JPH10325443A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH10325443A
JPH10325443A JP13480097A JP13480097A JPH10325443A JP H10325443 A JPH10325443 A JP H10325443A JP 13480097 A JP13480097 A JP 13480097A JP 13480097 A JP13480097 A JP 13480097A JP H10325443 A JPH10325443 A JP H10325443A
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JP
Japan
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vibration
diaphragm
actuator
liquid chamber
elastic body
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JP13480097A
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Inventor
Hiroshi Kojima
宏 小島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動発生部で発生される振動の周波数の変化
に追従して広い周波数範囲で振動を低減する。 【解決手段】 外筒金具16の内側に仕切部材28が配
置され、仕切部材28と弾性体18とで区画された空間
が主液室30を構成する。仕切部材28にアイドルオリ
フィス42が形成される。アイドルオリフィス42に対
応する外筒金具16の側面に、駆動部収納部材50が取
り付けられる。駆動部収納部材50内の左側寄りの位置
に第2ダイヤフラム36が配置される。駆動部収納部材
50の第2空気室46内に、変位量を任意の値に調整可
能に構成されるアクチュエータ52が配置される。アク
チュエータ52のシャフト52Aの先端側に円板52B
が設置され、円板52Bに第2ダイヤフラム36が加硫
接着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動を発生する部
材からの振動の伝達を防止する防振装置に関し、例えば
車両に搭載されるエンジンからの振動の伝達を防止する
場合等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、振動発生部となる車両のエンジ
ンと振動受部となる車体との間にエンジンマウントとし
ての防振装置が配設されていて、エンジンが発生する振
動をこの防振装置が吸収し、振動が車体側に伝達される
のを阻止するような構造が知られている。
【0003】すなわち、この防振装置の一例として、内
部に主液室及び副液室を設けると共に、オリフィスとな
る制限通路でこれらの液室を互いに連通した構造のもの
がある。そして、搭載されたエンジンが作動して振動が
発生した場合には、これら液室を連通する制限通路内の
液体の液柱共振等で低動ばねとして振動を吸収し、振動
の伝達を阻止するようになっている。
【0004】一方、エンジンの幅広い作動状態に伴って
振動周波数も広範囲なものとなる。従って、このような
広範囲な周波数の振動それぞれにおいても防振特性を維
持するべく、例えばエンジンのインテークマニホールド
の負圧を利用して、副液室のダイヤフラムの剛性を変化
する構造の防振装置が考えられるようになった。
【0005】つまり、この防振装置としては、切換弁に
より防振装置内をインテークマニホールドと連通して負
圧としたり負圧を解除したりするようなものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の切換弁
を開閉するだけのオンオフの切り換え制御では、制限通
路と副液室の隔壁となるダイヤフラムとによって、予め
定められた所定の周波数域で液柱共振を生じるだけであ
り、この液柱共振が生じた周波数域の振動の低減のみ可
能となる。
【0007】つまり、所定の周波数域に限れば液柱共振
によって低動ばねを実現できるが、エンジンの幅広い作
動状態に伴うエンジンの回転数の変化に追従して、広い
周波数範囲で低動ばねを実現することは、できなかっ
た。
【0008】一方、エンジンの回転数の変化に合わせて
液柱共振する周波数を変えるべく、制限通路の断面積或
いは長さを変えることが考えられる。しかし、エンジン
の回転数に追従して制限通路の断面積或いは長さを変え
る機構を作成することは、困難であった。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、振動発生部で
発生される振動の周波数の変化に追従して広い周波数範
囲で振動を低減する防振装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され
る第2の取付部材と、これら一対の取付部材の間に配置
され且つ弾性変形可能な弾性体と、弾性体を隔壁の一部
として液体が封入され且つ弾性体の変形により内容積が
変化する主液室と、主液室との間が制限通路で連通され
て液体が封入される副液室と、副液室の隔壁の少なくと
も一部を弾性変形可能に形成するダイヤフラムと、任意
の変位量に調整可能に構成され且つダイヤフラムに一端
が連結されてダイヤフラムの連結された部分を任意の位
置に移動し得るアクチュエータと、を有することを特徴
とする。
【0011】請求項2による防振装置は、請求項1の防
振装置において、ダイヤフラムに連結されると共に直線
に沿って往復動し得る変位部をアクチュエータが有し、
この変位部がダイヤフラムの連結された部分を任意の位
置に移動し得ることを特徴とする。
【0012】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。いずれかの取付部材に連結された振動発生部側
から振動が伝達されると、弾性体が変形して弾性体によ
り振動が減衰される。この弾性体の変形に伴って、主液
室の内容積が変化し、副液室とこの主液室との間を連通
する制限通路内の液体に圧力変化が生じ、副液室の隔壁
の少なくとも一部を弾性変形可能に形成するダイヤフラ
ムが変形する。
【0013】この結果、振動発生部側からの振動が伝達
されると、弾性体だけでなく、主液室と副液室との間の
制限通路内の液体により振動が減衰されて、振動受部側
に振動が伝達され難くなる。
【0014】また、振動発生部側からの振動の周波数が
変わった場合でも、任意の変位量に調整可能に構成され
るアクチュエータの一端が、副液室の隔壁の少なくとも
一部を弾性変形可能に形成するダイヤフラムに連結され
ているので、振動の周波数の変化に合わせて、ダイヤフ
ラムのアクチュエータに連結された部分を、アクチュエ
ータが任意の位置に移動することができる。
【0015】従って、アクチュエータの動作に伴って、
ダイヤフラムのアクチュエータに連結された部分をアク
チュエータが任意の位置に順次移動することで、ダイヤ
フラムの剛性が徐々に変化し、振動発生部で発生される
振動の周波数の変化に追従して広い周波数範囲で振動を
低減することができる。
【0016】例えば、振動発生部がエンジンとされ、振
動受部が車両の車体とされた場合、振動の周波数に応じ
てアクチュエータによりダイヤフラムの剛性を変化する
ことにより、エンジンの回転数の変化に追従して液柱共
振を生じさせる周波数を調整することができる。従っ
て、アイドル振動時の周波数及び車両の走り出し時の変
化する振動の周波数に応じて、液柱共振する共振域を移
動させて、最適な動ばね定数を確保することができる。
【0017】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項においても請求項1と同様な作用を奏
する。但し、本請求項では、ダイヤフラムに連結される
と共に直線に沿って往復動し得る変位部をアクチュエー
タが有し、この変位部がダイヤフラムの連結された部分
を任意の位置に移動し得る構成とされる。
【0018】従って、アクチュエータの変位部が直線に
沿って往復動し得るような簡易な構成とされたので、ア
クチュエータの構造が簡略化されて、防振装置の製造が
容易となり、製造コストが低減されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る防振装置の第
1の実施の形態を図1から図5に示し、これらの図に基
づき本実施の形態を説明する。
【0020】本実施の形態を表す図1に示すように、防
振装置10の下部側を第1の取付部材である皿状の底板
金具12が形成し、この底板金具12の下部には、図示
しない車体にこの防振装置10を連結して固着する為の
ボルト14が植設されている。そして、この底板金具1
2の外側にはフランジ部12Aが設けられており、この
フランジ部12Aの上部には、円筒状であって上側がテ
ーパ状に大径に形成された外筒金具16が配置されてい
る。
【0021】この外筒金具16の内周面には、円筒形状
をしたゴム製の弾性体18が加硫接着されており、この
弾性体18の下部側を肉薄でリング状に下側に延びる薄
肉ゴム層18Aが構成している。この弾性体18の上部
側中央部は、第2の取付部材となる頂板金具20に加硫
接着されている。そして、この頂板金具20の中央部か
ら図示しないエンジンの連結用として用いられるボルト
22が、上側に突出している。
【0022】弾性体18の下部であって弾性体18と空
間を挟んだ位置には、円筒状の仕切部材28が外筒金具
16の内側に薄肉ゴム層18Aを介して嵌合されつつ配
置されていて、弾性体18及び仕切部材28で区画され
た空間が主液室30を構成し、例えば水、オイル等の液
体が封入されている。従って、これら弾性体18及び仕
切部材28により液体が封入された主液室30の隔壁が
構成されることになる。尚、この仕切部材28は合成樹
脂、アルミニウム等の金属などで一体成形により、製造
することが出来る。
【0023】また、仕切部材28の下部は外周側に突出
しており、この仕切部材28の下部が外筒金具16の下
部と底板金具12のフランジ部12Aとの間に挟まれた
状態とされている。そして、外筒金具16の下部が底板
金具12のフランジ部12Aの外周部分にかしめられる
ことで、これら底板金具12、外筒金具16及び仕切部
材28が一体的に固着されている。
【0024】さらに、薄肉で弾性変形可能なゴム製の第
1ダイヤフラム26が、これら仕切部材28の下部と底
板金具12のフランジ部12Aとの間に外周側を挟まれ
た状態で、配置されている。
【0025】以上より、この第1ダイヤフラム26と仕
切部材28の下面との間の空間が第1副液室32とされ
ており、また、第1ダイヤフラム26の下側と底板金具
12の底部との間の空間が第1空気室40とされて、こ
の第1ダイヤフラム26の変形を容易にしている。
【0026】図1に示すように、仕切部材28の外周面
には、溝部34が仕切部材28の周方向に沿って形成さ
れており、この溝部34と薄肉ゴム層18Aの内周面と
で形成された通路であるシェイクオリフィス44の一端
側は上方に伸びて主液室30に連結されている。さら
に、このシェイクオリフィス44の他端側は内方に伸び
て第1副液室32に連結されている。そして、このシェ
イクオリフィス44が、シェイク振動吸収用の制限通路
となる。
【0027】一方、仕切部材28には、仕切部材28の
径方向に沿って延びる大径の通路であるアイドルオリフ
ィス42が形成されており、このアイドルオリフィス4
2の一端は上方へ屈曲して主液室30と繋がっていて、
このアイドルオリフィス42が、アイドル振動吸収用の
制限通路とされる。
【0028】さらに、外筒金具16の側面であって仕切
部材28のアイドルオリフィス42の他端に対応する位
置には、貫通孔48が形成されており、これに対応して
薄肉ゴム層18Aにも貫通穴が形成されている。そし
て、この貫通孔48に対応する外筒金具16の外周面に
は、箱状に形成された駆動部収納部材50の一端側が溶
接されて、貫通孔48と駆動部収納部材50の一端側に
形成された開口部50Aとを同軸に合わせつつ、外筒金
具16に駆動部収納部材50が取り付けられている。
【0029】この駆動部収納部材50内のアイドルオリ
フィス42側である左側寄りの位置には、外周側を駆動
部収納部材50により挟持されるゴム製でリング状に形
成された第2ダイヤフラム36が、配置されている。
尚、この弾性変形可能に形成する第2ダイヤフラム36
は第1ダイヤフラム26より高剛性に形成されている。
【0030】従って、駆動部収納部材50内の空間が、
この第2ダイヤフラム36によって区画されて、駆動部
収納部材50内の第2ダイヤフラム36の左側の空間
は、この第2ダイヤフラム36により隔壁の一部を形成
される第2副液室38とされ、駆動部収納部材50内の
第2ダイヤフラム36の右側の空間は、空気が封入され
る第2空気室46とされている。そして、第2空気室4
6を形成する駆動部収納部材50の壁面は外部と連通さ
れるように貫通穴を有している。
【0031】さらに、この第2空気室46内には、変位
量を任意の値に調整可能に構成されるアクチュエータ5
2が配置されている。直線に沿って往復動し得るこのア
クチュエータ52のシャフト52Aの先端側には、開口
部50Aより大径の円板52Bが設置されていて、この
円板52Bの外周側に第2ダイヤフラム36の内周側が
加硫接着されて、第2ダイヤフラム36にアクチュエー
タ52の一端が連結されている。この為、アクチュエー
タ52が、第2ダイヤフラム36のアクチュエータ52
に連結された中心部分を任意の位置に変位し得るように
なっており、アクチュエータ52の変位部をシャフト5
2A及び円板52Bが構成している。
【0032】以上より、シェイクオリフィス44を介し
て主液室30と第1副液室32とが連通され、アイドル
オリフィス42を介して主液室30と第2副液室38と
が連通されることになる。
【0033】他方、このアクチュエータ52は、車両の
運転状況を判断してアクチュエータ52を作動する制御
手段を兼ねた電源であるコントローラ70に連結されて
いる。このコントローラ70は車両電源によって駆動さ
れ、少なくとも車両の運転状況を判断する車速センサ7
2及びエンジン回転数センサ74からの検出信号を受
け、車速及びエンジン回転数を検出できる。
【0034】これによりコントローラ70は、アイドル
振動発生時か、車両の走り出し時か、シェイク振動発生
時かの判断が、できるようになっている。従って、コン
トローラ70によりアクチュエータ52の動作が制御さ
れて、第2ダイヤフラム36の剛性が変化されることに
なる。
【0035】次に本実施の形態の作用を説明する。頂板
金具20に搭載されるエンジンが作動すると、エンジン
の振動が頂板金具20を介して弾性体18に伝達され
る。弾性体18は吸振主体として作用し、弾性体18の
内部摩擦に基づく制振機能によって振動を吸収すること
ができる。
【0036】さらに、この弾性体18の変形に伴って、
主液室30の内容積が変化するので、隔壁の一部が第1
ダイヤフラム26により変形可能に形成される第1副液
室32、或いは隔壁の一部が第2ダイヤフラム36によ
り変形可能に形成される第2副液室38と、この主液室
30との間を連通するオリフィス42、44内の液体
に、圧力変化が生じ、ダイヤフラム26、36がそれぞ
れ変形する。
【0037】この結果、エンジン側からの振動が伝達さ
れると、弾性体18だけでなく、主液室30と副液室3
2、38との間のオリフィス42、44内の液体の流動
の粘性抵抗及び液柱共振等に基づく減衰作用により振動
が減衰されて、車体側に振動が伝達され難くなる。
【0038】そして、常時開放されているシェイクオリ
フィス44の他に、アイドルオリフィス42が繋がる第
2副液室38の隔壁である第2ダイヤフラム36にアク
チュエータ52を連結した結果として、以下のように作
用する。
【0039】つまり、エンジン側からの振動の周波数が
変わった場合でも、任意の変位量に調整可能に構成され
るアクチュエータ52の一端とされる円板52Bが、第
2副液室38の第2ダイヤフラム36に連結されている
ので、振動の周波数の変化に合わせて、第2ダイヤフラ
ム36の連結された部分をアクチュエータ52が任意の
位置に移動することができる。
【0040】従って、アクチュエータ52の動作に伴っ
て、第2ダイヤフラム36のアクチュエータ52に連結
された部分をアクチュエータ52が任意の位置に順次移
動することで、第2ダイヤフラム36の剛性が徐々に変
化し、エンジンで発生される振動の周波数の変化に追従
して広い周波数範囲で振動を低減することができる。
【0041】以下に具体的な動作を説明する。例えばエ
ンジンを始動したり車両を停止すると、エンジンがアイ
ドリング運転となって振動の周波数が高いアイドル振動
(20〜40Hz)が生じる。この場合、シェイクオリフ
ィス44が目詰まり状態となるが、この際、コントロー
ラ70は、車速センサ72及びエンジン回転数センサ7
4によりアイドル振動発生時であると判断し、アクチュ
エータ52を駆動してシャフト52Aをアクチュエータ
52側寄りに戻すように変位する。
【0042】これによって、図2に示すように円板52
Bが移動して、アイドルオリフィス42を介して主液室
30と第2副液室38とが連通され、液体がアイドルオ
リフィス42を行き来することができるようになる。
【0043】そしてこの際、第2ダイヤフラム36はア
クチュエータ52側寄りの位置にあるので、第2ダイヤ
フラム36が弛んだ状態となって第2ダイヤフラム36
自体は自由に動けるようになっている。この結果、動ば
ね定数の特性が図5に示す特性曲線Aのようになり、ア
イドルオリフィス42内でアイドル振動の周波数に合わ
せて液体が液柱共振して、防振装置10の動ばね定数が
低減され、アイドル振動が吸収される。
【0044】一方、この車両が停止した状態から走り出
し、エンジンがアイドル時の回転数以上になり、振動の
周波数が上昇すると、コントローラ70は、車速センサ
72及びエンジン回転数センサ74により車両が走り出
したと判断し、図3に示すように、アクチュエータ52
を駆動してシャフト52Aを徐々に第2副液室38側に
変位する。これにより、アクチュエータ52が第2ダイ
ヤフラム36を徐々に引っ張るように変形させて、第2
ダイヤフラム36の剛性を徐々にアップさせる。
【0045】この結果、第2ダイヤフラム36の剛性が
振動の周波数の変化に伴って徐々に変わって、動ばね定
数の特性が図5に示す特性曲線Bから特性曲線Cのよう
に徐々に変化する。この為、アイドルオリフィス42内
での液柱共振域が変化して、共振点が50〜100Hzの
間で移動し、この振動帯域での防振装置10の動ばね定
数が低減され、振動が吸収される。
【0046】他方、例えば車両の速度が一定以上に高め
られて定常走行になると、アイドル振動より低周波数の
振動であるシェイク振動が生じる。この場合、コントロ
ーラ70は、車速センサ72及びエンジン回転数センサ
74によりシェイク振動発生時であると判断し、アクチ
ュエータ52のシャフト52Aをさらに押し出す。
【0047】これによって、図4に示すように、駆動部
収納部材50の開口部50Aの周辺へ円板52Bが当接
されて、アイドルオリフィス42を閉鎖する閉鎖状態と
なる。この為、アイドルオリフィス42が目づまりし
て、アイドルオリフィス42による共振現象がほぼ失わ
れる。
【0048】この結果として、第2ダイヤフラム36に
よる振動の低減がなくなり、主液室30と第1副液室3
2との間を連通するシェイクオリフィス44内を液体が
積極的に行き来して通過抵抗を受け、または液柱共振す
ることによって、高い減衰が確保されつつシェイク振動
が吸収される。
【0049】以上より、車両の停止時、走り出し時及び
定常走行時では、相互に発生する振動の周波数が異なる
が、周波数の相違に対応することできる。つまり、防振
装置10の特性を変化させ、幅広い周波数範囲に渡って
振動を吸収して低減することができる。
【0050】さらに、本実施の形態では、直線に沿って
往復動し得るシャフト52Aをアクチュエータ52が有
し、このシャフト52Aが第2ダイヤフラム36の連結
された中心部分を任意の位置に移動するようにされてい
る。
【0051】従って、シャフト52Aが直線に沿って往
復動し得るような簡易な構成とされたので、アクチュエ
ータ52の構造が簡略化されて、防振装置10の製造が
容易となり、防振装置10の製造コストが低減されるこ
とになる。
【0052】次に、本発明に係る防振装置の第2の実施
の形態を図6に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の
部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0053】図6に示すように、仕切部材28の下面側
の仕切部材28の中心と同軸状の位置には、円筒状に形
成された封止円筒壁28Aが形成されている。そして、
この封止円筒壁28Aの外周側に薄肉で弾性変形可能な
ゴム製の第1ダイヤフラム126が加硫接着されて、こ
の封止円筒壁28Aの外周側にリング状に第1ダイヤフ
ラム126が設置されている。
【0054】従って、この第1ダイヤフラム126と仕
切部材28の下面との間の空間が、シェイクオリフィス
44を介して主液室30と連通される第1副液室132
とされ、また、第1ダイヤフラム126の下側と底板金
具12の底部との間の空間が空気室140とされて、第
1ダイヤフラム126の変形を容易にしている。
【0055】さらに、仕切部材28の中心部には、仕切
部材28を上下に貫通する円形貫通孔82が形成されて
いる。この円形貫通孔82の上端側は主液室30と連結
され、円形貫通孔82の下端側は第2副液室138に連
結されて、円形貫通孔82がアイドルオリフィス42を
構成している。そして、封止円筒壁28Aの内側には、
外周側を封止円筒壁28Aの内周壁に加硫接着されるゴ
ム製でリング状に形成された第2ダイヤフラム136
が、配置されている。つまり、この第2ダイヤフラム1
36によって区画されて、封止円筒壁28A内の第2ダ
イヤフラム136の上側の空間は前述のように第2副液
室138とされている。
【0056】さらに、空気室140内には、第1の実施
の形態と同様のアクチュエータ52が配置されている。
このアクチュエータ52のシャフト52Aの先端側に
は、円形貫通孔82より大径の円板52Bが設置されて
いて、この円板52Bの外周側に第2ダイヤフラム13
6の内周側が加硫接着されて、第2ダイヤフラム136
にアクチュエータ52の一端が連結されている。この
為、アクチュエータ52が、第2ダイヤフラム136の
アクチュエータ52に連結された中心部分を任意の位置
に変位し得るようになっている。
【0057】以上より、本実施の形態は、アクチュエー
タ52が防振装置10の下部に設置されているという相
違を第1の実施の形態に対して有するものの、第1の実
施の形態と同様の作用、効果を奏することになる。
【0058】尚、上記実施例において車体に第1の取付
部材である底板金具12側が取り付けられ、エンジンに
第2の取付部材である頂板金具20側が取り付けられる
構成としたが、この逆の構成としてもよい。
【0059】また、上記実施例で用いられるアクチュエ
ータ52としては、シャフトがリニアに往復動作するス
テッピングモータを用いることができる。さらに、アク
チュエータ52としては、モータの回転子とシャフトと
がねじ構造となっていたり、モータの回転子及びシャフ
トにピニオン及びラックが設置されたり、ウォームホィ
ールを直線的に形成したウォームギヤが用いられたりす
る構造として、回転動力を直線動力に変換し、回転子の
回転に伴ってシャフトが往復動するようにしてもよい。
【0060】また、上記実施の形態において、車両に搭
載されるエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振
装置は他の用途にも用いられることはいうまでもなく、
また、形状等も実施の形態のものに限定されるものでは
ない。
【0061】
【発明の効果】本発明の防振装置は、以上のように説明
した構成とした結果、振動発生部で発生される振動の周
波数の変化に追従して広い周波数範囲で振動を低減する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の断
面図である。
【図2】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の要
部拡大断面図であって、アイドル振動時を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の要
部拡大断面図であって、車両の走り出し時を示す図であ
る。
【図4】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の要
部拡大断面図であって、シェイク振動時を示す図であ
る。
【図5】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の振
動周波数と動ばね定数の関係を表すグラフを示す図であ
る。
【図6】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態の断
面図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 底板金具(第1の取付部材) 18 弾性体 20 頂板金具(第2の取付部材) 30 主液室 36 第2ダイヤフラム 38 第2副液室 52 アクチュエータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付
    部材と、 これら一対の取付部材の間に配置され且つ弾性変形可能
    な弾性体と、 弾性体を隔壁の一部として液体が封入され且つ弾性体の
    変形により内容積が変化する主液室と、 主液室との間が制限通路で連通されて液体が封入される
    副液室と、 副液室の隔壁の少なくとも一部を弾性変形可能に形成す
    るダイヤフラムと、 任意の変位量に調整可能に構成され且つダイヤフラムに
    一端が連結されてダイヤフラムの連結された部分を任意
    の位置に移動し得るアクチュエータと、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 ダイヤフラムに連結されると共に直線に
    沿って往復動し得る変位部をアクチュエータが有し、こ
    の変位部がダイヤフラムの連結された部分を任意の位置
    に移動し得ることを特徴とする請求項1記載の防振装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007276700A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の懸架装置
DE102014211951A1 (de) * 2014-06-23 2015-12-24 Contitech Vibration Control Gmbh Hydrolager sowie Kraftfahrzeug mit einem derartigen Hydrolager

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