JPH10310169A - 易開封性包装袋 - Google Patents

易開封性包装袋

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JPH10310169A
JPH10310169A JP13301897A JP13301897A JPH10310169A JP H10310169 A JPH10310169 A JP H10310169A JP 13301897 A JP13301897 A JP 13301897A JP 13301897 A JP13301897 A JP 13301897A JP H10310169 A JPH10310169 A JP H10310169A
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resin film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装袋としての強度を維持しつつ、直線開封
性を付与すべく、その表裏に刻設した開封用切れ目の位
置のずれによる引き裂き性の低下を改善し、主に、詰め
替え用洗剤等の充填包装に適する易開封性包装袋を提供
することである。 【解決手段】 内層がヒートシール性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度の優れた樹脂のフィルムであ
る少なくとも2層からなる積層体を使用し、該積層体を
構成するヒートシール性を有する樹脂のフィルム面を対
向させて重ね合わせ、その周辺端部をヒートシールして
シール部を設けた袋体からなり、更に、該袋体の表裏両
面の外層を構成する強度に優れた樹脂のフィルムの、包
装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に、レ
ーザ照射による開封用切れ目を表裏に刻設し、更に、該
開封用切れ目の切れ目幅を、袋体の中央部の部分と両端
部の部分とにおいて異なり、両端部の部分における切れ
目幅を、中央部の部分における切れ目幅より2倍以上1
0倍以下とすることを特徴とする易開封性包装袋に関す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易開封性包装袋に
関し、更に詳しくは、包装袋としての強度を維持しつ
つ、直線開封性を付与すべく、その表裏に刻設した開封
用切れ目の位置のずれによる引き裂き性の低下を改善
し、主に、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する易開封
性包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、粉体、液体等の詰め替え用容器と
して、プラスチック製ボトル等に代わり、例えば、スタ
ンディングパウチ等からなる軟包装袋が、広く利用され
るようになってきている。而して、これらの軟包装袋に
は、強靱性と共に、詰め替え時に、包装袋を簡便に開封
する易開封性と、詰め替え容器への注ぎ易さ等が要求さ
れるものである。このため、種々の形態からなる軟包装
袋が、開発され、提案されているが、例えば、中間層に
易引き裂き性の延伸ポリオレフィンフィルムを配置し、
直線開封性を向上させたことを特徴とする軟包装袋が提
案されている(特公平8−9223号公報、特公平8−
9224号公報等を参照)。また、レーザー加工により
積層体の少なくとも1層以上に開封用切れ目を設け、包
装袋に易開封性を付与するした軟包装袋も提案されてい
る(米国特許3790744号公報、特開平4−267
750号公報、実開昭60−110269号公報、実開
昭63−94167号公報等を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術において、例えば、中間層に易引き裂
き性の延伸ポリオレフィンフィルムを配置し、直線開封
性を向上させてなる軟包装袋においては、直線開封性を
付与するためにのみに中間層が配置されており、その分
だけ製造コストの増加につながるという問題点があるも
のである。また、この中間層は、最内層または最外層を
構成するフィルムとの接着強度が弱く、時間の経過と共
に層間剥離を起こし易くなるという問題点もある。一
方、レーザー加工を用いて易開封性を付与してなる軟包
装袋においては、レ−ザ−加工により、開封用切れ目を
設ける位置が、包装袋の表裏において一致していること
が不可欠であり、而して、一般に、レーザー加工線の幅
は、例えば、炭酸ガスレーザを用いた場合には、20μ
から200μ程度とするのが一般的である。ところで、
上記のように、加工線幅を必要以上に太くすると、包装
袋の強度面の物性低下を招くという問題点があり、更
に、包装袋の表裏に刻設する開封用切れ目の位置を合わ
せることが、極めて困難であるという問題点がある。上
記の米国特許3790744号公報、特開平4−267
750号公報等においては、積層体の原反にレーザ−加
工を施して、開封用切れ目を刻設する方法が開示されて
おり、言うまでもなくこの方法では、製袋時に、包装袋
の表裏の開封用切れ目の位置を合わせることが必要とな
り、而して、その位置を厳密に合わせるということは、
極めて困難であるという基本的な問題点が存在する。ま
た、実開昭60−110269号公報、実開昭63−9
4167号公報においては、製袋後にレーザ−照射して
開封用切れ目を設ける方法が開示されているが、レーザ
ー加工による開封用切れ目の線幅は、一定であり、上記
のように、20〜200μ位という、細いものであるた
めに、やはり、包装袋の表裏における開封用切れ目の位
置を合わせることは極めて困難である。また、レ−ザ−
加工により、同時に複数本の開封用切れ目を付与する方
法も提案されているが、この場合にも、やはり、包装袋
の強度の低下を招き、また袋体の両端部で、開封用切れ
目の位置と開封用ノッチの位置が合わないため、開封性
が極端に悪くなるという問題点がある。いずれにして
も、上記の従来の技術においては、積層体、または、包
装袋に対して均一な幅の加工を施すところに基本的な技
術思想が存在しており、従来の技術においては、包装袋
の強度を維持しつつ、包装袋の表裏における開封用切れ
目の刻設位置のずれによる開封性の低下を防止すること
は極めて困難である。そこで本発明は、包装袋としての
強度を維持しつつ、直線開封性を付与すべく、その表裏
に刻設した開封用切れ目の位置のずれによる引き裂き性
の低下を改善し、主に、詰め替え用洗剤等の充填包装に
適する易開封性包装袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究の結果、少なくとも、内
層として、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムを使
用し、外層として、剛性等を有する強度に優れた樹脂の
フィルムを使用し、而して、少なくとも上記の二層から
なる積層体を製造し、更に、該積層体を使用し、そのヒ
−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面どうしを対向さ
せて重ね合わせて、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ
−ル部を形成して袋体を構成し、更にまた、該袋体の表
裏両面の外層を構成する剛性等を有する強度に優れた樹
脂のフィルムに、その包装体になったときの最適開封位
置に相当する箇所に、レ−ザ−照射による開封用切れ目
を表裏に刻設し、而して、該レ−ザ−照射による開封用
切れ目について、その切れ目の幅を、袋体の中央部の部
分と両端部の部分とにおいて異なり、両端部の部分にお
ける切れ目幅を中央部の部分における切れ目幅より2倍
以上10倍以下とする包装用袋を製造し、次いで、該包
装用袋の開口部から詰め替え用洗剤を充填し、更にその
開口部をシ−ルして密閉して包装体を製造したところ、
包装袋としての強度を維持しつつ、その表裏に刻設した
開封用切れ目に沿って、直線状に、かつ、簡便に開封す
ることができ、その表裏に刻設した開封用切れ目の位置
のずれによる引き裂き性の低下等を改善し、主に、詰め
替え用洗剤等の充填包装に適する易開封性包装袋を製造
し得ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は、内層がヒートシール
性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度の優れた
樹脂のフィルムである少なくとも2層からなる積層体を
使用し、該積層体を構成するヒートシール性を有する樹
脂のフィルム面を対向させて重ね合わせ、その周辺端部
をヒートシールしてシール部を設けた袋体からなり、更
に、該袋体の表裏両面の外層を構成する強度に優れた樹
脂のフィルムの、包装体になったときの最適開封位置に
相当する箇所に、レーザ照射による開封用切れ目を表裏
に刻設し、更に、該開封用切れ目の切れ目幅を、袋体の
中央部の部分と両端部の部分とにおいて異なり、両端部
の部分における切れ目幅を、中央部の部分における切れ
目幅より2倍以上10倍以下とすることを特徴とする易
開封性包装袋に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかる易開封性包装袋
の構成について図面を用いて説明すると、図1は、本発
明にかかる易開封性包装袋の構成を示す概略的平面図で
あり、図2は、図1に示した本発明にかかる易開封性包
装袋のX−Xにおける概略的切断断面図であり、図3
は、図1に示した本発明にかかる易開封性包装袋のX1
−X1 における概略的切断断面図である。
【0007】本発明にかかる易開封性包装袋Aは、図1
〜図3に示すように、内層がヒートシール性を有する樹
脂のフィルム1であり、外層が強度の優れた樹脂のフィ
ルム2である少なくとも2層からなる積層体3を使用
し、該積層体3、3を構成するヒートシール性を有する
樹脂のフィルム1、1面を対向させて重ね合わせ、その
周辺端部をヒートシールしてシール部4、4、4を設け
た袋体5からなり、更に、該袋体5の表裏両面の外層を
構成する強度に優れた樹脂のフィルム2、2に、包装体
になったときの最適開封位置に相当する箇所Pに、レー
ザ照射による開封用切れ目6を表裏に刻設し、而して、
該開封用切れ目6の切れ目幅Lを、袋体5の中央部の部
分Qと両端部の部分Rとにおいて異なり、両端部の部分
Rにおける切れ目幅L1 を、中央部の部分Qにおける切
れ目幅L2 より2倍以上10倍以下とする構成からなる
ものである。更に、本発明にかかる易開封性包装袋A
は、上記の図2および図3に示すように、開封用切れ目
6を刻設する位置としては、例えば、袋体5の上端を基
準にする場合、その袋体5の上端から開封用切れ目6を
刻設する位置までの長さT、Tが、その袋体5の表裏の
相対位置において、そのずれが0〜2mmの範囲内であ
る構成からなるものである。
【0008】上記の本発明にかかる易開封性包装袋につ
いて更に詳述すると、上記の開封用切れ目の切れ目幅
は、袋体の両端部の部分においては、中央部の部分にお
ける切れ目幅よりも、2倍以上10倍以下位、好ましく
は3倍以上5倍以下位が望ましいものである。上記にお
いて、2倍以下、更には、3倍以下においては、袋体の
表裏において、開封用切れ目の位置ずれに伴って開封ガ
イド外れが発生し易く、直線状に、簡便に開封すること
が困難になることから好ましくなく、また、10倍以上
においては、袋体の両端部の部分における積層体の強度
が低下し、結果的には、袋体が破袋し易くなることから
好ましくないものである。具体的には、本発明にかかる
易開封性包装袋において、開封用切れ目の切れ目幅は、
中央部の部分において、20〜200μm位、好ましく
は、50〜150μm位、また、両端部の部分におい
て、40〜2000μm位、好ましくは、100〜15
00μm位の関係で切れ目幅を設けることが望ましい。
次にまた、本発明にかかる易開封性包装袋において、開
封用切れ目を設ける位置としては、袋体の表裏におい
て、その表裏の位置ずれが、0〜2mm位、より好まし
くは、0〜1mm以内の関係であることが望ましい。上
記において、本来的には、袋体の表裏において、開封用
切れ目の位置は、相対的に一致していることが望まし
く、2mm以上ずれると、その開封性が低下もしくは引
き裂きガイドから引き裂き線が外れて、直線状に、か
つ、簡便に開封することが困難になるというものであ
る。
【0009】上記の例示は、本発明にかかる易開封性包
装袋の一例を例示するものであり、本発明は、これによ
って限定されるものではなく、例えば、図示しないが、
袋体の形態としては、種々の形態のものを採りえること
ができ、例えば、スタンドパウチ形態、ガセット形態、
その他等の形態を採りえるものである。
【0010】次に、上記の本発明において、上記のよう
な本発明にかかる易開封性包装袋を構成する材料、ある
いはその製造法等について説明すると、まず、本発明に
おいて、内層として使用するヒ−トシ−ル性を有する樹
脂のフィルムについて説明すると、かかる樹脂のフィル
ムとしては、熱によって溶融し相互に融着し得るもので
あればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度
ポリエチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンあるいはポ
リプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマ−ル酸、無水マレイン
酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィ
ン系樹脂、その他等の樹脂の一種ないしそれ以上からな
る樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ
る。そのフィルムの厚さとしては、10μm以上、好ま
しくは、20μm以上、更には、30μmないし500
μm位が望ましい。特に、本発明において、ヒ−トシ−
ル性を有する樹脂のフィルムは、外層としての強度を有
する樹脂のフィルムに対して、約2ないし20倍位の厚
さ、好ましくは、4ないし10倍位の厚さを有すること
が望ましい。本発明においては、上記のような厚さのフ
ィルムを使用することによって、フィルムの剛性、強度
等を増し、外層としての強度に優れた樹脂のフィルムが
有する物性等と相まって、包装用袋を構成したときに袋
としての姿勢維持性が良好となり、消費者の詰め替え作
業等が容易となり、更に流通過程で店頭での取り扱い等
が便利になるという利点を有し、更には内容物の保香性
等も保持するものである。
【0011】ところで、本発明においては、上記のよう
な樹脂のフィルムの中でも、特に、内層として使用する
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとしては、線状
低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合
体を主体とするフィルムないしシ−トを使用することが
最も好ましいものである。すなわち、上記の線状低密度
ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主
体とするフィルムは、粘着性を有することから破断の伝
搬が少なく耐衝撃性を向上させるという利点があるもの
であり、また、内層は常時内容物に接触していることか
ら、耐環境ストレスクラッキング性の劣化を防止するた
めにも有効なものである。また、本発明においては、線
状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重
合体に、他の樹脂をブレンドすることもでき、例えば、
エチレン−ブテン共重合体等をブレンドすることによ
り、若干、耐熱性に劣り高温環境下ではシ−ル安定性が
劣化する傾向があるものの、引き裂き性が向上し、易開
封性に寄与するという利点がある。
【0012】次にまた、上記の本発明において、外層と
して使用する剛性を有し、強度に優れた樹脂のフィルム
について説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、
包装用袋を構成する基本素材となることから、機械的、
物理的、化学的、その他等において優れた性質を有する
樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具
体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素
系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト
を使用することができる。而して、上記の樹脂のフィル
ムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一
軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいず
れのものでも使用することができる。また、本発明にお
いて、その樹脂のフィルムの厚さとしては、強度、剛性
等について必要最低限に保持され得る厚さであればよ
く、厚すぎると、レ−ザ−加工不良等を発生して引き裂
き性が低下し、またコストを上昇するとい欠点もあり、
逆に、薄すぎると、強度、剛性等が低下して好ましくな
いものである。本発明においては、上記のような理由か
ら、約10μmないし50μm位、好ましくは、約12
μmないし25μm位が最も望ましい。
【0013】ところで、本発明においては、上記のよう
な樹脂のフィルムの中でも、外層としての樹脂のフィル
ムとしては、剛性を有し、機械的強靱性、耐屈曲性、耐
突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐
薬品性等の諸物性に優れ、かつ印刷適性も有している二
軸延伸ポリアミドフィルムあるいは二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムを使用することが最も好まし
いものである。また、上記の二軸延伸ポリアミドフィル
ムあるいは二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムは、その配向がフィルムの流れ方向に近く、重ね合わ
せたときも引き裂きずれが非常に小さく、かつ、後述す
るように、炭酸ガスレ−ザの発振波長に吸収があること
から、開封用切れ目を設けるときのレ−ザ−加工を容易
に行うことができるという利点を有するものである。
【0014】次に、上記の本発明においては、上記のよ
うな、内層としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィ
ルム、外層としての強度に優れた樹脂のフィルム等の他
に更に、他の樹脂のフィルム等を使用することができ、
例えば、中間層として、バリア−性を有する各種の基材
を使用することもできる。上記のバリア−性を有する各
種の基材としては、例えば、太陽光等の光を遮光する性
質、あるいは水蒸気、水、酸素等のガス等を透過しない
性質等を有する材料を使用することができ、これは、単
体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わ
せてなる複合基材等であってもよい。具体的には、例え
ば、遮光性とバリア−性を有するアルミニュウム箔また
はその蒸着膜を有する樹脂のフィルム、バリア−性を有
する酸化珪素、酸化アルミニュウム等の無機酸化物の蒸
着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等のバリア−
性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂の
フィルムないしシ−ト、ガスバリア−性を有するポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルムないしシ−
ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を
加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種
の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することが
できる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合
わせて使用することができる。上記のフィルムないしシ
−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmない
し300μm位、更には、10μmないし100μm位
が望ましい。更に、上記において、アルミニュウム箔と
しては、5μmないし30μm位の厚さのもの、また、
アルミニュウムまたは無機酸化物の蒸着膜としては、厚
さ100Åないし2000Å位のものを使用することが
できる。また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルム
としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミド
フィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフ
ィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリ塩化ビニリデ
ンフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他等を使
用することができる。
【0015】更に、上記において、上記の無機酸化物の
蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケイ
素酸化物(SiOx )、酸化アルミニウム、酸化インジ
ウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することが
できる。更に、本発明においては、無機酸化物として
は、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは
ケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であっても
よい。而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を
形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法
等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を
構成することによって形成することができる。上記にお
いて、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリ
ア−性を得るために、通常、100Å〜2000Å位で
あることが好ましく、特に、本発明においては、150
Å〜1500Å位が望ましい。上記において、無機酸化
物の薄膜層の厚さが、1500Åを超えると、特に、2
000Åを超えると、無機酸化物の薄膜層にクラック等
が入りやすくなり、そりによりバリア−性が低下すると
いう危険性があると共に、材料コストが高くなるという
問題点であるので好ましくはない。
【0016】ところで、通常、包装用容器は、物理的に
も化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用容
器を構成する積層材には、厳しい包装適性が要求され、
変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱
性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の
種々の条件が要求され、このために、本発明において
は、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充
足するその他の材料を任意に使用することができ、具体
的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公
知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使
用することができる。その他、例えば、セロハン等のフ
ィルム、合成紙等も使用することができる。本発明にお
いて、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸な
いし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使
用することができる。また、その厚さは、任意である
が、数μmから300μm位の範囲から選択して使用す
ることができる。更に、本発明においては、フィルムな
いしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション
成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0017】次に、上記の本発明において、上記の内層
としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム、外層
としての強度に優れた樹脂のフィルムとを使用し、これ
らを積層して少なくとも二層からなる積層体、あるい
は、上記のような材料に、更に他の材料を組み合わせて
三層ないしそれ以上の層からなる積層体を製造する方法
について説明すると、かかる方法としては、通常の包装
材料を製造するときに使用するラミネ−ト方法、例え
ば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション
法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ
−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミ
ネ−ション法、インフレ−ション法、その他等で行うこ
とができる。而して、本発明においては、上記の積層を
行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、フレ−ム
処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことがで
き、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、
ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン
系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン
系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポ
リ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト
用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用
することができる。
【0018】次に本発明において、上記のように、少な
くとも二層、あるいはそれ以上の層からなる積層体を使
用して易開封性包装用袋を製造する方法について説明す
ると、かかる易開封性包装用袋は、内層がヒ−トシ−ル
性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた
樹脂のフィルムである少なくとも二層の積層体からな
り、更に、その内層のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムの面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その周
辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けた製造するも
のである。而して、具体的には、その製袋方法として
は、上記のような少なくとも二層からなる積層体を、折
り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向
させ、更にその周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二
方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ
−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付
シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ
−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかか
る種々の易開封性包装用袋を製造することができる。そ
の他、例えば、自立性包装用袋(スタンディングパウ
チ)等も可能である。上記において、ヒ−トシ−ルの方
法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、
ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音
波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
【0019】次にまた、上記の本発明において、上記の
袋体の表裏両面の外層として使用する強度に優れた樹脂
のフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相
当する箇所に開封用切れ目を刻設する方法等について説
明すると、かかる方法としては、例えば、加熱した針を
押し付けるニ−ドルパンチ法、エンボスロ−ル、研磨ロ
−ル、砥石、研磨テ−プ等を使用してフィルムを溶融
し、穿孔する熱溶融穿孔法、ナイフ、カッタ−等を使用
する物理的穿孔法、レ−ザ−ビ−ム加工、コロナ放電、
プラズマ放電等の加工法、その他等の方法によって行う
ことができる。而して、本発明において、強度に優れた
樹脂のフィルムに開封用切れ目を刻設するに当たって
は、該強度に優れた樹脂のフィルムの単体の状態、ある
いは上記のように、内層としてのヒ−トシ−ル性を有す
る樹脂のフィルムと、外層としての強度に優れた樹脂の
フィルムとを積層した少なくとも二層からなる積層体の
状態、更には該積層体を使用してなる包装用袋の状態、
また該包装用袋を使用してなる包装体の状態等のいずれ
の状態において刻設してもよく、これによって、該強度
に優れた樹脂のフィルムに開封用切れ目を設けることが
できる。本発明において、開封用切れ目の形状として
は、直線状、曲線状、ミシン目線状、破線状、その他等
の任意の形状でよく、その本数は、一本ないしそれ以上
でよく、また連続状あるいは不連続状等のいずれでもよ
い。また、その切れ目の構造は、貫通孔ないし透過孔の
状態、あるいはハ−フカットの状態、あるいはそれらが
混在するような状態のいずれの状態でもよく、本発明に
おいては、その部分が弱体化して袋の開封用の切れ目と
して作用すればよいものである。
【0020】ところで、本発明においては、強度に優れ
た樹脂のフィルムに開封用切れ目を設ける方法として
は、パルス発振タイプのレ−ザ−の照射を用いてミシン
目状の開封用切れ目を刻設する方法が最も好ましい方法
である。特に、レ−ザ−加工で樹脂のフィルムに開封用
切れ目を刻設する場合、樹脂のフィルムにレ−ザ−発振
波長の吸収があることが必要となることから、炭酸ガス
レ−ザ−を用いて開封用切れ目を刻設することが最適で
ある。更に、本発明においては、炭酸ガスレ−ザ−光の
10.6ミクロンの波長は、ナイロンフィルムあるいは
ポリエステルフィルム等に選択的に吸収されやすく、ま
た線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル
共重合体を主体とするフィルムではそのほとんどが透過
されることから、本発明において、内層としてのヒ−ト
シ−ル性を有する樹脂のフィルムとして、線状低密度ポ
リエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体
とするフィルムを使用し、外層としての強度に優れた樹
脂のフィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムあるい
は二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等を使
用し、その両者を組み合わせて積層してなる二層からな
る積層体を使用し、これに炭酸ガスレ−ザ−を照射して
レ−ザ−加工を行うと、上記の二軸延伸ナイロンフィル
ムあるいは二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムのみに開封用切れ目を刻設することができ、かつ該開
封用切れ目は、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン
−酢酸ビニル共重合体を主体とするフィルムが溶融して
その孔を閉塞することがなく、開封に際しては、極めて
良好に袋を引き裂いて開封することができるという利点
があって好ましいものである。なお、上記において、積
層体の状態で炭酸ガスレ−ザ−を照射してレ−ザ−加工
を行う代わりに、該積層体を使用してなる包装用袋また
は包装体の状態で上記と同様に炭酸ガスレ−ザ−を照射
してレ−ザ−加工をを行っても、上記と全く同様な結果
を得ることができた。本発明においては、上記のように
レ−ザ−加工によって、その波長を選択することによ
り、外層を構成するフィルムのみに開封用切れ目を刻設
することができるものである。また、本発明において
は、レ−ザ−加工であれば、前述のように、包装用袋あ
るいは包装体を構成した状態においても開封用切れ目を
刻設することができる。
【0021】ところで、本発明において、上記のような
レーザ照射による開封用切れ目を表裏に刻設し、更に、
該開封用切れ目の切れ目幅が、袋体の中央部の部分と両
端部の部分とにおいて異なり、両端部の部分における切
れ目幅が、中央部の部分における切れ目幅より2倍以上
10倍以下である開封用切れ目、更には、開封用切れ目
を設ける位置が、袋体の表裏の相対位置において、その
位置ずれが0〜2mmである開封用切れ目を設ける方法
について、更に具体的に説明すると、例えば、上記のよ
うに、少なくとも、内層がヒートシール性を有する樹脂
のフィルムであり、外層が強度の優れた樹脂のフィルム
である2層からなる積層体を使用し、該積層体を構成す
るヒートシール性を有する樹脂のフィルム面を対向させ
て重ね合わせ、その周辺端部をヒートシールしてシール
部を設けて袋体を製造し、しかる後、該袋体の両側に2
個のレ−ザ−照射装置を配し、該袋体を間欠搬送しなが
ら、レーザ−照射を一定強度で照射すると、袋体の表裏
の外層を構成する強度に優れた樹脂のフィルムに、袋体
の搬送の初期時、定速時、終期時等において、レ−ザ−
照射量等に変化を起こし、レ−ザ−照射の初期と終期と
において、レ−ザ−照射時間が、定速時より遅くなるの
で、その分だけレ−ザ−照射量等が多くなり、結果的
に、装体に形成される開封用切れ目において、その開封
用切れ目の切れ目幅が、袋体の中央部の部分と両端部の
部分とにおいて異なり、両端部の部分における切れ目幅
が、中央部の部分における切れ目幅より2倍以上10倍
以下である開封用切れ目を刻設することができるもので
ある。また、上記において、レ−ザ−照射装置の位置
を、例えば、CCDカメラ、赤外線カメラ等のセンサ−
を使用して常にその位置を測定し、その位置ずれが発生
すれば、常に、レ−ザ−照射位置を調整することによ
り、袋体の表裏の相対位置において、その位置ずれが0
〜2mmの範囲内である開封用切れ目を設けることがで
きるものである。また、上記において、袋体を固定し、
レーザ−照射の照射強度を逐次変化させながら、袋体の
中央部の部分を弱く、また、その量端部の部分を強くす
るようなレ−ザ−照射方法等によっても、袋体の中央部
の部分と両端部の部分とにおいて異なり、両端部の部分
における切れ目幅が、中央部の部分における切れ目幅よ
り2倍以上10倍以下である開封用切れ目を刻設するこ
とができるものである。
【0022】次に、本発明においては、上記で製造した
易開封性包装用袋の開口部から、例えば、詰め替え用洗
剤(溶液または粉末)等を充填し、しかる後その開口部
をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、本発明にかか
る易開封性包装体を製造することができる。而して、上
記の易開封性包装体は、耐衝撃性、、耐環境ストレスク
ラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性等
の諸機能を充足し、流通段階等において包装上のトラブ
ルがなく、また、その袋は、剛性を有してその取り扱い
に便利であり、特に、開封に際しては、開封用切れ目か
ら袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その取り
扱い易いものである。更に、本発明にかかる易開封性包
装用袋は、上記のような洗剤等の他に、更に、種々の物
品の充填包装に適するものであり、例えば、飲食品、調
味料、ジュ−ス、果汁、医薬品、工業製品、その他等の
充填包装に適するものである。また、本発明にかかる易
開封性包装用袋は、再封鎖性のチャック等もつけること
ができ、また、袋体の開封に際し、その開封開始点とな
る開封用ノッチ等を、前述の開封用切れ目と対応させ
て、その袋体のシ−ル部の端部に設けることもできるも
のである。
【0023】
【実施例】次に本発明について実施例を挙げて更に詳し
く本発明を説明する。 実施例1 厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2
液硬化型ウレタン系接着剤をコーティングし(コーティ
ング量、約5g/cm2 ・dry)、次に該接着剤面
に、厚さ130μの線状低密度ポリエチレンフィルムを
ドライラミネートして2層からなる積層体を製造した。
次に、上記の積層体を使用し、前壁と後壁と逆V字型の
底壁とを用意し、しかる後、それらの線状低密度ポリエ
チレンフィルム面を対向させ、その周辺端部をヒートシ
ールして、幅125mm、高さ250mmの開口部を有
するスタンディングパウチ(自立性袋)を製造した。次
いで上記で製造したスタンディングパウチ(自立性袋)
40ショット/分の間欠搬送に対して、間欠停止時のレ
ーザ照射位置がパウチ両端部となるような位置で、包装
体の表裏最適開封位置に対して、発振波長10.6μの
炭酸ガスレーザ装置(米国、シンラッド社製)を使用し
て出力4Wで連続照射し、パウチの中央部の部分に比べ
て両端部の部分の加工幅が広い連続線の開封用切れ目を
有する本発明の易開封性包装袋を作成した。また、この
とき表裏の照射位置をパウチ上下方向に0〜2mmずら
し、A〜Cの3種類の易開封性包装袋を作成した。更
に、開封用のIノッチを付与し、表裏がずれている場合
にはその中間位置にIノッチを付与した。
【0024】比較例1 上記の実施例1のスタンディングパウチ(自立性袋)を
搬送速度30m/分の一定速度で搬送しながら、上記の
実施例1と同様の装置を用いて、出力4Wで連続照射
し、一定加工幅の連続線の開封用切れ目を有する易開封
性包装袋を作成した。また、このとき表裏の照射位置を
パウチ上下方向に0〜2mmずらし、D〜Fの3種類の
易開封性包装袋を作成後、上記の実施例1と同様にIノ
ッチを付与した。
【0025】比較例2 上記の実施例1のスタンディングパウチ(自立性袋)を
搬送速度30m/分の一定速度で搬送しながら、上記の
実施例1と同様の装置を用いて出力10Wで連続照射
し、一定加工幅の連続線の開封用切れ目を有する易開封
性包装袋を作成した。また、このとき表裏の照射位置を
パウチ上下方向に0〜2mmずらし、G〜Iの3種類の
易開封性包装袋を作成後、上記の実施例1と同様にIノ
ッチを付与した。
【0026】試験例 上記の実施例1および比較例1〜2の易開封性包装袋に
関し、中央部の部分および両端部の部分における開封用
切れ目の切れ目幅および下記に示す各比較試験を実施し
た結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】上記において、開封性は、内容物として水
500mlを充填し、口部を140℃×0.5秒間ヒ−
トシ−ルしたサンプルを手により開封する試験方法でテ
ストし、表中の数字は、(開封用切れ目からずれた数)
/(テスト数)を意味し、更に、○は、良、×は、不良
を表す。また、落下衝撃強度は、上記と同様に、内容物
として水500mlを充填し、口部を140℃×0.5
秒間ヒ−トシ−ルしたサンプルを、口部を下にして、高
さ120cmより10回落下する試験方法でテストし、
表中の数字は、(破袋数)/(テスト数)を意味し、更
に、○は、良、×は、不良を表す。更に、耐圧試験は、
上記と同様に、内容物として水500mlを充填し、口
部を140℃×0.5秒間ヒ−トシ−ルしたサンプル
に、30Kg×5分間圧力をかける試験方法でテスト
し、表中の○は、破袋なし、を意味し、また、×は、破
袋(レ−ザ加工部より)を意味する。
【0029】上記の結果から明らかなように、実施例1
のものは、開封用切れ目の表裏がずれても開封性が良好
で、なおかつ落下衝撃、耐圧等に優れているものであっ
た。これに対して、比較例1のものは、表裏が1mm以
上ずれた場合には開封性が低下し、また、比較例2のも
のは、表裏が1mmずれた場合には開封性は良好である
ものの、落下衝撃および耐圧が低下し、2mmずれた場
合には開封性が低下した。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、少なくとも、内層として、ヒ−トシ−ル性を有する
樹脂のフィルムを使用し、外層として、剛性等を有する
強度に優れた樹脂のフィルムを使用し、而して、少なく
とも上記の二層からなる積層体を製造し、更に、該積層
体を使用し、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィル
ム面どうしを対向させて重ね合わせて、その周辺端部を
ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して袋体を構成し、更
にまた、該袋体の表裏両面の外層を構成する剛性等を有
する強度に優れた樹脂のフィルムに、その包装体になっ
たときの最適開封位置に相当する箇所に、レ−ザ−照射
による開封用切れ目を表裏に刻設し、而して、該レ−ザ
−照射による開封用切れ目について、その切れ目の幅
を、袋体の中央部の部分と両端部の部分とにおいて異な
り、両端部の部分における切れ目幅を中央部の部分にお
ける切れ目幅より2倍以上10倍以下とする包装用袋を
製造し、次いで、該包装用袋の開口部から詰め替え用洗
剤を充填し、更にその開口部をシ−ルして密閉して包装
体を製造して、包装袋としての強度を維持しつつ、その
表裏に刻設した開封用切れ目に沿って、直線状に、か
つ、簡便に開封することができ、その表裏に刻設した開
封用切れ目の位置のずれによる引き裂き性の低下等を改
善し、主に、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する易開
封性包装袋を製造し得ることができるというものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる易開封性包装袋の構成を示す概
略的平面図である。
【図2】図1に示した本発明にかかる易開封性包装袋の
X−Xにおける概略的切断断面図である。
【図3】図1に示した本発明にかかる易開封性包装袋の
1 −X1 における概略的切断断面図である。
【符号の説明】
1 ヒートシール性を有する樹脂のフィルム 2 強度の優れた樹脂のフィルム 3 積層体 4 シール部 5 袋体 6 開封用切れ目 A 易開封性包装袋 P 包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所 Q 袋体5の中央部の部分 R 袋体の両端部の部分 T 袋体5の上端から開封用切れ目6を刻設する位置ま
での長さ L 開封用切れ目6の切れ目幅 L1 両端部の部分Rにおける切れ目幅 L2 中央部の部分Qにおける切れ目幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、内層がヒートシール性を有
    する樹脂のフィルムであり、外層が強度の優れた樹脂の
    フィルムである2層からなる積層体を使用し、該積層体
    を構成するヒートシール性を有する樹脂のフィルム面を
    対向させて重ね合わせ、その周辺端部をヒートシールし
    てシール部を設けた袋体からなり、更に、該袋体の表裏
    の外層を構成する強度に優れた樹脂のフィルムに、包装
    体になったときの最適開封位置に相当する箇所に、レー
    ザ照射による開封用切れ目を表裏に刻設し、更に、該開
    封用切れ目の切れ目幅が、袋体の中央部の部分と両端部
    の部分とにおいて異なり、両端部の部分における切れ目
    幅が、中央部の部分における切れ目幅より2倍以上10
    倍以下であることを特徴とする易開封性包装袋。
  2. 【請求項2】 開封用切れ目を設ける位置が、袋体の表
    裏の相対位置において、そのずれが0〜2mmであるこ
    とを特徴とする上記の請求項1に記載する易開封性包装
    袋。
  3. 【請求項3】 積層体が、少なくとも、内層がヒートシ
    ール性を有する樹脂のフィルムであり、中間層がバリア
    ー性基材層であり、外層が強度の優れた樹脂のフィルム
    である3層からなる積層体であることを特徴とする上記
    の請求項1または2に記載する易開封性包装袋。
  4. 【請求項4】 周辺端部に設けたシ−ル部であって、開
    封用切れ目を刻設した位置に対応する部分に、開封用ノ
    ッチを設けたことを特徴とする上記の請求項1、2また
    は3に記載する易開封性包装袋。
  5. 【請求項5】 レーザ照射が、炭酸ガスレーザによる照
    射であることを特徴とする上記の請求項1、2、3また
    は4に記載する易開封性包装袋。
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