JPH10333361A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH10333361A
JPH10333361A JP14616897A JP14616897A JPH10333361A JP H10333361 A JPH10333361 A JP H10333361A JP 14616897 A JP14616897 A JP 14616897A JP 14616897 A JP14616897 A JP 14616897A JP H10333361 A JPH10333361 A JP H10333361A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速複写機においても、環境安定性に優れ、
良好な画像が長期にわたり安定して得ることができる静
電荷像現像用トナーを提供することにある。 【解決手段】 少なくとも1−ナフトールあるいはその
誘導体とホルムアルデヒドあるいはアルデヒドとの環状
縮合体を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナ
ーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法,静電
記録法などに用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)及び
特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されている如く、多数の
方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行なって可視像とし、必
要に応じて、紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力等により定着し、複写物を得るものである。
【0003】静電潜像をトナーを用いて可視像化する現
像方法も種々知られている。例えば米国特許第2,87
4,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、同
第2,618,552号明細書に記載されているカスケ
ード現像法及び同第2,221,776号明細書に記載
されているパウダークラウド法、ファーブラシ現像法、
液体現像法等、多数の現像法が知られている。
【0004】これらの現像法において、特にトナー及び
キャリヤを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カ
スケード法、液体現像法などが広く実用化されている。
【0005】また、一方、トナーのみよりなる一成分現
像剤を用いる現像方法が各種提案されており、その中の
一例としては、磁性を有するトナー粒子より成る現像剤
を用いる方法がある。
【0006】これらの現像法に適用するトナーとして
は、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料、顔料を分散
させた着色樹脂微粉体が使用されている。例えば、ポリ
スチレンなどの結着樹脂中に着色剤を分散させたものを
1〜30μm程度に微粉砕した粒子がトナーとして用い
られる。磁性トナーとしては、マグネタイトなどの磁性
体粒子を含有させたものが用いられている。また、トナ
ー及びキャリアを主体とする現像剤を用いる方式の場合
には、トナーは通常、ガラスビーズ、鉄粉、フェライト
粒子などのキャリア粒子と混合して用いられる。
【0007】いずれのトナーも、現像される静電潜像の
極性に応じて、正または負の電荷を有する必要がある。
【0008】トナーに電荷を保有させるためには、トナ
ーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することもでき
るが、この方法ではトナーの帯電性が低いので、現像に
より得られる画像はカブリ易く、不鮮明なものとなる。
そこで、適切な摩擦帯電性をトナーに付与するために、
帯電性を付与する染料、顔料、さらには帯電制御剤を添
加することが行われている。
【0009】今日、当該技術分野で知られている帯電制
御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、
アルキル置換サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸
の金属錯塩、銅フタロシアニン顔料等が知られている。
【0010】しかしながら、これらの帯電制御剤のある
ものは、スリーブあるいはキャリアを汚染し易いため
に、それらを用いたトナーは複写枚数の増加に伴い摩擦
帯電量が低下し、画像濃度の低下を引き起こす傾向があ
る。また、ある種の帯電制御剤は、摩擦帯電量が不十分
であり、温湿度の影響を受け易いために、画像濃度の環
境変動の原因となる。また、ある種の帯電制御剤は、保
存安定性が悪く、長期保存中に摩擦帯電能が低下する。
また、ある種の帯電制御剤は、樹脂に対する分散性が不
良であるために、これを用いたトナーは粒子間の摩擦帯
電量が不均一でカブリ易い。また、ある種の帯電制御剤
は、熱安定性が悪くトナー製造時の加熱混練過程におい
て分解変質することがある。そのような帯電制御剤を用
いたトナーの一部を再利用し製造されたトナーは、逆帯
電性粒子を生成しやすく、カブリを生じやすい。また、
ある種の帯電制御剤は、有色であり、カラートナーには
実質的に使用できない。
【0011】これら全てを満足する帯電制御剤の開発が
強く要請されているのが現状である。
【0012】また、特開昭63−260253号公報及
び特開昭63−266462号公報には、フェノール化
合物がトナー組成物として提案されている。しかしなが
ら、これらのフェノール化合物について検討したとこ
ろ、これらのフェノール化合物それ自身では、負摩擦帯
電性が低く帯電制御剤として使用する場合には、樹脂そ
の他のトナー材料に制限を受けることが知見された。
【0013】また、特公昭58−9415号公報及び特
開昭63−260253号公報には、フェノール化合物
とアルデヒド、ケトンとの重縮合物あるいはフェノール
樹脂が、負電荷を制御するトナー組成物として提案され
ている。しかるに、これらの重縮合物或はフェノール樹
脂は、200℃以下で融点或は軟化点を有するため、ト
ナーに含有せしめた場合には負摩擦帯電性を有するもの
の、下記問題点を有する。
【0014】1.多くのものは負摩擦帯電性が不十分な
ため、トナー中に多量に添加しなければならない。 2.添加量によりトナーの定着特性を著しく変えてしま
う。 3.トナー製造過程における加熱混練時に分解変質する
ために、トナー特性が製造条件に大きく依存する。 4.製造時生じた微粉トナーを再利用して製造したトナ
ーは、カブリを生じ易い。また、これらに示された重縮
合物あるいはフェノール樹脂は溶剤に対して可溶性であ
るという特徴を有している。
【0015】特に今後、複写機がより高速化の方向に進
んでおり、また、トナー粒径がさらに小さくなる傾向に
なるという状況では、特に低湿環境下でトナーのチャー
ジアップが問題化し、それにともなう画像濃度低下の問
題がクローズアップされている。
【0016】上記の従来の技術では、このような低湿環
境下でのトナーのチャージアップ問題の解決が困難であ
った。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
複写機においても良好な画像が得られる静電荷像現像用
トナーを提供することにある。
【0018】さらに他の目的は、トナー粒子間、トナー
とスリーブの如きトナー担持体との間の摩擦帯電量が安
定で、使用する現像システムに適した帯電量にコントロ
ールできる静電荷像現像用トナーを提供することにあ
る。
【0019】さらに他の目的は、デジタルな潜像に忠実
な現像を行なわしめるドット間の濃度差を大きくするこ
とも可能であり、ドットの縁部がシャープに再現される
静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0020】さらに他の目的は、トナーを長期にわたり
連続使用した際にも初期の性能を維持する静電荷像現像
用トナーを提供することにある。
【0021】さらに他の目的は、ポスト帯電を含む画像
形成プロセスにおいてもカブリ,反転カブリの少ない静
電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0022】さらに他の目的は、温度,湿度の変化に影
響を受けない安定した画像を再現する静電荷像現像用ト
ナーを提供することにある。
【0023】さらに他の目的は、長期間の保存でも初期
の特性を維持する保存安定性の優れた静電荷像現像用ト
ナーを提供することにある。
【0024】さらに他の目的は、トナー粒径を小さくし
た場合においても低湿下でも、良好な画像を付与させる
静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
−ナフトールあるいはその誘導体とホルムアルデヒドあ
るいはアルデヒドとの環状縮合体を含有することを特徴
とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0026】本発明のトナー構成とすることにより、環
境安定性に優れ、良好な画像が長期にわたり安定して得
ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明では、少なくとも1−ナフ
トールあるいはその誘導体とホルムアルデヒドあるいは
アルデヒドとの環状縮合体をトナーに用いることによっ
て、良好な負摩擦帯電性が付与されるトナーを得ること
ができるとともに、従来技術での問題点を解決できるこ
とを見い出した。
【0028】少なくとも1−ナフトールあるいはその誘
導体とホルムアルデヒドあるいはアルデヒドとの縮合体
(物質Aと以下総称)が良好で安定した摩擦帯電性をト
ナーに付与する理由は、現在のところ不明であるが、物
質Aの構造に特有の環状構造によってトナーの電子吸収
性が高まることが原因ではないかと本発明者らは推測し
ている。
【0029】また、本発明で用いられる上記物質Aは、
熱安定性が良好でありトナー製造時に、結着樹脂などと
共に溶融混練させても、分解変質することが少ない。そ
の結果、トナー製造条件によってトナー帯電性が変化す
ることが少ない傾向がある。
【0030】本発明で用いられる物質Aは、1−ナフト
ールあるいはその誘導体とホルムアルデヒドあるいはア
ルデヒドとの縮合によって得ることができる。物質Aの
合成法については、特に限定されるものはないが、一例
としては、 J.Am.Chem,Soc.103 3782〜3
792(1981) Pure&Appl.Chem,Vol.58,No
11 1523〜1528(1985) Tetrahedron Letters,Vol.
26,No283343〜3344(1985) 現代化学,182 14〜23(1986) Department of Chemistry,
MemorialUniversity of New
foundland,St.Jon’s,Newfou
ndland,Canada AlB 3×7. 28
87〜2889 等の文献に従い、合成する方法が挙げられる。
【0031】また、物質Aの一例としては、次の物質
(1)〜(8)を挙げることができる。
【0032】
【化2】
【0033】
【化3】
【0034】本発明において用いられる物質Aのトナー
中での添加量は、結着樹脂100質量部に対し、0.1
〜15質量部が好ましい。物質Aの結着樹脂に対する添
加量が0.1質量部を下回ると、トナー中での物質Aの
分散性が不充分であり、15質量部を上回ると、トナー
として適正な帯電量を安定して維持することが困難とな
る。
【0035】本発明においては、トナーの結着樹脂とし
ては、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹
脂,スチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
【0036】ポリエステル樹脂としては、特に限定され
るものはなく従来公知のポリエステル樹脂が使用でき
る。ポリエステル樹脂を構成する単量体としては、従来
公知の下記物質を使用することができるが、何らこれら
に限定されるものではない。
【0037】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ペンタエリスリトールジアリルエーテル、トリメチレン
グリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
水素化ビスフェノールA、また次式で表わされるビスフ
ェノール誘導体; 次式
【0038】
【化4】
【0039】(式中Rはエチレンまたはプロピレン基で
あり、x,yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+
yの平均値は2〜10である。)等のジオール類が挙げ
られる。
【0040】また、酸成分としてはフマル酸、マレイン
酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン
酸類、又はこれらの酸無水物、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、アゼライン酸などのジカルボン酸類又はこ
れらの酸無水物、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族系
ジカルボン酸などが挙げられる。
【0041】また三価以上のアルコールとしてグリセリ
ン、ソルビット、ソルビタン等、三価以上の酸としては
トリメリット酸、ピロメリット酸等及びこれらの酸無水
物等が挙げられる。
【0042】また、本発明で用いるポリエステル樹脂の
製造法は、特に限定されることはなく、従来公知の製造
法が適用される。
【0043】スチレン−アクリル系樹脂としては、特に
限定されるものはなく、従来公知のスチレン−アクリル
系樹脂が使用できる。スチレン−アクリル系樹脂を構成
する単量体としては、従来公知の下記物質を使用するこ
とができるが、何らこれらに限定されるものではない。
【0044】例えば、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチ
ルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オク
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシ
ルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−
ニトロスチレン等のスチレン誘導体;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニルなどのα−メチレン脂肪族モノカ
ルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリ
ル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアク
リル酸もしくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、マレイン酸及びそれらのメ
チル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル等のモノエ
ステル等のカルボキシル基含有ビニル系モノマーがあげ
られる。
【0045】本発明では、スチレン系モノマー、メタク
リルあるいは、アクリル系モノマーとカルボキシル基含
有モノマーの組み合せが好ましい。
【0046】更に架橋剤として、主として2個以上の重
合可能な二重結合を有する化合物を合わせて用いること
ができ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレ
ン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等
のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以
上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物と
して合わせて用いることができる。
【0047】結着樹脂がスチレン−アクリル系の場合、
トナーの分子量分布がTHF可溶分のGPCによる分子
量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つピ
ークが存在し、分子量10万以上の領域に少なくとも1
つピークが存在し、分子量分布10万以下の成分が50
〜90%となるような結着樹脂が好ましい。
【0048】結着樹脂がポリエステル系の樹脂の場合
は、同様のトナーの分子量分布で、分子量3千〜5万の
領域に少なくとも1つピークが存在し、分子量10万以
下の成分が60〜100%となるような結着樹脂が好ま
しい。さらに好ましくは、分子量5千〜2万の領域に少
なくとも1つピークが存在するのが良い。
【0049】トナーの結着樹脂としてはポリエステル樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂のほかに、スチレン−ビ
ニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−インデン共重合体のスチレン
と他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族
又は脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィ
ン、等を使用することができる。
【0050】本発明においては、必要に応じて他の帯電
制御剤を併用することもでき、従来公知の帯電制御剤が
用いられる。
【0051】今日、当該分野で知られている帯電制御剤
としては、以下のものがあげられる。
【0052】例えば、有機金属錯体、キレート化合物が
有効で、前述したようなモノアゾ金属錯体、アセチルア
セトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族
ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及
びその金属塩、無水物、エステル類;ビスフェノール等
のフェノール誘導体類などがあげられる。
【0053】更に例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩
等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1
−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アン
モニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩
等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニル
メタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高
級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチ
ルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドな
どのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレー
ト、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボ
レートなどのジオルガノスズボレートなどが挙げられ
る。
【0054】本発明のトナーにおいては、帯電安定性,
現像性,流動性,耐久性向上のため、シリカ微粉末を添
加することが好ましい。
【0055】本発明に用いられるシリカ微粉末は、BE
T法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2 /g
以上(特に50〜400m2 /g)の範囲内のものが良
好な結果を与える。トナー100質量部に対してシリカ
微粉体0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量
部使用するのが良い。
【0056】また、本発明に用いられるシリカ微粉末
は、必要に応じて、疎水化,帯電性コントロールなどの
目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、
シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン
カップリング剤、官能基を有するシランカップリング
剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤で併用して処
理されていることも好ましい。
【0057】他の添加剤としては、例えば、テフロン、
ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンなどの滑剤、
あるいは、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロ
ンチウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが
好ましい。あるいは例えば酸化チタン、酸化アルミニウ
ム等の流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好まし
い。ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付
与剤、または逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像
性向上剤として少量用いることもできる。
【0058】また、本発明のトナー中には、熱ロール定
着時の耐オフセット性を更に良くする目的でワックス状
物質をトナー中に加えてもよい。
【0059】本発明に用いられるワックス状物質として
は次のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、
パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスを
挙げることができる。
【0060】脂肪族炭化水素系ワックスとしては、例え
ばアルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下で
チーグラー触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマ
ー、高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られ
るアルキレンポリマー、一酸化炭素、水素からなる合成
ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分か
ら、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水
素などのワックスを用いることができる。更に、プレス
発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により
炭化水素ワックスの分別を行ったものを用いることがで
きる。脂肪族炭化水素系ワックスの一例としては、示差
走査熱量計により、測定されるDSC曲線において、昇
温時の吸熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱
のオンセット温度が50〜110℃の範囲であり、温度
70〜130℃の領域に少なくとも一つの吸熱ピークが
あり、該吸熱ピークのピーク温度±9℃の範囲内に降温
時の最大発熱ピークがある脂肪族炭化水素系ワックスを
挙げることができる。母体としての炭化水素は、金属酸
化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した、一
酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの、例えば
ジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)あ
るいはワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固
定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいま
での炭化水素や、エチレンなどのアルキレンをチーグラ
ー触媒により重合した炭化水素を用いることができる。
アルキレンの重合によらない方法により合成されたワッ
クスを用いることができる。
【0061】更に本発明において用いられるワックス状
物質としては、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族
炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロッ
ク共重合体;カルナバワックス、モンタン酸エステルワ
ックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス
類、及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類
を一部または全部を脱酸化したものなどを用いることが
できる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタ
ン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレオス
テアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステ
アリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルア
ルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコー
ル、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソル
ビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オ
レイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミ
ド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカ
プリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキ
サメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビ
スアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジ
ピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド
の如き不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミ
ドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウ
ム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステア
リンマグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石け
んと言われているもの);脂肪族炭化水素系ワックスに
スチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いて
グラフト化させたグラフトワックス;ベヘニン酸モノグ
リセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル
化物;植物性油脂に水素添加を行って得られるヒドロキ
シル基を有するメチルエステル化合物などを挙げること
ができる。
【0062】更に本発明において用いられるワックス状
物質としては、脂肪族系アルコールワックス、アルキル
モノカルボン酸ワックスを挙げることができる。
【0063】脂肪族系アルコールワックスは、次式
(A)で示される。 CH3(CH2xCH2OH … (A) (xは平均値を示し、20〜250である)
【0064】アルキルモノカルボン酸ワックスは、次式
(B)で示される。 CH3(CH2yCH2COOH … (B) (yは平均値を示し、20〜250である)
【0065】本発明において用いられるワックス状物質
の結着樹脂への添加量は、結着樹脂100質量部あたり
0.1〜20質量部を添加することができる。
【0066】本発明のトナー中には、磁性体として、マ
グネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、鉄過剰型フェラ
イトなどの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金
属あるいはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、
銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリ
リウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガ
ン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよう
な金属の合金及びその混合物等の磁性体を1種あるいは
2種以上併用して、用いることができる。
【0067】これらの磁性体は平均粒子が0.1〜2μ
m、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好まし
く、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質
量部に対し約20〜200質量部添加することができ
る。
【0068】本発明のトナーに使用してもよい着色剤と
しては、任意の適当な顔料または染料があげられる。ト
ナー着色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボン
ブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナ
フトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレー
キ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブル
ー、インダンスレンブルー等がある。これらは定着画像
の光学濃度を維持するのに必要充分な量を用いることが
でき、樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好
ましくは2〜10質量部の添加量がよい。また、同様の
目的で、さらに染料を用いることもできる。例えばアゾ
系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メ
チン系染料等があり樹脂100質量部に対し、0.1〜
20質量部、好ましくは0.3〜3質量部の添加量が良
い。
【0069】また、本発明のトナーは、キャリアと混合
し、トナーとキャリアとから構成される二成分系現像剤
として用いることができる。
【0070】上記キャリアとしては、公知のものがすべ
て使用可能であり、例えば鉄粉,フェライト粉,ニッケ
ル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれ
らの表面をフッ素系樹脂,ビニル系樹脂あるいはシリコ
ーン系樹脂等で処理したものなどが挙げられる。
【0071】本発明に係るトナーを作製するには、上述
の物質A、結着樹脂、金属塩ないしは金属錯体、着色剤
としての顔料または染料、磁性体、必要に応じて他の帯
電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボ
ールミル等の混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた
中に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散または溶解
せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行なって本発明に係
るトナーを得ることができる。
【0072】本発明に係るトナーを製造するにあたって
は、上述した方法の他に、結着樹脂を構成すべき単量体
に所定の材料を混合して乳化懸濁液として後に、重合さ
せてトナーを得る重合法トナー製造法;あるいはコア
材、シェル材から成るいわゆるマイクロカプセルトナー
において、コア材あるいはシェル材、あるいはこれらの
両方に所定の材料を含有させる方法;結着樹脂溶液中に
構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナー
を得る方法;等の方法が応用できる。
【0073】本発明の化合物を用いたトナーにおいて
は、重量平均粒径が3〜15μmのトナーが使用可能で
ある。特に、5μm以下の粒径を有するトナー粒子が1
2〜80個数%含有され、8〜12.7μmの粒径を有
するトナー粒子が33個数%以下含有され、16μm以
上の粒径を有するトナー粒子が2.0重量%以下含有さ
れ、トナーの重量平均粒径が4〜10μmであることが
現像特性の上からより好ましい。
【0074】さらに必要に応じ所望の添加剤をヘンシェ
ルミキサー等の混合機により充分混合し本発明に係るト
ナーを得ることができる。
【0075】
【実施例】以下、具体的実施例によって本発明を説明す
るが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0076】また、本発明実施例中での物質(1)、物
質(2)、物質(3)及び物質(4)の構造は、前述の
物質(1)〜物質(4)に示した通りである。
【0077】本発明実施例においてスリーブ上トナー帯
電量の測定は、次の手順によった。
【0078】スリーブ上トナー帯電量の測定手順:スリ
ーブ上の単位面積当たりのトナー層の電荷量(本発明で
のスリーブ上トナー帯電量)はいわゆる吸引式ファラデ
ーケージ法を使用して求めた。この吸引式ファラデーケ
ージ法は、その外筒をトナー層が存在するスリーブに押
しつけてスリーブ上の一定面積上のすべてのトナーを吸
引し、それと同時に外部から静電的にシールドされた内
筒に蓄積された電荷量を測定することによって、スリー
ブ上に存在するトナー層の単位面積当たりの電荷量(ス
リーブ上トナー帯電量)を求めることができる方法であ
る。
【0079】 実施例1 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸から成るポリエステル) 磁性酸化鉄 90質量部 物質(1) 1質量部 次式(A)で示される脂肪族系アルコールワックス 3質量部 CH3(CH247CH2OH … (A)
【0080】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
110℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を分級して重量平均粒径6.55μmの磁
性トナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー10
0質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BE
T比表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合して、評価トナーとし、市販の複
写機キヤノン製NP−9800(プロセススピード50
3mm/sec)に適用して、常温低湿(23.5℃,
5%)の環境条件にて、画出し評価を行なった。
【0081】また、上記評価トナーについては、高温高
湿(32.5℃,80%)の環境条件下においても画出
し評価を行なった。
【0082】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0083】実施例2 実施例1において、物質(1)1質量部を物質(2)1
質量部と変更することを除いては、実施例1と同様の材
料を用い、実施例1と同様の方法にて、重量平均粒径
6.51μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微粉体
の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実施例
1と同様な評価を行なった。
【0084】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0085】実施例3 実施例1において、物質(1)1質量部を物質(6)1
質量部と変更することを除いては、実施例1と同様の材
料を用い、実施例1と同様の方法にて、重量平均粒径
6.56μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微粉体
の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実施例
1と同様な評価を行なった。
【0086】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0087】実施例4 実施例1において、物質(1)1質量部を物質(8)1
質量部と変更することを除いては、実施例1と同様の材
料を用い、実施例1と同様の方法にて、重量平均粒径
6.58μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微粉体
の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実施例
1と同様な評価を行なった。
【0088】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0089】実施例5 実施例1において、物質(1)1質量部を、物質(1)
と物質(3)と物質(4)の重量比1:2:3の混合物
1質量部と変更することを除いては、実施例1と同様の
材料を用い、実施例1と同様の方法にて、重量平均粒径
6.52μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微粉体
の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実施例
1と同様な評価を行なった。
【0090】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0091】実施例6 実施例1において、物質(1)1質量部を、物質(1)
と物質(4)の重量比1:3の混合物1質量部と変更す
ることを除いては、実施例1と同様の材料を用い、実施
例1と同様の方法にて、重量平均粒径6.58μmの磁
性トナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー10
0質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BE
T比表面積300m/g)0.6質量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合した後、実施例1と同様な評価を
行なった。
【0092】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0093】 実施例7 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸から成るポリエステル) カーボンブラック モガールL(キャボット社製) 3質量部 物質(1) 1質量部 次式(A)で示される脂肪族系アルコールワックス 3質量部 CH3(CH247CH2OH … (A)
【0094】上記材料を用い実施例1と同様の方法によ
って、重量平均粒径6.53μmのトナーを得た。得ら
れたトナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダ
ルシリカ(BET比表面積300m/g)0.6質量
部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、フ
ッ素コートキャリア(300/350mesh)とをト
ナー濃度5%で混合し、二成分系現像剤とした。この二
成分系現像剤を市販の複写機キヤノン製NP−5060
(プロセススピード324mm/sec)に適用して、
実施例1と同様な評価を行なった。
【0095】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても50000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
50000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0096】 実施例8 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸から成るポリエステル) 銅フタロシアニン顔料 3質量部 物質(1) 3質量部 次式(A)で示される脂肪族系アルコールワックス 3質量部 CH3(CH247CH2OH … (A)
【0097】上記材料のうち顔料は樹脂中にプレ分散さ
せた。これらをブレンダーでよく混合した後、110℃
に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練
物を冷却した後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉
砕機を用いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕品を
コアンダ効果を利用した多分割分級機で分級し、重量平
均粒径6.62μmの微粉体を得た。
【0098】得られた微粉体100質量部に疎水化処理
アルミナ1.0質量部をヘンシェルミキサーで混合して
トナーとした。
【0099】次に、平均粒径45μmのフェライト粒子
をシリコーン樹脂で被覆したキャリアとトナーとを混合
して現像剤とした。混合比率はキャリア94質量部に対
してトナー6質量部とした。
【0100】この現像剤を市販のカラー電子写真複写機
CLC−700(キヤノン社製)を用いて実施例1と同
様の方法により10000枚の画出し評価を行なった。
【0101】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても10000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
10000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0102】実施例9 実施例1で得られたトナーを用いて市販の複写機キヤノ
ン製GP−55に適用して実施例1と同様の方法により
10000枚の画出し評価を行なった。
【0103】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても10000枚耐久後の画像
濃度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も
10000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(3
2.5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上ト
ナー帯電量も低下することもなかった。
【0104】実施例10 実施例1において、磁性酸化鉄90質量部をカーボンブ
ラック モガールL(キャボット社製)3質量部と変更
することを除いては、実施例1と同様の材料を用い、実
施例1と同様の方法にて重量平均粒径6.53μmのト
ナーを得た。
【0105】得られた黒色微粉体のトナー100質量部
に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面
積300m/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミ
キサーで混合した後、評価トナーとし、市販の複写機キ
ヤノン製FC−310をネガトナー用に改造して実施例
1と同様の方法により5000枚の画出し評価を行なっ
た。
【0106】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても5000枚耐久後の画像濃
度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も5
000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(32.
5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上トナー
帯電量も低下することもなかった。
【0107】実施例11 実施例1において、得られた黒色微粉体の磁性トナー1
00質量部に、負荷電性シリコーンオイル処理疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積250m/g)
1.2質量部並びにチタン酸ストロンチウム3.0質量
部(平均粒径900nm)を加え、ヘンシェルミキサー
で混合した後、評価トナーとして、市販のレーザービー
ムプリンターキヤノン製 LBP−404GIIに適用
して実施例1と同様の方法により5000枚の画出し評
価を行なった。
【0108】その結果は、表1及び2から明らかなよう
に、両環境条件下においても5000枚耐久後の画像濃
度が良好な画像であった。スリーブ上トナー帯電量も5
000枚耐久後も安定しており、特に高温高湿(32.
5℃,80%)の環境条件下での初期スリーブ上トナー
帯電量も低下することもなかった。
【0109】比較例1 実施例1において、物質(1)をモノアゾ鉄錯体と変更
することを除いては、実施例1と同様の材料を用い、実
施例1と同様の方法にて、重量平均粒径6.57μmの
磁性トナーを得た。
【0110】得られた黒色微粉体の磁性トナー100質
量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比
表面積300m/g)0.6質量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した後、実施例1と同様の評価を行な
った。
【0111】常温低湿(23.5℃,5%)の環境条件
下で画出しを進めたところ、初期画像は良好であった
が、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度低下が始ま
り、5000枚時には画像濃度は1.06となったた
め、5000枚時に耐久を中止した。耐久後5000枚
時の現像スリーブ上トナー帯電量は−22.3μC/g
であった。
【0112】高温高湿(32.5℃,80%)の環境条
件下で画出しを進めたところ、初期画像濃度が1.05
と低く、5000枚通紙後においても、画像濃度が1.
0と低いために、5000枚時に耐久を中止した。耐久
後5000枚時の現像スリーブ上トナー帯電量は、−
6.7μC/gであった。
【0113】比較例2 実施例1において、物質(1)を油溶性p−フェニルフ
ェノール樹脂(群栄化学工業(株)製PP−811)と
変更することを除いては、実施例1と同様の材料を用
い、実施例1と同様の方法にて、重量平均粒径6.59
μmの磁性トナーを得た。
【0114】得られた黒色微粉体の磁性トナー100質
量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比
表面積300m/g)0.6質量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した後、実施例1と同様の評価を行な
った。
【0115】常温低湿(23.5℃,5%)の環境条件
下で画出しを進めたところ、初期画像は良好であった
が、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度低下が始ま
り、5000枚時には画像濃度は1.05となったた
め、5000枚時に耐久を中止した。耐久後5000枚
時の現像スリーブ上トナー帯電量は、−22.4μC/
gであった。
【0116】高温高湿(32.5℃,80%)の環境条
件下で画出しを進めたところ、初期画像濃度が1.04
と低く、5000枚通紙後においても、画像濃度が1.
01と低いために、5000枚時に耐久を中止した。耐
久後5000枚時の現像スリーブ上トナー帯電量は、−
6.6μC/gであった。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも1−ナフト
ールあるいはその誘導体とホルムアルデヒドあるいはア
ルデヒドとの環状縮合体を含有するトナー構成とするこ
とにより、良好な画像を長期にわたり安定して提供する
ことができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1−ナフトールあるいはその
    誘導体とホルムアルデヒドあるいはアルデヒドとの環状
    縮合体を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で示されるカリックス
    ナフタレーンを少なくとも1種含有することを特徴とす
    る請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【化1】 〔R2,R3,R6,R7,R10:水素原子、あるいはハロ
    ゲン原子、あるいはアルキル基、あるいは置換基を有し
    ていても良いアリール基、あるいはアリール基で置換さ
    れた炭素数1〜8のアルキル基、 あるいは置換基を有していても良いアリサイクリック
    基、あるいはフルオロアルキル基、あるいはニトロ基、
    あるいは置換されていても良いスルホン基、あるいはフ
    ェニルカルバモイル基、あるいは置換されていても良い
    アミノ基またはトリアルキルシリル基 (R2,R3,R6,R7,R10は同一であっても異なって
    いても良い) R4,R8,R11:水素原子、あるいは炭素数1〜20の
    アルキル基 (R4,R8,R11は同一であっても異なっていても良
    い) R1,R5,R9:水素原子、あるいは炭素数1〜20の
    アルキル基、あるいは−(CH2xCOORy[x:1
    〜10の整数、Ry:水素原子、あるいは炭素数1〜2
    0のアルキル基を表わす] (R1,R5,R9は同一であっても異なっていても良
    い) k,l,m:0〜8の整数〕
  3. 【請求項3】 着色剤として、磁性体を含有することを
    特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 着色剤として、顔料もしくは染料を含有
    することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のトナー。
  5. 【請求項5】 トナーとキャリアから構成される二成分
    現像剤として用いられることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載のトナー。
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