JPH10308044A - 磁気テープ装置 - Google Patents

磁気テープ装置

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JPH10308044A
JPH10308044A JP9113721A JP11372197A JPH10308044A JP H10308044 A JPH10308044 A JP H10308044A JP 9113721 A JP9113721 A JP 9113721A JP 11372197 A JP11372197 A JP 11372197A JP H10308044 A JPH10308044 A JP H10308044A
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JP
Japan
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tape
reel motor
reel
magnetic tape
time
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Withdrawn
Application number
JP9113721A
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English (en)
Inventor
Hideyasu Watanabe
秀康 渡辺
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気テープ装置に関し,リールモータ駆動回路
の電源電圧を最大限に活かした制御を可能にし,高速サ
ーチ時およびリワインド時のテープスピードを高速化す
ることを目的とする。 【解決手段】リールモータ駆動回路21,25 に供給される
電源電圧を検出する電源電圧検出回路24,28 の出力をア
ナログ/ディジタル変換器12経由で受信し,リールモー
タ駆動回路21,25 に供給する電流を制御するファームウ
ェア11を内蔵するDSP10を設ける。このファームウェ
ア11により,高速サーチ動作時またはリワインド動作時
においてリールモータ22,26 を余裕電圧に応じた最適回
転数で高速回転させるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,情報処理装置にお
いて外部記憶媒体として用いられる磁気テープの記録・
再生を行う磁気テープ装置であって,特に高速サーチお
よびリワインド時のテープスピードの高速化を可能にし
た磁気テープ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカートリッジテープを使用した磁
気テープ装置のテープ走行用リールサーボ回路は,リー
ルモータ駆動回路の電源電圧を正確に検出することがで
きなかった。そのため,リールモータ駆動回路の電源電
圧は,モータ回転時に発生する誘起電圧と駆動回路電圧
ドロップの他に,3V程度の余裕がないと,高速サーチ
時にテープテンションが一定になるように制御するのが
不可能であった。これは,電源電圧変動やリールモータ
の誘起電圧のばらつきに対する電圧のマージンが必要な
ためである。
【0003】また,従来のカートリッジテープを使用し
た磁気テープ装置のテープ走行用リールモータには,例
えばテープ供給リール(以下,ファイルリールという)
側に500スリットの精密タコメータ,巻取りリール
(以下,マシンリールという)側に一周に一発の発光ダ
イオードタイプのフォトセンサが取り付けられていた。
このため,テープパス上でテープスリップやテンション
アラームを検出するまでには,ファイルリール側の50
0スリットの精密タコメータ間隔が大きく変動しない限
り,その変動が検出できなかった。
【0004】また,従来の磁気テープ装置に搭載のテン
ションセンサの出力電圧零点および出力電圧の直線性の
傾きは固定である。このため,経年変化による零点変化
や温度変化による出力電圧の直線性の傾きは補正できな
かった。
【0005】また,従来のカートリッジテープを使用し
た磁気テープ装置のテープ走行用ファームウェアは,リ
ポジション動作におけるストップディレイ長および反転
休止時間は常に一定であった。このため,リポジショニ
ング連続動作時のリールモータやパワーアンプの発熱が
少なく,実際にはもっとストップディレイ長および反転
休止時間を短縮できるにもかかわらず,パフォーマンス
タイムが向上できないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点の
解決を図り,リールモータ駆動回路の電源電圧を正確に
検出することにより,電源電圧変動やリールモータの誘
起電圧のばらつきに対する電圧のマージンを少なくする
ことを可能とし,リールモータ駆動回路の電源電圧を最
大限に活かすことができるようにすることを目的とす
る。
【0007】また,本発明は,テンションセンサ出力を
フィードバックし,高速サーチ時のテンションが例えば
140g程度になるようにセンサ電圧を監視することに
より,ファイルリールおよびマシンリールの両リールを
最高目標回転数の限界まで上昇させることができるよう
にすることを目的とする。
【0008】また,本発明は,高速サーチ時またはリワ
インド時のテープ停止目標位置を正確に定めることがで
きるようにすることを目的とする。また,本発明は,磁
気テープ走行中のテープ加速時間,テープ減速時間を測
定することにより,その測定結果に基づいてリールモー
タ駆動のための出力値を決定するパラメータを補正し,
経年変化や温度変化による設計値とのずれを補正するこ
とができるようにすることを目的とする。
【0009】さらに,本発明は,テープ定速走行時間を
タイマによって測定し,その結果によってリポジショニ
ングループのストップディレイ長または反転休止時間を
調整することにより,リポジショニング連続動作時のリ
ールモータやパワーアンプの発熱を抑え,かつパフォー
マンスタイムの向上を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は,高速サーチ時
およびリワインド(テープ巻戻し)時のテープスピード
を高速化するため,リールモータ駆動回路の電源電圧検
出回路と,その出力をアナログ/ディジタル変換器(以
下,ADCという)経由で受信し,リールモータ駆動回
路に供給する電流を制御するファームウェアを内蔵する
ディジタル信号処理装置(以下,DSPという)とを備
え,このディジタル信号処理装置におけるファームウェ
アにより,リールモータ駆動回路の電源電圧に基づいて
高速サーチ動作時またはリワインド動作時におけるリー
ルモータを余裕電圧に応じた最適回転数で回転させるよ
うにしたことを特徴とする。
【0011】DSPを用いることにより,リールモータ
駆動回路の電源電圧を正確に監視し,リールモータを余
裕電圧に応じた最適な回転数で高速回転させる手段を持
つ点が,従来技術と異なる。
【0012】また,本発明は,テンションセンサの出力
電圧を監視し,その出力電圧に基づいてリールモータ駆
動回路に供給する電流を制御するファームウェアを内蔵
するDSPを備え,高速サーチ時およびリワインド時の
テープテンションが例えば140g±30g程度の範囲
内で,リールモータの回転数を最高目標回転数の限界ま
で上昇させることを特徴とする。
【0013】DSPのファームウェアにより,テンショ
ンセンサ電圧を監視して,リールモータを最高目標回転
数の限界まで上昇させる手段を持つ点が,従来技術と異
なる。
【0014】また,本発明は,ファイルリールとマシン
リールの両リールモータシャフトに取り付けられたタコ
メータと,このタコメータの出力パルスをカウントする
カウンタと,テープ開始位置より積算したカウンタの値
に基づき高速サーチ時またはリワインド時のテープ停止
目標位置を定めるファームウェアを内蔵するDSPとを
備え,正確なテープ停止目標位置に基づいて,リールモ
ータの駆動制御を行うことを特徴とする。
【0015】両リールモータシャフトに直結のタコメー
タパルス数をテープ開始(BOT)位置からカウント
し,DSPにより正確なテープ停止目標位置に基づい
て,リールモータの駆動制御を行う手段を持つ点が,従
来技術と異なる。
【0016】また,本発明は,リールサーボ制御用テー
ブルを用いて,リールモータ駆動回路に供給する電流を
制御することにより磁気テープの走行速度を制御するフ
ァームウェアを内蔵するDSPと,このDSPに接続さ
れるタイマとを備え,DSPは,タイマによりテープ加
速時間,テープ減速時間またはその両方を測定し,それ
らが所定の範囲内でないときテープ加速時間またはテー
プ減速時間が所定の範囲内になるように,リールサーボ
制御用テーブルのイナーシャ等の値を補正することを特
徴とする。
【0017】DSPによって,テープ加速時間またはテ
ープ減速時間の測定値から,リールモータ駆動回路への
出力値を決定するためのリールサーボ制御用テーブルを
補正する手段を持つ点が,従来技術と異なる。
【0018】また,本発明は,リールモータ駆動回路に
供給する電流を制御することにより磁気テープの走行速
度を制御するファームウェアを内蔵するDSPと,この
DSPに接続されるタイマとを備え,DSPは,タイマ
によりテープ定速走行時間を測定し,この時間が所定の
時間より短いときに,リポジショニングループのストッ
プディレイ長または反転休止時間を通常の所定値とし,
テープ定速走行時間が所定の時間より長いとき,ストッ
プディレイ長または反転休止時間を所定値より短くする
ようにしたことを特徴とする。
【0019】DSPにより,ストップディレイ長または
反転休止時間を調整することにより,リポジショニング
連続動作時のリールモータやパワーアンプの発熱を抑
え,かつパフォーマンスタイムを向上させる手段を持つ
点が,従来技術と異なる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は,本発明の構成例を示す。
図中,10はデジタル信号処理装置(DSP),11は
マイクロプログラムによる制御を行うファームウェア,
12はアナログ/ディジタル変換器(ADC),20は
入出力インタフェース,21はリールモータ駆動回路
(パワーアンプ),22はファイルリール用のリールモ
ータ,23はテープ供給側のファイルリール,24はリ
ールモータ駆動回路21の電源電圧を検出する電源電圧
検出回路,25はリールモータ駆動回路,26はマシン
リール用のリールモータ,27は巻戻し側のマシンリー
ル,24はリールモータ駆動回路25の電源電圧を検出
する電源電圧検出回路,29は歪みゲージ等により磁気
テープのテンションを検出するテンションセンサ,30
はRAMやROM等によって構成されるメモリ,31は
リールサーボ制御用テーブル,32はリールモータシャ
フトに取り付けられたタコメーター(図示省略)からの
パルス数をカウントするカウンタ,33は時間を計測す
るためのタイマ,34は制御信号線やデータ線からなる
バスを表す。
【0021】図1では,DSP10がADC12を内蔵
しているものの例を示しているが,ADC12がDSP
10の外付けであってもよい。また,リールサーボ制御
用テーブル31を外付けしたメモリ30ではなく,DS
P10の内蔵メモリに設けることもできる。
【0022】リールモータ22,26は,パルス幅変調
(PWM)の駆動により速度制御が行われる。DSP1
0はそのためのPWM発生器を内蔵し,ファームウェア
11により,入出力インタフェース20を介してファイ
ルリール23のリールモータ22を駆動するためのリー
ルモータ駆動回路21を制御する。また,入出力インタ
フェース20を介してマシンリール27のリールモータ
26を駆動するためのリールモータ駆動回路25を同様
に制御する。
【0023】リールモータ駆動回路21,25には,+
36Vの電源電圧が供給され,電源電圧検出回路24,
28によって,電源電圧が検出される。この電圧は,A
DC12を介してディジタル信号に変換され,ファーム
ウェア11によって監視される。
【0024】また,歪みゲージ方式によるテンションセ
ンサ29の出力電圧が,ADC12を介してディジタル
信号に変換され,磁気テープのテンションがファームウ
ェア11によって監視される。ファームウェア11は,
リールサーボ制御用テーブル31を用いて,リールモー
タ駆動回路21,25への出力電圧を決定する。
【0025】また,ファームウェア11は,リールモー
タ22,26のシャフトに取り付けられたタコメータの
出力パルスを,テープ開始位置より積算したカウント値
に基づき,高速サーチ時またはリワインド時のテープ停
止目標位置を定める。
【0026】また,ファームウェア11は,時間監視の
ためのタイマ33により,テープ加速時間およびテープ
減速時間を測定し,それに基づいてリールサーボ制御用
テーブル31の値を補正する。さらに,ファームウェア
11は,時間監視のためのタイマ33により,テープ定
速走行時間を測定し,この時間が所定の時間より短いと
きに,リポジショニングループのストップディレイ長ま
たは反転休止時間を通常の所定値とし,テープ定速走行
時間が所定の時間より長いとき,ストップディレイ長ま
たは反転休止時間を所定値より短くする制御を行う。
【0027】図2は,本実施の形態における磁気テープ
装置の概要図であり,図1と同符号のものは図1に示す
ものに対応する。40は磁気テープ装置の筐体,41は
ファイルリール23を収容するカートリッジ,42は記
録および再生用のヘッド,43および44は磁気テープ
を搬送するためのローラガイド,45は磁気テープを表
す。
【0028】最初に,高速サーチ動作およびリワインド
動作の高速化に関する技術について図3〜図7に従って
説明する。図3は,本実施の形態における要部回路図で
ある。図中,図1と同符号のものは図1に示すものに対
応し,50は定電流フィードバック回路,AP,BP,
AN,BNはパワーMOS−FET,D1 〜D4 はショ
ットキーダイオード,Rsは電流検出抵抗,R1 ,R2
は電源電圧を検知するための抵抗,AMP1 ,AMP2
は増幅器を表す。図3では,ファイルリール側の駆動制
御部分を示しているが,マシンリール側もまったく同様
である。
【0029】図4は図3の回路の動作説明ブロック図,
図5は高速サーチまたはリワインドコマンドの制御フロ
ーチャート,図6はファイルリール制御テーブルとマシ
ンリール制御テーブルの構成例,図7はテープテンショ
ンとテンションセンサ電圧の関係説明図である。
【0030】リールモータ駆動のパワーアンプ部の構成
は,図3に示すようにH型の駆動回路構成となってお
り,リールモータ22と直列に接続された電流検出抵抗
s に流れる電流を,定電流フィードバック回路50を
介して検出し,ADC12経由でDSP10に取り込
み,AP,BP,AN,BNへのゲート入力となるI1
〜I4 を制御する。
【0031】本実施の形態では,+36Vの電源電圧検
出回路24を新たに接続することにより,リールモータ
駆動パワーアンプへの供給電源電圧である+V(+36
V)の電圧ドロップ値を検出する。すなわち,高速サー
チ動作およびリワインド動作時のテープスピードを高速
化するため,図3に示すように,リールモータ駆動回路
21の+36Vの電源電圧を電源電圧検出回路24に入
力し,そこで検出した電圧を,DSP10にADC12
経由で入力して,制御用のファームウェア11で監視す
る。これにより,現在供給されている電源電圧を正確に
監視する。
【0032】図4に示すブロック図において,Vsat1
PチャネルMOS−FET(AP)オン時の電圧ドロッ
プ値,Vsat2はNチャネルMOS−FET(BN)オン
時の電圧ドロップ値,Rm はリールモータ巻線抵抗,I
は電流,KE は誘起電圧定数,Nは回転数,Rs は電流
検出抵抗である。
【0033】電源電圧+Vは,図4から明らかなよう
に, +V=Vsat1+Vsat2+Rm ・I+KE ・N+Rs ・I である。ここで,Vsat1は約0.085V,Vsat2は約
0.25V,Rs ・Iは約0.3V程度であり,これら
を無視すると, +V≒Rm ・I+KE ・N となる。
【0034】+Vを精度よく何Vであるかを検出できれ
ば,現在の巻取り回転数にいくら余裕があるかを,DS
P10内部の制御ファームウェアは認識することができ
る。これにより,高速サーチ,リワインド時のテープス
ピードの高速化をファームウェア11によって達成する
ことができる。
【0035】また,テンションセンサ29の出力電圧
を,ADC12経由でDSP10に取り込み,ファーム
ウェア11によって監視することにより,高速サーチ時
にテープテンションが140g以下にならないように,
リールモータ22,26の最高目標回転数を限界まで上
げ,さらに高速サーチ等のスピードアップを図ることが
可能になる。
【0036】図5に従って,高速サーチまたはリワイン
ドコマンド(command)の実行時のファームウェ
ア11による制御を説明する。この制御では,図6に示
すようなファイルリール制御テーブルとマシンリール制
御テーブルを用いる。ファイルリール制御テーブルに
は,図6(A)に示すように,ファイルリール半径RF1
〜RFnに応じた高速目標回転数NF1〜NFnがあらかじめ
設定され,マシンリール制御テーブルには,図6(B)
に示すように,マシンリール半径RM1〜RMnに応じた高
速目標回転数NM1〜NMnがあらかじめ設定されている。
【0037】まず,ステップS1では,電源電圧検出回
路24により検出した電源電圧を監視する。その監視結
果から,+36Vに対する比率(VCHK )を算出する。
CHK >1ならば,電源電圧は+36Vより高く,V
CHK <1ならば,電源電圧は+36Vより低いことにな
る。そこで,図6(A)のファイルリール制御テーブル
におけるNFiの値にVCHK を掛け,NFi≡NFi×VCHK
と置き換えてファイルリール23の回転速度を制御す
る。マシンリール27についても同様に,V CHK を算出
し,図6(B)のマシンリール制御テーブルにおけるN
Miの値にVCH K を掛け,NMi≡NMi×VCHK と置き換え
てマシンリール27の回転速度を制御する。
【0038】ステップS2では,テンションセンサ電圧
を確認する。ここで,テンションセンサ29は,図7に
示すように,磁気テープのテンションが140gで0
V,110gでV1 ,170gでV2 となるような電圧
を発生するので,テンションセンサ電圧がV1 〜V2
範囲内にあることを確認する。テンションセンサ電圧が
1 〜V2 の範囲内にないならば,この範囲内になるよ
うに,ファイルリール23またはマシンリール27の回
転速度を調整する。
【0039】このテンションセンサ電圧の確認をコマン
ドが終了するまで繰り返す(ステップS3)。従来方式
では,何らかの理由により電源電圧+Vがドロップして
いたり(約−15%ダウン),リールモータの誘起電圧
定数が標準値よりも大きかったり(約10%アップ)し
た場合,高速サーチやリワインド制御時の回転指示値通
りにリールが回転しなかったり,テープテンションが一
定にならなかったが,以上の方式を用いることにより,
高速サーチやリワインド制御時の高速化,テープテンシ
ョンの安定化が実現される。
【0040】さらに,リールモータ22,26の両方の
シャフトに,1024スリットの精密タコメータを取り
付け,このタコメータから出力されるパルス数をカウン
タ32によりカウントし,カウンタ32の値をBOT位
置から積算する。これにより,高速サーチ時およびリワ
インド時のテープ停止目標位置を定める。また,このタ
コメータの周期から,テープ走行中のスピード変動,テ
ンション変動をDSP10により瞬時に検出し,テープ
スリップアラームやテンションアラームを発生すること
も可能である。
【0041】次に,テープテンション制御およびパフォ
ーマンスタイム高速化制御に関する技術について説明す
る。図8は,テープリポジション動作を説明する図であ
る。図8において,横軸はテープ開始(BOT)位置か
らテープ終了(EOT)位置までのテープ位置,縦軸は
テープ速度を表している。Tstはテープ加速時間,T
run はテープ定速走行時間,Tspはテープ減速時間,T
W1,Tw2は反転休止時間,Tspd はストップディレイ長
を表す。反転休止時間TW1,Tw2は,黒丸で示したポイ
ントでテープが停止している時間である。
【0042】本発明では,テープリポジション動作にお
いて,テープテンション変動抑制のため,テープ加速時
間Tst,テープ減速時間Tspを自己測定し,リールサー
ボ制御用テーブル31の補正を行う機能を有する。
【0043】すなわち,図8に示すテープ加速時間
st,テープ減速時間Tspを外部タイマ33で測定する
ことにより,リールサーボ制御用テーブル31における
イナーシャ値を補正する。具体的には,予定のイナーシ
ャ値より現実のイナーシャ値が大きい場合,Tst,Tsp
が長くなるという関係から,Tst,Tspが所定値になる
ようにイナーシャ値を補正する。
【0044】なお,リールモータ22の駆動の際に,リ
ールサーボ制御用テーブル31におけるイナーシャ値等
は,次のように用いられる。ファイルリール23のイナ
ーシャをJFi,半径をRFi,回転角加速度をdωFi/d
t,リールテンションをTFi,リール摩擦をMFiとする
と,リールモータ22のトルクFFiは,次式のようにな
る。
【0045】 FFi=JFi×(dωFi/dt)+TFi×RFi+MFi ここで,回転角加速度dωFi/dtは,例えば図6に示
すファイルリール制御テーブルから決まるので,JFi
Fi,RFi,MFiが決まれば,必要なトルクF Fiを求め
ることができ,これに比例する駆動電流IFiの大きさを
決めることができる。
【0046】図9は,ファイルリールサーボ制御用テー
ブルとマシンリールサーボ制御用テーブルの構成例を示
す。なお,これらのテーブルを図6で説明したテーブル
と併合することももちろん可能である。
【0047】ファイルリールサーボ制御用テーブルとマ
シンリールサーボ制御用テーブルには,それぞれリール
半径RFi,RMiに応じて,イナーシャの値JFi,JMi
リールテンションTFi,TMi,摩擦MFi,MMiがあらか
じめ設定されている。このイナーシャの値の補正は,テ
ープ加速時間Tst,テープ減速時間Tspから次のように
行う。なお,ファイルリール側について説明するがマシ
ンリール側も同様である。
【0048】テープ加速時間Tst,テープ減速時間Tsp
の設計値を,例えば50msとする。Tst,Tspの時間
をタイマ33により測定して,設計値の50msと比較
し,その差ΔTst,ΔTsp(正負の符号を含む)を算出
する。
【0049】Tst−50=ΔTstsp−50=ΔTsp 次のForward(前進)方向への再生の場合,例え
ばΔTsp=+2となったならば(+の場合にはスピード
が遅い),図9(A)に示すファイルリールサーボ制御
用テーブルのイナーシャの値JFiを, JFi≡JFi×(52/50) と置き換えて補正する。
【0050】また,図8に示すストップディレイ長T
spd や反転休止時間Tw1,Tw2は,短いほどパフォーマ
ンスタイムが向上する。しかし,これらの時間が短すぎ
ると,リールモータや駆動回路のパワーアンプの発熱の
問題が生じる。
【0051】そこで,本発明では,テープ定速走行時間
run をタイマ33により測定し,ストップディレイ長
spd を調整する。テープ定速走行時間Trun が設計値
REより長い場合,短いときよりも発熱の影響は少ない
ので,Tspd の時間を短くすることができる。すなわ
ち,Trun −TRE=ΔTR であるとすると,ストップデ
ィレイ長Tspd を次のように変更する。
【0052】Tspd ≡Tspd −ΔTR 反転休止時間Tw1,Tw2も同様に適当に調整してパフォ
ーマンスタイムを向上させることができる。
【0053】図10(A)に示すフローチャートに従っ
て,Forward方向へテープを走行させて再生する
場合のファームウェア11による制御を説明する。Fo
rward Read Commandに対して,まず
ステップS10では,リールモータ22,26を駆動
し,テープをForward方向へ加速する。同時にス
テップS11では,テープ加速時間Tstを計測する。ス
テップS12では,テープスピードが設計値の2m/s
になったかどうかをチェックし,2m/sになるまで,
ステップS10〜S12による制御を繰り返す。
【0054】テープスピードが2m/sになったなら
ば,ステップS13へ移り,Forward方向へテー
プを定速走行させる。同時にステップS14では,テー
プ定速走行時間Trun を計測する。ステップS15で
は,ストップコマンドが発行されたかどうかをチェック
し,ストップコマンドが発行されるまで,ステップS1
3〜S15による制御を繰り返す。
【0055】ストップコマンドが発行されたならば,ス
テップS16へ移り,Forward方向の減速を行
う。同時にステップS17では,テープ減速時間Tsp
計測を行う。ステップS18では,テープスピードが0
になったかどうかをチェックし,テープスピードが0に
なるまで,ステップS16〜S18による制御を繰り返
す。
【0056】テープスピードが0になったならば,ステ
ップS19へ移り,テープ位置合わせのためのテープリ
ポジション動作を行い,処理を終了する。ステップS1
9のテープリポジション動作では,図10(B)に示す
制御を行う。
【0057】まず,ステップS20では,前述した図8
に示す反転休止時間Tw2をとった後,テープをBack
ward方向へ加速する。その後,ステップS21によ
り,前述したストップディレイ長Tspd 分だけBack
ward方向へ定速走行させ,続いてステップS22に
より,テープスピードが0になるまで,Backwar
d方向へ減速する。
【0058】ステップS14で計測したTrun の時間に
より,ストップディレイ長Tspd や反転休止時間Tw2
変えることにより,リールモータ22,26やパワーア
ンプ部の発熱を抑えることができる。また,必要以上に
ストップディレイ長Tspd や反転休止時間Tw2を長く取
り過ぎることを防ぐことができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
高速サーチ動作時およびリワインド動作時に,リールモ
ータ駆動回路の電源電圧をDSPにて監視することによ
り,電源電圧監視精度を上げ,リールモータ駆動回路の
電源電圧を最大に活かして,テープスピードを高速化す
ることが可能になる。
【0060】さらに,テンションセンサ出力をフィード
バックし,例えば高速サーチ時のテンションが設計値の
140g程度となるように,センサ電圧をDSPにて監
視することにより,ファイルリール,マシンリールの両
リールを最高目標回転数の限界まで上昇させることが可
能になる。
【0061】また,例えば1024スリットの精密タコ
メータからの出力パルスをカウントし,BOT位置から
積算することにより,高速サーチ動作時およびリワイン
ド動作時のテープ停止目標位置を,DSPのファームウ
ェアにより正確に制御することが可能になる。
【0062】また,テープ加速時間およびテープ減速時
間を計測し,これに応じてリールサーボ制御用テーブル
のイナーシャ値等を補正することにより,テープ加速時
間およびテープ減速時間等の調整を簡単に行うことがで
きるようになる。
【0063】また,テープ定速走行時間を計測し,この
長さに応じてストップディレイ長や反転休止時間を変え
ることにより,リールモータや駆動回路のパワーアンプ
部の発熱を抑えることができるとともに,パフォーマン
スタイムを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における磁気テープ装置の
概要図である。
【図3】本発明の実施の形態における要部回路図であ
る。
【図4】図3の回路の動作説明ブロック図である。
【図5】高速サーチまたはリワインドコマンドの制御フ
ローチャートである。
【図6】ファイルリール制御テーブルとマシンリール制
御テーブルの構成例を示す図である。
【図7】テープテンションとテンションセンサ電圧の関
係説明図である。
【図8】テープリポジション動作を説明する図である。
【図9】ファイルリールサーボ制御用テーブルとマシン
リールサーボ制御用テーブルの構成例を示す図である。
【図10】前進方向へのリードコマンドの制御フローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 ディジタル信号処理装置(DSP) 11 ファームウェア 12 アナログ/ディジタル変換器(ADC) 20 入出力インタフェース 21 リールモータ駆動回路 22 リールモータ 23 ファイルリール 24 電源電圧検出回路 25 リールモータ駆動回路 26 リールモータ 27 マシンリール 28 電源電圧検出回路 29 テンションセンサ 30 メモリ 31 リールサーボ制御用テーブル 32 カウンタ 33 タイマ 34 バス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電源電圧によって動作するリール
    モータ駆動回路によりリールモータを駆動し,磁気テー
    プを走行させる磁気テープ装置において,前記電源電圧
    が所定の基準値であるかどうかを検出する電源電圧検出
    回路と,前記電源電圧検出回路の出力に基づいて前記リ
    ールモータ駆動回路に供給する電流を制御するファーム
    ウェアを内蔵するディジタル信号処理装置とを備え,前
    記ディジタル信号処理装置におけるファームウェアによ
    り,前記リールモータ駆動回路の電源電圧に基づいて高
    速サーチ動作時またはリワインド動作時におけるリール
    モータを余裕電圧に応じた最適回転数で回転させるよう
    にしたことを特徴とする磁気テープ装置。
  2. 【請求項2】 リールモータを駆動するリールモータ駆
    動回路と,磁気テープのテンションを検出するテンショ
    ンセンサとを有し,テンションセンサによる検出結果を
    リールモータ駆動回路にフィードバックすることによ
    り,磁気テープのテンションが所定の範囲内になるよう
    に磁気テープを走行させる磁気テープ装置において,前
    記テンションセンサの出力電圧を監視し,その出力電圧
    に基づいて前記リールモータ駆動回路に供給する電流を
    制御するファームウェアを内蔵するディジタル信号処理
    装置を備え,前記ディジタル信号処理装置におけるファ
    ームウェアにより,前記テンションセンサの出力電圧に
    基づいて高速サーチ動作時またはリワインド動作時にお
    けるテープテンションが所定の範囲内となり,かつリー
    ルモータの回転数が最高目標回転数の限界まで上昇する
    ように前記リールモータ駆動回路を制御するようにした
    ことを特徴とする磁気テープ装置。
  3. 【請求項3】 リールモータ駆動回路によりリールモー
    タを駆動し,磁気テープを走行させる磁気テープ装置に
    おいて,ファイルリールとマシンリールの両リールモー
    タシャフトに取り付けられたタコメータと,タコメータ
    の出力パルスをカウントするカウンタと,テープ開始位
    置より積算したカウンタの値に基づき高速サーチ時また
    はリワインド時のテープ停止目標位置を定めるファーム
    ウェアを内蔵するディジタル信号処理装置とを備えたこ
    とを特徴とする磁気テープ装置。
  4. 【請求項4】 リールモータ駆動回路によりリールモー
    タを駆動し,磁気テープを走行させる磁気テープ装置に
    おいて,リールサーボ制御用テーブルを用いて,前記リ
    ールモータ駆動回路に供給する電流を制御することによ
    り磁気テープの走行速度を制御するファームウェアを内
    蔵するディジタル信号処理装置と,該ディジタル信号処
    理装置に接続されるタイマとを備え,前記ディジタル信
    号処理装置は,前記タイマによりテープ加速時間,テー
    プ減速時間またはその両方を測定し,それらが所定の範
    囲内でないときテープ加速時間またはテープ減速時間が
    所定の範囲内になるように,前記リールサーボ制御用テ
    ーブルの値を補正するようにしたことを特徴とする磁気
    テープ装置。
  5. 【請求項5】 リールモータ駆動回路によりリールモー
    タを駆動し,磁気テープを走行させる磁気テープ装置に
    おいて,前記リールモータ駆動回路に供給する電流を制
    御することにより磁気テープの走行速度を制御するファ
    ームウェアを内蔵するディジタル信号処理装置と,該デ
    ィジタル信号処理装置に接続されるタイマとを備え,前
    記ディジタル信号処理装置は,前記タイマによりテープ
    定速走行時間を測定し,このテープ定速走行時間が所定
    の時間より長いとき,ストップディレイ長または反転休
    止時間を所定値より短くする制御を行うことを特徴する
    磁気テープ装置。
JP9113721A 1997-05-01 1997-05-01 磁気テープ装置 Withdrawn JPH10308044A (ja)

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