JP3060734B2 - 記録又は再生装置 - Google Patents

記録又は再生装置

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JP3060734B2
JP3060734B2 JP4214727A JP21472792A JP3060734B2 JP 3060734 B2 JP3060734 B2 JP 3060734B2 JP 4214727 A JP4214727 A JP 4214727A JP 21472792 A JP21472792 A JP 21472792A JP 3060734 B2 JP3060734 B2 JP 3060734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテープ状記録媒体に対す
る記録又は再生装置に関し、特にリール回転速度を制御
してテープ状記録媒体を定速走行させるいわゆるリール
ドライブ方式の記録又は再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばテープカセット筺体に収納された
磁気テープやオープンリールテープを記録媒体とした記
録又は再生装置は広く普及しており、これらの記録又は
再生装置では、通常キャプスタン及びピンチローラを磁
気テープに圧接させ、キャプスタンの回転数を定速回転
制御することにより、磁気テープを一定速度で走行させ
ている。また、キャプスタン及びピンチローラを省略
し、磁気テープが巻装されるリール自体を定速回転駆動
させるリールドライブ方式も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リールドラ
イブ方式においては、巻取側リール(巻取側リールに噛
合するリール軸)を一定速度で回転駆動すると、リール
におけるテープ巻径が徐々に変化していくため、テープ
走行速度が変化することになる。例えば、テープ長にも
よるが、テープトップ時におけるテープ走行速度とテー
プエンド時におけるテープ走行速度は2倍以上変化する
場合もある。
【0004】従って、例え同一の記録媒体を用いるもの
であっても、リールドライブ方式の記録再生装置と、現
在広く普及しているキャプスタン方式の記録再生装置で
は互換性が得られず、また、リールドライブ方式ではテ
ープ走行速度の変動により、テープトップからテープエ
ンドにかけて周波数特性やS/Nが変動してしまうこと
になるため、音質的な忠実さを求められる録音/再生装
置としては不適である。これらのことから、リールドラ
イブ方式の記録再生装置はキャプスタンレスによる装置
構成の簡略化という利点があるにも関わらず、実用的で
はないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、テープ状記録媒体を一定速度で走行させて
記録/再生を行なうリールドライブ方式の記録又は再生
装置を提供することを目的とする。
【0006】即ち、リールに巻回されたテープ状記録媒
体に対して情報の記録又は再生動作を行なう記録又は再
生装置において、リールを回転駆動させてテープ状記録
媒体の走行動作を実行させるリールドライブ手段と、テ
ープ状記録媒体に圧接してテープ状記録媒体の走行に伴
って回転するローラを有するテープ走行速度検出手段
と、ローラの回転周期を計測し、その計測値を用いてテ
ープ状記録媒体の所定走行速度に対する偏差を算出する
偏差算出手段と、リールドライブ手段におけるモータ回
転数範囲に対応したサーボ制御出力範囲を規定する定数
を発生する定数発生手段と、算出された偏差、定数、及
び前回のサーボ制御値を用いて、リールドライブ手段に
おけるモータ回転数に比例したサーボ制御値を算出する
サーボ制御値演算手段と、サーボ制御値演算手段から出
力されたサーボ制御値を記憶し、この記憶したサーボ制
御値を前回のサーボ制御値としてサーボ制御値演算手段
にフィードバックする記憶手段と、算出されたサーボ制
御値に基づいてテープ状記録媒体の走行速度が所定走行
速度となるようにリールドライブ手段におけるモータ回
転数を制御することができるサーボ手段とを有する記録
又は再生装置を提供する。
【0007】また、上記構成に加え、サーボ動作におけ
る利得係数を発生する利得係数発生手段を設け、サーボ
制御値演算手段は、算出された偏差と、定数と、前回の
サーボ制御値と、さらに利得係数発生手段から得られる
利得係数を用いてサーボ制御値を算出するようにする。
【0008】さらに、この利得係数発生手段は、偏差算
出手段によって算出された偏差の値に応じて異なる利得
係数を発生させるようにもする。
【0009】また、偏差算出手段は、特に、テープ走行
速度検出手段におけるローラの1回転の回転周期を計測
し、その計測値を用いて前記テープ状記録媒体の所定走
行速度に対する偏差を算出するようする。
【0010】
【作用】上記構成により、リール(リールを駆動するリ
ール軸)の回転数は、テープ走行速度がテープトップか
らテープエンドにかけて一定速度となるように制御され
る。
【0011】また、サーボ利得係数をサーボ制御値の算
出に加えることでサーボ動作の応答性を所望のとおり設
定でき、さらに、算出された偏差に応じてサーボ利得係
数を変化させることにより、テープ走行状態に応じて応
答性を変化させてより適正なサーボ動作を実行できる。
【0012】さらに、テープ走行速度となるテープ走行
速度検出手段におけるローラの回転周期の計測は、ロー
ラの1回転周期を単位として行なうことにより、ローラ
自体の精度誤差をキャンセルすることができる。
【0013】
【実施例】以下、図1〜図6により本発明の第1の実施
例を説明する。図1は本発明の記録又は再生装置の要部
を示すブロック図である。1はテープカセットにおいて
供給リール2及び巻取リール3に巻装されて収納されて
いる磁気テープを示し、実施例の記録又は再生装置に装
填され走行されることによって、磁気ヘッド10によっ
て音声情報等の記録/再生動作がなされる。
【0014】磁気テープ1の走行はリールモータ11に
よって巻取リール3が駆動されることによってなされ
る。つまり、図3のようにリールモータ11の回転力は
ベルト12によりフライホイール13に伝達され、フラ
イホイール13に設けられた駆動軸14が回転する。駆
動軸14には巻取リール台15がその周面のゴムベルト
16を介して圧接されており、駆動軸14の回転により
巻取リール台15が回転し、巻取リール台15に取り付
けられたリール駆動軸17が回転する。
【0015】そして、一点鎖線で示すようにテープカセ
ット4が装填されると巻取リール3のハブがリール駆動
軸17と噛合するため回転し、磁気テープ1の走行がな
される。なお、18は供給リール2に対するリール軸を
示す。
【0016】図1、図3における12は、テープ走行速
度の検出を行なうために設けられたロータリーエンコー
ダであり、ローラ12a、ローラ12aに設けられた遮
蔽板12b、光出力部としてのフォトダイオード12
c、フォトダイオード12cからの光出力を検出して電
気信号に変換するフォトトランジスタ12dを有する。
【0017】ロータリーエンコーダ12の構造は図4
(a)に示されるように、ローラ12aはフレーム12
eに回動自在に取り付けられており、ローラ12aの下
方には、フォトダーオード12c及びフォトトランジス
タ12dを備えて1チップ化されたフォトリフレクタ1
2fが基板12gに装着されている。フォトリフレクタ
12fは図4(c)のようにフォトダイオード12cか
らの光を出力する窓部12f1 及びフォトトランジスタ
12dによる検出光の入射のための窓部12f2が設け
られている。
【0018】このフォトリフレクタ12fに対向するロ
ーラ12aの下面側には、図4(b)のように遮蔽板1
2bが形成されており、ローラ12aの回転位置により
遮蔽板12bのフォトリフレクタ12fに対する角度が
変わることによって、フォトダイオード12cからの出
射光がフォトトランジスタ12dへ入射することを遮断
し、または入射させるようになす。
【0019】即ち、ローラ12a及び遮蔽板12bは図
5(a)(b)に示すように軸部12a1 を中心として
フレーム12eに対して回動自在に装着されているた
め、図1のようにローラ12aが磁気テープ1に圧接さ
れると、磁気テープ1の走行に伴ってローラ12aが回
転され、遮蔽板12bも回転する。ここで、フォトリフ
レクタ12fに対して遮蔽板12bが図5(a)の回転
位置にあるときは窓部12f1 を介して出力されるフォ
トダイオード12cからの光は遮蔽板12bに遮られ、
フォトトランジスタ12dには検出されない。ところ
が、フォトリフレクタ12fに対して遮蔽板12bが図
5(b)の回転位置にあるときは窓部12f1 を介して
出力されるフォトダイオード12cからの光は遮蔽板1
2bに遮られず、窓部12f2 からフォトトランジスタ
12dに入射される。
【0020】従って、フォトトランジスタ12dには、
ローラ12aの1/4回転毎に光の入射、非入射が繰り
返され、フォトトランジスタ12dからは例えば図6
(a)のような検出波形Saが出力されることになる。
なお、ローラ12aは例えば定格速度(コンパクトカセ
ットテープにおける4.76cm/sec)走行時において、1秒
間に4回転するように径が設定されている。
【0021】図1において20は波形整形回路であり、
歪を伴ったフォトトランジスタ12dの出力を方形波に
整形する。つまり、図6(a)のロータリーエンコーダ
12の出力Saに対してヒステリシスをもった所定のし
きい値を有し、図6(b)のような波形整形出力Sbを
得る。
【0022】21は回転時間計測部であり、ローラ12
aの1回転に要した時間を算出する。ローラ12aの1
回転とは図6(b)のT期間、即ちパルスの立ち上がり
(又は立ち下がり)から2つ後のパルスの立ち上がり
(又は立ち下がり)までの期間に相当する。
【0023】22は偏差算出部でり、偏差算出部22は
磁気テープ走行の定格速度によるローラ12aの1回転
周期情報(以下、定格周期情報T025 とする)を予め保
持している。なお、定格周期情報T025 とは定格速度走
行時にローラ12aが1秒間に4回転するため0.25秒と
なる。この定格周期情報T025 と、入力された実際の1
回転周期Tを用いて偏差dを算出する。即ち、
【数1】
【0024】23は利得係数発生部であり、サーボゲイ
ンを設定する係数Kを出力する。なお、常に係数K=1
とする場合は、利得係数発生部23を設ける必要はな
い。ただし、係数Kを所定値に設定することによりサー
ボゲインが所望の値に設定され、後述するサーボ動作の
応答性を設定できることになる。
【0025】24は制御定数発生部であり、リールモー
タ11の回転数範囲と、後述するサーボ制御値Lとの関
数式により求めた制御定数Aを発生させる。つまり、リ
ールモータの回転可変可能範囲に対して適正に合致する
サーボ制御値Lを得るための定数であり、従って制御定
数Aは装置単位の固定値である。制御定数Aは次の(数
2)のように求められる。
【0026】
【数2】 ただし、NMAX :テープトップ時におけるリールモータ
回転数 NMIN :テープエンド時におけるリールモータ回転数 LMAX :テープトップ時におけるサーボ制御値 LMIN :テープエンド時におけるサーボ制御値
【0027】25はサーボ制御値LN を算出して出力す
る制御出力算出部、26は制御出力算出部25から出力
されたサーボ制御値LN を記憶するとともに、後述する
データ変換部27へ供給する出力記憶部である。出力記
憶部26においては供給されたサーボ制御値LN はサー
ボ制御値Lとして記憶され、このサーボ制御値Lは制御
出力算出部25に前回のサーボ制御値としてフィードバ
ックされて、サーボ制御値LN の算出に供される。
【0028】制御出力算出部25においては、偏差d
と、利得係数Kと、制御定数Aと、フィードバックされ
たサーボ制御値Lとを用いて今回のサーボ制御値LN
次の(数3)のように算出する。
【数3】
【0029】データ変換部27は、出力記憶部26から
供給されたサーボ制御値Lをサーボ動作のための基準値
に変換する。例えばサーボ制御値Lに相当する抵抗値、
電圧値、パルス幅、又はパルス周期等に変換する。本実
施例では、サーボ制御値Lを『L期間』(『H期間』を
一定としたとき)とするPWM(パルス幅変調)信号に
変換するものとする。なお、従って上記制御定数Aの算
出に用いるLMAX 、LMIN は、PWM信号におけるテー
プトップ時、テープエンド時における『L期間』のパル
ス幅に相当する値となる。
【0030】28はモータサーボ回路であり、例えば供
給されたPWM信号を電圧値(又は抵抗値)に変換する
とともに、変換された電圧値(又は抵抗値)がリールモ
ータ11からのフィードバックされるドライブ電圧値
(又は抵抗値)と一致させるようにリールモータ11に
対してサーボ出力EM をなし、偏差dが極小となるよう
にリールモータ11の駆動制御を行なう。
【0031】以上のように構成された本実施例の記録又
は再生装置では、リールモータ11の回転数は磁気テー
プ1の走行速度がテープトップからテープエンドにかけ
て略一定に保たれるようにサーボ制御される。
【0032】リールモータ11に対する回転数のサーボ
動作は図2のフローチャートに示される。即ち、テープ
走行に伴ってローラ12aが回転されてロータリーエン
コーダ12から回転速度情報Saが出力され、波形整形
出力(Sb)されると、回転時間計測部21によってロ
ーラ12aの1回転周期Tが計測される(F101)。する
と、1回転周期Tを用いて前述したように偏差算出部2
2で偏差dが求められ、制御出力算出部25に供給され
る(F102)。制御出力算出部25では偏差d、利得係数
K、制御定数A、前回のサーボ制御値Lから今回のサー
ボ制御値LN を算出し(F103)、出力記憶部26に供給し
て記憶させる(F104)。その記憶されたサーボ制御値Lは
データ変換部27でPWM信号に変換され(F105)、モー
タサーボ回路28はPWM信号に基づいてサーボ出力E
M をなし、リールモータ11の駆動制御を行なう(F10
6)。
【0033】以上の動作が継続されることにより、リー
ルモータ11の回転数はテープ走行位置、即ち巻取リー
ル3の巻径に応じて徐々に低下されていき、従って、テ
ープ走行速度は略一定に保たれる。
【0034】従って、本実施例の記録又は再生装置で用
いた例えばコンパクトカセットテープ等の記録媒体はキ
ャプスタン方式の記録又は再生装置に対しても互換性を
備え、また、テープトップからテープエンドにかけて周
波数特性やS/Nが変動することもなく、忠実な録再動
作が行なわれる。
【0035】さらに、各種値の算出方式は非常に単純な
計算であるため、上記回路構成はアナログ乗除算器を用
いたIC化も容易になり、また或はマイクロコンピュー
タを用いたサーボ制御でも容易に実現できる。また、こ
のようなサーボ系で制御されるテープ走行速度の精度
は、ローラ12aや偏差d算出の基準となる定格周期情
報T025 の精度で決定されるものとなるため、波形整形
回路20からモータサーボ回路28間での各回路部にお
ける精度(例えば温度特性、部品特性、動作電圧等)が
比較的ラフでもよく、簡単で安価な回路で実現できると
いう利点もある。
【0036】ところで、サーボ制御値LN の算出に利得
係数Kを用いているが、利得係数Kの設定により、サー
ボ系やメカ駆動系の各種動作特性に合致させ、サーボ発
振やワウ/フラッタのないの安定したシステムを容易に
実現できる。
【0037】また、実施例では、ローラ12aの1回転
周期を単位としてテープ走行速度情報を得るようにして
いる。これにより、ローラ12aの精度(軸部12a1
の偏心や遮光板12bの成形誤差又は取付誤差、ローラ
周面の真円度誤差等)が多少悪い場合であっても、これ
らの影響はキャンセルされ、テープ走行速度情報として
精度の良い情報(1回転周期T)を得ることができる。
また、1回転周期を単位とすることでロータリーエンコ
ーダの出力パルス数は多くは必要なく、実施例のように
1回転で2サイクルのパルス出力でも十分である。少な
くとも1回転で1サイクルのパルス出力が得られればよ
い。これによりロータリーエンコーダの小型化、コスト
ダウンを実現できる。
【0038】次に、図7、図8、図9を用いて本発明の
第2の実施例を説明する。なお、図7において図1と同
一部分には同一符合を付し、重複説明を省略する。この
実施例は、偏差出力部22から出力される偏差dを利得
係数発生部23Aに供給し、利得係数発生部23Aでは
偏差dの値に応じて出力する利得係数Kを可変制御する
ものである。
【0039】上述したように、利得係数Kの値によりサ
ーボ応答性が設定されるが、テープ速度が定各速度に安
定している際には、ノイズ等の影響によってその安定状
態が容易に外れないようにサーボ応答性は比較的低い方
がよい。ところが、サーボ応答性を低く設定しておく
と、図9(a)のようにテープ走行開始時点から定格速
度に達するまでに長時間を要することになる。
【0040】一方、テープ走行開始時点から短時間で定
格速度に達するようにしたい場合はサーボゲインを上げ
応答性を高く設定すればよいが、この場合図9(b)の
ように、僅かなノイズ等でもサーボ動作が応答してしま
い安定時のテープ走行速度が不安定となる。
【0041】そこで、この第2の実施例では、偏差dが
大きいとき、即ちテープ走行速度と定格速度の差が大き
い場合は利得係数Kを高くし、一方、テープ走行速度が
定格速度に近い時は利得係数Kを低くするようにする。
【0042】つまりこの実施例のサーボ動作は、図8の
フローチャートに示すように、テープ走行に伴ってロー
ラ12aが回転されてロータリーエンコーダ12から回
転速度情報Saが出力され、波形整形出力(Sb)され
ると、まず回転時間計測部21によってローラ12aの
1回転周期Tが計測され(F201)、続いて偏差算出部22
で偏差dが求められ、制御出力算出部25に供給される
(F202)。
【0043】このとき、偏差dは利得係数発生部23A
にも供給され、利得係数発生部23Aは供給された偏差
dに対してステップF203,F204,F205の判別動作を行な
う。そして、偏差d≦0.01であれば、つまり現在のテー
プ走行速度が定格走行速度とそれほどずれていなければ
利得係数K=0.2 として出力する(F206)。つまりサーボ
ゲインを抑え比較的応答性を低くする。
【0044】また、偏差d≦0.02であれば、利得係数K
=0.4 として出力し(F207)、偏差d≦0.03であれば、利
得係数K=0.6 として出力する(F208)。さらに、偏差d
が0.03より大きい場合、即ち現在のテープ走行速度が定
格走行速度と大きくずれている場合は利得係数K=0.8
として出力する(F209)。つまりサーボゲインを上げ応答
性を高くする。
【0045】制御出力算出部25では偏差d、制御定数
A、前回のサーボ制御値Lとともに、上記のように出力
された利得係数Kを用いてサーボ制御値LN を算出し(F
210)、出力記憶部26に供給して記憶させる(F211)。そ
の記憶されたサーボ制御値Lはデータ変換部27でPW
M信号に変換され(F212)、モータサーボ回路28はPW
M信号に基づいてサーボ出力EM をなし、リールモータ
11の駆動制御を行なう(F213)。
【0046】以上のように利得係数を偏差dによって可
変とすることで、例えば図9(c)のようにリール起動
時の定格速度までの立ち上がりを迅速に行なうとともに
定格走行時における安定性を実現することができる。
【0047】ところで、以上本発明の実施例としてロー
ラ回転周期から偏差を算出し、それに基づいてサーボ制
御を実行する方式について説明したが、次に図10によ
り、同様の制御を実行することができる他のサーボ制御
方式を説明する。なお、図10において図1と同一部分
には同一符合を付し、重複説明を省略する。
【0048】この場合は、ローラ12aの1回転周期か
ら現在の磁気テープ1の走行位置を算出し、算出された
走行位置からそれに応じたリールモータ11の回転数M
を算出し、これをサーボ制御値とするものである。つま
り、モータ回転数の初期値(例えばテープエンドで定格
速度が得られる回転数)とリール径が分かっていれば、
ロータリーエンコーダ12の出力から現在の巻取リール
3におけるテープ巻径が算出できる。すると、そのテー
プ巻径に応じて、磁気テープ1の走行を定格速度とする
ためのリールモータ11の回転数を算出できる。これを
利用してサーボ制御を行なうものである。
【0049】30はテープ位置算出部であり、テープ位
置TP を次の(数4)により算出する。
【数4】 ここで、RT :ローラ12aの回転周期(秒) TT :磁気テープ1のテープ厚(mm) v0 :定格走行速度(mm/秒) TEND :テープトップからテープエンドまでの所要時間
(秒) H:巻取リール3の半径(mm) π:円周率 (ただし、リールモータ11が上記初期値で回転してい
る場合の値であり、初期値がテープトップで定格速度が
得られる値である場合は、TEND =0とする)
【0050】31は算出されたテープ位置TP に基づい
てリールモータ11の回転数を算出するモータ回転数算
出部である。このモータ回転数算出部31ではモータ回
転数の初期値に対する倍率Mを算出し、この倍率Mと初
期値をかけてモータ回転数を得る。倍率Mは次の(数
5)で得られる。
【数5】
【0051】倍率Mが得られたらこれを初期値にかけて
得たモータ回転数に応じたサーボ制御値Lを発生させ、
出力記憶部26を介してデータ変換部27に供給し、モ
ータサーボ回路28ではリールモータ11の回転数が算
出されたモータ回転数に一致するようにサーボ制御信号
M を出力する。
【0052】以上の構成によっても、リールドライブ方
式において磁気テープの定速走行制御が実現される。
【0053】なお、本発明はコンパクトカセットテー
プ、マイクロカセットテープ、オープンリールテープ、
デジタルオーディオテープ等の記録媒体に対応した記録
専用装置、再生専用装置、記録再生装置等に広く適用で
きるものである。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、テープ
走行速度検出手段によって検出されるテープ走行速度情
報からテープ状記録媒体の所定走行速度に対する偏差を
算出し、偏差と、リールドライブ手段におけるモータ回
転数範囲に対応したサーボ制御出力範囲を規定する定数
と、前回のサーボ制御値を用いて、リールドライブ手段
におけるモータ回転数に比例したサーボ制御値を算出す
るようにしたため、リール(リールを駆動するリール
軸)の回転数は、テープ走行速度がテープトップからテ
ープエンドにかけて一定速度となるように制御されると
いう効果があり、従ってキャプスタン方式の記録又は再
生装置に対しても記録媒体の互換性を備え、また、テー
プトップからテープエンドにかけて周波数特性やS/N
が変動することもなく、忠実な録再動作が行なわれる。
【0055】さらに、サーボ制御に用いる各種値の算出
方式は非常に単純な計算であることや、サーボ系で制御
されるテープ走行速度の精度はローラや偏差d算出精度
によるため各回路部における動作精度が比較的ラフでも
よく、これらのことから上記回路構成は、簡略化、小型
化、コストダウンも容易であるという利点もある。
【0056】また、サーボ制御値の算出に利得係数を用
いると、利得係数の設定により、サーボ系やメカ駆動系
の各種動作特性に合致させ、サーボ発振やワウ/フラッ
タのないの安定したシステムを容易に実現できるという
効果もある。
【0057】さらに、利得係数を偏差に応じて可変とす
ることで、リール起動時やサーボ外れ時の定格速度まで
の立ち上がりの迅速性とともに、定格速度走行時におけ
る安定性を実現することができるという効果もある。
【0058】また、ローラの1回転周期を単位としてテ
ープ走行速度情報を得るようにすることによって、ロー
ラの精度誤差がキャンセルされ、テープ走行速度情報と
して精度の良い情報を得ることができ、正確なサーボ制
御が実現される。また、1回転周期を単位とすることで
ロータリーエンコーダの出力パルス数は多くは必要な
く、ロータリーエンコーダの小型化、コストダウンを実
現できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の要部のブロック図であ
る。
【図2】第1の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】実施例のリールドライブ構造の説明図である。
【図4】実施例のロータリーエンコーダの説明図であ
る。
【図5】実施例のロータリーエンコーダの検出動作の説
明図である。
【図6】実施例のロータリーエンコーダの出力信号の説
明図である。
【図7】本発明の第2の実施例の要部のブロック図であ
る。
【図8】第2の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】第2の実施例のサーボ状態の説明図である。
【図10】他のリールサーボ方式の説明図である。
【符号の説明】
1 磁気テープ 3 巻取リール 11 リールモータ 12 ロータリーエンコーダ 12a ローラ 12b 遮蔽板 12c フォトダイオード 12d フォトトランジスタ 20 波形整形回路 21 回転時間計測部 22 偏差算出部 23,23A 利得係数発生部 24 制御定数発生部 25 制御出力算出部 26 出力記憶部 27 データ変換部 28 モータサーボ回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リールに巻回されたテープ状記録媒体に
    対して情報の記録又は再生動作を行なう記録又は再生装
    置において、 前記リールを回転駆動させてテープ状記録媒体の走行動
    作を実行させるリールドライブ手段と、 前記テープ状記録媒体に圧接して前記テープ状記録媒体
    の走行に伴って回転するローラを有するテープ走行速度
    検出手段と、 前記ローラの回転周期を計測し、その計測値を用いて前
    記テープ状記録媒体の所定走行速度に対する偏差を算出
    する偏差算出手段と、 前記リールドライブ手段におけるモータ回転数範囲に対
    応したサーボ制御出力範囲を規定する定数を発生する定
    数発生手段と、 前記偏差算出手段によって算出された偏差、前記定数発
    生手段から得られる定数、及び前回のサーボ制御値を用
    いて前記リールドライブ手段におけるモータ回転数に比
    例したサーボ制御値を算出するサーボ制御値演算手段
    と、 前記サーボ制御値演算手段から出力されたサーボ制御値
    を記憶し、該記憶したサーボ制御値を前記前回のサーボ
    制御値として前記サーボ制御値演算手段に供給する記憶
    手段と、 前記サーボ制御値演算手段によって算出されたサーボ制
    御値に基づいて、前記テープ状記録媒体の走行速度が前
    記所定走行速度となるように前記リールドライブ手段に
    おけるモータ回転数を制御することができるサーボ手段
    と、 を有して構成されることを特徴とする記録又は再生装
    置。
  2. 【請求項2】 リールに巻回されたテープ状記録媒体に
    対して情報の記録又は再生動作を行なう記録又は再生装
    置において、 前記リールを回転駆動させてテープ状記録媒体の走行動
    作を実行させるリールドライブ手段と、 前記テープ状記録媒体に圧接して前記テープ状記録媒体
    の走行に伴って回転するローラを有するテープ走行速度
    検出手段と、 前記ローラの回転周期を計測し、その計測値を用いて前
    記テープ状記録媒体の所定走行速度に対する偏差を算出
    する偏差算出手段と、 前記リールドライブ手段におけるモータ回転数範囲に対
    応したサーボ制御出力範囲を規定する定数を発生する定
    数発生手段と、 サーボ動作における利得係数を発生する利得係数発生手
    段と、 前記偏差算出手段によって算出された偏差、前記定数発
    生手段から得られる定数、利得係数発生手段から得られ
    る利得係数、及び前回のサーボ制御値を用いて前記リー
    ルドライブ手段におけるモータ回転数に比例したサーボ
    制御値を算出するサーボ制御値演算手段と、 前記サーボ制御値演算手段から出力されたサーボ制御値
    を記憶し、該記憶したサーボ制御値を前記前回のサーボ
    制御値として前記サーボ制御値演算手段に供給する記憶
    手段と、 前記サーボ制御値演算手段によって算出されたサーボ制
    御値に基づいて、前記テープ状記録媒体の走行速度が前
    記所定走行速度となるように前記リールドライブ手段に
    おけるモータ回転数を制御することができるサーボ手段
    と、 を有して構成されることを特徴とする記録又は再生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記利得係数発生手段は、前記偏差算出
    手段によって算出された偏差の値に応じて異なる利得係
    数を発生させるように構成したことを特徴とする請求項
    2に記載の記録又は再生装置。
  4. 【請求項4】 前記偏差算出手段は、前記テープ走行速
    度検出手段における前記ローラの1回転の回転周期を計
    測し、その計測値を用いて前記テープ状記録媒体の所定
    走行速度に対する偏差を算出するように構成したことを
    特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の
    記録又は再生装置。
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