JPH10335756A - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents

半導体レーザの製造方法

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JPH10335756A
JPH10335756A JP14795297A JP14795297A JPH10335756A JP H10335756 A JPH10335756 A JP H10335756A JP 14795297 A JP14795297 A JP 14795297A JP 14795297 A JP14795297 A JP 14795297A JP H10335756 A JPH10335756 A JP H10335756A
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mesa structure
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etching
inp
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JP14795297A
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Daisuke Suzuki
大輔 鈴木
Tatsuya Kimura
達也 木村
Toru Takiguchi
透 瀧口
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライエッチングによりメサ構造部を形成する
ものであって、しかも低いしきい値電流特性を有し且つ
温度特性の良い半導体レーザを製造する方法を提供す
る。 【解決手段】ドライエッチングにより生じたダメージ層
を、ドライエッチング後に塩素を含むガスで追加エッチ
ングして除去する工程を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メサ構造を有す
る半導体レーザの製造方法に関するものであり、特に、
このメサ構造をドライエッチング技術により形成する半
導体レーザの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの普及により大容
量の高速伝送が行われており、今後は、光デバイスチッ
プを装着したボード間あるいはボード内を電気配線する
のではなく、光ファイバや光導波路にて接続することに
よって、モジュールサイズの縮小とともに大容量高速伝
送が可能になるものと思われる。
【0003】ところで、半導体装置における光導波路を
作製する手段として、半導体ウェハ上に作製したマスク
を利用してエッチングプロセスによりメサ構造を形成
し、それを別の半導体層で埋め込むという手法が用いら
れている。この半導体層を埋め込む手法としては、MO
CVD(Metalorganic Chemical Vapor Deposition)法
等が採用されている。また、メサ構造を形成する手段と
しては、従来から一般的にウェットエッチングが用いら
れてきた。
【0004】一例として、かかるウェットエッチングに
より形成されたメサ構造を有するP型InP基板上半導
体レーザの作製フローの概略を図4に示す。
【0005】参照符号1は、P−InPウェハである。
P−InPウェハ1の面方位は〔001〕である。この
P−InPウェハ1上に、P−InPバッファ層2(1
×1018cm-3)を1.8μm,1.3μm帯InGa
AsP活性層3(アンドープ)を0.1μmおよびn−
InPクラッド層4(1×1018cm-3)を0.7μ
m、順次MOCVD法等により成長させる(図4(a) の
活性層成長工程参照)。これにより、ダブルヘテロ成長
ウェハが形成される。
【0006】次に、(110)方向にSiO2 マスク材
5(選択成長マスク)を形成する(幅1.5μm)。そ
して、HBrなどのエッチング液を用いたウェットプロ
セスにて、〔110〕方向に上記ダブルヘテロ成長ウェ
ハをエッチング処理してメサ構造Mを形成する。この場
合、メサ構造Mの高さhは、たとえば2.5μmに設定
することができる(図4(b) のメサ構造形成工程参
照)。
【0007】次に、MOCVD法等を用いて、P−In
P埋込層6(8×1017cm-3)を0.7μm,n−I
nP電流ブロック層7(7×1018cm-3)を0.8μ
mおよびP−InP電流ブロック8(8×1017
-3)を1.0μm、順次結晶成長させる(図4(c) の
埋込成長工程参照)。このとき、n−InP電流ブロッ
ク層7は、成長停止面である(111)面が形成される
ことにより、当該n−InP電流ブロック層7とn−I
nPクラッド層4との接触を回避することができる。
【0008】さらに、SiO2 選択マスク材5を除去
し、その後、n−InPクラッド層9(1×1018cm
-3)を1.5μmおよびn−InPコンタクト層10
(7×1018cm-3)を0.5μm、順次成長させる
(図4(d) のコンタクト層成長工程参照)。
【0009】その後、当該ダブルヘテロ成長ウェハの表
面および裏面に電極を形成し、前面および後面を劈開・
コーティングすることにより半導体レーザが完成する。
【0010】以上のような製造方法では、メサ構造Mの
側面をサイドエッチするためにSiO2 マスク材5にひ
さしを形成したが、このひさしのついたマスク材5のた
めにうまくメサを埋め込むことができる(参考文献;Oh
kura et al., Electronics Letter, 28 (1992) p.1844-
1845)。また、参考文献にあるようにメサ構造Mの側面
が連続的な面であることから、結晶成長が容易であっ
た。
【0011】しかし、ウェットプロセスでは、メサ構造
Mの幅寸法の制御性が悪く、サイドエッチのために幅の
細いメサ構造Mを形成することは困難である。また、エ
ッチング形状が結晶方位に大きく依存するため、上記ダ
ブルヘテロ成長ウェハ上に、任意の方向に光導波路を形
成するのは非常に困難であった。
【0012】一方、ドライエッチングによりメサ構造を
形成する場合は、結晶の面方位には無関係に任意の方向
にメサ構造を形成することができるため、光導波路を形
成するのに有利である。しかも、エッチングによるメサ
構造の幅寸法の制御性や面内均一性が良いため、歩留ま
り向上に役立ち、大幅なコストダウンにつながるという
非常に有益な方法である。そして、近年では、ようやく
ドライエッチングにより形成したメサ構造を有する半導
体レーザのデバイスへの適用について、IEEE PHOTONICS
TECHNOLOGY LETTERS vol.5, No.3, March 1993 pp.279
-280、電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ
大会論文集C−292,p.292等に報告されはじめ
ている。
【0013】ところで、その報告では、ドライエッチン
グによるメサ構造の側面の物理的ダメージが半導体レー
ザのレーザ特性の悪化の原因となっていることが明らか
にされている。すなわち、ドライエッチングによりメサ
構造を形成した場合の半導体レーザのレーザ特性は、ウ
ェットエッチングによりメサ構造を形成した場合の半導
体レーザのレーザ特性に劣ることが分かっている。とこ
ろが、メサ構造の側面を0.1μm程度あるいはそれ以
上追加ウェットエッチングすることにより、レーザ特性
が向上し、ウェットエッチングによりメサ構造を形成し
た場合の半導体レーザのレーザ特性と同等になるとも報
告されている。
【0014】図5は、ドライエッチングによりメサ構造
を形成した場合の半導体レーザの作製フローである。
【0015】参照符号11は、P−InPウェハであ
り、その面方位は(001)である。そして、このP−
InPウェハ11上に、P−InPバッファ層12(1
×1018cm-3)を1.8μm,1.3μ帯InGaA
sP活性層13(アンドープ)を0.1μmおよびn−
InPクラッド層14(1×1018cm-3)を0.7μ
m、順次MOCVD法等により成長させる(図5(a) 活
性層成長)。次に、〔110〕方向にSiO2 マスク材
15(選択成長マスク)を形成する(幅1.5μm)。
これにより、ダブルへテロ成長ウェハが形成される。
【0016】次に、CH4 /H2 系などのRIEを用い
たドライプロセスにて、〔110〕方向に当該ダブルへ
テロ成長ウェハをエッチング処理し、メサ構造Mを形成
する。メサ構造Mの高さhは、たとえば2.0μmに設
定することができる(図5(b) のメサ形成工程参照)。
【0017】次にドライエッチングによるメサ構造Mの
側面の物理的ダメージ層を取り除くために、メサ構造M
の側面を、0.1μm程度あるいはそれ以上追加ウェッ
トエッチングする(図5(c) のダメージ層除去工程参
照)。
【0018】そして、P−InP埋込層16(8×10
17cm-3)を0.2μm,n−InP電流ブロック層1
7(7×1018cm-3)を1.2μmおよびP−InP
電流ブロック層18(8×1017cm-3)を0.6μ
m、順次成長させる(図5(d)埋込成長)。
【0019】さらに、SiO2 マスク材15を除去した
後、n−InPクラッド層19(1×1018cm-3)を
1.5μmおよびn−InPコンタクト層20(7×1
18cm-3)を0.5μm、順次成長させる(図5(e)
コンタクト成長)。
【0020】その後、上記ダブルへテロ成長ウェハの表
面および裏面に電極を形成し、また、前面および後面を
劈開・コーティングすることにより、半導体レーザが完
成する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の半導体レーザの製造方法では、ドライエッ
チングによりメサ構造Mを形成した後、ウェットエッチ
ングを追加するようにしているので、せっかく均一性良
く形成したメサ構造の幅寸法及び高さ寸法を変化させて
しまうこととなる。このため、ドライエッチングによる
寸法制御性の良さ等の利点を生かせない結果を招いてい
た。
【0022】本発明は、かかる背景に基づいてなされた
ものであり、ドライエッチングプロセスにより、メサ構
造を良好に形成し、良好なデバイス特性を得ることがで
きる半導体レーザの製造方法を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)に係
る半導体レーザの製造方法は、メサ構造部を有する半導
体レーザの製造方法において、半導体基板上に、バッフ
ァ層,活性層およびクラッド層を順次積層してダブルヘ
テロ成長層を形成する第1の工程と、第1の工程により
形成されたダブルヘテロ成長層にドライエッチング処理
を施してメサ構造部を形成する第2の工程と、第2の工
程後、形成されたメサ構造部を、塩素を含むガス雰囲気
中で保持または昇温する第3の工程とを含むことを特徴
とするものである。
【0024】本発明(請求項2)に係る半導体レーザの
製造方法は、請求項1記載の半導体レーザの製造方法に
おいて、上記塩素を含むガスは、塩化水素(HCl),
四塩化炭素(CCl4 ),塩化メチル(CH3 Cl)の
うちのいずれかであることを特徴とするものである。
【0025】本発明(請求項3)に係る半導体レーザの
製造方法は、請求項1または2記載の半導体レーザの製
造方法において、上記塩素を含むガスは、塩化水素であ
り、当該塩化水素ガスの濃度は10%以下で且つその流
量は1000cc/min以下であり、エッチング温度
は、300℃以上750℃以下であることを特徴とする
ものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本実施の形態に係る半導体装置と
しての半導体レーザLDの内部構造を示す模式図であ
る。図1に示すように、本半導体レーザLDは、メサ構
造部Mを有している。半導体レーザLDの積層構造につ
いて説明すると、参照符号31は、P−InP基板であ
って、その面方位は(001)である。この半導体基板
31には、次に示す各層が積層されており、ダブルヘテ
ロ成長ウェハを形成している。すなわち、半導体基板3
1には、P−InPバッファ層32,1.3μ帯InG
aAsP活性層33およびn−InPクラッド層34が
順次積層されている。また、メサ構造部Mの両側には、
P−InP埋込層36,n−InP電流ブロック層37
およびP−InP電流ブロック層38が順次積層されて
いる。さらに、n−InPクラッド層39およびn−I
nPコンタクト層40が順次積層されている。なお、図
示していないが、当該ダブルヘテロ成長ウェハの表面お
よび裏面には、電極が形成されている。
【0027】次に、図2および図3を参照して、本半導
体レーザLDの製造方法について説明する。図2(a) を
参照して、P−InP基板1は、面方位が(001)で
ある。そして、このP−InP基板31上に、P−In
Pバッファ層32(1×1018cm-3)を1.8μm,
1.3μ帯InGaAsP活性層33(アンドープ)を
0.1μmおよびn−InPクラッド層34(1×10
18cm-3)を0.7μm、順次たとえばMOCVD法に
より成長させる(第1の工程:活性層成長)。
【0028】次に、図2(b) を参照して、〔110〕方
向に、SiO2 マスク材35(選択成長マスク)を形成
する。この場合、SiO2 マスク材35の幅寸法は、た
とえば1.5μmに設定することができる。次いで、た
とえばCH4 /H2 系等のエッチングガスを用いて、上
記形成したダブルへテロ成長ウェハをエッチング処理す
る。この処理は、RIEを用いたドライプロセスであ
り、これにより、〔110〕方向にメサ構造部Mを形成
する。この場合、メサ構造部Mの高さ寸法は、たとえば
2.0μmに設定することができる(第2の工程:メサ
構造部形成)。
【0029】このように形成したメサ構造部Mの側面
は、エンチングガスにより物理的ダメージ層が形成され
ている。そこで、次に、このダメージ層を除去する処理
を行う。すなわち、塩素を含むガスを用いて、所定温度
の反応炉内で所定時間保持する。これにより、上記メサ
構造部Mの側面を追加エッチングする。
【0030】具体的には、図2(c) を参照して、たとえ
ば、H2 で0.5%に希釈されたHClガスを用いる。
そして、流量は、たとえば50cc/minに設定し、
反応炉内温度を625℃に設定する。そして、この反応
炉内で5分間保持することにより、面方位(1/10)
近傍のメサ構造部Mの側面のみを選択的に0.1μm程
度、追加エッチングすることができる(第3の工程:ダ
メージ層除去)。
【0031】また、本実施の形態では、H2 で0.5%
に希釈されたHClガスを用いたが、HClガスの他、
四塩化炭素(CCl4 )または塩化メチル(CH3
l)を採用することもできる。さらに、本実施の形態で
は、塩素を含むガスの流量を50cc/minに設定し
たが、これに限らず、流量は1000cc/min以下
に設定することができる。また、反応炉内の温度を62
5℃に設定したが、これに限らず、300℃以上750
℃以下に設定することができる。
【0032】次に、図2(d) を参照して、メサ構造部M
の両側に積層形成する埋込成長層について説明する。ま
ず,P−InP埋込層36(8×1017cm-3)を、た
とえば0.2μm,n−InP電流ブロック層37(7
×1018cm-3)を、たとえば1.2μmおよびP−I
nP電流ブロック層38(8×1017cm-3)を、たと
えば0.6μm順次成長させる。
【0033】次いで、図2(e) に示すように、SiO2
マスク材35を除去した後、n−InPクラッド層39
(1×1018cm-3)を1.5μmおよびn−InPコ
ンタクト層40(7×1018cm-3)を0.5μm、順
次成長させる(コンタクト層成長)。その後、当該ダブ
ルへテロ成長ウェハの表面および裏面を劈開・コーティ
ングすることにより、半導体レーザLDが完成する。
【0034】次に、図3を参照して、本実施の形態の特
徴である上記第3の工程について、その作用効果と共に
説明する。本実施の形態では、ドライエッチングにより
メサ構造部Mを形成した後(図3(a) の状態)、塩素を
含むガス、たとえばHClガスを用いてエッチングを行
うので、次のような作用効果を奏する。すなわち、HC
lガスを用いてエッチングすると、SiO2 マスク材3
5の端部に対応する位置41とメサ構造部Mの裾部42
に(111)B面が形成され、且つ面方位(1/10)
の面の近傍であるメサ構造部Mの側面43がエッチング
される。しかも、メサ構造部Mの側面43に比べ、面方
位(001)の面の近傍のメサ構造部Mの底面44は、
ほとんどエッチングされない。つまり、メサ構造部Mの
側面43のみを選択的にエッチングできる。これによ
り、ドライエッチングにおけるメサ構造部Mの高さ寸法
hを保持したまま、ドライエッチングによる上記物理的
ダメージ層を取り除くことが可能である。
【0035】この時のメサ構造部Mの側面43のエッチ
ング速度は、上述の条件、すなわち、反応炉温度625
℃、且つHCl(H2 希釈0.5%)流量50cc/m
inの条件で、約0.02μm/minである。また、
HCl流量を100cc/minとすれば、エッチング
速度は、約0.04μm/minである。これにより、
面方位(1/10)の面の近傍のメサ構造部Mの側面4
3を制御性良くエッチングすることができる。
【0036】ところで、一般に、半導体レーザLDのレ
ーザ特性を劣化させる原因として、埋込層(上記P−I
nP埋込層36,n−InP電流ブロック層37および
P−InP電流ブロック層38)の品質が挙げられる。
つまり、図1に示すように、活性層33とn−InPク
ラッド層39との層間距離(以下、「リークパス幅」と
いう。)並びにn−InP電流ブロック層37の位置の
制御が必要になる。
【0037】リークパス幅は、活性層33以外を流れる
無効電流I1,2,3 を極力なくすためにできるだけ狭
い方が良いが、逆に狭すぎるとトンネル効果により、却
って漏れ電流が増加してしまうことが考えられる。この
ため、リークパス幅は、0.1〜0.2μm程度が良い
と考えられている。また、n−InP電流ブロック層3
7を介してn−InPクラッド層39ヘ流れ込む電流I
2,3 を低減するため、n−InP電流ブロック層37
は、活性層33より下に位置した方がよい。
【0038】そこで、本実施の形態では、埋込層の成長
において、P−InP埋込層36(8×1017cm-3
はメサ構造部Mの形状をほぼ保った形で成長することが
できる。しかも、上述したHClガスを用いたエッチン
グによるダメージ層の除去処理では、メサ構造部Mの側
面のみ制御性良くエッチングすることができる。
【0039】従って、リークパス幅やn−InP電流ブ
ロック層37の位置の制御が容易且つ確実であり、その
結果、ウェットエッチングによりメサ構造部を形成した
場合と同等の低いしきい値電流を持ち、温度特性の良い
半導体レーザLDを得ることが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体レー
ザの製造方法によれば、第1の工程により、半導体基板
上に、バッファ層,活性層およびクラッド層を順次積層
してダブルヘテロ成長層を形成する。そして、第2の工
程により、ダブルヘテロ成長層にドライエッチング処理
を施してメサ構造部を形成する。次いで、第3の工程に
より、形成されたメサ構造部を、塩素を含むガス雰囲気
中で保持または昇温する。これにより、ドライエッチン
グ処理によってメサ構造部の側面に形成されたダメージ
層を除去することができる。しかも、塩素を含むガス雰
囲気中で保持または昇温するのみであるから、メサ構造
部の側面内での均一性を保持することができると共に、
メサ構造部の形成寸法の制御性を保持することができ
る。その結果、ウェットエッチングによりメサ構造部を
形成したのと同等の低いしきい値電流特性を有し、かつ
温度特性の良い半導体レーザを得ることができる。引い
ては、リークパス幅や電流ブロック層構造を容易に制御
でき、デバイス特性も良好な素子が得られる。
【0041】特に、上記塩素を含むガスとしては、塩化
水素(HCl),四塩化炭素(CCl4 ),塩化メチル
(CH3 Cl)のうちのいずれかを採用することがで
き、塩素を含むガスとして、格別のものを採用する必要
がないという利点がある。
【0042】さらに、塩素を含むガスとして塩化水素を
用いた場合、そのガスの濃度を10%以下,その流量を
1000cc/min以下とし、且つエッチング温度を
300℃以上750℃以下に設定することにより、きわ
めて良好に上記ダメージ層のエッチング処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るP−InP基板上
半導体レーザの断面構造を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る半導体レーザの製
造工程を(a) 〜(e)の順に示す図であり、(a) 図は、ダ
ブルへテロ成長ウェハを形成する第1の工程を示す図,
(b) 図は、ドライエッチングによりメサ構造部を形成す
る第2の工程を示す図,(c) 図は、追加エッチングによ
り、メサ構造部の側面に形成されたダメージ層を除去す
る第3の工程を示す図,(d) 図は、形成されたメサ構造
部の両側に埋込層を形成する工程を示す図,(e) 図は、
ダブルへテロ成長ウェハにクラッド層およびコンタクト
層を形成する工程を示す図である。
【図3】 HClガスを用いた追加エッチングのメカニ
ズムを示す模式図であり、(a) 図は、ドライエッチング
によりメサ構造部を形成した状態を示す図,(b) 図は、
追加エッチングを施した状態を示す図である。
【図4】 従来の半導体レーザの製造工程を図(a) 〜図
(d) の順に示した図であり、ウェットエッチングにより
メサ構造を形成する場合を示している。
【図5】 従来の半導体レーザの製造工程を図(a) 〜図
(e) の順に示した図であり、ドライエッチングによりメ
サ構造を形成し、さらにウェットエッチングを追加処理
する場合を示している。
【符号の説明】
LD 半導体レーザ、M メサ構造部、31 P−In
P基板、32 P−InPバッファ層、33 アンドー
プInGaAsP活性層、34 n−InPクラッド
層、36 P−InP埋込層、37 n−InP電流ブ
ロック層、38 P−InP電流ブロック層、39 n
−InPクラッド層、40 n−InPコンタクト層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メサ構造部を有する半導体レーザの製造
    方法において、 半導体基板上に、バッファ層,活性層およびクラッド層
    を順次積層してダブルヘテロ成長層を形成する第1の工
    程と、 第1の工程により形成されたダブルヘテロ成長層にドラ
    イエッチング処理を施してメサ構造部を形成する第2の
    工程と、 第2の工程後、形成されたメサ構造部を、塩素を含むガ
    ス雰囲気中で保持または昇温する第3の工程とを含むこ
    とを特徴とする半導体レーザの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体レーザの製造方法
    において、 上記塩素を含むガスは、塩化水素(HCl),四塩化炭
    素(CCl4 ),塩化メチル(CH3 Cl)のうちのい
    ずれかであることを特徴とする半導体レーザの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体レーザの
    製造方法において、 上記塩素を含むガスは、塩化水素であり、 当該塩化水素ガスの濃度は10%以下で且つその流量は
    1000cc/min以下であり、 エッチング温度は、300℃以上750℃以下であるこ
    とを特徴とする半導体レーザの製造方法。
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Cited By (7)

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