JPH1030720A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JPH1030720A
JPH1030720A JP8188994A JP18899496A JPH1030720A JP H1030720 A JPH1030720 A JP H1030720A JP 8188994 A JP8188994 A JP 8188994A JP 18899496 A JP18899496 A JP 18899496A JP H1030720 A JPH1030720 A JP H1030720A
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JP
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transmission
hydraulic
shift
transmission mechanism
clutch
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JP8188994A
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Masayoshi Nakada
昌義 中田
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフト部材の操作で変速を行う変速機構を、
軽い操作力で円滑に変速操作し得るよう構成する。 【解決手段】 クラッチスリーブ15のシフト位置の変
更で変速される副変速装置Aと、複数個の油圧クラッチ
の選択的な入り操作で変速される主変速装置とをエンジ
ンとクローラ走行装置との間に直列に配置し、副変速装
置Aのクラッチスリーブ15のシフト位置を変更する油
圧シリンダDを備え、副変速装置Aの変速時にはクラッ
チスリーブ15が伝動位置から中立位置に向かう側への
油圧アクチュエータDの作動に先立って主変速装置の油
圧クラッチを切り操作を開始するようロータリバルブV
で作動順序設定手段Fを構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シフト部材のシフ
ト位置の変更で変速される第1変速機構と、複数個の油
圧クラッチの選択的な入り操作で変速される第2変速機
構とをエンジンと走行装置との間に直列に配置した作業
車の走行伝動構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された作業車と
してコンバインを例に挙げると特開昭60‐69351
号公報に示されるものが存在し、この従来例では、エン
ジンからの動力を摺動操作される変速ギヤを有した副変
速装置(第1変速機構)を介して複数の変速用の油圧ク
ラッチを有した主変速装置(第2変速機構)に伝え、更
に、走行クラッチを介して左右のクローラ走行装置に伝
えるよう走行伝動構造が構成されている。又、この従来
例では副変速装置がミッションケースの外部からの操作
力(通常は人為操作力)で操作されるよう構成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例のように構成さ
れた伝動構造では主変速装置の変速操作と別個の操作で
副変速装置を操作する形態になることから、例えば、走
行途中に主変速装置の変速操作と同時に副変速装置を操
作して走行速度を変速したい場合にも、主変速機構を変
速操作する操作具の操作と副変速機構を変速操作する操
作具とを持ち換える必要から、操作が煩わしくなるばか
りでなく変速を終了まで時間を要するものとなり改善の
余地がある。
【0004】そこで、変速機構を駆動力で変速操作する
油圧アクチュエータを備え、又、この油圧アクチュエー
タと主変速機構の油圧クラッチとを制御する単一の変速
レバー等の操作具を備えることも考えられるが、従来例
のように副変速機構がシフト部材の切換操作で変速を行
うよう構成されたものでは、伝動が伝えられる状態で変
速を行おうとした場合には強力な操作力を必要とするば
かりでなく、変速も円滑でなく、アクチュエータを適切
に制御する手段を必要とするものとなる。
【0005】本発明の目的は、シフト部材の位置変更で
変速を行う第1変速機構と複数個の油圧クラッチで変速
を行う第2変速機構とを備えた伝動構造において、作業
者に煩わしさを感じさせること無く、第1変速機構と第
2連動機構とを簡便に変速し得る伝動構造を合理的に構
成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、シフト部材のシフト位
置の変更で変速される第1変速機構と、複数個の油圧ク
ラッチの選択的な入り操作で変速される第2変速機構と
をエンジンと走行装置との間に直列に配置した作業車の
走行伝動構造において、前記第1変速機構のシフト部材
のシフト位置を変更する油圧アクチュエータを備えると
共に、第1変速機構の変速時において前記シフト部材が
伝動位置から中立位置に向かう側への油圧アクチュエー
タの作動時には、この作動に先立って第2変速機構の油
圧クラッチを切り操作を開始する作動順序設定手段を備
えている点にあり、その作用は次の通りである。
【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
作動順序設定手段を、前記油圧アクチュエータと前記油
圧クラッチとに対する作動油を制御する制御弁において
作動油給排タイミングを設定するスプールで構成してあ
る点にあり、その作用は次の通りである。
【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は冒頭に
記したように、シフト部材のシフト位置の変更で変速さ
れる第1変速機構と、複数個の油圧クラッチの選択的な
入り操作で変速される第2変速機構とをエンジンと走行
装置との間に直列に配置した作業車の走行伝動構造にお
いて、前記第1変速機構のシフト部材のシフト位置を変
更する油圧アクチュエータを備えると共に、第1変速機
構の変速時において前記シフト部材が中立位置から伝動
位置に向かう側への油圧アクチュエータの作動時には、
この作動が開始されてから第2変速機構の油圧クラッチ
を入り操作を開始する作動順序設定手段を備えている点
にあり、その作用は次の通りである。
【0009】本発明の第4の特徴(請求項4)は、前記
アクチュエータを油圧シリンダで構成すると共に、この
油圧シリンダに対して前記シフト部材が中立位置で閉じ
状態となり前記シフト部材が伝動位置で連通状態となる
作動油制御部を形成し、この作動油制御部と該作動油制
御部を介して前記油圧クラッチに作動油を供給する油路
とで前記作動順序設定を構成してある点にあり、その作
用は次の通りである。
【0010】〔作用〕上記第1の特徴によると、第1変
速機構の変速時には作動順序設定手段が、該第1変速機
構のシフト部材をアクチュエータが伝動位置から中立位
置に向けて操作する作動に先だって第2変速機構の油圧
クラッチを切り操作するものとなり、この油圧クラッチ
が切り状態に達してエンジンから走行装置に対する動力
の伝動が遮断された状態でアクチュエータの作動を行え
るものとなる。
【0011】上記第2の特徴によると、制御弁のスプー
ルが第2変速機構の油圧クラッチの切り操作を開始した
後にアクチュエータの作動を開始するものとなる。又、
この作動順序はスプールを操作した際における作動油の
給排のタイミングで決まることから作動順序設定手段
を、比較的簡単に製作し得るスプールで構成することが
可能となる。
【0012】上記第3の特徴によると、第1変速機構の
変速時には作動順序設定手段が、該第1変速機構のシフ
ト部材をアクチュエータが中立位置から伝動位置に向け
て操作する作動が開始されてから第2変速機構の油圧ク
ラッチを入り操作するものとなり、エンジンから走行装
置に対する動力の伝動が遮断された状態でアクチュエー
タの作動を行った後に油圧クラッチが入り状態に達して
伝動を行えるものとなる。
【0013】上記第4の特徴によると、第1変速機構の
アクチュエータとしての油圧シリンダの作動でシフト部
材が中立位置から伝動位置に達して変速が完了した後
に、この油圧シリンダの作動油制御部が閉じ状態から連
通状態に切換わり油圧クラッチの入り操作を行うものと
なる。又、この作動順序は油圧シリンダが作動した際に
おける作動油制御部の開閉タイミングで決まることから
作動順序設定手段を、比較的簡単に製作し得る油圧シリ
ンダで構成することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、作業車の一例
としてのコンバインにおいてエンジンEからクローラ走
行装置CRに変速動力を伝える伝動ケースとしてのミッ
ションケースMが構成されている。このミッションケー
スMは上部にエンジンEからの動力が入力される入力プ
ーリ1と、このミッションケースMからの走行速度と同
期した駆動力が伝えられる出力プーリ2とを備え、内部
には図2に示すように、入力プーリ2と連結する入力軸
3からの動力を高速伝動状態と低速伝動状態との2変速
状態に切換自在な副変速装置第A(1変速機構の一例)
と、この副変速装置Aからの動力を前進3段及び後進1
段に切換自在な主変速装置B(第2変速機構の一例)
と、この主変速装置Bからの動力を左右のクローラ走行
装置CR、CRに対して伝える左右の操向クラッチ4,
4と、左右の走行伝動系に対して選択して制動力を作用
させる左右一対のブレーキ機構5,5とを内装して成
り、この操向クラッチ4からの動力を、左右の駆動軸
6,6を介して左右のクローラ走行装置CR,CRを駆
動するスプロケット7,7に伝えるられるように構成さ
れ、更に、入力軸3からの動力をギヤ変速機構8、出力
軸9夫々を介して前記出力プーリ2に伝える伝動系が形
成され、この出力プーリ2からの動力は引起し装置、刈
取装置、穀稈搬送装置等を備えた刈取前処理部(図示せ
ず)に伝えられるよう構成されている。
【0015】図2及び図3に示すように、前記副変速装
置Aは前記入力軸と、この入力軸3と平行姿勢の中間軸
10とに対して常時咬合する状態で設けた一対の高速伝
動ギヤ11,12と、一対の低速伝動ギヤ13,14
と、入力軸3の側の高速伝動ギヤ11及び低速伝動ギヤ
13夫々の咬合爪11A,13Aに対して係脱自在とな
るよう両端に咬合爪15A,15Aを有すると共に入力
軸3にスプライン嵌合部を介して軸芯方向に摺動自在に
備えられたシフト部材としてのクラッチスリーブ15と
を備え、入力軸3の側のギヤ11,13は該入力軸3に
遊転支承され、中間軸10の側のギヤ12,14は該中
間軸10に固設されクラッチスリーブ15の操作で夫々
の咬合爪が咬合状態に達することで入力軸3からの動力
を変速して中間軸10に伝えるよう構成されている。
又、この副変速装置Aは、ミッションケースMに内蔵し
たアクチュエータとしての油圧シリンダDで切換操作さ
れるよう構成されている。
【0016】つまり、図3に示すように、前記油圧シリ
ンダDはシリンダケース16に内装したピストン17か
ら作動方向に沿う一方の側にピストンロッド17Aを形
成した複動型に構成され、このピストンロッド17Aに
備えたシフタ18をシフト部材としての前記クラッチス
リーブ15に係合させることで、該副変速装置Aを同図
に示す中立位置Nから高速伝動位置Hと低速伝動位置L
とに切換自在に構成され、又、シリンダケース16には
ピストン17を往復作動させる一対の油路19,19の
他に該ピストン17の作動によってクラッチスリーブ1
5の咬合爪15Aが何れか一方のギヤの咬合爪に咬合し
て副変速装置Aが伝動状態に達した後にシリンダケース
16内の作動油を送り出す制御油路20が形成されれい
る。又、この3つの油路19,19,20はミッション
ケースMの外面に取付けられた油路プレート21の内部
に形成された油路(図示せず)を介して後記するロータ
リバルブV(図1、図6を参照)のポートと連通してい
る。
【0017】図2に示すように、前記主変速装置Bは中
間軸10からの動力を前進方向への3種の速度に変速し
て前進変速用の湿式多板型の第1、第2、第3油圧クラ
ッチC1,C2,C3に対して伝える常時咬合型のギヤ
伝動系と、中間軸10からの動力を後進方向へ変速して
後進用の湿式多板型の第4油圧クラッチC4に伝えるギ
ヤ伝動系とを備えて構成され、前記左右の操向クラッチ
4,4は、第1、第2、第3、第4油圧クラッチC1,
C2,C3,C4の入り操作時に伝えらえる伝動ギヤ2
4からの動力を左右の駆動軸6、6夫々に対して伝える
状態と遮断する状態とに切換えるよう伝動ギヤ24と一
体回転する伝動軸24Aに対してスライド移動自在に構
成された一対のクラッチ部材4A,4Aを備えて構成さ
れ、前記ブレーキ機構5,5はクラッチ部材4Aを切り
操作した状態で同方向に向けて更に操作することで、こ
の切り側の駆動軸6,6に制動力を作用させるよう伝動
軸24Aと同軸芯上で操向クラッチ4,4に隣接して配
置されている。又、図1に示すように、ミッションケー
スMの前面には左右の操向クラッチ4,4を独立して操
作するようラムシリンダ25,25で操作されるアーム
26,26を備えている。
【0018】この走行伝動構造では、ミッションケース
Mに内蔵した作動順序設定手段Fとしてのロータリバル
ブVで、副変速装置Aと主変速装置Bを制御して連続し
た変速を行い得るよう構成されている。
【0019】図6に示すように、ロータリバルブVは中
立位置N、及び、前進1速F1〜前進6速F6、後進1
速R1、後進2速R2の9ポジションに操作自在に構成
され、図1、図4、図5に示すように、このロータリバ
ルブVの回転スプールVSのミッションケース外の端部
にはピニオンギヤ27を備え、このピニオンギヤ27と
咬合するセクタギヤ28をミッションケースMの上部に
横向き支軸29周りで揺動自在に備え、この支軸29に
対して操作具としての変速レバー30を備えている。
又、セクタギヤ28と一体的に形成したプレート部に9
個の凹部29A…を形成し、この凹部29Aに係脱する
ローラ31をミッションケースMの後面に横向きの軸体
32周りで揺動自在に支持したアーム33に対して回転
自在に支持し、凹部26Aに対してローラ31が係合す
る側にアーム33を付勢するバネ34を備えることで、
変速レバー30の前後方向への揺動操作で変速操作を行
えるよう構成されている。
【0020】図4、図6に示すように、ロータリバルブ
Vの回転スプールVSの内部にはアキュムレータ35が
内装され、このロータリバルブVで制御される油はミッ
ションケースMの上部に配置された前記油路プレート2
1を介して前記油圧シリンダDに送られ、又、図1に示
すように、ミッションケースMの側面に形成した油路プ
レート36の内部に形成された油路(図示せず)を介し
て前記4つの油圧クラッチC1,C2,C3,C4に送
られるものとなっている。又、図6に示すように、ロー
タリバルブVで制御される油圧系が構成され、以下に変
速動作を説明する。つまり、中立位置Nからロータリバ
ルブVを前進1速F1に操作した場合には、油圧ポンプ
Pからの圧油が油圧シリンダDの低速操作側の油路に送
られ、ピストン17の作動でクラッチスリーブ15が伝
動状態に達したタイミングでピストン17で遮断されて
いた制御油路20を介して圧油がロータリバルブVに戻
されると共にアキュムレータ35で圧力上昇を図り乍ら
第1油圧クラッチC1に供給され、この結果、該第1油
圧クラッチC1の滑らかな入り操作で前進1速F1の変
速状態を得るものとなる。
【0021】尚、同図にはロータリバルブVが中立位置
Nにある状態で副変速装置Aが中立位置Nに維持された
状態を示しているが、ロータリバルブVを中立位置Nか
ら前進1速F1に操作する時点で通常は油圧シリンダD
のピストン17が低速伝動側(副変速装置が低速伝動状
態)にあるのが普通であり、例えば、前進4速F4以上
で走行している際にエンジンストップし、この後に、こ
の変速を行う場合のように特殊な状況を除いてピストン
17は作動しない。
【0022】次に、ロータリバルブVを前進2速F2に
操作した場合には、ロータリバルブVを介して第1油圧
クラッチC1からの排油が行われて第1油圧クラッチC
1が切り操作されると共に、油圧シリンダDのピストン
17は既に低速伝動側にあるので制御油路20を介して
スプール17に戻された圧油はアキュムレータ35で圧
力上昇を図り乍ら第2油圧クラッチ2に供給され、この
結果、第2油圧クラッチ2の滑らかな入り操作で前進2
速F2の変速状態を得るものとなっている。又、ロータ
リバルブを前進3速F3に操作した場合にもこれと同様
の変速操作が行われるものとなっている。
【0023】次に、ロータリバルブVを前進3速F3か
ら前進4速F4に操作する場合には、ロータリバルブV
を介して第3油圧クラッチC3からの排油が行われて第
3油圧クラッチC3が切り操作されると共に、油圧ポン
プPからの圧油が油圧シリンダDの高速操作側の油路に
送られ、ピストン17の作動でクラッチスリーブ15が
伝動状態に達するものとなり、このように伝動状態に達
したタイミングでピストン17で遮断されていた圧油が
制御油路を介してロータリバルブVに戻され、この圧油
がアキュムレータ35で圧力上昇を図り乍ら第1油圧ク
ラッチC1に供給されるので該第1油圧クラッチC1の
滑らかな入り操作で前進4速F4の変速状態を得るもの
となっている。
【0024】このように、車体の走行速度を前進3速F
3から前進4速F4に操作する場合には副変速装置Aを
切換操作するので前進1速F1から前進3速F3への変
速の際と比較して変速された動力がクローラ走行装置C
Rに伝わるまでに多少の時間を要するので走行速度が低
下した後に高速の伝動が行われると云う理由から、ショ
ックを発生しやすい傾向にあるものの、図6に示すよう
に、ロータリバルブVの前進3速F3と前進4速F4と
の間に変速ポジションとして形成されない中間位置NF
においてアキュムレータ35から排出される油量を抑制
するオリフィス37を形成して第1油圧クラッチC1が
入り状態に達するまでの時間の短縮を図ると同時に、こ
のように副変速装置Aを低速伝動位置から高速伝動位置
に切換える際には図3に示す如く、ピストンロッド17
Aが形成されたことで逆側のピストン17の受圧面積よ
り小さい受圧面積の側に油圧ポンプPからの作動油を供
給して迅速に副変速装置Aを切換操作して変速途中での
走行速度の低下を抑制し得るものとなっている。尚、ロ
ータリバルブVを前進4速F4から前進6速F6に操作
した際の変速動作は副変速装置Aが高速伝動位置Hにあ
ることを除いて前進2速F2から前進4速F4に操作し
た場合と同じ制御が行われるものとなっている。
【0025】次に、図6に示す中立位置Nからロータリ
バルブVを後進1速R1に操作した場合には、油圧ポン
プPからの圧油が油圧シリンダDの低速操作側の油路に
送られ、制御油路20を介して圧油がロータリバルブV
に戻されると共にアキュムレータ35で圧力上昇を図り
乍ら第4油圧クラッチC4に供給され、この結果、該第
4油圧クラッチC4の入り操作で後進1速R1の変速状
態を得るものとなっている。
【0026】次に、ロータリバルブを後進1速R1から
後進2速R2に操作した場合には、ロータリバルブの変
速ポジションとして形成されていないが、後進1速R1
と後進2速R2との中間位置の変速ポジションNRにお
いてロータリバルブVを介して第4油圧クラッチC4か
らの排油が行われて第4油圧クラッチC4が一旦切り操
作されると共に、ロータリバルブVを介して油圧ポンプ
Pからの圧油が油圧シリンダDの高速操作側の油路に送
られ、ピストン17の作動でクラッチスリーブ15が伝
動状態に達したタイミングでピストン17で遮断されて
いた制御油路20を介して圧油がロータリバルブVに戻
され、この圧油がアキュムレータ35で圧力上昇を図り
乍ら第4油圧クラッチC4に供給されるので該第4油圧
クラッチC4の入り操作で後進2速R2の変速状態を得
るものとなっている。又、この変速を行う場合には第4
油圧クラッチC4の入り作動があまり高速で行われない
ように、前述の変速ポジションNFとは異なりアキュム
レータ35からの排油を迅速に行うようオリフィスを形
成しないものとなっている。
【0027】以上、増速側への変速操作のみを説明した
が、減速方向への変速時にはロータリバルブVから圧油
が供給される油圧クラッチが高速のものから、より低速
のものに切換わり、副変速装置Aも高速伝動状態から低
速伝動状態に切換わるだけで基本的な作動は変わりのな
いものとなっている。
【0028】このように、本発明では副変速装置Aのク
ラッチスリーブ15を駆動操作する油圧シリンダDをミ
ッションケースM内に備え、又、この油圧シリンダDと
主変速装置Bの4つの油圧クラッチC1,C2,C3,
C4を制御するロータリバルブVをミッションケースM
内に備えたので、単純な構造でありながら変速時には伝
動を切換える位置まで副変速装置Aのクラッチスリーブ
15を確実にシフト操作できると共に、ミッションケー
スMに一体形成した油路を介してロータリバルブVの作
動油を油圧シリンダDと4つの油圧クラッチC1,C
2,C3,C4とに供給できるものとなっている。
【0029】そして、副変速装置Aの変速作動開始時に
は油圧シリンダDの作動開始に先だって伝動状態の油圧
クラッチの切り操作が開始されるので、エンジンEから
クローラ走行装置CRに対する伝動が遮断された状態で
の油圧シリンダDの作動が可能となる結果、前述のよう
にロータリバルブVの操作ポジションの中間位置に油圧
クラッチからの排油を行う操作位置を形成するだで、油
圧シリンダDを操作力を強力にしなくとも軽い操作力で
円滑な変速を可能にするものとなっている。これと同様
に副変速装置Aの作動完了時には油圧シリンダDの作動
開始後に副変速装置の入り操作が開始されるので、エン
ジンEからクローラ走行装置CRに対する伝動が遮断さ
れた状態での油圧シリンダDの作動を継続させ、副変速
装置Aが伝動状態に達した後に主変速装置Bが伝動状態
に達するものとなる結果、前述のように油圧シリンダD
のピストン17の作動によって開閉される制御油路20
を形成するだけで、油圧シリンダDを操作力を強力にし
なくとも軽い操作力で円滑な変速を可能にするものとな
っている。
【0030】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、第1変速機構の変速作動のみによって
変速を行うよう構成し、この変速作動時には第1変速機
構の油圧アクチュエータの作動に先だって第2変速機構
における伝動状態の油圧クラッチを一旦切り操作し、第
1変速機構の変速操作の後に、切り操作された油圧クラ
ッチを入り状態に復帰操作するよう変速操作系を構成す
ることも可能である。
【0031】又、請求項1における作動順序設定手段
を、第2変速機構の油圧クラッチの切り操作をセンサで
検出した後に、第1変速機構のシフト部材の作動を開始
するよう電気式に構成することが可能であり、又、請求
項2における作動順序設定手段を、第1変速機構のシフ
ト部材の伝動位置側への作動をセンサ検出した後に、第
2変速機構の油圧クラッチの入り操作を開始するよう電
気式に構成することも可能である。
【0032】
【発明の効果】従って、作業者に煩わしさを感じさせる
こと無く、第1変速機構をアクチュエータの作動で変速
するものであり乍ら、この第1変速機構を軽い操作力で
円滑に変速し得る伝動構造が合理的に構成できた(請求
項1、3)。又、この変速を可能にする作動順序設定手
段が制御弁の操作を利用した油圧式に簡便に構成でき
(請求項2)、又、この変速を可能にする作動順序設定
手段がアクチュエータとしての油圧シリンダの作動を利
用した油圧式に簡便に構成できた(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケースの側面図
【図2】ミッションケース内の伝動系を示す概略図
【図3】副変速操作系を示す断面図
【図4】ロータリバルブの概略図
【図5】ミッションケースの側面図
【図6】変速用の油圧回路図
【符号の説明】
15 シフト部材 20 油路 A 第1変速機構 B 第2変速機構 CR 走行装置 D 油圧アクチュエータ E エンジン F 作動順序設定手段 V 制御弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフト部材のシフト位置の変更で変速さ
    れる第1変速機構と、複数個の油圧クラッチの選択的な
    入り操作で変速される第2変速機構とをエンジンと走行
    装置との間に直列に配置した作業車の走行伝動構造であ
    って、 前記第1変速機構のシフト部材のシフト位置を変更する
    油圧アクチュエータを備えると共に、第1変速機構の変
    速時において前記シフト部材が伝動位置から中立位置に
    向かう側への油圧アクチュエータの作動時には、この作
    動に先立って第2変速機構の油圧クラッチを切り操作を
    開始する作動順序設定手段を備えている作業車の走行伝
    動構造。
  2. 【請求項2】 前記作動順序設定手段を、前記油圧アク
    チュエータと前記油圧クラッチとに対する作動油を制御
    する制御弁において作動油給排タイミングを設定するス
    プールで構成してある請求項1記載の作業車の走行伝動
    構造。
  3. 【請求項3】 シフト部材のシフト位置の変更で変速さ
    れる第1変速機構と、複数個の油圧クラッチの選択的な
    入り操作で変速される第2変速機構とをエンジンと走行
    装置との間に直列に配置した作業車の走行伝動構造であ
    って、 前記第1変速機構のシフト部材のシフト位置を変更する
    油圧アクチュエータを備えると共に、第1変速機構の変
    速時において前記シフト部材が中立位置から伝動位置に
    向かう側への油圧アクチュエータの作動時には、この作
    動が開始されてから第2変速機構の油圧クラッチを入り
    操作を開始する作動順序設定手段を備えている作業車の
    走行伝動構造。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータを油圧シリンダで構
    成すると共に、この油圧シリンダに対して前記シフト部
    材が中立位置で閉じ状態となり前記シフト部材が伝動位
    置で連通状態となる作動油制御部を形成し、この作動油
    制御部と該作動油制御部を介して前記油圧クラッチに作
    動油を供給する油路とで前記作動順序設定を構成してあ
    る請求項3記載の作業車の走行伝動構造。
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