JPH101335A - 合わせガラス - Google Patents

合わせガラス

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JPH101335A
JPH101335A JP8240388A JP24038896A JPH101335A JP H101335 A JPH101335 A JP H101335A JP 8240388 A JP8240388 A JP 8240388A JP 24038896 A JP24038896 A JP 24038896A JP H101335 A JPH101335 A JP H101335A
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JP
Japan
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resin
plasticizer
resin film
laminated glass
film
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JP8240388A
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English (en)
Inventor
Jiro Miyai
二郎 宮井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH101335A publication Critical patent/JPH101335A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10761Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing vinyl acetal

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性や耐候性がよく、しかもガラス破片が
飛散しにくい等の安全性に優れている等の合わせガラス
に必要な基本性能を損なうことなく、簡便な方法で、亀
裂や反りなどが生じない合わせガラスを得る。 【解決手段】 熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、上
記中間膜は、アセタール基の炭素数が6〜10であるポ
リビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる少なくとも
一つの樹脂膜と、アセタール基の炭素数が3〜4である
ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる少なくと
も一つの樹脂膜とが積層されてなるか、或いは上記中間
膜は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる少
なくとも二つの樹脂膜が積層されてなり、隣接する各層
の可塑剤含有量(樹脂100重量部に対する可塑剤の重
量部)の差が5重量部以上50重量部以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の窓や扉、
屋根などの開口部や室内の間仕切り、および自動車のサ
イドガラス、リヤガラスなどに用いられる合わせガラス
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2枚の透明ガラス板の間に可
塑化ポリビニルブチラール樹脂に代表される接着性中間
膜が挟着されてなる合わせガラスは、強度が大きく破損
し難く、破損した場合でも破片が飛散しない安全なガラ
ス材であり、例えば自動車や航空機等の輸送用機器ある
いは建築物等の窓ガラスに広く使用されている。
【0003】一方、近年では合わせガラスの用途の多様
化が進み、装飾性、断熱性、遮音性等、合わせガラスの
付加価値の向上が幅広く要求されるようになってきてい
る。このため、同一材料のガラスよりなる合わせガラス
だけでは要求項目を総て満足させることが困難となり、
同一材料のガラスからなる同種合わせガラスの代わり
に、異種ガラスからなる異種合わせガラスが注目されて
いる。
【0004】しかしながら、異なる種類のガラスを直接
接着させて合わせガラスを製造する場合、各々のガラス
の熱膨張率に差があるために、該合わせガラス構成体を
共に接着させるのに必要とする温度から冷却させる間に
亀裂や反りなどが生じ、狂いが発生することで所望の異
種合わせガラスが得られにくいことが知られている。
【0005】この課題を解決するため、種々の試みが行
われており、例えば特公平5−30621号公報におい
ては、金属により橋かけをしたエチレンメタクリル酸ポ
リマーの形態のアイオノマー樹脂膜を積層して構成した
合わせガラスが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の合わせガラスの製造においては、アイオノマー樹脂
膜とガラスとの良好な接着性を得るため、シランカップ
リング剤に適されるプライマーが下塗りされる必要性が
あり、合わせ加工作業が煩雑であるという欠点がある。
【0007】その他、ポリウレタン樹脂膜を用いた試み
を行っている例もあるが、この場合にもプライマー処理
が必要であり、且つ高価であるため実用的ではない。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、透明性や耐候性がよく、しか
もガラス破片が飛散しにくい等の安全性に優れている等
の合わせガラスに必要な基本性能を損なうことなく、簡
便な方法で、亀裂や反りなどが生じない、異種ガラスか
らなる合わせガラスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な基本性能に優れた材料として可塑化ポリビニルブチラ
ール樹脂等の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜に着目
し、このような樹脂膜の異種ガラス合わせ加工性を改善
するために、種々の検討を行った。
【0010】その結果、異種ガラスの接着に用いる中間
膜に2種の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜を積層し
て構成した、少なくとも2層の多層樹脂膜からなる積層
膜を用いることで、上記のような基本性能を損なうこと
なく簡便な方法で所望の異種合わせガラスが得られるこ
とを見出した。
【0011】すなわち、本発明は、請求項1において、
熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中間膜を介して積
層されてなる合わせガラスであって、該中間膜が、アセ
タール基の炭素数が6〜10であるポリビニルアセター
ル樹脂(a)と可塑剤とからなる少なくとも一つの樹脂
膜(A)と、アセタール基の炭素数が3〜4であるポリ
ビニルアセタール樹脂(b)と可塑剤とからなる少なく
とも一つの樹脂膜(B)とが積層されてなることを特徴
とする合わせガラスを提供する。
【0012】また、本発明は、請求項2において、熱膨
張率が異なる2種以上のガラスが中間膜を介して積層さ
れてなる合わせガラスであって、該中間膜が、アセター
ル基の炭素数が4〜6であり、且つアセチル基が結合し
ているエチレン基の主鎖の全エチレン基量に対するモル
分率の平均値が8〜30モル%であるポリビニルアセタ
ール樹脂(c)と可塑剤とからなる少なくとも一つの樹
脂膜(C)と、アセタール基の炭素数が3〜4であり、
且つアセチル基が結合しているエチレン基の主鎖の全エ
チレン基量に対するモル分率の平均値が4モル%以下で
あるポリビニルアセタール樹脂(d)と可塑剤とからな
る少なくとも一つの樹脂膜(D)とが積層されてなるこ
とを特徴とする合わせガラスを提供する。
【0013】さらに、本発明は、請求項3において、熱
膨張率が異なる2種以上のガラスが中間膜を介して積層
されてなる合わせガラスであって、該中間膜が、ポリビ
ニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる少なくとも二つ
の樹脂膜が積層されてなり、隣接する各層の可塑剤含有
量(樹脂100重量部に対する可塑剤の重量部)の差が
5重量部以上50重量部以下であることを特徴とする合
わせガラスを提供する。
【0014】本発明(請求項1〜3の発明)において、
可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜を構成するポリビニ
ルアセタール樹脂の調製方法としては、例えば、ポリビ
ニルアルコールを温水に溶解し、得られた水溶液を所定
の温度、例えば0〜95℃に保持しておいて、所要の酸
触媒及びアルデヒドを加え、攪拌しながらアセタール化
反応を進行させ、次いで反応温度を上げて熟成して反応
を完結させ、その後、中和、水洗及び乾燥を行ってポリ
ビニルアセタール樹脂の粉末を得る方法が採用される。
【0015】上記ポリビニルアセタール樹脂の調製方法
において、ポリビニルアルコールとしては、平均重合度
500〜3000のものが好ましく、平均重合度100
0〜2500のものがさらに好ましい。この平均重合度
が500未満であると、合わせガラスの耐貫通性が低下
する。逆に、平均重合度が3000を超えると、樹脂膜
の成形が難しくなり、しかも樹脂膜の強度が強くなりす
ぎるので適当ではない。
【0016】請求項1の発明において、樹脂膜(A)に
用いる、アセタール基の炭素数が6〜10であるポリビ
ニルアセタール樹脂(a)は、ポリビニルアルコールを
炭素数6〜10のアルデヒドでアセタール化することに
より得られ、通常、主鎖のエチレン基にアセタール基と
アセチル基と水酸基とを有する。
【0017】アセタール基の炭素数が6〜10であるポ
リビニルアセタール樹脂(a)を得るのに用いられる炭
素数6〜10のアルデヒドとしては、n−ヘキシルアル
デヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘプチルア
ルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデ
ヒド、n−デシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シン
ナムアルデヒド等の脂肪族、芳香族又は脂肪環族のアル
デヒドが、単独あるいは2種以上組み合わせて用いられ
る。
【0018】アルデヒドの炭素数が6未満では異種合わ
せガラスの製造の際に亀裂等が発生することがある。ま
た、炭素数が10を超えるとアルデヒドのアセタール化
の反応性が乏しくなり、かつ反応中にブロッキングが発
生し易い等、樹脂の合成に困難を伴うことが多い。より
好ましいアルデヒドとしては、炭素数6〜8のn−ヘキ
シルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、2−エチル
ブチルアルデヒドなどが単独あるいは2種以上組み合わ
せて使用される。
【0019】一方、樹脂膜(B)に用いる、アセタール
基の炭素数が3〜4であるポリビニルアセタール樹脂
(b)を得るのに用いられる炭素数3〜4のアルデヒド
としては、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド等が単独あるいは2種以上組
み合わせて用いられる。
【0020】次に、請求項2の発明において、樹脂膜
(C)に用いる、アセタール基の炭素数が4〜6である
ポリビニルアセタール樹脂(c)を得るのに用いられる
炭素数4〜6のアルデヒドとしては、n−ブチルアルデ
ヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、n−
ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド等が
単独あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0021】アルデヒドの炭素数が4未満では十分な異
種合わせ加工性を得ることができない。また、炭素数が
6を超えるとアセタール化の反応性が低下することがあ
る。特に、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド、n−ヘキシルアルデヒドの単独或いは二種以上の組
み合わせが好ましい。
【0022】また、樹脂膜(D)に用いる、アセタール
基の炭素数が3〜4であるポリビニルアセタール樹脂
(d)を得るのに用いられる炭素数3〜4のアルデヒド
としては、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド等が単独あるいは2種以上組
み合わせて用いられる。
【0023】アルデヒドの炭素数が3未満では樹脂膜の
成形性が低下し、逆にアルデヒドの炭素数が6を超える
と異種合わせ加工性が十分に発揮されない。特に、n−
ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒドの単独或いは
2種の組み合わせが好ましい。
【0024】特にポリビニルアセタール樹脂(c)及び
(d)は、いずれも炭素数4のn−ブチルアルデヒドで
アセタール化して得られたものが好ましい。n−ブチル
アルデヒドでアセタール化した樹脂の使用により、各樹
脂膜の接着強度が強くなり、また耐候性にも優れ、かつ
樹脂の製造も容易となる。
【0025】得られるポリビニルアセタール樹脂(a)
〜(d)は、いずれもビニルアセタール成分とビニルア
ルコール成分とビニルアセテート成分とから構成されて
いる。これらの各成分量は、例えばJIS K 672
8「ポリビニルブチラール試験方法」に基づいて測定す
ることができる。
【0026】なお、ポリビニルブチラール樹脂以外のポ
リビニルアセタール樹脂の場合は、ビニルアルコール成
分量とビニルアセテート成分量とを測定し、残りのビニ
ルアセタール成分量は100から上記両成分量を差し引
くことにより算出することができる。
【0027】また、アセタール化度も上記試験方法に基
づいて測定することができる。ここで、樹脂(a)及び
(c)のアセタール化度は40モル%以上が好ましい。
このアセタール化度が40モル%未満では、可塑剤との
相溶性が良くない。より好ましいアセタール化度は50
モル%以上である。
【0028】また、樹脂(b)及び(d)のアセタール
化度は、50モル%以上が好ましい。このアセタール化
度が50モル%未満では、可塑剤との相溶性が良くな
い。
【0029】ポリビニルアセタール樹脂(c)におい
て、アセチル基が結合しているエチレン基の、主鎖の全
エチレン基量に対するモル分率の平均値(以下「残存ア
セチル基量」と言う。)は8〜30モル%に限定され
る。その理由は、残存アセチル基量が8モル%未満であ
ると異種合わせ加工性が十分に発揮されず、30モル%
を超えるとアルデヒドの反応率が著しく低下するからで
ある。ポリビニルアセタール樹脂(c)において、残存
アセチル基量のより好ましい値は10〜24モル%であ
る。
【0030】ポリビニルアセタール樹脂(d)におい
て、残存アセチル基量は4モル%以下に限定される。そ
の理由は、残存アセチル基量が4モル%を超えるとポリ
ビニルアセタール樹脂(c)の残存アセチル基量との差
が小さく、良好な合わせ加工性が発揮されないからであ
る。ポリビニルアセタール樹脂(d)において残存アセ
チル基量のより好ましい値は2モル%以下である。
【0031】このようにして調製されたポリビニルアセ
タール樹脂(a)と(b)、または(c)と(d)に、
それぞれ所定量の可塑剤が配合され、これを押出法、カ
レンダー法、プレス法等によりシート状に製膜して樹脂
膜(A)と(B)、または(C)と(D)を成形する。
また、上記樹脂(a)と(b)、または(c)と(d)
に、それぞれ所定量の可塑剤を混合し、これを多層押出
法により一体に成形することもできる。
【0032】可塑剤としては、この種の中間膜に用いら
れている公知の可塑剤、例えば、一塩基酸エステル、多
塩基酸エステル等の有機系可塑剤や、有機リン酸系、有
機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が用いられる。
【0033】一塩基酸エステルの中では、例えば、トリ
エチレングリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、
2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オクタン酸、2−エ
チルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシ
ル酸等の有機酸との反応によって得られたグリコール系
エステルが好ましい。その他、テトラエチレングリコー
ル、トリプロピレングリコールと上記のごとき有機酸と
のエステルも用いられる。
【0034】多塩基酸エステルとしては、例えば、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数
4〜8の直鎖状又は分枝鎖状アルコールとのエステルが
好ましい。また、リン酸系可塑剤としては、トリブトキ
シエチルフォスフェート、イソデシルフェニルホスフェ
ート、トリイソプロピルホスファイト等が好ましい。
【0035】特に、トリエチレングリコールジ−2−エ
チルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチ
ルヘキソエート、トリエチレングリコールジカプリレー
ト、トリエチレングリコールジ−n−オクトエート、ト
リエチレングリコールジ−n−ヘプトエート、テトラエ
チレングリコールジ−n−ヘプトエート、その他ジブチ
ルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビ
トールアジペートが好適に用いられる。
【0036】そして、ポリビニルアセタール樹脂(a)
又は(c)に配合される可塑剤量は、ポリビニルアセタ
ール樹脂(a)又は(c)100重量部に対して30〜
70重量部が好ましい。この可塑剤量が30重量部未満
であると所望の合わせ加工性が十分に得られず、逆に可
塑剤量が70重量部を超えると可塑剤がブリードして、
合わせガラスの透明性やガラス板との接着性が損なわれ
る。特に、この可塑剤量は35〜65重量部が好まし
い。
【0037】また、ポリビニルアセタール樹脂(b)又
は(d)に配合される可塑剤量は、ポリビニルアセター
ル樹脂(b)又は(d)100重量部に対して20〜5
5重量部が好ましい。この可塑剤量は、通常の可塑化ポ
リビニルブチラール樹脂からなる中間膜に用いられてい
る可塑剤量と同程度である。この可塑剤量が20重量部
未満であると耐貫通性が低下し、逆に可塑剤量が55重
量部を超えると可塑剤がブリードして、合わせガラスの
透明性やガラス板との接着性が損なわれる。特に、この
可塑剤量は30〜45重量部が好ましい。
【0038】さらに、請求項3の発明において、各樹脂
膜に用いるポリビニルアセタール樹脂には、請求項1及
び請求項2に記載したような限定は必要でなく、一般に
アセタール基の炭素数が3〜10、アセチル基が結合し
ているエチレン基の主鎖の全エチレン基量に対するモル
分率の平均値(残存アセチル基)が30モル%以下であ
るポリビニルアセタール樹脂が使用され、好ましくは請
求項1及び請求項2に記載したようなポリビニルアセタ
ール樹脂が用いられる。
【0039】しかし、請求項3の発明においては、ポリ
ビニルアセタール樹脂に配合される可塑剤において、隣
接する各層の可塑剤含有量(樹脂100重量部に対する
可塑剤の重量部)の差が5重量部以上50重量部以下に
限定される。この各層の可塑剤含有量の差が5重量部未
満の場合は、優れた異種合わせ加工性が得られない。一
方、各層の可塑剤含有量は20〜70重量部が好まし
い。可塑剤含有量が20重量部未満であると、該樹脂膜
の剛性が高すぎるため、合わせガラスの耐貫通性が低下
する。逆に、可塑剤含有量が70重量部を超えると、可
塑剤の滲み出し(ブリード)が起こり、合わせガラスの
接着性等に悪影響がある。したがって、隣接する各層の
可塑剤含有量の差は50重量部以下である必要がある。
【0040】なお、上記請求項1及び2の発明で用いる
ポリビニルアセタール樹脂(a)〜(d)及び請求項3
の発明で用いるポリビニルアセタール樹脂には、紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、接着性調整剤、界面活
性剤、着色剤など、合わせガラス用中間膜に使用されて
いる公知の添加剤を配合することができる。
【0041】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系のもの、例えば、チバガイギー社製のチヌビンP
(商品名)、チヌビン320(商品名)、チヌビン32
6(商品名)、チヌビン328(商品名)等が挙げられ
る。
【0042】光安定剤としては、ヒンダードアミン系の
もの、例えば、旭電化社製のアデカスタブLA−57
(商品名)等が挙げられる。
【0043】酸化防止剤としては、フェノール系のも
の、例えば、住友化学社製のスミライザーBHT(商品
名)、チバガイギー社製のイルガノックス1010(商
品名)等が挙げられる。
【0044】接着性調整剤としては、カルボン酸の金属
塩、例えば、オクチル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢酸、蟻
酸等のカリウム塩やナトリウム塩が挙げられる。
【0045】界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
【0046】この発明の合わせガラス用中間膜は、請求
項1及び2の発明では、前述のように樹脂膜(A)と
(B)、または(C)と(D)とを多層押出法により一
体成形する方法、或いは別々に成形した樹脂膜(A)と
(B)、または(C)と(D)とを、熱膨張率が異なる
二枚のガラス板の間に重ねて加熱加圧することにより一
体化して、合わせガラスの製造と同時に成形する方法等
により製造することができる。
【0047】また、請求項3の発明においても、上記と
同様に各樹脂膜を多層押出法により一体成形する方法、
或いは別々に成形した各樹脂膜を、熱膨張率が異なる二
枚のガラス板の間に重ねて加熱加圧することにより一体
化して、合わせガラスの製造と同時に成形する方法等に
より製造することができる。
【0048】熱膨張率が異なる二枚のガラス板が、各樹
脂膜或いは一体化された中間膜を介して接着された合わ
せガラスを製造するには、該異種合わせ加工に最適な合
わせガラスの製法が採用される。例えば、熱膨張率が異
なる二枚の透明なガラス板の間に、上記中間膜或いは樹
脂膜(A)と(B)、または(C)と(D)、或いは請
求項3に記載の各樹脂膜とを挟み、これをゴムバックに
入れ、減圧吸引しながら約70〜110℃で予備接着
し、次いで、オートクレーブを用いるか或いはプレスを
用い、約120〜150℃で約10〜15kg/cm2
の圧力で本接着を行うことにより製造される。
【0049】樹脂膜(A)と(B)〔または樹脂膜
(C)と(D)、或いは請求項3に記載の各樹脂膜〕に
よる積層構成は、例えば、下記のような積層構成とされ
る。樹脂膜(A)/樹脂膜(B)〔または、樹脂膜
(C)/樹脂膜(D)、或いは可塑剤含有量の異なる二
枚の樹脂膜〕の2層積層構成。樹脂膜(A)/樹脂膜
(B)/樹脂膜(A)〔または、樹脂膜(C)/樹脂膜
(D)/樹脂膜(C))、または樹脂膜(B)/樹脂膜
(A)/樹脂膜(B)(または、樹脂膜(D)/樹脂膜
(C)/樹脂膜(D)、或いは少なくとも二枚の可塑剤
含有量の異なる三枚の樹脂膜〕の3層積層構成。樹脂膜
(A)/樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)
〔または、樹脂膜(C)/樹脂膜(D)/樹脂膜(C)
/樹脂膜(D)或いは少なくとも二枚の可塑剤含有量の
異なる四枚の樹脂膜〕の4層積層構成。
【0050】上記いずれの積層構成においても、両側の
最外層には樹脂膜(B)又は(D)、或いは請求項3に
記載の樹脂膜においてアセタール基の炭素数が3〜4で
あるポリビニルアセタール樹脂を用いた樹脂膜が配置さ
れるように積層するのが好ましい。この配置により、ガ
ラス板と中間膜の合わせ加工に当たり、ポリビニルブチ
ラール系中間膜の場合に匹敵する良好な作業性が得ら
れ、従来の技術をそのまま利用できる。また、ガラスと
の接着性及び耐候性の点でも好ましい。
【0051】樹脂膜(A)〜(D)及び請求項3に記載
の樹脂膜は、いずれも0.05mm以上が好ましい。こ
の膜厚が0.05mm未満では、良好な合わせ加工性を
発揮するのに十分でない。また、全体の膜厚は、実用的
には通常の合わせガラス用中間膜と同様であり、一般に
0.3〜1.6mmの範囲とされる。
【0052】なお、熱膨張率の異なるガラス板として
は、汎用のソーダ石灰ガラスを初め、硼珪酸ガラス(パ
イレックスガラス)等の無機ガラス板や、ポリカーボネ
ート板、ポリメチルメタクリレート板等の有機ガラス板
などが使用される。
【0053】ところで、本発明で言う熱膨張率とは、無
機ガラス板の場合、例えばJISR 3102「ガラス
の平均線膨張係数の試験方法」に、また、有機ガラス板
の場合、例えばJIS K 7197「プラスチックの
熱機械分析による線膨張率試験方法」に基づいて得られ
る値を言う。
【0054】
【作用】本願の請求項1に係る合わせガラスにおいて
は、熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中間膜を介し
て積層されており、該中間膜は2種の樹脂膜(A)及び
(B)からなる積層膜であって、樹脂膜(A)は、アセ
タール基の炭素数が6〜10であるポリビニルアセター
ル樹脂(a)と可塑剤とからなり、樹脂膜(B)は、ア
セタール基の炭素数が3〜4であるポリビニルアセター
ル樹脂(b)と可塑剤とからなることを特徴とする。
【0055】また、本願の請求項2に係る合わせガラス
においては、熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中間
膜を介して積層されており、該中間膜は2種の樹脂膜
(C)及び(D)からなる積層膜であって、樹脂膜
(C)は、アセタール基の炭素数が4〜6であり、且つ
アセチル基が結合しているエチレン基の主鎖の全エチレ
ン基量に対するモル分率の平均値が8〜30モル%であ
るポリビニルアセタール樹脂(c)と可塑剤とからな
り、樹脂膜(D)は、アセタール基の炭素数が3〜4で
あり、且つアセチル基が結合しているエチレン基の主鎖
の全エチレン基量に対するモル分率の平均値が4モル%
以下であるポリビニルアセタール樹脂(d)と可塑剤と
からなることを特徴とする。
【0056】上記のような中間膜を用いた異種合わせガ
ラスによれば、樹脂膜(A)又は(C)の特異な剛性
と、異なる樹脂膜(A)と(B)、または(C)と
(D)との間の界面滑り効果により、異なる種類のガラ
スの間の熱膨張率の差を効果的に吸収し、亀裂や反りな
どの狂いを生じることなく異種合わせガラスを容易に製
造することができる。
【0057】さらに、本願の請求項3に係る合わせガラ
スにおいては、熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
間膜を介して積層されており、該中間膜はポリビニルア
セタール樹脂と可塑剤とからなる少なくとも二つの樹脂
膜が積層されてなり、隣接する各層の可塑剤量(樹脂1
00重量部に対する可塑剤の重量部)の差が5重量部以
上50重量部以下であることを特徴とする。
【0058】このような中間膜を用いた異種合わせガラ
スによっても、請求項1及び2に記載の合わせガラスと
同様に、異なる樹脂膜間の界面滑り効果により、異なる
種類のガラスの間の熱膨張率の差を効果的に吸収し、亀
裂や反りなどの狂いを生じることなく異種合わせガラス
を容易に製造することができる。
【0059】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示し、
本発明をさらに詳述するが、本発明はこれら各実施例
に、何ら限定されるものではない。
【0060】(実施例1) [樹脂(a)及び樹脂膜(A)の調製]純水2900g
に、平均重合度1700、ケン化度98.9モル%のポ
リビニルアルコール193gを加えて加温溶解した。反
応系を2℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201gと
n−ヘキシルアルデヒド192gを加え、この温度を保
持して反応物を析出させた。
【0061】その後、反応系を40℃で5時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ヘキ
シルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及
び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルアセタール樹脂
(a)を得た。この樹脂(a)のアセタール化度は6
3.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0062】上記樹脂(a)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.12mmの樹脂膜(A)を得
た。
【0063】[樹脂(b)及び樹脂膜(B)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
9モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとn−ブチルアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0064】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(b)を得た。この樹脂(b)のブチラール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0065】上記樹脂(b)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.13mmの樹脂膜(B)を得
た。
【0066】[中間膜及び合わせガラスの作製]上記樹
脂膜(A)と樹脂膜(B)とを用い、これを樹脂膜
(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)の順に重ね合わ
せ、片側からは透明なソーダ石灰ガラス(縦60cm×
横60cm×厚さ5mm、熱膨張率8.7×10-6
℃)、反対側からは透明な硼珪酸ガラス(縦60cm×
横60cm×厚さ6mm、熱膨張率3.4×10-6
℃)で挟み、これをゴムバッグ内に入れ、20torr
の真空度で20分間脱気した後、脱気したまま90℃の
オーブンに移し、さらに90℃で30分間保持しつつ真
空プレスした。
【0067】このようにして予備接着された合わせガラ
スを、エアー式オートクレーブ中で圧力12kg/cm
2 、温度135℃の条件で20分間本接着を行い、中間
膜の作製と合わせガラスの作製とを同時に行った。
【0068】この合わせガラスについて、亀裂や反り、
透明度などの外観及びガラスと膜との接着度合いを目視
で評価した。その結果、亀裂や反りなどの発生もなく、
良好な外観を示し、且つ膜とガラスは良好な接着状態で
あった。なお、上記合わせガラスの反りを定量的に把握
するために、JIS R 3205「合わせガラス」に
記載の反りの測定方法に基づいて測定した値も併記し
た。
【0069】(実施例2)実施例1のポリビニルアセタ
ール樹脂(a)の調製において、n−ヘキシルアルデヒ
ド192gをn−オクチルアルデヒド192gに変更し
た。この場合、得られたポリビニルアセタール樹脂
(a)のアセタール化度は62.5モル%、残存アセチ
ル基量は1.1モル%であった。それ以外は実施例1と
同様に行った。評価の結果、実施例1と同様に外観、接
着状態ともに良好であった。
【0070】(実施例3)実施例1のポリビニルアセタ
ール樹脂(b)の調製において、n−ブチルアルデヒド
148gをプロピオンアルデヒド148gに変更した。
この場合、得られたポリビニルアセタール樹脂(b)の
アセタール化度は68.0モル%、残存アセチル基量は
1.1モル%であった。また、樹脂膜(A)の厚さ0.
12mmを0.19mmに、樹脂膜(B)の厚さ0.1
3mmを0.19mmとし、中間膜の構成を(B)/
(A)/(B)から(B)/(A)に変更した。それ以
外は実施例1と同様に行った。評価の結果、実施例1と
同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0071】(実施例4)実施例1の樹脂膜(A)の厚
さ0.12mmを0.24mmに、樹脂膜(B)の厚さ
0.13mmを0.26mmに変更した。また、中間膜
及び合わせガラスの作製において、中間膜及び合わせガ
ラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(B)/(A)/
(B)/硼珪酸ガラスから、ソーダ石灰ガラス/(B)
/(A)/(B)/ポリカーボネートシート(60cm
×60cm×3mm、熱膨張率6.8×10-6/℃)/
(B)/(A)/(B)/ソーダ石灰ガラス、に変更し
た。それ以外は実施例1と同様に行った。評価の結果、
実施例1と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0072】(実施例5)実施例1の樹脂膜(A)の厚
さ0.12mmを0.15mmに、樹脂膜(B)の厚さ
0.13mmを0.16mmに変更した。また、中間膜
及び合わせガラスの作製において、中間膜及び合わせガ
ラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(B)/(A)/
(B)/硼珪酸ガラスから、ソーダ石灰ガラス/(B)
/(A)/(B)/(A)/(B)/ポリカーボネート
シート、に変更した。それ以外は実施例1と同様に行っ
た。評価の結果、実施例1と同様に外観、接着状態とも
に良好であった。
【0073】(比較例1)実施例1の樹脂膜(B)の厚
さ0.13mmを0.76mmに変更した。また、中間
膜及び合わせガラスの作製において、中間膜及び合わせ
ガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(B)/硼珪酸ガ
ラス、に変更した。それ以外は実施例1と同様に行っ
た。評価の結果、接着状態は良好だったものの、大きな
反りが発生し、且ついくつかの亀裂が見られた。
【0074】(比較例2)比較例1の中間膜及び合わせ
ガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(B)/ポリカー
ボネート、に変更した。それ以外は実施例1と同様に行
った。評価の結果、大きな反りと亀裂が発生し、中間膜
とガラスとが剥離していた。
【0075】(比較例3)実施例1のポリビニルアセタ
ール樹脂(a)の調製において、n−ヘキシルアルデヒ
ド192gをn−ブチルアルデヒド192gに変更し
た。また、ポリビニルアセタール樹脂(b)の調製にお
いて、n−ブチルアルデヒド148gをプロピオンアル
デヒド148gに変更した。それ以外は実施例1と同様
に行った。評価の結果、接着状態は良好だったものの、
大きな反りが発生し、且ついくつかの亀裂が見られた。
【0076】以上の実施例1〜5および比較例1〜3の
結果を、表1にまとめて示す。
【0077】
【表1】
【0078】(実施例6) [樹脂(c)及び樹脂膜(C)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度87.7モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ブチルアルデヒド148gを加え、この温度を保
持して反応物を析出させた。
【0079】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(c)を得た。この樹脂(c)のブチラール化度は6
0.2モル%、残存アセチル基量は12.3モル%であ
った。
【0080】上記樹脂(c)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.12mmの樹脂膜(C)を得
た。
【0081】[樹脂(d)及び樹脂膜(D)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
9モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとn−ブチルアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0082】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(d)を得た。この樹脂(d)のブチラール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0083】上記樹脂(d)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.13mmの樹脂膜(D)を得
た。
【0084】[中間膜及び合わせガラスの作製]上記樹
脂膜(C)と樹脂膜(D)とを用い、これを樹脂膜
(D)/樹脂膜(C)/樹脂膜(D)の順に重ね合わ
せ、片側からは透明なソーダ石灰ガラス(縦60cm×
横60cm×厚さ5mm、熱膨張率8.7×10-6
℃)、反対側からは透明な硼珪酸ガラス(縦60cm×
横60cm×厚さ6mm、熱膨張率3.4×10-6
℃)で挟み、これをゴムバッグ内に入れ、20torr
の真空度で20分間脱気した後、脱気したまま90℃の
オーブンに移し、さらに90℃で30分間保持しつつ真
空プレスした。
【0085】このようにして予備接着された合わせガラ
スを、エアー式オートクレーブ中で圧力12kg/cm
2 、温度135℃の条件で20分間本接着を行い、中間
膜の作製と合わせガラスの作製とを同時に行った。
【0086】この合わせガラスについて、亀裂や反り、
透明度などの外観及びガラスと膜との接着度合いを目視
で評価した。その結果、亀裂や反りなどの発生もなく、
良好な外観を示し、且つ膜とガラスは良好な接着状態で
あった。
【0087】(実施例7) [樹脂(c)及び樹脂膜(C)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度76.5モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ブチルアルデヒド148gを加え、この温度を保
持して反応物を析出させた。
【0088】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(c)を得た。この樹脂(c)のブチラール化度は4
8.0モル%、残存アセチル基量は23.5モル%であ
った。
【0089】上記樹脂(c)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.24mmの樹脂膜(C)を得
た。
【0090】[樹脂(d)及び樹脂膜(D)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
9モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとn−ブチルアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0091】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(d)を得た。この樹脂(d)のブチラール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0092】上記樹脂(d)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.26mmの樹脂膜(D)を得
た。
【0093】[中間膜及び合わせガラスの作製]以下、
実施例6と同様にして中間膜及び合わせガラスを作製し
た。評価の結果、実施例6と同様に外観、接着状態とも
に良好であった。
【0094】(実施例8) [樹脂(c)及び樹脂膜(C)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度90.8モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ヘキシルアルデヒド148gを加え、この温度を
保持して反応物を析出させた。
【0095】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ヘキ
シルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及
び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルアセタール樹脂
(c)を得た。この樹脂(c)のアセタール化度は6
3.0モル%、残存アセチル基量は9.2モル%であっ
た。
【0096】上記樹脂(c)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.19mmの樹脂膜(C)を得
た。
【0097】[樹脂(d)及び樹脂膜(D)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
0モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとプロピオンアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0098】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のプロピオ
ンアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルアセタール樹脂
(d)を得た。この樹脂(d)のアセタール化度は6
8.0モル%、残存アセチル基量は2.0モル%であっ
た。
【0099】上記樹脂(d)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.19mmの樹脂膜(D)を得
た。
【0100】[中間膜及び合わせガラスの作製]以下、
中間膜の構成を(C)/(D)とした以外は実施例6と
同様にして中間膜及び合わせガラスを作製した。評価の
結果、実施例6と同様に外観、接着状態ともに良好であ
った。
【0101】(実施例9) [樹脂(c)及び樹脂膜(C)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度73.0モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ヘキシルアルデヒド148gを加え、この温度を
保持して反応物を析出させた。
【0102】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ヘキ
シルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及
び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルアセタール樹脂
(c)を得た。この樹脂(c)のアセタール化度は4
6.0モル%、残存アセチル基量は27.0モル%であ
った。
【0103】上記樹脂(c)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.15mmの樹脂膜(C)を得
た。
【0104】[樹脂(d)及び樹脂膜(D)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
9モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとn−ブチルアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0105】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(d)を得た。この樹脂(d)のブチラール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0106】上記樹脂(d)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.16mmの樹脂膜(D)を得
た。
【0107】[中間膜及び合わせガラスの作製]以下、
中間膜及び合わせガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/
(D)/(C)/(D)/(C)/(D)/ポリカーボ
ネートシート(60cm×60cm×3mm、熱膨張係
数6.8×10-6/℃)とした以外は実施例6と同様に
して中間膜及び合わせガラスを作製した。評価の結果、
実施例6と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0108】(実施例10) [樹脂(c)及び樹脂膜(C)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度87.8モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ヘキシルアルデヒド148gを加え、この温度を
保持して反応物を析出させた。
【0109】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ヘキ
シルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及
び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルアセタール樹脂
(c)を得た。この樹脂(c)のアセタール化度は6
3.0モル%、残存アセチル基量は12.2モル%であ
った。
【0110】上記樹脂(c)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.24mmの樹脂膜(C)を得
た。
【0111】[樹脂(d)及び樹脂膜(D)の調製]純
水2890gに、平均重合度1700、ケン化度98.
9モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加温
溶解した。反応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸
触媒201gとn−ブチルアルデヒド148gを加え、
この温度を保持して反応物を析出させた。
【0112】その後、反応系を45℃で3時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(d)を得た。この樹脂(d)のブチラール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0113】上記樹脂(d)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
40重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.26mmの樹脂膜(D)を得
た。
【0114】[中間膜及び合わせガラスの作製]以下、
中間膜及び合わせガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/
(D)/(C)/(D)/ポリカーボネートシート/
(D)/(C)/(D)/ソーダ石灰ガラスとした以外
は実施例6と同様にして中間膜及び合わせガラスを作製
した。評価の結果、実施例6と同様に外観、接着状態と
もに良好であった。
【0115】(比較例4)実施例6の樹脂膜(D)の厚
さ0.13mmを0.76mmに変更した。また、中間
膜及び合わせガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/
(D)/硼珪酸ガラス、に変更した。それ以外は実施例
6と同様に行った。評価の結果、接着状態は良好だった
ものの、大きな反りが発生し、且ついくつかの亀裂が見
られた。
【0116】(比較例5)比較例4の中間膜及び合わせ
ガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(D)/ポリカー
ボネートシート、に変更し、それ以外は比較例4と同様
に行った。評価の結果、大きな反りと亀裂が発生し、中
間膜とガラスとが剥離していた。
【0117】(比較例6)実施例6のポリビニルアセタ
ール樹脂(c)の調製において、ケン化度87.7モル
%のポリビニルアセタールの代りにケン化度93.3モ
ル%のポリビニルアセタールを用いた以外は実施例6と
同様に行った。評価の結果、接着状態は良好だったもの
の、大きな反りが発生し、且ついくつかの亀裂が見られ
た。
【0118】以上の実施例6〜10および比較例4〜6
の結果を、表2にまとめて示す。
【0119】
【表2】
【0120】(実施例11) [樹脂(e)及び樹脂膜(E)の調製]純水2890g
に、平均重合度1700、ケン化度98.9モル%のポ
リビニルアルコール275gを加えて加温溶解した。反
応系を12℃に温度調節し、35%の塩酸触媒201g
とn−ブチルアルデヒド148gを加え、この温度を保
持して反応物を析出させた。
【0121】その後、反応系を40℃で5時間保持して
反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチ
ルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を中和し、水洗及び
乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
(e)を得た。この樹脂(e)のアセタール化度は6
5.0モル%、残存アセチル基量は1.1モル%であっ
た。
【0122】上記樹脂(e)100重量部と、可塑剤と
してトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート
55重量部とを混合し、これをミキシングロールで十分
に溶融混練した後、プレス成形機で150℃、30分間
プレス成形して、厚さ0.12mmの樹脂膜(E)を得
た。
【0123】[樹脂膜(F)の調製]上記ポリビニルブ
チラール樹脂(e)100重量部と、可塑剤としてトリ
エチレングリコールジ−2−エチルブチレート40重量
部とを混合し、これをミキシングロールで十分に溶融混
練した後、プレス成形機で150℃、30分間プレス成
形して、厚さ0.13mmの樹脂膜(F)を得た。
【0124】[中間膜及び合わせガラスの作製]上記樹
脂膜(E)と樹脂膜(F)とを用い、これを樹脂膜
(F)/樹脂膜(E)/樹脂膜(F)の順に重ね合わ
せ、それ以外は実施例1と同様に行った。評価の結果、
実施例1と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0125】(実施例12)実施例11の樹脂膜(E)
の調製において、可塑剤を45重量部に変更した。それ
以外は実施例11と同様に行った。評価の結果、実施例
11と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0126】(実施例13)実施例11の樹脂膜(F)
の調製において、可塑剤を35重量部に変更し、樹脂膜
(F)の厚さを0.19mmに変更した。また、樹脂膜
(E)の調製において、樹脂膜(E)の厚さを0.19
mmに変更した。さらに、中間膜の構成を(F)/
(E)に変更した。それ以外は実施例11と同様に行っ
た。評価の結果、実施例11と同様に外観、接着状態と
もに良好であった。
【0127】(実施例14)実施例11の樹脂膜(E)
の調製において、樹脂膜(E)の厚さを0.24mmに
変更した。また、樹脂膜(F)の調製において、樹脂膜
(F)の厚さを0.26mmに変更した。さらに、中間
膜及び合わせガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/
(F)/(E)/(F)/ポリカーボネートシート(6
0cm×60cm×3mm、熱膨張係数6.8×10-6
/℃)/(F)/(E)/(F)に変更した。それ以外
は実施例11と同様に行った。評価の結果、実施例11
と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0128】(実施例15) [樹脂膜(G)の調製]上記ポリビニルブチラール樹脂
(e)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリ
コールジ−2−エチルブチレート25重量部とを混合
し、これをミキシングロールで十分に溶融混練した後、
プレス成形機で150℃、30分間プレス成形して、厚
さ0.17mmの樹脂膜(G)を得た。
【0129】実施例11の樹脂膜(E)の調製におい
て、樹脂膜(E)の厚さを0.17mmに変更した。ま
た、樹脂膜(F)の調製において、樹脂膜(F)の厚さ
を0.21mmに変更した。さらに、中間膜及び合わせ
ガラスの構成を、ソーダ石灰ガラス/(F)/(E)/
(G)/(F)/ポリカーボネートシートに変更した。
それ以外は実施例11と同様に行った。評価の結果、実
施例11と同様に外観、接着状態ともに良好であった。
【0130】以上の実施例11〜15の結果を、表3に
まとめて示す。
【0131】
【表3】
【0132】
【発明の効果】上述の通り、本発明の請求項1及び2に
係る合わせガラスにおいては、ポリビニルアセタール樹
脂膜(A)又は(C)の特異な剛性と、異なる樹脂膜
(A)と(B)、または異なる樹脂膜(C)と(D)の
間の界面滑り効果により、異なる種類のガラスの間の熱
膨張率の差を効果的に吸収し、亀裂や反りなどの狂いを
防止できる。しかも、ガラスと中間膜との接着性は良好
なので、プライマーを下塗りする必要がなく、合わせ加
工作業が簡便である。
【0133】また、本発明の請求項3に係る合わせガラ
スにおいては、隣接する各層の可塑剤量の差により、請
求項1及び2に係る合わせガラスと同様に、異なる樹脂
膜間の界面滑り効果により、異なる種類のガラスの間の
熱膨張率の差を効果的に吸収し、亀裂や反りなどの狂い
を生じることなく異種合わせガラスを容易に製造するこ
とができる。
【0134】しかも、本発明の合わせガラスにおいて
は、いずれも、中間膜がポリビニルアセタール樹脂と可
塑剤とからなる樹脂膜から構成されているので、接着性
や透明性や耐候性やがよく、しかもガラス破片が飛散し
にくい等の安全性に優れ、且つ簡便な方法で異種合わせ
ガラスを得ることができる。
【0135】したがって、本発明の合わせガラスは特に
高い付加価値が要求される建築物の開口部や室内の間仕
切り、自動車のサイドガラス、リアガラス等に好適に使
用される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
    間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、該
    中間膜が、アセタール基の炭素数が6〜10であるポリ
    ビニルアセタール樹脂(a)と可塑剤とからなる少なく
    とも一つの樹脂膜(A)と、アセタール基の炭素数が3
    〜4であるポリビニルアセタール樹脂(b)と可塑剤と
    からなる少なくとも一つの樹脂膜(B)とが積層されて
    なることを特徴とする合わせガラス。
  2. 【請求項2】 熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
    間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、該
    中間膜が、アセタール基の炭素数が4〜6であり、且つ
    アセチル基が結合しているエチレン基の主鎖の全エチレ
    ン基量に対するモル分率の平均値が8〜30モル%であ
    るポリビニルアセタール樹脂(c)と可塑剤とからなる
    少なくとも一つの樹脂膜(C)と、アセタール基の炭素
    数が3〜4であり、且つアセチル基が結合しているエチ
    レン基の主鎖の全エチレン基量に対するモル分率の平均
    値が4モル%以下であるポリビニルアセタール樹脂
    (d)と可塑剤とからなる少なくとも一つの樹脂膜
    (D)とが積層されてなることを特徴とする合わせガラ
    ス。
  3. 【請求項3】 熱膨張率が異なる2種以上のガラスが中
    間膜を介して積層されてなる合わせガラスであって、該
    中間膜が、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからな
    る少なくとも二つの樹脂膜が積層されてなり、隣接する
    各層の可塑剤含有量(樹脂100重量部に対する可塑剤
    の重量部)の差が5重量部以上50重量部以下であるこ
    とを特徴とする合わせガラス。
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