JPH10321549A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法

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JPH10321549A
JPH10321549A JP12673897A JP12673897A JPH10321549A JP H10321549 A JPH10321549 A JP H10321549A JP 12673897 A JP12673897 A JP 12673897A JP 12673897 A JP12673897 A JP 12673897A JP H10321549 A JPH10321549 A JP H10321549A
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邦広 小野田
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大島  久純
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SOI基板の半導体層にパターン構造を用い
る場合に、剥離のためのイオン注入でイオン注入層に段
差が生ずるのを防止する。 【解決手段】 SOI基板11は、シリコンベース基板
12上に酸化膜13を介して単結晶シリコン膜14が形
成された構造で、単結晶シリコン膜14は、パターン構
造15として、素子を形成するためのパターン部15a
が酸化膜13で分離した状態に形成されている。また、
素子の形成には用いない領域として酸化膜13で分離し
た状態にダミーパターン部15bが形成されている。こ
れは、パターン構造形成工程でダミーパターン部15b
を形成することにより、イオン注入工程で行なうイオン
注入の注入深さが均一となるようにするためで、剥離工
程で剥離したときの面の平坦度を高めるためで、これに
よって精度良く単結晶シリコン膜14を形成することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持基板上に絶縁
膜を介して素子形成用の半導体層を設けてなる半導体基
板の製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】基板上に絶縁膜を介し
て素子形成用の単結晶の半導体層を形成してなる半導体
基板としては、例えば、半導体層としてシリコン単結晶
を設ける構成のSOI(Silicon On Insulator)基板が
ある。これは、基板となるシリコン基板上に酸化膜が形
成され、その上にシリコン単結晶膜が形成された構造を
有するもので、このような半導体基板を用いることによ
り、基板との絶縁分離工程を別途に実施する必要がなく
なり、分離性能が良く、高い集積度でシリコン単結晶膜
に素子を形成して集積回路を作り込むことができるもの
である。
【0003】この場合、SOI基板に設けているシリコ
ン単結晶膜の製造方法としては、従来より種々の方法が
あるが、その中で以下の3段階の工程を経て製造するよ
うにした半導体薄膜製造技術が特開平5−211128
に開示されている。以下に、その製造方法について図1
2を用いて説明する。
【0004】まず、第1段階として、半導体基板1中へ
水素ガスもしくは希ガスをイオン化して所定の注入エネ
ルギーで加速して注入することにより(図12(a)参
照)、半導体基板1の表面から所定深さに注入イオンが
分布するようにしてイオン注入領域2を形成する。次
に、第2段階として、この半導体基板1のイオン注入を
した側の面1aに、少なくとも1つの剛性材料から形成
された支持基板3を貼り合わせ法などにより結合させる
(同図(b)参照)。この場合の支持基板3は半導体製
の基板を用いることが可能で最終的にSOI基板を形成
させるという点では、酸化膜のような絶縁膜4を成膜さ
せた状態としておくことが望ましい。
【0005】次に、第3段階として、半導体基板1およ
び支持基板4を結合させた状態で熱処理を施すことによ
り、イオン注入領域2に形成されるマイクロボイド(微
小気泡)部分Pを境界として半導体基板1と薄膜部分が
分離するように剥離し、支持基板3上に絶縁膜4を介し
てシリコン単結晶膜5が接着された構造のSOI基板6
が形成される(同図(c)参照)。
【0006】実際には、この剥離された面には数nm程
度の凹凸が存在するため、この剥離面Pに研磨処理およ
びエッチング処理などを施してシリコン単結晶膜5を平
坦に仕上げると共に所定膜厚(例えば0.1μm)に調
整してSOI基板6として形成されるものである(同図
(d)参照)。
【0007】ところで、これらの技術は、単一材料で形
成された表面が平坦な状態の半導体基板1の場合や、あ
るいは半導体基板1に一様に多種の材料を積層した多層
膜構造をもった構成の場合などにおいては適している
が、例えば、半導体基板1の表面で部分的に複数の積層
材料を配置しパターンを形成した場合や、あるいは、半
導体基板1の表面に段差のある場合などにおいては、次
のような不具合が発生する。
【0008】すなわち、上述のようなパターン構造を形
成した半導体基板1では、その表面からイオン注入を行
なうと、材料の相違や段差などによるパターン構造の影
響を受けて、半導体基板1内へのイオンの注入深さが面
内の位置によって異なるようになる。この結果、支持基
板4を貼り合わせた状態で剥離工程を実施すると、パタ
ーン構造の影響を受けたイオン注入領域の面に沿った剥
離がなされるため、剥離された面がイオン注入領域の段
差に対応した段差を有する状態となる。
【0009】したがって、剥離時に得られるシリコン単
結晶膜5の表面は、段差を有する面となる。このように
得られた剥離面を研磨工程により平坦化することは不可
能ではないが、その剥離面に初期的に残っている段差
は、研磨によって最終的に残すシリコン単結晶膜5の厚
さ寸法(例えば研磨段階では0.2μm程度)に比べて
何倍もの寸法となる場合があり、これを研磨処理により
平坦化することは困難であると共に、シリコン単結晶膜
5の膜厚を平行度を保ちながら精度良く研磨することが
非常に難しく、結果的にコスト高になる不具合がある。
【0010】換言すれば、半導体基板1上に段差が生じ
ている状態でイオン注入工程を実施して剥離面となる欠
陥層領域を形成して剥離を行なうには、面内に注入され
たイオン注入材料の注入深さがパターン構造により異な
るため剥離面を平坦にすることは困難となり、実用的に
は採用できないものである。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、貼り合わせを行なう基板側に、成膜工
程やエッチング工程等によりパターン構造を形成した基
板についてそのパターン形成部分の、全体もしくは一部
の薄膜を所望の膜厚で剥離させる場合に剥離面の平坦性
を確保した状態で支持基板に接合させることによりSO
I基板のような半導体基板を形成することができるよう
にした半導体基板の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、パターン構造形成工程P1において、製造しようと
する半導体基板(11,20,22)として、パターン
構造(15,21,23,24)を採用する構成で、そ
のパターン構造(15,21,23,24)のパターン
部(15a,21a,23a,24a)に起因してイオ
ン注入工程P2で形成するイオン注入層(19)が半導
体層用基板(17)内で段差を生ずる場合には、パター
ン部(15a,21a,23a,24a)が形成されな
い領域に同様の構成のダミーパターン部(15b,21
b,23b,24b)を設けるようにする。
【0013】これにより、続くイオン注入工程P2で
は、前記パターン構造(15,21,23,24)が形
成された前記半導体層用基板(17)にそのパターン構
造(15,21,23,24)側から所定のイオンを注
入してイオン注入層(19)を形成する。このイオン注
入層(19)は、半導体層用基板(17)の深さ方向に
対する注入イオンの分布状態がパターン構造(15,2
1,23,24)の形状に依存しないで、略同一面内に
イオンが分布する注入層(19)が形成されるようにな
る。この結果、剥離工程P4では、平坦な面Pで剥離を
行なうことができ、これに続く剥離面研磨工程(P5)
を経て精度の良い薄膜の素子形成用半導体層(14,1
4a)を得ることができるようになる。
【0014】請求項2の発明によれば、半導体層(1
4)が1層の場合にパターン構造(15)を、パターン
部(15a)にダミーパターン部(15b)を付加して
設けるようにパターン構造形成工程(P1)を実施する
ので、イオン注入工程(P2)では、イオン注入層(1
9)を略同一面に形成することができ、これによって剥
離面Pを平坦なものとして形成することができるように
なる。
【0015】請求項3の発明によれば、複数層の半導体
層(14a,14b)が形成され、それらの半導体層
(14a,14b)の少なくとも1つにパターン構造
(21,23,24)を形成する場合に、各パターン部
(21a,23a,24a)に対応してダミーパターン
部(21b,23b,24b)を付加して設けるように
パターン構造形成工程(P1)を実施するので、イオン
注入工程(P2)では、イオン注入層(19)を略同一
面に形成することができ、これによって剥離面Pを平坦
なものとして形成することができるようになる。
【0016】請求項4ないし6の発明によれば、複数層
の半導体層(14a,14b)のすべてにパターン部
(21a,23a,24a)が設けられる場合に、それ
ら各パターン部(21a,23a,24a)に対応して
前記ダミーパターン部(21b,23b,24b)を設
ける構成とするので、半導体層(14a,14b)に形
成する素子の構造に対応してパターン部(21a,23
a,24a)の大きさや形状を設定する場合でも、パタ
ーン構造形成工程P1でこれに対応するダミーパターン
部(21b,23b,24b)を設けるので、イオン注
入層(19)を略同一平面に形成することができ、剥離
面Pの平坦度を高めて半導体層(14a,14b)を精
度良く形成できる。
【0017】請求項7の発明によれば、パターン構造
(15,21,23,24)のパターン部(15a,2
1a,23a,24a)を形成することにより、表面に
段差を生ずる場合に、パターン構造形成工程P1におい
て、その段差を解消するようにダミーパターン部(15
b,21b,23b,24b)を形成するので、イオン
注入層(19)を略同一面に形成することができ、剥離
面Pの平坦度を高めて半導体層(14a,14b)を精
度良く形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて図1ないし図5を参照しながら説明する。図1は本
発明でいうところの半導体基板であるSOI基板11を
模式的な断面で示すもので、その構造は、支持基板とし
てのベースシリコン基板12上に絶縁膜としての酸化膜
13を介して半導体層である単結晶シリコン膜14が形
成されている。この単結晶シリコン膜14は、パターン
構造15として多数の島状に分割された状態に形成され
ており、図2に示すように、平面的に見ると正方形状の
領域が配列された状態とされている。
【0019】この場合、パターン構造15としては、素
子形成用の領域に対応する部分をパターン部15a(図
中、斜線を引いてない領域)として設けており、素子形
成には直接用いない領域に対応する部分をダミーパター
ン部15b(図中、斜線を引いている領域)として設け
ている。
【0020】これは、図2に示すように、パターン部1
5aは、内部に例えば1個の素子が形成され、配線パタ
ーン16により電気的接続を取るようになっており、ダ
ミーパターン部15bについては、素子を形成しないの
で配線パターン16による電気的接続を行なわない。ま
た、上述のパターン部15aおよびダミーパターン部1
5bの寸法は、例えば10μm×10μm程度の大きさ
で、これらを区切る酸化膜13の幅寸法は0.5μm程
度の大きさに設定されている。
【0021】本実施形態におけるSOI基板11は、例
えば、半導体層14が形成されたパターン構造15のパ
ターン部15aに、素子形成工程を経ることにより所定
の半導体素子を形成し、配線パターン16により結線し
て回路を形成し、これによって、各半導体素子を酸化膜
13により絶縁した状態で形成することができ、電気的
特性に優れた集積回路を得ることができるものである。
【0022】次に、上記構成のSOI基板11を製造す
る方法について図3ないし図5を参照して説明する。図
3はSOI基板11を製造する場合の全体の工程の流れ
を概略的に示しており、まず、パターン構造形成工程P
1にて半導体層用基板である単結晶シリコン基板17に
パターン構造15を形成する。図4(a)は半導体層用
基板である単結晶シリコン基板17の断面を模式的に示
すもので、この単結晶シリコン基板17の表面にフォト
レジスト18を塗布してフォトリソグラフィ処理により
パターニングし、格子状に露出する部分をエッチング処
理によりエッチングして凹状部17aを形成する。次
に、フォトレジスト18を剥離して表面に絶縁膜として
のシリコン酸化膜13を形成する(同図(b)参照)。
なお、凹状部17aの幅寸法は、前述のように0.5μ
m程度に設定されている。
【0023】続いて、イオン注入工程P2(図3参照)
では、単結晶シリコン基板17の酸化膜13を形成した
面側から所定条件でイオン注入を行なう。注入するイオ
ンは水素ガスや希ガスなどをイオン化したものを用いる
が、ここでは水素イオンH(プロトン)を用いる場合
を示し、これを所定の加速エネルギーで加速して注入す
る。また、このときの注入量(ドーズ量)は、1×10
16〜1×1017atoms/cm程度としてい
る。これにより、凹状部17aの底面部よりも深い所定
深さにイオン注入層19を形成する(図4(c)参
照)。
【0024】次に、貼り合わせ工程P3では、単結晶シ
リコン基板17の酸化膜13の面側とベースシリコン基
板12を貼り合わせた上で、接合用の熱処理として例え
ば500℃程度の温度で熱処理を行なう(図5(a)参
照)。この後、剥離工程P4では、上述の貼り合わせの
接合強度を高めると共に剥離を行なうために、高温で熱
処理を行なう。この場合、熱処理温度は、好ましくは1
100℃以上で、より好ましくは1150℃程度で60
分程度行なう。このとき、ベースシリコン基板12との
接合とイオン注入領域19に形成された剥離用欠陥層領
域での剥離が生じる(図5(b)参照)。
【0025】なお、上述のように、貼り合わせ工程P3
および剥離工程P4のそれぞれで2段階に分けた熱処理
を行なうことに代えて、工程を簡略化する目的で、一度
の熱処理で行なうこともできる。この場合には、熱処理
温度は、例えば1100℃以上が好ましく、より好まし
くは1150℃程度で60分程度行うことで、剥離用欠
陥層領域での剥離を行なうことができる。
【0026】次に、剥離面研磨工程P5では、上述の剥
離工程P4にて剥離した剥離面Pを平坦にするために研
磨処理を行ない(図5(c)参照)、このとき、凹状部
17aの底部に形成されている酸化膜13に達するまで
研磨を行なって、単結晶シリコン膜14となる部分を互
いに分離させた状態としてパターン構造15を形成する
(図1参照)。したがって、パターン部15aおよびダ
ミーパターン部15bが分離された状態のパターン構造
15として得ることができるようになり、SOI基板1
1を形成することができる。
【0027】さて、上述したイオン注入領域19により
剥離を行なう技術においては、単結晶シリコン基板17
中に注入された水素イオンは、結晶格子に欠陥を生じさ
せたりあるいは結晶格子を歪ませた状態で分布するよう
になる。このとき、イオン注入の目標深さを例えば0.
1μm程度に設定したときの状態での水素イオンの分布
は、実際には0.3μm程度に広がっている。しかし、
注入された水素イオンの量が一定量(しきい値)を超え
ている部分では、剥離直前の状態では熱処理を経ること
によって、欠陥層領域が数nm程度の厚さ寸法の非常に
狭い領域に凝縮されるようになる。
【0028】この結果、ごく薄い欠陥層領域で剥離が生
じ、剥離面は非常に平坦性の良いものを得ることができ
るのである。なお、剥離面研磨工程P5を実施するの
は、平坦性を確保すると共に、表面の粗さの程度を小さ
くするためであり、パターン構造15を分離した状態に
形成するためである。また、このような剥離を行なうた
めのイオンとしては、上述した水素以外には、希ガスで
も良いし、他に酸素や塩素,フッ素など種々のものが考
えられる。
【0029】さらに、本実施形態において形成するSO
I基板11を得るときに、単結晶シリコン基板17につ
いては、単結晶シリコン膜14の品質を確保するために
通常半導体装置を形成する場合のものと同様に不純物濃
度が一定値に管理された製品ウェハを用いることが望ま
しいのに対して、貼り合わせるベースシリコン基板12
については、酸化膜13を介して単結晶シリコン膜17
を保持する基板としての機能を果すことで十分であるか
ら、不純物濃度を厳密に管理していないダミーウェハを
用いることができる。
【0030】したがって、ベースシリコン基板12とし
ては安価なものを用いることができ、さらに、剥離後の
単結晶シリコン基板17は表面を研磨等の平坦化処理を
行うことで再び他のSOI基板11を製造するためのも
のとして使用することができるようになり、資源の有効
活用ができると共に、総じてコストの低減を図ることが
できるものである。
【0031】このような第1の実施形態によれば、パタ
ーン構造15を形成する半導体基板11を製造するに際
して、そのパターン構造15のパターン部15aと同等
のダミーパターン部15bを設けることにより、イオン
注入工程P2におけるイオン注入領域19が略同一面内
に形成できるようにしたので、剥離工程P4にて剥離を
行なったときにその剥離面Pに段差を生じることがなく
なり、精度良く半導体層17を形成したSOI基板11
を得ることができるようになる。
【0032】(第2の実施形態)図6ないし図9は本発
明の第2の実施形態を示すもので、以下第1の実施形態
と異なる部分について説明する。本実施形態において
は、図6に示すように、半導体基板としてのSOI基板
20は、第1の実施形態におけるパターン構造15に代
えてパターン構造21を設けたもので、これは、第1の
実施形態と同様の構成で表面に露出している半導体層と
しての単結晶シリコン膜14aの下層部に別途に半導体
層としての多結晶シリコン膜14bを絶縁膜としての酸
化膜13を介して埋め込んだ状態に形成したパターン構
造21を有する構成のものである。
【0033】このSOI基板20においては、パターン
構造21としては、上下の半導体層である単結晶シリコ
ン膜14aおよび多結晶シリコン膜14bの各層が同じ
形状に形成され、酸化膜13で分離されたパターン部2
1aおよびダミーパターン部21bを有する構造に形成
されている。そして、下層側の多結晶シリコン膜14b
のパターン部21aは素子を形成したときに、バックゲ
ートなどに使用されるように設けられたものである。
【0034】図7ないし図9は、SOI基板20の製造
工程に則した各断面を示すもので、製造工程の概略手順
としては第1の実施形態と同様に図3に示した流れで行
なわれ、パターン構造形成工程P1における工程内容に
ついて詳述する。
【0035】すなわち、パターン構造形成工程P1にお
いては、フォトリソグラフィ処理によりフォトレジスト
19を塗布してパターニングした後、エッチング処理に
より凹部17aを形成し(図7(a)参照)、この後、
酸化膜13aを形成する(同図(b)参照)。
【0036】次に、酸化膜13a上に半導体層としての
多結晶シリコン膜14bを形成し、フォトリソグラフィ
処理でパターニングをした後に、エッチング処理を行な
って酸化膜13aを形成したときと同様のパターンに多
結晶シリコン膜14bを形成する(図7(c)参照)。
続いて、多結晶シリコン膜14bのパターン間の隙間を
埋めるようにして全面に酸化膜13bを形成し(図8
(a)参照)、平坦な状態にする。
【0037】次のイオン注入工程P2では、第1の実施
形態と同様にして所定条件でイオン注入を行なってイオ
ン注入領域19を形成する(同図(b)参照)。続く貼
り合わせ工程P3では、単結晶シリコン基板17の酸化
膜13bの面側とベースシリコン基板12を貼り合わせ
た上で、接合用の熱処理を行なう(同図(c)参照)。
この後、剥離工程P4では、貼り合わせの接合強度を高
めると共に剥離を行なうために高温で熱処理を行なう。
このとき、ベースシリコン基板12との接合とイオン注
入領域19に形成された剥離用欠陥層領域での剥離が生
じる(図9(a)参照)。
【0038】次に、剥離面研磨工程P5では、上述の剥
離工程P4にて剥離した剥離面Pを平坦にするために研
磨処理を行ない(図9(b)参照)、このとき、凹状部
17aの底部に形成されている酸化膜13に達するまで
研磨を行なって、単結晶シリコン膜14となる部分を互
いに分離させた状態としてパターン構造15を形成し、
これによってSOI基板20を得る。
【0039】このような第2の実施形態によれば、パタ
ーン構造21が、複数層の半導体層である単結晶シリコ
ン膜14aおよび多結晶シリコン膜14bからなる構成
で、各層においてパターン部を21aを有する場合で
も、第1の実施形態と同様にしてパターン構造形成工程
P1にてダミーパターン部21bを形成することによ
り、イオン注入工程P2におけるイオン注入層19の形
成を同一深さに形成することができ、剥離面Pの段差を
なくして精度良く半導体層14a,14bを形成したS
OI基板20を得ることができる。
【0040】(第3の実施形態)図10は本発明の第3
の実施形態を示すもので、第2の実施形態と異なるとこ
ろは、SOI基板20aは、半導体層としての単結晶シ
リコン膜14aにパターン構造を設けないようにしたと
ころであり、パターン構造21は、埋め込み形成された
多結晶シリコン膜14bに設けられたパターン部21a
およびダミーパターン部21bからなるものである。
【0041】なお、このような構成のSOI基板20a
を製造するに当たっては、第2の実施形態のパターン構
造形成工程P1において、半導体層用基板である単結晶
シリコン基板17に凹部17aを設けないで、平坦な状
態の面に酸化膜13を形成し、この状態で半導体層とし
ての多結晶シリコン膜14bを形成し、パターン構造2
1を形成するようにしたものである。そして、このよう
な第3の実施形態のものでも、ダミーパターン部21b
を設けるので、第2の実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0042】(第4の実施形態)図11は本発明の第4
の実施形態を示すもので、第2の実施形態と異なる点に
ついて説明する。すなわち、本実施形態におけるSOI
基板22は、上下の半導体層である単結晶シリコン膜1
4aおよび多結晶シリコン膜14bのそれぞれにパター
ン構造23,24を設けて異なるパターン部23a,2
4aを配置する構成としたものである。この場合におい
ては、パターン構造形成工程P1にて、各パターン部2
3a,24aに対応してダミーパターン部23b,24
bが配置形成される。
【0043】そして、このような構造のSOI基板22
では、例えば、単結晶シリコン膜14aに形成する素子
の構造に対応してパターン部23aが形成されると共
に、下層側に位置する多結晶シリコン膜14bをバック
ゲートとして用いるべくパターン部24aが配置形成さ
れたものである。また、SOI基板22を基板として素
子を形成したときに、単結晶シリコン膜14aのパター
ン部23a部分には、図示のように、絶縁膜を介した状
態でゲート25が配設された構成のものを簡単に且つ高
性能なものとして製作することができるようになる。
【0044】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。パター
ン構造において、ダミーパターン部の形状はパターン部
と同様の形状に設ける必要はなく、また、必ずしも同一
形状のセル状に形成する必要もなく、例えば、パターン
部を設けない部分をすべてつながったダミーパターン部
として形成して設けても良いなど、必要に応じた形状に
設定することが可能である。
【0045】半導体層用基板としては、シリコン以外の
材料として、4族元素を主体とした単結晶であれば、例
えば、Ge(ゲルマニウム),SiC(炭化シリコ
ン),SiGe(シリコンゲルマニウム)あるいはダイ
ヤモンドなどの基板を用いることができる。この場合に
おいて、SiC基板などを用いる場合には、基板自体が
非常に高価なものであるので、剥離後に研磨して再生し
することにより、資源の有効活用およびコストダウンの
効果が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すSOI基板の模
式的な縦断側面図
【図2】SOI基板の上面を模式的に示す図
【図3】工程概略図
【図4】SOI基板の各製造工程における模式的な縦断
側面図(その1)
【図5】SOI基板の各製造工程における模式的な縦断
側面図(その2)
【図6】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図7】図4相当図(その1)
【図8】図7相当図(その2)
【図9】図7相当図(その3)
【図10】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図11】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図12】従来例を示すSOI基板の各製造工程におけ
る模式的な縦断側面図
【符号の説明】
11,20,20a,23はSOI基板(半導体基
板)、12はシリコンベース基板(支持基板)、13,
13a,13bは酸化膜(絶縁膜)、14,14aは単
結晶シリコン膜(半導体層)、14bは多結晶シリコン
膜(半導体層)、15,21,23,24はパターン構
造、15a,21a,23a,24aはパターン部、1
5b,21b,23b,24bはダミーパターン部、1
6は配線パターン、16aはコンタクト部、17は単結
晶シリコン基板(半導体層用基板)、18はフォトレジ
スト、19はイオン注入層である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板(12)上に絶縁された状態で
    パターン構造(15,21,23,24)を有した素子
    形成用の半導体層(14,14a,14b)を設けてな
    る半導体基板(11,20,22)の製造方法におい
    て、 前記半導体層(14,14a,14b)を形成するため
    の半導体層用基板(17)に前記パターン構造(15,
    21,23,24)を形成するパターン構造形成工程
    (P1)と、 前記パターン構造(15,21,23,24)が形成さ
    れた前記半導体層用基板(17)にそのパターン構造
    (15,21,23,24)側から所定のイオンを注入
    してイオン注入層(19)を形成するイオン注入工程
    (P2)と、 前記半導体層用基板(17)に前記支持基板(12)を
    貼り合わせる貼り合わせ工程(P3)と、 貼り合わせた前記半導体層用基板(17)および前記支
    持基板(12)を熱処理して前記イオン注入層(19)
    部分で剥離する剥離工程(P4)と、 前記支持基板(12)の剥離面を研磨する剥離面研磨工
    程(P5)とを含んでなり、 前記パターン構造形成工程(P1)では、形成すべき前
    記パターン構造(15,21,23,24)のパターン
    部(15a,21a,23a,24a)の配置状態に起
    因して前記イオン注入層(19)が段差をもつ状態とな
    る領域に対応して、そのパターン部(15a,21a,
    23a,24a)と同様の構成のダミーパターン部(1
    5b,21b,23b,24b)を設けることにより前
    記イオン注入層(19)が略同一面内に形成されるよう
    にしたことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体基板の製造方法に
    おいて、 前記パターン構造(15)が1層の半導体層(14)に
    より形成されるものである場合に、そのパターン部(1
    5a)と同様の半導体層(14)により構成されるダミ
    ーパターン部(15b)を設ける構成とすることを特徴
    とする半導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体基板の製造方法に
    おいて、 前記パターン構造(21,23,24)が複数層の半導
    体層(14a,14b)により形成されると共にそれら
    の半導体層(14a,14b)の少なくとも1つにパタ
    ーン部(21a,23a,24a)が設けられる構成の
    場合に、そのパターン部(21a,23a,24a)に
    対応してダミーパターン部(21b,23b,24b)
    を設ける構成とすることを特徴とする半導体基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体基板の製造方法に
    おいて、 前記複数層の半導体層(14a,14b)のすべてにパ
    ターン部(21a,23a,24a)が設けられる場合
    に、それら各パターン部(21a,23a,24a)に
    対応して前記ダミーパターン部(21b,23b,24
    b)を設ける構成とすることを特徴とする半導体基板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記パターン構造(21)を構成するパターン部(21
    a)およびダミーパターン部(21b)は上下に位置す
    る各半導体層(14a,14b)で同様の形状に設けら
    れることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3または4に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記パターン構造(23,24)を構成するパターン部
    (23a,24a)およびダミーパターン部(23b,
    24b)は上下に位置する各半導体層(14a,14
    b)で異なる形状に設けられることを特徴とする半導体
    基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の半
    導体基板の製造方法において、 前記パターン構造形成工程(P1)は、前記パターン構
    造(15,21,23,24)がパターン部(15a,
    21a,23a,24a)の配置により段差を生ずる構
    成である場合に、前記ダミーパターン部(15b,21
    b,23b,24b)を絶縁膜(13)を介した状態で
    前記段差を解消するように形成することを特徴とする半
    導体基板の製造方法。
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