JPH10335068A - 発光型表示装置 - Google Patents

発光型表示装置

Info

Publication number
JPH10335068A
JPH10335068A JP9141489A JP14148997A JPH10335068A JP H10335068 A JPH10335068 A JP H10335068A JP 9141489 A JP9141489 A JP 9141489A JP 14148997 A JP14148997 A JP 14148997A JP H10335068 A JPH10335068 A JP H10335068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stripe
electrode line
layer
line portion
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9141489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3836944B2 (ja
Inventor
Masahide Matsuura
正英 松浦
Chishio Hosokawa
地潮 細川
Noboru Sakaeda
暢 栄田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP14148997A priority Critical patent/JP3836944B2/ja
Publication of JPH10335068A publication Critical patent/JPH10335068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3836944B2 publication Critical patent/JP3836944B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/173Passive-matrix OLED displays comprising banks or shadow masks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8052Cathodes
    • H10K59/80522Cathodes combined with auxiliary electrodes

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来のように短手方向の断面がL字状を呈す
るストライプ状対向電極を斜方蒸着法によって形成した
のでは、表示装置の高精細化に伴って当該ストライプ状
対向電極の抵抗値が比較的大きく増大する。 【解決手段】 基材1と、基材上のストライプ状下部電
極2と、その各々と交差する分離用リブ6と、ストライ
プ状下部電極上の発光部用材料層9a,9bと、これを
介してストライプ状下部電極と交差するストライプ状対
向電極11とを備え、隣り合うストライプ状対向電極同
士を分離用リブによって分離し、個々のストライプ状対
向電極を、隣り合う分離用リブの間の主電極ライン部1
0aと、これよりも面抵抗値が小さい分離用リブ表面上
の補助電極ライン部8a,8bとによって構成し、スト
ライプ状対向電極とストライプ状下部電極との平面視上
の交差部を画素として機能させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光型表示装置に係
り、特に、EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置
のように薄膜状の発光素子を画素として利用している発
光型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置としては、従来よりCRT(陰
極線管)ディスプレイが主流を占めているが、より低電
圧で駆動させることができ、かつ消費電力が小さいフラ
ットパネルディスプレイの研究・開発も活発に進められ
ている。フラットパネルディスプレイは、液晶表示装置
に代表される受光型と、EL表示装置に代表される発光
型とに大別することができるが、発光型のフラットパネ
ルディスプレイは受光型のフラットパネルディスプレイ
よりも視野角依存性が低いという利点を有している。こ
のため、発光型のフラットパネルディスプレイ、特に、
低電圧駆動が可能な有機EL表示装置の研究・開発が現
在活発に進められている。
【0003】有機EL表示装置は有機EL素子を画素と
して利用した表示装置であり、有機EL素子は、陽極,
有機発光部,陰極がこの順番またはこれとは逆の順番で
基材上に順次積層された構成を基本的な層構成とする発
光素子である。当該有機EL素子では、陽極と陰極との
間に電圧を印加することによって、有機発光部に使用さ
れている有機発光材料の種類に応じた所定色の発光を得
る。そして、有機EL素子を発光させるのに要する印加
電圧は無機EL素子を発光させるのに要する印加電圧に
比べて大幅に低い。
【0004】有機EL表示装置を得る場合には、まず基
材上に所定個の画素すなわち有機EL素子を形成する必
要があるが、例えばX−Yマトリックス型の有機EL表
示装置においては、個々の有機EL素子毎に対向電極
(発光部の形成後に当該発光部上に形成される電極を意
味する。以下同じ。)を形成するということをせずに、
特開平8−227276号公報の第14図に示されてい
るように所定個の有機EL素子に共通する帯状(ストラ
イプ状)の対向電極(以下、この対向電極を「ストライ
プ状対向電極」という。)を必要本数形成する。
【0005】また、特開平5−275172号公報に
は、光透過性基板上に互いに平行な複数本のストライプ
状下部電極(光透過性第一電極要素)を形成し、これら
のストライプ状下部電極と平面視上直交するようにして
複数の壁を所定ピッチで形成し、前記のストライプ状下
部電極を覆うようにして有機EL媒体層を形成した後、
前記の壁をマスクのように利用した斜方蒸着法によって
前記の壁の表面から前記の有機EL媒体層上に亘って複
数本のストライプ状対向電極(第二電極要素)を形成し
た有機EL表示装置が記載されている。この有機EL表
示装置における各ストライプ状対向電極の断面(短手方
向の垂直断面)は、対向電極材料が前記の壁の表面から
有機EL媒体層表面に亘って蒸着されていることから、
L字状を呈する。
【0006】ところで、有機EL表示装置の開発の進展
に伴い、現在ではより表示品質の高い高精細な有機EL
表示装置の開発が望まれるようになってきており、これ
に伴って、例えばX−Yマトリックス型の有機EL表示
装置においてはストライプ状対向電極同士のピッチを概
ね100μm以下にすることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高精細な発光型フラッ
トパネルディスプレイを得るためには画素(発光素子)
の密度を上げる必要があり、これに伴って下部電極およ
び対向電極を細線化することが必要になるが、この細線
化に伴って下部電極および対向電極それぞれの抵抗値が
増加する。そして、下部電極および対向電極それぞれの
抵抗値が増加すると、(1) 駆動時の電圧降下が大きくな
って画素(発光素子)同士の間での輝度ムラが大きくな
り、また、(2) 応答時間が長くなって速い動きを表示す
ることが困難になる。さらには、消費電力が増大する。
【0008】また、単純マトリックス駆動タイプのフラ
ットパネルディスプレイを駆動させる場合、そのデュー
ティーは走査電極(下部電極または対向電極のいずれか
一方が走査電極として利用される。)の本数の逆数とな
る。このため、走査電極の本数を増加させるに従って、
換言すれば当該フラットパネルディスプレイを高精細化
するに従って、所望の輝度を得るうえで個々の画素(発
光素子)に流すことが必要となるパルス電流値が大きく
なる。そして、画素(発光素子)に流すパルス電流値が
大きくなるに従って消費電力が増大する。
【0009】前述した特開平5−275172号公報に
開示されている有機EL表示装置のように、短手方向の
断面がL字状を呈するストライプ状対向電極(第二電極
要素)を形成するようにすれば、表示装置の高精細化を
図りつつ個々のストライプ状対向電極の短手方向の断面
積を容易に大きくすることができるので、その抵抗値を
低下させることが可能である。
【0010】しかしながら、同公報に開示されている斜
方蒸着法によって形成された断面L字状のストライプ状
対向電極では、壁の表面上にまで対向電極材料を蒸着さ
せたことによる抵抗値(ストライプ状対向電極の抵抗
値)の低下、換言すれば、短手方向の断面積を大きくし
たことによる抵抗値(ストライプ状対向電極の抵抗値)
の低下が比較的小さいため、表示装置の高精細化に伴っ
てストライプ状対向電極の抵抗値が比較的大きく増大す
る。
【0011】本発明の目的は、高精細化した場合でもス
トライプ状対向電極の抵抗値が小さいものを得ることが
容易な発光型表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の発光型表示装置は、基材と、該基材上に形成され
ている複数本のストライプ状下部電極と、該ストライプ
状下部電極の各々と平面視上交差するようにして前記の
基材上に形成されている複数個の分離用リブと、前記ス
トライプ状下部電極それぞれの上に形成されている発光
部用材料層と、該発光部用材料層を介して前記ストライ
プ状下部電極の各々と交差するように形成されている複
数本のストライプ状対向電極とを備え、隣り合うストラ
イプ状対向電極同士は前記分離用リブのいずれかによっ
て互いに分離されており、個々のストライプ状対向電極
は、隣り合う分離用リブの間に形成されている主電極ラ
イン部と、該主電極ライン部よりも面抵抗値が小さくな
るようにして前記分離用リブの表面上に形成されている
補助電極ライン部とからなり、前記ストライプ状対向電
極と前記ストライプ状下部電極との平面視上の交差部が
画素として機能することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の発光型表示装置は、上述し
たように、基材と、この基材上に形成されている複数本
のストライプ状下部電極と、これらのストライプ状下部
電極の各々と平面視上交差するようにして前記の基材上
に形成されている複数個の分離用リブと、前記のストラ
イプ状下部電極それぞれの上に形成されている発光部用
材料層と、当該発光部用材料層を介して前記のストライ
プ状下部電極の各々と交差するように形成されている複
数本のストライプ状対向電極とを備えている。
【0014】ここで、上記の基材としては、目的とする
発光型表示装置において当該基材側を光取り出し面とす
る場合には、画素を構成している発光部からの発光に対
して高い透過性(概ね80%以上)を与えるもの(以
下、このものを「透光性基材」という。)を用いること
が好ましい。また、基材側を光取り出し面としない場合
には、透光性基材を用いてもよいし、非透光性基材を用
いてもよい。
【0015】透光性基材の具体例としては、アルカリガ
ラス,無アルカリガス等の透明ガラスからなるものや、
ポリイミド,ポリサルフォン等の透明樹脂からなるも
の、透光性アルミナ等の透明セラミックスからなるも
の、あるいは石英からなるもの等が挙げられる。一方、
非透光性基材を用いる場合、当該非透光性基材は有機材
料からなっていてもよいし、無機材料からなっていても
よい。
【0016】基材はフィルム状物,シート状物および板
状物のいずれであってもよく、また、単層構造および複
数層構造のいずれの構造を有していてもよい。更には、
所望のストライプ状下部電極を形成することができさえ
すれば、電気絶縁性物質,半導体物質および導電性物質
のいずれからなっていてもよい。どのような基材を用い
るかは、目的とする発光型表示装置の用途や生産性等を
勘案して適宜選択可能である。
【0017】上記の基材には複数本のストライプ状下部
電極が形成されている。個々のストライプ状下部電極の
平面視上の形状は、目的とする発光型表示装置における
画素(発光素子)の配置仕様に応じて適宜選択可能であ
る。例えば画素の配置パターンがモザイク型,ストライ
プ型または4画素配置型である場合には、直線状とする
ことができる。また、個々のストライプ状下部電極の大
きさおよびストライプ状下部電極同士のピッチは、目的
とする発光型表示装置における精細化の度合い等に応じ
て適宜選択される。例えば、高精細なX−Yマトリック
ス型の発光型表示装置(画素数が概ね400個/cm2
以上のものを意味する。以下同じ。)を得ようとする場
合には、個々のストライプ状下部電極の平面視上の形状
を短手方向の幅が概ね5〜499μmの直線状とし、こ
れらのストライプ状下部電極同士のピッチを概ね6〜5
00μmとすることが好ましい。
【0018】ストライプ状下部電極の材質は、目的とす
る発光型表示装置において上記の基材側を光取り出し面
とするか否かに応じて、適宜選択される。すなわち、目
的とする発光型表示装置において前述した基材側を光取
り出し面とする場合には、画素を構成している発光部で
生じた光がストライプ状下部電極を透過するようにその
材質を選択する。一方、目的とする発光型表示装置にお
いて前述した基材側を光取り出し面とせずに後述するス
トライプ状対向電極側を光取り出し面とする場合には、
ストライプ状下部電極は前記の発光部で生じた光に対し
て透光性を有していても有していなくてもよいので、当
該ストライプ状下部電極を陽極として利用するか陰極と
して利用するかに応じて、その材質を選択する。
【0019】ストライプ状下部電極を陽極として利用す
る場合には、仕事関数が大きい(例えば4eV以上)金
属,合金,電気伝導性化合物またはこれらの混合物等を
当該ストライプ状下部電極の材料として用いることが好
ましく、その具体例としてはAu等の金属や、CuI,
ITO,錫酸化物,亜鉛酸化物,In−Zn−O系酸化
物等の導電性透明材料が挙げられる。一方、ストライプ
状下部電極を陰極として利用する場合には、仕事関数の
小さい(例えば4eV以下)金属,合金,電気伝導性化
合物,またはこれらの混合物等を当該ストライプ状下部
電極の材料として用いることが好ましく、その具体例と
してはナトリウム,ナトリウム−カリウム合金,マグネ
シウム,リチウム,マグネシウムと銀との合金または混
合金属,マグネシウム−銅混合物,アルミニウム,Al
/Al23 ,Al−Li合金,インジウムやイッテル
ビウム等の希土類金属などが挙げられる。
【0020】本発明の発光型表示装置においては、上述
したストライプ状下部電極の各々と交差するようにし
て、前述した基材上に複数個の分離用リブが設けられて
いる。これらの分離用リブは、後述する補助電極ライン
を形成するための下地であると共に、後述する互いに分
離したストライプ状対向電極を形成するための隔壁とし
ても利用されるものである。したがって、個々の分離用
リブにおける短手方向の垂直断面形状および当該垂直断
面の大きさは、所望の断面積(短手方向の断面積)を有
する補助電極ラインを形成することができるように、ま
た、互いに分離したストライプ状対向電極を形成するこ
とができるように、目的とする発光表示装置の用途,画
素の層構成(厚さ)等に応じて適宜選択される。個々の
分離用リブは一つの部材からなっていてもよいし、2以
上の部材からなっていてもよい。いずれの場合でも、当
該分離用リブの高さは概ね1〜30μmの範囲内で適宜
選択可能である。
【0021】目的とする発光表示装置が有機EL表示装
置であるときには、前述したストライプ状下部電極と後
述する補助電極ライン部との短絡を防止しつつできるだ
け短手方向の断面積の大きい補助電極ライン部を形成す
るうえから、厚さ0.01〜2μmの台座部と当該台座
部上に形成された厚さ1〜20μmの頭部とによって高
さが概ね1〜22μmの分離用リブを形成し、かつ、こ
のときの頭部の幅を台座部の幅より小さくすると共に頭
部の厚さを台座部の厚さより厚くすることが好ましい。
前記の台座部の短手方向の垂直断面形状は、台座部上に
例えば有機発光層用材料層等の有機物層を形成するよう
にした場合でも当該台座部のエッジによって前記の有機
物層にピンホール等が発生するのを抑制するうえから、
テーパー状とすることが好ましい。また、前記の頭部の
短手方向の垂直断面形状は、互いに分離されたストライ
プ状対向電極を高い歩留まりの下に形成するうえから、
逆テーパ状とすることが好ましい。
【0022】個々の分離用リブの短手方向の幅(分離用
リブが2以上の部材からなっている場合には、当該分離
用リブを構成している部材のうちで最も幅が広い部材の
幅を意味する。以下同じ。)、ならびに、隣り合う分離
用リブ同士の間のギャップ(平面視上のギャップを意味
する。以下同じ。)およびピッチは、分離用リブの短手
方向の垂直断面形状,目的とする発光型表示装置におけ
る精細化の度合い等に応じて適宜選択される。例えば、
高精細なX−Yマトリックス型の発光型表示装置を得よ
うとする場合には、個々の分離用リブの短手方向の幅を
概ね1〜100μmとし、隣り合う分離用リブ同士の間
のギャップを概ね10〜500μmとし、隣り合う分離
用リブ同士のピッチを概ね11〜600μmとすること
が好ましい。また、個々の分離用リブの長さは、後述す
るストライプ状対向電極の長さと同等もしくはそれ以上
とすることが好ましい。
【0023】上述した分離用リブは、当該分離用リブに
よって前述したストライプ状下部電極同士が短絡しない
ように電気絶縁性材料によって形成される。この電気絶
縁性材料は、微細なパターニングを施すことが可能であ
れば有機材料および無機材料のいずれであってもよい
が、有機EL表示装置を得ようとする場合には、吸水率
(ASTM規格のD570に準拠した方法によって測定
した吸水率を意味する。以下同じ。)が0.5%以下で
あるものが好ましい。有機EL表示装置を得ようとする
場合に吸水率が0.5%を超える電気絶縁性材料によっ
て分離用リブを形成することは、次の理由から好ましく
ない。
【0024】すなわち、吸水率が0.5%を超える電気
絶縁性材料によって分離用リブを形成した場合には、有
機EL表示装置の製造過程で当該分離用リブに水分が吸
収され易く、この水分が有機EL表示装置の製造後に経
時的に放出されて、画素である有機EL素子の対向電極
を酸化腐食させる危険性が高くなる。有機EL素子の対
向電極が酸化腐食すると当該有機EL素子の発光特性が
低下し、場合によっては全く発光しなくなってしまう。
したがって、有機EL表示装置を得ようとする場合に吸
水率が0.5%を超える電気絶縁性材料によって分離用
リブを形成することは好ましくない。
【0025】分離用リブ用の好ましい有機材料として
は、例えばポリキノリン,ラダー型ポリシロキサンおよ
び環状構造を有するポリオレフィンが挙げられる。ま
た、(1)ポリクロロトリフルオロエチレン,ポリジクロ
ロジフルオロエチレン,クロロトリフルオロエチレンと
ジクロロジフルオロエチレンとの共重合体等のフッ素化
ポリオレフィン、(2) テトラフルオロエチレンと下式
【化1】 によって示される化合物との共重合体等のフッ素化環状
ポリオレフィン、(3) テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロアリルビニルエーテルとの共重合体,クロロトリ
フルオロエチレンとパーフルオロアリルビニルエーテル
との共重合体,テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
アルキルビニルエーテルとの共重合体,クロロトリフル
オロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルと
の共重合体等のフッ素化ポリエーテル、および(4) フッ
素化ポリシロキサン、などのフッ素系樹脂も前記の有機
材料として好適である。なお、上述した有機材料に黒色
顔料や、青色顔料と赤色顔料と緑色顔料との混合物等を
分散させたものによって分離用リブを形成すれば、当該
分離用リブを表示装置用の遮光膜(いわゆる「ブラック
マトリクス」)として利用することが可能になるので、
更に好ましい。
【0026】一方、分離用リブ用の好ましい無機材料と
しては、例えばAl23 ,SiOx(1≦x≦2),S
iNx (0<x≦(4/3)),SiON,SiAlO
N,SiOF,α−Cおよびα−C:F(フッ素添加非
晶質カーボン)等が挙げられる。
【0027】本発明の発光型表示装置においては、前述
したストライプ状下部電極それぞれの上に発光部用材料
層が形成されている。この発光部用材料層の材質および
層構成は、目的とする発光型表示装置の種類(例えば有
機EL表示装置や無機EL表示装置)に応じて適宜選択
される。
【0028】目的とする発光型表示装置が有機EL表示
装置である場合、当該有機EL表示装置における画素で
ある有機EL素子の層構成としては下記(1)〜
(4)、すなわち、 (1)陽極/有機発光層/陰極 (2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極 (3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極 (4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰
極 のものがあるが、上記(1)のタイプの有機EL素子を
形成しようとする場合には有機発光層用の材料層が本発
明でいう発光部用材料層に相当し、上記(2)のタイプ
の有機EL素子を形成しようとする場合には正孔注入層
用の材料層と有機発光層用の材料層との積層物が本発明
でいう発光部用材料層に相当し、上記(3)のタイプの
有機EL素子を形成しようとする場合には有機発光層用
の材料層と電子注入層用の材料層との積層物が本発明で
いう発光部用材料層に相当し、上記(4)のタイプの有
機EL素子を形成しようとする場合には正孔注入層用の
材料層と有機発光層用の材料層と電子注入層用の材料層
との積層物が本発明でいう有機発光部用材料層に相当す
る。
【0029】有機EL素子における有機発光層は、通常
1種または複数種の有機発光材料によって形成される
が、有機発光材料と電子注入材料および/または正孔注
入材料との混合物や、当該混合物もしくは有機発光材料
を分散させた高分子材料等によって形成されていてもよ
い。また、正孔注入層と共に正孔輸送層が併用される有
機EL素子もあるが、本明細書でいう「正孔注入層」と
は、特に断らない限り、正孔注入層の単独層、正孔輸送
層の単独層、および正孔注入層と正孔輸送層との積層物
の総称である。
【0030】目的とする発光型表示装置が有機EL表示
装置である場合、本発明でいう発光部用材料層の層構成
は、前述したストライプ状下部電極と後述するストライ
プ状対向電極との間に電圧を印加することによって所望
の発光(EL光)が得られるものであれば特に限定され
るものではなく、適宜選択可能である。そして、発光部
用材料層を構成している層の材料も特に限定されるもの
ではなく、所望色の光(EL光)を出射する有機EL素
子が得られさえすれば種々の材料を使用することができ
る。同様のことが、無機EL表示装置を得る場合にもい
える。
【0031】上述した発光部用材料層は、前述したスト
ライプ状下部電極および後述するストライプ状対向電極
と共に画素を構成するものであるので、少なくとも画素
を形成しようとする箇所におけるストライプ状下部電極
上に形成されている。勿論、当該箇所におけるストライ
プ状下部電極上の他にその周辺部に形成されていてもよ
い。なお、正孔注入層または電子注入層が下部電極上に
形成されている有機EL素子からなる画素を備えた発光
型表示装置(有機EL表示装置)を得ようとする場合に
は、正孔注入層または電子注入層を分離用リブとストラ
イプ状下部電極との交差部におけるストライプ状下部電
極上にまで亘って形成することもできる。
【0032】上述した発光部用材料層上には、当該発光
部用材料層を介して前述したストライプ状下部電極と交
差するようにして複数本のストライプ状対向電極が形成
されている。そして、個々のストライプ状対向電極は、
隣り合う分離用リブの間に形成されている主電極ライン
部と、当該主電極ライン部よりも面抵抗値が小さくなる
ようにして前記の分離用リブの表面上に形成されている
補助電極ライン部とからなっている。
【0033】1本のストライプ状対向電極を構成してい
る主電極ライン部は、このストライプ状対向電極と前述
したストライプ状下部電極との平面視上の交差部の全て
に共通するようにして形成された1個の電極である。こ
の主電極ライン部の平面視上の形状は例えば直線状とす
ることができる。主電極ライン部の材質は、当該主電極
ライン部を陽極として利用するか陰極として利用するか
に応じて適宜選択されるが、いずれの場合でも、ストラ
イプ状対向電極側を光取り出し面とする発光型表示装置
を得ようとする場合には、前述した発光部から出射され
る光が当該主電極ライン部を透過するようにその材質を
選択する。
【0034】主電極ライン部を陽極として利用する場合
には、仕事関数が大きい(例えば4eV以上)金属,合
金,電気伝導性化合物またはこれらの混合物等を当該主
電極ライン部の材料として用いることが好ましく、その
具体例としてはAu等の金属や、CuI,ITO,錫酸
化物,亜鉛酸化物,In−Zn−O系酸化物等の導電性
透明材料が挙げられる。一方、主電極ライン部を陰極と
して利用する場合には、仕事関数の小さい(例えば4e
V以下)金属,合金,電気伝導性化合物,またはこれら
の混合物等を当該主電極ライン部の材料として用いるこ
とが好ましく、その具体例としてはナトリウム,ナトリ
ウム−カリウム合金,マグネシウム,リチウム,マグネ
シウムと銀との合金または混合金属,マグネシウム−銅
混合物,アルミニウム,Al/Al23 ,Al−Li
合金,インジウムやイッテルビウム等の希土類金属など
が挙げられる。
【0035】上述した主電極ライン部と共にストライプ
状対向電極を構成している補助電極ライン部は、ストラ
イプ状対向電極の短手方向の断面積を増大させて当該ス
トライプ状対向電極の抵抗値を低下させると共に、高精
細化した場合でもストライプ状対向電極の抵抗値が小さ
い発光型表示装置を得るためのものであるので、前述し
たように、主電極ライン部よりも面抵抗値が小さくなる
ようにして分離用リブの表面上に形成されている。当然
のことながら、この補助電極ライン部は前述した主電極
ライン部と電気的に接続し得るようにして形成されてい
る。当該補助電極ライン部と主電極ライン部とはストラ
イプ状対向電極の長手方向の全長に亘って面接触してい
ることが好ましい。
【0036】補助電極ライン部の面抵抗値は10Ω/□
以下であることが好ましい。また、補助電極ライン部の
面抵抗値や抵抗値は、その材質および膜厚を適宜選択す
ることによって主電極ライン部の値より小さくすること
が好ましい。このとき、当該補助電極ライン部の膜厚を
主電極ライン部の膜厚より厚くすることが特に好まし
い。
【0037】補助電極ライン部の材料としては、主電極
ライン部の材料にもよるが、Ag,Al,Cu,Mo,
Ta,Au,Cr,Ti,Nd等の単体金属や、これら
の金属同士もしくはこれらの金属と他の金属との2元以
上の合金(例えばMo−W,Ta−W,Ta−Mo,A
l−Ta,Al−Ti,Al−Nd,Al−Zr等)、
ケイ素化合物であるTiSi2 ,ZrSi2 ,HfSi
2 ,VSi2 ,TaSi2 ,CrSi2 ,WSi2 ,C
oSi2 ,NiSi2 等、あるいは、これらの単体金
属,合金もしくはケイ素化合物の混合物を用いることが
できる。
【0038】補助電極ライン部の抵抗値が酸化によって
経時的に増大するのを抑制するうえからは、仕事関数が
4.0eV以上の導電性材料(単体)によって補助電極
ライン部を形成するか、または、仕事関数が4.0eV
以上の導電性材料を含有している多成分の導電性材料に
よって補助電極ライン部を形成することが好ましい。ま
た、補助電極ライン部は単層構造のものでなければなら
ないというものではなく、必要に応じて複数層構造にし
てもよい。したがって、補助電極ライン部を複数層構造
とし、かつ、当該補助電極ライン部における最上層とし
て耐酸化性や耐腐食性の高い層を形成することにより、
酸化や腐食によって補助電極ライン部の抵抗値が経時的
に増大するのを抑制することが容易になる。複数層構造
の補助電極ライン部の具体例としては、Al層上にTa
層を設けたもの,Al層上にMo層を設けたもの,Cr
層上にAu層を設けたもの等が挙げられる。
【0039】分離用リブの側面に補助電極ライン部を設
ける場合には、当該補助電極ライン部の膜厚を概ね0.
5〜10μmとすることが好ましい。補助電極ライン部
の膜厚が0.5μm未満では所望の電気的特性を有する
補助電極ライン部を形成することが困難になったり、補
助電極ライン部に断線が発生しやすくなったりする。一
方、補助電極ライン部の膜厚が10μmを超えると分離
用リブの幅方向の厚みに対する補助電極ライン部の膜厚
の割合が高くなることから、特に高精細の発光型表示装
置を得ようとした場合には、発光型表示装置の作製過程
で、あるいは外部から衝撃を受けたときに、分離用リブ
の形状が崩れて補助電極ライン部に断線が生じたり補助
電極ライン部とこれに近接する電極との間で短絡が生じ
たりする危険性が高くなる。
【0040】高精細な発光型表示装置を得るにあたって
分離用リブの側面に補助電極ライン部を設ける場合に
は、補助電極ライン部の膜厚を0.5〜10μmにする
ことがより好ましく、0.5〜2μmとすることが特に
好ましい。特に有機EL表示装置を得る場合には、厚肉
の主電極ライン部を形成しようとすると有機材料(有機
EL素子の発光部に使用されている有機発光材料,正孔
注入層用の有機材料または電子注入層用の有機材料を意
味する。)が熱的な劣化を起こしやすくなるので、低抵
抗のストライプ状対向電極を得るうえからは補助電極ラ
イン部の膜厚を厚くしてその抵抗を下げることが好まし
い。
【0041】上述した補助電極ライン部は、主電極ライ
ン部よりも面抵抗値が小さくなるようにして、かつ、主
電極ライン部と電気的に接続し得るようにして分離用リ
ブの表面上に形成されていればよく、その形成位置は適
宜選択可能である。例えば分離用リブが一部材からなっ
ている場合には、当該分離用リブの側面のうちでその長
手方向に沿って延びている側面や、当該側面から上面に
かけて、補助電極ライン部を形成することができる。ま
た、分離用リブが前述した台座部と頭部とからなってい
る場合には、例えば、図7(a)に示す発光型表示装置
40aにおけるように補助電極ライン部41を前記の台
座部42の上部に形成するようにしてもよいし、図7
(b)に示す発光型表示装置40bや図7(c)に示す
発光型表示装置40cにおけるように補助電極ライン部
41を前記の頭部43の側面から当該頭部43の上面
(分離用リブ44の上面)にかけて形成するようにして
もよいし、図7(d)に示す発光型表示装置40dにお
けるように補助電極ライン部41を前記の頭部43の側
面にのみ形成するようにしてもよい。
【0042】なお、図7(a)〜(d)中の符号45は
基材を、符号46はストライプ状下部電極を、符号47
は発光部用材料層を、符号48は主電極ライン部をそれ
ぞれ示している。発光型表示装置40a,40bおよび
40dにおいては、隣り合う2つの分離用リブ44の間
に形成されている1つの主電極ライン部48と当該主電
極ライン部48に隣接する2つの補助電極ライン部41
とによって1本のストライプ状対向電極49が形成され
ており、発光型表示装置40cにおいては隣り合う2つ
の分離用リブ44の間に形成されている1つの主電極ラ
イン部48と当該主電極ライン部48に隣接する1つの
補助電極ライン部41とによって1本のストライプ状対
向電極49が形成されている。
【0043】本発明の有機EL表示装置は、以上説明し
た基材,ストライプ状下部電極,分離用リブ,発光部用
材料層およびストライプ状対向電極を必須の構成部材と
して備えたものであり、当該発光型表示装置では、スト
ライプ状下部電極とストライプ状対向電極との平面視上
の交差部それぞれにおいて、基材側から順にストライプ
状下部電極,発光部用材料層,ストライプ状対向電極が
積層されている。したがって、これらの交差部はそれぞ
れ発光素子として機能し、当該発光素子は、ストライプ
状下部電極およびストライプ状対向電極を所定の駆動回
路に接続することによって個別に駆動させることができ
るものであるので、画素として機能させることができ
る。
【0044】そして、本発明の発光型表示装置において
は前述した主電極ライン部と補助電極ライン部とによっ
てストライプ状対向電極を形成しているので、表示装置
の高精細化のためにストライプ状対向電極を細線化した
場合でも、補助電極ライン部の材質,幅,厚さ等を適宜
選択することによって当該ストライプ状対向電極の抵抗
値が小さい発光型表示装置(特に、有機EL表示装置や
無機EL表示装置のように薄膜状の発光素子を画素とし
ている発光型表示装置)を容易に得ることができる。
【0045】上記の利点を有する本発明の発光型表示装
置は、前述した必須の構成部材の他に、必要に応じて封
止層を有していてもよい。ここで、本発明でいう封止層
とは、発光型表示装置を構成している発光素子に酸素等
のガスや水分が侵入するのを防止するために設けられる
層を意味する。例えば、有機EL素子に水分や酸素が侵
入すると、その発光特性や素子寿命が低下する。
【0046】封止層の材料は、封止しようとする発光素
子の種類に応じて適宜選択可能である。有機EL素子用
の封止層の材料の具体例としては、例えば、テトラフル
オロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモ
ノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合
主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ
イミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジ
フルオロエチレンとの共重合体、吸水率1%以上の吸水
性物質および吸水率0.1%以下の防湿性物質、In,
Sn,Pb,Au,Cu,Ag,Al,Ti,Ni等の
金属、MgO,SiO,SiO2 ,Al23 ,Ge
O,NiO,CaO,BaO,Fe23 ,Y23 ,T
iO2 等の金属酸化物、MgF2 ,LiF,AlF3
CaF2 等の金属フッ化物、パーフルオロアルカン,パ
ーフルオロアミン,パーフルオロポリエーテル等の液状
フッ素化炭化水素および当該液状フッ素化炭化水素に水
分や酸素を吸着する吸着剤を分散させたもの等が挙げら
れる。
【0047】以上説明した本発明の有機EL表示装置
は、例えば次のようにして作製することができる。ま
ず、所望の基材の片面に必要本数のストライプ状下部電
極を形成する。基材の材料および形態ならびにストライ
プ状下部電極の材料,形状,大きさ,ピッチ等について
は既に述べてあるので、ここではその説明を省略する。
【0048】電気絶縁性材料からなる基材を用いた場合
のストライプ状下部電極の形成は、例えば、当該ストラ
イプ状下部電極の材料となる導電膜を真空蒸着法,スパ
ッタリング法およびイオンプレーティング法等の各種P
VD法や、各種CVD法、あるいは塗布熱分解法等の方
法によって形成した後、この導電膜をフォトリソグラフ
ィー法,電子線リソグラフィー法,X線リソグラフィー
法等の各種リソグラフィー法によって所望形状にパター
ニングすることによって行うことができる。また、所定
形状のマスクを用いたPVD法,CVD法,スクリーン
印刷法等の方法によって直接形成することも可能であ
る。
【0049】一方、導電性材料からなる基材を用いた場
合(電気絶縁性材料からなる層と導電性材料からなる層
とを有している複数層構造の基材を用い、かつ、当該基
材における導電性材料からなる層にストライプ状下部電
極を形成する場合を含む。)のストライプ状下部電極の
形成は、例えば陽極酸化法,イオン注入法等の方法によ
って当該導電性材料からなる基材または前記導電性材料
からなる層の所望箇所にその厚さ方向の全長に亘って電
気絶縁部を形成することにより行うことができる。
【0050】あるいは、ポリシリコン等の半導体の所望
箇所にホウ素,リン等をイオン注入することによって当
該箇所を低抵抗化し、ここをストライプ状下部電極とし
て利用することもできる。どのような方法によってスト
ライプ状下部電極を形成するかは、基材の材質,目的と
する発光型表示装置の用途,生産性等を勘案して適宜選
択可能である。
【0051】ただし、ストライプ状下部電極の材料とな
る導電膜としてアルカリ金属またはアルカリ土類金属を
成分として含有している導電膜(複数層構造を呈し、そ
のうちの少なくとも1層がアルカリ金属またはアルカリ
土類金属を成分として含有している導電膜を含む。)を
使用し、この導電膜をリソグラフィー法によってパター
ニングしてストライプ状下部電極を形成しようとする場
合には、前記の導電膜と実質的に反応しない溶剤を用い
て除去することができる材料によってリソグラフィー用
のレジスト膜を形成することが好ましい。
【0052】当該材料を用いてレジスト膜を形成するこ
とにより、その現像液,エッチング液(ただし、ウエッ
トエッチングによってパターニングする場合に限る。)
および剥離液としても上記の導電膜に対して実質的に不
活性な溶剤を使用することが可能になる。その結果とし
て、上記の導電膜の電極としての機能の低下を抑制しつ
つ所望のストライプ状下部電極を形成することが可能に
なる。
【0053】上記「前記の導電膜と実質的に反応しない
溶剤を用いて除去することができる材料」の具体例とし
ては、分離用リブ用の好ましい有機材料として先に例示
した各種のフッ素系樹脂や、シリコーン樹脂などが挙げ
られる。また、上記「前記の導電膜と実質的に反応しな
い溶剤」の具体例としては、例えば下記のフッ素化炭化
水素が挙げられる。すなわち、直鎖状パーフルオロアル
カン(動粘度が0.1〜1cSt程度のもの)等のフッ
素化低級パラフィン(炭素数が50以下のもの)、パー
フルオロアミン等のフッ素化低級アミン(炭素数が20
以下のもの)、およびパーフルオロポリエーテル(分子
量が1000〜10000程度のもの)等のフッ素化ポ
リエーテルなどが挙げられる。また、フッ素化シリコー
ンオイルも上記の溶剤として用いることができる。
【0054】上述のようにしてストライプ状下部電極を
作製した後、当該ストライプ状下部電極が形成されてい
る側の基材の外表面(ストライプ状下部電極の表面を含
む。)に、前記のストライプ状下部電極の各々と交差す
るようにして複数個の分離用リブを形成する。ただし、
正孔注入層または電子注入層が下部電極上に形成されて
いる有機EL素子を備えた発光型表示装置(有機EL表
示装置)を得ようとする場合には、分離用リブの形成に
先立って、有機EL素子において正孔注入層となる正孔
注入層用材料層または有機EL素子において電子注入層
となる電子注入用材料層を必要に応じて形成してもよ
い。これらの正孔注入層用材料層または電子注入層用材
料層は、例えば前記のストライプ状下部電極を覆うよう
にして当該ストライプ状下部電極が形成されている側の
基板の外表面に形成される。
【0055】分離用リブの形状およびその材質等につい
ては、本発明の発光型表示装置についての説明の中で既
に述べてあるので、ここではその説明を省略する。分離
用リブは、その材料となる所望膜厚の電気絶縁膜をスピ
ンコート法,塗布法,ディッピング法,PVD法(物理
的気相蒸着法),CVD(化学的気相蒸着法)法等、当
該電気絶縁膜の材質に応じた方法によって形成した後、
フォトリソグラフィー法,電子線リソグラフィー法,X
線リソグラフィー法等のリソグラフィー法やレーザービ
ーム加工、電子ビーム描画等の方法によって前記の電気
絶縁膜を所望形状にパターニングすることにより得るこ
とができる。このとき、ストライプ状下部電極の上(ス
トライプ状下部電極の上に正孔注入層用材料層または電
子注入層用材料層が既に形成されている場合には、当該
正孔注入層用材料層上または電子注入層用材料層上)に
残渣が残らないようにすることが好ましい。
【0056】上述のようにして分離用リブを形成した
後、当該分離用リブが形成されている側の基材の外表面
に、発光素子において発光部となる光部用材料層を形成
する。発光部用材料層の層構成およびその材料について
は本発明の発光表示装置についての説明の中で既に述べ
てあるので、ここではその説明を省略する。
【0057】発光部用材料層は、前述したストライプ状
下部電極および後述するストライプ状対向電極と共に発
光素子を構成するものであるので、少なくとも発光素子
を形成しようとする箇所におけるストライプ状下部電極
上(上記の正孔注入層用材料層または電子注入層用材料
層が既に形成されている場合には、当該箇所における正
孔注入層用材料層上または電子注入層用材料層上。以下
同様。)に形成する必要があるが、当該箇所におけるス
トライプ状下部電極上の他にその周辺の基材表面上(上
記の正孔注入層用材料層または電子注入層用材料層が既
に形成されている場合には、当該周辺の正孔注入層用材
料層上または電子注入層用材料層上。以下同様。)に形
成されていてもよい。発光素子を形成しようとする箇所
おけるストライプ状下部電極上の他にその周辺の基材表
面上にも発光部用材料層を形成するようにすれば、その
形成が簡便になる。
【0058】発光部用材料層の形成方法は、その材質や
層構成に応じて適宜選択可能ある。目的とする発光型表
示装置が有機EL表示装置である場合には発光素子とし
て有機EL素子を形成するわけであるが、この場合、発
光部用材料層を形成するにあたっては、個々の有機EL
素子の発光特性が高い有機EL表示装置を得るうえか
ら、少なくとも有機発光層用の材料層については真空蒸
着法によって形成することが好ましい。有機EL素子用
の発光部用材料層を構成する他の層については、その材
料に応じて種々の方法を適用して形成することができる
が、真空蒸着法によって他の層も形成するようにすれ
ば、真空蒸着法のみによって発光部用材料層を形成する
ことができるので、実用上好都合である。
【0059】上述した発光部用材料層の形成に引き続
き、当該発光部用材料層上に主電極ライン部用材料層を
形成する。このとき、発光部用材料層が形成されている
側の基材の外表面に形成された主電極ライン用材料層の
うちで隣り合う2つの分離用リブの間に形成されたもの
が主電極ライン部として機能することになる。主電極ラ
イン部の材質,膜厚等については本発明の発光型表示装
置についての説明の中で既に述べてあるので、ここでは
その説明を省略する。
【0060】主電極ライン部用材料層を形成するにあた
っては、所望長の主電極ライン部が所望箇所に形成され
るように配慮する。主電極ライン部の形成は、その材質
に応じて、真空蒸着法等のPVD法や、CVD法等の方
法により行うことができる。目的とする発光型表示装置
が有機EL表示装置である場合には、発光特性の高い有
機EL素子を形成するうえから、主電極ライン部用材料
層の製膜はできるだけ低い基板温度の下にできるだけ迅
速に行うことが好ましい。
【0061】上述のようにして主電極ライン部まで形成
することにより、当該主電極ライン部と前述したストラ
イプ状下部電極との平面視上の交差部それぞれに発光素
子が形成されるが、本発明の発光型表示装置を得るため
には、さらに補助電極ライン部を形成する。なお、分離
用リブの上面にも発光部用材料層や主電極ライン部用材
料を形成した場合には、補助電極ライン部の形成に先立
って、ドクターブレード法等の方法によってこれらの層
を予め除去しておいてもよい。
【0062】補助電極ライン部の形成は、例えば次のよ
うにして行うことができる。まず、主電極ライン部が形
成されている側の基材の外表面全体にリフトオフ用の層
を形成し、この層をリソグラフィー法等の方法によって
所望形状、すなわち、補助電極ライン部を形成しようと
する箇所に開口部を有する形状にパターニングして、所
定形状の剥離膜を得る。次に、剥離膜上および前記の開
口部から裸出している部材の表面上にPVD法等によっ
て補助電極ライン部用材料層を形成する。この後、前記
の剥離層を当該剥離層上に形成されている不要の補助電
極ライン部用材料層ごと除去することにより、所望の補
助電極ライン部を得る。
【0063】目的とする発光型表示装置が有機EL表示
装置である場合には、有機EL素子の発光特性の低下を
抑制するうえから、当該有機EL素子に対して不活性な
溶剤、すなわち、有機EL素子の発光部に使用されてい
る有機材料(有機発光材料,正孔注入層用の有機材料お
よび電子注入層用の有機材料の総称である。以下同
じ。)または有機EL素子を構成している主電極ライン
部と実質的に反応しない溶剤を用いて除去することがで
きる材料によって形成することが好ましい。
【0064】当該材料を用いて剥離層を形成することに
より、その現像液,エッチング液(ただし、ウエットエ
ッチングによってパターニングする場合に限る。)およ
び剥離液としても、上記の有機材料または主電極ライン
部に対して実質的に不活性な溶剤を使用することが可能
になる。その結果として、発光特性の高い有機EL素子
を形成することが可能になる。
【0065】上記の「有機EL素子に対して不活性な溶
剤」としては、上記の有機材料の溶解度が0.001%
以下のものが特に好ましく、その具体例としては、スト
ライプ状下部電極の形成についての説明の中で「前記の
導電膜と実質的に反応しない溶剤」として例示した溶剤
が挙げられる。また、上記の「有機EL素子に対して不
活性な溶剤を用いて除去することができる材料」の具体
例としては、分離用リブ用の好ましい有機材料として先
に例示した各種のフッ素系樹脂や、シリコーン樹脂など
が挙げられる。
【0066】なお、剥離層を得るにあたって所定形状の
レジストパターンを用いた場合には、このレジストパタ
ーンを剥離した後に補助電極ライン部用材料層を成形し
てもよいし、このレジストパターンを剥離せずに残した
まま補助電極ライン部用材料層を成形してもよい。レジ
ストパターンを剥離せずに残したまま補助電極ライン部
用材料層を成形したとしても、剥離層を溶解除去すれば
当該剥離層上に形成されているレジストパターンおよび
不要の補助電極ライン部用材料層もまた除去されるの
で、目的とする補助電極ライン部を得ることができる。
また、剥離層の除去は当該剥離層が完全に除去されるま
で行わなければならないというものではなく、剥離層上
に形成されている層が除去されるまで行えば実用上は十
分である。剥離層の表層部が溶解されれば、当該剥離層
上に形成されている層は自ずと除去される。その結果と
して、補助電極ライン部を形成しようとする箇所以外の
箇所に形成されている不要の補助電極ライン部用材料層
が除去されるので、所望の補助電極ライン部が得られ
る。
【0067】上述のようにして補助電極ライン部まで形
成することにより、前述した基材,ストライプ状下部電
極,分離用リブ,発光部用材料層およびストライプ状対
向電極を備えている本発明の発光型表示装置が得られ
る。ただし、本発明の発光型表示装置を製造方法するた
めの方法は上述の方法に限定されるものではない。例え
ば、補助電極ライン部が分離用リブの側面に形成されて
いるタイプの発光型表示装置は、分離用リブを形成した
後に当該分離用リブの側面に斜方蒸着法によって所望の
補助電極ライン部を形成し、その後に発光部用材料層お
よび主電極ライン部用材料層(主電極ライン部)を形成
するようにしても得ることができる。
【0068】なお、前述したように、発光型表示装置を
構成している発光素子に水分や酸素が侵入するとその発
光特性や素子寿命が低下することがある。したがって、
発光素子を形成した後、必要に応じて、当該発光素子に
水分や酸素が侵入するのを防止するための封止層を形成
してもよい。封止層の材料については本発明の発光型表
示装置についての説明の中で既に述べてあるので、ここ
ではその説明を省略する。封止層を形成するにあたって
は、当該封止層の材料に応じてPVD法,CVD法,ス
ピンコート法,キャスト法等の方法をを適宜適用するこ
とができるが、封止層形成時に発光素子の発光特性が低
下しないように留意する。
【0069】封止層の材料として液状フッ素化炭化水素
や当該液状フッ素化炭化水素に水分や酸素を吸着する吸
着剤を分散させたもの等の液状物を用いる場合には、基
材上に形成されている発光素子(既に別の封止層があっ
てもよい。)の外側に、前記の基材と共同してこの発光
素子との間に空隙を形成しつつ当該発光素子を覆うハウ
ジング材を設け、前記の基材と前記のハウジング材とに
よって形成された空間に前記の液状物を充填することに
よって封止層を形成することが好ましい。前記のハウジ
ング材としては、吸水率の小さいガラスまたはポリマー
(例えば三フッ化塩化エチレン)からなるものが好適に
用いられる。ハウジング材を使用する場合には、上述し
た封止層を設けずに当該ハウジング材のみを設けてもよ
いし、ハウジング材を設けた後に、当該ハウジング材と
前記の基材とによって形成された空間に酸素や水を吸着
する吸着材の層を設けるか当該吸着材からなる粒子を分
散させてもよい。
【0070】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 まず、図1(a)および図1(b)に示すように、基材
であるガラス板1の片面に長さ80mm,幅90μm
(基部での幅を示す。),厚さ0.1μmのITO膜か
らなるストライプ状下部電極2が110μmピッチで所
定本数形成されている膜厚約1.1mmのガラス基板3
(以下、このガラス基板を「下部電極付き基板3」とい
う。)を用意した。ストライプ状下部電極2それぞれの
短手方向の断面は、テーパ状を呈する。
【0071】次に、下部電極付き基板3において前記の
ストライプ状下部電極2が形成されている側の外表面全
体に、回転数1200rpm,回転時間10秒の条件の
スピンコート法によって市販の黒色レジストからなるレ
ジスト膜を形成し、このレジスト膜を80℃で15分間
プリベークした。そして、所定形状のネガ型マスクを用
いつつ前記プリベーク後のレジスト膜を露光し(露光光
の波長;365nm,照射量;750mJ/cm2 )、
次いで現像を行って、前記プリベーク後のレジスト膜を
パターニングした。当該パターニング後のレジスト膜に
リンス処理を施してから200℃で30分間ポストベー
クし、これによって、図2(a)に示すように、分離用
リブ用の台座部4を所定個得た。台座部4のそれぞれは
長さ80mm,幅30μmのストライプ状を呈し、その
膜厚は1.5μmである。これらの台座部4はストライ
プ状下部電極2の各々と直交するようにして330μm
ピッチで形成されている。
【0072】次いで、下部電極付き基板3において上記
の台座部4が形成されている側の外表面全体に、回転数
900rpm,回転時間30秒の条件のスピンコート法
によって感光性ポリオレフィン系のネガ型レジスト(日
本ゼオン社製のZCOAT−1410)膜を形成し、こ
のレジスト膜を70℃で30分間プリベークした。そし
て、所定形状のフォトマスクを用いつつ前記プリベーク
後のレジスト膜を露光し(露光光の波長;436nm,
照射量;120mJ/cm2 )、次いで現像を行って、
前記プリベーク後のレジスト膜をパターニングした。当
該パターニング後のレジスト膜を250℃で2時間キュ
アーし、これによって、図2(b)に示すように、分離
用リブ用の頭部5を所定個得た。頭部5のそれぞれは長
さ80mm,幅20μmのストライプ状を呈し、その高
さは10μmである。これらの頭部5はその長手方向が
台座部4の長手方向と一致するようにして当該台座部4
それぞれの上に1つづつ形成されている。
【0073】台座部4それぞれの上に上記の頭部5を形
成することにより、台座部4と当該台座部4上に形成さ
れている頭部5とからなる分離用リブ6(図2(b)参
照)が所定個得られた。これらの分離用リブ6の幅は3
0μmであり、隣り合う分離用リブ6同士の間のギャッ
プは300μm、隣り合う分離用リブ同士のピッチは3
30μmである。
【0074】次に、上記の分離用リブ6まで形成した後
の下部電極付き基板3を真空蒸着装置の真空槽内に装置
し、図3(a)に示すように、分離用リブ6それぞれの
上面(頭部5それぞれの上面。ただし、図3(a)に示
した状態下での上面を意味する。)に当接するようにし
てマスク7を配置した。このマスク7には、図3(a)
に示すように、平面視したときに矩形を呈する開口部7
aが所定ピッチでストライプ状に形成されている。ま
た、マスク7を分離用リブ6それぞれの上面に当接させ
るにあたっては、蒸着材料を図3(a)に示す矢印Aの
方向から分離用リブ6それぞれの一方の側面(各分離用
リブ6において、その長手方向に沿って延びている計2
つの側面のうちの一方。)に蒸着させることができるよ
うに、換言すれば、分離用リブ6それぞれにおける頭部
5の一方の側面(各頭部5において、その長手方向に沿
って延びている計2つの側面のうちの一方。)にのみ蒸
着材料を蒸着させることができるように、当該マスク7
を配置した。
【0075】この後、図3(a)に示した矢印A方向か
らアルミニウム(Al)を蒸着させて、分離用リブ6そ
れぞれにおける頭部5の一方の側面にのみ、膜厚1μm
のAl膜8a(図3(b)参照)を製膜した。また、マ
スク7を所定方向にずらして配置し直し、かつ、蒸着材
料が所定方向から蒸着するように変更した以外は同様に
して斜方蒸着を行って、分離用リブ6それぞれにおける
頭部5の他方の側面(各頭部5において、その長手方向
に沿って延びている計2つの側面のうちの他方。)にも
膜厚1μmのAl膜8b(図3(b)参照)を製膜し
た。
【0076】分離用リブ6それぞれにおける頭部5の側
面に製膜された各Al膜8a,8bは、互いに対向する
もの同士が1組となって、1本のストライプ状対向電極
を構成する補助電極ライン部として使用されるので、以
下、Al膜8aを「補助電極ライン部8a」といい、A
l膜8bを「補助電極ライン部8b」という。
【0077】補助電極ライン部8a,8bまで形成した
後の下部電極付き基板3をイソプロピルアルコール中で
3分間超音波洗浄し、さらにUVとオゾンとを併用した
洗浄装置を用いて30分間洗浄した後、当該洗浄後の下
部電極付き基板3を市販の真空蒸着装置(日本真空技術
社製)に入れ、基板ホルダーに固定した。そして、以下
の要領で正孔輸送層用材料層,有機発光層用材料層およ
び主電極ライン部用材料層を順次製膜して、目的とする
有機EL表示装置を得た。
【0078】まず、N,N’−ジフェニル−N,N’−
ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニ
ル]−4,4’−ジアミン(以下、このものを「TP
D」と略記する。)を蒸着材料として用いて、下部電極
付き基板3においてストライプ状下部電極2が形成され
ている側の外表面に膜厚80nmの正孔輸送層用材料層
(TPD層)を形成した。次に、有機発光材料の1つで
あるトリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウ
ム(以下、このものを「Alq」と略記する。)を蒸着
材料として用いて、前記のTPD層上に膜厚75nmの
有機発光層用材料層(Alq層)を形成した。後述する
ように、隣り合う2つの分離用リブ6の間に製膜された
TPD層と当該TPD層上に形成されたAlq層とは、
画素としての有機EL素子を得るための発光部用材料層
として使用される。
【0079】次いで、MgとAgとを蒸着材料として用
い、かつ、Mgの蒸着レートを1.4nm/s、Agの
蒸着レートを0.1nm/sとしてこれらを前記の有機
発光層用材料層(Alq層)上に蒸着させて、膜厚20
0nmの主電極ライン部用材料層(Mg−Ag層)を形
成した。後述するように、隣り合う2つの分離用リブ6
の間に製膜された主電極ライン部用材料層(Mg−Ag
層)は、前述した補助電極ライン部8a,8bと共に1
本のストライプ状対向電極を構成する。なお、前述した
正孔輸送層用材料層(TPD層)の製膜から上述した主
電極ライン部用材料層(Mg−Ag層)の製膜が終了す
るまでの間、真空蒸着装置の真空槽は1度も開放せず、
各層の製膜は連続して行った。
【0080】図4に示すように、上述のようにして得ら
れた有機EL表示装置15は、ガラス板からなる基材1
と、当該基材1の片面に形成された計600本のストラ
イプ状下部電極2と、これらのストライプ状下部電極2
と直交するようにして形成された計200本の分離用リ
ブ6と、これらの分離用リブ6それぞれにおける頭部5
の側面に形成された補助電極ライン部8a,8bと、隣
り合う2つの分離用リブ6(頭部5)の間にそれぞれ形
成された発光部用材料層9aと、これらの発光部用材料
層9aそれぞれの上に形成された主電極ライン部用材料
層10aとを有している。また、各分離用リブ6の上面
には発光部用材料層9bが形成されており、当該発光部
用材料層9b上には主電極ライン部用材料層10bが形
成されている。
【0081】個々のストライプ状下部電極2は、長さ8
0mm,幅90μm,厚さ0.1μmのITO膜からな
り、これらのストライプ状下部電極2は110μmピッ
チで形成されている。また、個々の分離用リブ6は台座
部4と当該台座部4上に形成された頭部5とからなって
おり、これらの分離用リブ6は、平面視したときに前記
のストライプ状下部電極2の各々と直交するようにして
形成されている。前記の頭部5においてその長手方向に
沿って延びている計2つの側面のうちの一方には膜厚1
μmのAl膜からなる補助電極ライン部8aが形成され
ており、前記2つの側面のうちの他方には膜厚1μmの
Al膜からなる補助電極ライン部8bが形成されてい
る。
【0082】隣り合う2つの分離用リブ6(頭部5)の
間に形成されている発光部用材料層9a、および各分離
用リブ6の上面に形成されている発光部用材料層9b
は、それぞれTPD層と当該TPD層上に形成されたA
lq層とからなっており、これらの発光部用材料層9
a,9b上に形成されている主電極ライン部用材料層1
0a,10bは膜厚200nmのMg−Ag層からなっ
ている。そして、個々の主電極ライン部用材料層10a
は、当該主電極ライン部用材料層10aにおける長手方
向の側面に接している補助電極ライン部8a,8bと共
に1本のストライプ状対向電極11を形成している。す
なわち、発光部用材料層9aそれぞれの上に形成されて
いる主電極ライン部用材料層10aが主電極ライン部に
相当する(以下、主電極ライン部用材料層10aを「主
電極ライン部10a」という。)。
【0083】個々の主電極ライン部10aは長さ70m
m,幅300μmのストライプ状を呈し、これらの主電
極ライン部10aは、発光部用材料層9aを介してスト
ライプ状下部電極2の各々と平面視上直交するようにし
て形成されている。主電極ライン部10aそれぞれの抵
抗値は2.8×103 Ω(面抵抗は2Ω/□)、補助電
極ライン部8a,8bそれぞれの抵抗値は265Ω(面
抵抗は0.6Ω/□)であり、1本のストライプ状対向
電極11の抵抗値は240Ωである。
【0084】上記の有機EL表示装置15においては、
ストライプ状下部電極2,発光部用材料層9aおよび主
電極ライン部10aの平面視上の交差部それぞれに有機
EL素子12が形成されており、各有機EL素子12は
画素として機能する。
【0085】実施例2 まず、基材である厚さ約0.5mmのガラス板の片面に
長さ80mm,幅300μm(基部での幅を示す。),
厚さ0.1μmのITO膜からなるストライプ状下部電
極が330μmピッチで所定本数形成されているガラス
基板(以下、このガラス基板を「下部電極付き基板」と
いう。)を用意した。ストライプ状下部電極それぞれの
短手方向の断面は、テーパ状を呈する。
【0086】次に、下部電極付き基板において前記のス
トライプ状下部電極が形成されている側の外表面全体
に、回転数1500rpm,回転時間35秒の条件のス
ピンコート法によって感光性ポリオレフィン系のネガ型
レジスト(日本ゼオン社製のZCOAT−1410)膜
を形成し、このレジスト膜を70℃で30分間プリベー
クした。そして、所定形状のフォトマスクを用いつつ前
記プリベーク後のレジスト膜を露光し(露光光の波長;
436nm,照射量;120mJ/cm2 )、次いで現
像を行って、前記プリベーク後のレジスト膜をパターニ
ングした。当該パターニング後のレジスト膜を250℃
で2時間キュアーし、これによって分離用リブを所定個
得た。
【0087】図5(a)に示すように、各分離用リブ2
4は長さ70mm,幅20μmのストライプ状を呈し、
その高さは5.3μmである。これらの分離用リブ24
は上記のストライプ状下部電極22の各々と直交するよ
うにして110μmピッチで形成されている。なお、図
5(a)中の符号21は上記のガラス板を示しており、
符号23は上記の下部電極付き基板を示している。
【0088】次に、上記の分離用リブ24まで形成した
後の下部電極付き基板23をイソプロピルアルコール中
で3分間超音波洗浄し、さらにUVとオゾンとを併用し
た洗浄装置を用いて30分間洗浄した後、当該洗浄後の
下部電極付き基板23を市販の真空蒸着装置(日本真空
技術社製)に入れ、基板ホルダーに固定した。そして、
実施例1におけるのと全く同じ要領で正孔輸送層用材料
層(TPD層)と有機発光層用材料層(Alq層)とか
らなる発光部用材料層ならびに主電極ライン部用材料層
(Mg−Ag層)を順次形成した。この後、これらの層
のうちで分離用リブ24の上面に形成されたものをドク
ターブレード法によって除去し、これによって、隣り合
う2つの分離用リブ24の間に形成された正孔輸送層用
材料層(TPD層)と有機発光層用材料層(Alq層)
とからなる2層構造の発光部用材料層、ならびに、隣り
合う2つの分離用リブ24の間に形成された主電極ライ
ン部用材料層(Mg−Ag層)からなる主電極ライン部
を得た。
【0089】次いで、図5(b)に示すように、下部電
極付き基板23において上記の発光部用材料層25およ
び主電極ライン部26が形成されている側の外表面全体
に膜厚3μmのフッ素系樹脂層27を形成し、当該フッ
素系樹脂層27上にポジ型フォトレジスト膜28を形成
した。前記のフッ素系樹脂層27を形成するにあたって
はスピンコート法を利用し、コーティング液としては旭
ガラス社製のサイトップCTL−800Aを用いた。ス
ピンコーティングは乾燥窒素雰囲気中で行い、スピンコ
ーティングの初期の段階では下部電極ライン付き基板2
3の回転数を500rpmとし、この回転数で10秒間
回転させた後、回転数を1200rpmに上げて更に3
0秒間回転させた。また、スピンコート後に80℃で1
時間熱処理を施した。一方、上記のポジ型フォトレジス
ト膜28を形成するにあたってもスピンコート法を利用
し、このときのスピンコーティングは、回転数3000
rpm、回転時間20秒の条件の下に行った。
【0090】次に、フォトリソグラフィ法によって上記
のポジ型フォトレジスト膜28をパターニングして、図
5(c)に示すように、当該ポジ型フォトレジスト膜2
8の所定箇所に平面視上の幅が30μmで、長さが70
mmの開口部28aを110μmピッチ(ただし、平面
視上のピッチを意味する。)で形成した(開口部28a
を形成した後のポジ型フォトレジスト膜を、以下、「レ
ジストパターン28b」という。)。個々の開口部28
aは、その長手方向が分離用リブ24の長手方向と一致
するようにして、また、平面視したときに、1つの分離
用リブ24と部分的に重なると共に当該分離用リブ24
に隣接する主電極ライン部26の1つとも部分的に重な
るようにして、ストライプ状に形成されている。
【0091】上記のレジストパターン28bを形成した
後、当該レジストパターン28bをマスクとして利用し
つつ、CHF3 ガスとCF4 ガスとArガスとをエッチ
ングガスとするドライエッチングを行って、図5(d)
に示すように、フッ素系樹脂層27に開口部27aを形
成した(開口部27aを形成した後のフッ素系樹脂層
を、以下、「剥離膜27b」という。)。当該開口部2
7aは、レジストパターン28bに形成されている前記
の開口部28aと平面視上重なる部分が除去されてでき
たものである。なお、ドライエッチング時におけるCH
3 ガスおよびCF4 ガスの流量はそれぞれ24SCC
M、Arガスの流量は98SCCM、真空度は0.5To
rr、エッチング出力(プラズマ出力)は300Wとし
た。
【0092】この後、上記の剥離膜27bまで形成した
後の下部電極付き基板23をスパッタリング装置に移
し、剥離膜27bをマスクとして利用しつつ補助電極ラ
イン部用のAl膜の製膜を行い、当該Al膜の製膜後に
上記の剥離膜27bをフッ素系溶剤(3M社製のフロリ
ナート)によってリフトオフして、目的とする有機EL
表示装置を得た。
【0093】図6に示すように、上述のようにして得ら
れた有機EL表示装置35は、ガラス板からなる基材2
1と、当該基材21の片面に形成された計200本のス
トライプ状下部電極22と、これらのストライプ状下部
電極22と直交するようにして形成された計600本の
分離用リブ24と、隣り合う2つの分離用リブ24の間
にそれぞれ形成された発光部用材料層25と、これらの
発光部用材料層25それぞれの上に形成された主電極ラ
イン部26と、分離用リブ24の上面から当該分離用リ
ブ24に隣接する1つの主電極ライン部26の上面にか
けて形成された補助電極ライン部29とを有している。
【0094】個々のストライプ状下部電極22は、長さ
80mm,幅300μm,厚さ0.1μmのITO膜か
らなり、これらのストライプ状下部電極22は330μ
mピッチで形成されている。また、個々の分離用リブ2
4は、長さ70mm,幅30μm,厚さ5.3μmのフ
ォトレジスト膜からなり、これらの分離用リブ24は1
10μmピッチで形成されている。隣り合う2つの分離
用リブ24の間それぞれに形成されている発光部用材料
層25は膜厚80nmのTPD層と当該TPD層上に形
成された膜厚75nmのAlq層とからなっており、各
発光部用材料層25上にそれぞれ形成されている主電極
ライン部26は膜厚200nmのMg−Ag層からなっ
ている。個々の発光部用材料層25および個々の主電極
ライン部26は、長さ70mm,幅80μmのストライ
プ状を呈し、これらの発光部用材料層25および主電極
ライン部26いずれも110μmピッチで形成されてい
る。そして、各補助電極ライン部29は、その長手方向
が分離用リブ24の長手方向と一致するようにして形成
された長さ70mmのAl膜からなっており、分離用リ
ブ24の上面および側面における補助電極ライン部29
の膜厚(Al膜の膜厚)はそれぞれ0.8μmである。
【0095】個々の主電極ライン部26は、当該主電極
ライン部26の上面から分離用リブ24の上面にかけて
形成されている補助電極ライン部29と共に1本のスト
ライプ状対向電極30を形成しており、主電極ライン部
26それぞれの抵抗値は2.8×103 Ω(面抵抗は2
Ω/□)、補助電極ライン部29それぞれの抵抗値は1
36Ω(面抵抗は0.5Ω/□)、1本のストライプ状
対向電極30の抵抗値は130Ωである。
【0096】上記の有機EL表示装置35においては、
ストライプ状下部電極22,発光部用材料層25および
主電極ライン部26の平面視上の交差部にそれぞれ有機
EL素子31が形成されており、各有機EL素子31は
画素として機能する。
【0097】実施例3 主電極ライン部を、膜厚50nmのMg−Ag層と当該
Mg−Ag層上に形成された膜厚150nmのIn−Z
n−O系酸化物膜(Inの原子比In/(In+Zn)
=0.7)とからなる2層構造の導電膜によって形成し
た以外は実施例1と同様にして、有機EL表示装置を得
た。この有機EL表示装置を構成している上記の主電極
ライン部それぞれの抵抗値は15×103 Ω(面抵抗は
14Ω/□)、補助電極ライン部それぞれの抵抗値は2
54Ω(面抵抗は0.5Ω/□)であり、1本のストラ
イプ状対向電極の抵抗値は250Ωである。
【0098】比較例1 補助電極ライン部を形成しなかった以外は実施例1と同
様にして、有機EL表示装置を得た。この有機EL表示
装置を構成しているストライプ状対向電極それぞれの抵
抗値は、2.8×103 Ωと極めて高かった。
【0099】比較例2 補助電極ライン部を形成しなかった以外は実施例3と同
様にして、有機EL表示装置を得た。この有機EL表示
装置を構成しているストライプ状対向電極それぞれの抵
抗値は、15×103 Ωと極めて高かった。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発光型表
示装置におては主電極ライン部と補助電極ライン部とに
よってストライプ状対向電極が形成されており、かつ、
補助電極ライン部は主電極ライン部よりも面抵抗値が小
さくなるようにして形成されているので、本発明によれ
ば対向電極の抵抗値が小さい高精細の発光型表示装置を
容易に提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は実施例1で作製した下部電極付き
基板を当該下部電極付き基板に形成されているストライ
プ状下部電極の長手方向を望むようにしてみたときの概
略を示す部分断面図であり、図1(b)は前記の下部電
極付き基板を当該下部電極付き基板に形成されているス
トライプ状下部電極の短手方向を望むようにしてみたと
きの概略を示す部分断面図である。
【図2】図2(a)は実施例1で分離用リブ用の台座部
まで形成した後の下部電極付き基板を当該下部電極付き
基板に形成されている台座部の長手方向を望むようにし
てみたときの概略を示す部分断面図であり、図2(b)
は実施例1で分離用リブまで形成した後の下部電極付き
基板を当下部電極付き基板に形成されている分離用リブ
の長手方向を望むようにしてみたときの概略を示す部分
断面図である。
【図3】図3(a)は実施例1で補助電極ライン部を形
成する際の下部電極付き基板(分離用リブまで形成した
後のもの)とマスクとの位置関係を概略的に示す部分断
面図であり、図3(b)は実施例1で補助電極ライン部
まで形成した後の下部電極付き基板を当下部電極付き基
板に形成されている分離用リブの長手方向を望むように
してみたときの概略を示す部分断面図である。
【図4】実施例1で作製した有機EL表示装置の概略を
一部切欠いた状態で示す断面斜視図である。
【図5】図5(a)は実施例2で分離用リブまで形成し
た後の下部電極付き基板を当該下部電極付き基板に形成
されている分離用リブの長手方向を望むようにしてみた
ときの概略を示す部分断面図であり、図5(b)は実施
例2で補助電極ライン部を形成するに先立ってレジスト
膜まで形成した後の下部電極付き基板を当該下部電極付
き基板に形成されている分離用リブの長手方向を望むよ
うにしてみたときの概略を示す部分断面図であり、図5
(c)は実施例2で補助電極ライン部を形成するに先立
ってレジストパターンまで形成した後の下部電極付き基
板を当該下部電極付き基板に形成されている分離用リブ
の長手方向を望むようにしてみたときの概略を示す部分
断面図であり、図5(d)は実施例2で補助電極ライン
部を形成するに先立って剥離層まで形成した後の下部電
極付き基板を当該下部電極付き基板に形成されている分
離用リブの長手方向を望むようにしてみたときの概略を
示す部分断面図である。
【図6】実施例2で作製した有機EL表示装置の概略を
示す部分断面図である。
【図7】本発明の発光型表示装置における補助電極ライ
ン部の形成例を概略的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,21,45…基材、 2,22,46…ストライプ
状下部電極、 3,23…下部電極付き基板、 4,4
2…分離用リブの台座部、 5,43…分離用リブの頭
部、 6,24,44…分離用リブ、 8a,8b,4
1…補助電極ライン部、 9a,9b,25,47…発
光部用材料層、 10a,26,48…主電極ライン
部、 11,30,49…ストライプ状対向電極、 1
2,31…有機EL素子、 15,35…有機EL表示
装置、 40a,40b,40c,40d…発光型表示
装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材上に形成されている複数
    本のストライプ状下部電極と、該ストライプ状下部電極
    の各々と交差するようにして前記の基材上に形成されて
    いる複数個の分離用リブと、前記ストライプ状下部電極
    それぞれの上に形成されている発光部用材料層と、該発
    光部用材料層を介して前記ストライプ状下部電極の各々
    と交差するように形成されている複数本のストライプ状
    対向電極とを備え、 隣り合うストライプ状対向電極同士は前記分離用リブの
    いずれかによって互いに分離されており、 個々のストライプ状対向電極は、隣り合う分離用リブの
    間に形成されている主電極ライン部と、該主電極ライン
    部よりも面抵抗値が小さくなるようにして前記分離用リ
    ブの表面上に形成されている補助電極ライン部とからな
    り、 前記ストライプ状対向電極と前記ストライプ状下部電極
    との平面視上の交差部が画素として機能する、ことを特
    徴とする発光型表示装置。
  2. 【請求項2】 補助電極ライン部の膜厚が主電極ライン
    部の膜厚より厚い、請求項1に記載の発光表示装置。
  3. 【請求項3】 分離用リブが台座部と該台座部よりも厚
    肉の頭部とからなる、請求項1または請求項2に記載の
    発光型表示装置。
  4. 【請求項4】 補助電極ライン部の抵抗値が主電極ライ
    ン部の抵抗値未満である、請求項1〜請求項3のいずれ
    か1項に記載の発光型表示装置。
  5. 【請求項5】 補助電極ライン部が、仕事関数が4.0
    eV以上の金属を含有している、請求項1〜請求項4の
    いずれか1項に記載の発光型表示装置。
JP14148997A 1997-05-30 1997-05-30 発光型表示装置 Expired - Fee Related JP3836944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14148997A JP3836944B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 発光型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14148997A JP3836944B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 発光型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10335068A true JPH10335068A (ja) 1998-12-18
JP3836944B2 JP3836944B2 (ja) 2006-10-25

Family

ID=15293111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14148997A Expired - Fee Related JP3836944B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 発光型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3836944B2 (ja)

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000252063A (ja) * 1999-03-01 2000-09-14 Toppan Printing Co Ltd 色切換発光素子、色切換発光素子用基板及びカラー表示装置
JP2000331783A (ja) * 1999-05-21 2000-11-30 Tohoku Pioneer Corp 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法
JP2001092413A (ja) * 1999-09-24 2001-04-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置および電子装置
EP1096568A2 (en) 1999-10-28 2001-05-02 Sony Corporation Display apparatus and method for fabricating the same
WO2001062051A1 (fr) * 2000-02-16 2001-08-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Dispositif electroluminescent organique actif et procede de fabrication
WO2001063975A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-30 Seiko Epson Corporation Dispositif organique el et procede de fabrication
JP2001236027A (ja) * 1999-12-15 2001-08-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置
JP2001345178A (ja) * 2000-03-27 2001-12-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2002056987A (ja) * 2000-08-09 2002-02-22 Korai Kagi Kofun Yugenkoshi 自動放熱型有機エレクトロルミネッセンスデバイス、及びその製造方法
EP1246245A2 (en) * 2001-03-28 2002-10-02 Pioneer Corporation Organic electroluminescence display panel
US6462469B1 (en) * 1999-06-25 2002-10-08 Koninklijke Philips Electronics N.V. Electroluminescent device having electrical conductors arranged between adjacent display elements
JP2002543446A (ja) * 1999-02-23 2002-12-17 サーノフ コーポレイション ディスプレイ装置
JP2002372928A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Sony Corp タイリング型表示装置及びその製造方法
JP2003515909A (ja) * 1999-11-29 2003-05-07 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 有機エレクトロルミネッセント装置とその製造方法
JP2003332051A (ja) * 2002-05-09 2003-11-21 Dainippon Printing Co Ltd エレクトロルミネッセント素子の製造方法
JP2003332073A (ja) * 2002-03-07 2003-11-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2004326130A (ja) * 2004-07-30 2004-11-18 Sony Corp タイリング型表示装置
JP2005026240A (ja) * 2004-10-25 2005-01-27 Sony Corp 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2005203196A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Fuji Electric Holdings Co Ltd パッシブマトリクス駆動トップエミッション型有機el素子およびその製造方法
JP2006286493A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Sony Corp 表示素子、表示装置および表示素子の製造方法
JP2007227288A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Seiko Epson Corp 有機el装置および電子機器
CN100379054C (zh) * 2003-05-13 2008-04-02 精工爱普生株式会社 显示装置及其方法
JP2008134647A (ja) * 2000-02-25 2008-06-12 Seiko Epson Corp 有機el装置
CN100456515C (zh) * 2004-11-15 2009-01-28 胜华科技股份有限公司 一种电极隔离壁的制作方法
KR101011346B1 (ko) * 2002-03-07 2011-01-28 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 발광 장치 및 그 제작 방법
JP2011129539A (ja) * 2002-11-26 2011-06-30 General Electric Co <Ge> 有機電子デバイスにおける欠陥の影響を軽減する電極
US8053971B2 (en) * 2006-07-31 2011-11-08 Lg Display Co., Ltd. Organic light emitting device and method of fabricating the same
WO2012057011A1 (ja) * 2010-10-26 2012-05-03 出光興産株式会社 光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法
WO2012076587A1 (de) * 2010-12-07 2012-06-14 Von Ardenne Anlagentechnik Gmbh Verfahren zur herstellung eines organischen lichtemittierenden leuchtmittels
US8754577B2 (en) 1999-12-15 2014-06-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device
CN106890552A (zh) * 2017-03-13 2017-06-27 苏州盟力环境科技有限公司 一种等离子体气体处理装置
WO2022176395A1 (ja) * 2021-02-17 2022-08-25 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置

Cited By (54)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4741732B2 (ja) * 1999-02-23 2011-08-10 トランスパシフィック・インフィニティ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー ディスプレイ装置
JP2002543446A (ja) * 1999-02-23 2002-12-17 サーノフ コーポレイション ディスプレイ装置
JP2000252063A (ja) * 1999-03-01 2000-09-14 Toppan Printing Co Ltd 色切換発光素子、色切換発光素子用基板及びカラー表示装置
JP2000331783A (ja) * 1999-05-21 2000-11-30 Tohoku Pioneer Corp 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法
US6462469B1 (en) * 1999-06-25 2002-10-08 Koninklijke Philips Electronics N.V. Electroluminescent device having electrical conductors arranged between adjacent display elements
JP2001092413A (ja) * 1999-09-24 2001-04-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置および電子装置
US7786958B1 (en) 1999-09-24 2010-08-31 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device and electronic device
EP1096568A2 (en) 1999-10-28 2001-05-02 Sony Corporation Display apparatus and method for fabricating the same
EP1096568A3 (en) * 1999-10-28 2007-10-24 Sony Corporation Display apparatus and method for fabricating the same
JP2003515909A (ja) * 1999-11-29 2003-05-07 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 有機エレクトロルミネッセント装置とその製造方法
US8754577B2 (en) 1999-12-15 2014-06-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device
JP2001236027A (ja) * 1999-12-15 2001-08-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置
US6933672B2 (en) 2000-02-16 2005-08-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Actively driven organic EL device and manufacturing method thereof
US7250718B2 (en) 2000-02-16 2007-07-31 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Actively driven organic EL device and manufacturing method thereof
US6538374B2 (en) 2000-02-16 2003-03-25 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Actively driven organic EL device and manufacturing method thereof
KR100782670B1 (ko) * 2000-02-16 2007-12-07 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 액티브 구동형 유기 전기발광 장치 및 이의 제조방법
US7994705B2 (en) 2000-02-16 2011-08-09 Idemitsu Kosan Co. Actively driven organic EL device and manufacturing method thereof
WO2001062051A1 (fr) * 2000-02-16 2001-08-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Dispositif electroluminescent organique actif et procede de fabrication
US6869635B2 (en) 2000-02-25 2005-03-22 Seiko Epson Corporation Organic electroluminescence device and manufacturing method therefor
US7427832B2 (en) 2000-02-25 2008-09-23 Seiko Epson Corporation Organic electroluminescence device and manufacturing method therefor
KR100476572B1 (ko) * 2000-02-25 2005-03-18 세이코 엡슨 가부시키가이샤 유기 이엘장치 및 그 제조방법
US7898170B2 (en) 2000-02-25 2011-03-01 Seiko Epson Corporation Organic electroluminescence device and manufacturing method therefor
JP4144687B2 (ja) * 2000-02-25 2008-09-03 セイコーエプソン株式会社 有機el装置の製造方法
EP1191823A4 (en) * 2000-02-25 2006-04-05 Seiko Epson Corp EL ORGANIC DEVICE AND METHOD OF MANUFACTURE
JP2008134647A (ja) * 2000-02-25 2008-06-12 Seiko Epson Corp 有機el装置
WO2001063975A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-30 Seiko Epson Corporation Dispositif organique el et procede de fabrication
JP2001345178A (ja) * 2000-03-27 2001-12-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2002056987A (ja) * 2000-08-09 2002-02-22 Korai Kagi Kofun Yugenkoshi 自動放熱型有機エレクトロルミネッセンスデバイス、及びその製造方法
EP1246245A2 (en) * 2001-03-28 2002-10-02 Pioneer Corporation Organic electroluminescence display panel
SG127742A1 (en) * 2001-06-13 2006-12-29 Sony Corp Tie-ring type display device, and method of manufacturing the display device
JP2002372928A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Sony Corp タイリング型表示装置及びその製造方法
WO2002103663A1 (en) * 2001-06-13 2002-12-27 Sony Corporation Tie-ring type display device, and method of manufacturing the display device
US11005062B2 (en) 2002-03-07 2021-05-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting apparatus and method of fabricating the same
US10170724B2 (en) 2002-03-07 2019-01-01 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting apparatus and method of fabricating the same
US8968822B2 (en) 2002-03-07 2015-03-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting apparatus and method of fabricating the same
KR101011346B1 (ko) * 2002-03-07 2011-01-28 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 발광 장치 및 그 제작 방법
JP2003332073A (ja) * 2002-03-07 2003-11-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2003332051A (ja) * 2002-05-09 2003-11-21 Dainippon Printing Co Ltd エレクトロルミネッセント素子の製造方法
US7914976B2 (en) 2002-05-09 2011-03-29 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Production method for electroluminescent element
JP2011129539A (ja) * 2002-11-26 2011-06-30 General Electric Co <Ge> 有機電子デバイスにおける欠陥の影響を軽減する電極
CN100379054C (zh) * 2003-05-13 2008-04-02 精工爱普生株式会社 显示装置及其方法
JP2005203196A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Fuji Electric Holdings Co Ltd パッシブマトリクス駆動トップエミッション型有機el素子およびその製造方法
JP2004326130A (ja) * 2004-07-30 2004-11-18 Sony Corp タイリング型表示装置
JP2005026240A (ja) * 2004-10-25 2005-01-27 Sony Corp 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
CN100456515C (zh) * 2004-11-15 2009-01-28 胜华科技股份有限公司 一种电极隔离壁的制作方法
JP2006286493A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Sony Corp 表示素子、表示装置および表示素子の製造方法
JP2007227288A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Seiko Epson Corp 有機el装置および電子機器
US8053971B2 (en) * 2006-07-31 2011-11-08 Lg Display Co., Ltd. Organic light emitting device and method of fabricating the same
WO2012057011A1 (ja) * 2010-10-26 2012-05-03 出光興産株式会社 光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法
JP2012094348A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Idemitsu Kosan Co Ltd 光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法
US8741669B2 (en) 2010-12-07 2014-06-03 Von Ardenne Anlagentechnik Gmbh Method for the production of an organic light emitting illuminant
WO2012076587A1 (de) * 2010-12-07 2012-06-14 Von Ardenne Anlagentechnik Gmbh Verfahren zur herstellung eines organischen lichtemittierenden leuchtmittels
CN106890552A (zh) * 2017-03-13 2017-06-27 苏州盟力环境科技有限公司 一种等离子体气体处理装置
WO2022176395A1 (ja) * 2021-02-17 2022-08-25 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3836944B2 (ja) 2006-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3836944B2 (ja) 発光型表示装置
JP3247388B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
CN1271891C (zh) 电致发光显示装置及其制造方法
TWI387104B (zh) 發光設備及其製造方法
JP3224396B2 (ja) 有機el素子
US20120252150A1 (en) Method of manufacturing organic electroluminescence display device
JP3836946B2 (ja) 有機el表示装置
US7535164B2 (en) Self-emission panel and method of manufacturing same
US20120252149A1 (en) Method of manufacturing organic electroluminescence display device
KR102060364B1 (ko) 유기발광 표시장치 제조방법
WO2005098802A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2004252406A (ja) 表示パネル及びその表示パネルを備えた電子機器並びに表示パネルの製造方法
JP2006040711A (ja) 表示装置の製造方法及び表示装置
JPH1154285A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2004119197A (ja) 有機elパネルおよびその製造方法、それを用いた電気光学パネル並びに電子機器
US20140117363A1 (en) Display panel device and method of manufacturing display panel device
JP3707290B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルおよびその製造方法
JP2005243280A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置用基板、及び電子機器
CN1638546A (zh) 双板型有机电致发光显示器件及其制造方法
JPH10261486A (ja) 有機el発光装置の製造方法
JP2008059824A (ja) アクティブマトリックス型有機elパネルおよびその製造方法
KR102078022B1 (ko) 양 방향 표시형 유기전계 발광소자 및 이의 제조 방법
JP3379684B2 (ja) 有機el発光装置
TWI414203B (zh) A manufacturing method and a display device of a display device
KR101296657B1 (ko) 유기전계발광소자 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees