガラスと中間膜との接着性は良好なので、
プライマーを下塗りする必要がなく、合わせ加工作業が
簡便である。
【0059】それゆえ、透明性や耐候性がよく、しかも
ガラス破片が飛散しにくい等の安全性に優れ、且つ簡便
な方法で異種合わせガラスを得ることができる。
【0060】したがって、本発明の合わせガラスは特に
高い付加価値が要求される建築物の開口部や室内の間仕
切り、自動車のサイドガラス、リアガラス等に好適に使
用される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
    間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、該
    中間膜は、ガラス転移温度15℃以下の少なくとも一つ
    の樹脂膜が積層されてなることを特徴とする異種合わせ
    ガラス。
JP15116097A 1997-06-09 1997-06-09 異種合わせガラス Pending JPH10338556A (ja)

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