JP2000094988A - 作業車の変速装置 - Google Patents

作業車の変速装置

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JP2000094988A
JP2000094988A JP10267785A JP26778598A JP2000094988A JP 2000094988 A JP2000094988 A JP 2000094988A JP 10267785 A JP10267785 A JP 10267785A JP 26778598 A JP26778598 A JP 26778598A JP 2000094988 A JP2000094988 A JP 2000094988A
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transmission
gear
shift
power
clutch
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JP10267785A
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Shigeo Fujita
茂雄 藤田
Osamu Kime
修 木目
Mitsuru Takenaka
竹中  満
Takayuki Ono
隆行 大野
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Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトギヤの操作で変速を行う変速機構を容
易に変速し得る作業車を合理的に構成する。 【解決手段】 シフトギヤ19の操作時には、副変速レ
バー7に備えたレバースイッチ53を操作することで
基、シフトギヤ19の伝動下手側に配置された左右の操
向クラッチSC,SCを切り操作すると共に、シフトギ
ヤ19の伝動上手側に配置された無段変速装置10を低
速変速状態に設定することでシフトギヤ19の系のギヤ
の回転位相関係を一致させてギヤの咬み合わせを容易に
行わせるよう制御装置の制御動作を設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速操作具からの
人為操作力によって高速伝動位置と低速伝動位置との少
なくとも2位置の何れかに設定自在なシフトギヤを有す
るギヤ式変速機構を備えると共に、このギヤ式変速機構
からの動力を左右の走行装置に対して伝える伝動系夫々
に、動力を伝えるクラッチ入り状態と動力を断つクラッ
チ切り状態とに切換自在な操向制御用のクラッチ機構を
介装して成る作業車の変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された作業車の変速装
置として、特開平3‐153479号公報に示されるも
のが存在し、この従来例ではエンジンからの動力を静油
圧式無段変速装置を介してミッションケースに伝える伝
動系が形成されると共に、ミッションケースに伝えられ
た動力は、シフトギヤの操作によって高速、中速、低速
の3段に変速されるギヤ式変速機構を介して走行系に伝
えられるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例のようにシフト
ギヤを操作することでギヤの咬み合わせを変更して変速
を行うギヤ式変速機構では、シフトギヤと、咬み合わせ
ようとする側のギヤとが互いに咬み合い可能な回転位相
関係にある場合にのみ変速が可能となる。しかし、現実
にはシフトギヤの操作時に回転位相関係が一致せず咬み
合わせ不能に陥ることも多く、このように咬み合わせ不
能な状況に陥った場合には、夫々のギヤが咬み合い可能
な回転位相関係になるようにミッションケースに短時間
だけ動力を伝える操作を行った後に再度、変速操作を行
っているのが現状である。又、このようにミッションケ
ースに短時間だけ動力を伝えても変速操作が必ず可能に
なるというものでなく、しかも、動力を伝えることで車
体が僅かに移動することになるので改善が望まれてい
る。
【0004】この不都合を解消するために、ギヤ式変速
機構をシンクロメッシュ式の変速系や、油圧クラッチの
入り切り操作で動力の伝達系を切り換えて変速を行うク
ラッチパック式の変速系を備えることも考えられるが、
構造が複雑で大型化しやすくコストも上昇する点におい
て実現し難い面がある。
【0005】本発明の目的は、シフトギヤの操作で変速
を行うギヤ式変速機構を容易に変速し得る作業車の変速
装置を合理的に構成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記載したように、変速操作具からの人
為操作力によって高速伝動位置と低速伝動位置との少な
くとも2位置の何れかに設定自在なシフトギヤを有する
ギヤ式変速機構を備えると共に、このギヤ式変速機構か
らの動力を左右の走行装置に対して伝える伝動系夫々
に、動力を伝えるクラッチ入り状態と動力を断つクラッ
チ切り状態とに切換自在な操向制御用のクラッチ機構を
介装して成る作業車の変速装置において、前記変速操作
具による変速操作に先立って前記左右のクラッチ機構を
同時に切り状態に設定する強制操作手段を備えている点
にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、前記強制操作手段が、左右のクラッチ機構
を同時に切り操作する電磁ソレノイドを備えて構成され
ると共に、この電磁ソレノイドを駆動する人為操作型の
スイッチを備えている点にあり、その作用、及び、効果
は次の通りである。
【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項
1において、前記走行装置を制動操作するブレーキ操作
具を備えると共に、このブレーキ操作具が制動操作位置
にある場合にのみ前記強制操作手段による左右のクラッ
チ機構の切り状態への設定を許す制御手段を備えている
点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項
1〜3において、エンジンからの動力を前記ギヤ式変速
機構に伝える無段変速装置を備えると共に、前記強制操
作手段によって前記左右のクラッチ機構が切り状態に設
定された状態で、この無段変速装置からの微速の変速動
力を前記ギヤ式変速機構に伝える制御手段を備えている
点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項
4において、前記ギヤ式変速機構のシフトギヤが伝動位
置にあることを検出するセンサを備えると共に、変速操
作具の操作によってシフトギヤが伝動位置から外れた後
に伝動位置に達したことをセンサの検出結果に基づいて
判別した際に、前記無段変速装置を中立位置に戻し操作
するよう前記制御手段の制御形態が設定されている点に
あり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0011】〔作用〕上記第1の特徴によると、ギヤ式
変速機構を変速操作する際には強制操作手段が左右のク
ラッチ機構を同時に切り状態に設定するので、ギヤ式変
速機構の伝動下手側が自由回転可能な状態となり、変速
操作具からの操作力でシフトギヤが操作された場合に
は、シフトギヤや、咬み合わせようとする側のギヤの側
面に形成された僅かな面取り加工部の接当力が回転力に
変換され、シフトギヤ、あるいは、咬み合わせようとす
るギヤのうち伝動下手側のものが回転して咬み合わせを
行い得るものとなる。
【0012】上記第2の特徴によると、ギヤ式変速機構
を変速操作する際には、変速操作具に備えたスイッチを
操作することで、電磁ソレノイドの駆動力で左右のクラ
ッチ機構が同時に切り状態となることから容易に変速操
作を行えるものとなり、例えば、ワイヤや操作ロッド等
を用いて機械式にクラッチ機構を操作するものと比較し
て操作力が軽くなる。
【0013】上記第3の特徴によると、ブレーキ操作具
が操作状態にあって走行装置が制動状態にある場合にの
み、制御手段が強制操作手段による左右のクラッチ機構
の切り状態への設定を許すので、車体が傾斜地面にある
状態で変速操作を行いクラッチ機構が切り操作されても
車体が自重で移動することがない。
【0014】上記第4の特徴によると、強制操作手段で
左右のクラッチ機構が切り状態に設定された状態におい
て、制御手段が無段変速装置からの微速の動力をギヤ式
変速装置に伝えるのでシフトギヤ、あるいは、咬み合わ
せようとするギヤのうち伝動上手側のものが回転して必
ず咬み合わせ可能となる回転位相関係に達して変速を行
い得るものとなる。
【0015】上記第5の特徴によると、無段変速装置か
らの微速の動力をギヤ式変速装置に伝えることでシフト
ギヤ、あるいは、咬み合わせようとするギヤのうち伝動
上手側のものが回転した結果、変速が行われた際には、
センサがこれを検出し制御手段が無段変速装置を中立位
置に戻すことで、無段変速装置を無駄に駆動することが
ない。
【0016】〔発明の効果〕従って、シフトギヤの操作
で変速を行うギヤ式変速機構を手間を掛けず容易に変速
し得る作業車の変速装置が合理的に構成されたのである
(請求項1)。又、軽い操作力で変速可能な状態に設定
でき(請求項2)、変速時に伝動系が自由に回転する状
態であっても車体が自重で移動することがなく(請求項
3)、伝動系に本来備えた無段変速装置を利用して確実
な変速操作を可能にするものとなり(請求項4)、変速
完了の後には無段変速装置の無駄な駆動を解消してエネ
ルギーロスを低減するものとなった(請求項5)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には作業車としてのコンバイ
ンの前部の側面を表しており、このコンバインは左右の
クローラ走行装置1で走行する車体に脱穀装置2を搭載
すると共に、この車体前部の左側部に刈取前処理部3を
配置し、この刈取前処理部3と並列する右側部位置に搭
乗運転部Aを配置してある。又、搭乗運転部Aには図2
に示すように運転座席4と、操縦レバー5と、主変速レ
バー6と、副変速レバー7(変速操作具の一例)と、旋
回モードの選択を行う選択レバー8と、ブレーキペダル
9とが配置されている。尚、操縦レバー5は左右方向に
操作することで、操作方向に車体の走行方向を向ける操
向制御を行い、前後方向に操作することで刈取前処理部
3の昇降を行うものとなっている。
【0018】図3,図4に示すように、車体前部の左右
中央位置には左右のクローラ走行装置1,1に対して走
行動力を伝えるミッションケースMが構成されている。
このミッションケースMの上部には、前記主変速レバー
6の操作に基づいて変速操作される静油圧式の無段変速
装置10を備えている。この無段変速装置10の入力プ
ーリ11に対してエンジンEからの動力がベルト伝動機
構12を介して伝える伝動系が形成されると共に、この
無段変速装置10の出力軸13からの動力はミッション
ケース上部に備えた出力プーリ14と、該ミッションケ
ースMの走行伝動系とに分岐して伝えられる。又、出力
プーリ14からの動力はベルト伝動機構15を介して前
記刈取前処理部3に伝えられるものとなっており、ミッ
ションケースMの走行伝動系を以下に説明する。
【0019】図3に示すように、ミッションケースMの
上部位置には無段変速装置10の出力軸13からの動力
がギヤを介して伝えられる第1軸S1と、この第1軸S
1と平行姿勢の第2軸S2とが配置され、第1軸S1に
は高速伝動ギヤ18が遊転支承されると共に、中速伝動
ギヤ19Aと低速伝動ギヤ19Bとを一体形成したシフ
トギヤ19がスプライン構造を介してシフト操作自在に
外嵌され、又、第2軸S2には高速伝動ギヤ18と常時
咬合する高速入力ギヤ20を第2軸S2と一体回転状態
で備えると共に、中速伝動ギヤ19Aと咬み合う状態と
分離可能な状態とに切換自在な中速入力ギヤ21と、低
速伝動ギヤ19Bと咬み合う状態と分離可能な状態とに
切換自在な低速入力ギヤ22とが第2軸S2と一体回転
状態で備えられている。又、高速伝動ギヤ18とシフト
ギヤ19との対向する側面同士には係脱自在なクラッチ
部TCが形成され、同図においてシフトギヤ19を、右
端に操作することで低速伝動ギヤ19Bと低速入力ギヤ
22とが咬み合って低速の伝動を行い、同図に示すよう
にシフトギヤ19を中央位置に設定することで中速伝動
ギヤ19Aと中速入力ギヤ21とが咬み合って中速の伝
動を行い、同図において左端に操作することでシフトギ
ヤ19からの回転動力がクラッチ部TCを介して高速伝
動ギヤ18に伝えられると共に、この高速伝動ギヤ18
に咬み合う高速入力ギヤ20に伝えられるように構成さ
れている。
【0020】この第1軸とS1第2軸S2に備えたギヤ
系で副変速装置(ギヤ式変速機構の一例)が構成され、
この副変速装置のシフトギヤ19は前記副変速レバー7
でシフト操作されるよう構成されている。又、第2軸S
2の両端部にはピニオンギヤ23,23を一体回転状態
に備えており、この第2軸S2は前記選択レバー8の操
作によって軸芯方向にスライド移動自在に構成されてい
る。又、図3に示すように選択レバー8を「急旋回」位
置に設定した場合には同図に示すように、ピニオンギヤ
23が逆転動力を伝えるアイドルギヤ24,24と咬合
し、選択レバー8を「緩旋回」位置に設定した場合に
は、ピニオンギヤ23後述するクラッチケースのリング
ギヤ31(後述する)に咬合するように構成されてい
る。
【0021】前記第2軸S2の下方位置に配置した第3
軸S3の中央位置に前記中速入力ギヤ21と常時咬合す
る伝動ギヤ27を遊転支承し、この伝動ギヤ27の左右
位置に対して軸芯方向にスライド移動自在、かつ、遊転
自在にシフトスリーブ28,28を備え、この左右のシ
フトスリーブ28,28の外端に外嵌する状態に湿式の
摩擦クラッチFC、FCを配置し、この第3軸S3の端
部のミッションケースMの外面には摩擦式のブレーキ2
9を備えている。又、シフトスリーブ28の伝動ギヤ側
の内端部の外周に出力ギヤ28G,28Gを形成すると
共に、この内端側の端面に爪部28A,28Aを形成
し、更に、伝動ギヤ27の左右両側面にはシフトスリー
ブ28の爪部28Aと係脱する爪部27A,27Aが形
成され、夫々の爪部28A,27Aによって操向クラッ
チ機構SC,SCが構成されている。前記摩擦クラッチ
FCはクラッチケース30とシフトスリーブ28とに複
数の摩擦板を支持して構成され、このシフトスリーブ2
8を外方に操作することで摩擦板同士を圧接状態にして
該摩擦クラッチFCのクラッチケース30と第3軸S3
とを一体化する機能を有し、このクラッチケース30の
外周に前記アイドルギヤ24と、第2軸S2のピニオン
ギヤ23との何れかに咬合するリングギヤ31が備えら
れている。
【0022】第3軸S3の下方に第4軸S4を配置し、
この下方にクローラ走行装置1,1のスプロケット1
A,1Aを駆動する駆動軸32を配置してある。この第
4軸S4には一対の伝動ギヤ33,33を遊転支承して
あり、この伝動ギヤ33は前記シフトスリーブ28の出
力ギヤ28Gに咬合する大径ギヤと、駆動軸32の入力
ギヤ34に咬合する小径ギヤとを一体形成してある。
【0023】前記左右のシフトスリーブ28,28はバ
ネ35の付勢力で操向クラッチ機構SC,SCを伝動状
態に維持する方向(内方)に付勢され、この左右のシフ
トスリーブ28,28を外方に操作するシフト部材3
8,38がミッションケースMの前面のシフト支軸3
9,39と一体揺動自在に支持されている。又、図3、
図4、図5に示すように、ミッションケースMの前面に
はシフト支軸39と一体揺動する操作アーム40,40
が備えられ、この操作アーム40,40の端部に接当し
てシフトスリーブ28,28を摩擦クラッチ入り方向に
操作する左右一対のラムシリンダ41,41を内蔵した
シリンダブロック42が該ミッションケースMの前面に
備えられている。
【0024】この左右のラムシリンダ41,41を制御
する油圧系は図7に示すように構成され、このラムシリ
ンダ41,14に対してはエンジンEで駆動される油圧
ポンプPからの作動油が電磁型の制御弁43を介して導
かれるよう構成され、又、前記操縦レバー5の左右方向
への操作を計測するポテンショメータ型の操縦センサ4
4からの信号が伝えられる制御装置45(制御手段の一
例)からの信号でこの制御弁43が切換操作されるよう
構成されている。更に、この左右のラムシリンダ41,
41の側面から排出される排油路にはリリーフ圧の調節
が自在な電磁型のリリーフ弁46を備え、このリリーフ
弁46も制御装置45からの信号に基づいてリリーフ圧
を調節できるよう構成されている。尚、この油圧系で
は、操縦レバー5が直進姿勢Nを基準に形成された左右
の第1旋回位置L1,R1の何れかのに操作された場合
にはリリーフ圧を低い状態に維持して前記操向クラッチ
機構SCの切り操作のみ行い、この第1旋回位置L1,
R1を越えて操縦レバー5が第2旋回位置L2,R2に
達するまでの領域に操作されることで、リリーフ圧を高
めて操向クラッチ機構SCの切り状態を維持したまま摩
擦クラッチFCを半クラッチ状態から完全に伝動する状
態までの状態に設定するものとなっている。
【0025】このように構成したことから、走行時に操
縦レバー5を第1旋回位置L1,R1まで操作した場合
には、旋回内側に対応する操向クラッチ機構SCが切り
状態に維持され、旋回内側のクローラ走行装置1の駆動
を断った状態での旋回を可能にし、選択レバー8で「急
旋回」モードを選択した状態で操縦レバー5を第2旋回
位置L2,R2まで操作した場合には、第2軸S2から
ピニオンギヤ23、アイドルギヤ24を介して摩擦クラ
ッチFCに伝えられる逆転動力をクローラ走行装置1に
伝えることで旋回内側のクローラ走行装置1を逆転さ
せ、極めて小さい半径での旋回(超信地旋回)を可能に
し、選択レバー8で「緩旋回」モードを選択した状態で
操縦レバー5を第2旋回位置L2,R2まで操作した場
合には、第2軸S2から摩擦クラッチFCに伝えられる
減速動力を旋回内側のクローラ走行装置1に伝えること
で旋回内側のクローラ走行装置1を低速駆動して大きい
半径での旋回を可能にするものとなっている。
【0026】図5に示すように、前記ブレーキペダル9
と前記ブレーキ29のアーム29Aとがロッド49を介
して連係しており、又、このブレーキペダル9の踏み込
み操作で引き操作される操作ワイヤ50のインナワイヤ
50Aと、アウタワイヤ50Bとの端部を前記左右の操
作アーム40,40に連結することでブレーキペダル9
の踏み込み操作で左右の操向クラッチ機構SC,SCを
同時に切り操作し、かつ、左右の摩擦クラッチFC,F
Cを伝動状態にするように構成されている。つまり、ブ
レーキペダル9を踏み込み操作するとブレーキ29が第
2軸S2を回転不能状態にすると共に、この第2軸S2
に対してエンジンE側から伝えれる動力を遮断し、しか
も、回転不能状態の第2軸S2と左右のクローラ走行装
置1,1,が摩擦クラッチFC,FCを介して連動する
状態に達するので左右のクローラ走行装置1,1を制動
状態に設定できるのである。
【0027】同図に示すように、左右の操作アーム4
0,40に接当して夫々の操作アーム40,40を介し
て操向クラッチ機構SC,SCを切り操作する接当アー
ム51,51と電磁ソレノイド52,52とで成る強制
操作手段を備えている。又、図6に示すように、前記副
変速レバー7のグリップ部に押し操作型のレバースイッ
チ53を備えると共に、この副変速レバー7のレバーガ
イド54に該変速レバー7が「高速」位置、「中速」位
置、「低速」位置夫々の位置にあることを検出する変速
位置スイッチ55,55,55を備えている。又、図4
に示すように無段変速装置10の変速用のトラニオン軸
にはセクタギヤ56とピニオンギヤ57とで成る減速伝
動系を介して変速操作を行う変速モータ58が備えられ
ると共に、トラニオン軸には操作量を計測するポテンシ
ョメータ型の変速位置センサ59が備えられている。
【0028】図8に示すように、コンバインでは前記制
御装置45にマイクロプロセッサを備えており、この制
御装置45に対しては、前記操縦センサ44、主変速レ
バー6の操作位置を計測するポテンショメータ型の変速
センサ57、レバースイッチ53と、3つの変速位置ス
イッチ55,55,55、エンジンEの負荷を計測する
負荷センサ61(配置は詳述せず)、及び、前記変速位
置センサ59夫々からの信号が入力する系が形成される
共に、前記制御弁43、前記リリーフ弁46、前記変速
モータ58、前記一対の電磁ソレノイド52,52夫々
に信号を出力する系が形成されている。
【0029】又、このコンバインでは、主変速レバー6
の操作位置を変速センサ57で計測して、この操作位置
に対応した走行速度を得るよう変速位置センサ59から
の信号をフィードバックしながら変速モータ58を制御
して無段変速装置10を変速操作するよう制御装置45
の制御動作が設定されると共に、エンジンEに作用する
負荷を負荷センサ61で計測し、この負荷が予め設定さ
れた値より高まった場合には前記主変速レバー6の設定
位置に優先して無段変速装置10を減速操作して走行速
度を減じて負荷の軽減を図る制御も行うよう制御装置4
5の制御動作が設定され、更に、この制御装置45によ
って副変速機構の変速操作を容易に行わせる制御動作も
設定されている。
【0030】つまり、このコンバインの副変速機構はシ
フトギヤ19のシフト操作でギヤの咬み合わせを選択す
る操作と、クラッチ部TCの係脱とによって変速を行う
構造であることから、咬み合わせるギヤ同士の回転位
相、クラッチ部TCの係脱構造同士の回転位相によって
シフトギヤ19を変速位置まで操作し難い面があり、こ
の不都合を解消するため以下のように制御動作が設定さ
れている。
【0031】図9のフローチャートに示すように、この
制御では、レバースイッチ53の押し操作でON状態に
達したことが判別されると、先ず、左右の電磁ソレノイ
ド52,52を駆動して左右の操向クラッチ機構SC,
SCを切り状態に維持して、副変速機構の伝動下手側を
自由回転可能な状態に設定し、次に、前記変速モータ5
8を制御して無段変速装置10からの動力が僅かに前進
側、若しくは、僅かに後進側に伝えられるよう変速操作
して第1軸S1のギヤ系を低速で回転させて、第1軸S
1のギヤ系と第2軸S2のギヤ系との回転位相関係を変
化させて咬み合わせを行い易くすると共に、クラッチ部
TCの回転位相関係も変化させて咬合を行い易くする
(#101〜#103ステップ)。この状態で副変速レ
バー7が操作されると副変速機構のギヤ系の咬み合いや
クラッチ部TCの係合が解除される中立位置までは困難
なく操作でき、変速位置スイッチ55はON状態からO
FF状態に変化する。
【0032】又、第1軸S1側のギヤと第2軸S2側の
ギヤとの端面同士が接当した場合や、クラッチ部TCの
位相関係が一致しない場合のように副変速レバー7が中
立位置から操作できない状況でも、副変速レバー7に操
作力を作用させる状態を維持するだけで、ギヤ同士の咬
み合いが可能に達した時点やクラッチ部TCの係合が可
能に達した時点で人為操作力で変速が完了して副変速レ
バー7を所望の操作位置まで操作できる状態となり、こ
の操作で変速位置スイッチ55がOFF状態からON状
態に達すると、変速操作が完了したものと判断できるの
で変速モータ58を制御して無段変速装置10を中立位
置に戻し操作し、左右の電磁ソレノイド52,52の駆
動を停止することで変速を補助する制御は終了するもの
となっている(#104〜#106ステップ)。
【0033】このように、本発明では副変速機構を変速
操作する際には、副変速レバー7のレバースイッチ53
を押し操作して、所望の方向に操作するだけで、他の操
作を行うことなく、制御装置45による自動制御によっ
てギヤ同士が咬み合い可能な状態に達する、あるいは、
自動的にクラッチ部TCが係合可能な状態に達して、無
理のない変速操作を行えるものとなっており、このよう
に制御によって変速操作が完了した後には無段変速装置
10の作動が自動的に停止し、電磁ソレノイド52,5
2の駆動を停止して無駄な駆動を解消するようにもなっ
ている。
【0034】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、以下に示すように構成することも可能
である(前記実施の形態と同じ機能を有するものには、
実施の形態と共通の番号符号を附する)。この別実施の
形態では、実施の形態と同様にブレーキペダル9を踏み
込み操作した際にブレーキ29を機械的に制動操作する
構造と操作ワイヤ50で操作アーム40を操作する構造
は変更することなく、図10に示すように、ブレーキペ
ダル9を踏み込み操作したことを検出するブレーキスイ
ッチ63を設け、このブレーキスイッチ63が検出状態
に達すると図11のフローチャートに示すように、先
ず、左右の電磁ソレノイド52,52を駆動して左右の
操向クラッチ機構SC,SCを切り状態に維持して、副
変速機構の伝動下手側を自由回転可能な状態に設定し、
次に、前記変速モータ58を制御して無段変速装置10
からの動力が僅かに前進側、若しくは、僅かに後進側に
伝えられるよう変速操作して第1軸S1のギヤ系を低速
で回転させて、第1軸S1のギヤ系と第2軸S2のギヤ
系との回転位相関係を変化させて咬み合わせを行い易く
すると共に、クラッチ部TCの回転位相関係を変化させ
て咬合を行い易くし(#201,#202ステップ)、
第1軸S1側のギヤと第2軸S2側のギヤとの端面同士
が接当した場合や、クラッチ部TCの位相関係が一致し
ない場合のように副変速レバー7が中立位置から操作で
きない状況でも、副変速レバー7に操作力を作用させる
状態を維持するだけで、ギヤ同士の咬み合いが可能に達
した時点やクラッチ部TCの係合が可能に達した時点で
人為操作力で変速が完了して副変速レバー7を所望の操
作位置まで操作できる状態となり、この操作で変速位置
スイッチ55がOFF状態からON状態に達すると、変
速操作が完了したものと判断できるので変速モータ58
を制御して無段変速装置10を中立位置に戻し操作し、
左右の電磁ソレノイド52,52の駆動を停止すること
で変速を補助する制御は終了する(#203,#204
ステップ)制御を行う。
【0035】このように制御動作を設定すると、クロー
ラ走行装置1,1に制動力が作用した状態で副変速機構
の変速を行えるものとなり、傾斜地面で変速を行った場
合のように、車体が自重で移動する不都合を解消できる
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン前部の側面図
【図2】搭乗運転部の平面図
【図3】ミッションケースの伝動系の概略図
【図4】ミッションケースの正面図
【図5】ブレーキの操作系等の概略図
【図6】副変速レバーの操作経路の平面図
【図7】操向制御用の油圧回路の概略図
【図8】制御系のブロック回路図
【図9】変速補助ルーチンのフローチャート
【図10】別実施の形態の制御系のブロック回路図
【図11】別実施の形態の変速補助ルーチンのフローチ
ャート
【符号の説明】
1 走行装置 7 変速操作具 9 ブレーキ機構 10 無段変速装置 19 シフトギヤ 45 制御手段 52 電磁ソレノイド 55 センサ E エンジン SC クラッチ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 満 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 大野 隆行 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 3D041 AA51 AB04 AC11 AC16 AC22 AC24 AC26 AC30 AD31 AD41 AE26 AE33 AF01 3J056 AA60 BA06 BB02 BE07 DA04 GA05 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速操作具からの人為操作力によって高
    速伝動位置と低速伝動位置との少なくとも2位置の何れ
    かに設定自在なシフトギヤを有するギヤ式変速機構を備
    えると共に、このギヤ式変速機構からの動力を左右の走
    行装置に対して伝える伝動系夫々に、動力を伝えるクラ
    ッチ入り状態と動力を断つクラッチ切り状態とに切換自
    在な操向制御用のクラッチ機構を介装して成る作業車の
    変速装置であって、 前記変速操作具による変速操作に先立って前記左右のク
    ラッチ機構を同時に切り状態に設定する強制操作手段を
    備えている作業車の変速装置。
  2. 【請求項2】 前記強制操作手段が、左右のクラッチ機
    構を同時に切り操作する電磁ソレノイドを備えて構成さ
    れると共に、この電磁ソレノイドを駆動する人為操作型
    のスイッチを備えている請求項1記載の作業車の変速装
    置。
  3. 【請求項3】 前記走行装置を制動操作するブレーキ操
    作具を備えると共に、このブレーキ操作具が制動操作位
    置にある場合にのみ前記強制操作手段による左右のクラ
    ッチ機構の切り状態への設定を許す制御手段を備えてい
    る請求項1記載の作業車の変速装置。
  4. 【請求項4】 エンジンからの動力を前記ギヤ式変速機
    構に伝える無段変速装置を備えると共に、前記強制操作
    手段によって前記左右のクラッチ機構が切り状態に設定
    された状態で、この無段変速装置からの微速の変速動力
    を前記ギヤ式変速機構に伝える制御手段を備えている請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車の変速装置。
  5. 【請求項5】 前記ギヤ式変速機構のシフトギヤが伝動
    位置にあることを検出するセンサを備えると共に、変速
    操作具の操作によってシフトギヤが伝動位置から外れた
    後に伝動位置に達したことをセンサの検出結果に基づい
    て判別した際に、前記無段変速装置を中立位置に戻し操
    作するよう前記制御手段の制御形態が設定されている請
    求項4記載の作業車の変速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224024A (ja) * 2011-08-10 2011-11-10 Yanmar Co Ltd コンバイン

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JP2011224024A (ja) * 2011-08-10 2011-11-10 Yanmar Co Ltd コンバイン

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